JP4182632B2 - 非可逆回路素子及び通信装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、非可逆回路素子及び通信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、携帯電話等の移動用の通信装置に採用される集中定数型アイソレータ(非可逆回路素子)は、信号を伝送方向にのみ通過させ、逆方向への伝送を阻止する機能を有している。また、最近の移動用の通信装置では、その用途からして小型、軽量化とともに、低コスト化に対する要求が強くなっており、これに伴ってアイソレータにおいても小型、軽量化及び低コスト化が要請されている。
【0003】
このようなアイソレータとしては、従来より、図19に示すものが知られている。このアイソレータ61は、磁性体金属からなる下側ケース64上に、樹脂ケース63を組み込むとともに、樹脂ケース63内に中心電極組立体73と整合用コンデンサ素子C等を収容し、磁性体金属からなる上側ケース68を装着している。中心電極組立体73は、マイクロ波フェライト80に中心電極81〜83を配置したものである。上側ケース68の内面には永久磁石69が貼着され、この永久磁石69により中心電極組立体73に直流磁界を印加するようになっている。永久磁石69と中心電極組立体73の間には樹脂スペーサ67が配設されている。樹脂スペーサ67の中央には、中心電極81〜83を収納する孔67aが形成されている。
【0004】
ところで、アイソレータ61に使用される永久磁石69の外周面69bが上側ケース68の側壁68bに接触すると、側壁68bと外周面69bとの間にバイパスが形成され、このバイパスによって上側ケース68と下側ケース64と永久磁石69等で構成されている磁路が短くなる。従って、フェライト80に印加する直流磁界の磁場分布にばらつきが生じやすくなると共に、フェライト80に印加する直流磁界の磁場が弱くなるおそれがある。そこで、永久磁石69の外周面69bに接触防止膜70を設けている。
【0005】
また、従来のアイソレータとして、特開平10−107511号公報に記載されたものが知られている。図20に示すように、このアイソレータ91は、上側ケース98の内面に永久磁石99を貼着して配置すると共に、略コ字形状の下側ケース94を装着して磁気回路を形成している。下側ケース94の上には樹脂ケース93が配設され、該樹脂ケース93内には中心電極組立体101と整合用コンデンサ素子C等が配置されている。中心電極組立体101は、マイクロ波フェライト102に中心電極103〜105を配置したものである。
【0006】
樹脂ケース93の側壁の先端部93aは、上側ケース98の側壁98bと永久磁石99の外周面99bとの間に配置されている。この先端部93aの機能的な記載は明細書本文にはないが、永久磁石99を位置決めするためのものである。なお、図20はアイソレータ91の一部分を示す断面図であり、アイソレータ91全体にわたって永久磁石99の外周面99bと上側ケース98の側壁98bとの間に先端部93aが配置されている旨の記載はない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図19に示されている従来のアイソレータ61は、永久磁石69の外周面69bに絶縁材を塗布して接触防止膜70を形成するという煩雑な作業が必要であり、製造コストの上昇を招くという問題がある。
【0008】
また、図20に示されている従来のアイソレータ91は、永久磁石99を位置決めする樹脂ケース93と下側ケース94とが一体成形されていないため、下側ケース94に対して、樹脂ケース93の位置精度が悪く、永久磁石99や上側ケース98が樹脂ケース93に乗り上げ、作業性、生産性が悪く、製造コストが高いという問題がある。また、樹脂ケース93自体が動いてしまい、永久磁石99と中心電極組立体101との位置関係が悪くなり、磁場分布が乱れて電気特性が劣化するおそれもある。
【0009】
