JP4178500B2 - ポリアミドポリアミン−エピハロヒドリン樹脂水溶液の製造方法、ポリアミドポリアミン−エピハロヒドリン樹脂水溶液の製造方法で得られる水溶液を用いた紙の製造方法及びポリアミドポリアミン−エピハロヒドリン樹脂水溶液の製造方法で得られるポリアミドポリアミン−エピハロヒドリン樹脂を含有する紙 - Google Patents

ポリアミドポリアミン−エピハロヒドリン樹脂水溶液の製造方法、ポリアミドポリアミン−エピハロヒドリン樹脂水溶液の製造方法で得られる水溶液を用いた紙の製造方法及びポリアミドポリアミン−エピハロヒドリン樹脂水溶液の製造方法で得られるポリアミドポリアミン−エピハロヒドリン樹脂を含有する紙 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は低分子有機ハロゲン物質の含有量が少なく、かつ、癌原性の有力な評価方法のひとつであるエームス試験(Ames Test)の判定が陰性であるポリアミドポリアミン−エピハロヒドリン樹脂水溶液であり、このポリアミドポリアミン−エピハロヒドリン樹脂水溶液をパルプスラリーに添加することを特徴とする紙の製造方法、このポリアミドポリアミン−エピハロヒドリン樹脂を含有する紙に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
紙の湿潤紙力増強剤として、ポリアミドポリアミン−エピハロヒドリン樹脂水溶液が有用であることは、例えば、特公昭35−3547号公報に記載されており、公知である。更に、低分子有機ハロゲン化合物の含有量が少ないポリアミドポリアミン−エピハロヒドリン樹脂水溶液の製造方法に関しては、ポリアミドポリアミンとエピハロヒドリンとの反応において、(i)二段階反応を経る製造方法(特開平6−207013号公報、及び特開平9−278880号公報)、(ii)二段階反応の途中でハロゲンを含まない鉱酸を加えて低分子有機ハロゲン化合物の生成を抑制する方法(特開平6−256508号公報)、(iii)二段階反応の途中で硫黄原子を含む求核性物質を加えて低分子有機ハロゲン化合物のハロゲン基を置換する製造方法(特開平6−220189号公報)、(iv)二段階反応の途中で塩基性物質を加えて未反応エピハロヒドリンの反応性を高める製造方法(特開平6−1842号公報)、(v)二段階反応を経て、更にアミン系化合物を加えることで低分子有機ハロゲン化合物の脱ハロゲン化を行う製造方法(特開平11−166034号公報)が挙げられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、近年では、環境保護の気運の高まりなどにより、低分子有機ハロゲン化合物の含有量が少ないのみならず、樹脂自身の癌原性の低いポリアミドポリアミン−エピハロヒドリン樹脂水溶液の製造に関する技術が求められている。
【0004】
本発明の課題は、低分子有機ハロゲン化合物の含有量が少なく、かつ、癌原性の有力な評価方法のひとつであるエームス試験の判定が陰性であるポリアミドポリアミン−エピハロヒドリン樹脂水溶液、この樹脂水溶液を利用した紙の製造方法、及びこのポリアミドポリアミン−エピハロヒドリン樹脂を含有する紙を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記公知方法により製造される樹脂の欠点について鋭意検討を重ねた結果、ポリアミドポリアミンとエピハロヒドリンとの反応に際し、カルボキシル基を有する化合物及び必要に応じて塩基性物質及び/又は硫黄原子を含有する求核性物質を添加することにより、(i)低分子有機ハロゲン化合物の含有量が少なく、(ii)癌原性の有力な評価方法のひとつであるエームス試験の判定が陰性であり、(iii)湿潤紙力増強効果に優れるポリアミドポリアミン−エピハロヒドリン樹脂水溶液を見出し、本発明を完成するに到った。
【0006】
すなわち、本発明の構成は、
(1)
(i)二塩基性カルボン酸及び/又はその誘導体とポリアルキレンポリアミンとを反応することでポリアミドポリアミンを得る工程と、
(ii)前記ポリアミドポリアミンとエピハロヒドリンを5〜50℃の温度で反応させる工程と、
(iii)(ii)の工程よりも高い温度、かつ30〜80℃の範囲内の温度に加熱する工程と、
(iv)前記(i)と(ii)の工程間にカルボキシル基を有する化合物を加える工程とを備え、得られるポリアミドポリアミン−エピハロヒドリン樹脂水溶液のエームス試験の判定が陰性であることを特徴とするポリアミドポリアミン−エピハロヒドリン樹脂水溶液の製造方法であり、
(2)
(i)二塩基性カルボン酸及び/又はその誘導体とポリアルキレンポリアミンとを反応することでポリアミドポリアミンを得る工程と、
(ii)前記ポリアミドポリアミンとエピハロヒドリンとを5〜50℃の温度で反応させる工程と、
(iii)(ii)の工程よりも高い温度、かつ30〜80℃の範囲内の温度に加熱する工程と、
(iv)前記(ii)の工程中に、該工程終了2時間前までにカルボキシル基を有する化合物を加える工程と
を備え、得られるポリアミドポリアミン−エピハロヒドリン樹脂水溶液のエームス試験の判定が陰性であることを特徴とするポリアミドポリアミン−エピハロヒドリン樹脂水溶液の製造方法であり、
(3)
前記(ii)の工程のエピハロヒドリンがポリアミドポリアミン中のアミノ基に対して0.5〜1.6当量である(1)または(2)に記載のポリアミドポリアミン−エピハロヒドリン樹脂水溶液の製造方法であり、
(4)
前記(iv)の工程のカルボキシル基を有する化合物がポリアミドポリアミン中のアミノ基に対して0.01〜0.8当量である(1)〜(3)のいずれか一つに記載のポリアミドポリアミン−エピハロヒドリン樹脂水溶液の製造方法であり、
(5)
前記(i)と(ii)との工程間、又は、(ii)の工程中に塩基性物質を加える工程を有することを特徴とする(1)〜(4)のいずれか一つに記載のポリアミドポリアミン−エピハロヒドリン樹脂水溶液の製造方法であり、
