JP4175123B2 - 複合化カーボンブラックの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、湿式処理による無機材料複合化カーボンブラックの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
カーボンブラックは、優れた黒色性を有することから、着色顔料や遮光材料として、印刷インキ、塗料、プラスチック形成材料などの幅広い分野で使用されている。これら用途への要求品質を満たすには、カーボンブラックを微分散する必要があるが、カーボン表面は極性が低く、分散樹脂を用いたとしても、カーボン表面と、分散樹脂の極性官能基との相互作用が小さく、大きな効果が得られない。そこで、カーボンブラックに分散性や樹脂との親和性を付与するために種々の表面処理方法が試みられている。その一つとしてカーボンブラックの酸化処理がある。酸化処理方法としてはオゾン処理、プラズマ処理などの気相酸化法と硝酸や過酸化水素水などを用いる液相酸化法が考案されている。しかし、気相処理は処理能力が低い、装置が高価である等の問題があり、液相法は強酸を使用するために作業安全性などに問題がある。特に硝酸処理によって酸化されたカーボンブラックについては変異原生の問題が指摘されている。
【0003】
また、カーボンブラックはそれ自体が導電性を有する為、電極や帯電防止材料として用いられているが、例えば液体または粉体トナーやカラーフィルターのブラックマトリクスの様な、黒色性および、絶縁性乃至は高抵抗性が求められる分野では製品の導電性を抑えるためにカーボンの使用量を制限すると、十分な黒色度が得られない等の問題がある。
【0004】
そこで、特許文献1、特許文献2では、カーボンブラックのスラリーに珪酸ナトリウム溶液を混合し、カーボンブラック表面にシリカを沈着させることで、カーボンブラックの分散性の向上や、導電性を抑制する試みが行われている。しかしながらこれらの方法では、未処理のカーボンブラックを使用すると、カーボンブラックスラリーの分散安定性が図れず、均一な被覆処理が困難であること。またカーボンブラックスラリーの分散性改善のためにカーボンブラックに酸化処理を行う場合、上記で示した様な問題がある。
【0005】
【特許文献1】
特開平9−202862号報
【0006】
【特許文献2】
特開2001−115043号報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
カーボンブラック表面に無機材料を複合化することで、例えば、易分散性および高電気抵抗性を有するカーボンブラック等、カーボンブラックにシェルとなる無機材料の性質を付与する方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、カーボンブラック表面に無機材料を複合化することで、カーボンブラックに無機材料の性質を付与できること、例えば、難分散かつ導電性を有するカーボンブラックを、無機材料で被覆することで、分散性が改善されるとともに、絶縁性乃至は高抵抗性を付与できることを見いだし、本発明に至った。
【0009】
すなわち本発明は、カーボンブラックに塩基性官能基を有する有機色素誘導体または塩基性官能基を有するトリアジン誘導体を吸着処理し、次いで無機粒子がマイナスの表面電荷を持つpH領域において上記無機粒子で処理することを特徴とする複合化カーボンブラックの製造方法に関する。
【0010】
また本発明は、上記の吸着処理および無機粒子処理が、メディア型分散機で行われることを特徴とする複合化カーボンブラックの製造方法に関する。
【0011】
