JP4177504B2 - 半導体集積回路 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、低電圧動作が可能な半導体集積回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体集積回路の動作時の消費電力は、主に静電容量と動作電圧と動作周波数との積で決まり、特に、動作電圧(電源電圧)の2乗に比例する。したがって、半導体集積回路の消費電力を下げるために、動作電圧を下げることの効果は大きい。そこで、従来から半導体集積回路の低電圧動作のための種々の工夫がなされている。
【0003】
例えば、特開平8−181593号公報には、半導体集積回路のダミー回路と電圧レギュレータを用い、クリティカルパスが誤動作しない最低限の電圧を実回路に供給することによって消費電力を低減する半導体集積回路が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、集積回路全体の電源電圧を低くすると以下のような問題が生じる。電源電圧を低くしていくと、消費電流が少なくなる一方、各ゲートの遅延時間や、配線容量(負荷容量)に起因する遅延時間が増大する。特に配線容量(負荷容量)に起因する遅延時間については配線容量(負荷容量)の正確な見積りが難しいため、相対的なタイミングスキューが発生する。例えば同期式の半導体集積回路において、基準クロックにより各ブロック間の同期をとることが正常な動作にとって必要であり、ブロック間のクロックスキューは誤動作の大きな原因となる。
【0005】
クロック配線は集積回路の内部を縦横無尽に引き回されており、設計段階で負荷容量を考慮してすべてのブロック間でスキューを正確に0に合わせ込むことは非常に困難である。このような状態で電源電圧を下げた場合、上記のように負荷のバランスが崩れてブロック間の遅延量の差が大きくなり、誤動作発生の原因となる。
【0006】
また、低速のゲートを用いて設計された回路において、伝搬する波形のスリュー(過渡応答の傾き)が急峻でなくなる、つまり、出力波形が鈍ってくると、プロセス条件の変動により内部回路のしきい値が変化した場合、波形の傾きが遅延時間に与える影響が大きいため、タイミング設計が著しく複雑になる。
【0007】
本発明の目的は、上述のような従来の欠点を解決して低電圧動作が可能な半導体集積回路を提供することになる。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明による半導体集積回路は、デジタル処理回路と、前記デジタル処理回路の出力を入力とする駆動回路と、前記駆動回路の出力波形における過渡応答の傾きを判定し、その判定結果に基づいて前記傾きを調整するスリュー調整手段とを備え、前記スリュー調整手段は、半導体集積回路全体のモードをスリュー調整モードと通常動作モードのいずれかに切り替え、前記スリュー調整モードにおいて、スリューを自己調整した後に、前記通常動作モードに切り替えるモード制御回路と、前記駆動回路の出力波形における過渡応答の傾きを判定する傾斜判定回路とを有し、前記傾斜判定回路の判定結果に基づいて、前記傾きを調整することを特徴とする。
【0009】
上記構成により、駆動回路の出力波形のスリューのばらつきに起因するタイミングスキューを調整して、同期式集積回路の安定動作を実現することができ、また、半導体集積回路のスリュー自己調整を行った後、通常動作モードに切り替えることにより、確実にスリュー調整を実行することができる。
【0012】
また、前記スリュー調整手段が、前記傾斜判定回路の判定結果に基づいて、前記駆動回路に供給される電源電圧を制御する電源電圧制御回路を含むことが好ましい。
【0013】
上記構成により、スリュー調整手段が、駆動回路の出力波形における過渡応答の傾きを判定した結果に基づいて駆動回路に供給する電源電圧を調整できるので、スリューの大きさを所定範囲内に抑え得るもっとも低い電圧を駆動電圧とすることができ、半導体装置の低消費電力化を実現することができる。
【0014】
また、前記傾斜判定回路が、入力された信号電圧を第1の基準電圧と比較する第1の比較器と、前記信号電圧を第2の基準電圧と比較する第2の比較器と、前記第1の比較器の出力にしたがって計時を開始するタイマーとを含むことが好ましい。
【0015】
