JP4181977B2 - トナー - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真、静電記録、静電印刷の如き画像形成方法における静電荷現像、または、トナージェット方式における画像形成に使用可能なトナーに関し、高温オフセットを防止するためのオイルを使用しないか、又は、オイルの使用量を少なくした定着手段を用いても高精細、高画質を発現するカラートナーに関する。
近年、電子写真装置は、カラー化,高精細,高画質化を達成しつつ小型,軽量,低消費電力といったスペックが、よりシンプルな要素で構成されるように要求されている。
このように、電子写真の高精細,高画質化の要求が市場では高まっており、当該技術分野では高画質フルカラー化を達成しようと試みられている。フルカラー電子写真の場合は、3色又は4色のカラートナーを重ね合わせ画像を形成しているが、各々の色のカラートナーが同じように現像、転写されなければ色再現に劣ったり、色むらが生じてしまう。ところがこれらの着色は顔料や染料によって行なわれており、これらが現像、転写に与える影響は大きい。さらに、フルカラー画像においては定着時の定着性,混色性,耐オフセット性が重要であり、これらの性能にふさわしい結着樹脂が選択されるが、この結着樹脂の現像性、転写性に与える影響も大きい。この影響の一つとして、帯電量の温湿度の影響があげられ、広範な環境においても安定した帯電量を有するカラートナーの開発が急務とされている。
このような諸問題を解決する手段の一つにトナーに種々の外添剤を添加する方法がある。特に、解像性,濃度均一性,カブリなどの種々の画像特性を改良するのを目的として、トナーの帯電性、転写性の向上の為に種々の微粒子を外添することが広く行なわれている。
このような無機微粒子として汎用されているものに、(i)シリコーンオイル,シリコーンワニス,シラン化合物で表面処理された無機微粒子、或いは、(ii)チタニアを表面処理したものやアミノシランで表面処理したものが好ましく用いられている(特許文献1〜16)。
さらに、(iii)2種類の無機微粒子を添加するものが好ましく用いられている(特許文献17〜30)。
しかしながら、これらの提案では、確かに電子写真特性は向上しているものの、疎水化の均一性が不十分で高湿下や長期間の放置によって十分な摩擦帯電量を得られず画像濃度の低下やカブリを生じるようになることがあった。あるいは、低湿下で摩擦帯電量が過剰となり画像濃度ムラやカブリを生じることがあった。トナーの現像剤担持体(感光ドラム)からの十分な離型性が得られず転写性が不十分になり、転写効率の低下や転写中抜けが生じるようになることがあり、これらを両立させて解決するものがなかった。更にフルカラートナーに適用した場合特に厳しく満足のいくものではなかった。
また、特許文献2では、粒子表面にアミノ基と疎水基を有し、その−OH基が封鎖された、少なくとも50m2/gの比表面積を有する、表面がプラスまたはゼロに帯電した低嵩密度金属酸化物粉末に関して提案されている。しかしながら、金属酸化物微粉表面の帯電性を処理剤によって制御しようとしているため、シリカ粒子表面のミクロな帯電量分布がブロードであったり、トナー帯電量分布がブロードとなるため好ましくない。
更に、特許文献31及び32では、ケイ素ハロゲン化合物と特定金属のハロゲン化合物の高温蒸気相酸化物を含むトナーに関して提案されている。しかしながら、このシリカは、高温下で蒸気相酸化していいるため、チタンが結晶性を示すこと、ハロゲン成分を多量に含んでいるため、悪影響を及ぼすものと推察される。また、シリカの帯電調整だけを目的としたものであるため、チタン化合物の含有量も高く、更に、低温定着性、オイルレス定着性に優れたトナーの転写性に関しては、十分に考慮されておらず改善すべき問題があった。
また、特許文献33には、水系中でシリカ表面をチタン、ジルコニウム、錫、アルミニウムの水酸化物または酸化物で被覆し、更に水系中でアルコキシシランによる表面処理を行なうことにより、シリカの表面帯電性を制御する方法に関して提案されている。しかしながら、水系中でシリカ表面をチタン、ジルコニウム、錫、アルミニウムの水酸化物または酸化物で被覆しようとしても、十分な反応性、付着性を得ることは難しい。また、例え表面処理が良好に出来たとしても、シリカ粒子表面近傍に存在する異種金属の特性がトナーに対して強く影響を及ぼすものと考えられる。また、上記金属の場合には、帯電極性、表面電気抵抗が大きく変化し、トナーの帯電性、帯電量分布に悪影響を及ぼすものと推察されるため、好ましくない。
このようにシリカ粒子のネガ帯電性を十分に制御、抑制し、温度、湿度の影響を受けにくく、良好な帯電性、転写性、定着性、耐久性を有するトナーに関して、未だ満足できるものがないのが現状である。
特公昭53−22447号公報 特公平1−31442号公報 特開昭58−216252号公報 特開昭59−201063号公報 特開昭64−88554号公報 特公平3−39307号公報 特開平4−204750号公報 特開平4−214568号公報 特開平4−340558号公報 特開平5−19528号公報 特開平5−61224号公報 特開平5−94037号公報 特開平5−119517号公報 特開平5−139748号公報 特開平6−11886号公報 特開平6−11887号公報 特公平2−27664号公報 特開昭60−238847号公報 特開昭61−188546号公報 特開昭61−188547号公報 特開昭62−174772号公報 特開平2−151872号公報 特開平2−222966号公報 特開平2−291565号公報 特開平4−204751号公報 特開平4−280255号公報 特開平4−345168号公報 特開平4−345169号公報 特開平4−348354号公報 特開平5−113688号公報 特開平11−174721号公報 特開平11−174726号公報 特開2002−029730号公報
本発明の目的は、上述のような問題点を解決したトナーを提供することにある。
本発明の目的は、離型剤を有するトナーのポテンシャルを最大限に引き出して、現像性、転写性、定着性に優れ、環境の影響を受けにくく、耐久性の良好なトナーを提供することにある。
本発明の目的は、カブリのない鮮明な画像を形成し得、画像濃度が高く、細線再現性、ハイライト部の階調性に優れ、且つ耐久安定性に優れたトナーを提供することにある。
本発明の目的は、流動性に優れ、且つ解像性と転写性に優れたトナーを提供することにある。
本発明の目的は、長期間の使用により発生する感光体表面への付着物を研磨、除去又は該付着物の発生を抑制し、画像欠陥のない安定した画像を長期にわたり得ることができるトナーを提供することにある。
本発明の更なる目的は、温度、湿度等の環境に左右されにくく、安定した摩擦帯電特性を有するトナーを提供することにある。
本発明の目的は、フルカラー画像又はマルチカラー画像を形成するための好適なカラートナーを提供することにある。
本発明の目的は、OHPでの透明性が良好で且つ低温定着性、耐高温オフセット性に優れたカラートナーを提供することにある。
本発明の目的は、保存性、耐熱性、耐ブロッキング性に優れたカラートナーを提供することにある。
本発明は、少なくとも、結着樹脂、着色剤及び離型剤を有する負摩擦帯電性トナー粒子シリカ粒子及び無機微粒子を少なくとも有する負摩擦帯電性トナーにおいて、
