JP4179432B2 - 旋回輪軸受のシール構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えばパワーショベル等のように下部走行体と上部旋回体とを備えた建設機械において、下部走行体に対して上部旋回体を旋回可能に取り付けるような場合に好適に用いられる旋回輪軸受のシール構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図4は、従来例を示す断面図である。旋回輪軸受31は、同軸回りに相対回転可能に配置された内輪32と外輪33とを備える。内輪32の外周部32aには周方向に沿って転動体用凹溝34が形成されると共に、外輪33の内周部33aにも周方向に沿って転動体用凹溝35が形成されており、球状の転動体36が転動体用凹溝34、35に嵌入している。従って、内輪32と外輪33は、内輪32の外周部32aと外輪33の内周部33aとの間に転動体36を介在すると共に、環状隙間37をあけた状態で同軸回りに相対回転可能となる。また、内軸32の内周部32bには、複数個の歯(図示せず)が周方向に沿って形成されている。尚、内輪32の軸線方向長さは、外輪33の軸線方向長さよりも大きく設定されており、また外輪33は内輪32に対して軸線方向に沿って上方側にずれた位置に配置されている。
【0003】
上記構成の旋回輪軸受31は、下部走行体38と上部旋回体39との間に配置され、下部走行体38の上部に内輪32の軸方向側部がボルト40で固定される一方、外輪33の軸方向側部には下部走行体38とは反対側に上部旋回体39がボルト41で固定される。上部旋回体39は旋回減速機(図示せず)を備えており、この旋回減速機の出力ピニオン(図示せず)は内輪32の内周部32bに形成されている歯に歯合されている。従って、出力ピニオンが回転することによって、上部旋回体39は旋回輪軸受の軸線回りに旋回する。そして、内輪32の内周側には環状の油槽42を形成し、この油槽42にグリースを満たして歯面の潤滑を行い、歯面の耐久性を向上させている。
【0004】
また、外輪33の内周部33aの上方側には上部シール部材43aが装着されると共に、内輪32の外周部32aの下方側には下部シール部材43bが装着されている。上部及び下部シール部材43a、43bは、共にゴムなどの弾性材料から成る。上部シール部材43aは、外輪33の内周部33aに形成された凹溝44aに本体部46aを嵌入させて円環状に装着される。本体部46aは半径方向内方に向けて突出するリップ部47aを有し、リップ部47aの先端を内輪32の上面に接触させて、環状隙間37の上側開口部をシールしている。これによって、油槽42に満たされたグリースが外部へ漏れるのが防止される。
【0005】
一方、下部シール部材43bは、内輪32の外周部32aに形成された凹溝44bに本体部46bを嵌入させて円環状に装着される。本体部46bは半径方向外方に向けて突出するリップ部47bを有し、リップ部47bの先端を外輪33の下面33bに接触させて、環状隙間37の下側開口部をシールしている。これによって、外部の土砂やゴミなどの異物の侵入が防止される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述した旋回輪軸受31のシール構造では、上下2つのシール部材43a、43bを取り付けるために2ヶ所に溝加工を施す必要があるが、溝加工のためのいわゆるダ肉部分が必要となるため、外輪33及び内輪32の軸方向長さが大きくなり、旋回輪軸受31が大型化するという問題がある。
【0007】
また、上部シール部材43aが破損してシール状態が破られると、内側のグリースが環状隙間37に侵入することになる。下部シール部材43bは外部からの異物の侵入を防止するためのものであり、またリップ部47bは外輪33の下面33bに単に接触しているだけであるので、内側からの圧力にはほとんど耐えることができず、容易に外側に開いてしまい、隙間が生じてしまう。従って、環状隙間37に侵入したグリースは、下部シール部材43bによってせき止められることなく、外部に漏れ出してしまうという問題がある。
【0008】
さらに、破損した上部シール部材43aの交換作業は、上部旋回体39を取り外して行う必要があり、手間がかかると共に改修費用が高くなるという問題もある。
【0009】
そこで、グリースの漏れを防止するために形状を工夫したシール構造が開発されている(実開昭63−115629号公報)。例えば図5(a)に示すシール構造では、下部シール部材43bにおけるリップ部47bの下側全周にわたって補強突起部48を形成している。補強突起部48を形成したことによってリップ部47bの根本の部分の強度が向上し、外側に開きにくくなるけれども、リップ部47bは先端側の内側表面が外輪33の下面33bに接触しているので、リップ部47bの先端側は比較的容易に開いてしまうという欠点がある。