上記構成により、2つの比較器からの出力変化とタイマーより、信号電圧が所定の第1の基準電圧から第2の基準電圧に立ち上がるまでの時間を確実に計測でき、スリューの大きさが所定範囲内にあるかどうかを検知することができる。
【0016】
また、前記駆動回路が、前記デジタル処理回路の出力電圧を前記電源電圧制御回路から供給される電圧へ変換するレベルシフタを含むことが好ましい。
【0017】
上記構成により、特に処理手段を小さい駆動電圧により動作させた場合でも、駆動回路の出力を完全にカットオフすることができる。したがって、処理手段の電源電圧を最低限の電圧まで低下させることができる。
【0018】
また、複数の駆動回路を有し、前記複数の駆動回路をグループ化し、それぞれのグループに前記スリュー調整手段が備えられ、前記スリュー調整手段のすべてのスリュー調整が終了した後に、前記通常動作モードに切り替えることが好ましい。
【0019】
上記構成により、配線長、寄生容量などスリューの生じる条件が似通っている駆動回路をグループ化してそれぞれのグループの駆動回路に対してスリュー調整手段を設けることにより、グループ単位にまとめてスリュー調整を最適化して実行でき、付加回路を最小限に抑え、効率的かつきめ細かいスリューの調整が可能となる。
【0020】
また、前記複数の駆動回路が、複数のクロックバッファから構成されることが好ましい。
【0021】
上記構成により、タイミングスキューが大きな課題となるクロックバッファに対して本発明を適用できる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
(実施形態1)
図1〜3に、本発明の実施形態1に係る半導体集積回路のブロック図及びタイミングチャートを示す。
【0023】
図1に示すように、本実施形態の半導体集積回路は、処理手段としてデジタル処理回路400、駆動手段として駆動回路120、スリュー調整手段として傾斜判定回路100と電源電圧制御回路110とモード制御回路300を含んでいる。500が配線容量(負荷容量)である。なお、図1の例では、製造上の便宜を勘案した構成例として、駆動回路120と傾斜判定回路100と電源電圧制御回路110をまとめてスリュー調整ユニット200としてユニット化し、モード制御回路300をスリュー調整ユニット200の外に設けたものを示している。
【0024】
デジタル回路400は、後述するように、スリュー調整モードにおいて所定の入力(立ち上がり波形出力)を駆動回路120に供給する。
【0025】
駆動回路120は、デジタル処理回路400の出力を入力として駆動し、負荷に出力を与える。
【0026】
傾斜判定回路100は、駆動回路120の出力波形のスリュー(過渡応答の傾き)を判定する。
【0027】
電源電圧制御回路110は、駆動回路120へ供給する電源電圧を制御する要素であり、例えば、DC−DCコンバータを備えた制御回路である。
【0028】
モード制御回路300は、半導体集積回路の動作モードをスリュー調整モードと通常動作モードのいずれかのモードに切り替える制御回路である。ここで、スリュー調整モードとは、半導体集積回路の駆動開始直後にスリュー調整を行うために設定されているモードであり、図3に示すように、スリュー調整モードの期間は、半導体集積回路の駆動開始(T0)から、スリュー調整が完了し、次のクロックが立ち上がるまでの期間が割り当てられる。図3の例では、入力信号の2度目の立ち上がり波形入力でスリュー調整の完了が確認でき、T4までがスリュー調整モードとなっている。また、通常動作モードとは、スリュー調整モードに続く、半導体集積回路の本来の通常の動作を実行するモードを指す。図3の例ではT4以降である。
【0029】
次に、スリュー調整手段について説明する。スリュー調整手段は、前述したように傾斜判定回路100と電源電圧制御回路110とモード制御回路300を含んでいる。図2は、図1中の傾斜判定回路100の構成例を示すブロック図である。この傾斜判定回路100は、傾斜判定時の基準となる低い方の基準電圧VrefLと駆動回路の出力電圧との比較を行う第1の比較器102と、高い方の基準電圧VrefHと駆動回路の出力電圧との比較を行う第2の比較器103と、第1の比較器102で駆動回路の出力電圧がVrefLが等しくなったことが検出され測定開始信号が発行されるに伴って計時を開始するタイマー101とを備えている。
【0030】