該トナーの示差走査熱量計(DSC)測定による吸熱曲線は、温度30〜200℃の範囲における最大吸熱ピークのピーク温度が60〜100℃の範囲にあり、
該シリカ粒子は、ハロゲンを含まないシロキサン及び揮発性チタン化合物を含む混合物を焼成して作製されたシリカ粒子であり、
シリカ粒子はチタン元素を含有しており、
該シリカ粒子はシラザン化合物とシリコーンオイルとで処理されており、
該シリカ粒子は、X線回折において、下記式
0.7≦(Ia1/Ib1)≦2.0及び0.7≦(Ia2/Ib2)≦2.0
式中、Ia1は2θ=25.3における最大強度を示し、Ib1は2θ=25.3±2.0degにおける強度の平均値を示し、Ia2は2θ=27.5における最大強度を示し、Ib2は2θ=27.5±2.0degにおける強度の平均値を示す。)
を満たし、
該無機微粒子は、シランカップリング剤で処理されたアモルファスアルミナである
ことを特徴とする負摩擦帯電性トナーに関する。
本発明者らは、高温オフセットを防止するためのオイルを使用しないか、又は、オイルの使用量を少なくした定着手段においても、優れた低温定着性、混色性、耐高温オフセット性を達成するとともに、あらゆる環境下において優れた現像性、転写性、定着性、耐久性を達成し、さらには、高温環境下における長期保存性を達成するトナーを得るために、鋭意検討の結果、結着樹脂、着色剤、離型剤及びチタン化合物含有シリカを少なくとも有するトナーが極めて有効であることを見出した。
高温オフセットを防止するためのオイルを使用しないか、又は、オイルの使用量を少なくした定着手段においても、優れた低温定着性、混色性、耐高温オフセット性を達成するとともに、あらゆる環境下において優れた現像性、転写性、定着性、耐久性を達成するトナーを得ることができた。
本発明に係るチタン元素を含有するシリカ粒子のX線回折において、2θ=25.3及び27.5degにおける強度Iaと2θ+2.0deg及び2θ−2.0degにおける強度の平均値である強度Ibの比(Ia/Ib)は、シリカ粒子に含まれる酸化チタンの結晶形態に関係する物性値である。
より詳しくは、本願発明のシリカ粒子は、チタン元素を含むチタン化合物含有シリカ粒子(以下、「チタン化合物含有シリカ粒子」という)であり、X線回折において、2θ=25.3における最大強度Ia1と2θ+2.0deg及び2θ―2.0degにおける強度の平均値である強度Ib1の比(Ia1/Ib1)が、0.7≦Ia1/Ib1≦2.0であり、且つ27.5degにおける最大強度Ia2と2θ+2.0deg及び2θ―2.0degにおける強度の平均値である強度Ib2の比(Ia2/Ib2)が、0.7≦Ia2/Ib2≦2.0であることを特徴とする。
前述の関係式を満足するということは、チタン化合物含有シリカ粒子に含まれるチタン化合物が、結晶性を持たないことを意味するものである。
一般に、X線回折において、酸化チタンはいくつかのピークを持つことが知られている。結晶系がアナターゼ型の場合には2θ=25.3付近に、ルチル型の場合には2θ=27.5付近に、特徴的で大きなピークを持つことが知られている。
また、X線回折において、アモルファスシリカはピークを持たず、2θ=10deg付近から2θ=21deg付近にかけて緩やかに強度が高くなる傾向を示し、2θ=22deg付近から2θ=40deg付近にかけて緩やかに強度は低くなる傾向を示す。
つまり、X線回折において、前述の関係式を満足する本発明に係るチタン化合物含有シリカ粒子において、そのチタン化合物は、酸化チタン特有の結晶を持たないことを明確に規定するものである。
本発明者らは、シリカ粒子が、低温定着性、オイルレス定着性に優れたトナーに及ぼす帯電性、転写性について鋭意検討を行なった。そして、強ネガ性材料として知られているシリカの帯電性を弱い負帯電性(弱ネガ性)〜弱い正帯電性(弱ポジ性)に制御することによって、トナーに対してより理想的な特性を付与することができることを見出した。その際、シリカ粒子内に弱ポジ性材料であるチタン化合物を配することによって、絶大な効果が得られることを見出したのである。そして、そのチタン化合物は、結晶系を持たない状態にすることで、チタン化合物による悪影響を及ぼすことなく、シリカ粒子の帯電性制御が可能であることを見出したのである。
シリカ粒子中のチタン化合物が、酸化チタンの結晶性を持つと、チタン化合物の特性が顕著となり、正帯電性(ポジ性)の増大、表面に露出したチタン化合物と表面処理剤との密着性が低下し、粒度分布制御が困難となり、トナー特性に及ぼす悪影響が大きいため好ましくない。
本発明のチタン化合物含有シリカ粒子の原材料及び製造方法は、特に制約されるものではないが、以下に、製造例を示す。
本発明に使用するチタン化合物含有シリカ粒子は、ハロゲンを含まないシロキサンと揮発性チタン化合物の混合物を気相中で加熱、焼成することによって得ることができる。
ここで、シロキサンは、直鎖状オルガノシロキサン環状オルガノシロキサン又はこれらの混合物が挙げられ、ハロゲンを含まないものが好ましい。
上記オルガノシロキサンとしては、例えばヘキサメチルジシロキサン、オクタメチルトリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサンなどが挙げられる。これらのシロキサンは塩素などのハロゲンを含まず、精製して得られたものが好ましい。これらを単独で、もしくは2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、揮発性チタン化合物は、特に制限はなく、チタンの塩化物・アルコキシド・アセチルアセトネート等の揮発性を有し、気相中で熱分解或いは加水分解するものを用いれば良い。これらを単独で、もしくは2種以上を組み合わせて用いることができる。
具体的に、本発明に用いられる揮発性チタン化合物としては、チタンテトラメトキシド、チタンテトラエトキシド、チタンテトラプロポキシド、チタンテトラブトキシド、ジエトキシチタンオキシドなどのチタンアルコキシド;四塩化チタン、四臭化チタンなどのテトラハロゲン化チタン;トリハロゲン化モノアルコキシチタン、ジハロゲン化ジアルコキシチタン、モノハロゲン化トリアルコキシチタンなどのハロゲン化チタンアルコキシド;等の揮発性を有するチタン化合物を用いることができる。
これらのシロキサンと揮発性チタン化合物との混合物を液状でバーナーに導入し、バーナーの先端部に取り付けられたノズルにより噴霧し、燃焼するか、またはシロキサンと揮発性チタン化合物との混合物を加熱し、その蒸気をバーナーに導入し、燃焼すればよい。
このようにして得られたチタン化合物含有シリカ粒子は、チタン化合物が均一に分散されているため、帯電性が良好であり、表面処理剤との均一反応性に優れているため、本発明に用いるには好ましい。
一方、ケイ素ハロゲン化合物とチタンハロゲン化合物の混合物を気相中で高温焼成することによっても、チタン化合物を含有するシリカは得ることができるが、原材料の特性から、本発明のような結晶性を示さないチタン化合物含有シリカを得ることはできない。また、出発原料として、ハロゲン化合物を多量に使用しているため、生成されたシリカ粒子には、ハロゲン(塩素)が不純物として含有される。この不純物のハロゲン(塩素)は、トナーの帯電性に大きな悪影響を及ぼす。特に、離型剤を含むトナーにおいて、その弊害は顕著であり、高温高湿環境下でのトナー飛散やカブリが問題となる。そのため、本発明において、出発原料として、ハロゲン化合物を多量に使用することは、好ましくないと言える。
