JP4176063B2 - オイルコントロールバルブ装着用スリーブ及びシリンダヘッドカバー - Google Patents

オイルコントロールバルブ装着用スリーブ及びシリンダヘッドカバー Download PDF

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Description

本発明は、内燃機関の可変動弁機構への作動油圧給排を制御するオイルコントロールバルブが装着されるスリーブ及び、このスリーブを取り付けたシリンダヘッドカバーに関する。
内燃機関のタイミングスプロケットやタイミングプーリーなどに油圧駆動の可変動弁機構を設ける場合には、オイルコントロールバルブから可変動弁機構までの作動油圧給排油路はカムシャフトに設けることになる。
このようにカムシャフトに設けた油路に作動油圧を供給する構成として、オイルコントロールバルブ専用のバルブケースを、シリンダヘッドカバーの上部に開口させた挿入口の上部に取り付け、このバルブケース内にオイルコントロールバルブを挿入して固定する技術が提案されている(例えば特許文献1参照)。
このような構成ではオイルコントロールバルブとカムキャップとの距離が大きくなるので、内部に油路を有する中間部材を、オイルコントロールバルブとカムキャップとの間に特別に配置している。このことによりオイルコントロールバルブからバルブケース、中間部材、カムキャップ、カムシャフトを介して可変動弁機構へ作動油圧の給排油路が形成されることになる。
特許第3525709号公報(第4−5頁、図3)
しかし、特許文献1の構成では、シリンダヘッドカバー全体について金属加工が前提であることから、オイルコントロールバルブと共にバルブケース及び中間部材についても高精度な加工が必要となる。特に、バルブケースは、中間部材とオイルコントロールバルブとを共に油密状態で装着しなくてはならないので、少なくともこれら2つの装着部位において高精度な加工が必要である。しかも、同一のバルブケースに対する加工であるので、相互に装着部位に切削抵抗等の変形を生じるおそれがある。このため中間部材を含めたオイルコントロールバルブの装着精度が低下するおそれがある。
本発明は、高精度な加工が容易なオイルコントロールバルブ装着用スリーブ、及び該スリーブを用いたシリンダヘッドカバーの提供を目的とするものである。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
請求項1に記載のオイルコントロールバルブ装着用スリーブは、装着穴と該装着穴に連通する複数の油孔を有し、シリンダヘッドカバーに取り付けられることにより、前記装着穴にオイルコントロールバルブを装着することで該オイルコントロールバルブの各ポートを前記油孔に接続して内燃機関の可変動弁機構への作動油圧給排を制御可能とするスリーブであって、前記油孔の内で前記可変動弁機構への作動油圧給排を行う油孔には作動油圧給排用接続部が一体に形成され、同作動油圧給排用接続部は前記機関のカムシャフト用のカムキャップの頂面に当接して前記作動油圧給排を行う油孔と同カムキャップに形成される油路とを接続するものであることを特徴とする。
上述したごとく作動油圧給排用接続部が一体に形成されたスリーブをシリンダヘッドカバーに用いることにより、このスリーブ以外はシリンダヘッドカバーにおいては高い加工精度は不要となる。したがってシリンダヘッドカバー全体において高精度な加工は極めて少なくなり、加工による負担は軽減する。
しかも本オイルコントロールバルブ装着用スリーブにおいては、作動油圧給排用接続部が一体に形成されているので、特に高い加工精度が必要なのはオイルコントロールバルブが装着される装着穴であり、装着穴以外は装着穴ほどの高い加工精度は不要である。したがって高精度な加工による負担は一層軽減する。又、複数の精密加工箇所間の影響も無くなり、切削抵抗等による装着穴への寸法精度上の影響もなくなる。
このように本発明のオイルコントロールバルブ装着用スリーブは、高精度な加工が容易であり、オイルコントロールバルブの装着精度を十分に高くすることができる。
請求項2に記載のオイルコントロールバルブ装着用スリーブでは、請求項1において、前記油孔の内でシリンダヘッドカバー本体の作動油圧供給油路側から作動油圧供給を受ける油孔には作動油圧供給用接続部が一体に形成されたことを特徴とする。
尚、オイルコントロールバルブ装着用スリーブには、作動油圧給排用接続部に加えて上記作動油圧供給用接続部も一体に形成しても良い
請求項3に記載のシリンダヘッドカバーは、内燃機関の可変動弁機構への作動油圧給排を制御するオイルコントロールバルブが装着されるシリンダヘッドカバーであって、収納凹部を形成し該収納凹部の一部がオイルコントロールバルブの挿入開口部を形成していると共に、作動油圧供給油路を一体化して設けた樹脂製シリンダヘッドカバー本体と、前記収納凹部に配置され前記樹脂製シリンダヘッドカバー本体を形成する樹脂よりも高剛性の材料にて形成されたスリーブであって、装着穴と該装着穴に連通する複数の油孔を有し、シリンダヘッドカバーに取り付けられることにより、前記装着穴にオイルコントロールバルブを装着することで該オイルコントロールバルブの各ポートを前記油孔に接続して内燃機関の可変動弁機構への作動油圧給排を制御可能とし、前記油孔の内で前記可変動弁機構への作動油圧給排を行う油孔には作動油圧給排用接続部が一体に形成されたオイルコントロールバルブ装着用スリーブと、前記収納凹部をカバーして前記樹脂製シリンダヘッドカバー本体に取り付けられることにより前記収納凹部に配置された前記オイルコントロールバルブ装着用スリーブを固定する樹脂製キャップとを備えたことを特徴とする。
