JP4181931B2 - コンバインの前処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、刈取り穀稈の搬送負荷検出手段が設けられたコンバインの前処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、穀稈搬送を含む前処理部の伝動系に、閉回路で接続された1対の可変容量型油圧ポンプと油圧モータとを具備する油圧無段変速装置(HST)を設けたコンバインが知られており、前記HSTをコンバインの走行速度に対応させて変速することにより、当該コンバインの走行速度と前処理部の駆動速度とを連動させて変速制御するように構成してある。
【0003】
そして、上述したコンバインの走行速度と前処理部の駆動速度とを連動させる変速制御はマイコンユニットによってなされる一方、前処理部の藁詰まり等によってHSTの所定値以上の油圧負荷を油圧センサが検出した際は、当該コンバインのエンジンを緊急停止させるエンジン停止手段(機能)を作動させるか、または故障等によりエンジン停止手段が作動しない場合にはHSTの油圧モータを停止する正転規制機能を作動させるように構成してある(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−310297号公報(第4−6頁、図4−図6)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した油圧センサで検出しようとするHSTの所定値以上の油圧負荷は、そもそもHSTに過負荷が作用して故障が発生することを防止するために設定した高負荷な圧力(値)であって、該圧力(値)は作柄や前処理部の伝動系が有する固有負荷を考慮して設定したものではなく、しかもこの圧力(値)を油圧センサで検出することにより前処理部の各部で発生する藁詰まり等を早期に発見しようとするものではないので、当該油圧センサがHSTの所定値以上の油圧負荷を検出した時点では、前処理部で発生した藁詰まりは著しく進行してしまっており、この藁詰まりを除去するために多くの作業時間を要していた。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決することを目的として創案したものであって、刈取り穀稈を検出する穀稈検出手段と、前処理装置の搬送負荷を検出する搬送負荷検出手段を設け、該搬送負荷検出手段による過負荷値検出によって前処理装置の駆動を停止させるコンバインであって、前記穀稈検出手段で検出する刈取り穀稈の有無によって、前処理装置の駆動を停止させる過負荷値を異なる値に設定するように構成したことを特徴としている。
【0009】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施形態を以下添付図面に基づいて詳細に説明する。
【0010】
図1は、コンバインの伝動系統を示したものであり、エンジン1の出力軸1aには出力取り出し用の2つのプーリ2,3を取り付けてあり、エンジン1の駆動力がプーリ2を介して走行伝動系の油圧伝動装置である走行用HST4に出力されると共に、プーリ3を介して作業機伝動系の扱胴6の入力軸7にそれぞれ分岐して出力される構成になっている。
【0011】
そして、前記走行用HST4と副変速機構8を備えた走行伝動用のトランスミッション9により左右のクローラ走行装置10,10が変速駆動され、それによって機体を変速走行させることができるようになっている。
尚、前記プーリ2と走行用HST4の入力プーリ4aとの間にはメインクラッチ5が設けてあり、該メインクラッチ5を切り操作することにより走行伝動系への駆動力の伝動を断って、機体の走行を停止させることができるようになっている。
【0012】
また、エンジン1側のプーリ3と扱胴6の入力軸7に取り付けられたプーリ11の間には、駆動力伝動用のベルト12が巻き掛けられると共に、該ベルト12には作業機クラッチ13(テンションクラッチ)が配設してあり、この作業機クラッチ13を介してエンジン1の駆動力が作業機伝動系へ断接自在に伝動される。
【0013】
一方、前処理部(前処理装置)16、及び脱穀フィードチェン17を変速駆動させる作業機伝動用の変速機18も油圧伝動装置である作業機用HST19を備えており、該作業機用HST19には、その入力軸20に固定したプーリ21と、前記扱胴6の入力軸7に取り付けたプーリ22との間に掛け渡したベルト23によって駆動力が伝動されると共に、前記変速機18から前処理部16への伝動系と、脱穀フィードチェン17への伝動系に駆動力が分岐して出力されるように構成してある。