(6)
前記(ii)工程中に、硫黄原子を含む求核性物質を加えて反応をすることを特徴とする(1)〜(5)のいずれか一つに記載のポリアミドポリアミン−エピハロヒドリン樹脂水溶液の製造方法であり、
(7)
前記(i)の工程の二塩基性カルボン酸及び/又はその誘導体とポリアルキレンポリアミンとを反応させるそれぞれのモル比が1:0.8〜1であり、且つ得られたポリアミドポリアミンの50%水溶液の25℃における粘度が50〜1000mPa・sであることを特徴とする(1)〜(6)のいずれか一つに記載のポリアミドポリアミン−エピハロヒドリン樹脂水溶液の製造方法であり、
(8)
カルボキシル基を有する化合物が酢酸又はその塩である(1)〜(7)のいずれか一つに記載のポリアミドポリアミン−エピハロヒドリン樹脂水溶液の製造方法であり、
(9)
(1)〜(8)のいずれか一つに記載のポリアミドポリアミン−エピハロヒドリン樹脂水溶液の製造方法で得られるポリアミドポリアミン−エピハロヒドリン樹脂水溶液をパルプスラリーに添加することを特徴とする紙の製造方法であり、
(10)
(1)〜(8)のいずれか一つに記載のポリアミドポリアミン−エピハロヒドリン樹脂水溶液の製造方法で得られるポリアミドポリアミン−エピハロヒドリン樹脂水溶液に係るポリアミドポリアミン−エピハロヒドリン樹脂を含有する紙である。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明に係るポリアミドポリアミン−エピハロヒドリン樹脂水溶液の製造方法は、(i)二塩基性カルボン酸及び/又はその誘導体とポリアルキレンポリアミンとを反応することでポリアミドポリアミンを得る工程と、
(ii)前記ポリアミドポリアミンとエピハロヒドリンとを5〜50℃の温度で反応させる工程と、
(iii)(ii)の工程における温度よりも高い温度、かつ30〜80℃の範囲内の温度に加熱する工程と、
(iv)前記(i)と(ii)との工程間にカルボキシル基を有する化合物を加える工程又は前記(ii)の工程中に、該工程終了2時間前までにカルボキシル基を有する化合物を加える工程と
を備え、得られるポリアミドポリアミン−エピハロヒドリン樹脂水溶液のエームス試験の判定が陰性であることを特徴とし、
前記(i)と(ii)との工程間又は前記(ii)の工程中に、必要に応じて塩基性物質が添加され、また前記(ii)の工程中に、必要に応じて硫黄原子を含む求核性物質が添加される。
【0008】
本発明に使用される二塩基性カルボン酸としては、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ブラシル酸、及びドデカン二酸などの脂肪族二塩基性カルボン酸、並びにテレフタル酸、及びイソフタル酸等の芳香族二塩基性カルボン酸等が挙げられ、工業的には炭素数5〜10の脂肪族二塩基性カルボン酸が好ましく、特に炭素数5〜8の脂肪族二塩基性カルボン酸が好ましく、アジピン酸が更に好ましい。また、二塩基性カルボン酸誘導体としては、上記各酸の酸無水物、あるいは、上記各酸の、炭素数1〜5、特に炭素数1〜3の低級アルコール(メチル、エチル、及びプロピル等の低級アルキル)エステルが挙げられるが、工業的にはグルタル酸メチルエステル、及びアジピン酸メチルエステルが好ましい。
【0009】
ポリアルキレンポリアミンとしては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、及びイミノビスプロピルアミンなどが挙げられるが、工業的には、ジエチレントリアミンが好ましい。
【0010】
本発明に使用されるエピハロヒドリンとしては、エピクロロヒドリン、及びエピブロモヒドリン等が挙げられるが、工業的にはエピクロロヒドリンが好ましい。
【0011】
本発明に使用される前記(iv)に記載のカルボキシル基を有する化合物としては、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、ブタン酸、安息香酸、アクリル酸、及びメタクリル酸等のモノカルボン酸、しゅう酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、酒石酸、りんご酸、フマル酸、マレイン酸、イソフタル酸、及びテレフタル酸などのジカルボン酸、クエン酸、及びトリメリット酸等のトリカルボン酸、グリシン、及びアラニン等のアミノ酸並びにこれらの塩等が挙げられ、モノカルボン酸が好ましく、特に酢酸が好ましい。
【0012】
本発明に使用される塩基性物質としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、及び水酸化カルシウム等の無機アルカリ性物質、あるいは、アンモニア、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ピリジン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、及びイミノビスプロピルアミン等の有機アミン類、並びにテトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、及びトリメチルベンジルアンモニウムヒドロキシドなどのアンモニウムヒドロキシド類などが挙げられ、工業的には無機アルカリ性物質が好ましく、水酸化ナトリウム、及び水酸化カリウムが特に好ましい。
【0013】