請求項4に記載のシリンダヘッドカバーは、内燃機関の可変動弁機構への作動油圧給排を制御するオイルコントロールバルブが装着されるシリンダヘッドカバーであって、収納凹部を形成し該収納凹部の一部がオイルコントロールバルブの挿入開口部を形成していると共に、作動油圧供給油路を一体化して設けた樹脂製シリンダヘッドカバー本体と、前記収納凹部に配置され前記樹脂製シリンダヘッドカバー本体を形成する樹脂よりも高剛性の材料にて形成された請求項1又は2に記載のオイルコントロールバルブ装着用スリーブと、前記収納凹部をカバーして前記樹脂製シリンダヘッドカバー本体に取り付けられることにより前記収納凹部に配置された前記オイルコントロールバルブ装着用スリーブを固定する樹脂製キャップとを備えたことを特徴とする。
このように収納凹部と樹脂製キャップとにより、樹脂製シリンダヘッドカバー本体にオイルコントロールバルブ装着用スリーブを固定することにより、オイルコントロールバルブを適切に装着できるシリンダヘッドカバーを実現することができる。
前述したごとくスリーブ自体、高精度な加工が容易であることから、オイルコントロールバルブの装着精度は十分に高くすることができる。しかも、このスリーブは、取り付けられる樹脂製シリンダヘッドカバー本体を形成する樹脂よりも高剛性の材料にて形成されているので、シリンダヘッドカバーに取り付けられても、樹脂製シリンダヘッドカバー本体側の変形や歪みの影響がスリーブ内部の装着穴に及びにくい。
したがってシリンダヘッドカバーをシリンダヘッドへ締結する時に樹脂製シリンダヘッドカバー本体に変形や歪みが生じたり、あるいはクリープ現象によって樹脂製シリンダヘッドカバー本体が変形する場合があっても、これらの変形や歪みに対抗して、スリーブ内部の装着穴の寸法精度は維持される。
こうしてオイルコントロールバルブの装着不良や作動不良などを引き起こすおそれのある装着部位の変形を防止することができるシリンダヘッドカバーを提供することができる。
請求項5に記載のシリンダヘッドカバーでは、請求項3又は4において、前記収納凹部は、前記樹脂製シリンダヘッドカバー本体の内面側に形成され、一部がオイルコントロールバルブの挿入開口部として外面側に開放されていることを特徴とする。
収納凹部の形成位置は、樹脂製シリンダヘッドカバー本体の外面側でも内面側でも可能であるが、上述したごとく内面側に形成することで、樹脂製キャップは樹脂製シリンダヘッドカバー本体の内面側に取り付けることにより収納凹部内のオイルコントロールバルブ装着用スリーブを固定する状態となる。このため樹脂製キャップと収納凹部との間から作動油が漏出したとしてもシリンダヘッドカバーの外部に漏れることはない。したがって、樹脂製シリンダヘッドカバー本体に対する樹脂製キャップの取り付けは、取り付け強度、オイルコントロールバルブ装着用スリーブへの密着、及び該スリーブの固定のみ考慮すれば良く、取り付け作業が容易となる。
請求項6に記載のシリンダヘッドカバーでは、請求項3〜のいずれか1項において、前記作動油圧供給油路は、前記樹脂製シリンダヘッドカバー本体の一部又は全てを通路壁としていることを特徴とする。
このように作動油圧供給油路は樹脂製シリンダヘッドカバー本体の一部又は全てを通路壁とすることにより、少ない部品で形成でき、部品点数を抑制できる。更に樹脂製シリンダヘッドカバー本体と作動油圧供給油路との一体性が高まり、内燃機関運転に伴う共振現象が生じ難くなり耐久性も向上する。
請求項7に記載のシリンダヘッドカバーでは、請求項6において、前記作動油圧供給油路は、前記樹脂製シリンダヘッドカバー本体を構成する樹脂中に空間を設けることにより、前記樹脂製シリンダヘッドカバー本体内部に設けられていることを特徴とする。
このように樹脂製シリンダヘッドカバー本体内部に空間として作動油圧供給油路を形成することにより、作動油圧供給油路形成のための部品点数は最小限のものとなり、場合により不要となる。そして作動油圧供給油路と樹脂製シリンダヘッドカバー本体とは完全に一体化する。したがって部品点数を十分に抑制し、耐久性も十分に向上する。
請求項8に記載のシリンダヘッドカバーでは、請求項3〜のいずれか1項において、前記作動油圧供給油路は、前記樹脂製シリンダヘッドカバー本体の表面又は該表面に形成された溝を、空間を介して樹脂部材にて被覆することにより、前記樹脂製シリンダヘッドカバー本体の表面に形成されていることを特徴とする。
このようにして作動油圧供給油路を、樹脂製シリンダヘッドカバー本体に容易に一体化して形成することができる。したがって少ない部品で形成でき、部品点数を抑制でき、更に樹脂製シリンダヘッドカバー本体と作動油圧供給油路との一体性が高まり、内燃機関運転に伴う共振現象が生じ難くなり耐久性も向上する。
[実施の形態1]
図1,2の斜視図は上述した発明が適用されたシリンダヘッドカバー2の主要部を示している。図1は外観を示し、図2はシリンダヘッドカバー2を裏返して内側を見た斜視図である。尚、本シリンダヘッドカバー2が適用される内燃機関は吸気バルブのバルブタイミングと排気バルブのバルブタイミングとの両方を調節可能とするものである。
このシリンダヘッドカバー2では、図3の分解斜視図に示すごとく、樹脂製シリンダヘッドカバー本体4に設けられた2つの収納凹部6,8に対して、それぞれスリーブ10,12が配置されている。そして樹脂製キャップ14,16が収納凹部6,8の周縁部6a,8aに溶着にて接合されている。このことによりスリーブ10,12が収納凹部6,8内部に固定されている。尚、樹脂製シリンダヘッドカバー本体4は収納凹部6,8を含めて樹脂にて一体成形されている。
