JP4544100B2 - エンジンの前部構造 - Google Patents

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Description

この発明は、エンジン本体の前部に設けられるタイミングカバーの前面にエンジンマウント取付け座を一体に形成したエンジンの前部構造に関する。
一般的に、車両に対してエンジンを横置き搭載する場合、エンジン前部では車体とエンジンとの間でエンジンマウントを支持するようになっている。
なお、前部とは、エンジン気筒列の端部のうち、変速機が取付けられる側と反対側の端部を指し、なお、前方とは、エンジン本体においてタイミングカバーが配設される側を指すものとし、前後方向とは、エンジン気筒列方向を指すものとする。
ところで、エンジン前部には、タイミングチェーンを覆うタイミングカバーが配置されているが、この前記タイミングカバーは、軽量化等の理由により薄肉の金属製となっており、高い強度を有していないため、タイミングカバーにより直接エンジンマウントを支持することができない。
そこで、タイミングカバーにエンジンマウント取付け座を形成して、該マウント取付け座近傍にエンジン本体側に延びる取付けボス部を設けてエンジン本体をボルト締結するとともに、上記エンジンマウント取付け座から外縁フランジ部の方向に延びるリブ形状部を追加して、エンジンを支持する際のタイミングカバーの変形を抑制することが提案されている(特許文献1、2参照)。
実用新案登録第2575774号公報 特許第3270956号公報
しかしながら、本来タイミングカバーは上述した通り、軽量化をふまえて薄肉なものとされているため、リブ形状部を過剰に増やすことはタイミングカバーにとっては重量化につながり好ましくない。
この発明は、タイミングカバーにおいて必然的に形成される凹凸形状を有効に活用することにより、余肉を増やすことなくタイミングカバーの変形を抑制することができるエンジンの前部構造を提供することを目的とする。
この発明のエンジンの前部構造は、エンジン本体の前部に設けられるタイミングカバーの前面にエンジンマウント取付け座を一体に形成したエンジンの前部構造であって、上記タイミングカバーのエンジンマウント取付け座の近傍に、無端帯の弛み側に対応するテンショナレバーが配設され、該テンショナレバーの位置を調整するアジャスタ機構の収納部が上記タイミングカバーの外縁フランジ部とエンジンマウント取付け座との間に形成され、上記収納部が、アジャスタ機構の外表面と所定の隙間をあける凹凸形状をなす断面円弧状のビード部であることを特徴とする。
この構成によれば、タイミングカバーの前面をマウント支持する場合のエンジンマウント取付け座周辺の剛性低下が懸念される部位に、前記アジャスタ機構の収納部を構成するビード部が形成されるため、該ビード部とその周辺の部位とにより凹凸部を形成することができる。従って、収納部の形状を有効に活用したこの凹凸形状により、上記剛性低下が懸念される部位の剛性を向上させることができる。
この発明の一実施態様においては、前記ビード部の外縁フランジ部側は、一端がタイミングカバーの外側方に開口する中空筒部に形成され、前記アジャスタ機構が上記中空筒部に装着されていることを特徴とする。
この構成によれば、前記中空筒部によりさらにエンジンマウント取付け座周辺の剛性を向上させることができるとともに、中空筒部が外側方に開口しているため、タイミングカバーを装着した後であっても、アジャスタ機構を組み付けることができる。
この発明の一実施態様においては、前記エンジンマウント取付け座が他の面部より肉厚な膨出部として形成され、該エンジンマウント取付け座に連接してタイミングカバーをエンジン本体に取付ける複数のボルトボス部が形成され、該ボルトボス部の少なくとも一つが外縁フランジ部と連結され、エンジンマウント取付け座とボルトボス部と前記ビード部と外縁フランジ部とを連結して剛体枠部が形成されることを特徴とする。
この構成によれば、剛体枠部の内外の広範囲に渡って剛性を向上させることができるため、エンジンマウント取付け座およびその周辺部位の剛性を効果的に確保することができる。
この発明の一実施態様においては、前記エンジンマウント取付け座を形成する膨出部とその下方のカバー前壁部とを傾斜壁で連結し、上記膨出部に第1ボルトボス部を形成する一方、上記傾斜壁の下部に第2ボルトボス部を形成し、上記膨出部の上方側に前記ビード部の一端を接続したことを特徴とする。