【0014】
更に詳しくは、前記変速機18には、前処理部16への駆動力出力用の前処理出力軸24と、脱穀フィードチェン17への駆動力出力用のフィードチェン出力軸25との2つの出力軸が設けてあり、脱穀フィードチェン17はフィードチェン出力軸25の端部に設けたスプロケット26によって駆動される。
また、扱胴6には、該扱胴6の入力軸7からベベルギヤ27を介して直接(変速機18を介さず)駆動力が入力される。
【0015】
即ち、上述した作業機伝動系は脱穀部31への伝動系(扱胴6及び脱穀フィードチェン17への駆動力の伝動)を含み、この脱穀部31と作業機伝動用の変速機18への駆動力の断接は、作業機伝動系における前記変速機18の伝動上手側に設けた作業機クラッチ13によってなされる。
【0016】
また、前処理部16は、デバイダ(不図示)で分草した穀稈を引起す引起装置35、穀稈を刈取る刈刃36、刈取った穀稈を脱穀部31に向けて搬送すると共に、穀稈の扱ぎ深さを適正に調整する扱深搬送装置37等の穀稈搬送装置を備えている。
そして、前処理部16への駆動力の伝動は、前処理部16側の駆動力入力軸41に取り付けたプーリ42と、上述の前処理出力軸24に取り付けたプーリ43との間に巻き掛けた伝動ベルト44を介して行われる。
【0017】
尚、前処理部16は、その駆動力入力軸41に入力される駆動力により、上述した各機構が、当該駆動力の回転数(速度)に応じた駆動速度によって駆動される構成になっている。
また、前記伝動ベルト44には前処理部16(入力軸41)への駆動力の伝動を断接する刈取りラッチ45(テンションクラッチ)が設けてある。
【0018】
また、上述した作業機伝動用の変速機18は、図2に示すように、作業機用HST19と一体的に構成してあり、該作業機用HST19の出力軸19aに軸支したギヤG1が前処理出力軸24に軸支したギヤG2と噛合すると共に、前処理出力軸24に軸支したギヤG3と出力軸19aに回転自在に軸支したギヤG4とが噛合し、更にギヤG4に固設して一体回転するスプロケットP1と、フィードチェン出力軸25に一体回転可能に軸支したスプロケットP2とがチェンCを介して伝動連結されている。
即ち、上述した構成によって、前処理出力軸24及びフィードチェン出力軸25に伝動される駆動力は共に作業機用HST19により変速されるので、前処理部16及び脱穀フィードチェン17の駆動速度は同調して変速される。
【0019】
一方、走行伝動用のトランスミッション9側には、走行用HST4からの出力を変速する主変速レバー53と副変速機構8を操作する副変速レバー(不図示)が設けてあり、前記主変速レバー53及び副変速レバーを操作することにより、左右のクローラ走行装置10,10を変速駆動して機体を変速走行させるようになっている。
【0020】
また、副変速機構8には、副変速された駆動力を出力する副変速出力軸54が設けられると共に、該副変速出力軸54の軸端に走行回転センサ55が取り付けられており、副変速出力軸54の回転数(走行速度)を検出できるようになっている。
一方、作業機伝動用の変速機18の前処理出力軸24には、該前処理出力軸24の回転数(前処理部16の駆動速度)を検出する前処理回転センサ57を設けると共に、前記作業機用HST19のトラニオン軸(不図示)側には、このトラニオン軸を回動させて作業機用HST19を変速操作するモータ59を当該作業機用HST19に一体的に取り付けている。
そして、前記作業機用HST19をコンバインの走行速度に対応させて変速することにより、当該コンバインの走行速度と前処理部16の駆動速度とを連動させて変速制御するように構成してある。
【0021】
また、前記扱深搬送装置37には、図1に示すように搬送途中の穀稈の有無を検出する穀稈検出手段として、ON・OFFスイッチからなる扱ぎ深さメインセンサ61を配設してある。
【0022】
また、前記作業機用HST19は、図3は示すように、エンジン1側からの駆動力によって駆動する可変容量型の油圧ポンプ19Pと、該油圧ポンプ19Pに閉回路で接続された油圧モータ19Mと、当該閉回路内にオイルを補給するチャージポンプ19Cとを備えると共に、該チャージポンプ19Cは油圧ポンプ19Pと一体的に駆動されるように構成してある。
そして、詳細は後述するように、前処理部16における搬送負荷検出手段として、前記油圧ポンプ19Pの負荷圧力を検出する油圧センサ(圧力検出センサ)65を設けている。
【0023】