上述したシリンダヘッドカバー2が図4に示すごとくシリンダヘッドHに取り付けられた状態で、樹脂製シリンダヘッドカバー本体4の内面4a(図2)側の収納凹部6,8内に固定されているスリーブ10,12には、オイルコントロールバルブ(以下、「OCV」と称する)18,20がそれぞれ装着される。この内、第1収納凹部6側の第1スリーブ10には吸気バルブのバルブタイミングを調節するためのOCV18が装着され、第2収納凹部8側の第2スリーブ12には排気バルブのバルブタイミングを調節するためのOCV20が装着される。
図3に示したごとく第1収納凹部6は内部が半円筒状に形成されて、軸方向が吸気カムシャフト80(後述する図11)の軸方向とは直交する方向に配置され、かつ樹脂製シリンダヘッドカバー本体4の頂板部4bに平行に配置されている。更に第1収納凹部6の先端側の一部がOCV18を装着するための挿入開口部6b(図1)として樹脂製シリンダヘッドカバー本体4の外面4c側に開放されている。
第2収納凹部8についても、基本的な形状は第1収納凹部6と同様であり、内部が半円筒状に形成されて軸方向が排気カムシャフト84(後述する図11)の軸方向とは直交する方向に配置されている。ただし第1収納凹部6と異なり、挿入開口部8b側が斜め上方を向くように頂板部4bに対して傾けて配置されている。このことにより挿入開口部8bは、樹脂製シリンダヘッドカバー本体4の外面4c側にOCV20を装着できるように開放されている。
尚、図1,4に示したごとく、樹脂製シリンダヘッドカバー本体4の外面4cにはOCV18,20に作動油圧を供給するための作動油圧供給油路22が形成されている。
第1収納凹部6内に収納される第1スリーブ10を図5に示す。図5の(A)は平面図、(B)は正面図、(C)は底面図、(D)は斜視図、(E)は右側面図、(F)は背面図である。第1スリーブ10は、スリーブ本体24、作動油圧給排用接続部26及び油圧供給用Lパイプ28(作動油圧供給用接続部に相当)を備えている。スリーブ本体24は両端が開放されている円筒形である。一端側の先端内周面にはOCV18の装着作業を容易にするためのテーパー面24aが形成されている。更に同じ一端側の外周面にはOリング溝24bが形成されて、Oリングh3が配置されている。そして内部空間である装着穴24cがOCV18の装着部位として形成されている。
スリーブ本体24には5つの油孔s1,s2,s3,s4,s5が備えられている。この内、3つの油孔s1,s2,s3は上下方向の中間位置にて軸方向に配列して形成されている。両側の油孔s1,s3はそのまま装着穴24cから外部へと貫通している。中央の油孔s2は装着穴24cから一旦、油圧供給用Lパイプ28内部に設けられている下方に曲折した空間として貫通し、油圧供給用Lパイプ28の先端にて下方に開放している。この油圧供給用Lパイプ28の先端外周面にはOリング溝28aが形成されて、Oリングh4が配置されている。
スリーブ本体24の頂部に形成された油孔s4,s5は作動油圧給排用接続部26内を通過している。この油孔s4,s5は作動油圧給排用接続部26内部にて、旋回してあるいは直線状で斜めに軸位置をずらして形成されており、作動油圧給排用接続部26先端ではスリーブ本体24の軸方向とは直交する方向にずらされた状態で接続面26aにて開放されている。尚、接続面26aにおける油孔s4,s5周りにはガスケット26bが設けられている。ガスケット26bは図5において(A)(D)のみに示している。
第2収納凹部8内に収納される第2スリーブ12を図6に示す。図6の(A)は平面図、(B)は正面図、(C)は底面図、(D)は斜視図、(E)は右側面図、(F)は背面図である。第2スリーブ12は基本的には第1スリーブ10と同じであり、スリーブ本体30、作動油圧給排用接続部32及び油圧供給用Lパイプ34(作動油圧供給用接続部に相当)を備えている。スリーブ本体30は両端が開放されている円筒形である。一端側の先端内周面にはOCV20の装着作業を容易にするためのテーパー面30aが形成されている。更に同じ一端側の外周面にはOリング溝30bが形成されて、Oリングh3が配置されている。そして内部空間である装着穴30cがOCV20の装着部位として形成されている。
スリーブ本体30には5つの油孔s11,s12,s13,s14,s15が備えられている。この内、3つの油孔s11,s12,s13は上下方向の中間位置に軸方向に配列して形成されている。両側の油孔s11,s13はそのまま装着穴30cから外部へと貫通している。中央の油孔s12は装着穴30cから一旦、油圧供給用Lパイプ34の内部に設けられている下方に曲折した空間として貫通し、油圧供給用Lパイプ34の先端にて下方に開放している。この油圧供給用Lパイプ34の先端外周面にはOリング溝34aが形成されて、Oリングh4が配置されている。
スリーブ本体30の頂部に形成された油孔s14,s15は作動油圧給排用接続部32内を通過している。この油孔s14,s15は作動油圧給排用接続部32内部にて、旋回してあるいは直線状で斜めに軸位置をずらして形成されており、作動油圧給排用接続部32先端ではスリーブ本体30の軸方向とは直交する方向にずらされた状態で接続面32aにて開放されている。ただし第1スリーブ10の油孔s4,s5とは異なり、油孔s14,s15は逆方向にずれている。尚、接続面32aにおける油孔s14,s15周りにはガスケット32bが設けられている。ガスケット32bは図6において(A)(D)のみに示している。
又、第2スリーブ12は、図2に示したごとく第2収納凹部8に収納されると、スリーブ本体30の軸方向が樹脂製シリンダヘッドカバー本体4の頂板部4bに対して斜めに配置される。このため、第2収納凹部8に配置された状態で、第1スリーブ10側の作動油圧給排用接続部26における接続面26aと同一面上に作動油圧給排用接続部32の接続面32aを配置するために、接続面32aは、スリーブ本体30の軸方向に対して角度が存在する。