そこで、本発明の目的は、永久磁石の外周面と金属ケースの側壁内面とが接触しない構造を有するとともに、低コストで製造できる非可逆回路素子及び通信装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段及び作用】
前記目的を達成するため、本発明に係る非可逆回路素子は、
永久磁石と、
前記永久磁石により直流磁界が印加されるフェライトと、
前記フェライトに配置された複数の中心電極と、
前記フェライトと中心電極を収容する樹脂ケースと、
前記永久磁石と前記フェライトと前記中心電極とを収容する上側金属ケース及び下側金属ケースとを備え、
前記永久磁石が前記中心電極の上側に配置された状態で前記上側金属ケースに収容され、
前記樹脂ケースと前記下側金属ケースが一体成形され、前記樹脂ケースから延在した接触防止部が、前記上側金属ケース又は下側金属ケースの側壁内面と前記永久磁石の外周面との間に配置されていること、
を特徴とする。
【0011】
また、本発明に係る非可逆回路素子は、
永久磁石と、
前記永久磁石により直流磁界が印加されるフェライトと、
前記永久磁石と前記フェライトの間に配置されたスペーサ部材と、
前記フェライトに配置された複数の中心電極と、
前記フェライトと中心電極を収容する樹脂ケースと、
前記永久磁石と前記フェライトと前記中心電極とを収容する上側金属ケース及び下側金属ケースとを備え、
前記永久磁石が前記中心電極の上側に配置された状態で前記上側金属ケースに収容され、
前記スペーサ部材から延在した接触防止部が、前記上側金属ケース又は前記下側金属ケースの側壁内面と前記永久磁石の外周面との間に配置されていること、
を特徴とする。
【0012】
以上の構成により、金属ケースの側壁内面と永久磁石の外周面との間に、樹脂ケースやスペーサ部材から延在した接触防止部が配置されているため、金属ケースの側壁内面と永久磁石の外周面との接触が防止される。しかも、樹脂ケースと金属ケースを一体成形することによって、金属ケースに対して樹脂ケースの位置精度が良くなり、作業性や生産性が向上する。
【0013】
また、本発明に係る非可逆回路素子は、下側金属ケースと一体成形された樹脂ケースから延在した接触防止部が樹脂ケースの内壁面から張り出されており、接触防止部に合わせた切り欠きを上側金属ケースに設けたことを特徴とする。以上の構成により、接触防止部の一部が上側金属ケースに設けた切り欠きに収容され、接触防止部の厚みの一部を上側金属ケースの厚みが見掛け上吸収する。従って、接触防止部の形成に製造上必要な最小厚み寸法Dminを確保した状態で、上側金属ケース又は下側金属ケースの側壁内面と永久磁石の外周面との距離を前記寸法Dminより小さくすることができる。
【0014】
また、本発明に係る通信装置は、前述の特徴を有する非可逆回路素子を備えることにより、優れた周波数特性が得られる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明に係る非可逆回路素子及び通信装置の実施の形態について添付の図面を参照して説明する。なお、各実施形態において、同一部品及び同一部分には同じ符号を付し、重複した説明は省略する。
【0016】
[第1実施形態、図1〜図7]
本発明に係る非可逆回路素子の一実施形態の構成を示す分解斜視図を図1に示す。図2に、図1に示した非可逆回路素子1の組立完成後の外観斜視図を示す。該非可逆回路素子1は、集中定数型アイソレータである。
【0017】
図1に示すように、集中定数型アイソレータ1は、概略、一体成形された樹脂ケース3及び下側ケース4と、中心電極組立体13と、上側ケース8と、永久磁石9と、樹脂スペーサ7と、抵抗素子Rと、整合用コンデンサ素子C1〜C3等を備えている。
【0018】
中心電極組立体13は、平面形状が矩形状のマイクロ波フェライト20の上面に中心電極21〜23を略矩形状の絶縁シート(図示せず)を介在させて、それぞれの交差角が略120度になるように交差させて配置している。
【0019】