また、図4は運転席71の周辺を示す平面図であって、運転座席72の前方に横設した把持ステー73の下部の運転ステップ74には、上述したメインクラッチ5を断接するクラッチペダル75が、また、運転パネル76側には機体の左右操向と、前処理部16の高さを上下動調節するためのマルチステアリングレバー77や、機体各部の操作装置の作動状態が正常であるか否かオペレータに知らせるモニターランプ(または警報)78・・等が設けられると共に、その左側方には、前記作業機用HST19の油圧ポンプ19Pの圧力を表示する圧力モニター79や、実刈りにより油圧センサ65で検出した油圧ポンプ19Pの負荷圧力値に基づきその余裕圧力を設定する圧力設定ダイヤル81、及び主変速レバー53等を設けている。
【0024】
そして、図5は本発明におけるコンバインのマイコンユニット85を示したものであって、該マイコンユニット85の入力側には、車速を検出する走行回転センサ55、前処理部16の駆動速度を検出する前処理回転センサ57、扱深搬送装置37において搬送途中の穀稈の有無を検出する扱ぎ深さメインセンサ61、上述した油圧センサ(圧力検出センサ)65、圧力設定ダイヤル81、圃場枕地での機体の回行動作を検出するサイドクラッチスイッチ82、及び作業機クラッチ13の断接を検出する作業機クラッチスイッチ83を接続する一方、出力側には、作業機用HST19を変速操作するモータ59、モニターランプ(または警報)78、圧力モニター79、及びエンジン停止用のソレノイドバルブ84を接続してある。
【0025】
上述したマイコンユニット85による制御は、前処理部16の搬送負荷を検出する搬送負荷検出手段である油圧センサ65の過負荷検出によりエンジン1を緊急停止させるものであって、以下当該制御を図6に示すフローチャートに基づいて説明する。
【0026】
先ず、ステップS1では、前記作業機クラッチスイッチ83により作業機クラッチ13の断接状態を検出し、該作業機クラッチ13が「ON」状態、即ち刈取り作業中の状態であればステップS2に移る。
【0027】
そして、ステップS2では、図7に示すように圃場Fにおいて刈取り作業中(図中矢印方向に)のコンバインCが、当該圃場F内の外周を2周刈りしたか否かを、枕地Rでの機体の回行動作を検出するサイドクラッチスイッチ82の検出回数等によって判断し、「NO」であればステップS3に引き続いてステップS4に移り、「YES」であればステップS5に移る。
尚、機体の回行動作は、前記サイドクラッチスイッチ82が一定時間以上ON状態にある時のみ検出されるようにしてある。
【0028】
前記ステップS3では、コンバインCによる圃場F内の外周の2周刈りが完了するまで、図8に示すような通常の刈取り作業における走行回転センサ55または前処理回転センサ57による車速の検出と、それに対応する相関データとして作業機用HST19(油圧ポンプ19P)の負荷圧力を油圧センサ65によってサンプリングすると共に、引き続いてステップS4では、当該作業機用HST19の過負荷値(初期圧力)Pcを高圧設定(一定)にしてステップS7に移る。
【0029】
一方ステップS5では、圃場F内の外周を2周刈り(実刈り)することにより取得した車速と作業機用HST19の負荷圧力の相関データに基づいて、その相関関係式Yaを自動作成してステップS6に移る。
尚、上述した車速と作業機用HST19の負荷圧力の相関データを刈取り作業中に常時サンプリングし、それに基づいて相関式Yaを作成するようにしてもよい。
【0030】
そして、ステップS6では、前記相関関係式YaにコンバインCのオペレータが所望する作業機用HST19の過負荷値の余裕圧を圧力設定ダイヤル81で加算(調整)することによって、相関関係式Yaをプラス方向に偏移させた相関関係式Ybを自動作成し、しかる後にステップS7に移る。
即ち、本制御では、実刈り作業により検出した前処理装置16の搬送負荷に基づき、エンジン1(前処理装置16)を緊急停止させる過負荷値を設定できるようになっており、ステップS6でコンバインCのオペレータが作業機用HST19の過負荷値を設定する際は、所望の余裕圧を加味して設定することができるので、例えば前処理部16の各部で発生する藁詰まり等を早期に発見したい場合は、相関関係式Yaに対する相関関係式Ybのプラス方向への偏移が少なくなるように圧力設定ダイヤル81で調整し、一方前処理部16で発生する軽微な藁詰まりを除去せずに刈取り作業を続行したい場合は、相関関係式Yaに対する相関関係式Ybのプラス方向への偏移が大きくなるように圧力設定ダイヤル81で調整すればよい。
【0031】
ステップS7では、上述した圃場F内の外周の2周刈りが完了した後に引き続いて行う刈取り作業における走行回転センサ55または前処理回転センサ57による車速の検出と、この車速に対応する作業機用HST19の負荷圧力を油圧センサ65で検出しながらステップS8に移る。