【0010】
また図5(b)に示すシール構造では、旋回輪軸受31の外輪33の内周部33aの下端に全周にわたる切欠段付部49を設けると共に、下部シール部材43bにおけるリップ部47bの斜め上側の方向に、上記切欠段付部49の内周部49aに沿う補助リップ部50を設けている。このシール構造では、下部シール部材43bにおけるリップ部47bの斜め上側の方向に補助リップ部50を設けたので、環状隙間37側からのグリースの押圧力は、この補助リップ部50に作用する。そして、補助リップ部50の先端部は、外輪33に設けた切欠段付部49の内周部49aに接触しているので、グリースの押圧力を受けたときに、グリースが下方へ漏れて出るのを阻止するように働く。しかし、リップ部47b及び補助リップ部50を含めたその全体の強度が低いので、強い押圧力が作用すると、全体が変形して外側に押し出されてしまうという欠点がある。
【0011】
この発明は上記従来の欠点を解決するためになされたものであって、その目的は、良好なシール状態を実現することができると共に、旋回輪軸受の小型化とシール部材損傷時の改修費用の低減とを図ることができる旋回輪軸受のシール構造を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段及び効果】
そこで請求項1の旋回輪軸受のシール構造は、同軸回りに相対回転可能に配置された内輪2と外輪3とを備える旋回輪軸受1のシール構造において、上記内輪側2の外周部2a及び上記外輪側3の内周部3aのいずれか一方側2に形成した円環状の凹溝14に嵌入させて上記一方側2と他方側3との間の環状隙間7の外部側開口部7aに対向するようにシール部材13を配置し、このシール部材13は、上記凹溝14内に嵌入される取付部15と、この取付部15から上記外部側開口部7aの反対側に延びると共に、上記外部側開口部7aよりも大きい幅W1の受け部16aを備える本体部16と、上記受け部16aの外側端部から上記取付部15に向かい、かつ上記他方側3の軸方向側部3bに向かって傾斜して延びると共に、先端側が上記他方側3の軸方向側部3bに接触するリップ部17とを有し、さらに、上記シール部材13を配置した周面2aとこれに対面する上記本体部16の周面16bとを接着しして成り、上記環状隙間7から上記受部16aに流入したグリースの押圧力が上記リップ部17に対し、リップ部17を上記軸方向側部3bに接触させる方向に作用することを特徴としている。
【0013】
ここで、「内輪側」とは、内輪2だけでなく、内輪2に取り付けられた部材も含むものとし、同様に「外輪側」とは、外輪3だけでなく、外輪3に取り付けられた部材も含むものとする。
【0014】
上記請求項1の旋回輪軸受のシール構造では、シール部材13は凹溝14に嵌入されて配置されると共に、本体部16が旋回輪軸受1に接着されているので、しっかりと固定されると共に、リップ部17の接触状態もほぼ一定に保たれる。これによって、外輪3又は内輪2が回転しても良好なシール状態を実現することができる。
【0015】
また、内部にグリースが充填されている場合には、環状隙間7からグリースが流出してくることがあり、このとき、グリースの押圧力は本体部16の受け部16aに作用するが、本体部16は上述したようにしっかりと固定されているので、グリースの押圧力によって本体部16が湾曲することはなく、リップ部17の接触状態を保つことができる。また、グリースの押圧力はリップ部17にも作用するが、リップ部17の外側表面17aを軸方向側部3bに接触させる方向に作用するので、リップ部17が外部側に押し開かれることはなく、接触状態を保つことができる。これによって、内部に充填されているグリースなどの半流動体が外部に漏れ出すことを防止して、良好なシール状態を維持することができる。
【0016】
さらに、使用するシール部材13は1個だけであるので、溝加工は1ヶ所だけでよく、2個のシール部材43a、43bを用いる従来のシール構造に比べてダ肉部分を減らして外輪3又は内輪2の軸方向長さを短くすることができ、旋回輪軸受1の小型化が可能となる。
【0017】
また、シール部材13が損傷した場合でも、シール部材13は外部側に配置されているので、上部旋回体9の取外しのような大掛かりな作業を行うことなく、容易に交換作業を行うことができる。これによって、シール構造の改修費用を低減することができる。
【0018】
また請求項2の旋回輪軸受のシール構造は、上記外部側開口部7aとは反対側に向かって傾斜して延びると共に、先端側が上記他方側3の軸方向側部3bに接触するダスト止めリップ部18を、上記リップ部17よりも外側に配置したことを特徴としている。
【0019】