中心電極21〜23は、それぞれの一端側にポート部P1〜P3を有し、他端側にアース電極25が接続されている。中心電極21〜23共通のアース電極25は、フェライト20の下面を略覆うように設けられている。中心電極21〜23とアース電極25は、Ag,Cu,Au,Al,Be等の導電性材料からなり、金属薄板を打ち抜き加工、又はエッチングすることによって一体に形成される。
【0020】
中心電極組立体13は、フェライト20の裏面に形成されたアース電極25が、樹脂ケース3の窓部3cを通して、下側ケース4の底壁4bにはんだ付け等の方法により接続され、接地される。
【0021】
上側ケース8は、上壁8aと四つの側壁8bを有している。また、下側ケース4は、四つの側壁4aと底壁4bを有している。対向する一対の側壁4aからは、それぞれ2本のアース端子16が延在している。下側ケース4及び上側ケース8は、例えばFeやケイ素鋼などの高透磁率からなる板材を打ち抜き、曲げ加工した後、表面にCuやAgをめっきしてなるものである。この下側ケース4は、インサートモールド法によって、樹脂ケース3と一体成形されている。
【0022】
樹脂ケース3は、電気的絶縁樹脂からなり、矩形枠状の底壁3aと側壁3bを有している。この底壁3aの中央部には矩形状の窓部3cが形成されており、窓部3cの周縁にはそれぞれ整合用コンデンサ素子C1〜C3や抵抗素子Rがそれぞれ収納される窓部3dが形成されている。窓部3c,3dには下側ケース4の底壁4bが露出している。樹脂ケース3の側壁3bの先端部からは、接触防止部6が延在している。接触防止部6と下側ケース4の側壁4aとの間には、上側ケース8の側壁8bを差し込む溝3eが形成されている。接触防止部6は、上側ケース8を下側ケース4に嵌合させたときに、永久磁石9の外周面9bと上側ケース8の側壁8bとの間に配置される。
【0023】
さらに、樹脂ケース3には、表面実装用の入力端子14及び出力端子15がインサートモールドされている。出力端子15は、一端が樹脂ケース3から外方向へ導出され、他端が樹脂ケース3の内面に露出して出力引出電極部15aを形成している。入力端子14は、一端が樹脂ケース3から外方向へ導出され、他端が樹脂ケース3の内面に露出して入力引出電極部14a(図5参照)を形成している。樹脂ケース3の材料は、例えば、液晶ポリマー、PPS、プラスチック等が用いられる。
【0024】
整合用コンデンサ素子C1〜C3(アイソレータ1の動作周波数により、比誘電率εが9〜200)は、ホット側コンデンサ電極がポート部P1〜P3にそれぞれはんだ付けされ、コールド側コンデンサ電極が樹脂ケース3の窓部3dに露出している下側ケース4の底壁4bにそれぞれはんだ付けされている。
【0025】
抵抗素子Rは、絶縁性基板の両端部に厚膜印刷等で端子電極を形成し、その間にサーメット系やカーボン系やルテニウム系等の厚膜あるいは金属薄膜の抵抗体を配設している。絶縁性基板の材料は例えば、アルミナ等の誘電体セラミックが用いられる。また、抵抗体の表面にはガラス等の被膜が形成されていてもよい。抵抗素子Rの一端は整合用コンデンサ素子C3のホット側コンデンサ電極に接続され、他端は樹脂ケース3の窓部3dに露出している下側ケース4の底壁4bに接続される。つまり、整合用コンデンサ素子C3と抵抗素子Rとは、中心電極23のポート部P3とアースとの間に電気的に並列に接続される。
【0026】
樹脂スペーサ7は、例えば、液晶ポリマー、PPS、プラスチック等の電気的絶縁樹脂からなり、中心電極組立体13の上面に配置されている。この樹脂スペーサ7には、フェライト20の上面中央部で重なり合う中心電極21,22と3枚の絶縁シートを収納する孔7aが設けられている。また、整合用コンデンサ素子C1〜C3や、抵抗素子Rと中心電極組立体13との段差を吸収するための凸部7bが設けられている。
【0027】
そして、以上の構成部品は、下側ケース4と一体成形している樹脂ケース3内に、中心電極組立体13や整合用コンデンサ素子C1〜C3や抵抗素子R等を収容し、上側ケース8を装着している。上側ケース8の上壁8aの下面に永久磁石9の上面9aが貼着され、この永久磁石9の下側に樹脂スペーサ7が配置されている。永久磁石9は中心電極組立体13に直流磁界を印加する。下側ケース4と上側ケース8は接合して金属ケースをなし、磁気回路を構成しており、ヨークとしても機能している。