上述した構成の第1スリーブ10及び第2スリーブ12は共にアルミニウム合金の切削加工にて形成されている。アルミニウム合金材料を用いることにより、スリーブ10,12は樹脂製シリンダヘッドカバー本体4及び樹脂製キャップ14,16よりも十分に高剛性の材料にて形成されていることになる。更にスリーブ10,12において特に高精度な加工が必要なのは、装着穴24c,30cのみである。
これらのスリーブ10,12をそれぞれ収納凹部6,8に固定するための樹脂製キャップ14,16について説明する。第1樹脂製キャップ14を図7に示す。図7において(A)は平面図、(B)は正面図、(C)は底面図、(D)は斜視図、(E)は右側面図、(F)は背面図である。
この第1樹脂製キャップ14は、樹脂(本実施の形態では樹脂製シリンダヘッドカバー本体4と同一の樹脂)にて一体成形されたものであり、半円筒状のキャップ本体36を主体としている。このキャップ本体36の基端縁部36aの一方には半円状に2つの排出油路38,40が形成されている。この排出油路38,40は、第1樹脂製キャップ14の基端縁部36aを、図3に示した第1収納凹部6の周縁部6aに溶着させた場合に、周縁部6aの一方に設けられている排出油路6c,6dと共に排出油路60,62(図2)を完成させる。この排出油路60,62は第1スリーブ10の油孔s1,s3に対応するものであり、OCV18によって油孔s1,s3から排出される作動油をシリンダヘッドカバー2内に排出するものである。
2つの排出油路38,40の中間には、半円状の油圧供給用Lパイプ通過溝42が形成されている。この油圧供給用Lパイプ通過溝42は第1収納凹部6の周縁部6aに設けられた油圧供給用Lパイプ通過溝6eと共に第1スリーブ10の油圧供給用Lパイプ28を通過させるためである。
キャップ本体36の頂部には第1スリーブ10の作動油圧給排用接続部26を通過させるための開口部44が形成されている。
第2樹脂製キャップ16を図8に示す。図8において(A)は平面図、(B)は正面図、(C)は底面図、(D)は斜視図、(E)は右側面図、(F)は背面図である。
この第2樹脂製キャップ16は、樹脂(本実施の形態では樹脂製シリンダヘッドカバー本体4と同一の樹脂)にて一体成形されたものであり、基本的形状は前記第1樹脂製キャップ14と同じである。すなわち半円筒状のキャップ本体50を主体とし、基端縁部50aの一方には半円状に2つの排出油路52,54が形成されている。この排出油路52,54は、第2樹脂製キャップ16の基端縁部50aを、図3に示した第2収納凹部8の周縁部8aに溶着させた場合に、周縁部8aの一方に設けられている排出油路8c,8d及び排出凹部9と共に排出油路64,66(図2)を完成させる。この排出油路64,66は第2スリーブ12の油孔s11,s13に対応するものであり、OCV20によって油孔s11,s13から排出される作動油をシリンダヘッドカバー2内に排出するものである。
2つの排出油路52,54の中間には、半円状の油圧供給用Lパイプ通過溝56が形成されている。この油圧供給用Lパイプ通過溝56は第2収納凹部8の周縁部8aに設けられた油圧供給用Lパイプ通過溝8eと共に第2スリーブ12の油圧供給用Lパイプ34を通過させるためである。
キャップ本体50の頂部には第2スリーブ12の作動油圧給排用接続部32を通過させるための開口部58が形成されている。
図1,4に示した樹脂製シリンダヘッドカバー本体4の外面4cに形成されている作動油圧供給油路22について説明する。作動油圧供給油路22部分の分解斜視図を図9に示す。
作動油圧供給油路22は、樹脂製シリンダヘッドカバー本体4の外面4cに破線で示す溶着領域22aに、油路カバー22bを下端面22cにて溶着することにより形成されている。図10に上下を反転して示したごとく油路カバー22bには下端面22c側に開放した凹状の空間22dが存在する。この空間22dの開放口領域に、樹脂製シリンダヘッドカバー本体4の頂板部4bに貫通して形成された油圧供給用Lパイプ嵌合孔70,72及び油圧コネクタ74内の油圧供給油路74aが入るようにして、油路カバー22bを溶着領域22aに溶着する。このことで溶着領域22a内部が完全に被覆され密閉されて作動油圧供給油路22が形成される。このことで油圧コネクタ74から油圧供給用Lパイプ嵌合孔70,72への作動油圧供給が可能となる。
シリンダヘッドカバー2を完成する作業としては、まず収納凹部6,8と共に一体成形された樹脂製シリンダヘッドカバー本体4に対して、上述したごとく油路カバー22bを溶着して固定する。そしてスリーブ10,12を、樹脂製シリンダヘッドカバー本体4の各収納凹部6,8に配置する。この時、同時に各油圧供給用Lパイプ28,34の先端を油圧供給用Lパイプ嵌合孔70,72に嵌め込む。
そして各樹脂製キャップ14,16の開口部44,58に各スリーブ10,12の作動油圧給排用接続部26,32を挿入して、更にOリングh3を押圧しつつ、樹脂製キャップ14,16の基端縁部36a,50aを各収納凹部6,8の周縁部6a,8aに溶着する。このことにより図1に要部を示したシリンダヘッドカバー2が完成する。
このシリンダヘッドカバー2においては、第1スリーブ10の油孔s1,s3は排出油路60,62に接続される。油孔s2は油圧供給用Lパイプ28により油圧供給用Lパイプ嵌合孔70を経て作動油圧供給油路22に接続される。そして作動油圧給排用接続部26を貫通している油孔s4,s5はシリンダヘッドカバー2の内部に露出した状態となる。同様に第2スリーブ12の油孔s11,s13は排出油路64,66に接続される。油孔s12は油圧供給用Lパイプ34により油圧供給用Lパイプ嵌合孔72を経て作動油圧供給油路22に接続される。そして作動油圧給排用接続部32を貫通している油孔s14,s15はシリンダヘッドカバー2内に露出した状態となる。
