JP6264142B2 - 送信装置 - Google Patents

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Description

本発明は、送信装置に関する。
従来、インパルス方式による無線通信が用いられている。
インパルス方式による無線通信は、例えば、マイクロ波帯、準ミリ波帯、超広帯域無線をはじめとする広帯域無線通信に利用可能である。インパルス方式による無線通信は、広帯域を利用できるミリ波帯においては10Gbpsを超える広帯域無線伝送の実現が期待される。また、インパルス方式は、狭帯域通信方式と比較して、発振器又はミキサが不要であるので、RF部の構成が簡素となり、低コストで製造され得る。
インパルス方式による送信装置では、例えば、数〜数十GHzの周波数で、インパルス状のパルスを生成して送信する。従来のインパルス方式による送信装置では、データの極性が変化しないユニポーラ方式のパルスが用いられていた。
ユニポーラ方式のパルスの周波数スペクトルには、直流成分に起因してピーク線が生じる。そこで、送信電力の効率化及び帯域外スプリアスを低減するために、交互に正負のパルスを生成し、直流成分の少ないバイポーラ方式のパルスを用いることが提案されている。
バイポーラ方式のパルスを送信する送信装置では、例えば、1と0とを含むデータを送信する場合、まず、送信されるデータが1となる度に、パルスが交互に立ち上がり又は立ち下がるパルスを生成する。生成されたパルスは、パルスの立ち上がり波形及び立ち下がり波形が整形された後、バンドパスフィルタに入力される。バンドパスフィルタは、パルスの所定の帯域を通過させると共に、微分回路として働くので、入力したパルスの立ち上がりに対応して、正の極性の振幅を有する短いパルスを生成し、入力したパルスの立ち下がりに応じて、負の極性の振幅を有する短いパルスを生成する。バンドパスフィルタから出力されるインパルス状のパルスは、増幅された後、アンテナから送信される。
特表2005−517355号公報
ここで、バンドパスフィルタに入力されるパルスの立ち上がり波形及び立ち下がり波形を整形する素子として、例えば、CMOSインバータが用いられる。
CMOSインバータは、pMOSトランジスタとnMOSトランジスタとが直列に接続されて形成される。電子を輸送媒体とするnMOSトランジスタと、ホールを輸送媒体とするpMOSトランジスタとの間の動作特性の違いに起因して、波形が整形されたパルスの立ち上がり波形と立ち下がり波形とは非対称になる。
このような立ち上がり波形と立ち下がり波形とが異なるパルスが、バンドパスフィルタに入力されると、バンドパスフィルタから出力される正の極性の振幅を有するパルスは、負の極性の振幅を有するパルスよりも、振幅が小さく、パルス幅が広くなる。
このように、正及び負の極性の振幅を有するパルスが非対称であると、送信される信号スペクトルがスプリアスを含むおそれがある。
このようなスプリアスを含む信号を受信した受信装置では、送信されたデータを正しく受信しない場合がある。
本明細書は、送信される信号に含まれるスプリアスを低減する送信装置を提供することを課題とする。
本明細書に開示する送信装置の一形態によれば、送信信号に含まれる信号値が所定値となる度に、パルスが交互に立ち上がり又は立ち下がるパルスを生成するパルス生成部と、一つ又は複数の直列に接続されたインバータを有し、上記パルス生成部が生成したパルスの立ち上がり波形及び立ち下がり波形を整形する第1波形整形部と、少なくとも一つの上記インバータの入力部と出力部との間に配置され、配置された上記インバータが出力するパルスの立ち上がり波形の傾きと、立ち下がり波形の傾きとを近づけるようにパルスを整形する第2波形整形部と、上記第1波形整形部及び上記第2波形整形部により整形されたパルスの所定の帯域を通過させるバンドパスフィルタと、を備える。
上述した本明細書に開示する送信装置によれば、送信される信号に含まれるスプリアスを低減できる。
本発明の目的及び効果は、特に請求項において指摘される構成要素及び組み合わせを用いることによって認識され且つ得られるだろう。
前述の一般的な説明及び後述の詳細な説明の両方は、例示的及び説明的なものであり、特許請求の範囲に記載されている本発明を制限するものではない。
