JP4175710B2 - 多層積層体 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、弗素樹脂組成物層の積層構成を有するガス及び薬液等の耐浸透性に優れた多層積層体に関する。
【0002】
【従来の技術】
溶融性形成テトラフルオロエチレン/フルオロアルコキシトリフルオロエチレン共重合体(以下、PFAという。)は、耐熱性、耐薬品性に優れた特徴を有するため、化学薬品や半導体等の貯蔵、運搬、輸送用のタンク及び容器類、液体用コンテナ、反応塔、反応槽等の成形品及びライニング材として利用されている。
【0003】
また、耐浸透性を改善するために種々の充填材を添加することが知られており、例えば、特開昭62−148532号には透明性を有する熱可塑性樹脂100重量部に対して薄片上のマイカ微粉末50乃至300重量部を添加した樹脂組成物を主成分とする、ガスバリア性が向上されたフィルムが開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この様な充填材含有フィルムは、充填材の添加量が増すにつれ、PFAの優れた特性である耐熱性、耐薬品性、耐食性、非粘着性が低下するという問題が起こることに加え、高純度の薬液や超純水が要求される半導体、化学、工業薬品、医薬品等の工業分野においては、充填材の溶出による製造工程の汚染や製品それ自体の汚染を招くため好ましくない。
【0005】
更に、充填材含有フィルムはその表面が平滑でないため、汚染物が表面上に付着し易く、洗浄しても除去し難いという問題点が有る。これに対し、表面を平滑にする方法が種々提案され、例えば特公昭49−17015号や特公昭48−33983号には、結晶性樹脂の球晶核の数を結晶核剤の添加により増加させ球晶を小さくすることが開示されているが、これらも核剤の溶出により製造工程の汚染や製品それ自体の汚染を招くため半導体、化学、工業薬品、医薬品等の工業分野においては好ましくない。
【0006】
本発明の発明者は、これらの問題点を解決し、耐浸透性が優れ、表面が平滑で汚染の少ない材料を得るために、研究した結果、PFA と特定のPTFEとからなり、その配合比が異なる別種の組成物を、それぞれ中間層及び表面層として積層し、多層積層体とすることにより、充填材の溶出による製造工程の汚染や製品それ自体の汚染を起こさずに表面を平滑にし、且つガス及び薬液等の耐浸透性に優れた材料が得られることを見出し、本発明を完成した。
【0007】
【課題を解決するための手段】
即ち本発明は溶融成形性テトラフルオロエチレン/フルオロアルコキシトリフルオロエチレン共重合体(A) と、305℃以上の結晶化温度と50J/g以上の結晶化熱を有するポリトラフルオロエチレン(B)とからなり、(A),(B) 合計重量に対し(B)を4重量%以上、50重量%以下含有する組成物からなる層(1)を中間層とし、その両側に上記(A)と(B)とからなり、(B)を0.1重量%以上、4重量%未満含有する組成物層(2)が最外層として積層されてなる、少なくとも3層積層構成を有する多層積層体である。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の多層積層体は、中間層(1)及び両最外層(2)からなる少なくとも3層積層構成を有する多層積層体である。
【0009】
中間層(1)は、PFA(A)と、結晶化熱が50J/g以上である特定のポリトラフルオロエチレン(以下PTFEという)(B)との組成物からなる。
【0010】
本発明に用いられるPFA(A)はテトラフルオロエチレンと式(1) または式(2) で表されるフルオロアルコキシトリフルオロエチレンとの結晶性共重合体で、共重合体中のフルオロアルコキシトリフルオロエチレン含有量が通常1〜10重量%のものである。この共重合体は溶融押し出し成形、射出成形等の溶融成形が可能なものであり、372℃±1℃において0.5〜500g/10分、好ましくは0.5〜50g/10分のメルトフローレート(以下、MFRという。)を有する。