そしてこのシリンダヘッドカバー2を、図11の縦断面図に示すごとくシリンダヘッドHに固定することで内燃機関に適用する。このことにより、第1スリーブ10の作動油圧給排用接続部26が吸気カムシャフト80用のカムキャップ82の頂面に当接して、油孔s4がカムキャップ油路82aを介して遅角油路80aに接続し、油孔s5がカムキャップ油路82bを介して進角油路80bに接続する。尚、この時、第1スリーブ10の作動油圧給排用接続部26の先端に設けられたガスケット26bにより当接面から作動油が漏れないようにシールがなされる。
更に第2スリーブ12の作動油圧給排用接続部32が排気カムシャフト84用のカムキャップ86の頂面に当接して、油孔s14がカムキャップ油路86aを介して遅角油路84aに接続し、油孔s15がカムキャップ油路86bを介して進角油路84bに接続する。尚、この時、作動油圧給排用接続部32の先端に設けられたガスケット32bにより当接面から作動油が漏れないようにシールがなされる。
同時に油圧コネクタ74がシリンダヘッドH側の油圧供給部88に接続される。このことによりシリンダヘッドH側から、油圧供給油路74a(図9)、作動油圧供給油路22及び油圧供給用Lパイプ嵌合孔70を介して、第1スリーブ10の油孔s2に作動油圧が供給可能となる。同様に油圧供給油路74a、作動油圧供給油路22及び油圧供給用Lパイプ嵌合孔72を介して、第2スリーブ12の油孔s12に作動油圧が供給可能となる。
このようにシリンダヘッドH上に取り付けられたシリンダヘッドカバー2に対して、第1収納凹部6の挿入開口部6bから、内部の第1スリーブ10の装着穴24c内へOCV18のスプールハウジング18aを挿入する。そしてボルトなどで樹脂製シリンダヘッドカバー本体4側にOCV18を固定する。このことでOCV18の各ポートp1〜p5が第1スリーブ10の各油孔s1〜s5に接続する。
更に、第2収納凹部8の挿入開口部8bから、内部の第2スリーブ12の装着穴30c内へOCV20のスプールハウジング20aを挿入して、ボルトなどで樹脂製シリンダヘッドカバー本体4側に固定する。このことでOCV20の各ポートp11〜p15が第2スリーブ12の各油孔s11〜s15に接続する。
こうして図4に示したごとくに、OCV18,20がシリンダヘッドカバー2に装着される。そして、このOCV18,20に対して、ECU(電子制御ユニット)90により、内燃機関の運転状態に応じて電磁ソレノイド部18b,20bに対する励磁電流を制御する。このことでシリンダヘッドH側から各スリーブ10,12の油孔s2,s12を介して、スプールハウジング18a,20aのポートp2,p12へ供給されてくる作動油圧を、ポートp4,p14とポートp5,p15との一方に供給し、他方からポートp1,p11又はp3,p13側へ排出する。このことによりスリーブ10,12の油孔s4,s14と油孔s5,s15との一方に作動油圧を供給し他方から排出する。こうしてカムキャップ油路82a,82b,86a,86b及びカムシャフト80,84内に設けられた各油路80a,80b,84a,84bを介して可変動弁機構92,94に対する作動油圧の給排が実行される。
例えば、カムキャップ油路82a,86a及び油路80a,84aを介して可変動弁機構92,94に作動油圧が供給され、油路80b,84b及びカムキャップ油路82b,86bを介して作動油圧が排出されると、可変動弁機構92,94は遅角側に駆動される。このことで、タイミングスプロケットに対するカムシャフト80,84の回転位相が遅れ側にずれてバルブタイミングが遅角する。
この逆にカムキャップ油路82b,86b及び油路80b,84bを介して可変動弁機構92,94に作動油圧が供給され、油路80a,84a及びカムキャップ油路82a,86aを介して作動油圧が排出されると可変動弁機構92,94は進角側に駆動される。このことで、タイミングスプロケットに対するカムシャフト80,84の回転位相が進み側にずれてバルブタイミングが進角する。
以上説明した本実施の形態1によれば、以下の効果が得られる。
(イ).シリンダヘッドカバー2上のスリーブ10,12に設けられた装着穴24c,30cに、OCV18,20を装着することでOCV18,20の各ポートp1〜p5,p11〜p15を、スリーブ10,12に形成されている油孔s1〜s5,s11〜s15に接続している。そして、このことで可変動弁機構92,94に対する作動油圧給排制御を可能としている。
このように作動油圧給排用接続部26,32を一体に備えたスリーブ10,12をシリンダヘッドカバー2に適用することにより、このスリーブ10,12以外のシリンダヘッドカバー2、すなわち樹脂製シリンダヘッドカバー本体4や樹脂製キャップ14,16においては、高い加工精度は不要となる。
このためシリンダヘッドカバー2全体において高精度な加工は極めて少なくなり、加工による負担は軽減する。
しかもスリーブ10,12においても、作動油圧給排用接続部26,32が一体に形成されているため、特に高い加工精度が必要なのはOCV18,20が装着される装着穴24c,30cであり、この装着穴24c,30c以外は装着穴24c,30cほどの高い加工精度は不要である。したがって高精度な加工による負担は一層軽減する。又、複数の精密加工箇所間の影響も無くなり、切削抵抗等による装着穴24c,30cへの寸法精度上の影響もなくなる。
このようにスリーブ10,12は、高精度な加工が容易であり、OCV18,20の装着精度を十分に高くすることができる。
(ロ).スリーブ10,12自体は、樹脂製シリンダヘッドカバー本体4及び樹脂製キャップ14,16よりも高剛性の金属材料にて形成されている。このことから、シリンダヘッドカバー2に取り付けられても、樹脂製シリンダヘッドカバー本体4側の変形や歪みの影響が、スリーブ10,12内部の装着穴24c,30cに及びにくい。