【0028】
こうして、図2に示す非可逆回路素子1が得られる。この非可逆回路素子1は、縦4.0×横4.0×厚さ2.0mmの大きさである。また、図3は、非可逆回路素子1の電気等価回路図である。図4に、図2に示した非可逆回路素子1の垂直断面図を、図5に、水平断面図をそれぞれ示す。本第1実施形態では、図4に示すように、上側ケース8の側壁8bの内面と永久磁石9の外周面9bとの間隔sを、0.30mmに設定し、樹脂ケース3の接触防止部6の厚みtを0.20mmに設定した。
【0029】
この非可逆回路素子1は、上側ケース8の側壁8bの内面と永久磁石9の外周面9bとの間に、樹脂ケース3の接触防止部6が配設されているので、上側ケース8の側壁8bの内面と永久磁石9の外周面9bとの接触を防止することができる。しかも、樹脂ケース3と下側ケース4が一体成形されているので、下側ケース4に対して、樹脂ケース3の位置精度が良く、永久磁石9を精度良く位置決めすることができる。従って、中心電極組立体13と永久磁石9との位置関係が良くなり、磁場分布が安定し、非可逆回路素子1の電気的特性の安定性を向上させることができる。また、樹脂ケース3の接触防止部6が、上側ケース8の側壁8bを差し込むスペースを確保しているので、上側ケース8が樹脂ケース3に乗り上げる等の不具合が抑えられ、スムーズに嵌合させることができる。従って、上側ケース8の装着作業性が向上し、低コストとなる。
【0030】
また、永久磁石9の大きさは、樹脂ケース3の接触防止部6の厚み分だけ小さくすることができ、永久磁石9の減少した空間に、樹脂ケース3の接触防止部6が挿入される。そして、その減少した空間の比重は、永久磁石9の磁性体の比重からそれより小さい樹脂ケース3の樹脂の比重に置き換わるので、磁性体から樹脂の比重の差とその空間の体積の積の分だけ非可逆回路素子1を軽くすることができる。
【0031】
なお、図6に示すように、樹脂ケース3の側壁3bを破線状に分けた形状のものであってもよい。この場合、使用する樹脂の量を減らすことができ、軽量かつ低コストにすることができる。
【0032】
また、図7に示すように、図5において、入力端子14、出力端子15及びアース端子16が配置されている側の下側ケース4及び上側ケース8の側壁4a,8bを省略した形状のものであってもよい。この場合、その側は樹脂ケース3の側壁3bのみになるので、非可逆回路素子を小型化することができる。
【0033】
[第2実施形態、図8〜図10]
図8に、本第2実施形態の非可逆回路素子1aの垂直断面図を示す。図9に、図8に示した非可逆回路素子1aの水平断面図を示す。図8及び図9に示すように、本第2実施形態では、上側ケース8及び下側ケース4の側壁8b,4aの内面と永久磁石9の外周面9bとの間に樹脂スペーサ7の接触防止部7cが挿入されている。
【0034】
この非可逆回路素子1aは、樹脂スペーサ7の接触防止部7cが、永久磁石9の外周面9bと上側ケース8及び下側ケース4の側壁8b,4aの内面との接触を防止することができる。しかも、図4で示したように、アイソレータ1の場合、樹脂ケース3の側壁3bの厚みtには、接触防止部6を形成するための幅wを含める必要があるのに対して、図8に示すように、アイソレータ1aの場合、樹脂ケース3の側壁3bの厚みtには、接触防止部6を形成するための幅wを含める必要がない。従って、アイソレータ1aの樹脂ケース3の側壁3bの厚みtを薄くすることができ、アイソレータ1aを小型化することができる。
【0035】
なお、図示はしないが、樹脂スペーサ7の接触防止部7cを破線状に分けた形状のものであってもよい。この場合、使用する樹脂の量を減らすことができ、軽量かつ低コストにすることができる。
【0036】
また、図10に示すように、図9において、入力端子14、出力端子15及びアース端子16が配置されている側の下側ケース4及び上側ケース8の側壁4a,8bを省略した形状のものであってもよい。この場合、その側は樹脂ケース3の側壁3bのみになるので、非可逆回路素子を小型化することができる。
【0037】