この構成によれば、タイミングカバー前面のうち最も剛性低下が懸念される膨出部の上方側の薄肉部位の剛性を向上させることができる。
この発明の一実施態様においては、前記外縁フランジ部に連結されたボルトボス部から、前記ビード部の一端側を横切るように延び、タイミングカバー面から突出する第1壁部と、前記膨出部から、上記ビード部の他端側を横切るように延び、タイミングカバー面から突出する第2壁部とが形成されることを特徴とする。
この構成によれば、前記ビード部と、前記第1壁部と、第2壁部とにより、略H型の凸形状を形成することができるため、タイミングカバー前面のうち最も剛性低下が懸念される部位の剛性をより向上させることができる。
この発明によれば、収納部を構成するビード部の形成により必然的に形成される凹凸形状を有効に活用して剛性を向上させることができるため、余肉を増やすことなくタイミングカバーの変形を抑制できる。
この発明の一実施形態を以下図面と共に説明する。
図1は、この発明の実施形態に係るエンジンの前部において、各駆動チェーンを覆うタイミングカバー30の形状を示す正面図であり、タイミングカバー30は、図2に示すエンジン本体1の前部に設けられている。
エンジン本体1のエンジン前方側は、図2に示すように、シリンダブロック2の下部にクランク軸3を軸支して設け、シリンダブロック2の下方にはオイルパン4を取付けている。
また、エンジン本体1は、シリンダブロック2の上方にシリンダヘッド5を載置しており、シリンダブロック2の前方にはタイミングケース6が取付けられている。
前記エンジン本体1は、シリンダブロック2の下部に不図示のクランクジャーナルが適宜の軸支部材により軸支されている。
図2の前記シリンダブロック2には、複数のシリンダ(不図示)を直列に配列して設けている。該シリンダには、ピストン(不図示)を摺動可能に内蔵し、コンロッド(不図示)により、クランク軸3のクランクピン(不図示)に連絡している。
前記シリンダヘッド5には、前記シリンダに連通する吸気ポート及び排気ポート、吸気弁及び排気弁をそれぞれ設け、吸気カム、排気カムをシリンダ(いずれも不図示)の位置に対応して取付けた吸気カム軸11および排気カム軸12をそれぞれ軸支している。
エンジン本体1は、クランク軸3の軸線の前端側にクランク軸スプロケット3aを取付け、吸気カム軸11及び排気カム軸12の軸線の前端側にそれぞれ吸気カム軸駆動スプロケット11a、および排気カム軸駆動スプロケット12aを取付けている。
該吸気、排気カム軸駆動スプロケット11a、12aの鉛直方向下方には、中間軸13の軸線方向の前端側に一体的に設けられた第1中間用スプロケット13aが位置している。そして、該第1中間用スプロケット13aと同様、前記中間軸13には、該中間軸13に一体的に設けられた第2中間用スプロケット13bが設けられている。
前記クランク軸スプロケット3aと第2中間用スプロケット13bと、エンジン本体1側方の燃料ポンプ(不図示)駆動用のスプロケット15とにはカム軸駆動下段チェーン14が巻き掛けられており、中間軸13と燃料ポンプに対してクランク軸の動力を伝達可能にしている。上記クランク軸スプロケット3aと第2中間用スプロケット13bと、スプロケット15とにより、カム軸駆動下段チェーン14により閉じられた平面領域が形成されて配索エリアを形成している。
また、前記吸気カム軸駆動スプロケット11aと、排気カム軸駆動スプロケット12aと、第1中間用スプロケット13aとには、カム軸駆動上段チェーン16が巻掛けられており、該カム駆動上段チェーン16により閉じられた平面領域が形成されて配索エリアを形成している。
さらに、前記カム軸駆動上段チェーン16は、該カム軸駆動上段チェーン16の弛み側にて、配索エリアの外側から油圧式のテンショナアジャスタ17により回動軸18にて軸支されたテンショナレバー19の位置を調整して、常にクランク軸3の駆動力を適切に伝達できるだけの張力が保持されるようになっている。
また、カム軸駆動上段チェーン16の張り側においては、ガイド部材20によりカム軸駆動上段チェーン16の配索位置が規制されているため、カム軸駆動上段チェーン16の形状が所定の形状に保持されるようになっている。
なお、前記テンショナレバー19の複数箇所に孔19aが形成されているが、これは、タイミングケース6に形成されたボルト孔6aと、エンジン正面視において重複するように形成されているものであり、ボルト孔6aにボルトを挿通してエンジン本体1とタイミングカバー30とを締結することができるようにするためである。