さらに本発明は、上記無機粒子としてカップリング剤処理された無機粒子を用いることを特徴とする複合化カーボンブラックの製造方法に関する。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明に用いるカーボンブラックとしては、市販のファーネスブラック、チャンネルブラック、サーマルブラック、アセチレンブラックなどの各種のものを用いることができる。また、通常行われている酸化処理されたカーボンブラックも使用できる。しかし、有機色素誘導体またはトリアジン誘導体の吸着性、脱着性を考えた場合、官能基の少ない中性カーボンの方が好ましい。また、カーボンブラックの粒径としては、通常のインキや塗料に用いるカーボンブラックの粒径範囲と同様に0.01〜1μmが好ましく、特に、0.01〜0.2μmが好ましい。ただし、ここでいう粒径とは電子顕微鏡などで測定された平均一次粒子径を示し、この物性値は一般にカーボンブラックの物理的特性を表すのに用いられている。
【0013】
本発明に用いる、塩基性官能基を有する有機色素誘導体および、塩基性官能基を有するトリアジン誘導体は、下記一般式(1)または(3)で表される。
一般式(1)
【0014】
【化1】
【0015】
式中の記号は下記の意味を表す。
【0016】
Q1;有機色素残基、アントラキノン残基またはアミノ基を有するアリール基
X1;直接結合,−CONH−Y2 −,−SO2 NH−Y2 - または−CH2 NHCOCH2 NH−Y2 −(Y2 ;置換基を有してもよいアルキレン基またはアリーレン基を表す。)
Y1 ;−NH−または−O−
Z;水酸基、アルコキシ基または下記一般式(2)で示される基で、nは1〜4の整数を表す。またn=1の場合 −NH−X−Q1であってもよい。
【0017】
R1 ,R2 ;それぞれ独立に置換もしくは無置換のアルキル基
一般式(2)
【0018】
【化2】
【0019】
式中の記号は下記の意味を表す。
【0020】
Y3 ;−NH−または−O−
R3 ,R4;それぞれ独立に置換もしくは無置換のアルキル基またはR3 とR4 とが一体
となって形成されたヘテロ環。
【0021】
m;1〜6の整数。
【0022】
一般式(3)
Q2−(−X2−Y4)n
式中の記号は下記の意味を表す。
【0023】
Q2;有機色素残基またはアントラキノン残基
X2;直接結合,−CONH−Y5−,−SO2 NH−Y5 −または−CH2 NHCOCH2 NH−Y2 −(Y2は置換基を有してもよいアルキレン基またはアリーレン基を表す。)
Y4;下記一般式(4)で示される基
n;1〜4の整数。
【0024】
一般式(4)
【0025】
【化3】
【0026】
式中の記号は下記の意味を表す。
【0027】
R5 , R6 ; それぞれ独立に置換もしくは無置換のアルキル基
m;1〜6の整数。
【0028】
上記一般式(1)のQ1、(3)のQ2における有機色素残基としてはフタロシアニン系色素、アゾ系色素、キナクリドン系色素、ジオキサジン系色素、アントラピリミジン系色素、アンサンスロン系色素、インダンスロン系色素、フラバンスロン系色素、ペリレン系色素、ペリノン系色素、チオインジコ系色素、イソインドリノン系色素、トリフェニルメタン系色素等の顔料または染料が挙げられる。上記一般式(1)のQ1 におけるアミノ基を有するアリール基としては、例えばアミノフェニル基、アミノナフチル基などが挙げられ、この時ベンゼン環にはアミノ基に加え、他の置換可能な場所にハロゲン基、アミノ基、ニトロ基、水酸基、カルボキシル基、スルホン酸基、アルコキシ基、置換または無置換のアルキル基の何れかの置換基を有してもよい。
【0029】
カーボンブラックへの塩基性官能基を有する有機色素誘導体または塩基性官能基を有するトリアジン誘導体の吸着処理は、塩基性官能基を有する有機色素誘導体または塩基性官能基を有するトリアジン誘導体をpH3〜7、より好ましくはpH3〜5の酸性水溶液に溶解させ、その水溶液中にカーボンブラックを添加して混合することで吸着処理が進行するものである。このとき用いる酸としては、塩酸、硫酸、硝酸、燐酸、強酸と弱塩基の反応によって得られる塩類の無機化合物、カルボン酸類、スルホン酸類の有機酸等、水に溶解して酸性を示す化合物を用いることができるが、有機酸類が好ましく、カルボン酸類が特に好ましい。
【0030】