【0032】
そして、ステップS8では、前記ステップS7で検出した作業機用HST19の負荷圧力が、ステップS4またはステップS6において設定した当該作業機用HST19の過負荷値以上の値であるか否かを判断する。
即ち、図8に例示するように車速Vaで刈取り作業中であるとすれば、前記ステップS6を経由したフローでは、この車速Vaに対応する相関関係式Ya上の作業機用HST19の負荷圧力値Paに対して、更に圧力設定ダイヤル81による調整で余裕圧を加味して偏移させた相関関係式Yb上の負荷圧力値Pb以上に、前記ステップS7で検出した作業機用HST19の負荷圧力がなっていればステップS9に移る。
一方、前記ステップS4を経由したフローでは、当該ステップS4で高圧設定(一定)された作業機用HST19の過負荷値(初期圧力)Pc以上に、前記ステップS7で測定した作業機用HST19の負荷圧力がなっていればステップS9に移る。
【0033】
ステップS9では、前記エンジン停止用のソレノイドバルブ84を作動させて燃料カットによるエンジン1(前処理装置16)の緊急停止がなされる。
【0034】
つまり、上述した制御は、実刈り作業における通常の前処理部16の搬送負荷を作業機用HST19(油圧ポンプ19P)に設けた油圧センサ65でサンプリングすることによって、実際の作柄を考慮した実刈り作業における車速と作業機用HST19の負荷圧力の相関関係式Yaを自動的に作成すると共に、コンバインのオペレータが作業機用HST19の過負荷値を設定する際、前記相関関係式Yaに対して所望の余裕圧を加味して調整できるように構成し、図8に例示したような相関関係式Ybの如く偏移させて作業機用HST19の過負荷値を設定できるようにしてある。
【0035】
したがって、前処理部16の各部で発生する藁詰まり等を早期に発見したい場合は、相関関係式Yaに対する相関関係式Ybのプラス方向への偏移が少なくなるように圧力設定ダイヤル81で調整し、一方前処理部16で発生する比較的軽微な藁詰まりを除去せずに刈取り作業を続行したい場合は、相関関係式Yaに対する相関関係式Ybのプラス方向への偏移が大きくなるように圧力設定ダイヤル81で調整することができる。
【0036】
また、前記油圧センサ65で検出する作業機用HST19の過負荷値自体が、従来のように作業機用HST19に過負荷が作用して故障が発生することを防止するために設定されていた高負荷な圧力(値)ではなく、当該油圧センサ65が作業機用HST19の過負荷値以上の負荷圧力を検出した時点における前処理部16の藁詰まりの進行は僅かなものであって、この藁詰まりの除去に要する作業時間を軽減できると共に、作業機用HST19が受けるダメージを少なくすることができる。
【0037】
尚、上述した実刈り作業でサンプリングする車速と作業機用HST19の負荷圧力の相関データに基づき自動作成する相関関係式Yaの精度を更に向上させるために、圃場の回り刈り、中割り、及び横刈り作業を区別して検出できるように、その検出手段として自動方向制御用の方向自動センサ(不図示)等を利用した構成にしてもよい。
【0038】
また、前記扱深搬送装置37に配設されて搬送途中の穀稈の有無を検出する扱ぎ深さメインセンサ61を、上述した前処理部16の搬送負荷を検出する搬送負荷検出手段として利用することも可能であって、この場合は扱ぎ深さメインセンサ61の「ON」・「OFF」状態により作業機用HST19の過負荷値の設定を異なる値に切替え、次いで前記過負荷値を油圧センサ65で検出することによってエンジン1(前処理装置16)を緊急停止させるように構成すればよく、以下当該制御を図9に示すフローチャートに基づいて説明する。
【0039】
先ず、ステップS1では、前記作業機クラッチスイッチ83により作業機クラッチ13の断接状態を検出し、該作業機クラッチ13が「ON」状態、即ち刈取り作業中の状態であればステップS2に移る。
【0040】
ステップS2では、前記扱ぎ深さメインセンサ61が「ON」状態か「OFF」状態か否かを判断する。
即ち扱ぎ深さメインセンサ61が「ON」状態で連続して通常の刈取り作業が行われていればステップS3に移り、一方刈り始めや回行作業中において扱ぎ深さメインセンサ61が穀稈を未検出の「OFF」状態にあればステップS4に移る。
【0041】
そして、ステップS3では、通常の刈取り作業が行われている状態なので、前記作業機用HST19の過負荷値を自動的に高い値に設定にしてステップS5に移る。
【0042】
