JP4179076B2 - 印刷方法およびプリンタ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プリンタ(印刷装置)の紙送り機構に係り、特に、車載用プリンタや携帯用プリンタ等といった小型のプリンタに適用される紙送り機構及びこれを備えたプリンタ並びに印刷方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年の通信技術やIT技術の急速な発達に伴い、自動車や電車等を利用した移動オフィスの実現が可能となってきており、携帯電話やノートパソコン等の情報通信機器に加えて、各種データの印刷機能を提供するための車載あるいは携帯可能な小型プリンタの需要が高まってきている。
【0003】
このような小型のプリンタを実現するにあたっては、筐体のサイズを如何に小さくするかが最大のテーマであるが、その筐体サイズは取り扱うことができる(印刷可能な)印刷用紙の大きさで決まってしまい、その印刷用紙の印刷幅以下に小さくすることができない。例えば、A4のフルサイズ印刷を行うためには、少なくともA4サイズの短幅以上の印刷幅を有するプリンタヘッドが必要となってくるため、原則としてそのプリンタヘッドの印刷幅よりも小型化することはできなかった。
【0004】
そのため、従来では例えば、以下の特許文献1に示すように印刷用紙側をプリンタヘッドの幅方向に移動させて一枚の印刷用紙上に複数回に分けて印刷することでプリンタヘッドの幅を小さくしたり、あるいは、特許文献2等に示すようにプリンタヘッドを印刷用紙の幅方向に移動させて一枚の印刷用紙上に複数回に分けて印刷したりすることで、そのプリンタヘッドの幅を印刷用紙よりも小さくして筐体の小型化を達成したプリンタが提案されている。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−328312号公報
【特許文献2】
特開2002−225364号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前者の複数回に分けて印刷を実行するプリンタにあっては、筐体自体を従来よりも小さくすることは可能であるが、一部分の印刷が終了する毎にユーザが印刷用紙の差し替えを行わなければならず、極めて煩わしいといった問題がある。
【0007】
一方、後者のプリンタヘッド自体が移動するプリンタであっては、同じく筐体自体を従来よりも小さくすることは可能であるが、印刷時にはその周囲にプリンタヘッドが上下左右に移動するだけの広いスペースが必要であり、自動車内等の狭いスペースでの使用が困難なケースが多い。
そこで、本発明はこのような課題を有効に解決するために案出されたものであり、その目的は、従来のプリンタよりも設置スペースや稼働スペースが狭く、かつそのプリンタヘッドよりも大きな印刷用紙を容易に取り扱うことができる新規な紙送り機構及びこれを備えたプリンタ並びにその印刷方法を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
〔発明1〕
上記課題を解決するために発明1の紙送り機構は、
印刷機能を提供するプリンタヘッドの近傍に、そのプリンタヘッドの印刷幅よりも幅広の印刷領域を有する印刷用紙を上下両面から挟持するための上下一対のローラ対を少なくとも1組以上備え、それら各ローラ対の一方を駆動ローラで構成すると共に他方のローラを従動ローラで構成し、かつ、それら各駆動ローラを互いに独立して回転駆動させるようにしたことを特徴とするものである。
【0009】
このような構成としたことにより、後の実施の形態で詳述するように、プリンタヘッドの近傍に設けられた1組のローラ対がその印刷用紙を上下両面から挟持しつつ同じ方向に回転することで、その回転方向に印刷用紙を搬送させることができる。また、その1組のローラ対の回転角速度を異ならしめたり、その回転方向を反対にすれば、その印刷用紙を任意の点を中心にして旋回移動させることができる。
【0010】
従って、このローラ対相互の回転角速度や回転方向を適宜コントロールすることでそのプリンタヘッドの印刷幅よりも幅広の印刷用紙の印刷領域全面をプリンタヘッド上に通過させることが可能となる。
また、プリンタヘッド(の位置)に対して、可撓性(変形性)に富んだ印刷用紙側を搬送・反転させるようになるため、仮にその印刷用紙を搬送や転回中に周囲の物体に触れたとしてもその物体を傷つけたり、印刷性能に悪影響を及ぼすといったことは殆どなく、印刷時においてもその周囲に広いスペースを確保する必要がない。