本発明に使用される硫黄原子を含む求核性物質としては、求核試薬とも称され、相手分子の電子密度の小さい部分を攻撃しやすい試薬[「岩波 理化学辞典」第4版、第299頁(岩波書店発行)]乃至物質を挙げることができ、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウム、酸性亜硫酸ナトリウム、酸性亜硫酸カリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸カリウム、チオ硫酸ナトリウム、チオ硫酸カリウム、硫化ナトリウム、硫化カリウム、水硫化ナトリウム、水硫化カリウム、チオシアン酸アンモニウム、チオシアン酸ナトリウム、及びチオシアン酸カリウム等の無機化合物、並びに、2−メルカプトベンゾチアゾール及びそのナトリウム塩、2−メルカプトベンゾイミダゾール及びそのナトリウム塩、2−メルカプトチアゾール及びそのナトリウム塩、2−メルカプトイミダゾール及びそのナトリウム塩、アルキルチオール及びそのナトリウム塩、ベンゼンチオール及びそのナトリウム塩、及び、チオ尿素等の有機化合物等が挙げられ、これらの中から一種又は二種以上を使用できる。
【0014】
本発明に使用されるポリアミドポリアミンは、二塩基性カルボン酸及び/又はその誘導体とポリアルキレンポリアミンとの縮合反応により合成される。
【0015】
このとき、本発明の効果を阻害しない範囲で、二塩基性カルボン酸と反応する物質、二塩基性カルボン酸の誘導体と反応する物質、及び、ポリアルキレンポリアミンと反応する物質よりなる群から選択される少なくとも一種の化合物を併用できる。
【0016】
二塩基性カルボン酸及び/又はその誘導体とポリアルキレンポリアミンとの反応モル比は1:0.8〜1.2の範囲が好ましく、1:0.8〜1の範囲が特に好ましい。ポリアルキレンポリアミンのモル比が1.2より大きいとポリアミドポリアミンの重合度が高くならず、エピハロヒドリンとの反応の際、得られるポリアミドポリアミン−エピハロヒドリン樹脂水溶液が所定の粘度に到達するまでに長時間を要するばかりでなく、得られるポリアミドポリアミン−エピハロヒドリン樹脂水溶液の湿潤紙力増強効果が不十分である場合がある。また、ポリアルキレンポリアミンのモル比が0.8よりも小さいと、ポリアミドポリアミンがゲル化したり、あるいは、得られるポリアミドポリアミン−エピハロヒドリン樹脂水溶液の保存安定性が悪化する場合がある。
【0017】
ポリアルキレンポリアミンと二塩基性カルボン酸及び/又はその誘導体との反応は、原料仕込み時に発生する反応熱を利用するか、外部より加熱して脱水及び/又は脱アルコール反応を行いながら加熱して反応を行う。反応温度は110〜250℃、好ましくは、130〜180℃であり、温度条件は出発原料が二塩基性カルボン酸であるか、その誘導体であるかに依存する。この際、重縮合反応の触媒として、硫酸や、ベンゼンスルホン酸、及びパラトルエンスルホン酸などのスルホン酸類やリン酸、ホスホン酸、及び次亜リン酸などのリン酸類など、その他公知の触媒を単独又は組み合わせて使用することができる。その使用量はポリアルキレンポリアミン1モルに対し0.005〜0.1モル、好ましくは、0.01〜0.05モルである。
【0018】
二塩基性カルボン酸及び/又はその誘導体とポリアルキレンポリアミンとの反応において、該二塩基性カルボン酸及び/又はその誘導体、若しくはポリアルキレンポリアミンを反応中に追添加して加熱縮合を行うことができる。
【0019】
この縮合反応は、生成するポリアミドポリアミンの25℃における50質量%水溶液の粘度が50〜1,000mPa・sとなるまで続けられる。生成したポリアミドポリアミンの50質量%水溶液における粘度が50mPa・s未満であると、得られるポリアミドポリアミン−エピハロヒドリン樹脂水溶液の湿潤紙力増強効果が十分得られない場合がある。また、その粘度が1,000mPa・sを越えると、得られるポリアミドポリアミン−エピハロヒドリン樹脂水溶液の湿潤紙力効果は優れ、また、濾水性向上剤あるいは歩留り向上剤としての有用性は大きいものの、得られるポリアミドポリアミン−エピハロヒドリン樹脂水溶液の保存安定性が著しく悪化し、ゲル化に到る場合がある。
【0020】
二塩基性カルボン酸及び/又はその誘導体とポリアルキレンポリアミンとの縮合反応がポリアルキレンポリアミンの第1級アミノ基で優先し、次いで第2級アミノ基と反応するとすれば、上記の工程で得られたポリアミドポリアミンのアミノ基の量は次式で算出される。
【0021】
アミノ基の量(モル/g)=(D1×n−A1×2)/(D2+A2+C−H)
ここで、D1は系中のポリアルキレンポリアミンのモル量(mol)、A1は反応系中の二塩基性カルボン酸及び/又はその誘導体のモル量(mol)、D2は系中のポリアルキレンポリアミンの重量(g)、A2は反応系中の二塩基性カルボン酸及び/又はその誘導体の重量(g)、Cは系中の触媒の重量(g)、Hは縮合反応により生成した水及び/またはアルコールの重量(g)、nはポリアルキレンポリアミン1分子中の第1級アミノ基及び第2級アミノ基の数である。
【0022】
本発明に係るポリアミドポリアミン−エピハロヒドリン樹脂水溶液の製造においては、カルボキシル基を有する化合物が添加される。カルボキシル基を有する化合物を添加する時期は、前記(i)と(ii)との工程間、又は前記(ii)の工程中であって、該工程終了の2時間以上前である。これら以外の時期にカルボキシル基を有する化合物を添加しても、本発明の目的を達成することができない。
【0023】
また、本発明に係るポリアミドポリアミン−エピハロヒドリン樹脂水溶液の製造においては、塩基性化合物及び/又は硫黄原子を含む求核性物質を添加するのが好ましい。塩基性化合物はその一種単独で使用されてもよく、またその二種以上を併用されてもよい。塩基性化合物は、前記(i)と(ii)との工程間に、又は前記(ii)の工程中に、添加される。硫黄原子を含む求核性物質は、前記(ii)の工程中に、添加される。この硫黄原子を含む求核性物質は、その一種単独で使用されてもよく、またその二種以上を併用されてもよい。
【0024】