また、ステップS4では、扱深搬送装置37に穀稈が搬送されていない状態、即ち作業機用HST19には前処理部16の固有負荷しか作用していない状態なので、当該作業機用HST19の過負荷値を自動的に低い値に設定してステップS5に移る。
【0043】
そして、ステップS5では、作業機用HST19(油圧ポンプ19P)の負荷圧力を油圧センサ65で検出してステップS6に移る。
【0044】
ステップS6では、前記ステップS5で検出した作業機用HST19の負荷圧力が、前記ステップS3またはステップS4の何れかで設定した当該作業機用HST19の過負荷値以上の値にあるか否かを判断し、ステップS5で検出した作業機用HST19の負荷圧力がステップS3またはステップS4で設定した作業機用HST19の過負荷値以上になっていればステップS7に移る。
【0045】
ステップS7では、前記エンジン停止用のソレノイドバルブ84を作動させて燃料カットによるエンジン1(前処理装置16)の緊急停止がなされる。
【0046】
つまり、上述した制御では、実刈り作業における刈り始めや回行作業中において、前記扱ぎ深さメインセンサ61が穀稈を検出しない「OFF」状態にある時、即ち作業機用HST19に前処理部16の固有負荷しか作用していない軽微な負荷状態では、作業機用HST19の過負荷値を自動的に低く設定することができるので、前処理部16前端の刈刃36で刈取られた穀稈が搬送されて扱深搬送装置37に至る搬送経路中で発生する藁詰まりを早期に発見することが可能となり、しかも、この藁詰まりを発見した時点における藁詰まり量は少ないことから、当該作業機用HST19に与えるダメージも殆どない。
【0047】
尚、上述した二つの実施例では、前処理部16の搬送負荷を検出する油圧センサ65が過負荷値を検出した際に、エンジン1を緊急停止するように構成したエンジン停止制御について説明したが、図1に示したコンバインの伝動系統図から明らかなように、通常はエンジン1の緊急停止に連動して前処理部16の駆動も停止されるようになっており、一方前記油圧センサ65が過負荷値を検出した際に前処理部16の駆動のみを単独で停止させるように構成したい場合は、当該油圧センサ65の過負荷値検出に連動させて刈取りラッチ45を切断するか、或いは作業機用HST19を構成する油圧ポンプ19Pの可動斜板の斜板角を中立位置に戻す制御手段を備えた構成にすればよい。
【0050】
【発明の効果】
以上説明したように本発明は、刈取り穀稈を検出する穀稈検出手段61と、前処理装置16の搬送負荷を検出する搬送負荷検出手段65を設け、該搬送負荷検出手段65による過負荷値検出によって前処理装置16の駆動を停止させるコンバインであって、前記穀稈検出手段61で検出する刈取り穀稈の有無によって、前処理装置16の駆動を停止させる過負荷値を異なる値に設定するように構成したことによって、実刈り作業における刈り始めや回行作業中において、前記穀稈検出手段61が穀稈を検出しない「OFF」状態にある時、即ち前処理装置16の固有負荷しか作用していない軽微な負荷状態では、前処理装置16の過負荷値を自動的に低く設定することができるので、前処理装置16の穀稈搬送経路中で発生する藁詰まりを早期に発見することが可能となり、しかも、この藁詰まりを発見した時点における藁詰まり量は少ないことから、前処理装置16を駆動させる駆動装置に与えるダメージも殆どない。
【図面の簡単な説明】
【図1】コンバインの伝動系統図。
【図2】作業機伝動用の変速機の断面図。
【図3】作業機用HSTの油圧回路図。
【図4】運転席周辺の平面図。
【図5】マイコンユニットを示すブロック図。
【図6】エンジン停止制御の第一実施例を示すフローチャート。
【図7】圃場におけるコンバインの刈取り作業行程を示した概要図。
【図8】車速と作業機用HSTの負荷圧力の相関図。
【図9】エンジン停止制御の第二実施例を示すフローチャート。
【符号の説明】
16 前処理装置
19 作業機用HST
61 穀稈検出手段(扱ぎ深さメインセンサ)
65 搬送負荷検出手段(油圧センサ)

Claims (1)

  1. 刈取り穀稈を検出する穀稈検出手段(61)と、前処理装置(16)の搬送負荷を検出する搬送負荷検出手段(65)を設け、該搬送負荷検出手段(65)による過負荷値検出によって前処理装置(16)の駆動を停止させるコンバインであって、前記穀稈検出手段(61)で検出する刈取り穀稈の有無によって、前処理装置(16)の駆動を停止させる過負荷値を異なる値に設定するように構成したことを特徴とするコンバインの前処理装置。
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