上記請求項2の旋回輪軸受のシール構造では、ダスト止めリップ部18を配置したことによって、外部から内部へのゴミなどの異物の侵入が防止されるので、良好なシール状態を実現することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
次にこの発明の旋回輪軸受のシール構造の具体的な実施の形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。図1は、本発明の一実施の形態を示す断面図であり、図2はシール部材の形状を示す横断面図である。
【0021】
旋回輪軸受1は、同軸回りに相対回転可能に配置された内輪2と外輪3とを備える。内輪2の外周部2aには周方向に沿って転動体用凹溝4が形成されると共に、外輪3の内周部3aにも周方向に沿って転動体用凹溝5が形成されており、球状の転動体6が転動体用凹溝4、5に嵌入している。従って、内輪2と外輪3は、内輪2の外周部2aと外輪3の内周部3aとの間に転動体6を介在すると共に、環状隙間7をあけた状態で同軸回りに相対回転可能となる。また、内輪2の内周部2bには、複数個の歯(図示せず)が周方向に沿って形成されている。尚、内輪2の軸線方向長さは、外輪3の軸線方向長さよりも大きく設定されており、また外輪3は内輪2に対して軸線方向に沿って上方側にずれた位置に配置されている。
【0022】
上記構成の旋回輪軸受1は、下部走行体8と上部旋回体9との間に配置され、下部走行体8の上部に内輪2の軸方向側部がボルト10で固定される一方、外輪3の軸方向側部には下部走行体8とは反対側に上部旋回体9がボルト11で固定される。上部旋回体9は旋回減速機(図示せず)を備えており、この旋回減速機の出力ピニオン(図示せず)は内輪2の内周部2bに形成されている歯に歯合されている。従って、出力ピニオンが回転することによって、上部旋回体9は旋回輪軸受の軸線回りに旋回する。そして、内輪2の内周側には環状の油槽12を形成し、この油槽12にグリースを満たして歯面の潤滑を行い、歯面の耐久性を向上させている。
【0023】
また、内輪2の外周部2aの下方側には、シール部材13が装着されている。シール部材13は、ゴムなどの弾性材料から成り、内輪2の外周部2aに形成された凹溝14に取付部15を嵌入させて環状隙間7の外部側開口部7aに対向するように円環状に装着される。
【0024】
シール部材13は、図2に示すように、方形状の横断面を有する本体部16を有し、この本体部16の一側部16aが受け部であり、この受け部16aを挟んで位置する一対の角部に、上記取付部15とリップ部17とが形成されている。すなわちシール部材13は、上記凹溝14内に嵌入される取付部15と、この取付部15から上記外部側開口部7aの反対側に延びると共に、受け部16aを備える本体部16と、上記受け部16aの外側から上記外部側開口部7aに向かって傾斜して延びるリップ部17とを有している。以下、シール部材13に関しては、受け部16aが形成された側を上とする。上記受け部16aの幅W1は、外部側開口部7aの幅W2よりも大きく設定されている。幅W1は、本体部16aの取付部15側の側面16bからリップ部17の根元近傍までの長さを意味する。本実施形態では、取付部15を本体部16の受け部16aよりも上方に突出させて形成して受け部16aを溝部としたけれども、取付部15を同一平面上に形成して、受け部16aを平面部としてもよい。
【0025】
リップ部17は、受け部16aの端部から取付部15側に向かって上方に傾斜して延びており、その先端部は取付部15の上面よりも上方に位置している。また、リップ部17の外側には、ダスト止めリップ部18が形成されている。ダスト止めリップ部18は、リップ部17とは反対側に向かって上方に傾斜して延びており、その先端部は取付部15の上面よりも上方で、リップ部17の先端部よりも下方に位置している。
【0026】
このような形状のシール部材13は、装着前は略棒状の部材であり、内輪2の外周部2aの凹溝14に取付部15を嵌入、接着すると共に、さらに取付部15側の側面16bを内輪2の外周部2aに接着剤を用いて接着させて円環状に装着される。このとき、凹溝14の上方側面14aと外輪3の下方側面3bとはほぼ同じ高さとなるように形成されているので、シール部材13を内輪2に装着した際には、図1に示すように、リップ部17は外部側開口部7aに向かって湾曲して延びると共に、外側表面17aが外輪3の下方表面3bに接触する一方、ダスト止めリップ部18は外部側開口部7aとは反対側に向かって湾曲して延びると共に、内側表面18aが外輪3の下方表面3bに接触する。なおこれらリップ部17、18の接触する外輪3の下方表面3bは、図示するような水平面に限らず、傾斜面や垂直面であってもよく、特許請求の範囲における軸方向側部3bとはそのような態様をも含むものである。
【0027】