カーボンブラックに、塩基性官能基を有する有機色素誘導体または塩基性官能基を有するトリアジン誘導体を吸着処理することにより、カーボンブラックの水への濡れ性が向上すると共に、カーボンブラック表面に導入された有機色素またはトリアジン誘導体の塩基性官能基と酸との塩形成により生じる四級アンモニウム塩残基どうしの電荷反発により、解凝集が起こる。また同時に、カーボンブラック表面に導入された四級アンモニウム塩残基により、吸着処理カーボンの等電点は、未処理のものに比べて塩基性側にシフトする。すなわち、塩基性官能基を有する有機色素誘導体または塩基性官能基を有するトリアジン誘導体の処理量および溶媒のpHを変えることにより、表面電荷がコントロールされたカーボンの水分散体をつくることができる。
【0031】
カーボンブラックへの塩基性官能基を有する有機色素誘導体または塩基性官能基を有するトリアジン誘導体の吸着処理は、通常顔料分散に使用している分散機が使用できる。以下に具体例を挙げるが、それらに限定されるものではない。例えば、ペイントコンディショナー(レッドデビル社製)、ボールミル、サンドミル(シンマルエンタープライゼス社製「ダイノミル」等)、アトライター、パールミル(アイリッヒ社製「DCPミル」等)、コボールミル、ホモミキサー、ホモジナイザー(エム・テクニック社製「クレアミックス」等)、湿式ジェットミル(ジーナス社製「ジーナスPY」、ナノマイザー社製「ナノマイザー」等)等を用いることができる。コスト、処理能力等を考えた場合、メディア型分散機を使用するのが好ましい。また、メディアとしてはガラスビーズ、ジルコニアビーズ、アルミナビーズ、磁性ビーズ、スチレンビーズ等を用いることができる。
無機粒子の複合化を均一に行う為に、分散機によって吸着処理したカーボンブラックは、分散粒径として1μm以下、好ましくは0.5μm以下に微細化するのが望ましい。ここでいう分散粒径とは、一般的な粒度分布計、例えば、光散乱方式の粒度分布計(日機装社製「マイクロトラックUPA」)で測定される値である。
【0032】
カーボンブラックへの塩基性官能基を有する有機色素誘導体または塩基性官能基を有するトリアジン誘導体の吸着処理量は、有機色素部分またはアントラキノン残基および/またはアリール基とトリアジン部分を吸着部位と考えた場合、カーボンブラックのBET比表面積の20%以上を吸着させるのが好ましい。20%未満では、吸着処理カーボンブラック水分散液の分散安定化が図れなくなる。
【0033】
未吸着の有機色素誘導体または塩基性官能基を有するトリアジン誘導体は、使用製品の耐水性、ブリード等への影響が懸念される。耐水性、ブリードへの要求が高い用途に使用する場合は、遠心分離、限外濾過等の操作により未吸着の有機色素誘導体またはトリアジン誘導体を除去するのが望ましい。
【0034】
本発明に用いる無機粒子としては、金属酸化物、金属の複合酸化物、金属の水酸化物および無機塩等が使用できる。具体的には、酸化珪素、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化マグネシウム、アルミナ、ジルコニア、カオリン、タルク、ベントナイト、フェライト、マイカ、水酸化アルミニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウムおよび炭酸カルシウム等が挙げられるが、これらに限定されない。
【0035】
また本発明に使用する無機粒子は、カーボンブラックに付与したい性質にあわせてこれを選択する。例えば高抵抗性を付与する場合は、市販のシリカ、酸化チタン、硫酸バリウム、酸化鉄等を用いることができるが、導電化処理されていないものであればこれらに限定されるものではない。また無機粒子は、一種類で使用しても良いし、二種類以上組み合わせて使用しても良い。
【0036】
用いる無機粒子の粒径としては、一次粒径がコアとなるカーボンブラックの1/3以下のものが好ましく、さらに好ましくは1/5以下のものがよい。カーボンブラックの粒径に対して無機粒子の粒径が大きすぎると、均一な複合化が困難になる。
【0037】