【0011】
さらに、そのローラ対によって印刷用紙を挟持しつつ反転・移動することが可能となるため印刷用紙の差込や方向転換等の煩わしい手作業も不要となる。
〔発明2〕
発明2の紙送り機構は、
発明1に記載の紙送り機構において、上記ローラ対の一方のローラが他方のローラに対して当接離間自在となっていることを特徴とするものである。
【0012】
これによって、後の実施の形態で詳述するように、ローラ対への印刷用紙の差込が容易になると共に、ある一組のローラ対による印刷用紙の旋回移動時等に他のローラ対の挟持による干渉がなくなり、スムーズな旋回・反転移動を実行することができる。
〔発明3〕
発明3の紙送り機構は、
発明1又は2に記載の紙送り機構において、上記ローラ対の近傍に上記印刷用紙の有無を検知するセンサーを備えたことを特徴とするものである。
【0013】
これによって、後の実施の形態で詳述するように、印刷用紙の有無や位置を自動的に検知してその近傍のローラ対を自動的に作動させたり、その印刷用紙の位置や傾き等を正確に把握することができる。
〔発明4〕
発明4の紙送り機構は、
発明1又は2に記載の紙送り機構において、上記プリンタヘッドの近傍に上記印刷用紙の有無を検知するセンサーを備えたことを特徴とするものである。
【0014】
これによって、後の実施の形態で詳述するように、プリンタヘッド上の印刷用紙の有無や傾き等を正確に検知して正確な印刷処理を実行することができる。
〔発明5〕
発明5の紙送り機構は、
発明1〜4のいずれかに記載の紙送り機構において、上記駆動ローラが、ローラ部と駆動部が一体化した超音波モータからなることを特徴とするものである。
【0015】
これによって、紙送り機構全体をより薄型化したり、大幅な軽量化が可能となる。
〔発明6〕
発明6の紙送り機構は、
発明1〜5のいずれかに記載の紙送り機構において、上記ローラ対の近傍に紙抑え用のローラ対を設けたことを特徴とするものである。
【0016】
これによって、印刷用紙Pの撓みがなくなって良好な印刷処理を実行することができる。
〔発明7〕
発明7のプリンタは、
発明1〜4のいずれかに記載の紙送り機構を備えたことを特徴とするものである。
【0017】
これによって、プリンタヘッドの印刷幅よりも幅広の印刷用紙に対してその印刷領域全面に亘って自動的に連続して印刷処理を実行することができる。
〔発明8〕
発明8の印刷方法は、
発明7に記載のプリンタを用いた印刷方法において、
上記一組のローラ対を駆動して上記印刷用紙の印刷領域の一部分を上記プリントヘッド上を通過させながらその部分に印刷処理を行った後、その一組のローラ対の回転方向あるいは回転角速度を異ならしめてその印刷用紙を挟持しつつ180°方向転換させてから残りの印刷領域を上記プリントヘッド上にセットし、しかる後、その残りの印刷領域を上記プリントヘッド上を通過させながらその残りの印刷領域に印刷処理を行うようにしたことを特徴とするものである。
【0018】
これによって、プリンタヘッドの印刷幅よりも幅広の印刷用紙の印刷領域全面をプリンタヘッド上に通過させることが可能となるため、発明5と同様に、その印刷用紙の印刷領域全面に亘って自動的に連続して印刷処理を実行することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照しながら詳述する。
図1〜図5は本発明に係る車載用の小型プリンタ10の実施の一形態を示したものである。
図示するように、この小型プリンタ10は、自動車のカーオーディオ用DINスペースS内に出没自在に収容されており、未使用時には図5(a)に示すようにDINスペースS内に収容され、使用時(動作時)には図5(b)に示すように、DINスペースSから手前に突出して利用されるようになった、いわゆるインダッシュタイプで使用されるようになっている。
【0020】
すなわち、この小型プリンタ10は、運転席近傍のコンソール(ボックス)に設けられたDIN(ドイツ連邦規格:1DINサイズは50mm(H)×178mm(W)、2DINサイズは高さを2倍にしたもの)スペースS内に出没するスライドトレイT上に図示しない可倒機構によって起立・横倒自在に設けられており、収容時にはスライドトレイTに重なり合うように倒れてコンパクト化され、使用時には、可倒機構によってスライドトレイTの先端部から起立して操作されるようになっている。