このためシリンダヘッドカバー2をシリンダヘッドHへ締結する時に樹脂製シリンダヘッドカバー本体4に変形や歪みが生じたり、クリープ現象によって樹脂製シリンダヘッドカバー本体4が変形する場合があっても、これらに対抗してスリーブ10,12内部の装着穴24c,30cの寸法精度は維持される。
このようにスリーブ10,12は、シリンダヘッドカバー2において、OCV18,20の装着不良や作動不良などを引き起こすおそれのある装着部位の変形を防止することができる。
(ハ).収納凹部6,8は、樹脂製シリンダヘッドカバー本体4の内面4a側に形成され、一部がOCV18,20の挿入開口部6b,8bとして外面4c側に開放されている。このように収納凹部6,8を内面4a側に形成することで、樹脂製キャップ14,16は樹脂製シリンダヘッドカバー本体4の内面4a側に取り付けることにより収納凹部6,8内のスリーブ10,12を固定する状態となる。このため樹脂製キャップ14,16と収納凹部6,8との間から作動油が漏出したとしてもシリンダヘッドカバー2の外部に漏れることはない。したがって、樹脂製シリンダヘッドカバー本体4に対する樹脂製キャップ14,16の取り付けは、取り付け強度、スリーブ10,12への密着及びスリーブ10,12の固定のみ考慮すれば良く、取り付け作業が容易となる。
(ニ).作動油圧供給油路22は、樹脂製シリンダヘッドカバー本体4の表面の一部(図9に示した溶着領域22aの内部領域)を、樹脂部材としての油路カバー22bで被覆することにより、樹脂製シリンダヘッドカバー本体4の表面の一部を通路壁としている。このように樹脂製シリンダヘッドカバー本体4の一部を通路壁とすることにより、少ない部品で形成でき、部品点数を抑制できる。更に樹脂製シリンダヘッドカバー本体4と作動油圧供給油路22とのが容易に一体化し、しかも一体性が高まり、内燃機関運転に伴う共振現象が生じ難くなり耐久性も向上する。
[実施の形態2]
本実施の形態では、図12,13に示すごとく作動油圧供給油路122が樹脂製シリンダヘッドカバー本体104の内部に、樹脂製シリンダヘッドカバー本体104の成形時に一体に成形されている。これに対応させて収納凹部106,108の形状が前記実施の形態1とは異なる。尚、スリーブ10,12については前記実施の形態1と同一形状であるので前記実施の形態1と同一の符号にて説明する。尚、図12はシリンダヘッドカバー102の主要部を示し、図13はスリーブ10,12及び樹脂製キャップ114,116を配置する前の状態である樹脂製シリンダヘッドカバー本体104のみを示している。
本実施の形態では、前記実施の形態1のごとく油路カバーにて樹脂製シリンダヘッドカバー本体104の表面を覆うのではなく、最初から樹脂製シリンダヘッドカバー本体104内に作動油圧供給油路122が形成されている。
本実施の形態においては、作動油圧供給油路122は、樹脂製シリンダヘッドカバー本体104の一体成形時に鋳抜きピンを用いて形成したものである。鋳抜きピンとしては、まず油圧コネクタ174の油圧供給油路174aから作動油圧を供給されている油圧供給油路122b、スリーブ10,12の各油圧供給用Lパイプ28,34へ作動油圧を分配する油圧供給油路122c,122dに対応する3本の小径鋳抜きピンを用いる。更に、これら小径鋳抜きピンと交差する部分のみ除いた形状をなし、前記3つの油圧供給油路122b,122c,122dを接続する油圧供給油路122aに対応する1本の大径鋳抜きピンを用いる。
例えば、樹脂製シリンダヘッドカバー本体104用の一体成形型内に、3本の小径鋳抜きピンと1本の大径鋳抜きピンとを、油圧供給油路122a〜122dの配置通りに配置して樹脂製シリンダヘッドカバー本体104を樹脂にて射出成形する。そして樹脂が硬化した後にまず3つの油圧供給油路122b,122c,122dから3本の小径鋳抜きピンを抜き去り、更に油圧供給油路122aから大径鋳抜きピンを抜き去る。その後、油圧供給油路122a〜122dの開口部を樹脂プラグ123を溶着することで塞いで作動油圧供給油路122を完成する。
この作動油圧供給油路122において、油圧供給用Lパイプ28,34へ作動油圧を分配する油圧供給油路122c,122dの先端には、油圧供給用Lパイプ嵌合孔170,172が形成されている。したがって収納凹部106,108内にスリーブ10,12を配置する際に、油圧供給用Lパイプ28,34の先端を、油圧供給用Lパイプ嵌合孔170,172に嵌合する。このことにより各スリーブ10,12の油孔s2,s12が作動油圧供給油路122を介してシリンダヘッド側から作動油圧の供給を受けることが可能となる。
尚、本実施の形態の収納凹部106,108では排出油路及び油圧供給用Lパイプ通過溝は独立して設けられておらず、周縁部106a,108aに共通の長溝106c,108cとして形成されている。そして収納凹部106,108の長溝106c,108cに対応して、樹脂製キャップ114,116についても図14及び図15にも示すごとく、排出油路及び油圧供給用Lパイプ通過溝は独立して設けられておらず、基端縁部136a,150aに共通の長溝138,152として形成されている。尚、樹脂製キャップ114,116において開口部144,158の形状は前記実施の形態1と同じである。
本実施の形態のシリンダヘッドカバー102についても前記実施の形態1と同様にOCVを、収納凹部106,108の挿入開口部106b,108bから各スリーブ10,12の装着穴24c,30cに装着することにより、各可変動弁機構を駆動することができるようになる。このことにより吸排気バルブのバルブタイミング調節が可能となる。
以上説明した本実施の形態2によれば、以下の効果が得られる。
(イ).本実施の形態の構成においても前記実施の形態1の(イ)〜(ニ)の効果を生じる。