【0011】
【化1】
Figure 0004175710
XはH又はF
nは0〜4の整数
mは0〜7の整数
【0012】
【化2】
Figure 0004175710
qは0〜3の整数
【0013】
フルオロアルコキシトリフルオロエチレンとしては、パーフルオロ(メチルビニルエーテル)、パーフルオロ(プロピルビニルエーテル)、パーフルオロ(イソブチルビニルエーテル)等が挙げられる。
【0014】
本発明に用いられるPTFEは、テトラフルオロエチレンのホモポリマー、または1重量%未満の微量のヘキサフルオロプロピレン、フルオロアルコキシトリフルオロエチレン、フルオロアルキルエチレン、クロロトリフルオロエチレン等の変性剤を含有する変性PTFEであって、示差走査熱量計(DSC7型、パーキンエルマー社製)で測定した結晶化温度が305℃以上で結晶化熱が50J/g以上のものである。
【0015】
このようなPTFEは、数百万以上の数平均分子量有するPTFEの「モールディングパウダー」や「ファインパウダー」に比べ分子量が低く、より高い結晶性を有するものであり、連鎖移動剤の存在下におけるテトラフルオロエチレンの重合や、「モールディングパウダー」や「ファインパウダー」又はこれらの成形物の熱分解又は放射線分解等の公知の低分子量PTFEの製造方法において条件を選択することにより得ることが出来る。
【0016】
本発明において中間層(1)を構成するPFA(A) 及び上記PTFE(B) から成る組成物は、PTFEの添加量が(A)(B) の合計重量に対し4重量%以上、50重量%以下、好ましくは4重量%以上30重量%以下であり、特定のPTFEを上記範囲の量で含有させたことにより、中間層(1)は結晶化度が高められ、優れた耐浸透性を有する。
【0017】
中間層がPFAのみからなるもの、またはPTFEの添加量が(A)(B) の合計重量に対し、4重量%未満である組成物を中間層として用いた場合は、全体の結晶化度が低くなるため、多層積層体にしても本発明の多層積層体に比べて耐浸透性が劣る。
【0018】
一方、PTFEの添加量が多くなると、中間層の組成物全体の結晶性が高くなるため、耐浸透性は改善されるが、その量が50重量%を越えると、PFAの機械的特性が極端に低下するため好ましくない。
【0019】
また、中間層の上記PFAとPTFEの組成物に、更に鱗片状の充填材を添加することもできる。これにより中間層がPFA及びPTFEのみからなる多層積層体に比べ、耐浸透性を一層改善することが出来る。
【0020】
添加される鱗片状充填材としては、平均粒径1〜500ミクロン、アスペクト比が10〜10,000である鱗片状充填材が好ましい。
【0021】
この様な鱗片状充填材としては、マイカ、ガラスフレーク、タルク、シリコンカーバイドフレーク、アルミナフレーク、グラファイトフレーク、或いはこれらの混合物等が挙げられるが、上記条件を満たす鱗片状充填材であればこれらに限定されるものではない。
【0022】
鱗片状充填材の添加量は、中間層の組成物全体の重量に対し、0〜50重量%、好ましくは0.5〜25重量%である。充填材の添加量が50重量%を越えると組成物全体の結晶化度が低下し、耐浸透性を改善することが出来なくなり、また組成物の見掛け粘度(apparent viscosity)も増加し成形が困難となるため好ましくない。
【0023】
上記中間層の両側に積層される最外層(2)も、中間層と同じく、PFA(A)及び上記特殊のPTFE(B)とからなる組成物であるが、最外層(2)における(B)の含有量は、(A),(B)合計重量に対し、0.1 重量%以上、 4 重量%未満である。 (B) の含有量と溶融成型物の再結晶化平均球晶径との関係は、組成物を構成する(A)と(B)の量によって異なるが、通常 (B) を、 0.1 重量%以上添加することにより、溶融成型物の再結晶化平均球晶径を15ミクロン以下とすることができる。両外層を構成するこの組成物については、本出願人が先に出願した特開平7−70397号に開示されている。