さらに、シリカ微粒子とアモルファス酸化チタン微粒子を混合し、800℃程度で低温焼成することによっても、本発明のシリカ粒子を得ることができる。ただし、原材料として、シリカ微粒子とアモルファス酸化チタン微粒子を使用しているため、均一な分散状態を得ることが難しく、帯電量分布がブロードになり易い傾向にある。
また、焼成温度を800℃より高くした場合には、アモルファス酸化チタン微粒子の結晶成長が著しく進むため、本発明のような結晶性を示さないチタン化合物含有シリカ粒子を得ることはできない。
チタン化合物含有シリカ粒子中に含まれるチタン化合物含有量は、0.1〜20質量部(チタン化合物含有シリカ粒子100質量部当り)であることが好ましい。チタン化合物含有量が20質量部よりも多くなると、シリカ粒子の負帯電性(ネガ性)が極端に低下し、トナーの帯電量分布がブロードになったり、適正な帯電量を維持できなくなるため好ましくない。また、チタン化合物含有量が0.1質量部よりも少なくなると、シリカ粒子の負帯電性(ネガ性)が顕著に現われるため、低湿環境下でのトナーの帯電量が極端に高くなるため好ましくない。
本発明のチタン化合物含有シリカ粒子の表面処理剤としては、公知のシランカップリング剤、チタネートカップリング剤、アルミニウムカップリング剤、ジルコアルミネートカップリング剤の如きカップリング剤やシリコーンオイル、シリコーンワニスなどが使用できる。
例えば、ジメチルジメトキシシラン、トリメチルエトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン等のようなアルキルアルコキシシランや、ジメチルジクロルシラン、トリメチルクロルシラン、アリルジメチルクロルシラン、ヘキサメチルジシラザン、アリルフェニルジクロルシラン、ベンジルジメチルクロルシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、ジビニルクロルシラン、ジメチルビニルクロルシラン等のシランカップリング剤を用いることができる。
本発明のチタン化合物含有シリカ粒子の表面処理剤としては、特に、シラザン化合物またはシラザン化合物とシリコーンオイルで処理することが好ましく、ヘキサメチルジシラザン及びジメチルシリコーンオイルで処理することが、良好な帯電性、転写性を得られるという点で好ましい。
処理剤の添加量は、シリカ粒子の凝集を防止し、処理剤の特性を最大限に引き出すために、チタン化合物含有シリカ粒子100質量部に対して、好ましくは1〜30質量部、より好ましくは3〜20質量部が良い。
本発明において、チタン化合物含有シリカ粒子の表面処理を行うには、湿式法、乾式法などの方法があるが、本発明は特にこれらの方法に制約されるものではない。
本発明にチタン化合物含有シリカ粒子の個数基準の一次平均粒径は、10〜400nmであることが好ましい。
個数平均粒径は、トナーへの流動性付与、研磨性の点から1〜400nmであることが好ましい。個数平均粒径が1nmより小さい場合には、トナー粒子表面に埋め込まれ易いためトナー劣化が早期に生じやすく、耐久性が低下し、また研磨性が低い。
一方、平均粒径が400nmより大きい場合には、トナーの流動性が低下するために帯電が不均一となりやすく、その結果として画質の劣化、トナー飛散、カブリが生じやすい。また、感光体表面に大きな傷を付けやすく、画像欠陥を生じやすく、またクリーニングブレードの如きクリーニング部材を変形、又は損傷するという問題が生じやすい。
感光体表面及びその付着物の研磨及び除去に関して、トナーは、感光体表面からクリーニングされる際、感光体表面とクリーニングブレードの如きクリーニング部材の圧着部に一時滞留する。滞留しているトナー粒子表面に存在するチタン化合物含有シリカ粒子が感光体表面及びその付着物を研磨、除去する機能を果たしている。しかしながら、チタン化合物含有シリカ粒子は、トナー粒子表面に埋め込まれることなく、凝集体のない一次粒径に近い状態でトナーに分散され、且つ均一にトナー粒子表面に存在していることが好ましい。チタン化合物含有シリカ粒子が、好適な研磨性を有するためには、個数平均粒径が1〜400nmであり、チタン化合物含有シリカ粒子のX線回折における規定の強度比が本発明の値を示す場合、非常に効果的である。
本発明のチタン化合物含有シリカ粒子のBETは、5〜300m2/gであることが好ましい。チタン化合物含有シリカ粒子のBET比表面積が5m2/gより小さい場合には、粒子の粒径が大きく凝集体或いは粗大粒子が存在することを示し、トナーの流動性の低下や、感光体表面を傷つけたり、クリーニングブレードの如きクリーニング手段を変形又は損傷させるという問題が生じやすい。また、チタン化合物含有シリカ粒子の粒径が大きいとトナー粒子から遊離し易く、遊離したチタン化合物含有シリカ粒子が、多量に現像機内に残留したり、画像形成装置本体内の各種装置に付着し、悪影響を及ぼすため、好ましくない。
チタン化合物含有シリカ粒子のBET比表面積が300m2/gより大きい場合には、チタン化合物含有シリカ粒子への水分吸着量が多くなり、トナーの帯電特性へ悪影響を及ぼす場合がある。特に、高湿環境下でトナーの摩擦帯電量が低下し、トナー飛散、カブリ、画質劣化が発生しやすくなる。
本発明のチタン化合物含有するシリカ粒子は、トナー粒子100質量部に対して0.1〜5質量部を添加することが好ましい。添加量が0.1質量部よりも少ない場合には、帯電性、転写性改良効果が小さい。また、添加量が5質量部を超える場合には、トナーの流動性が大きく低下するために、均一な帯電が阻害される。
本発明のトナーは、必要に応じて、チタン化合物含有シリカ粒子の他に一種類以上の無機微粒子を有することができる。該無機微粒子は公知のもが使用できる。例えば、シリカ微粒子、アルミナ微粒子、酸化チタン微粒子、酸化ジルコニウム微粒子、酸化マグネシウム微粒子、酸化亜鉛の如き金属酸化物の微粒子;チッ化ホウ素微粒子、チッ化アルミニウム微粒子、チッ化炭素微粒子の如きチッ化物;さらにチタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウムなどが挙げられる。特に、平均一次粒子径1〜200nmの無機微粒子を用いるのがよい。また、該無機微粒子は、必要な特性を得るために、表面処理を行なうことが好ましい。その際、表面処理剤としては、前述した公知のものを使用することができる。
トナー粒子に使用する結着樹脂としては、従来から、トナー用結着樹脂として知られる各種の材料樹脂が用いられる。
例えば、ポリスチレン、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−アクリル共重合体の如きスチレン系共重合体;ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体のようなエチレン系共重合体;フェノール系樹脂、エポキシ系樹脂、アクリルフタレート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、マレイン酸系樹脂等である。これらの樹脂を単独で用いても良いし、二種類以上の樹脂を混合して用いても良い。