(ロ).特に、樹脂製シリンダヘッドカバー本体104の樹脂中に鋳抜きピンにて空間を形成することで、樹脂製シリンダヘッドカバー本体104の全てを通路壁とする作動油圧供給油路122を形成している。このことにより作動油圧供給油路122の形成のための部品点数は最小限のものとなり、場合により不要となる。そして作動油圧供給油路122と樹脂製シリンダヘッドカバー本体104とは完全に一体化する。したがって部品点数を十分に抑制し、耐久性も十分に向上する。
[その他の実施の形態]
(a).前記実施の形態1では、図9,10に示したごとく油路カバー22bの下端面22cが溶着される樹脂製シリンダヘッドカバー本体4の溶着領域22a及びその内側は、樹脂製シリンダヘッドカバー本体4の平面状の表面をそのまま用いた。この代わり、図16に示すごとく、溶着領域200よりも内側に、溝202を設けて、樹脂製シリンダヘッドカバー本体204側にて油圧供給油路を確保しても良い。したがって油路カバー206は平板状に形成している。この平板状の油路カバー206を溶着領域200に溶着することにより、油圧コネクタの油圧供給油路268aから油圧供給用Lパイプ嵌合孔207,209への作動油圧供給が可能となる。
更に前記図10に示した空間22dを設けた油路カバー22bと、図16に示した溝202を設けた樹脂製シリンダヘッドカバー本体204との両方を用いて、両者にて油圧供給油路の流路面積を確保しても良い。
(b).前記実施の形態2においては、鋳抜きピンにより作動油圧供給油路122(図12,13)が形成されていたが、中子を用いても良く、又、部分的にドリル加工などの機械加工にて形成しても良い。
又、作動油圧供給油路122は樹脂製シリンダヘッドカバー本体104の内面側に突出していたが、外面側に突出しても良く、あるいは両面に突出しても良い。樹脂製シリンダヘッドカバー本体104の強度や厚さに余裕があれば、内面にも外面にも突出させずに作動油圧供給油路122を設けても良い。
(c).前記各実施の形態では樹脂製キャップは収納凹部に対して溶着により接合されたが、これ以外の接合により収納凹部に樹脂製キャップを固定しても良い。例えば、接着剤によって接合しても良い。あるいは接着剤と溶着との両方を用いても良い。油路カバーと樹脂製シリンダヘッドカバー本体との接合についても同じである。
(d).前記各実施の形態において第1収納凹部は水平状態にて図示していたが、ここに装着される実際のOCVの姿勢がOCVの先端側、すなわちスプールハウジング側が水平面に対して下向きに傾くようにシリンダヘッドカバーをシリンダヘッドに配置しても良い。このようにしてOCVの先端側を下向きに傾かせることにより、装着穴とスプールハウジングとのクリアランスを介してわずかに漏れる作動油を、より確実にシリンダヘッドカバー内に排出することができる。更に、スリーブと収納凹部及び樹脂製キャップとの間で漏れた場合の作動油についても同様により確実にシリンダヘッドカバー内に排出することができる。
(e).前記各実施の形態において、樹脂製キャップは収納凹部の周縁部に接合させた。しかし樹脂製キャップの内周面がスリーブに対して密着してスリーブを固定できれば良いことから、収納凹部の周縁部以外の部分で樹脂製シリンダヘッドカバー本体に樹脂製キャップを接合させても良い。
(f).前記図3,5,6に示したごとく、各スリーブ10,12においては、作動油圧給排用接続部26,32以外に、作動油圧供給用接続部としての油圧供給用Lパイプ28,34が一体に形成されていた。これとは別のスリーブ構成として、油圧供給用Lパイプ28,34は設けずに、スリーブ本体24,30に開口させた油孔s2,s12に対して、樹脂製シリンダヘッドカバー本体4側の作動油圧供給油路を接続させるようにしても良い。
実施の形態1のシリンダヘッドカバー主要部の斜視図。 実施の形態1のシリンダヘッドカバー主要部の裏面側の斜視図。 実施の形態1のシリンダヘッドカバー主要部の分解斜視図。 実施の形態1のシリンダヘッドカバーをシリンダヘッドに取り付けた状態の構成説明図。 実施の形態1の第1スリーブの構成説明図。 実施の形態1の第2スリーブの構成説明図。 実施の形態1の第1樹脂製キャップの構成説明図。 実施の形態1の第2樹脂製キャップの構成説明図。 実施の形態1の作動油圧供給油路部分の分解斜視図。 実施の形態1の油路カバーの裏面側の斜視図。 実施の形態1のシリンダヘッドカバーをシリンダヘッドに取り付けた状態の要部縦断面図。 実施の形態2のシリンダヘッドカバー主要部の裏面側の斜視図。 実施の形態2の樹脂製シリンダヘッドカバー本体主要部の裏面側の斜視図。 実施の形態2の第1樹脂製キャップの構成説明図。 実施の形態2の第2樹脂製キャップの構成説明図。 他の実施の形態の作動油圧供給油路部分の分解斜視図。
符号の説明
2…シリンダヘッドカバー、4…樹脂製シリンダヘッドカバー本体、4a…内面、4b…頂板部、4c…外面、6…第1収納凹部、6a…周縁部、6b…挿入開口部、6c,6d…排出油路、6e…油圧供給用Lパイプ通過溝、8…第2収納凹部、8a…周縁部、8b…挿入開口部、8c,8d…排出油路、8e…油圧供給用Lパイプ通過溝、9…排出凹部、10…第1スリーブ、12…第2スリーブ、14…第1樹脂製キャップ、16…第2樹脂製キャップ、18,20…OCV、18a,20a…スプールハウジング、18b,20b…電磁ソレノイド部、22…作動油圧供給油路、22a…溶着領域、22b…油路カバー、22c…下端面、22d…空間、24…スリーブ本体、24a…テーパー面、24b…Oリング溝、24c…装着穴、26…作動油圧給排用接続部、26a…接続面、26b…ガスケット、28…油圧供給用Lパイプ、28a…Oリング溝、30…スリーブ本体、30a…テーパー面、30b…Oリング溝、30c…装着穴、32…作動油圧給排用接続部、32a…接続面、32b…