[第3実施形態、図11及び図12]
図11に、本第3実施形態の非可逆回路素子1bの垂直断面図を示す。図12に、図11に示した非可逆回路素子1bの水平断面図を示す。図11に示すように、本第3実施形態は、前記第1実施形態と前記第2実施形態を組み合わせて構成されている。つまり、図11及び図12の右側に示すように、下側ケース4の側壁4aの内面と永久磁石9の外周面9bとの間に、下側ケース4と一体成形されている樹脂ケース3の側壁3bが挿入される。同様に、図11及び図12の左側に示すように、上側ケース8の側壁8bの内面と永久磁石9の外周面9bとの間に、樹脂スペーサ7の接触防止部7cが挿入されている。樹脂ケース3の側壁3bは永久磁石9の中心付近まで延在され、上側ケース8の側壁8bの長さも側壁3bの延在した長さに合わせて短くしている。この非可逆回路素子1bは、前記第1実施形態及び前記第2実施形態と同様の作用効果を奏する。
【0038】
なお、図示はしないが、樹脂スペーサ7の接触防止部7cを破線状に分けた形状のものや、樹脂ケース3の側壁3bを破線状に分けた形状のものや、樹脂ケース3の側壁3bに接触防止部6を形成し側壁8bを溝3eに挿入する形状であってもよい。
【0039】
[第4実施形態、図13〜図17]
図13に、本第4実施形態の非可逆回路素子1cの分解斜視図を示す。図14に、図13に示した非可逆回路素子1cの垂直断面図を、図15に、図14に示した非可逆回路素子1cの水平断面図をそれぞれ示す。
【0040】
図13に示すように、非可逆回路素子1cは、概略、一体成形された樹脂ケース3及び下側ケース4と、中心電極組立体13と、上側ケース8と、永久磁石9と、樹脂スペーサ7と、抵抗素子Rと、整合用コンデンサ素子C1〜C3等を備えている。
【0041】
上側ケース8は、略矩形状の上壁8aの端部に形成した側壁8bが対向している。片側の側壁8bには、後述する下側ケース4の側壁4aの内面に形成した樹脂ケース3の接触防止部3gに噛合うように切り欠き8dを有している。また、下側ケース4は、左右の側壁4aと底壁4bとを有している。下側ケース4は、インサートモールド法によって、樹脂ケース3と一体成形されている。下側ケース4の底壁4bの対向する一対の辺からはそれぞれ2本のアース端子16が延在している。
【0042】
樹脂ケース3には、入力端子14及び出力端子15がインサートモールドされている。入力端子14及び出力端子15は一端が樹脂ケース3の外側壁に露出し、他端が樹脂ケース3の内側面に露出して入力引出電極部14a、出力引出電極部15aを形成している。また、下側ケース4の左右の対向する側壁4aの内面には、樹脂ケース3の内側面から張り出されている接触防止部3gが形成されている。
【0043】
樹脂スペーサ7の一つの端部に樹脂ケース3の接触防止部3gに噛合うように切り欠き7dが形成されている。上側ケース8の切り欠き8dと樹脂スペーサ7の切り欠き7dは、樹脂ケース3の接触防止部3gに係合する。従って、接触防止部3gの一部が、上側ケース8の側壁8bに形成された切り欠き8dに収容され、接触防止部3gの厚みの一部を側壁8bの厚みが見掛け上吸収する。
【0044】
一般に、樹脂形成するためには、製造上ある程度の厚さが必要である。例えば、樹脂ケース3の材料として液晶ポリマを使用した場合、最低0.2mmの厚さが必要である。従って、通常、上側ケース8の側壁8bの内面と永久磁石9の外周面9bとの間の距離sは、最低でも0.2mmとなる。しかしながら、本第4実施形態は、上側ケース8の側壁8bに切り欠き8dを形成しているので、接触防止部3gの形成に製造上必要な最小厚み寸法Dminを確保した状態で、側壁8bと外周面9bとの距離sを寸法Dminより小さくできる。例えば、接触防止部3gの厚みDを0.3mm、上側ケース8の厚みEを0.2mmとすると、上側ケース8の側壁8bの内面から永久磁石9の外周面9bまでの距離sを0.1mmまで狭めることができる。従って、アイソレータ1cは、小型化を図ることができる。
【0045】