これらの樹脂の中で、特に負帯電能の高い(a)ポリエステル樹脂、(b)ポリエステルユニットとビニル系共重合体ユニットとを有しているハイブリッド樹脂、又は(c)それらの混合物を用いることが好ましく、ハイブリッド樹脂を用いた場合、本発明の効果は大きくなる。これら樹脂は、特に、離型剤と組み合わせた場合、定着時に効果的に離型剤を機能させることができるため、非常に定着性に優れ、混色性、耐熱性、耐ブロッキング性も良好であり、カラートナーに適している反面、負帯電能が強く帯電が過大になり易いが、本発明で使用するチタンを含有するシリカ粒子を用いることによって弊害は改善され、優れたトナーを得ることができる。ここで、トナーの結着樹脂がポリエステル樹脂であるとは、結着樹脂の主成分がポリエステル樹脂のものをいう。
本発明のトナーは、一種以上の離型剤を含有している。
本発明に用いられる離型剤としては、公知のものが使用できる。本発明において、特に好ましく用いられる離型剤としては、脂肪族炭化水素系離型剤が挙げられる。例えば、アルキレンを高圧下でラジカル重合あるいは低圧下でチーグラー触媒で重合した低分子量のアルキレンポリマー;高分子量のアルキレンポリマーを熱分解して得られるアルキレンポリマー;一酸化炭素及び水素を含む合成ガスからアーゲ法により得られる炭化水素の蒸留残分から、あるいはこれらを水素添加して得られる合成炭化水素離型剤がよい。さらにプレス発汗法、溶剤法、真空蒸留の利用や分別結晶方式により炭化水素離型剤の分別を行なったものが、より好ましく用いられる。母体としての炭化水素は、金属酸化物系触媒(多くは2種以上の多元系)を使用した一酸化炭素と水素の反応によって合成されるもの[例えばジントール法、ヒドロコール法(流動触媒床を使用)によって合成された炭化水素化合物];離型剤状炭化水素が多く得られるアーゲ法(同定触媒床を使用)により得られる炭素数が数百ぐらいまでの炭化水素;エチレンなどのアルキレンをチーグラー触媒により重合した炭化水素が、分岐が少なくて小さく、飽和の長い直鎖状炭化水素であるので好ましい。特にアルキレンの重合によらない方法により合成された離型剤がその分子量分布からも好ましいものである。
離型剤の分子量分布は、メインピークが分子量400〜2400の領域にあることが好ましく、430〜2000の領域にあることがより好ましい。このような分子量分布をもたせることによりトナーに好ましい熱特性を付与することができる。
また、トナーの定着時により効果的に機能させるために、上記離型剤の融点は、60〜100℃にあることが好ましく、65〜90℃にあることがより好ましい。なお、本発明のトナーの吸熱ピーク温度とは、該離型剤を含むトナーの示差走査熱量計(DSC)測定において、吸熱曲線のメインピークの吸熱ピークが得られる極大の値を示す温度のことである。その吸熱ピーク温度は、離型剤の融点に由来する物性値である。
離型剤は結着樹脂100質量部あたり0.1〜20質量部、好ましくは0.5〜10質量部使用するのが良い。
離型剤の添加方法としては、特に制約されるものではない。樹脂を溶剤に溶解し樹脂溶液温度を上げ、撹拌しながら離型剤を添加混合する方法や、樹脂と離型剤を混合した後、溶融混練する方法などでトナーに添加される。
本発明の着色剤としては、公知の染料または/及び顔料が使用される。
マゼンタトナー用着色顔料としてはC.I.ピグメントレッド1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,13,14,15,16,17,18,19,21,22,23,30,31,32,37,38,39,40,41,48,49,50,51,52,53,54,55,57,58,60,63,64,68,81,83,87,88,89,90,112,114,122,123,155,163,202,206,207.209;C.I.ピグメントバイオレット19;C.I.バットレッド1,2,10,13,15,23,29,35などが挙げられる。
顔料単独使用でも構わないが、、染料と顔料と併用してその鮮明度を向上させた方がフルカラー画像の画質の点からより好ましい。
マゼンタトナー用染料としては、C.Iソルベントレッド1,3,8,23,24,25,27,30,49,81,82,83,84,100,109,121;C.I.ディスパースレッド9;C.I.ソルベントバイオレット8,13,14,21,27;C.I.ディスパーバイオレット1の如き油溶染料、C.I.ベーシックレッド1,2,9,12,13,14,15,17,18,22,23,24,27,29,32,34,35,36,37,38,39,40;C.I.ベーシックバイオレット1,3,7,10,14,15,21,25,26,27,28などの塩基性染料が挙げられる。
シアントナー用着色顔料としては、C.I.ピグメントブルー2,3,15,16,17;C.I.バットブルー6;C.I.アシッドブルー45または下記式で示される構造を有するフタロシアニン骨格にフタルイミドメチル基を1〜5個置換した銅フタロシアニン顔料などが挙げられる。
Figure 0004181977
〔式中、nは1〜5の整数を示す。〕
イエロー用着色顔料としてはC.I.ピグメントイエロー1,2,3,4,5,6,7,10,11,12,13,14,15,16,17,23,65,73,74,83,97,155,180;C.I.バットイエロー1,3,20などが挙げられる。
また、C.I.ダイレクトグリーン6、C.I.ベーシックグリーン4、C.I.ベーシックグリーン6、ソルベントイエロー162などの染料も使用することができる。
本発明に用いられる黒色着色剤としてカーボンブラック,磁性体,上記に示すイエロー/マゼンタ/シアン着色剤を用い黒色に調色されたものが利用できる。
着色剤の使用量は、結着樹脂100質量部に対して好ましくは0.1〜15質量部、より好ましくは0.5〜12質量部、最も好ましくは2〜10質量部が良い。
本発明に用いるトナー粒子の製造方法としては、熱ロール、ニーダー、エクストルーダーの如き熱混練機によって構成材料を良く混練した後、機械的に粉砕し、粉砕粉を分級してトナー粒子を得る方法;結着樹脂溶液中に着色剤の如き材料を分散した後、噴霧乾燥することによりトナー粒子を得る方法;結着樹脂を構成すべき重合性単量体に所定材料を混合して単量体組成物を得、この組成物の乳化懸濁液を重合させることによりトナー粒子を得る懸濁重合によるトナー製造法などが適用できる。
本発明において、トナー中に有機金属化合物を含有させることができる。本発明に使用する有機金属化合物としては、芳香族カルボン酸と2価以上の金属との化合物が好ましい。
芳香族カルボン酸としては、下記3種の化合物が挙げられる。
Figure 0004181977
〔式中、R1乃至R7は同一又は異なる基を示し、水素原子、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数2〜12のアルケニル基、−OH,−NH2,−NH(CH3),−N(CH32,−OCH3,−O(C25),−COOH又は−CONH2を示す。〕
好ましいR1としては、ヒドロキシル基、アミノ基及びメトキシ基が挙げられるが、中でもヒドロキシル基が好ましい。芳香族カルボン酸としては、特にジ−tert−ブチルサリチル酸の如きジアルキルサリチル酸が好ましい。