また、本発明に用いる無機粒子は、予めカップリング剤で処理されていても良い。カップリング剤は、シラン系、チタネート系、アルミキレート系のいずれでも良く、具体的にはメチルトリエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルジメトキシラン、テトラエトキシシラン、テトラメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、N(2アミノエチル)3アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N(2アミノエチル)3アミノプロピルトリメトキシシラン、3アミノプロピルトリエトキシシラン、3グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、2-(34エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3クロロプロピルメチルジメトキシシラン、3メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3メルカプトプロピルトリメトキシシラン、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリドデシルベンゼンスルホニルチタネート、イソプロピルトリス(ジオクチルパイロホスフェート)チタネート、テトライソプロピルビス(ジオクチルホスファイト)チタネート、テトラオクチルビス(ジトリデシルホスファイト)チタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)オキシアセテートチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)エチレンチタネート、イソプロピルトリオクタノイルチタネート、イソプロピルジメタクリルイソステアロイルチタネート、イソプロピルイソステアロイルジアクリルチタネート、イソプロピルトリ(ジオクチルホスフェート)チタネート、イソプロピルトリクミルフェニルチタネート、イソプロピルトリ(N-アミドエチル・アミノエチル)チタネート、ジクミルフェニルオキシアセテートチタネート、ジイソステアロイルエチレンチタネート
アセトアルコキシアルミニウムジイソプロピレート等がある。
【0038】
本発明におけるカップリング剤の無機粒子への処理方法としては、従来公知の方法を用いることができる。すなわち、カップリング剤と無機粒子を湿式または乾式で各種混合分散機により、混合、粉砕、加熱等の処理をする。具体的には、湿式処理ではペイントコンディショナー(レッドデビル社製)、ボールミル、サンドミル(シンマルエンタープライゼス社製「ダイノミル」等)、アトライター、パールミル(アイリッヒ社製「DCPミル」等)、コボールミル、ホモミキサー、ホモジナイザー(エム・テクニック社製「クレアミックス」等)、湿式ジェットミル(ジーナス社製「ジーナスPY」、ナノマイザー社製「ナノマイザー」等)等を用いることができ、また乾式処理では、ペイントコンディショナー(レッドデビル社製)、ボールミル、アトライター、ニーダー、3本ロールミル、2本ロールミル、ボールミル、ローラーミル、石臼式ミル、ハイブリダイザー((株)奈良機械製作所)、メカノマイクロス((株)奈良機械製作所)、メカノフュージョンシステムAMS(ホソカワミクロン(株))等が使用できるがこられに限定されるものではない。
【0039】
無機粒子とカップリング剤の比率としては、用いる無機粒子の粒径、比重、およびカップリング剤の分子量によって異なるが、無機粒子に対してカップリング剤を、2〜250重量%使用する。特にシランカップリング剤を使用する場合、下式より算出される、無機粒子を単層被覆する為に必要なシランカップリング剤理論量の0.5〜1.5倍量が好ましい。
【0040】
無機粒子に対するカップリング剤理論量(重量%)=(100*Mw)/(26*d*r)
Mw:シランカップリング剤の分子量
d :無機粒子の真比重(g/cm3)
r :無機粒子の一次粒子半径(nm)