【0021】
この小型プリンタ10は、矩形板状をした一対のプリンタ本体12、14を印刷用紙Pを両面から挟み込むようにスリット状の間隙Cを隔てて片持ち状に重ね合わせたような形態となっている。
そして、図2及び図3に示すように、この間隙Cの部分には、印刷用紙Pを搬送するための5つの紙送り機構16a,16b,16c,16d,16eと、その印刷用紙P上に印刷を実行するプリンタヘッド18と、その間隙C内の印刷用紙Pの有無を検出するセンサー22a、22b、22c、22d、22eが設けられており、また、その連結部分Rには、これらを制御する各種制御機構20等が収容された状態となっている。
【0022】
先ず、この紙送り機構16a,16b,16c,16d,16eは、図4に示すように、それぞれプリンタ本体12側に設けられた駆動ローラ26と、プリンタ本体14側に設けられた従動ローラ28とからなる一組のローラ対24,24をその回転軸26a、28a同士が同軸上になるように配置したものであり、従動ローラ28を駆動ローラ26に当接させることで印刷用紙Pを挟持すると共に、これら各駆動ローラ26,26を互いに独立して回転駆動させることで印刷用紙Pをその上下両面から挟持しつつ任意の方向へ搬送・旋回移動できるようになっている。
【0023】
すなわち、図示するように、プリンタ本体12側に設けられた各駆動ローラ26,26には、それぞれ独立して駆動する駆動モータ30,30の駆動軸32,32が係合されており、この駆動モータ30,30を駆動させることで、各ローラ対24,24の各駆動ローラ26,26を正逆任意の方向に任意の速度で回転駆動できるようになっている。
【0024】
一方、プリンタ本体14側に設けられた従動ローラ28,28は、一つの支持軸28a上に空回り状態に軸支されていると共に、その支持軸28aが軸受け34を介してシリンダ36に支持されており、このシリンダ36によって支持軸28aをプリンタ本体12側に出没させることで従動ローラ28,28が駆動ローラ26,26側に当接離間自在となっている。
【0025】
そして、このシリンダ36によって従動ローラ28,28を駆動ローラ26,26側に当接させて印刷用紙Pを挟持した状態で従動ローラ28,28を駆動させることで印刷用紙Pを搬送・転回移動させることができるようになっている。尚、この紙送り機構16a,16b,16c,16d,16eのうち、紙送り機構16a,16b,16c,16dは、ぞれぞれ四隅に一つずつ配置されると共にいずれもその回転方向は印刷方向と同一方向となっているが、残りの紙送り機構16eは、紙送り機構16a,16dのほぼ中間に配置されると共に、その回転方向は印刷方向と直交方向となっている。
【0026】
また、この紙送り機構16a,16b,16c,16d,16eの各駆動モータ30及び各シリンダ36は、制御機構20に組み込まれた制御プログラムによって後述するような紙送りアルゴリズムに従って連動して動作するようになっている。
一方、図2に示すように、これら各紙送り機構16a,16b,16c,16d,16eの近傍、及びプリンタヘッド18の近傍には、印刷用紙Pの有無を検知するセンサー22a、22b、22c、22d、22e及び23a、23bが設けられている。
【0027】
このセンサー22a、22b、22c、22d、22e及び23a、23bは、例えば、図4に示すように、一方のプリンタ本体12側に設けられたレーザ発光素子22−1と、このレーザ発光素子22−1と対向するように他方のプリンタ本体14側に設けられたレーザ受光素子22−2とから構成されており、レーザ発光素子22−1からレーザ受光素子22−2側に照射されるレーザ光が遮蔽されることでその位置の印刷用紙Pの有無を検知するようになっている。尚、これら各センサー22a、22b、22c、22d、22e及び23a、23bでの検出値は、後述するように随時、上記制御機構20に入力されて紙送り機構16a,16b,16c,16d,16eやプリンタヘッド18等の印刷制御に利用されるようになっている。
【0028】
他方、プリンタヘッド18は、一定の長さに亘って連続的にインク吐出孔が形成された、いわゆるラインヘッドと称されるインクジェット式の固定プリンタヘッドであり、図3に示すように、その全長lの幅で同時に印刷を実行できるようになっている。尚、本発明では、このようなラインヘッドの他にヘッドが一定の距離間で往復移動するような通常の移動式プリンタヘッドを用いることも可能である。