ポリアミドポリアミン中のアミノ基に対するエピハロヒドリンのモル比は、0.5〜1.6当量、好ましくは、0.7〜1.3当量、更に好ましくは0.8〜1.2当量である。エピハロヒドリンのモル比が1.6当量より大きいと、得られるポリアミドポリアミン−エピハロヒドリン樹脂水溶液中の低分子有機ハロゲン化合物、例えば1,3−ジクロロ−2−プロパノール、3−クロロ−1,2−プロパンジオールなどの含有量が増加し、またエームス試験の判定が陽性となる傾向がありそのまま用いると本発明の目的を達成できない場合がある。一方、エピハロヒドリンのモル比が0.5当量よりも小さいと、得られるポリアミドポリアミン−エピハロヒドリン樹脂水溶液はエームス試験の判定で陰性となるが、湿潤紙力増強効果が低下し、また保存安定性が悪化するため、本発明の目的を達成できない場合がある。
【0025】
ポリアミドポリアミンとエピハロヒドリンとの反応は、前記(ii)の工程と(iii)の工程とを含む少なくとも2段階で行う。
【0026】
(ii)の工程は、ポリアミドポリアミン濃度を30〜80質量%に、反応温度として5〜50℃、好ましくは、10〜45℃、更には25〜35℃に保ってポリアミドポリアミンとエピハロヒドリンとを反応させるのが好ましい。ポリアミドポリアミンの濃度が30質量%よりも低いと、反応の進行が著しく遅いばかりでなく、得られるポリアミドポリアミン−エピハロヒドリン樹脂水溶液の湿潤紙力効果が低下する場合がある。一方、ポリアミドポリアミンの濃度が80質量%よりも高いと、反応の進行が著しく速く、すなわち、粘度の増大速度が著しく速くなり、ゲル化に到る場合も多く、反応の制御が困難であるばかりでなく、生成物の保存安定性が著しく悪化する場合があるので好ましくない。
【0027】
(iii)の工程は、前記(ii)の工程の後、反応温度を(ii)の工程の反応温度より高く、且つ、30〜80℃に、好ましくは40〜75℃に加熱する工程である。(iii)の工程の際に加熱温度が高くなると反応混合物の増粘が著しくなって反応の制御が困難になることがあるので、(iii)の工程において、反応水溶液の濃度を好ましくは15〜70質量%、更に好ましくは15〜50質量%に希釈する。更に、塩酸、硫酸、硝酸、及びリン酸などの無機酸、並びにギ酸、及び酢酸などの有機酸、好ましくはハロゲンを含まない無機酸、及び有機酸などのうち少なくとも一種以上の酸をポリアミドポリアミンとエピハロヒドリンとの反応制御を容易にするために、ポリアミドポリアミンのアミノ基に対して0.01〜0.7当量、特に0.02〜0.35当量加えることが好ましい。
【0028】
ポリアミドポリアミンとエピハロヒドリンとの反応は、前記(ii)の工程及び前記(iii)の工程を終了後、固形分が15質量%であるときの水溶液の25℃における粘度が6〜300mPa・sに達するまで、温度及び/又は濃度を適宜コントロールし継続されるのが好ましい。15質量%水溶液の粘度が6mPa・s未満であると、得られるポリアミドポリアミン−エピハロヒドリン樹脂水溶液の湿潤紙力増強剤としての性能が十分得られない場合がある。また、300mPa・sを越えると、得られるポリアミドポリアミン−エピハロヒドリン樹脂水溶液の保存安定性が悪化するばかりでなく、抄紙工程においてパルプスラリーに添加すると、著しい発泡を伴い、抄紙作業を困難にするのみならず、抄造される紙の地合いを損なう場合がある。
【0029】
また、前記(ii)の工程において、エピハロヒドリンの添加終了後、2〜10時間経過後に前記(iii)の工程へと移行するのがよい。前記時点よりも早い時期に(iii)の工程へ移行すると、得られるポリアミドポリアミン−エピハロヒドリン樹脂水溶液中の低分子有機ハロゲン化合物、例えば1,3−ジクロロ−2−プロパノール、3−クロロ−1,2−プロパンジオールなどの含有量が増加し、またエームス試験の判定が陽性となる傾向がありそのまま用いると本発明の目的を達成できない場合があり、また、前記時点よりも遅い時期に(iii)の工程へと移行すると、反応の進行が著しく速く、すなわち、粘度の増大速度が著しく速くなり、ゲル化に到る場合も多く、反応の制御が困難であるばかりでなく、生成物の保存安定性が著しく悪化する場合がある。
【0030】
前記の粘度に達した後に水を加えて反応を停止させ、冷却すると同時に固形分を15〜40%に調節することが好ましい。更に、前述した一種以上の酸を加えてpHを2〜5に調整すると、水溶液自体の保存安定性を向上させたポリアミドポリアミン−エピハロヒドリン樹脂水溶液を得ることができる。
【0031】
本発明のポリアミドポリアミン−エピハロヒドリン樹脂水溶液の製造方法において添加される前記(iv)に記載のカルボキシル基を有する化合物は、ポリアミドポリアミン中のアミノ基に対して0.001〜0.8当量であることが好ましく、0.01〜0.5当量であることが更に好ましい。
【0032】
カルボキシル基を有する化合物の添加量がポリアミドポリアミン中のアミノ基に対して0.001当量より少ない場合は、エームス試験の判定で陰性となり難くなることがあり、0.8当量より多い場合は、得られるポリアミドポリアミン−エピハロヒドリン樹脂水溶液の湿潤紙力増強効果が不十分となることがある。
【0033】
本発明のポリアミドポリアミン−エピハロヒドリン樹脂水溶液の製造方法において添加される塩基性物質は、ポリアミドポリアミン中のアミノ基に対して0.01〜0.8当量であることが好ましく、0.05〜0.5当量であることが更に好ましい。
【0034】
塩基性物質を加えることで、その他の反応条件が同じものに比べ、得られるポリアミドポリアミン−エピハロヒドリン樹脂水溶液中に含有される低分子有機ハロゲン化合物、例えば1,3−ジクロロ−2−プロパノール、3−クロロ−1,2−プロパンジオールなどの含有量を更に低減することができ、エームス試験の判定が陰性になり易くなるため好ましい。
【0035】
塩基性物質の量が該ポリアミドポリアミンのアミノ基に対し、0.01当量より少ないと、塩基性物質を添加する効果、すなわち、ポリアミドポリアミン−エピハロヒドリン樹脂水溶液中にある低分子有機ハロゲン化合物含有量を減少させる効果が認められないことがある。また、塩基性物質の量が該ポリアミドポリアミンのアミノ基に対し0.8当量よりも多いと、ポリアミドポリアミンとエピハロヒドリンとの反応が急激に進み、反応溶液の粘度の増大速度が著しく速く、ゲル化に到る場合や、あるいは、ポリアミドポリアミン−エピハロヒドリン樹脂水溶液の保存安定性が悪化する場合がある。