本発明おいて、トナーを負摩擦帯電性とする場合には、負摩擦帯電性を示す荷電制御剤として、有機金属錯体、キレート化合物が有効であり、モノアゾ金属錯体、アセチルアセトン金属錯体、芳香族ハイドロキシカルボン酸、芳香族ダイカルボン酸系の金属錯体がある。他には、芳香族ハイドロキシカルボン酸、芳香族モノ及びポリカルボン酸及びその金属塩、無水物、エステル類、或いはビスフェノール等のフェノール誘導体類を添加することができる。
有機金属化合物を形成する金属としては、2価以上の金属原子が好ましい。2価の金属としてMg2+,Ca2+,Sr2+,Pb2+,Fe2+,Co2+,Ni2+,Zn2+,Cu2+が挙げられる。2価の金属としては、Zn2+,Ca2+,Mg2+,Sr2+が好ましい。3価以上の金属としてはAl3+,Cr3+,Fe3+,Ni3+があげられる。これらの金属の中で好ましいのはAl3+,Fe3+,Cr3+,Zn2+であり、特に好ましいのはAl3+である。
本発明においては、有機金属化合物として、ジ−tert−ブチルサリチル酸のアルミニウム化合物やジ−tert−ブチルサリチル酸の亜鉛化合物が好ましい。
芳香族カルボン酸の金属化合物は、例えば、芳香族カルボン酸を水酸化ナトリウム水溶液に溶解させ、2価以上の金属原子を溶融している水溶液を水酸化ナトリウム水溶液に滴下し、加熱撹拌し、次に水溶液のpHを調整し、室温まで冷却した後、ろ過水洗することにより芳香族カルボン酸の金属化合物を合成し得る。ただし、上記の合成方法だけに限定されるものではない。
有機金属化合物は、結着樹脂100質量部当り0.1〜10質量部(より好ましくは、0.2〜5質量部)使用するのがトナーの粘弾性特性及び摩擦帯電特性を調整する点で好ましい。
本発明のトナーは、その帯電性をさらに安定化させる為に必要に応じて上記の有機金属化合物以外の化合物を荷電制御剤として用いることができる。荷電制御剤としては、ニグロシン,イミダゾール系化合物などである。荷電制御剤は、結着樹脂100質量部当り0.1〜10質量部、好ましくは0.1〜7質量部使用するのが好ましい。
また、本発明おいて、トナーを正帯電性とする場合には、正帯電性を示す荷電制御剤として、ニグロシンやトリフェニルメタン系化合物、ローダミン系染料、ポリビニルピリジンなどを添加することが好ましい。
カラートナーをつくる場合においては、トナーの色調に影響を与えない無色または淡色の正荷電制御剤を用いることが好ましい。
次に、本発明に用いるトナーの粒径について説明する。
画像濃度、ハイライト再現性(ハーフトーン再現性)、細線再現性について鋭意検討した結果、チタン化合物含有シリカ粒子が外添されているトナーは重量平均粒径が3〜9μmであることが好ましい。
トナーの重量平均粒径が9μmより大きい時は、基本的に高画質化に寄与し得るトナー粒子が少なく、感光ドラムにおける微細な静電荷像上には忠実に付着しづらく、ハイライト再現性に乏しく、さらに解像性も低い。必要以上のトナーの静電荷像上の乗りすぎが起こり、トナー消費量の増大を招きやすい傾向にある。
逆にトナーの重量平均粒径が3μmより小さい場合には、トナーの単位質量あたりの帯電量が高くなりやすく、濃度薄、特に低温低湿下での画像濃度薄が生じやすい。特にグラフィック画像の如き画像面積比率の高い画像を現像するには不向きである。
さらにトナーの重量平均粒径が3μmより小さい場合には、トナーの比表面積が大きくなるため、極端にトナー表面近傍の離型剤量が多くなるため、キャリアとの接触帯電がスムーズに行なわれず、充分に帯電し得ないトナーが増大し、非画像部への飛び散り、カブリが目立つ様になる。これに対処すべくキャリアの比表面積を稼ぐべくキャリアの小径化が考えられるが、重量平均径が3μm未満のトナーでは、トナーの自己凝集も起こり易く、キャリアとの均一混合が短時間で達成されず、トナーの連続補給耐久においては、カブリが生じてしまう傾向にある。
本発明のトナーは、非磁性一成分トナー現像、二成分系現像の何れの現像方法にも使用することができる。
本発明のトナーを二成分系現像剤に用いる場合に、併用されるキャリアとしては、例えば表面酸化又は未酸化の鉄、ニッケル、銅、亜鉛、コバルト、マンガン、クロム、希土類等の金属及びそれらの合金または酸化物及びフェライトなどが使用できる。
特に、マンガン、マグネシウム及び鉄成分を主成分として形成されるMn−Mg−Feの3元素の磁性フェライト粒子が良好な帯電特性が得られる点で好ましく、さらに、Mn−Mg−Feの3元素の磁性フェライト粒子は、ケイ素元素を磁性フェライト粒子100質量当り0.001乃至1質量部(より好ましくは、0.005〜0.5質量部)有していることが磁性フェライト粒子の被覆樹脂としてシリコーン樹脂を使用する場合に特に好ましい。
磁性キャリア粒子は、樹脂で被覆されていることが好ましく、樹脂としてはシリコーン樹脂が好ましい。特に、含窒素シリコーン樹脂または、含窒素シランカップリング剤とシリコーン樹脂とが反応することにより生成した変性シリコーン樹脂が、本発明のトナーをカラートナーに用いた場合、カラートナーへのマイナスの摩擦電荷の付与性、環境安定性、キャリアの表面の汚染に対する抑制の点で好ましい。
磁性キャリアは、平均粒径が15乃至60μm(より好ましくは、25乃至50μm)がカラートナーの重量平均粒径との関係で好ましい。
あらゆる環境で安定的な帯電特性を得るために、キャリア粒子の表面を樹脂で被覆することが好ましい。
キャリア粒子の表面を樹脂で被覆する方法としては、樹脂を溶剤中に溶解もしくは懸濁させて塗布し、キャリア粒子に付着させる方法、単に粉体で混合する方法等、従来公知の方法が適用できる。
キャリア粒子表面への固着物質としてはトナーにより異なるが、例えばポリテトラフルオロエチレン、モノクロロトリフルオロエチレン重合体、ポリフッ化ビニリデン、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミド、ポリビニルブチラール、アミノアクリレート樹脂などを単独或いは複数で用いるのが適当である。
特に、帯電付与性、耐トナースペント性などの点で、シリコーン樹脂が好ましい。
被覆樹脂は、キャリア100質量部当りに対して0.1〜30質量部(好ましくは0.2〜15質量部)が好ましい。
本発明におけるトナーと混合して二成分系現像剤を調製する場合、その混合比率は現像剤中のトナー濃度として、2〜15質量%、好ましくは3〜13質量%、より好ましくは4〜10質量%にすると通常良好な結果が得られる。トナー濃度が2質量%未満では画像濃度が低くなりやすい上、本発明のような離型剤を含むトナーを用いた場合には、現像剤の劣化が発生しやすいため好ましくない。15質量%を超える場合には、トナーの帯電量分布が広くなりカブリや機内飛散を発生させるため好ましくない。
以下に本発明で用いる各物性値の測定方法について述べる。
本発明のシリカのIa、Ibの測定方法
本発明のシリカのX線回折測定は、CuKα線を用い、該シリカ粉体をサンプルとして、次の条件で測定したものである。
使用測定機/マック・サイエンス社製、全自動X線回折装置MXP18
X線管球/Cu
管電圧/50KV
管電流/300mA
スキャン方法/2θ/θスキャン
スキャン速度/4deg./min
サンプリング間隔/0.020deg.
スタート角度(2θ)/3deg.
ストップ角度(2θ)/60deg.
ダイバージェンススリット/0.5deg.
スキャッタリングスリット/0.5deg.
レシービングスリット/0.3mm.