【0024】
このようにPTFE(B) を少量PFAに添加して含有させた組成物からなる層(2)は、球晶が微細化され、PFAの耐浸透性など種々の特性を損なうことなく、表面平滑性が著しく改善され、汚染物が付着し難くなっているので、これを両外層(2)とし、前記中間層(1)と積層して、少なくとも3層が積層された多層積層体とすることにより、耐浸透性と表面平滑性を有し本発明の目的が達成される。
【0025】
なお、この両最外層に鱗片状充填材を添加すると、充填材の溶出による製品の製造工程の汚染や製品それ自体の汚染を招くため、好ましくない。
【0026】
本発明の多層積層体は、中間層、最外層が前記した特定のPTFEとPFAの特定割合の組成物である限り、中間層、両最外層が各々複数の層から成るものであってもよい。
【0027】
積層する方法は、例えば、最上層、中間層、最下層、各々の組成物のシート又はフィルムを作成し、それら及び及び必要に応じ、積層される他の層のシート又はフィルムとを、この順に積層して融点以上の温度で加熱圧着し(加圧手段としては連続的に加熱圧着させる場合にはロールを用いても良く、連続的でない場合にはホットプレスを用いても良い。)、熱融着(以下、ラミネートという。)させる方法や、共押し出し成形においては通常各層を構成する材料を各押出機により溶融混練し、フィードブロックを用いて各層を最上層、中間層、最下層の順に逐次積層した後、Tダイより押し出して成形ロール等により冷却固化し巻取機をもちいて積層シートを巻き取る方法などが挙げられるが、特に限定されるものではなく、公知の方法が採用可能である。
【0028】
各々の層の厚みは、多層積層体の各最外層の各々の厚さが多層積層体全体の厚さの5〜45%、中間層の厚さが多層積層体全体の厚さの10%〜90%であることが好ましく、特に好ましくは、多層積層体の最外層の各々の厚さが多層積層体全体の厚さの5〜15%、中間層の厚さが多層積層体全体の厚さの70%〜90%である。
【0029】
中間層、最外層の双方とも他の積層体と同じ構成であっても各々の層の厚さを変えることにより、耐浸透性にも差が出るため、各々の層の厚さはその組成物に合ったものを適宜選択することが望ましい。
【0030】
中間層を設けないもの、即ち最上層または最下層の組成物のみから成る単層体は、表面平滑性には優れているものの、PTFEの添加量が少ないため組成物全体の結晶化度が低く、その結果として、本発明の少なくとも3層が積層された層構成を有する多層積層体に比べて耐浸透性が劣り、本発明の目的には適しない。
【0031】
また、中間層の組成物から成る単層体、即ち、PTFEの添加量を増加させ、組成物全体の結晶化度を高くした場合であっても、その耐浸透性は本発明の多層積層体の耐浸透性よりも劣る。
【0032】
【実施例】
以下に実施例及び比較例を示し本発明を具体的に説明する。
なお、実施例及び比較例で用いた原料弗素樹脂及び添加剤の種類、ならびに原料フッ素樹脂及び積層体の物性評価法等は以下のとおりである。
【0033】
1.原料
(1) PFA:
テトラフルオロエチレン/パーフルオロ(プロピルビニルエーテル)(以下、PPVEという。)共重合体
PPVE含有量:3.0重量%
MFR:1.9g/10分(372℃)
【0034】
(2)PTFE
変性剤なし
結晶化温度:316℃
結晶化熱:58J/g
【0035】
(3) 鱗片状充填材:
マイカ(Merck 社製、Iriodin 504 Red )
タルク(富士タルク工業(株)製:タルクSC-25 )
ガラスフレーク(日本硝子繊維(株)製:RCF015)