【0036】
本発明のポリアミドポリアミン−エピハロヒドリン樹脂水溶液の製造方法において、硫黄原子を含む求核性物質をポリアミドポリアミンのアミノ基に対して0.01〜0.1当量、好ましくは、0.015〜0.08当量加えて、反応を継続することで、得られるポリアミドポリアミン−エピハロヒドリン樹脂水溶液中に含有される低分子有機ハロゲン化合物、例えば1,3−ジクロロ−2−プロパノール、及び3−クロロ−1,2−プロパンジオールなどの含有量を更に低減することができ、またエームス試験の判定で陰性になり易くなるため好ましい。
【0037】
硫黄原子を含む求核性物質の量がポリアミドポリアミンのアミノ基に対し、0.01当量より少ないと、該求核性物質により惹き起こされる求核置換反応が起こる割合も少なくなるので、低分子有機ハロゲン化合物の含有量を減少させる割合が少なくなる場合がある。一方、該求核性物質の量が該ポリアミドポリアミンのアミノ基に対し0.1当量よりも多いと、得られるポリアミドポリアミン−エピハロヒドリン樹脂水溶液の湿潤紙力増強効果が低下する場合がある。それは、ポリアミドポリアミン−エピハロヒドリン樹脂中で湿潤紙力増強効果に働く官能基、例えば、アゼチジニウム(azetidinium)基、及びエポキシ基等が該求核性物質と反応して、もはや熱硬化する能力を失う割合が増加する結果として、湿潤紙力増強効果に働く官能基の量が減少することになるからであると考えられる。
【0038】
本発明におけるエームス試験には、アミノ酸の一種であるヒスチジンを生合成できないためにヒスチジンがなくては生育できないネズミチフス菌の栄養要求性の菌株(ヒスチジン要求株His−)を用いる。化学物質によって突然変異が誘発されると復帰変異を起こしてヒスチジンを合成できるようになり(ヒスチジン非要求株His+)、ヒスチジンの入っていないグルコースだけの培地で生育して白いコロニーを形成する。エームス試験とは、このようにヒスチジン要求性から非要求性に変わる復帰突然変異を調べる方法である。このエームス試験は、エーメス試験(Ames test)とも称され、医学大辞典第18版第215頁(南山堂発行)に説明されているように、現在一般に世界中で広く用いられている癌原性評価の短期探索法である。
【0039】
本発明におけるエームス試験においては、ポリアミドポリアミン−エピハロヒドリン樹脂に対する感受性が高く、エームス試験の判定が陽性を示しやすい菌株であるネズミチフス菌TA1535(以下TA1535と略す)が使用される。
【0040】
また、多くの癌原性物質が哺乳動物の体内に入って代謝活性化を受けることによって癌原性を示す。しかし、微生物には多くの癌原性物質の代謝活性化酵素系が欠損している為、エームス試験ではラット等の肝臓から得られた代謝活性化酵素に補酵素類を加えた代謝活性化酵素系(S9mix)を添加して実施する代謝活性化試験と、代謝活性化酵素系(S9mix)を添加しないで実施する非代謝活性化試験の二種類の試験が実施される。本発明では、代謝活性化試験の方が、ポリアミドポリアミン−エピハロヒドリン樹脂の変異原性が強く現れることから、代謝活性化試験のみを実施する。エームス試験の操作手順については、例えば「抗変異原・抗発がん物質とその検索法」黒田行昭編(講談社)等に詳細に説明されているので、ここでは簡略に説明する。
【0041】
試験菌株前培養液は、Oxoid社製のニュートリエントブロス2.5gに蒸留水100gを加えて高圧蒸気滅菌した培溶液にTA1535を接種し、次いで37℃で11時間往復振とうして培養することにより得られる。
【0042】
滅菌した試験管に、被験物質液(ポリアミドポリアミン−エピハロヒドリン樹脂水溶液)0.1ml、S9mix0.5ml、試験菌株前培養液0.1mlを加え、ミキサーで攪拌する。次いで、37℃で振とうしながら20分間プレインキュベーションする。プレインキュベーション後、試験管に0.05mM・L‐ヒスチジン−0.05mM・D‐ビオチン及び0.6%NaCl、0.6%寒天(Difco社製Bactoagar)を含有した軟寒天2mlを加え、最少グルコース寒天平板培地の上に注ぎ、一様に広げた後、遮光する。37℃で48時間以上培養した後、復帰突然変異により生じたコロニー数を数える。復帰突然変異コロニー数が、被験物質液の代わりに滅菌蒸留水を用いて行った溶媒対照試験でのコロニー数の2倍以上に増加した場合に陽性と判定する。
最少グルコース寒天平板培地の組成:
蒸留水900ml
Vogel−Bonnerの最小培地E原液100ml
グルコース20g
寒天(Difco社製Bactoagar)15g
この最少グルコース寒天平板培地は、高圧蒸気滅菌後、直径90mmの滅菌シャーレに30mlずつ分注され、水平面上に放置して冷却固化される。尚、Vogel−Bonnerの最小培地E原液の組成は、硫酸マグネシウム・7水塩2g、クエン酸・1水塩20g、リン酸2カリウム・無水塩100g、リン酸1アンモニウム19.2g、及び水酸化ナトリウム6.6gを蒸留水に溶解させて1000mlにしてなる溶液である。
【0043】
【実施例】
以下、本発明を、実施例及び比較例を挙げて、具体的に説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。なお、各例中、%は特記しない限りすべて質量%である。
【0044】
I.(i)の工程
(合成例1)
温度計、冷却器、撹拌機、窒素導入管を備えた3リットル四つ口丸底フラスコにジエチレントリアミン588g(5.7モル)を仕込み、攪拌しながらアジピン酸877g(6.0モル)を加え、生成する水を系外に除去しながら昇温し、170℃で5時間反応させた後、水1100gを徐々に加えてポリアミドポリアミン含有液を得た。このポリアミドポリアミン含有液は固形分が52.3%であり、その固形分が50%のときの25℃における粘度は420mPa・sであった。