本明細書に開示する送信装置の第1実施形態を示す図である。 送信装置の動作例のタイミングチャートを示す図である。 第1波形整形部及び第2波形整形部を示す図である。 第1波形整形部を形成するCMOSインバータを示す図である。 (A)は、インバータへの入力パルスを示し、(B)は、第2波形整形部が配置されない場合のインバータの出力パルスを示し、(C)は、第2波形整形部が配置されない場合のバンドパスフィルタの出力パルスを示す。 (D)は、インバータへの入力パルスを示し、(E)は、本実施形態のインバータの出力パルスを示し、(F)は、本実施形態のバンドパスフィルタの出力パルスを示す。 インバータとダイオードとの合成容量を説明する図である。 第1実施形態の送信装置の変型例1の要部を示す図である。 第1実施形態の送信装置の変型例2の要部を示す図である。 本明細書に開示する送信装置の第2実施形態の要部を示す図である。 (A)は、第2波形整形部の等価回路を説明する図であり、(B)はインバータの出力パルスを示す図である。 本明細書に開示する送信装置の第3実施形態の要部を示す図である。
以下、本明細書で開示する送信装置の好ましい第1実施形態を、図を参照して説明する。但し、本発明の技術範囲はそれらの実施形態に限定されず、特許請求の範囲に記載された発明とその均等物に及ぶものである。
図1は、本明細書に開示する送信装置の第1実施形態を示す図である。図2は、第1波形整形部及び第2波形整形部を示す図である。図3は、第1波形整形部を形成するCMOSインバータを示す図である。図4は、送信装置の動作例のタイミングチャートを示す図である。
本実施形態の送信装置1は、送信されるデータ信号を入力し、入力したデータに基づいて、バイポーラ方式のインパルス状のパルスを生成し、生成したパルスを無線方式により送信する。
送信装置1は、パルス生成部10と、第1波形整形部15と、第2波形整形部20と、バンドパスフィルタ16と、増幅部17と、アンテナ18を備える。
パルス生成部10は、送信信号に含まれる信号値が所定値となる度に、パルスが交互に立ち上がり又は立ち下がるパルスを生成する。具体的には、パルス生成部10は、送信されるデータ値が1となる度に、パルスが交互に立ち上がり又は立ち下がるパルスを生成する。パルス生成部10が生成したパルスは、バンドパスフィルタ16によってフィルタリングされ、パルスの所定の帯域の通過が許容されてバイポーラ方式のインパルス状のパルスが生成されて、広帯域の増幅部17に入力される。増幅部17は、入力したパルスを増幅し、増幅したパルスをアンテナ18に出力する。アンテナ18は、入力したパルスを電波として送信する。
次に、パルス生成部10について、以下に更に説明する。
パルス生成部10は、データバッファ11と、クロックバッファ12と、ノンリターンゼロ/リターンゼロ(NRZ/RZ)変換部13と、トリガ型フリップフロップ(T−FF)14を備える。
データバッファ11は、送信されるデータ信号を入力して、信号を増幅したノンリターンゼロ(NRZ)方式のデータ信号Aを、NRZ−RZ変換部13に出力する。データバッファ11は、データ信号をラッチする機能を有していても良い。
クロックバッファ12は、図示しないクロック源からクロック信号を入力して増幅し、増幅されたクロック信号Bを、NRZ−RZ変換部13に出力する。
図2は、送信装置の動作例のタイミングチャートを示す図である。
図2のチャート1は、データバッファ11が出力するデータ信号Aを示しており、チャート2は、クロックバッファ12が出力するクロック信号Bを示す。
NRZ/RZ変換部13は、データバッファ11からデータ信号Aを入力し、且つクロックバッファ12からクロック信号Bを入力して、両信号の論理積を演算して、リターンゼロ(RZ)方式のパルスCを生成する。図2のチャート3は、パルスCを示す。
T−FF14は、パルスCを入力して、パルスCの立ち上がりで出力の極性を反転させたパルスDを生成する。図2のチャート4は、パルスDを示す。ここで、パルスDは、立ち上がり波形及び立ち下がり波形がなまっており、波形としてはまだ不完全な形状を有している。
以上が、パルス生成部10の説明である。
送信装置1は、上述したパルス生成部10が生成したパルスの波形を整形するための第1波形整形部15を備える。第1波形整形部15は、一つ又は複数の直列に接続されたインバータを有し、パルス生成部10が生成したパルスの立ち上がり波形及び立ち下がり波形を整形する。
第1波形整形部15は、パルス生成部10が生成したパルスDを入力し、パルスDの立ち上がり波形及び立ち下がり波形を整形したパルスEを出力する。図2のチャート5は、パルスEを示す。