上述した構成により、クランク軸3の駆動力は、中間軸13を介してカム軸駆動下段チェーン14とカム軸駆動上段チェーン16との上下二段の駆動チェーンにより介して吸気カム軸11および排気カム軸12に伝達され、吸気弁および排気弁を開閉駆動して吸気ポートおよび排気ポートを開閉するようになっている。
ところで、前記各駆動チェーン14、16、およびスプロケット3a、11a、12a、13a、13b、15等の動力伝達系統の前面を覆うタイミングカバー30の外縁には、該タイミングカバー30の背面図である図3に示すように、エンジン1a本体側へ突出し、タイミングカバー30が略断面コ字状となるようにフランジ部31が形成されている。
タイミングカバー30には外方に突出した形状のエンジンマウント取付け座32(以下、マウント座32という)が前面側に一体的に形成されている。マウント座32は、図1および図1のA−A面矢視断面図である図4に示すように、タイミングカバー30前面にて前側外方に突出し、他の面部よりも肉厚の膨出部32aを有している。
前記膨出部32aにより形成された座面32bには、複数(ここでは3本)のスタッドボルト21、21…が上方に延びるように植設されており、このスタッドボルト21、21…には、エンジン側マウントブラケット22が締結されている。
さらに、エンジン側マウントブラケット22には、円筒状のマウントユニット23が、該マウントユニット23の中心で上下に延びる軸部23aにより接続されており、マウントブラケット23の外筒部分はフロントフレーム24に取付けられた車体側ブラケット25に結合されている。
以上の構成により、エンジン側マウントブラケット22、マウントユニット23、および車体側ブラケット25によりエンジン本体1を支持している。
タイミングカバー30の壁部裏面には、上下2段の上側ボルトボス群33、下側ボルトボス群34が設けられ、上側ボルトボス群33はエンジン前後方向と直行するエンジン幅方向に沿って並列に複数箇所(ここでは3箇所)ボルトボス部33a、33b、33cが形成され、下側ボルトボス群34はエンジン幅方向に沿って並列に複数箇所(ここでは2箇所)ボルトボス部34a、34bが形成されている。
前記第1、第2ボルトボス群33、34のいずれのボルトボス部33a、33b、33c、34a、34bもタイミングカバー30の壁部裏面から後方に突出した形状となっており、前記タイミングケース6のボルト孔6a(図2参照)に、各ボルトボス部33a、33b、33c、34a、34bに穿設されたボルト孔35a、35b、35c、36a、36bを連通させるために、タイミングケース6の前面と接合する接合面37a、37b、37c、38a、38bを有している。
前記ボルト孔35a、35b、35c、36a、36bのタイミングカバー30前面側先端はいずれも前記マウント座32に位置しており、上側ボルトボス群33は、前記膨出部32aに形成され、下側ボルトボス群34は、膨出部32aと、該膨出部32a下方のタイミングカバー30の前面壁とを連結する傾斜壁32cの下部に形成されている。
従って、タイミングカバー30側と、エンジン本体1側のタイミングケース6のボルト孔6aとの位置合わせし、マウント座32からボルト孔35a、35b、35c、36a、36b、36cにボルトが通され、各ボルトはタイミングケース6のボルト孔6aに螺合して締結される。
この時、タイミングカバー30の下部に形成された軸受孔39を図2に示すクランク軸3が貫通するようになっており、タイミングカバー30前方に適宜補機を配設した場合、これらを駆動ベルトを介してクランク軸3により駆動できるようになっている。
ここで、前記ボルトにより、エンジン本体1とタイミングカバー30とを締結した状態においては、エンジン正面視で、マウント座32の近傍に、図2に示す前記カム軸駆動下段チェーン14の弛み側に対応するテンショナレバー19が位置するようになっている。さらには、ボルト孔6aの上方に位置するテンショナアジャスタ17に対応するタイミングカバー30の位置には、テンショナアジャスタ17を収納するための収納部40が形成されている。
前記収納部40は、前記タイミングカバー30のフランジ部31とマウント座32との間に形成され、収納部40が、テンショナアジャスタ17の外表面と所定の隙間をあける断面円弧状の凹凸形状をなすビード部41となっている。
前記収納部40は、テンショナアジャスタ17をタイミングカバー30側に取付けるべく形成されたものであり、収納部40がビード部41となっていることにより、タイミングカバー30の一部が前側に膨出した凸形状となり、ビード部41とその周辺とにより凹凸形状が形成されている。
