JP4179944B2 - 杭の損傷防止方法 - Google Patents
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Description
しかしながら、薬液注入による固化方法は、材料費が高く、大量のセメント等の固化材ミルクを消費しながら全体改良を行うことから非常にコストがかかるという問題がある。また、連続地中壁を地盤内に構築する場合には、液状化を防止するには相当の範囲の改良が必要であり、また、増し杭を打設する場合も杭径の増大や杭の曲げ剛性の増大により、コストが割高となる。さらに、基礎地盤を全面的に改良した場合、地盤の上部に位置する構造物と全体改良部分とが、地震時に一つの剛体として挙動し、これによって杭の損傷や破壊等を招いてしまうという欠点もある。
前記杭の略鉛直方向に対して略直交する方向に薬液を注入することによって、前記杭の周囲に未改良部分7,…を残して、前記地盤の略鉛直方向に沿って複数段の水平改良体6,…を造成し、
前記未改良部分は、前記杭の幅分を有し、前記地盤の液状化に伴う側方流動の流動方向に対して略直交する方向Yに沿って長尺で、所定間隔毎に複数設けられており、
前記水平改良体は、前記複数の未改良部分が所定間隔毎に配置されてなる平面視略短冊型であることを特徴とする。
さらに、施工機械も軽量で小型とすることができ、過密な都市部や施工スペースが狭い場合での施工も実施可能となる。
互いに上下に隣接する水平改良体の前面の間に、前記地盤の液状化に伴う側方流動の流動方向に対向するように拘束変形壁8を設けることを特徴とする。
前記複数段の水平改良体のうち少なくとも一段の水平改良体6Aを、その厚さが異なるように造成することを特徴とする。
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1の実施の形態を示すためのもので地盤内における杭と水平改良体との配置を示す縦断面図、図2は、杭と水平改良体との配置を示す概略斜視図である。
本発明に係る杭の損傷防止方法について図1及び図2に基づいて説明する。
本発明の杭の損傷防止方法は、例えば、地盤内に略鉛直方向に複数埋設されて、該地盤上に構築された既設構造物を支持する杭が、地盤の液状化に伴う側方流動や上部の構造物から受ける慣性力によって損傷することを防止するために好適に施される。
その後、形成した挿入孔に専用ロッド(図示しない)を挿入し、専用ロッドのノズルを縦方向に移動させながら薬液を高圧で噴射し、専用ロッドを徐々に引き上げていく。そして、所定の高さ(造成する水平改良体6の厚みとなる位置)まで注入し、一段の水平改良体6を造成する。
このようにして造成された水平改良体6は、杭4の幅分だけ縦方向Yに沿って長尺な複数の未改良部分7,…が所定間隔毎に配置された平面視略短冊型とされる。
また、これら未改良部分7,…は、側方流動の流動方向A(例えば、山側から海側へと地盤1が流動する方向)に対して略直交する方向に延出している。
さらに、施工機械も軽量で小型とすることができ、過密な都市部や施工スペースが狭い場合での施工も実施可能である。
また、未改良部分7,…は、地盤1の側方流動の流動方向Aに対して略直交する方向に沿って設けるので、未改良部分7,…が側方流動による外力を正面から直接受けることなく、側方流動に対する十分な耐力を確保できる構造とすることができる。また、このとき、上部の構造物5から受ける慣性力に対しても十分な耐力を確保することができる。
図2は、本発明の第2の実施の形態を示すためのもので、杭と水平改良体との配置を示す概略斜視図である。
本発明の第2の実施の形態の杭の損傷防止方法は、第1の実施の形態と異なり、図3に示すように互いに上下に隣接する水平改良体6、6間に、地盤1の側方流動の流動方向Aに対向するように拘束変形壁8を設ける。なお、図3において、図1と同様の構成部分については同様の符号を付してその説明を省略する。
その他、第1の実施の形態と同様の構成部分については同様の効果を得ることができるので、その説明については省略する。
例えば、上述した複数段の水平改良体6,…は、それぞれの厚さが略等しいものであるとしたが、図4に示すように、特に地表面に近い地層に配置される水平改良体6Aの厚さを厚くしても良い。このように地表面に近い地層の水平改良体6Aの厚さを厚くすることによって、地表面近くで発生し易い杭4,…の変形を確実に抑制でき、しかも、液状化の発生を抑制することができる。また、地盤1上に構築される構造体5の沈下を確実に抑制することも可能となる。
さらに、図6に示すように図4と図5とを組み合わせて、地表面に近い地層に配置される水平改良体6Cの厚さを厚くし、かつ、地表面に近い地層から下方の地層に向けて水平改良体6C、6C’、6C’’の横方向の幅が短くなるように造成しても構わない。
さらに、水平改良体6の段数も構造物5の規模や液状化層厚によって増やしたり、上下に隣接する水平改良体6、6をより密に設け、剛性を高めるようにしても良い。
4 杭
5 構造物
6、6A 水平改良体
7 未改良部分
8 拘束変形壁
A 流動方向
B 鉛直方向
Claims (3)
- 地盤内に略鉛直方向に複数埋設されて、該地盤上に構築される構造物を支持する杭の損傷防止方法であって、
前記杭の略鉛直方向に対して略直交する方向に薬液を注入することによって、前記杭の周囲に未改良部分を残して、前記地盤の略鉛直方向に沿って複数段の水平改良体を造成し、
前記未改良部分は、前記杭の幅分を有し、前記地盤の液状化に伴う側方流動の流動方向に対して略直交する方向に沿って長尺で、所定間隔毎に複数設けられており、
前記水平改良体は、前記複数の未改良部分が所定間隔毎に配置されてなる平面視略短冊型であることを特徴とする杭の損傷防止方法。 - 互いに上下に隣接する水平改良体の前面の間に、前記地盤の液状化に伴う側方流動の流動方向に対向するように拘束変形壁を設けることを特徴とする請求項1に記載の杭の損傷防止方法。
- 前記複数段の水平改良体のうち少なくとも一段の水平改良体を、その厚さが異なるように造成することを特徴とする請求項1又は2に記載の杭の損傷防止方法。
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