この非可逆回路素子1cは、前記第1実施形態ないし第3実施形態と同様の作用効果を奏する。さらに、上側ケース8が樹脂ケース3の接触防止部3gに係合しているので、上側ケース8の位置決め作業を容易にすることができる。また、図16及び図17に示すように、非可逆回路素子1cは、上側ケース8の側壁8bに形成した切り欠き8dを反対側の側壁8bにも形成し、下側ケース4の側壁4aに形成した接触防止部3gを反対側の側壁4aにも形成したものであってもよい。この結果、上側ケース8の両端に切り欠き8dを有しているので、非可逆回路素子1cの組み立て作業において、上側ケース8の方向性を確認する工程が省略することができ、製造コストを下げることができる。
【0046】
[第5実施形態、図18]
第5実施形態は、本発明に係る通信装置として、携帯電話を例にして説明する。
【0047】
図18は携帯電話120のRF部分の電気回路ブロック図である。図18において、122はアンテナ素子、123はデュプレクサ、131は送信側アイソレータ、132は送信側増幅器、133は送信側段間用帯域通過フィルタ、134は送信側ミキサ、135は受信側増幅器、136は受信側段間用帯域通過フィルタ、137は受信側ミキサ、138は電圧制御発振器(VCO)、139はローカル用帯域通過フィルタである。
【0048】
ここに、送信側アイソレータ131として、前記第1実施形態ないし第4実施形態の集中定数型アイソレータ1,1a,1b,1cを使用することができる。このアイソレータ1,1a,1b,1cを実装することにより、優れた電気特性を有する携帯電話を実現することができる。
【0049】
[他の実施形態]
本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の構成に変更することができる。例えば、中心電極組立体の形状は、矩形状の他に、円柱形状や変形角形状等任意である。また、永久磁石の形状は、矩形状の他に、例えば、円形状や、角が丸い三角形状等であってもよい。
【0050】
また、中心電極は、金属板を打ち抜き、曲げ加工して形成するものの他に、基板(誘電体基板や磁性体基板や積層基板等)にパターン電極を設けることによっても形成することができる。また、それぞれの中心電極の交差角は、110〜140度の範囲であればよい。
【0051】
また、前記実施形態ではアイソレータに適用したが、本発明は、サーキュレータにも適用できるとともに、他の高周波部品にも適用できる。
【0052】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、金属ケースの側壁内面と永久磁石の外周面との間に、樹脂ケースやスペーサ部材から延在した接触防止部が配置されているので、金属ケースの側壁内面と永久磁石の外周面との接触を防止することができる。しかも、樹脂ケースと金属ケースを一体成形することによって、金属ケースに対して樹脂ケースの位置精度が良くなり、作業性や生産性を向上させることができる。
【0053】
また、金属ケースと一体成形された樹脂ケースから延在した接触防止部を樹脂ケースの内壁面から張り出すと共に、接触防止部に合わせた切り欠きを金属ケースに設けることにより、接触防止部の一部が金属ケースに設けた切り欠きに収容され、接触防止部の厚みの一部を金属ケースの厚みが見掛け上吸収する。従って、接触防止部の形成に製造上必要な最小厚み寸法Dminを確保した状態で、金属ケースの側壁内面と永久磁石の外周面との距離を前記製造上必要な最小厚み寸法Dminより小さくすることができる。
【0054】
また、本発明に係る通信装置は、前述の特徴を有する非可逆回路素子を備えることにより、優れた周波数特性が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る非可逆回路素子の一実施形態を示す分解斜視図。
【図2】図1に示す非可逆回路素子の組立斜視図。
【図3】図1に示す非可逆回路素子の電気等価回路図。
【図4】図2のIV−IV断面図。
【図5】図4のV−V断面図。
【図6】図1に示した非可逆回路素子の変形例を示す水平断面図。
【図7】図1に示した非可逆回路素子の別の変形例を示す水平断面図。