ところで、タイミングカバー30のマウント座32とそのすぐ上方の部位との間においては、図4に示すように、座面32bの形成により極端な肉厚差が形成されている。故に、マウント座32のすぐ上方のこの薄肉段部30aは剛性が低下した部分となっている。また、薄肉段部30a近傍には、その上方の座面32bがスタッドボルト21、21…等を介して車体側と接続されているために、エンジン運転時において角部に応力が集中し易くなる。
そこで、上述したように、前記タイミングカバー30のフランジ部31とマウント座32との間にビード部を形成し、マウント座32周辺の剛性低下が懸念される薄肉部位30aに結果として凹凸形状を位置させることにより、収納部40の形状を有効に活用してタイミングカバー30の変形を抑制することができる。
このように、余肉を増やすことなくタイミングカバー30の変形を抑制できるため、タイミングカバー30の剛性は向上しつつも、薄肉軽量化は維持される。
また、図3と、収納部40の中心線を含み、タイミングカバー30を前後方向に切断した図1のB−B矢視断面となる図5とにおいて、前記ビード部41のフランジ部31側は、一端がタイミングカバー30の外側方に開口する中空筒部41aに形成されており、図2に示す前記テンショナアジャスタ17は、図3、図5の二点鎖線にて示すようにタイミングカバー30側の中空筒部41aに装着されてその位置が固定されている。
具体的には、テンショナアジャスタ17の外周の一部に形成された雄ネジ部17aを、中空筒部41a側の雌ネジ部41a1に螺合した状態でテンショナアジャスタ17を固定している。
前記中空筒部41aは、図3、図5に示すように、フランジ部31と同様にエンジン本体1側へ突出し、その円筒外周面の一部が、前記フランジ部31の本体接合面31aと一致するほどの大きな直径rを有している。フランジ部31に中空筒部41aを形成することにより、太径の筒部とすることができるため、マウント座32周辺の剛性をさらに向上させることができる。
さらに、前記中空筒部41aがタイミングカバー30の外側方に開口しているため、タイミングカバー30をエンジン本体1に装着した後であっても、テンショナアジャスタ17を組み付けることができるため、エンジンの組み立て工程における作業性を向上させることができる。
なお、ビード部41の前記中空筒部41a以外の部分は、タイミングカバー30の背面側が開放され、前面側のみ半円弧状となっている。従って、テンショナアジャスタ17を中空筒部41aに装着した時、タイミングカバー30の背面側ではテンショナアジャスタ17の先端部を図2に示すテンショナレバー19に当接させることができる。
さらにまた、膨出部32a周辺の拡大図となる図6に示すように、前記上側、下側ボルトボス群33、34のうち、ボルトボス部33a、34aが、タイミングカバー30背面側のフランジ部31と連結され、マウント座32とボルトボス部33a、34aとビード部41とフランジ部31とが連結される結果、網掛け部で示すような剛体枠部Fが形成されている。剛性低下が懸念される薄肉段部30a上に凸形状をなす剛体枠部Fが位置することにより、剛体枠部F内外の広範囲に渡って剛性を向上させることができる。つまり、マウント座32およびその周辺部位の剛性を効果的に確保することができる。
さらにまた、前記剛体枠部Fにおいては、前記ビード部41の、中空筒部40と反対側の端部が上記膨出部32aの上方側に接続されている。これにより、最も肉厚差が大きく、剛性低下が懸念される薄肉段部30a上をビード部41が横切るように通るため、この薄肉段部30aの剛性を確保することができる。
ここで、図1、図5に示すように、マウント座32近傍の、薄肉段部30a上において、前記フランジ部31に連結されたボルトボス部33aから、前記ビード部41の中空筒部41a側端部を横切るように延び、タイミングカバー30の前面から突出する第1壁部42を形成するとともに、ビード部41の、他端部を横切るように上記第1壁部42と略平行に延び、タイミングカバー30前面から突出する第2壁部43を形成するようにしてもよい。
前記ビード部41と、前記第1壁部42と、第2壁部43とにより、薄肉段部30a上にて略H型の凸形状を形成することができるため、タイミングカバー30前面部において最も剛性低下が懸念される薄肉段部30aでの剛性をより広範囲に渡って向上させることができる。