【0029】
また、制御機構20は、CPUやメインメモリの他、印刷データや各種制御プログラムを記憶した記憶装置、印刷データの入出力装置等を備えたコンピュータシステムであり、印刷データの入出力や印刷処理の他に、上記紙送り機構16a,16b,16c,16d,16e等をコントロールする機能を提供するようになっている。
【0030】
次に、このような構成を本発明の小型プリンタ10の作用及びその印刷方法をの一例を説明する。
先ず、このような構成をした小型プリンタ10を用いて、その筐体サイズよりも大きい印刷用紙P、例えば、横210mm×縦298mmのA4サイズの印刷用紙Pの全面に印刷を実行するためには、図6(a)に示すように、車内にいるプリンタユーザがその小型プリンタ10のスリット状の間隙Cに印刷用紙Pを差し込む。
【0031】
すると、同図(b)に示すように、これをいずれかのセンサー22a、22b、22c、22d、22eが検知し、制御機構20がいずれかの紙送り機構16a,16b,16c,16d,16eを作動してその印刷用紙Pを縦横に移動旋回して印刷初期位置にセットすることになる。
この印刷用紙Pの差込みから印刷初期位置へのセットまでの動作を詳しく説明する。
【0032】
例えば、図8に示すように、印刷用紙Pがその間隙Cに対して図中一点鎖線P−aに示すような状態で差し込まれると、プリンタ本体12の左下に設けられたセンサー22aが最初にその存在を検知し、制御機構20がその近傍の紙送り機構16aを作動してその印刷用紙Pを挟持しつつこれをそのまま図中上方に搬送する。すなわち、この紙送り機構16aは、印刷用紙Pが検知されないときは、そのローラ対24,24の駆動ローラ26,26と従動ローラ28,28とがいずれも離れた状態となっているが、その近傍のセンサー22aによって印刷用紙Pを検知すると、従動ローラ28,28側のシリンダ36を伸長して従動ローラ28,28を駆動ローラ26,26側に当接することになる。これによって、その間に挿入された印刷用紙Pがその紙送り機構16aによって挟持されるようになるため、この状態でローラ対24,24を同方向に同じ速度で回転させることで、その印刷用紙Pがそのままの角度を維持しつつ紙送り機構16d,16e方向に搬送されることになる。
【0033】
次に、このように紙送り機構16aによって搬送された印刷用紙Pが同図に示す搬送位置P−bの状態を経てその一部がその上方のセンサー22dに達すると、その紙送り機構16aによる搬送が停止し、これと同時にその上方の紙送り機構16eが作動してこの紙送り機構16aと同様な作用によってその印刷用紙Pを挟持し、その直後、紙送り機構16aの従動ローラ28,28が引っ込んでその紙送り機構16aによる印刷用紙Pの挟持が解除されることになる。すなわち、紙送り機構16aによって印刷用紙Pが紙送り機構16eへ所定距離搬送されると、その印刷用紙Pが紙送り機構16aから紙送り機構16e側へ受け渡されるようになる(図中矢印▲1▼方向の動き)。
【0034】
次に、このようにして印刷用紙Pが上方に搬送されて紙送り機構16e側へ受け渡されると、図中▲2▼の矢印に示すように、この紙送り機構16eが印刷用紙Pを挟持しつつ各ローラ対24,24の回転各速度を異ならしめることで任意の点を中心としてその印刷用紙Pを旋回させながら横方向に搬送して図中一点鎖線P−cの旋回位置まで移動する。
【0035】
ここで、この印刷用紙Pを旋回移動して垂直状態にすべく各ローラ対24,24の紙送り作動原理は、例えば、図10に示すような原理図によって求めることができる。
すなわち、図においてOは印刷用紙P上の制御点を示すものであり、この制御点Oをどのように移動させるかが制御の目標値となる。そして、図中Cは、右ローラ対24(RR)と左ローラ対24(RL)との中点、ωL、ωRは各ローラ対24,24の回転角速度、VL、VRは各ローラ対24,24の速度、Vは印刷用紙Pの移動速度、θは印刷用紙Pの進行角度、aは、OC間の距離、bはローラ対24,24の間隔、Pは印刷用紙、Qは回転中心、Xは中心水平距離である。
【0036】
この図より、X=a/tanθ
ωL/ωR=(x+b/2)/(x−b/2)
((D/2)ωL+(D/2)ωR)/2=Vy=Vcosθ…(1)
が成り立ち、この式(1)より、