図3のタイミングチャートにおいて、電源投入後の初期状態である時刻T0以前では、電源電圧制御回路110により駆動回路120に与えられる供給電圧は正常動作可能な下限電圧に近い電圧Vintに設定されている。このとき、半導体集積回路はモード制御回路300によりスリュー調整モードに制御されている。
【0031】
時刻T0において、モード制御回路300が、スリュー調整ユニット200内の第1の比較器102及びデジタル処理回路400に対して調整開始信号を発行し(例えばハイとし)、デジタル処理回路400がテスト用の信号波形(例えば方形波)を駆動回路120に出力する。第1の比較器102は比較動作に入り、駆動回路120の出力電圧が傾斜判定のための低い方の基準電圧VrefLに達した時点でタイマー101に測定開始信号が与えられる。
【0032】
タイマー101には、傾斜判定のためのスリュー測定期間τがあらかじめ設定されており、このスリュー測定期間τが経過すると、信号電圧と高い方の基準電圧VrefHとの比較を行う第2の比較器103に比較開始信号を出力する。電圧波形の傾きを判定するためには、信号電圧が低い方の基準電圧VrefLに達してから高い方の基準電圧VrefHに達するまでの時間と、スリュー測定期間τとを比較すればよい。本実施形態では、電圧波形が低い方の基準電圧VrefLに達したことが第1の比較器102で検出されるに伴ってタイマー101による計時が開始し、タイマー101がスリュー測定期間τに達すれば電圧波形と高い方の基準電圧VrefHとを比較することにより、スリュー判定を行っている。図3では、基準クロックの一周期がスリュー測定期間τに相当している。
【0033】
スリュー測定期間τが経過したときに電圧波形、つまり駆動回路の出力波形が高い方の基準電圧VrefHを超えていない場合は、電圧波形のスリューが基準の傾きより緩やかである(過渡応答が遅い)ことを意味している。この場合は、過渡応答をスピードアップすべく、電源昇圧信号が電源電圧制御回路110に発行される。この結果、図3に示すように、駆動回路へ供給される電源電圧が時刻T1でVintからVfinへ昇圧される。また、電源昇圧信号はタイマー101に対しても比較終了検知のため出力されている。この構成により、タイマー101は電源昇圧信号が発行されなくなった場合、スリュー調整が完了したことを検知できる。
【0034】
時刻T0においてモード制御回路300が発行した調整開始信号は保持されているため、時刻T2で再びデジタル処理回路400からテスト波形が駆動回路120に出力され、傾斜判定回路100での傾斜判定が再び実行される。図3の例では、供給電源電圧がVfinへ昇圧された後の電圧波形の過渡応答は速くなり、スリュー測定期間τ内に信号電圧が低い方の基準電圧VrefLから高い方の基準電圧VrefHに達している。つまり、スリューが基準の傾きより急峻になっている。したがって、電源電圧を更に昇圧する必要は無いので、第2の比較器103は電源昇圧信号は発行しない。タイマー101は電源昇圧信号が発行されなくなったことを検知し、図3に示すように時刻T3において、調整終了信号をモード制御回路300へ発行する。これによって、スリュー調整期間の終了が確定する。モード制御回路300は、調整終了信号を受けるとデジタル処理回路400を通常モードへ移行させる。すなわち、デジタル処理回路はテスト波形の出力を停止し、通常の処理が開始される。通常モードに移行すると、駆動回路120に供給される電源電圧は負荷の重いノードでの過渡応答の傾きが一定の傾き以上になるように設定された状態で固定される。
【0035】
以上のように、本実施形態によれば、駆動回路(出力回路)120に供給される電源電圧をデジタル処理回路400の電源電圧と独立して制御することにより、デジタル処理回路400の電源電圧を低く設定して省電力を実現しながら、出力波形のスリューが適切に制御される。この結果、プロセス条件の変動等による内部回路のしきい値が変化した場合の波形の傾きの遅延時間に与える影響を小さく抑えることが可能となり、タイミング設計の容易化を実現することができる。
【0036】
なお、本実施形態では信号波形の立ち上がり部分の傾き(過渡応答)を判定しているが、これに代えて、立ち下がり部分の傾きを判定しても良い。また、立ち上がり及び立下がりの両方の部分で傾きを判定してもよく、この場合は電源電圧の調整サイクルを短くすることができ、早く通常モードへ移行することができる。
【0037】