なお、図1におけるC−C矢視断面図、D−D矢視断面図である図7、図8に示すように、前記第1壁部42、第2壁部43はいずれも、膨出部32aから離れるにつれてその高さが徐々に低くなる傾斜部42a、43aを有している。
これは、第1壁部42、第2壁部43の端部と、タイミングカバー30の前面とを二点鎖線で示すように略直角にした場合、極端な段差により薄肉部に応力が集中するの可能性があり、傾斜部42a、42bはこの応力集中を防止するための形状である。
ところで、上述した実施形態においては、タイミングカバー30の、前記ビード部41周辺の面部の高さを、図8等に示すように、他の面部と略同等としているが、図9に示すように、ビード部41周辺を他の面部よりもΔhだけ低い凹面部44a、44bとしてもよい。
前記ビード部41と、凹面部44a、44bと他の面部とにより、さらに段差の大きい凹凸断面部を形成することができるため、膨出部32a上方の薄肉段部30aやその周辺部位の剛性を向上させることができる。なお、その他の作用効果については、最初の実施形態と同様である。
この発明の構成と、上述の実施形態との対応において、
この発明の無端帯は、カム軸駆動下段チェーン14に対応し、
以下同様に、
第1ボルトボス部は、ボストボス部33aに対応し、
第2ボルトボス部は、ボルトボス部34aに対応するも、
この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施の形態を得ることができる。
この発明の実施形態に係るエンジンの前部のタイミングカバーを示す正面図。 図1のタイミングカバーを外した状態を示すエンジン本体の正面図。 図1のタイミングカバーを示す背面図。 図1におけるA−A矢視断面図。 図1におけるB−B矢視断面図。 図1における膨出部周辺の拡大図。 図1におけるC−C矢視断面図。 図1におけるD−D矢視断面図。 この発明の別の実施形態に係るエンジンの前部のタイミングカバーを示す図であって、膨出部、ビード部、凹面部を示す断面図。
符号の説明
1a…エンジン本体
30…タイミングカバー
14…カム軸駆動下段チェーン
17…テンショナアジャスタ
19…テンショナレバー
32…エンジンマウント取付け座
32a…膨出部
33a、33b、33c、34a、34b…ボルトボス部
40…収納部
41…ビード部
41a…中空筒部
42…第1壁部
43…第2壁部

Claims (5)

  1. エンジン本体の前部に設けられるタイミングカバーの前面にエンジンマウント取付け座を一体に形成したエンジンの前部構造であって、
    上記タイミングカバーのエンジンマウント取付け座の近傍に、無端帯の弛み側に対応するテンショナレバーが配設され、
    該テンショナレバーの位置を調整するアジャスタ機構の収納部が上記タイミングカバーの外縁フランジ部とエンジンマウント取付け座との間に形成され、
    上記収納部が、アジャスタ機構の外表面と所定の隙間をあける凹凸形状をなす断面円弧状のビード部である
    エンジンの前部構造。
  2. 前記ビード部の外縁フランジ部側は、一端がタイミングカバーの外側方に開口する中空筒部に形成され、
    前記アジャスタ機構が上記中空筒部に装着されている
    請求項1記載のエンジンの前部構造。
  3. 前記エンジンマウント取付け座が他の面部より肉厚な膨出部として形成され、
    該エンジンマウント取付け座に連接してタイミングカバーをエンジン本体に取付ける複数のボルトボス部が形成され、
    該ボルトボス部の少なくとも一つが外縁フランジ部と連結され、
    エンジンマウント取付け座とボルトボス部と前記ビード部と外縁フランジ部とを連結して剛体枠部が形成される
    請求項1または2記載のエンジンの前部構造。
  4. 前記エンジンマウント取付け座を形成する膨出部とその下方のカバー前壁部とを傾斜壁で連結し、
    上記膨出部に第1ボルトボス部を形成する一方、
    上記傾斜壁の下部に第2ボルトボス部を形成し、上記膨出部の上方側に前記ビード部の一端を接続した
    請求項3記載のエンジンの前部構造。
  5. 前記外縁フランジ部に連結されたボルトボス部から、前記ビード部の一端側を横切るように延び、タイミングカバー面から突出する第1壁部と、
    前記膨出部から、上記ビード部の他端側を横切るように延び、タイミングカバー面から突出する第2壁部とが形成される
    請求項3または4項記載のエンジンの前部構造。

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