第1波形整形部15が有する少なくとも一つのインバータの入力部と出力部との間には、第2波形整形部20が配置される。第2波形整形部20は、第2波形整形部20が配置されたインバータが出力するパルスの立ち上がり波形の傾きと、立ち下がり波形の傾きとを近づけるようにパルスを整形する。
図3は、第1波形整形部及び第2波形整形部を示す図である。図4は、第1波形整形部を形成するCMOSインバータを示す図である。
図3に示すように、送信装置1では、第1波形整形部15は、4つの直列に接続されたインバータ15aを有する。また、図4に示すように、送信装置1では、第1波形整形部15は、インバータ15aとして、pMOSトランジスタTp及びnMOSトランジスタTnが直列に接続されたCMOSインバータを有する。pMOSトランジスタTpのソースは、電源電圧等のVsに接続され、nMOSトランジスタTnのソースは、グラウンド等のVdに接続される。
第1波形整形部15は、例えば、複数のCMOSインバータ15aがインダクタ15bを介して直列に接続して形成される。各CMOSインバータ15aを形成するpMOSトランジスタ又はnMOSトランジスタの閾値を調整することにより、パルスの立ち上がり波形及び立ち下がり波形が、垂直に近づくように整形される。インダクタ15bは、電荷の蓄積及び放出を行うことに、パルスの立ち上がり波形及び立ち下がり波形の整形を支援する。
第1波形整形部15及び第2波形整形部20により整形されたパルスEは、バンドパスフィルタ16に入力される。バンドパスフィルタ16は、フィルタと共に微分回路としても働くので、パルスEのパルス幅よりもパルス幅が短くなったインパルス状のパルスFを出力する。図2のチャート6は、パルスFを示す。送信装置1は、パルスをフィルタリングするためのバンドパスフィルタと共に、微分回路として機能する他のフィルタを備えていても良い。
パルスFは、データ”1”において、前と反対の極性のパルスを生じるバイポーラ方式のパルスであり、正の極性の振幅を有するパルスと、負の極性の振幅を有するパルスを含む。また、パルスFは、データ”0”において、ゼロのパルスを生じるリターンゼロ方式のパルスである。
次に、第1波形整形部15及び第2波形整形部20について、以下に更に説明する。
図3に示すように、送信装置1では、第2波形整形部20が、複数の直列に接続されたインバータ15aの内の最後のインバータ15aに配置される。具体的には、第2波形整形部20は、4つに直列に接続されたインバータ15aの内の最後のインバータ15aに配置される。第2波形整形部20は、最終段のインバータ15aの入力部Siと出力部Soとの間に配置される。最終段のインバータ15aに第2波形整形部20を配置することは、立ち上がり波形の傾きと立ち下がり波形の傾きとを近づいたパルスを、バンドパスフィルタ16に入力する上で効果的である。
また、第1波形整形部15が一つのインバータ15aを有する場合には、第2波形整形部20は、この一つのインバータ15aの入力部Siと出力部Soとの間に配置される。
図3に示すように、送信装置1では、第2波形整形部20は、アノードA及びカソードKを有するダイオードである。ダイオードは、アノードAがインバータ15aの出力部Soに接続され、カソードKがインバータ15aの入力部Siに接続される。
第2波形整形部20の働きを理解するために、まず、第2波形整形部20が第1波形整形部15に配置されない場合の波形処理の説明を行う。その後、第2波形整形部20が第1波形整形部15に配置された場合の波形処理の説明を行う。ここで、説明を簡単にするために、第1波形整形部15は、一つのインバータを有するものとする。
図5(A)は、インバータへの入力パルスを示し、図5(B)は、第2波形整形部が配置されない場合のインバータの出力パルスを示し、図5(C)は、第2波形整形部が配置されない場合のバンドパスフィルタの出力パルスを示す。
まず、図5(A)に示すように、インバータ15aへの入力パルスが、立ち上がり波形A1の前後(立ち上がり波形A1の左側から右側への時間変化)で、ローからハイへ変化する。図5(B)に示すように、立ち上がり波形A1を含むパルスを入力したインバータ15aでは、CMOSインバータのnMOSトランジスタがオン状態となって、インバータ15aの出力パルスは、ローへ変化する。インバータ15aの出力パルスは、立ち下がり波形B1の前後で、ハイからローへ変化する。図5(C)に示すように、立ち下がり波形B1を含むパルスを入力したバンドパスフィルタ16は、負の極性の振幅を有するインパルス状のパルスC1を出力する。