【0036】
(4)非鱗片状充填材:
ガラスファイバー(日東紡績(株)製:PFXA058 )
【0037】
(5)発泡抑制剤:PPS 東ソー(株)製:サスティール#100)
【0038】
2. 物性測定法
(1)窒素透過度:ガス・水蒸気透過度測定装置(S−69型160ml、柴田化学工業(株)製)により測定。
【0039】
(2)結晶化温度
使用装置:パーキンエルマー社製、示差走査熱量DSC7型
測定方法:試料5mgを秤量して専用のアルミパンに入れ、専用のクリンパーによってクリンプした後、DSC装置本体に収納し、試料を200℃から380℃まで10℃/分で昇温しする。380℃で1分間保持した後、試料を380℃から200℃まで10℃/分で降温し、この時得られる結晶化曲線から結晶化ピーク温度を結晶化温度とした。
【0040】
(3)結晶化熱
上記結晶化曲線において、結晶化ピーク前後で曲線がベースラインから離れる点とベースラインに戻る点とを結んで定められるピーク面積から求めた。
【0041】
(4)再結晶化平均球晶径
MFR測定後のメルクインデクサー押出し物を径方向にスライスして得られた厚さ約0.2 mmの円板状切片を試料としてスライドグラスに載せ、メトラーFP82型ホットステージに取りつけた。360℃まで40℃/分で昇温して試料を融解させ、360℃で3分間保持した後、200℃まで10℃/分で降温して再結晶させた。試料部温度が200℃に達した後、試料を載せたスライドグラスをホットステージより取りはずし、偏光により球晶構造を確認しながら、光学顕微鏡(倍率100倍及び400倍)で試料表面を観察した。試料表面に観察される連続した200個の球晶の直径を測定し、その平均値を再結晶化平均球晶径とした。なお、球晶は隣接して成長した球晶との衝突により、いびつな多角形として観察されるので、その長軸径を直径とした。また再結晶化平均球晶径が5μm以下の試料については、走査型電子顕微鏡(3000倍及び5000倍)を併用して球晶径を測定した。
【0042】
[ 実施例1〜3]
最外層(第1層及び第3層)用の組成物として、PFA/PTFE=95.5/0.5(wt %) の組成物20gを、ホットプレス上の350℃に加熱された金型中に充填し20分間加熱した後、35kgf/cm2の圧力で約3分間加圧し、次いで金型を室温のプレス上に移して7000kgf/cm2に加圧し30分間放置して冷却する。この様にして、PFA/PTFE組成物20gからなる縦150mm×横150mmx厚さ0.3mmの第1層及び第3層シートを作成した。
【0043】
次ぎに、中間層(第2層)用として表1に示す組成のPFA/PTFE組成物30gから第1層及び第3層と同様にして、縦150mm×横150mm×厚さ0.4mmのシートを各々作成した。
【0044】
次に、ホットプレス上の350℃に加熱されたの金型中に、上記により各々作成された3枚のシートを第1層、第2層、第3層シートの順に積層し10分間加熱した後、35kgf/cm2の圧力で約3分間加圧し、次いで金型を室温のプレス上に移して7000kgf/cm2に加圧し30分間放置して冷却する。この様にして、縦150mm×横150mm×厚さ1.0mmの積層体を各々作成した。
これらの積層体から径約130mmφの試験片を各々切り出し、窒素透過度を測定した。結果を表1に示す。
【0045】
[ 実施例4]
第2層として、PFA/PTFEにマイカを表1の組成で配合した組成物を用い、実施例1〜3と同様にして積層体を作成し、窒素透過度を測定した。結果を表1に示す。
【0046】
[ 実施例5〜6]
実施例4において、第1層、第3層と第2層との厚み比率を表1 のとおりに代えた以外は実施例4と同様にして積層体を作成し、窒素透過度を測定した。結果を表1に示す。
【0047】
[実施例7]