【0045】
(合成例2)
温度計、冷却器、撹拌機、窒素導入管を備えた3リットル四つ口丸底フラスコにジエチレントリアミン495g(4.8モル)を仕込み、攪拌しながらアジピン酸877g(6.0モル)を加え、生成する水を系外に除去しながら昇温し、150℃で5時間反応させた後、水1000gを徐々に加えてポリアミドポリアミン含有液を得た。このポリアミドポリアミン含有液は固形分が52.1%であり、その固形分が50%のときの25℃における粘度は380mPa・sであった。
【0046】
(合成例3)
温度計、冷却器、撹拌機、窒素導入管を備えた3リットル四つ口丸底フラスコにジエチレントリアミン619g(6.0モル)を仕込み、攪拌しながらアジピン酸877g(6.0モル)を加え、生成する水を系外に除去しながら昇温し、170℃で5時間反応させた後、水1100gを徐々に加えてポリアミドポリアミン含有液を得た。このポリアミドポリアミン含有液は固形分が52.8%であり、その固形分が50%のときの25℃における粘度は395mPa・sであった。
【0047】
II.(ii)〜(iv)の工程
なお、各例中、当量%は特記しない限りすべてポリアミドポリアミン含有液中のアミノ基のモル数に対する化合物の(モル数×価数)%である。コハク酸、酒石酸、りんご酸、アジピン酸および硫酸の価数は2であり、それ以外の化合物の価数は1である。
【0048】
(実施例1)
温度計、還流冷却器、撹拌機、滴下ロートを備えた500ml四つ口フラスコに、合成例1で得られたポリアミドポリアミン含有液100g(アミノ基として0.214モル)、酢酸3.8g(30当量%)及び30%水酸化ナトリウム水溶液4.3g(15当量%)を仕込み、水6.7gを加えて固形分を50%とした。次いで、30℃でエピクロロヒドリン19.8g(100当量%)を1時間かけて滴下した後、同温度で1時間保持し、メタ重亜硫酸ナトリウム0.8g(2当量%)を添加し、エピクロロヒドリン滴下開始後から5時間同温度で保持した。以上により(ii)及び(iv)の工程が行われた。次いで、98%硫酸1.1g(10当量%)及び水127.0gを加えて固形分を30%とした後、75℃まで加熱した。以上により(iii)の工程が終了した。次いで、反応液の25℃における粘度が300mPa・sに達するまでこの温度で保持した後に、水40.5gを添加して固形分を26%とし、25℃以下に冷却した後、30%硫酸にてpH3.5に調整し、次いで88%ギ酸にてpH3.0に調整した。
【0049】
(実施例2)
実施例1において、酢酸を2.6g(20当量%)とした他は、実施例1と同様に反応を行った。ただし、固形分が実施例1に記載の値と変わらないよう、調整用の水の量を変更した。
【0050】
(実施例3)
実施例1において、酢酸を1.3g(10当量%)とした他は、実施例1と同様に反応を行った。ただし、固形分が実施例1に記載の値と変わらないよう、調整用の水の量を変更した。
【0051】
(実施例4)
実施例1において、酢酸を酢酸ナトリウム5.3g(30当量%)、30%水酸化ナトリウム水溶液の添加量を1.4g(5当量%)とした他は、実施例1と同様に反応を行った。ただし、固形分が実施例1に記載の値と変わらないよう、調整用の水の量を変更した。
【0052】
(実施例5)
実施例1において、酢酸を88%ギ酸3.4g(30当量%)とした他は、実施例1と同様に反応を行った。ただし、固形分が実施例1に記載の値と変わらないよう、調整用の水の量を変更した。
【0053】
(実施例6)
実施例1において、酢酸をコハク酸3.8g(30当量%)とした他は、実施例1と同様に反応を行った。ただし、固形分が実施例1に記載の値と変わらないよう、調整用の水の量を変更した。
【0054】
(実施例7)
実施例1において、酢酸を酒石酸4.8g(30当量%)とした他は、実施例1と同様に反応を行った。ただし、固形分が実施例1に記載の値と変わらないよう、調整用の水の量を変更した。
【0055】
(実施例8)
実施例1において、酢酸をりんご酸4.3g(30当量%)とした他は、実施例1と同様に反応を行った。ただし、固形分が実施例1に記載の値と変わらないよう、調整用の水の量を変更した。
【0056】
(実施例9)
実施例1において、酢酸をアジピン酸4.7g(30当量%)とした他は、実施例1と同様に反応を行った。ただし、固形分が実施例1に記載の値と変わらないよう、調整用の水の量を変更した。
【0057】
(実施例10)
温度計、還流冷却器、撹拌機、及び滴下ロートを備えた500ml四つ口フラスコに、合成例2で得られたポリアミドポリアミン含有液100g(アミノ基として0.108モル)、酢酸1.9g(30当量%)及び30%水酸化ナトリウム水溶液2.2g(15当量%)を仕込み、水5.3gを加えて固形分を50%とした。次いで、30℃でエピクロロヒドリン10.0g(100当量%)を1時間かけて滴下した後、同温度で1時間保持し、メタ重亜硫酸ナトリウム0.4g(2当量%)を添加し、エピクロロヒドリン滴下開始後から5時間同温度で保持した。以上により(ii)及び(iv)の工程が行われた。次いで、98%硫酸0.5g(10当量%)及び水98.5gを加えて固形分を30%とした後、75℃まで加熱した。以上により(iii)の工程が終了した。次いで、反応液の25℃における粘度が300mPa・sに達するまでこの温度で保持した後に、水33.7gを添加して固形分を26%とし、25℃以下に冷却した後、30%硫酸にてpH3.5に調整し、次いで88%ギ酸にてpH3.0に調整した。
【0058】
(実施例11)