次に、図5(A)に示すように、インバータ15aへの入力パルスが、立ち下がり波形A2の前後(立ち下がり波形A2の左側から右側への時間変化)で、ハイからローへ変化する。図5(B)に示すように、立ち下がり波形A2を含むパルスを入力したインバータ15aでは、CMOSインバータのpMOSトランジスタがオン状態となって、インバータ15aの出力パルスは、ハイへ変化する。インバータ15aの出力パルスは、立ち上がり波形B2の前後で、ローからハイへ変化する。図5(C)に示すように、立ち上がり波形B2を含むパルスを入力したバンドパスフィルタ16は、正の極性の振幅を有するインパルス状のパルスC2を出力する。
同様にして、立ち上がり波形A3に対して、立ち下がり波形B3及び負の極性の振幅を有するインパルス状のパルスC3が生成される。
ここで、立ち上がり波形B2の傾きは、立ち下がり波形B1,B3の傾きよりも小さい。本明細書では、波形の傾きは、傾きの絶対値を意味する。また、立ち上がり波形B2の立ち上がり時間は、立ち下がり波形B1,B3の立ち下がり時間よりも長い。これは、ホールを多数キャリアとするpMOSトランジスタの動作速度が、電子を多数キャリアとするnMOSトランジスタよりも遅いこと等に起因する。
そのため、正の極性の振幅を有するパルスC2の振幅は、負の極性の振幅を有するパルスC1,C3よりも小さく、パルスC2のパルス幅は、パルスC1,C3よりも広い。本明細書では、パルスの振幅は、パルスの振幅の絶対値を意味する。
このように、第2波形整形部20が第1波形整形部15に配置されない場合には、正の極性の振幅を有するパルスC1は、負の極性の振幅を有するパルスC1,C3とは非対称な形状を有する。
次に、第2波形整形部20が第1波形整形部15に配置された場合の波形処理の説明を、以下に行う。
図6(D)は、インバータへの入力パルスを示し、図6(E)は、本実施形態のインバータの出力パルスを示し、図6(F)は、本実施形態のバンドパスフィルタの出力パルスを示す。
まず、図6(D)に示すように、インバータ15aへの入力パルスは、立ち上がり波形D1の前後(立ち上がり波形D1の左側から右側への時間変化)で、ローからハイへ変化する。図6(E)に示すように、立ち上がり波形D1を含むパルスを入力したインバータ15aでは、CMOSインバータのnMOSトランジスタがオン状態となって、インバータ15aの出力パルスは、ローへ変化する。インバータ15aの出力パルスは、立ち下がり波形E1の前後で、ハイからローへ変化する。
立ち上がり波形D1の前では、第2波形整形部20であるダイオードのアノードAには、インバータ15aの出力であるハイの信号が印加され、カソードKにはローの信号が印加されており、ダイオードは順方向バイアス状態にある。順方向バイアス状態のダイオードのPN接合部では、空乏層の体積が最小となっており、接合容量は最大となる。
図7は、インバータとダイオードとの合成容量を説明する図である。
ここで、インバータ15aの容量をCiとし、第2波形整形部20であるダイオードの容量をCdとすると、容量Ciと容量Cdとは並列に接合されているので、インバータ15aの入力部Si側からみた合成容量Csは、CiとCdとの和で表される。立ち上がり波形D1の前では、順方向バイアス状態のダイオードの容量Cdが最大の状態にあるので、インバータの入力部Si側からみた合成容量Csも最大の状態にある。
従って、立ち下がり波形E1は、合成容量Csが最大の状態にあるインバータ15aの出力となる。図6(F)に示すように、立ち下がり波形E1を含むパルスを入力したバンドパスフィルタ16は、負の極性の振幅を有するインパルス状のパルスF1を出力する。
次に、図6(D)に示すように、インバータ15aへの入力パルスは、立ち下がり波形D2の前後(立ち下がり波形D2の左側から右側への時間変化)で、ハイからローへ変化する。図6(E)に示すように、立ち下がり波形D2を含むパルスを入力したインバータ15aでは、CMOSインバータのpMOSトランジスタがオン状態となって、インバータ15aの出力パルスは、ハイへ変化する。インバータ15aの出力パルスは、立ち上がり波形E2の前後で、ローからハイへ変化する。