実施例6において、PFA/PTFE/マイカの配合比を表1の組成に代えた以外は実施例6と同様にして積層体を作成し、窒素透過度を測定した。結果を表1に示す。
【0048】
[ 実施例8]
実施例4において、マイカの代わりにガラスフレーク及びPPSを、表1の組成で配合した以外は実施例4と同様にして積層体を作成し、窒素透過度を測定した。結果を表1に示す。
【0049】
[ 比較例1]
第2層として、PTFEを添加せず、PFA にマイカ及びタルクを表1の組成で配合した組成物を用い、実施例1と同様にして積層体を作成し、窒素透過度を測定した。結果を表2に示す。
【0050】
[比較例2]
第2層として、PTFEを添加せず、PFA にガラスフレーク及びPPS を表1 の組成で配合した組成物を用い、実施例1と同様にして積層体を作成し、窒素透過度を測定した。結果を表2に示す。
【0051】
[ 比較例3]
第2層として、PTFEを添加せず、PFA にガラスファイバーを表1 の組成で配合した組成物を用い、実施例1と同様にして積層体を作成し、窒素透過度を測定した。結果を表2に示す。
【0052】
[ 比較例4]
実施例において第1層及び第3層に用いたシートの単層について窒素透過度を測定した。結果を表2に示す。
【0053】
[ 比較例5]
PFA のみからなるシートの単層について窒素透過度を測定した。結果を表2に示す。
【0054】
なお第1層及び第3層の平均球晶径は、下記のとおりである。
実施例1〜8及び比較例1〜4・・・3μm
比較例5・・・・・・・・・・・・66μm
【0055】
【表1】
Figure 0004175710
【0056】
【表2】
Figure 0004175710
【0057】
実施例及び比較例から明らかなように、本発明の多層積層体は、単層体(比較例4及び5)及び中間層にPTFEが含まれない多層積層体(比較例1〜3)に比して、耐浸透性が改善されていることが分かる。
また、中間層にPTFEに加え鱗片状充填材も添加することにより、多層積層体の耐浸透性がより改善される。
更に、最上層、中間層、最下層の組成が各々同一であっても、各々の層の厚さを適宜選択する(実施例4〜6)ことにより、更に耐浸透性を改善されることが分かる。
【0058】
【発明の効果】
本発明は、PFA(A)と特定のPTFE(B)の組成物を用い、それぞれ異なる組成としたものをそれぞれ中間層及び最外層として積層して多層積層体としたことにより、ガスや薬液等の耐浸透性に優れ、かつ、表面が平滑で充填材の溶出による製品の汚染を起こす恐れが少なく、耐熱性、耐薬品性に優れたライニング材等として利用価値が大きい。

Claims (4)

  1. 溶融成形性テトラフルオロエチレン/フルオロアルコキシトリフルオロエチレン共重合体(A) と、305℃以上の結晶化温度と50J/g以上の結晶化熱を有するポリトラフルオロエチレン(B)とからなり、(A),(B) 合計重量に対し(B)を4重量%以上、50重量%以下含有する組成物からなる層(1)を中間層とし、その両側に上記(A)と(B)とからなり、(B)を0.1重量%以上、4重量%未満含有する組成物層(2)が最外層として積層されてなる、少なくとも3層積層構成を有する多層積層体。
  2. 中間層(1)が平均粒径1〜500ミクロン、アスペクト比が10〜10,000である鱗片状充填材を含有することを特徴とする請求項1記載の多層積層体。
  3. 鱗片状充填材がマイカ、ガラスフレーク、タルク、シリコンカーバイドフレーク、アルミナフレーク、グラファイトフレーク、或いはこれらの混合物である請求項1または請求項2に記載の多層積層体。
  4. 最外層の各々の厚さが多層積層体全体の厚さの5〜45%、中間層の厚さが多層積層体全体の厚さの10%〜90%である請求項1〜3記載のいずれかに記載の多層積層体。
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