温度計、還流冷却器、撹拌機、滴下ロートを備えた500ml四つ口フラスコに、合成例3で得られたポリアミドポリアミン含有液100g(アミノ基として0.248モル)、酢酸4.5g(30当量%)及び30%水酸化ナトリウム水溶液5.0g(15当量%)を仕込み、水8.1gを加えて固形分を50%とした。次いで、30℃でエピクロロヒドリン22.9g(100当量%)を1時間かけて滴下した後、同温度で1時間保持し、メタ重亜硫酸ナトリウム0.9g(2当量%)を添加し、エピクロロヒドリン滴下開始後から5時間同温度で保持した。以上により(ii)及び(iv)の工程が行われた。次いで、98%硫酸1.2g(10当量%)及び水136.8gを加えて固形分を30%とした後、75℃まで加熱した。以上により(iii)の工程が終了した。次いで、反応液の25℃における粘度が300mPa・sに達するまでこの温度で保持した後に、水43.0gを添加して固形分を26%とし、25℃以下に冷却した後、30%硫酸にてpH3.5に調整し、次いで88%ギ酸にてpH3.0に調整した。
【0059】
(実施例12)
実施例1において、メタ重亜硫酸ナトリウム水溶液を添加しない他は、実施例1と同様に反応を行った。ただし、固形分が実施例1に記載の値と変わらないよう、調整用の水の量を変更した。
【0060】
(実施例13)
実施例1において、30%水酸化ナトリウム水溶液を30%水酸化カリウム水溶液6.0g(15当量%)とした他は、実施例1と同様に反応を行った。ただし、固形分が実施例1に記載の値と変わらないよう、調整用の水の量を変更した。
【0061】
(実施例14)
実施例1において、エピクロロヒドリンを15.8g(80当量%)とした他は、実施例1と同様に反応を行った。ただし、固形分が実施例1に記載の値と変わらないよう、調整用の水の量を変更した。
【0062】
(実施例15)
実施例1において、30%水酸化ナトリウム水溶液を添加しない他は、実施例1と同様に反応を行った。ただし、固形分が実施例1に記載の値と変わらないよう、調整用の水の量を変更した。
【0063】
(実施例16)
実施例1において、エピクロロヒドリンを23.7g(120当量%)とした他は、実施例1と同様に反応を行った。ただし、固形分が実施例1に記載の値と変わらないよう、調整用の水の量を変更した。
【0064】
(実施例17)
温度計、還流冷却器、撹拌機、滴下ロートを備えた500ml四つ口フラスコに、合成例1で得られたポリアミドポリアミン含有液100g(アミノ基として0.214モル)を仕込み、水4.6gを加えて固形分を50%とした。次いで、30℃でエピクロロヒドリン19.8g(100当量%)を1時間かけて滴下した後、同温度で1時間保持し、メタ重亜硫酸ナトリウム0.8g(2当量%)を添加し、さらに同温度で1時間保持し、酢酸3.8g(30当量%)及び30%水酸化ナトリウム水溶液4.3g(15当量%)を添加し、さらに同温度で2時間保持した。以上により(ii)及び(iv)の工程が行われた。次いで、98%硫酸1.1g(10当量%)及び水129.1gを加えて固形分を30%とした後、75℃まで加熱した。以上により(iii)の工程が終了した。次いで、反応液の25℃における粘度が300mPa・sに達するまでこの温度で保持した後に、水40.5gを添加して固形分を26%とし、25℃以下に冷却した後、30%硫酸にてpH3.5に調整し、次いで88%ギ酸にてpH3.0に調整した。
【0065】
(比較例1)(カルボキシル基を有する化合物を加えない例)
実施例1において、酢酸を添加しない他は、実施例1と同様に反応を行った。ただし、固形分が実施例1に記載の値と変わらないよう、調整用の水の量を変更した。
【0066】
(比較例2)(カルボキシル基を有する化合物でなく硫酸を加えた例)
実施例1において、酢酸を98%硫酸3.2g(30当量%)とした他は、実施例1と同様に反応を行った。ただし、固形分が実施例1に記載の値と変わらないよう、調整用の水の量を変更した。
【0067】
(比較例3)(カルボキシル基を有する化合物でなく硫酸を加えた例)
実施例17において、酢酸を98%硫酸3.2g(30当量%)とした他は、実施例17と同様に反応を行った。ただし、固形分が実施例17に記載の値と変わらないよう、調整用の水の量を変更した。
【0068】
(比較例4)(カルボキシル基を有する化合物でなく塩酸を加えた例)
実施例1において、酢酸を36%塩酸6.5g(30当量%)とした他は、実施例1と同様に反応を行った。ただし、固形分が実施例1に記載の値と変わらないよう、調整用の水の量を変更した。
【0069】
(比較例5)(前記(ii)の工程中に、該工程終了2時間前までにカルボキシル基を有する化合物を加える工程がみたされていない例)
温度計、還流冷却器、撹拌機、滴下ロートを備えた500ml四つ口フラスコに、合成例1で得られたポリアミドポリアミン含有液100g(アミノ基として0.214モル)を仕込み、水4.6gを加えて固形分を50%とした。次いで、30℃でエピクロロヒドリン19.8g(100当量%)を1時間かけて滴下した後、同温度で1時間保持し、メタ重亜硫酸ナトリウム0.8g(2当量%)を添加し、さらに同温度で2時間保持し、酢酸3.8g(30当量%)及び30%水酸化ナトリウム水溶液4.3g(15当量%)を添加し、さらに同温度で1時間保持した。次いで、98%硫酸1.1g(10当量%)及び水129.1gを加えて固形分を30%とした後、75℃まで加熱して、反応液の25℃における粘度が300mPa・sに達するまでこの温度で保持した。次いで水40.5gを添加して固形分を26%とし、25℃以下に冷却した後、30%硫酸にてpH3.5に調整し、次いで88%ギ酸にてpH3.0に調整した。
【0070】
実施例1〜17及び比較例1〜5で得たそれぞれのポリアミドポリアミン−エピハロヒドリン樹脂水溶液の性状、製品中の1,3−ジクロロ−2−プロパノール(以下DCPと略記する)と3−クロロ−1,2−プロパンジオール(以下CPDと略記する)含有量、ポリアミドポリアミン−エピハロヒドリン樹脂水溶液のエームス試験の評価結果、保存安定性、及び、ポリアミドポリアミン−エピハロヒドリン樹脂水溶液を、ノーブルアンドウッド式手抄き抄紙機を使用した抄紙試験に供し得られた紙の湿潤時の紙力強度を測定した結果を表1に示した。紙力強度は、ポリアミドポリアミン−エピハロヒドリン樹脂水溶液を添加せずに抄紙して得られた紙の測定結果を併せて表1に示した。