立ち下がり波形D2の前では、第2波形整形部20であるダイオードのアノードAには、インバータ15aの出力であるローの信号が印加され、カソードKにはハイの信号が印加されており、ダイオードは逆方向バイアス状態にある。逆方向バイアス状態のダイオードのPN接合部では、空乏層の体積が最大となっており、接合容量は最小となる。
立ち下がり波形D2の前では、逆方向バイアス状態のダイオードの容量Cdが最小の状態にあるので、インバータの入力部Si側からみた合成容量Csも最小の状態にある。
従って、立ち上がり波形E2は、合成容量Csが最小の状態にあるインバータ15aの出力となる。図6(F)に示すように、立ち上がり波形E2を含むパルスを入力したバンドパスフィルタ16は、正の極性の振幅を有するインパルス状のパルスF2を出力する。
ここで、インバータ15aの出力部Soから第2波形整形部20であるダイオードのアノードAに印加される電圧(図4の電圧Vs)は、ダイオードのオン電圧よりも高いので、インバータ15aの出力電圧は、ダイオードのオン電圧へクランプされて一定の値となる。
同様にして、立ち上がり波形D3に対して、立ち下がり波形E3及び負の振幅を有するインパルス状のパルスF3が生成される。
図6(E)には、本実施形態のインバータの出力パルスを実線で示すと共に、第2波形整形部が配置されない場合のインバータの出力パルスを鎖線(図5(B)のパルスと同じ)で示している。
立ち下がり波形E1を形成する時のインバータ15aの動作速度は、インバータの入力部Si側からみた合成容量Csが最大にある影響を受けて、合成容量Csが最小の時の動作速度よりも遅い。一方、立ち上がり波形E2を形成する時のインバータ15aの動作速度は、インバータの入力部Si側からみた合成容量Csが最小にある影響を受けて、合成容量Csが最大の時の動作速度よりも速い。
また、立ち上がり波形E2の立ち上がり時間は、パルス電圧がダイオードのオン電圧によりクランプされて低下するので、第2波形整形部20が配置されていない時よりも短くなる。
結果として、立ち下がり波形E1の傾きと立ち上がり波形E2の傾きとの相違は、第2波形整形部20が配置されていない時の立ち下がり波形B1の傾きと立ち上がり波形B2の傾きとの相違よりも小さくなる。即ち、立ち下がり波形E1の傾きと、立ち上がり波形E2の傾きとは、第2波形整形部20が配置されていない時よりも近づく。
また、立ち下がり波形E1の立ち下がり時間と立ち上がり波形E2の立ち上がり時間との相違は、第2波形整形部20が配置されていない時の立ち下がり時間と立ち上がり時間との相違よりも小さくなる。即ち、立ち下がり波形E1の立ち下がり時間と、立ち上がり波形E2の立ち上がり時間とは、第2波形整形部20が配置されていない時よりも近づく。
バンドパスフィルタ16は、このような立ち下がり波形E1及び立ち上がり波形E2を入力して、負の極性の振幅を有するパルスF1及び正の極性の振幅を有するパルスF2を生成する。負の極性の振幅を有するパルスF1の振幅と、正の極性の振幅を有するパルスF2の振幅とは、第2波形整形部20が配置されていない時よりも近づく。また、パルスF1のパルス幅と、パルスF2のパルス幅とは、第2波形整形部20が配置されていない時よりも近づく。
同様に、負の極性の振幅を有するパルスF3の振幅と、正の極性の振幅を有するパルスF2の振幅とは、第2波形整形部20が配置されていない時よりも近づく。また、パルスF3のパルス幅と、パルスF2のパルス幅とは、第2波形整形部20が配置されていない時よりも近づく。
このようにして、第2波形整形部20が配置された第1波形整形部15を有する送信装置1では、正の極性の振幅を有するパルスC1は、負の極性の振幅を有するパルスC1,C3に対して対称又は対称に近い形状を有する。
次に、第2波形整形部20が第1波形整形部15に配置されない場合と、第2波形整形部20が第1波形整形部15に配置された場合について、バンドパスフィルタ16から出力されるパルスを、一般的な65nmノードCMOSデバイスを用いた回路シミュレーションにより得られた結果を以下に説明する。
ここで、第1波形整形部の最終段インバータには、ゲート幅64umのPMOSトランジスタとゲート幅40umのNMOSトランジスタを用いており、ダイオードはゲート幅32umのNMOSトランジスタで構成するpn接合を用いている。バンドパスフィルタとしては、50fFの金属−絶縁膜−金属(MIM)キャパシタを使用した。