湾曲モノクロメーター使用
本発明のシリカのチタン化合物含有量の測定方法
シリカのチタン化合物含有量の測定方法は、まず検量線用サンプルを用いて検量線を作成し、検量線から測定試料の添加量を算出する。
(1)検量線の作成
シリカ(X)に対し、酸化チタン微粉体をコーヒーミルを用いて、0%,0.5%,1.0%,3.0%,5.0%,10.0%,15.0%の比率(質量%)で各々混合し、検量線用サンプルを作成する。
試料プレス成型機(MAEKAWA Testing machine (MFG Co., LTD製)を用いて上記サンプル7点をプレス成形する。2θテーブルよりTi元素のKαピーク角度(a)を決定する。蛍光X線分析装置3080(理学電機工業(株)製)中へ検量線用サンプルを入れ、試料室を減圧し真空にする。以下の条件にて各々のサンプルのX線強度を求め検量線を作成する。なお、蛍光X線分析は、JIS K0119蛍光X線分析通則に従って行う。
〔測定条件〕
測定電位,電圧:50kV−50mA
2θ角度:a
結晶板:LiF
測定時間:60秒
(2)シリカ粒子中のチタン化合物の定量
上記(1)と同様の方法で測定試料を成形した後、同じ測定条件にてX線強度をもとめ、検量線よりシリカ粒子中のチタン化合物の添加量を算出する。
本発明のシリカ及び無機微粒子の一次平均粒径の測定方法
一次粒子径は、本発明のシリカ、無機微粒子を透過電子顕微鏡で観察し、100個の粒子の長径を測定して個数平均粒子径を求める。トナー粒子上の粒子径は走査電子顕微鏡で観察し、100個の粒子の長径を測定して個数平均粒子径を求める。
測定時の倍率は4万〜6万倍とし、0.5nm以上の粒子を対象とする。
本発明のシリカのBET比表面積 の測定方法
本発明のシリカ、無機微粒子のBET比表面積の測定は次のようにして行う。
BET比表面積は、例えば湯浅アイオニクス(株)製、全自動ガス吸着量測定装置(オートソープ1)を使用し、吸着ガスに窒素を用い、BET多点法により求める。サンプルの前処理としては、50℃で10時間の脱気を行う。
該トナーの示差走査熱量計(DSC)測定
示差走査熱量計(DSC測定装置),DSC−7(パーキンエルマー社製)を用いてASTM D3418−82に準じて測定する。
測定試料は2〜10mg、好ましくは5mgを精密に秤量する。これをアルミパン中に入れ、リファレンスとして空のアルミパンを用い、測定温度範囲30〜200℃の間で、昇温速度10℃/minで常温常湿下で測定を行う。この昇温過程で、温度30〜200℃の範囲におけるDSC曲線のメインピークの吸熱ピークが得られる。吸熱ピーク温度とは、その中で極大の値を示す温度のことである。
本発明のトナーの粒径測定方法
測定装置としては、コールターカウンターTA−II或いはコールターマルチサイザーII(ベックマンコールター(株)製)を用いる。電解液は、1級塩化ナトリウムを用いて、約1%NaCl水溶液を調製する。例えば、ISOTON−II(コールターサイエンティフィックジャパン(株)製)が使用できる。測定方法としては、前記電解水溶液100〜150ml中に分散剤として、界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸塩)を、0.1〜5ml加え、さらに測定試料を2〜20mg加える。試料を懸濁した電解液は、超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行ない、前記測定装置により、アパーチャーとして100μmアパーチャーを用いて、トナー粒子の体積及び個数を各チャンネルごとに測定して、トナーの体積分布と個数分布とを算出する。それから、トナー粒子の体積分布から求めた重量基準のトナーの重量平均粒径(D4)(各チャンネルの中央値をチャンネル毎の代表値とする)を求める。
チャンネルとしては、2.00〜2.52μm;2.52〜3.17μm;3.17〜4.00μm;4.00〜5.04μm;5.04〜6.35μm;6.35〜8.00μm;8.00〜10.08μm;10.08〜12.70μm;12.70〜16.00μm;16.00〜20.20μm;20.20〜25.40μm;25.40〜32.00μm;32.00〜40.30μmの13チャンネルを用いる。
以下に本発明に関する製造例及び実施例を示すが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
<チタン化合物含有シリカ粒子の製造>
(チタン化合物含有シリカ粒子製造例1)
ヘキサメチルジシロキサン92質量部とチタンテトラプロポキサイド8質量部を室温で十分混合する。この混合物を微細液滴状態となるように噴霧してバーナーに酸素、空気、プロパンと共に導入し、火炎温度2300℃で火炎加水分解し、未処理のチタン化合物含有シリカ粒子を得た。
次にチタン化合物含有シリカ粒子の表面処理を行なう。上記チタン化合物含有シリカ粒子100質量部を撹拌機に入れ、撹拌しながらヘキサメチルジシラザン10質量部とヘキサン10質量部の混合溶液を噴霧し、撹拌処理した。次いでジメチルシリコーンオイル5質量部とヘキサン10質量部を噴霧し、撹拌処理した。その後、得られた微粉体を120℃まで昇温・撹拌し、溶剤を乾燥させチタン化合物含有シリカ粒子1を得た。
該シリカ粒子内にチタン化合物が存在することは、EDAX(非分散型X線回折分析装置)によって確認された。
チタン化合物含有シリカ粒子の製造例を表1に示した。
(チタン化合物含有シリカ粒子製造例2)
反応温度を2500℃とすること、ジメチルシリコーンオイルを使用しないこと以外は、チタン化合物含有シリカ粒子製造例1と同様にしてチタン化合物含有シリカ粒子2を得た。
(チタン化合物含有シリカ粒子製造例3)
チタンテトライソプロポキサイドを1.5質量部使用すること、ジメチルシリコーンオイル添加量を10質量部とすること以外は、チタン化合物含有シリカ粒子製造例2と同様にしてチタン化合物含有シリカ粒子3を得た。
(チタン化合物含有シリカ粒子製造例4)
チタンテトライソプロポキサイドを13質量部使用すること以外は、チタン化合物含有シリカ粒子製造例3と同様にしてチタン化合物含有シリカ粒子4を得た。
(チタン化合物含有シリカ粒子製造例5)
チタンテトライソプロポキサイドを23質量部使用すること以外は、チタン化合物含有シリカ粒子製造例3と同様にしてチタン化合物含有シリカ粒子5を得た。
(チタン化合物含有シリカ粒子製造例6)
チタンテトライソプロポキサイドを28質量部使用すること、プロパン供給量を制御して反応温度を2000℃とすること以外は、チタン化合物含有シリカ粒子製造例3と同様にしてチタン化合物含有シリカ粒子6を得た。
(チタン化合物含有シリカ粒子製造例7)
プロパン供給量を制御して反応温度を4200℃とすること、ヘキサメチルジシラザンの替わりにジメチルジクロロシランを7質量部添加すること、ジメチルシリコーンオイルを使用しないこと以外は、チタン化合物含有シリカ粒子製造例4と同様にしてチタン化合物含有シリカ粒子7を得た。
(チタン化合物含有シリカ粒子製造例8)
プロパン供給量を制御して反応温度を1400℃とすること、ジメチルジクロロシランを20質量部添加することこと、ジメチルシリコーンオイルを使用しないこと以外は、チタン化合物含有シリカ粒子製造例7と同様にしてチタン化合物含有シリカ粒子8を得た。
(チタン化合物含有シリカ粒子製造例9)
ヘキサメチルジシロキサンと四塩化チタンを原料とすること以外は、チタン化合物含有シリカ粒子製造例4と同様にして、チタン化合物含有シリカ粒子9を得た。
(チタン化合物含有シリカ粒子製造例10)
四塩化ケイ素とチタンテトライソプロポキサイドを原料とし、プロパン供給量を制御して1000℃で焼成すること、ジメチルシリコーンオイルを使用しないこと以外は、チタン化合物含有シリカ粒子製造例4と同様にして、チタン化合物含有シリカ粒子10を得た。
(チタン化合物含有シリカ粒子製造例11)