また、電源制御回路110は、DC−DCコンバータを含むものとして説明したが電源を可変制御できるものであれば、本発明に適用できる。
【0038】
次に、本実施形態の変形例を説明する。図4に示すように、デジタル処理回路400からの出力信号の電圧を変換するレベルシフト回路130を駆動回路120に備えさせても良い。これによって、デジタル処理回路400への供給電圧を更に低く設定することができる。デジタル処理回路400の電源電圧を回路動作に必要な最低限の電圧に設定し、駆動回路の電源電圧のみ高い電圧に設定することにより低消費電力の効果を最大限に発揮させようとする場合、デジタル処理回路400の電源電圧Vdigと駆動回路120の供給電圧Vbufとの差が大き過ぎれば、駆動回路120のトランジスタのゲート電圧がしきい値に対して十分なマージンを確保できなくなり、その結果、駆動回路120の出力が完全にカットオフされなくなることがある。これを回避するために、図4に示す半導体集積回路では駆動回路120に、デジタル処理回路400からの出力信号の電圧を駆動回路の電源電圧へ変換するレベルシフト回路を付加している。これにより、デジタル処理回路400の電源電圧が駆動回路120の電源電圧よりかなり低い場合であっても、駆動回路120の出力を完全にカットオフすることができる。したがって、デジタル処理回路400の電源電圧を最低限の電圧まで低下させることが可能となる。
【0039】
(実施の形態2)
実施形態2は、半導体集積回路の駆動手段を複数の駆動回路とし、それらを配線長、寄生容量等の条件が似通っているものにグループ化し、それぞれのグループにスリュー調整手段を設け、グループごとに最適なスリュー調整を行い、すべてのグループのスリュー調整が完了した後、通常動作モードに遷移するものである。本実施形態2では複数の駆動回路としてクロックバッファに適用した例を示す。つまり、本実施形態2の半導体集積回路は、クロックを半導体集積回路全体へ分配するための複数のクロックバッファを備え、クロックからの配線長、寄生容量などに起因して発生するスリューの大きさがある程度似通ったものをグループ化し、各クロックバッファのグループに対してにスリュー調整手段を備えたものである。
【0040】
図5は、スリュー調整手段を設けるグループの概念を説明する図、図6は半導体集積回路のブロック図の例、図7はタイミングチャートを示す。
【0041】
図5に示す例では、スリュー調整手段A500aとスリュー調整手段B500bの2つのスリュー調整手段が設けられている。このスリュー調整手段A500aとスリュー調整手段B500bは、それぞれクロックバッファである駆動回路A520aと駆動回路B520bに対応して設けられている。スリュー調整手段A500aおよびスリュー調整手段B500bの基本的な動作は実施形態1で説明したスリュー調整手段と同じである。なお、説明の便宜上、モード制御部300はスリュー調整手段の外に描いている。モード制御部300はスリュー調整手段A500aおよびスリュー調整手段B500bに対して共通して1つ設けられている。モード制御部300の基本的な動作は実施形態1で説明したものと同様であるが、後述するようにスリュー調整手段すべてにおいてスリュー自己調整処理の完了を検知した後、スリュー調整モードから通常動作モードに切り替える。
【0042】
510は、処理手段であるクロック発生部である。511、512、513は、ロジックなどの回路A〜Cである。回路A511と回路B512はクロック発生部510から遠い位置にあり、そのクロック供給の配線長が大きく寄生容量が大きいグループとする。回路A513はクロック発生部510から近い位置にあり、そのクロック供給の配線長が小さく寄生容量が小さいグループとする。
【0043】
クロック供給の配線長が大きいグループである回路A511と回路B512に対して分配されるクロック信号に生じるスリューは配線長、寄生容量等の条件が似通っているため、同程度になることが期待できる。そこで、回路A511と回路B512へクロックを分配するクロックバッファを一つに共通化して駆動回路A520aとしている。そして、駆動回路A520aを介して回路A511と回路B512に供給されるクロックに生じるスリューを調整するため、スリュー調整手段A500aが設けられている。
【0044】