ガスケット、34…油圧供給用Lパイプ、34a…Oリング溝、36…キャップ本体、36a…基端縁部、38,40…排出油路、42…油圧供給用Lパイプ通過溝、44…開口部、50…キャップ本体、50a…基端縁部、52,54…排出油路、56…油圧供給用Lパイプ通過溝、58…開口部、60,62,64,66…排出油路、70,72…油圧供給用Lパイプ嵌合孔、74…油圧コネクタ、74a…油圧供給油路、80…吸気カムシャフト、80a…遅角油路、80b…進角油路、82…カムキャップ、82a,82b…カムキャップ油路、84…排気カムシャフト、84a…遅角油路、84b…進角油路、86…カムキャップ、86a,86b…カムキャップ油路、88…シリンダヘッドH側の油圧供給部、90…ECU、92,94…可変動弁機構、102…シリンダヘッドカバー、104…樹脂製シリンダヘッドカバー本体、106,108…収納凹部、106a,108a…周縁部、106b,108b…挿入開口部、106c,108c…長溝、114,116…樹脂製キャップ、122…作動油圧供給油路、122a〜122d…油圧供給油路、123…樹脂プラグ、136a,150a…基端縁部、138,152…長溝、144,158…開口部、170,172…油圧供給用Lパイプ嵌合孔、174…油圧コネクタ、174a…油圧供給油路、200…溶着領域、202…溝、204…樹脂製シリンダヘッドカバー本体、206…油路カバー、207,209…油圧供給用Lパイプ嵌合孔、268a…油圧供給油路、H…シリンダヘッド、h3,h4…Oリング、p1〜p5,p11〜p15…OCVのポート、s1〜s5,s11〜s15…油孔。

Claims (8)

  1. 装着穴と該装着穴に連通する複数の油孔を有し、シリンダヘッドカバーに取り付けられることにより、前記装着穴にオイルコントロールバルブを装着することで該オイルコントロールバルブの各ポートを前記油孔に接続して内燃機関の可変動弁機構への作動油圧給排を制御可能とするスリーブであって、
    前記油孔の内で前記可変動弁機構への作動油圧給排を行う油孔には作動油圧給排用接続部が一体に形成され、同作動油圧給排用接続部は前記機関のカムシャフト用のカムキャップの頂面に当接して前記作動油圧給排を行う油孔と同カムキャップに形成される油路とを接続するものであることを特徴とするオイルコントロールバルブ装着用スリーブ。
  2. 請求項1において、前記油孔の内でシリンダヘッドカバー本体の作動油圧供給油路側から作動油圧供給を受ける油孔には作動油圧供給用接続部が一体に形成されたことを特徴とするオイルコントロールバルブ装着用スリーブ。
  3. 内燃機関の可変動弁機構への作動油圧給排を制御するオイルコントロールバルブが装着されるシリンダヘッドカバーであって、
    収納凹部を形成し該収納凹部の一部がオイルコントロールバルブの挿入開口部を形成していると共に、作動油圧供給油路を一体化して設けた樹脂製シリンダヘッドカバー本体と、
    前記収納凹部に配置され前記樹脂製シリンダヘッドカバー本体を形成する樹脂よりも高剛性の材料にて形成されたスリーブであって、装着穴と該装着穴に連通する複数の油孔を有し、シリンダヘッドカバーに取り付けられることにより、前記装着穴にオイルコントロールバルブを装着することで該オイルコントロールバルブの各ポートを前記油孔に接続して内燃機関の可変動弁機構への作動油圧給排を制御可能とし、前記油孔の内で前記可変動弁機構への作動油圧給排を行う油孔には作動油圧給排用接続部が一体に形成されたオイルコントロールバルブ装着用スリーブと、
    前記収納凹部をカバーして前記樹脂製シリンダヘッドカバー本体に取り付けられることにより前記収納凹部に配置された前記オイルコントロールバルブ装着用スリーブを固定する樹脂製キャップと、
    を備えたことを特徴とするシリンダヘッドカバー。
  4. 内燃機関の可変動弁機構への作動油圧給排を制御するオイルコントロールバルブが装着されるシリンダヘッドカバーであって、
    収納凹部を形成し該収納凹部の一部がオイルコントロールバルブの挿入開口部を形成していると共に、作動油圧供給油路を一体化して設けた樹脂製シリンダヘッドカバー本体と、
    前記収納凹部に配置され前記樹脂製シリンダヘッドカバー本体を形成する樹脂よりも高剛性の材料にて形成された請求項1又は2に記載のオイルコントロールバルブ装着用スリーブと、
    前記収納凹部をカバーして前記樹脂製シリンダヘッドカバー本体に取り付けられることにより前記収納凹部に配置された前記オイルコントロールバルブ装着用スリーブを固定する樹脂製キャップと、
    を備えたことを特徴とするシリンダヘッドカバー。
  5. 請求項3又は4において、前記収納凹部は、前記樹脂製シリンダヘッドカバー本体の内面側に形成され、一部がオイルコントロールバルブの挿入開口部として外面側に開放されていることを特徴とするシリンダヘッドカバー。
  6. 請求項3〜のいずれか1項において、前記作動油圧供給油路は、前記樹脂製シリンダヘッドカバー本体の一部又は全てを通路壁としていることを特徴とするシリンダヘッドカバー。
  7. 請求項6において、前記作動油圧供給油路は、前記樹脂製シリンダヘッドカバー本体を構成する樹脂中に空間を設けることにより、前記樹脂製シリンダヘッドカバー本体内部に設けられていることを特徴とするシリンダヘッドカバー。
  8. 請求項3〜のいずれか1項において、前記作動油圧供給油路は、前記樹脂製シリンダヘッドカバー本体の表面又は該表面に形成された溝を、空間を介して樹脂部材にて被覆することにより、前記樹脂製シリンダヘッドカバー本体の表面に形成されていることを特徴とするシリンダヘッドカバー。
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