四塩化ケイ素と四塩化チタンを原料とし、プロパン供給量を制御して1000℃で焼成すること、ジメチルシリコーンオイルを使用しないこと以外は、チタン化合物含有シリカ粒子製造例4と同様にして、チタン化合物含有シリカ粒子11を得た。
(チタン化合物含有シリカ粒子製造例12)
BET比表面積が120m2/gのシリカゾル90質量部とBET比表面積が200m2/gのチタニアゾル10質量部を湿式で十分に混合した後、脱水、乾燥を行い、更に300℃で3時間焼成して混合酸化物を得た。その後、表面処理をチタン化合物含有シリカ粒子製造例2と同様にしてチタン化合物含有シリカ粒子12を得た。
(チタン化合物含有シリカ粒子製造例13)
BET比表面積が120m2/gのアモルファスシリカ90質量部とBET比表面積が200m2/gのアモルファス酸化チタンを使用し、1000℃で焼成すること以外は、チタン化合物含有シリカ粒子製造例12と同様にして、チタン化合物含有シリカ粒子13を得た。
(チタン化合物含有シリカ粒子製造例14)
BET比表面積が180m2/gのアナターゼ型酸化チタンを使用すること以外は、チタン化合物含有シリカ粒子製造例13と同様にして、チタン化合物含有シリカ粒子14を得た。
(チタン化合物含有シリカ粒子製造例15)
300℃で焼成すること以外は、チタン化合物含有シリカ粒子製造例14と同様にして、チタン化合物含有シリカ粒子15を得た。
(チタン化合物含有シリカ粒子製造例16)
BET比表面積が150m2/gのルチル型酸化チタン使用すること以外は、チタン化合物含有シリカ粒子製造例13と同様にして、チタン化合物含有シリカ粒子16を得た。
Figure 0004181977
<チタン化合物含有シリカ粒子以外の外添剤の製造>
疎水性アルミナ微粒子製造例1
アモルファスアルミナ(BET比表面積190m2/g)100質量部を撹拌機に入れ、撹拌しながらi−ブチルトリメトキシシラン20質量部とヘキサン20質量部の混合溶液を噴霧し、撹拌処理した。得られた微粉体を120℃まで昇温・撹拌し、溶剤を乾燥させ、疎水性アルミナ微粒子A(BET比表面積130m2/g)を得た。
疎水性酸化チタン微粒子製造例1
硫酸法で合成されたアナターゼ型酸化チタン微粉末(BET比表面積180m2/g)100質量部を撹拌機に入れ、撹拌しながらi−ブチルトリメトキシシラン20質量部とヘキサン20質量部の混合溶液を噴霧し、撹拌処理した。得られた微粉体を120℃まで昇温・撹拌し、溶剤を乾燥させ、疎水性酸化チタン微粒子A(BET比表面積120m2/g)を得た。
疎水性酸化チタン微粒子製造例2
硫酸法で合成されたアナターゼ型酸化チタン微粉末(BET比表面積100m2/g)100質量部を撹拌機に入れ、撹拌しながらヘキサメチルジシラザン10質量部とヘキサン10質量部の混合溶液を噴霧し、撹拌処理した。得られた微粉体を120℃まで昇温・撹拌し、溶剤を乾燥させ、疎水性酸化チタン微粒子B(BET比表面積75m2/g)を得た。
シリカ微粒子製造例1
乾式法で合成されたシリカ微粉末(BET比表面積100m2/g)100質量部を撹拌機に入れ、撹拌しながらヘキサメチルジシラザン10質量部とヘキサン10質量部の混合溶液を噴霧し、撹拌処理した。得られた微粉体を120℃まで昇温・撹拌し、溶剤を乾燥させ、シリカ微粒子A(BET比表面積75m2/g)を得た。
ポジシリカ微粒子製造例1
乾式法で合成されたシリカ微粉末(BET比表面積100m2/g)100質量部を撹拌機に入れ、撹拌しながらγ−アミノプロピルトリエトキシシラン10質量部とヘキサン10質量部の混合溶液を噴霧し、撹拌処理した。得られた微粉体を120℃まで昇温・撹拌し、溶剤を乾燥させ、ポジシリカ微粒子A(BET比表面積75m2/g)を得た。
<結着樹脂の製造>
(ハイブリッド樹脂製造例1)
ビニル系共重合体として、スチレン1.9mol、2−エチルヘキシルアクリレート0.21mol、フマル酸0.15mol、α−メチルスチレンの2量体0.03mol、ジクミルパーオキサイド0.05molを滴下ロートに入れる。また、ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン7.0mol、ポリオキシエチレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン3.0mol、コハク酸3.0mol、無水トリメリット酸2.0mol、フマル酸5.0mol及び酸化ジブチル錫0.2gをガラス製4リットルの4つ口フラスコに入れ、温度計,撹拌棒,コンデンサー及び窒素導入管を取りつけマントルヒーター内においた。次にフラスコ内を窒素ガスで置換した後、撹拌しながら徐々に昇温し、145℃の温度で撹拌しつつ、先の滴下ロートよりビニル系樹脂の単量体、架橋剤及び重合開始剤を4時間かけて滴下した。次いで200℃に昇温を行い、4時間反応せしめてハイブリッド樹脂(1)を得た。GPCによる分子量測定の結果を表2に示す。
(ポリエステル樹脂製造例1)
ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン3.6mol、ポリオキシエチレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン1.6mol、テレフタル酸1.7mol、無水トリメリット酸1.1mol、フマル酸2.4mol及び酸化ジブチル錫0.1gをガラス製4リットルの4つ口フラスコに入れ、温度計,撹拌棒,コンデンサー及び窒素導入管を取りつけマントルヒーター内においた。窒素雰囲気下で、215℃で5時間反応させ、ポリエステル樹脂(1)を得た。GPCによる分子量測定の結果を表2に示す。
(ビニル系樹脂の製造例1)
トルエン溶媒1000mlとビニル系共重合体として、スチレン2.4mol、n−ブチルアクリレート0.26mol、モノブチルマレート0.09mol、ジ−t−ブチルパーオキサイド0.11molを、温度計,ステンレス製撹拌棒,流下式コンデンサー及び窒素導入管を装備した3リットルの4つ口フラスコに入れ、マントルヒーター中で、窒素雰囲気にて120℃の温度で撹拌しつつトルエンを還流させながら反応させ、ビニル系樹脂(1)を得た。GPCによる分子量測定の結果を表2に示す。
Figure 0004181977
離型剤製造例
本発明に用いた離型剤を表3に示す。
(ワックスA)
アーゲ法により合成された炭化水素をプレス発汗法で精製して得られたノルマルパラフィンワックス:ワックス(A)(融点:74.3℃)を使用した。
(ワックスB)
ベンゼン、長鎖アルキルカルボン酸成分、長鎖アルキルアルコール成分、p−トルエンスルホン酸を溶解、撹拌した後、共沸留去する。生成物を炭酸水素ナトリウムで十分洗浄後、乾燥し再結晶後、洗浄、精製して得られたエステルワックス:ワックス(B)(融点72.7℃)を使用した。
(ワックスC)
アーゲ法により合成された炭化水素を十分な精製を行わずに得られたノルマルパラフィンワックス:ワックス(C)(融点:51.0℃)を使用した。
(ワックスD)
チーグラー触媒により低圧で重合することにより得られるポリエチレンワックス:ワックス(D)(融点:95.7℃)を使用した。
(ワックスE)
融点の高いアルコール変性ポリエチレンワックス:ワックス(E)(融点:108.9℃)を使用した。
Figure 0004181977
[実施例1]
ハイブリッド樹脂A 100質量部
フタロシアニン顔料(シアン着色剤) 4質量部
ジ−tert−ブチルサリチル酸のアルミニウム錯体(負荷電性制御剤)
3質量部
ワックスA 4質量部
上記化合物をヘンシェルミキサーにより十分予備混合を行ない、二軸押出式混練機により溶融混練し、冷却後ハンマーミルを用いて約1〜2mm程度に粗粉砕し、次いでエアージェット方式による微粉砕機で微粉砕した。さらに得られた微粉砕物を分級して、重量平均粒径が6.0μmである負摩擦帯電性の非磁性のシアントナー粒子を得た。