一方、クロック供給の配線長が小さいグループである回路C513に対して分配されるクロック信号に生じるスリューは、その配線長、寄生容量等の条件が配線長が大きいグループとは異なるため、回路A511、回路B512に対するクロックに生じるスリューと異なることが予想できる。そこで、別のクロックバッファとして駆動回路B520bを用いることとし、駆動回路B520bを介して回路C513に供給されるクロックに生じるスリューを調整するため、スリュー調整手段B500bが設けられている。
【0045】
なお、この例では、配線長が大きいグループと小さいグループの2つに分けたが、2つに限られるものではなく、寄生容量などスリューの生じる条件が似通っているものをグループ化し、そのグループにクロックを分配するクロックバッファそれぞれにスリュー調整回路を設けることにより、回路をグループ単位に分けてスリュー調整を実行でき、付加回路を最小限に抑え、効率的できめ細かいスリューの調整が可能となる。
【0046】
図6は、製造上の便宜を勘案した半導体集積回路のブロック図である。この構成例では、クロックバッファである駆動回路A520aと傾斜判定回路100と電源電圧制御回路110をまとめてそれぞれスリュー調整ユニット200aとし、クロックバッファである駆動回路B520bと傾斜判定回路100と電源電圧制御回路110を200bとしてそれぞれユニット化し、モード制御回路300をスリュー調整ユニット200aおよび200bの外に共通化して設けている。
【0047】
次に、本実施形態2の半導体集積回路の動作タイミングを図7に示す。
【0048】
本実施形態2では調整の対象が複数のクロックバッファへ拡大されており、すべての駆動回路での調整が終了する時刻T6で初めて調整終了信号が発行され、スリュー調整モードから抜ける様子を示している。それまでは個別の電源電圧制御回路に対する調整が実行され、それぞれの出力波形の傾きが基準の傾きより急峻になるように調整される。
【0049】
図7のタイミングチャートの例では、スリュー調整ユニット200aを介してクロックバッファである駆動回路A520aから回路A511とB512へ供給される入力信号aは、時刻T0後のスリュー測定後、電源昇圧信号aが一度出され、電源電圧aがVintからVfinaへ昇圧されてスリュー調整され、T2後のスリュー測定で、スリュー調整が終了したことが検知される。つまり、時刻T3でスリュー調整ユニット200a側の調整終了信号aが出力される。しかし、スリュー調整ユニット200bを介してクロックバッファである駆動回路B520bから回路C513に供給される入力信号bは、時刻T2後のスリュー測定においてスリュー調整が終了していないことが検知されるので時刻T4では調整終了信号bは発行されない。この例では2度目の電源昇圧信号bが出され、電源電圧bがVfinbに昇圧されてスリュー調整され、T5の後のスリュー測定で、スリュー調整が終了したことが検知される。時刻T6で調整終了信号bが発行される。この調整終了信号aと調整終了信号bのAND出力を回路全体の調整終了信号として扱い、T6においてモード制御信号を切り替えてモード制御回路300は半導体集積回路の動作モードをスリュー調整モードから通常動作モードに切り替える。
【0050】
クロック配線は集積回路の内部に縦横無尽に設けられており、設計段階で負荷容量を考慮してスキューをすべてのブロック間で正確に0に合わせ込むことは非常に困難であるが、本実施形態によれば、それぞれのクロックバッファの出力部に異なる負荷が接続されている場合でも、負荷の不均衡に起因する遅延量の差を小さくして、誤動作の発生を抑制することができる。調整終了後は、各クロックバッファ出力部で駆動回路の負荷と駆動能力のバランスに応じて最適な電源電圧が設定されるため、不必要な電力供給が回避され、消費電力の低減が実現する。
【0051】
なお、本実施の形態においては駆動回路へ供給する電源電圧を制御することによって出力波形の傾き制御を実現したが、この波形の傾き制御は駆動回路のトランジスタの基板電位を変更し、しきい値電圧を変更する方法など他の手段によっても実現可能である。
【0052】
【発明の効果】
以上のように、請求項1〜7に係る本発明の半導体集積回路は、駆動手段の電圧波形の過渡応答における傾きであるスリューを判定し、そのスリューを調整してスリューの大きさを所定範囲内に制御することができる。さらに、極端に大きく鈍った電圧波形を有するノードが無くなるため、プロセス変動が発生した場合でも波形の鈍りに起因する遅延値の変動が少なく、低電圧駆動下でも安定に動作する半導体集積回路を実現することができる。