第2波形整形部20が第1波形整形部15に配置されない場合には、正の極性の振幅を有するパルスの振幅は0.32Vであり、パルス幅は9psであり、負の極性の振幅を有するパルスの振幅は0.36Vであり、パルス幅は7psであった。
一方、第2波形整形部20が第1波形整形部15に配置された場合には、正の極性の振幅を有するパルスの振幅は0.23Vであり、パルス幅は8psであり、負の極性の振幅を有するパルスの振幅は0.24Vであり、パルス幅は8psであった。
回路シミュレータの計算結果からも、正の極性の振幅を有するパルスは、負の極性の振幅を有するパルスに対して対称に近い形状を有することが分かる。
上述した本実施形態の送信装置1によれば、第1波形整形部15及び第2波形整形部により整形されたパルスを入力したバンドパスフィルタ16は、対称に近い形状を有するバイポーラ方式のパルスを出力する。そのため、送信される信号に含まれるスプリアスを低減することができる。
また、本実施形態の送信装置1から送信される無線信号を受信する受信装置によれば、スプリアスの低減された信号を受信できるので、強度的なうなりの低減した信号を受信できるため、受信品質(感度)が向上する。
次に、上述した第1実施形態の送信装置の変形例1及び2を、図面を参照しながら、以下に説明する。
図8は、第1実施形態の送信装置の変型例1の要部を示す図である。
本変型例の送信装置では、第1波形整形部15が有する直列に接続された4つのインバータ15aの内の偶数番目の2つのインバータ15aに対して、第2波形整形部20が配置される。具体的には、第2波形整形部20であるダイオードは、2番目及び4番目のインバータ15aに配置される。第2波形整形部20を連続するインバータ15aに配置すると、後側の第2波形整形部20が、前側の第2波形整形部20の波形整形の効果を打ち消す場合があるので、第2波形整形部20を、2つの連続するインバータ15aに対して配置しないことが好ましい。
図9は、第1実施形態の送信装置の変型例2の要部を示す図である。
本変型例の送信装置では、第1波形整形部15が有する直列に接続された4つのインバータ15aの内の奇数番目の2つのインバータ15aに対して、第2波形整形部20が配置される。具体的には、第2波形整形部20であるダイオードは、1番目及び3番目のインバータ15aに配置される。このように、第2波形整形部20は、偶数番目のインバータではなく、奇数番目のインバータに配置しても良い。
次に、上述した送信装置の他の実施形態を、図10〜図12を参照しながら以下に説明する。他の実施形態について特に説明しない点については、上述の第1実施形態に関して詳述した説明が適宜適用される。また、同一の構成要素には同一の符号を付してある。
図10は、本明細書に開示する送信装置の第2実施形態の要部を示す図である。図11(A)は、第2波形整形部の等価回路を説明する図であり、図11(B)はインバータの出力パルスを示す図である。
本実施形態の送信装置は、インバータ15aの出力部Soと第2波形整形部20であるダイオードとの間に配置されるインダクタ21を備える。インダクタ21は、ダイオードのカソードKとインバータ15aの出力部Soとの間に配置される。
図11(A)に示すように、容量Cdを有する第2波形整形部20であるダイオードは、インダクタ21と直列に接続されて、LC共振回路を形成する。
LC共振回路の共振周波数は、インバータ15aの出力パルスの立ち下がり波形B1、B3及び/又は立ち下がり波形B2の周波数と対応するように設定されることが好ましい。
図11(B)中の実線で示すように、立ち下がり波形B1、B3は、LC共振回路の共振によって、振幅が増大すると共に、立ち下がり時間が短縮する。また、立ち下がり波形B2は、LC共振回路の共振によって、振幅が増大すると共に、立ち下がり時間が短縮する。
上述した本実施形態の送信装置によれば、バンドパスフィルタ16は、第1波形整形部15及び第2波形整形部により整形されたパルスを入力して、振幅が増大すると共にパルス幅が短縮されたインパルス状のパルスを生成する。また、上述した本実施形態の送信装置によれば、上述した第1実施形態と同様の効果が得られる。
図12は、本明細書に開示する送信装置の第3実施形態の要部を示す図である。
本実施形態の送信装置では、第2波形整形部20は、n型の導電性を有するnMOSトランジスタである。nMOSトランジスタは、ゲートG及びゲートGと短絡されたドレインDがインバータ15aの出力部Soに接続され、ソースSがインバータ15aの入力部Siに接続される。