以上のように本実施の形態によれば、シール部材13は凹溝14に嵌入されて配置されると共に、本体部16が内輪2の外周部2aに接着されているので、しっかりと固定されると共に、リップ部17、18の接触状態もほぼ一定に保たれる。従って、外輪3が回転しても良好なシール状態を実現することができる。
【0028】
また、環状隙間7からグリースが流出してきた際には、グリースの押圧力は本体部16の受け部16aに作用するが、本体部16は上述したようにしっかりと固定されているので、グリースの押圧力によって本体部16が湾曲することはなく、リップ部17、18の接触状態を保つことができる。また、グリースの押圧力はリップ部17にも作用するが、リップ部17の外側表面17aを外輪3の下方側面3bに接触させる方向に作用するので、リップ部17が外側に押し開かれることはなく、接触状態を保つことができる。従って、内部に充填されているグリースが外部に漏れ出すことを防止して、良好なシール状態を維持することができる。
【0029】
さらに、使用するシール部材13は1個だけであるので、凹溝14を1つだけ形成すればよく、2個のシール部材を用いる従来のシール構造に比べてダ肉部分を減らして外輪3又は内輪2の軸方向長さを短くすることができ、旋回輪軸受1の小型化が可能となる。
【0030】
また、シール部材13が損傷した場合でも、シール部材13は外側に配置されているので、上部旋回体9の取外しのような大掛かりな作業を行うことなく、容易に交換作業を行うことができる。これによって、シール構造の改修費用を低減することができる。
【0031】
さらに、ダスト止めリップ部18を配置したことによって、外部から内部へのゴミなどの異物の侵入が防止されるので、良好なシール状態を実現することができる。
【0032】
以上にこの発明の具体的な実施の形態について説明したが、この発明は上記形態に限定されるものではなく、この発明の範囲内で種々変更して実施することができる。例えば、図3に示すように、内輪2をボルト10で固定する下部走行体8のフランジ部8aに凹溝14を形成してシール部材13を装着するようにしてもよい。この構造では、内輪2の下方部に形成していた凹溝と凹溝を補強するダ肉部分を削除できるので、旋回輪軸受1の小型化を図ることができる。
【0033】
また、旋回輪軸受1を用いる旋回構造の形態によっては、外輪3側、例えば外輪3の内周部3aにシール部材13を装着するようにしてもよい。さらに、ダスト止めリップ部18を分離して構成し、必要に応じて後付けするようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す断面図である。
【図2】シール部材の横断面図である。
【図3】他の実施の形態を示す断面図である。
【図4】従来例を示す断面図である。
【図5】他の従来例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 旋回輪軸受
2 内輪
2a 外周部
3 外輪
3a 内周部
3b 下方側面
7 環状隙間
7a 外部側開口部
13 シール部材
14 凹溝
16 本体部
16a 一側部(受け部)
17 リップ部
18 ダスト止めリップ部
W1 受け部の幅
W2 外部側開口部の幅
Claims (2)
- 同軸回りに相対回転可能に配置された内輪(2)と外輪(3)とを備える旋回輪軸受(1)のシール構造において、上記内輪側(2)の外周部(2a)及び上記外輪側(3)の内周部(3a)のいずれか一方側(2)に形成した円環状の凹溝(14)に嵌入させて上記一方側(2)と他方側(3)との間の環状隙間(7)の外部側開口部(7a)に対向するようにシール部材(13)を配置し、このシール部材(13)は、上記凹溝(14)内に嵌入される取付部(15)と、この取付部(15)から上記外部側開口部(7a)の反対側に延びると共に、上記外部側開口部(7a)よりも大きい幅(W1)の受け部(16a)を備える本体部(16)と、上記受け部(16a)の外側端部から上記取付部(15)に向かい、かつ上記他方側(3)の軸方向側部(3b)に向かって傾斜して延びると共に、先端側が上記他方側(3)の軸方向側部(3b)に接触するリップ部(17)とを有し、さらに、上記シール部材(13)を配置した周面(2a)とこれに対面する上記本体部(16)の周面(16b)とを接着して成り、上記環状隙間(7)から上記受部(16a)に流入したグリースの押圧力が上記リップ部(17)に対し、リップ部(17)を上記軸方向側部(3b)に接触させる方向に作用することを特徴とする旋回輪軸受のシール構造。
- 上記外部側開口部(7a)とは反対側に向かって傾斜して延びると共に、先端側が上記他方側(3)の軸方向側部(3b)に接触するダスト止めリップ部(18)を、上記リップ部(17)よりも外側に配置したことを特徴とする請求項1の旋回輪軸受のシール構造。
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