【0053】
また、請求項3に係る本発明では、スリュー調整手段が、傾斜判定回路と電源電圧制御回路を含み、駆動手段の出力波形における過渡応答の傾きを判定した結果に基づいて駆動手段に供給する電源電圧を調整するので、スリューの大きさを所定範囲内に抑え得るもっとも低い電圧を用いた低電圧駆動が実現でき、ひいては半導体装置の低消費電力化を実現することができる。
【0054】
また、請求項6に係る本発明では、半導体集積回路の駆動手段を複数の駆動回路で構成し、前記複数の駆動回路を配線長、寄生容量等の条件が似通っているものにグループ化し、それぞれのグループにスリュー調整手段を設けることにより、グループごとに最適なスリュー調整が実行でき、効率的かつきめ細かいスリューの調整が可能となる。また、スリュー調整手段の全てのスリュー調整が終了した後に、通常動作モードに切り換えるので全てのグループにおいて確実にスリュー調整をした後に、通常動作モードに移行できる。その結果、複数のブロック間のスリューのばらつきに起因するタイミングスキューを緩和して、同期式集積回路の安定動作を実現することができる。
【0055】
さらに、請求項7に係る本発明では、上記複数の駆動回路としてクロックバッファに適用したものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態1に係る半導体集積回路の概略構成を示すブロック図
【図2】 図1の半導体集積回路における傾斜判定回路の構成例を示すブロック図
【図3】 図1の半導体集積回路の動作を示すタイミングチャート
【図4】 図1の半導体集積回路の変形例を示すブロック図
【図5】 本発明の実施形態2のスリュー調整手段を設けるグループの概念を説明する図
【図6】 本発明の実施形態2の半導体集積回路の概略構成を示すブロック図
【図7】 図6の半導体集積回路の動作を示すタイミングチャート
【符号の説明】
100 傾斜判定回路
101 タイマー
102 第1の比較器
103 第2の比較器
110 電源電圧制御回路
120 駆動回路
130 レベルシフト回路
200,200a,200b スリュー調整ユニット
300 モード制御回路
400 処理回路
500 寄生容量
500a スリュー調整手段A
500b スリュー調整手段B
510 処理回路(クロック発生部)
511 回路A
512 回路B
513 回路C
520a 駆動回路A(クロックバッファ)
520b 駆動回路B(クロックバッファ)

Claims (6)

  1. デジタル処理回路と、前記デジタル処理回路の出力を入力とする駆動回路と、前記駆動回路の出力波形における過渡応答の傾きを判定し、その判定結果に基づいて前記傾きを調整するスリュー調整手段とを備え
    前記スリュー調整手段は、
    半導体集積回路全体のモードをスリュー調整モードと通常動作モードのいずれかに切り替え、前記スリュー調整モードにおいて、スリューを自己調整した後に、前記通常動作モードに切り替えるモード制御回路と、
    前記駆動回路の出力波形における過渡応答の傾きを判定する傾斜判定回路とを有し、
    前記傾斜判定回路の判定結果に基づいて、前記傾きを調整することを特徴とする半導体集積回路。
  2. 前記スリュー調整手段が、前記傾斜判定回路の判定結果に基づいて、前記駆動回路に供給される電源電圧を制御する電源電圧制御回路を含む請求項1に記載の半導体集積回路。
  3. 前記傾斜判定回路が、入力された信号電圧を第1の基準電圧と比較する第1の比較器と、前記信号電圧を第2の基準電圧と比較する第2の比較器と、前記第1の比較器の出力にしたがって計時を開始するタイマーとを含む請求項1または2に記載の半導体集積回路。
  4. 前記駆動回路が、前記デジタル処理回路の出力電圧を前記電源電圧制御回路から供給される電圧へ変換するレベルシフト回路を含んでいる請求項2または3に記載の半導体集積回路。
  5. 複数の駆動回路を有し、前記複数の駆動回路をグループ化し、それぞれのグループに前記スリュー調整手段が備えられ、前記スリュー調整手段のすべてのスリュー調整が終了した後に、前記通常動作モードに切り替える請求項1〜4のいずれか1項に記載の半導体集積回路。
  6. 前記複数の駆動回路が、複数のクロックバッファから構成される請求項に記載の半導体集積回路。
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