上記シアントナー粒子100質量部とチタン化合物含有シリカ粒子1:1.0質量部、疎水性アルミナ微粒子A:0.5質量部をヘンシェルミキサーで混合し、非磁性の負摩擦帯電性シアントナーを得た。得られた負摩擦帯電性シアントナーは、重量平均粒径が6.0μm(粒径4.0μm以下が21.5個数%、粒径5.04μm以下が48.1個数%、粒径8.0μm以上が6.3体積%、粒径10.08μm以上が0.6体積%)であった。
前述のシアントナーとMn−Mgフェライト粒子にシリコン樹脂をコートして得られたキャリア(キャリア粒径:45μm、樹脂コート量:キャリアコア粒子100質量部に対して0.6質量部)とをトナー濃度6%で混合して二成分系現像剤を作製し、カラー複写機CLC−800(キヤノン製,単色モードA4サイズ28枚/分)で画像を出力した。その際、カラー複写機の定着ユニットは、オイル塗布機構の無い改造定着機を用い、感光ドラムは、その表層を#500の研磨シートで研磨した表面粗さRz=1.3μmの感光ドラムを用いた。そして、画像面積比率25%のオリジナル原稿を用いて高温高湿環境下(35℃/90%)にて、また、画像面積比率5%のオリジナル原稿を用いて常温低湿環境下(23℃/5%)にて、単位面積当たりのトナー載り量は0.6mg/cm2に設定し、モノカラーモードで1万枚の耐刷試験を行った。
その結果、環境に依らず画像濃度推移が安定しており、ライン中抜けの無い高品位な画像を安定して得られ、定着可能な温度範囲も広く良好な結果を得た。
実施例及び比較例の結果は、表4に示した。
参考例1
チタン化合物含有シリカ粒子3を使用すること、疎水性アルミナを使用しないこと以外は、実施例1と同様にして耐刷試験を行った。
[実施例
チタン化合物含有シリカ粒子4を使用すること以外は、実施例1と同様にして耐刷試験を行った。
[実施例
チタン化合物含有シリカ粒子5を使用すること以外は、実施例1と同様にして耐刷試験を行った。
[実施例
トナー製造例におけるエアージェット方式による微粉砕における運転条件を変更したこと、微粉砕物を分級する際の運転条件を変更することにより、トナーの重量平均粒径を4.0μmとすること以外は、実施例1と同様にして耐刷試験を行った。
[実施例
トナー製造例におけるエアージェット方式による微粉砕における運転条件を変更したこと、微粉砕物を分級する際の運転条件を変更することにより、トナーの重量平均粒径を9.0μmとすること以外は、実施例1と同様にして耐刷試験を行った。
[実施例
フタロシアニン顔料の替わりにC.I.ピグメントレッド−155(マゼンダ着色剤)を6質量部使用すること、チタン化合物含有シリカ粒子6を使用すること以外は、実施例1と同様にして耐刷試験を行った。
[実施例
ハイブリッド樹脂1の替わりにポリエステル樹脂1を使用すること、チタン化合物含有シリカ粒子9を使用すること、疎水性アルミナ微粒子Aの替わり疎水性酸化チタン微粒子Aを使用すること以外は、実施例1と同様にして耐刷試験を行った。
参考例2
ハイブリッド樹脂1の替わりにポリエステル樹脂1を80質量部、ビニル樹脂1を20質量部使用すること、チタン化合物含有シリカ粒子10を使用すること以外は、実施例1と同様にして耐刷試験を行った。
参考例3
ハイブリッド樹脂1の替わりにビニル樹脂1を使用すること、チタン化合物含有シリカ粒子11を使用すること以外は、実施例1と同様にして耐刷試験を行った。
参考例4
ワックスAの替わりにワックスBを使用すること、チタン化合物含有シリカ粒子12を使用すること以外は、実施例1と同様にして耐刷試験を行った。
参考例5
ワックスAの替わりにワックスDを使用すること、チタン化合物含有シリカ粒子12を使用すること以外は、実施例1と同様にして耐刷試験を行った。
[比較例1]
チタン化合物含有シリカ粒子13を使用すること以外は、実施例1と同様にして耐刷試験を行った。
[比較例2]
チタン化合物含有シリカ粒子14を使用すること以外は、実施例1と同様にして耐刷試験を行った。
[比較例3]
チタン化合物含有シリカ粒子15を使用すること以外は、実施例1と同様にして耐刷試験を行った。
[比較例4]
チタン化合物含有シリカ粒子16を使用すること以外は、実施例1と同様にして耐刷試験を行った。
[比較例5]
チタン化合物含有シリカ粒子1の替わりにシリカ微粒子Aを0.8質量部、酸化チタン微粒子Bを0.2質量部使用すること以外は、実施例1と同様にして耐刷試験を行った。
[比較例6]
チタン化合物含有シリカ粒子1の替わりにポジシリカ微粒子Aを使用すること以外は、実施例1と同様にして耐刷試験を行った。
[比較例7]
ワックスAの替わりにワックスEを使用すること以外は、実施例1と同様にして耐刷試験を行った。
[比較例8]
ワックスAの替わりにワックスCを使用すること以外は、実施例1と同様にして耐刷試験を行った。
Figure 0004181977

Claims (9)

  1. 少なくとも、結着樹脂、着色剤及び離型剤を有する負摩擦帯電性トナー粒子シリカ粒子及び無機微粒子を少なくとも有する負摩擦帯電性トナーにおいて、
    該トナーの示差走査熱量計(DSC)測定による吸熱曲線は、温度30〜200℃の範囲における最大吸熱ピークのピーク温度が60〜100℃の範囲にあり、
    該シリカ粒子は、ハロゲンを含まないシロキサン及び揮発性チタン化合物を含む混合物を焼成して作製されたシリカ粒子であり、
    シリカ粒子はチタン元素を含有しており、
    該シリカ粒子はシラザン化合物とシリコーンオイルとで処理されており、
    該シリカ粒子は、X線回折において、下記式
    0.7≦(Ia1/Ib1)≦2.0及び0.7≦(Ia2/Ib2)≦2.0
    式中、Ia1は2θ=25.3における最大強度を示し、Ib1は2θ=25.3±2.0degにおける強度の平均値を示し、Ia2は2θ=27.5における最大強度を示し、Ib2は2θ=27.5±2.0degにおける強度の平均値を示す。)
    を満たし、
    該無機微粒子は、シランカップリング剤で処理されたアモルファスアルミナである
    ことを特徴とする負摩擦帯電性トナー。
  2. 該シリカ粒子は、チタン元素を含むチタン化合物含有シリカ粒子であり、チタン化合物含有シリカ粒子100質量部に対して、チタン化合物を0.1〜20質量部含有することを特徴とする請求項1に記載の負摩擦帯電性トナー。
  3. 該シリカ粒子の平均粒径が10〜400nmであることを特徴とする請求項1又は2に記載の負摩擦帯電性トナー。
  4. 該シリカ粒子のBET比表面積が5〜300m2/gであることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の負摩擦帯電性トナー。
  5. 該結着樹脂は、(a)ポリエステル樹脂、(b)ポリエステルユニットとビニル系共重合体ユニットとを有しているハイブリッド樹脂、又は(c)ポリエステル樹脂とハイブリッド樹脂の混合物であることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の負摩擦帯電性トナー。
  6. 該結着樹脂は、ポリエステルユニットを含有するハイブリッド樹脂であることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の負摩擦帯電性トナー。
  7. 該トナーは、重量平均粒径が3〜9μmであることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の負摩擦帯電性トナー。
  8. トナーは、負荷電性制御剤を含有することを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の負摩擦帯電性トナー。
  9. 前記トナーは、ジ−tert−ブチルサリチル酸のアルミニウム錯体を含有することを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の負摩擦帯電性トナー。
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