複合化処理におけるカーボンブラックと無機粒子の比率は、用いるカーボンブラックの粒径、無機粒子の粒径および無機粒子の比重によって異なるが、無機粒子がカーボンブラックに対して10〜200重量%が好ましい。特に無機粒子として酸化珪素を用いる場合、カーボンブラックに対する比率は、10〜120重量%が好ましく、さらに好ましくは10〜60重量%が良い。
【0041】
無機粒子の複合化処理についても、通常の顔料分散に使用している分散機が使用できる。
無機粒子の複合化処理は、塩基性官能基を有する有機色素誘導体または塩基性官能基を有するトリアジン誘導体を吸着処理したカーボンブラックの水分散液に、無機粒子を添加し混合する。無機粒子は粉体のまま添加してもよいし、分散体を添加してもよい。この無機粒子の複合化処理は、無機粒子の表面電荷がマイナスとなるpH域で行うが、塩基性官能基を有する有機色素誘導体または塩基性官能基を有するトリアジン誘導体を吸着処理したカーボンブラック水分散液の分散安定性を考慮すると、塩基性官能基を有する有機色素誘導体または塩基性官能基を有するトリアジン誘導体を吸着処理したカーボンブラックの等電点未満、かつ無機粒子の表面電荷がマイナスとなるpH域での処理がより好ましい。そうすることによって、塩基性官能基を有する有機色素誘導体または塩基性官能基を有するトリアジン誘導体を吸着処理したカーボンブラックの分散が保たれるとともに、カーボンブラックの表面電荷がプラス、無機粒子の表面電荷がマイナスとなるめ、均一かつ強固な複合化が達成される。また本発明では、カーボンブラックを誘導体処理することでコアとなるカーボンブラックの等電点が塩基性側にシフトするため、無機材料の複合化に適するpH域が、未処理のカーボンブラックを用いる場合と比べて、大幅に広くなる。
【0042】
この複合化カーボンブラックは、水を除去して使用しても良いし、水系で使用する場合は、この組成物にインキ、塗料用の樹脂を混合しても使用できる。
【0043】
【0044】
【実施例】
以下、実施例に基づき本発明をさらに詳しく説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。実施例中、部および%は、それぞれ重量部および重量%を表す。また、実施例における、塩基性官能基を有する有機色素誘導体または塩基性官能基を有するトリアジン誘導体の吸着量は、処理液を超遠心分離器(日立工機社製70P−72、5)にかけた(50000rpmで1時間)ときの上澄み液の吸光度(日本分光社製V570−DSで測定)から算出した。また誘導体処理カーボンブラックおよび無機粒子の表面電荷(ゼータ電位)は、ゼータ電位計(大塚電子社製、ELS−6000)で測定した。無機複合化処理後の分散粒度(平均粒径(D50))を動的光散乱方式の粒度分布計(日機装社製、マイクロトラックUPA)を用いて測定した。また水溶性アクリル樹脂(酸化65、OH価50、Mw=15000、固形分35%)(樹脂A)とサイメル325(サイテック社製、メラミン樹脂、固形分80%)を用いてアクリル/メラミン=7/3(固形分比)、塗料固形分中のカーボンブラック濃度が、50重量%となる塗料を作製し、PETフィルムに塗工、焼き付けを行い、塗膜の表面電気抵抗(ADVANTEST社製、TR−8652、印加電圧1V)を測定した。
【0045】
<カップリング剤処理シリカの作製>
アエロジルA380(日本アエロジル社製、一次粒子径約7nm)100部にD031A(チッソ社製、メチルトリメトキシシラン)50部、イオン交換水10部を添加し、ガラスビーズをメディアとしてペイントコンディショナーで粉砕、混合処理した。得られた粉体をビーズと分離した後、乾燥してカップリング剤処理シリカ(メチルトリメトキシシラン処理シリカA)を得た。
【0046】
<実施例1>