ωR=(2V/D)(cosθ−(b/2a)sinθ)
ωL=(2V/D)(cosθ+(b/2a)sinθ)
が求められる。
【0037】
従って、移動制御点Oの移動目標とθが与えられれば、右ローラ対24(RR)と左ローラ対24(RL)の回転角速度ωR、ωLを容易に求めることができる。
そして、このようにして図8の矢印▲2▼に示すように一点鎖線P−bの状態からP−cの状態に印刷用紙Pを旋回移動させたなら、上記と同じく別の紙送り機構16a、16bのいずれか、あるいは両方でこの印刷用紙Pを挟持すると同時に紙送り機構16eによる挟持を解除して紙送り機構16eから別の紙送り機構16a、16bに印刷用紙Pを受け渡してから、この紙送り機構16a、16bによって印刷用紙Pを図中矢印▲3▼に示すように一点鎖線P−cの位置からそのまま垂直下方に搬送して一点鎖線P−dの初期セット位置にセットする。
【0038】
これによって、印刷用紙Pの印刷領域の始点をプリンタヘッド18の位置に自動的に位置させることが可能となる。
次に、このようにして印刷用紙Pを初期セット位置にセットしたならば、図6(c)に示すように、その紙送り機構16a、16bによって印刷用紙Pを垂直上方に移動させてその印刷領域の右半分の領域をプリンタヘッド18上を通過させてその右半分の印刷領域に印刷を実行する。そして、その右半分の領域の印刷が終了したならば、今度は、図7(a)、(b)に示すように、その印刷用紙Pを挟持したまま180°反転させて同図(c)に示すように残り半分の印刷領域の印刷始点を初期セット位置にセットしてからその残り半分の印刷領域に印刷を実行することになる。
【0039】
この図7の(a)〜(c)の作用をより詳しく示したのが図9である。
すなわち、上記のような作用によって印刷領域の片面の印刷が終了したならば、その印刷用紙Pを図中矢印▲4▼に示すように片面印刷終了位置P−eから反転初期位置P−fまで移動する。これは、その片面印刷終了位置P−eでそのまま印刷用紙Pを反転させると、その印刷用紙Pの一部がプリンタ本体12の連結部分Rに衝突して印刷用紙Pが折れ曲がったり、破れたりする不都合を招くからであるが、連結部分Rまで十分に余裕がある場合は、この移動を省略することができる。尚、この片面印刷終了位置P−eから反転初期位置P−fまでの印刷用紙Pの移動方法としては、いくつかの組み合わせが考えられるが、例えば、紙送り機構16c、16dによってそのその印刷用紙Pをそのままさらに上方にある程度搬送してから紙送り機構16eによってそのまま横方向に所定距離搬送することで容易に達成することができる。
【0040】
そして、このようにして片面の印刷が終了した印刷用紙Pを反転初期位置P−fまで移動したならそのまま紙送り機構16eによって図中矢印▲5▼→▲6▼→▲7▼に示すようにその印刷用紙Pをその紙送り機構16eを回転中心として180°反転させてから適宜微調整を行うことで残りの印刷領域面をその印刷開始位置P−iにセットして引き続き残りの印刷を実行することができる。
【0041】
このように本発明の小型プリンタ10は、単に印刷用紙Pを印刷方向にのみ搬送するだけでなく、これを任意の旋回角で旋回させたり反転させることが可能な新規な紙送り機構16を備えたため、従来手作業に頼わざるを得なかった半面ずつの分割印刷を連続して自動的に行うことが可能となり、プリンタヘッド18よりも幅広の印刷用紙Pへの印刷を容易に実行することができる。
【0042】
また、プリンタヘッド18側は固定されて印刷用紙P側のみを移動・反転させるようにしたことから、印刷時においてもその周囲に大きなスペースが不要となり、設置スペースのみならず稼働スペースも小さくすることができる。
従って、自動車内や電車内等の狭いスペースへの設置や使用が可能となり、適用範囲を大幅に拡大することができる。。
【0043】
尚、本実施の形態では、5つの紙送り機構16a,16b,16c,16d,16eを設けたケースで説明したが、その数は特に限定されるものでなく、必要に応じて適宜増減しても良いことは勿論であり、また、印刷用紙Pの有無を検知するセンサー22a、22b、22c、22d、22e及び23a、23bの数も同様である。
【0044】
また、本実施の形態では、この紙送り機構16a,16b,16c,16d,16eを車載用の小型プリンタ10に適用した例で説明したが、その他の大型の印刷用紙を扱う機器、例えば携帯用の小型スキャナやファックス、コピー等にもそのまま応用することが可能である。