インバータ15aから出力される信号は、nMOSトランジスタのしきい値電圧よりも低い電圧を有する。しきい値電圧よりも低い電圧がゲートGに印加されるnMOSトランジスタの容量は、ゲート電圧の変化と共に容量が変化する。具体的には、図6を用いてダイオードの容量について説明したように、nMOSトランジスタの容量も変化する。即ち、nMOSトランジスタの容量は、立ち上がり波形D1の前では、最大の状態にあり、立ち下がり波形D2の前では、最小の状態にある。
従って、nMOSトランジスタである第2波形整形部20は、第1実施形態における第2波形整形部と同様の働きを行うので、バンドパスフィルタ16から出力される正の極性の振幅を有するパルスは、負の極性の振幅を有するパルスに対しては対称に近い形状を有する。
上述した本実施形態の送信装置によれば、上述した第1実施形態と同様の効果が得られる。
本発明では、上述した実施形態の送信装置は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更が可能である。また、一の実施形態が有する構成要件は、他の実施形態にも適宜適用することができる。
上述した各実施形態では、第1波形整形部15は、インバータとして、CMOSインバータを有していたが、インバータは、差動増幅回路又はオペアンプ等の反転増幅器を用いて形成しても良い。
ここで述べられた全ての例及び条件付きの言葉は、読者が、発明者によって寄与された発明及び概念を技術を深めて理解することを助けるための教育的な目的を意図する。ここで述べられた全ての例及び条件付きの言葉は、そのような具体的に述べられた例及び条件に限定されることなく解釈されるべきである。また、明細書のそのような例示の機構は、本発明の優越性及び劣等性を示すこととは関係しない。本発明の実施形態は詳細に説明されているが、その様々な変更、置き換え又は修正が本発明の精神及び範囲を逸脱しない限り行われ得ることが理解されるべきである。
1 送信装置
10 パルス生成部
11 データバッファ
12 クロックバッファ
13 NRZ/RZ変換部
14 T−FF
15 第1波形整形部
15a インバータ
15b インダクタ
20 第2波形整形部
21 インダクタ
Tp pMOSトランジスタ
Tn nMOSトランジスタ
16 バンドパスフィルタ
17 増幅部
18 アンテナ

Claims (6)

  1. 送信信号に含まれる信号値が所定値となる度に、パルスが交互に立ち上がり又は立ち下がるパルスを生成するパルス生成部と、
    一つ又は複数の直列に接続されたインバータを有し、前記パルス生成部が生成したパルスの立ち上がり波形及び立ち下がり波形を整形する第1波形整形部と、
    少なくとも一つの前記インバータの入力部と出力部との間に配置され、配置された前記インバータが出力するパルスの立ち上がり波形の傾きと、立ち下がり波形の傾きとを近づけるようにパルスを整形する第2波形整形部と、
    前記第1波形整形部及び前記第2波形整形部により整形されたパルスの所定の帯域を通過させるバンドパスフィルタと、
    を備える送信装置。
  2. 前記第2波形整形部は、一つの前記インバータ、又は複数の直列に接続された前記インバータの内の最終段の前記インバータに配置される請求項1に記載の送信装置。
  3. 前記第1波形整形部は、複数の直列に接続された前記インバータを有しており、前記第2波形整形部は、奇数段又は偶数段の前記インバータに配置される請求項1又は2に記載の送信装置。
  4. 前記インバータの出力部と前記第2波形整形部との間に配置されるインダクタを備える請求項1〜3の何れか一項に記載の送信装置。
  5. 前記第2波形整形部は、アノードが前記インバータの出力部に接続され、カソードが前記インバータの入力部に接続されるダイオードである請求項1〜4の何れか一項に記載の送信装置。
  6. 前記第2波形整形部は、ゲート及びドレインが前記インバータの出力部に接続され、ソースが前記インバータの入力部に接続されるn型の導電性を有するMOSトランジスタであり、前記インバータから出力される信号は、前記MOSトランジスタのしきい値電圧よりも低い電圧を有する請求項1〜4の何れか一項に記載の送信装置。
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