0.5%の酢酸水溶液100部に、一般式(5)で示されるフタロシアニン誘導体(誘導体A)0.15部を溶解した後、ラーベン410(コロンビヤンケミカル社製、BET比表面積26m2/g)を10部加え、ペイントシェーカーを用いて30分分散した。この誘導体処理カーボンブラック分散液のpHは3.5、カーボンブラックに対する誘導体Aの吸着量は、0.57mg/m2であり、フタロシアニン部分の占有面積を106Å2とすると、表面被覆率は、約48%となる。また、処理カーボンのpH3.5における表面電荷(ゼータ電位)は+20mVで、等電点は5.0であった。上記の誘導体処理カーボンブラック分散液に、酢酸でpHを3.5に調整したスノーテックス−O40(日産化学工業社製コロイダルシリカ、一次粒子径10〜20nm、固形分40%、pH3.5でのゼータ電位は−30mVであった。)を13部添加し、ペイントシェーカーで30分分散した。この処理液を濾過後、固形分を水洗、乾燥および粉砕して無機複合化カーボンブラック(処理粉A)を得た。
【0047】
次に下記組成物をペイントシェーカーで分散し、分散物を得た。
【0048】
処理粉A 76部
アクリル樹脂A 48部
イオン交換水 340部
上記分散物に、サイメル325を9部添加し、均一になるようにディスパーで撹拌、混合し水性カーボンブラック塗料を得た。
【0049】
一般式(5)
【0050】
【化4】
【0051】
<実施例2>
0.5%の酢酸水溶液100部に、一般式(6)で示されるベンズイミダゾロン誘導体(誘導体B)0.15部を溶解した後、ラーベン410(コロンビヤンケミカル社製、BET比表面積26m2/g)を10部加え、ペイントシェーカーを用いて30分分散した。この誘導体処理カーボンブラック分散液のpHは3.4、カーボンブラックに対する誘導体Bの吸着量は、0.58mg/m2であり、有機色素部分およびトリアジン部分を吸着部位と考えた場合の占有面積を111Å2とすると、表面被覆率は、約56%となる。また、処理カーボンのpH3.4における表面電荷(ゼータ電位)は+32mVで、等電点は5.5であった。 上記の誘導体処理カーボンブラック分散液に、酢酸でpHを3.5に調整したスノーテックス−XS(日産化学工業社製コロイダルシリカ、一次粒子径4〜6nm、固形分20%、pH3.5でのゼータ電位は−33mVであった。)を10部添加し、ペイントシェーカーで30分分散した。この処理液を濾過後、固形分を水洗、乾燥および粉砕して無機複合化カーボンブラック(処理粉B)を得た。
【0052】
次に下記組成物をペイントシェーカーで分散し、分散物を得た。
【0053】
処理粉B 60部
アクリル樹脂A 80部
イオン交換水 300部
上記分散物に、サイメル325を15部添加し、均一になるようにディスパーで撹拌、混合し水性カーボンブラック塗料を得た。
【0054】
一般式(6)
【0055】
【化5】
【0056】
<実施例3>
実施例2において、酢酸でpHを3.5に調整したスノーテックス−XS 10部の代わりに、メチルトリメトキシシラン処理シリカAを3部用いること以外は、実施例2と同様の方法で、無機複合化カーボンブラックを得た(処理粉C)。
【0057】
次に下記組成物をペイントシェーカーで分散し、分散物を得た。
【0058】
処理粉C 65部
アクリル樹脂A 71部
イオン交換水 314部
上記分散物に、サイメル325を13部添加し、均一になるようにディスパーで撹拌、混合し水性カーボンブラック塗料を得た。
【0059】
<実施例4>
0.5%の酢酸水溶液100部に、誘導体Bを0.2部溶解した後、ラーベン410(コロンビヤンケミカル社製、BET比表面積26m2/g)を10部加え、ペイントシェーカーを用いて30分分散した。カーボンブラックに対する誘導体Bの吸着量は、0.73mg/m2であり、有機色素部分およびトリアジン部分を吸着部位と考えた場合の占有面積を111Å2とすると、表面被覆率は、約71%となる。上記の誘導体処理カーボンブラック分散液のpHを10%のアンモニア水で5.0に調整(処理カーボンのpH5.0における表面電荷(ゼータ電位)は+10mV、等電点は5.9であった。)した後、バリファインBF40(堺化学工業社製硫酸バリウム、一次粒子径約10nm、pH5.0でのゼータ電位は−9mVであった。)を2.4部添加し、ペイントシェーカーで30分分散した。この処理液を濾過後、固形分を水洗、乾燥および粉砕して無機複合化カーボンブラック(処理粉D)を得た。
【0060】
次に下記組成物をペイントシェーカーで分散し、分散物を得た。
【0061】