【0071】
<抄紙条件>
使用パルプ:晒クラフトパルプ(針葉樹/広葉樹=2/8)
叩解度(CSF)412
樹脂添加率:0.3%(対パルプ固形分)
抄紙坪量:65g/m
乾燥条件:100℃×120秒(ドラムドライヤーを使用)
<保存安定性評価条件>
25℃及び40℃で4週間保持し、粘度を測定した。
【0072】
<記号と判定内容>
◎・・・4週間保持した樹脂水溶液の固形分15%、25℃における粘度が、保持前に比べ25℃で保持したもの、40℃で保持したもののいずれも±10mPa・s以内であったもの。
○・・・4週間保持した樹脂水溶液の固形分15%、25℃における粘度が、保持前に比べ25℃で保持したもの、40℃で保持したもののいずれも±15mPa・s以内であり、且つ◎に含まれないもの。
【0073】
【表1】
Figure 0004178500
【0074】
【発明の効果】
かくして、本発明の方法にしたがって得られたポリアミドポリアミン−エピハロヒドリン樹脂水溶液は、樹脂水溶液が癌原性の指標であるエームス試験の判定が陰性であるにもかかわらず、公知の方法で製造されたポリアミドポリアミン−エピハロヒドリン樹脂と同等もしくはそれ以上の優れた湿潤紙力増強効果を付与するしかも、卓越した保存安定性を有し樹脂水溶液中に含まれる低分子有機ハロゲン化合物の含有量が著しく少ないという極めて優れた性能を有している。
【0075】
また、本発明の方法により得られる樹脂水溶液は、紙の湿潤紙力向上剤、抄紙工程で使用される濾水性向上剤あるいは、填料・サイズ剤などの歩留り向上剤として有用であるばかりでなく、工場の排水処理における凝集沈殿剤、あるいは、セルロース材料の耐水化剤、ポリビニルアルコール等の耐水化剤、羊毛などの天然繊維処理剤、合成繊維処理剤、染料又は顔料の固着剤としても使用することができる。

Claims (10)

  1. (i)二塩基性カルボン酸及び/又はその誘導体とポリアルキレンポリアミンとを反応することでポリアミドポリアミンを得る工程と、
    (ii)前記ポリアミドポリアミンとエピハロヒドリンを5〜50℃の温度で反応させる工程と、
    (iii)(ii)の工程よりも高い温度、かつ30〜80℃の範囲内の温度に加熱する工程と、
    (iv)前記(i)と(ii)の工程間にカルボキシル基を有する化合物を加える工程とを備え、得られるポリアミドポリアミン−エピハロヒドリン樹脂水溶液のエームス試験の判定が陰性であることを特徴とするポリアミドポリアミン−エピハロヒドリン樹脂水溶液の製造方法
  2. (i)二塩基性カルボン酸及び/又はその誘導体とポリアルキレンポリアミンとを反応することでポリアミドポリアミンを得る工程と、
    (ii)前記ポリアミドポリアミンとエピハロヒドリンとを5〜50℃の温度で反応させる工程と、
    (iii)(ii)の工程よりも高い温度、かつ30〜80℃の範囲内の温度に加熱する工程と、
    (iv)前記(ii)の工程中に、該工程終了2時間前までにカルボキシル基を有する化合物を加える工程と
    を備え、得られるポリアミドポリアミン−エピハロヒドリン樹脂水溶液のエームス試験の判定が陰性であることを特徴とするポリアミドポリアミン−エピハロヒドリン樹脂水溶液の製造方法
  3. 前記(ii)の工程のエピハロヒドリンがポリアミドポリアミン中のアミノ基に対して0.5〜1.6当量である請求項1または2に記載のポリアミドポリアミン−エピハロヒドリン樹脂水溶液の製造方法
  4. 前記(iv)の工程のカルボキシル基を有する化合物がポリアミドポリアミン中のアミノ基に対して0.01〜0.8当量である請求項1〜3のいずれか一項に記載のポリアミドポリアミン−エピハロヒドリン樹脂水溶液の製造方法
  5. 前記(i)と(ii)との工程間、又は、(ii)の工程中に塩基性物質を加える工程を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のポリアミドポリアミン−エピハロヒドリン樹脂水溶液の製造方法
  6. 前記(ii)工程中に、硫黄原子を含む求核性物質を加えて反応をすることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のポリアミドポリアミン−エピハロヒドリン樹脂水溶液の製造方法
  7. 前記(i)の工程の二塩基性カルボン酸及び/又はその誘導体とポリアルキレンポリアミンとを反応させるそれぞれのモル比が1:0.8〜1であり、且つ得られたポリアミドポリアミンの50%水溶液の25℃における粘度が50〜1000mPa・sであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のポリアミドポリアミン−エピハロヒドリン樹脂水溶液の製造方法
  8. カルボキシル基を有する化合物が酢酸又はその塩である請求項1〜7のいずれか一項に記載のポリアミドポリアミン−エピハロヒドリン樹脂水溶液の製造方法
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載のポリアミドポリアミン−エピハロヒドリン樹脂水溶液の製造方法で得られるポリアミドポリアミン−エピハロヒドリン樹脂水溶液をパルプスラリーに添加することを特徴とする紙の製造方法。
  10. 請求項1〜8のいずれか一項に記載のポリアミドポリアミン−エピハロヒドリン樹脂水溶液の製造方法で得られるポリアミドポリアミン−エピハロヒドリン樹脂水溶液に係るポリアミドポリアミン−エピハロヒドリン樹脂を含有する紙。
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