【図8】図1に示した非可逆回路素子のさらに別の変形例を示す垂直断面図。
【図9】図8のIX−IX断面図。
【図10】図1に示した非可逆回路素子のさらに別の変形例を示す水平断面図。
【図11】図1に示した非可逆回路素子のさらに別の変形例を示す垂直断面図。
【図12】図11のXII−XII断面図。
【図13】図1に示した非可逆回路素子のさらに別の変形例を示す分解斜視図。
【図14】図13のXIV−XIV断面図。
【図15】図14のXV−XV断面図。
【図16】図1に示した非可逆回路素子のさらに別の変形例を示す垂直断面図。
【図17】図16のXVII−XVII断面図。
【図18】本発明に係る通信装置の一実施形態を示すブロック図。
【図19】従来の非可逆回路素子の一実施形態を示す垂直断面図。
【図20】従来の非可逆回路素子の別の一実施形態を示す垂直断面図。
【符号の説明】
1,1a,1b,1c…集中定数型アイソレータ
3…樹脂ケース
3g…接触防止部
4…下側ケース
6…接触防止部
7…樹脂スペーサ(スペーサ部材)
7c…接触防止部
7d,8d…切り欠き
8…上側ケース
9…永久磁石
9b…外周面
13…中心電極組立体
20…マイクロ波フェライト
21〜23…中心電極
120…携帯電話(通信装置)

Claims (5)

  1. 永久磁石と、
    前記永久磁石により直流磁界が印加されるフェライトと、
    前記フェライトに配置された複数の中心電極と、
    前記フェライトと中心電極を収容する樹脂ケースと、
    前記永久磁石と前記フェライトと前記中心電極とを収容する上側金属ケース及び下側金属ケースとを備え、
    前記永久磁石が前記中心電極の上側に配置された状態で前記上側金属ケースに収容され、
    前記樹脂ケースと前記下側金属ケースが一体成形され、前記樹脂ケースから延在した接触防止部が、前記上側金属ケース又は下側金属ケースの側壁内面と前記永久磁石の外周面との間に配置されていること、
    を特徴とする非可逆回路素子。
  2. 永久磁石と、
    前記永久磁石により直流磁界が印加されるフェライトと、
    前記永久磁石と前記フェライトの間に配置されたスペーサ部材と、
    前記フェライトに配置された複数の中心電極と、
    前記フェライトと中心電極を収容する樹脂ケースと、
    前記永久磁石と前記フェライトと前記中心電極とを収容する上側金属ケース及び下側金属ケースとを備え、
    前記永久磁石が前記中心電極の上側に配置された状態で前記上側金属ケースに収容され、
    前記スペーサ部材から延在した接触防止部が、前記上側金属ケース又は前記下側金属ケースの側壁内面と前記永久磁石の外周面との間に配置されていること、
    を特徴とする非可逆回路素子。
  3. 永久磁石と、
    前記永久磁石により直流磁界が印加されるフェライトと、
    前記永久磁石と前記フェライトの間に配置されたスペーサ部材と、
    前記フェライトに配置された複数の中心電極と、
    前記フェライトと中心電極を収容する樹脂ケースと、
    前記永久磁石と前記フェライトと前記中心電極とを収容する上側金属ケース又は下側金属ケースとを備え、
    前記永久磁石が前記中心電極の上側に配置された状態で前記上側金属ケースに収容され、
    前記樹脂ケースと前記下側金属ケースが一体成形され、前記樹脂ケースから延在した接触防止部及び前記スペーサ部材から延在した接触防止部が、それぞれ前記上側金属ケース又は下側金属ケースの側壁内面と前記永久磁石の外周面との間に配置されていること、
    を特徴とする非可逆回路素子。
  4. 前記下側金属ケースと一体成形された前記樹脂ケースから延在した接触防止部が前記樹脂ケースの内壁面から張り出されており、前記接触防止部に合わせた切り欠きを前記上側金属ケースに設けたことを特徴とする請求項1又は請求項3記載の非可逆回路素子。
  5. 請求項1ないし請求項4記載の非可逆回路素子を少なくとも一つ備えたことを特徴とする通信装置。
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