また、上記間隙Cの縁部に紙抑え用のローラ対を複数設けると共に、このローラ対を上記紙送り機構16a,16b,16c,16d,16eのローラ対24と同様に当設離間自在にすれば、印刷用紙Pの撓みがなくなって良好な印刷処理を実行することができる。
【0045】
さらに、この紙送り機構16a,16b,16c,16d,16eの駆動ローラ26及び駆動モータ30に代えて、ローラと駆動源が一体化した超薄型の超音波モータを採用すれば、プリンタ本体12,14をより薄型化したり、大幅な軽量化が可能となる。
また、本実施の形態のようなローラ式の紙送り機構16a,16b,16c,16d,16eに代えて、あるいはこれらと共にボール型をした紙送り機構を採用しても良い。
【0046】
また、図1に示すように、プリンタ本体12上にさらにプリンタ10のステータスや操作案内を表示するための液晶パネル(LCD)50や操作ボタン51等を設け、この液晶パネル50をカーTVやカーナビゲーションシステムのモニターや操作部等として兼用すれば、プリンタ本体12上の広い領域を有効活用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るプリンタの実施の一形態を示す斜視図である。
【図2】本発明に係るプリンタの実施の一形態を示す断面図である。
【図3】図2中A−A線矢視図である。
【図4】紙送り機構の実施の一形態を示す説明図である。
【図5】本発明に係るプリンタの収納及び動作状態を示す概念図である。
【図6】本発明に係るプリンタによる、印刷用紙の差し込みからその半面の印刷が終了するまでの流れを示す概念図である。
【図7】印刷用紙の半面の印刷が終了から反転過程を経て残り面の印刷に至るまでの流れを示す概念図である。
【図8】図6の流れの詳細を示す概念図である。
【図9】図7の流れの詳細を示す概念図である。
【図10】本発明に係る紙送り機構の動作原理を示した図である。
【符号の説明】
10…プリンタ、12,14…プリンタ本体、16a,16b,16c,16d,16e…紙送り機構、18…プリンタヘッド、20…制御機構、22a,22b,22c,22d,22e及び23a、23b…センサー、24…ローラ対、26…駆動ローラ、28…従動ローラ、30…駆動モータ、36…シリンダ、C…間隙、P…印刷用紙、R…連結部分、S…DINスペース、T…スライドトレイ。

Claims (2)

  1. プリントヘッドの近傍に、前記プリントヘッドの印刷幅よりも幅広の印刷領域を有する印刷用紙を搬送するための駆動ローラ対であって、互いに独立して回転駆動させるようにした第1および第2の駆動ローラを有する駆動ローラ対と、当該駆動ローラ対と共に印刷用紙を挟持するための従動ローラ対とを備えた紙送り機構を有するプリンタを用いた印刷方法であって、
    前記駆動ローラ対を駆動して前記印刷用紙の印刷領域の一部分を前記プリントヘッド上を通過させながら前記印刷用紙の印刷領域の一部分に印刷処理を行った後、前記第1の駆動ローラと前記第2の駆動ローラとの間で回転方向あるいは回転角速度を異ならしめて前記印刷用紙を挟持しつつ180°方向転換させてから前記印刷用紙を前記プリントヘッド上にセットし、前記印刷用紙を前記プリントヘッド上を通過させながら前記印刷用紙の残りの印刷領域に印刷処理を行うことを特徴とする印刷方法。
  2. プリントヘッドと、
    前記プリントヘッドの近傍に前記プリントヘッドの印刷幅よりも幅広の印刷領域を有する印刷用紙を搬送するための駆動ローラ対であって、互いに独立して回転駆動させるようにした第1および第2の駆動ローラを有する駆動ローラ対と、当該駆動ローラ対と共に印刷用紙を挟持するための従動ローラ対とを備えた紙送り機構を有するプリンタであって、
    前記駆動ローラ対を駆動して前記印刷用紙の印刷領域の一部分を前記プリントヘッド上を通過させながら前記印刷用紙の印刷領域の一部分に印刷処理を行った後、前記第1の駆動ローラと前記第2の駆動ローラとの間で回転方向あるいは回転角速度を異ならしめて前記印刷用紙を挟持しつつ180°方向転換させてから前記印刷用紙を前記プリントヘッド上にセットし、前記印刷用紙を前記プリントヘッド上を通過させながら前記印刷用紙の残りの印刷領域に印刷処理を行うことを特徴とするプリンタ。
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