処理粉D 62部
アクリル樹脂A 76部
イオン交換水 381部
上記分散物に、サイメル325を14.3部添加し、均一になるようにディスパーで撹拌、混合し水性カーボンブラック塗料を得た。
【0062】
<実施例5>
0.5%の酢酸水溶液100部に、一般式(7)で示されるアントラキノン誘導体(誘導体C)0.15部を溶解した後、を10部加え、ペイントシェーカーを用いて30分分散した。この誘導体処理カーボンブラック分散液のpHは3.4、カーボンブラックに対する誘導体Cの吸着量は、0.57mg/m2であり、有機色素部分およびトリアジン部分を吸着部位と考えた場合の占有面積を114Å2とすると、表面被覆率は、約60%となる。また、処理カーボンのpH3.4における表面電荷(ゼータ電位)は+24mVで、等電点は5.1であった。上記の誘導体処理カーボンブラック分散液に、MT−150W(テイカ社製酸化チタン、一次粒子径15nm)を4部添加し、ペイントシェーカーで30分分散した。この処理液を濾過後、固形分を水洗、乾燥および粉砕して無機複合化カーボンブラック(処理粉E)を得た。
【0063】
次に下記組成物をペイントシェーカーで分散し、分散物を得た。
【0064】
処理粉E 70部
アクリル樹脂A 60部
イオン交換水 345部
上記分散物に、サイメル325を11部添加し、均一になるようにディスパーで撹拌、混合し水性カーボンブラック塗料を得た。
【0065】
一般式(7)
【0066】
【化6】
【0067】
<比較例1>
実施例1において誘導体Aを使用しないこと以外は、実施例1と同様の方法で、無機未複合化カーボンブラックを得た(処理粉F)。ここで、ラーベン410スラリーのpHは3.2であり、またこのときのゼータ電位は0mVであった。
【0068】
次に下記組成物をペイントシェーカーで分散し、分散物を得た。
【0069】
処理粉F 76部
アクリル樹脂A 48部
イオン交換水 340部
上記分散物に、サイメル325を9部添加し、均一になるようにディスパーで撹拌、混合し水性カーボンブラック塗料を得た。
【0070】
<比較例2>
実施例2において誘導体Bを使用しないこと以外は、実施例2と同様の方法で、無機未複合化カーボンブラックを得た(処理粉G)。
【0071】
次に下記組成物をペイントシェーカーで分散し、分散物を得た。
【0072】
処理粉G 60部
アクリル樹脂A 80部
イオン交換水 300部
上記分散物に、サイメル325を15部添加し、均一になるようにディスパーで撹拌、混合し水性カーボンブラック塗料を得た。
【0073】
<比較例3>
実施例2において、スノーテックス−XS 10部を添加しないこと以外は、実施例2と同様の方法で、誘導体Bを吸着処理したカーボンブラックを得た(処理粉H)。
【0074】
次に下記組成物をペイントシェーカーで分散し、分散物を得た。
【0075】
処理粉H 50部
アクリル樹脂A 100部
イオン交換水 275部
上記分散物に、サイメル325を19部添加し、均一になるようにディスパーで撹拌、混合し水性カーボンブラック塗料を得た。
【0076】
実施例1〜5および比較例1〜3で得られた水性カーボンブラック塗料の分散粒径および、と膜の抵抗値測定の結果を表1に示す。
【0077】
【表1】
【0078】
【発明の効果】
本発明により、カーボンブラックに無機材料の特性を付与し、難分散で導電性であるカーボンブラックに分散性とともに高抵抗性を付与することができる。
Claims (3)
- カーボンブラックに塩基性官能基を有する有機色素誘導体または塩基性官能基を有するトリアジン誘導体を吸着処理し、次いで無機粒子がマイナスの表面電荷を持つpH領域において上記無機粒子で処理することを特徴とする複合化カーボンブラックの製造方法。
- 処理が、メディア型分散機で行われる請求項1記載の複合化カーボンブラックの製造方法。
- カップリング剤で処理された無機粒子を使用する請求項1または請求項2記載の複合化カーボンブラックの製造方法。
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