JP4174984B2 - 磁気エンコーダ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば自動車、家電製品、自転車等の2部材の回転を検出する装置に用いられる磁気エンコーダに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の磁気エンコーダは、例えば自動車の車速を検出する車速センサのような回転速度検出装置に適用される。
【0003】
従来の磁気エンコーダとしては、図3に示すようなものがある。図3に示す磁気エンコーダ101は、2部材としての軸151とハウジング152間の相対回転速度を検出すると共に、軸151とハウジング152間の環状隙間をシールするものである。
【0004】
磁気エンコーダ101は、まず、回転する軸151に嵌着された金属環102を備える。金属環102は、軸151と固定される軸方向部102aと、軸方向部102aの外部側端部からハウジング152側へ延びる環状の径方向部102bと、から構成される。
【0005】
そして、金属環102の径方向部102bの外部側表面に、一体化された環状の磁化ゴム状弾性体部103を有する。磁化ゴム状弾性体部103は、図3のA矢視図である図4に示すように、環状で円周方向に磁極NSが交互に並ぶように多磁極化されている。そして、外部側に設けられた磁気抵抗効果素子等のセンサ161が、軸151の回転に伴い磁化ゴム状弾性体部103が回転することで生じるセンサ161に対向する位置での磁化ゴム状弾性体部103の磁化の変化を感知し、軸151の回転速度の検出が行われるものである。
【0006】
また、磁気エンコーダ101は、ハウジング152に取り付けられた第2金属環104を備える。第2金属環104は、ハウジング152と固定される軸方向部104aと、軸方向部104aの内部側端部から軸151側へ延びる径方向部104bと、から構成される。第2金属環104は径方向部104bを金属環102の径方向部102bの内部側に配置した状態で取り付けられる。
【0007】
そして、第2金属環104には、第2金属環104の外部側を覆ったゴム状弾性体部105が一体化されている。ゴム状弾性体部105は、第2金属環104の径方向部104bの内周先端に金属環102に摺動自在に接触するシールリップ部106を有する。
【0008】
シールリップ部106は、金属環102の径方向部102bに密接する一番外部側に配置された第1リップ部106aと、第1リップ部106aの内周側で金属環102の軸方向部102aに密接する第2リップ部106bと、第2リップ部106bよりも内部側で金属環102の軸方向部102aに密接する第3リップ部106cと、からなる。
【0009】
このシールリップ部106によって、外部からのダストの侵入及び内部のグリースの流出を抑制していた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来技術の磁気エンコーダでは、設置スペースが狭いために磁化ゴム状弾性体部の肉厚を充分に確保することができなく、高磁力を得ることが困難であった。このため、センサで磁化ゴム状弾性体部の磁化変化の感知が不安定となり、回転速度の検出精度が不安定となるおそれがあった。
【0011】
本発明は、上記した従来技術の課題を解決するものであり、その目的とするところは、被検知部の肉厚を確保して回転速度の検出精度を安定化する磁気エンコーダを提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明にあっては、相対回転する同心的な2部材の内の回転する一方の部材に取り付けられる金属環と、該金属環における検知手段に対向する面側に焼き付けにより該金属環に一体化された被検知部となる環状の磁化ゴム状弾性体部と、前記金属環のうち前記磁化ゴム状弾性体部が一体化された面とは反対側の面に摺動自在に接触するシールリップ部を有し、前記2部材間の隙間をシールするシール手段と、を備え、
前記磁化ゴム状弾性体部は前記検知手段に対向する側の面が平面となるように形成され、かつ、前記金属環には前記一方の部材が回転する際に前記検知手段に対向する領域に沿って全周にわたって溝が形成されることによって、前記磁化ゴム状弾性体部の厚みは前記溝に沿って他の位置よりも厚くなり、かつ前記金属環の厚みは溝が形成されている位置が他の位置よりも薄く構成されると共に、前記シールリップ部は、前記金属環における溝によって厚みが薄くなった位置を避けた位置に摺動自在に接触するように構成されていることを特徴とする。
【0013】
したがって、設置スペースが狭くても被検知部の肉厚を充分に確保することができ、高磁力を得ることができるため、検知手段で被検知部の磁化変化の感知が安定し、回転速度の検出精度が安定する。
【0017】
前記2部材のうちの他方の部材に取り付けられる第2金属環を備え、前記シールリップ部は、第2金属環から延びて前記金属環に摺動自在に接触するように構成されているとよい。
【0018】
これにより、好適なシール性を発揮することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下に図面を参照して、この発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【0020】
本発明の実施の形態に係る磁気エンコーダを図1に示す。この磁気エンコーダ1は、例えば自動車の車速を検出する車速センサのような回転速度検出装置に適用される。
【0021】
図1に示す磁気エンコーダ1は、2部材としての軸51とハウジング52間の相対回転速度を検出すると共に、軸51とハウジング52間の環状隙間をシールするものである。
【0022】
磁気エンコーダ1は、まず、回転する軸51に嵌着された環状部材としての金属環2を備える。金属環2は、軸51と固定される軸方向部2aと、軸方向部2aの外部側端部からハウジング52側へ延びる環状の径方向部2bと、から構成される。
【0023】
そして、金属環2の径方向部2bの外部側表面に、焼き付け一体化された被検知部としての環状の磁化ゴム状弾性体部3を有する。
【0024】
磁化ゴム状弾性体部3は、図3と同様図1のA矢視図である図4に示すように、環状で円周方向に磁極NSが交互に並ぶように多磁極化されている。磁化ゴム状弾性体は、ゴム材であることから、いろいろな形状に成形が可能となる。
【0025】
そして、外部側に設けられた検知手段としての磁気抵抗効果素子等のセンサ61が、軸51の回転に伴い磁化ゴム状弾性体部3が回転することで生じるセンサ61に対向する位置での磁化ゴム状弾性体部3の磁化の変化を感知し、軸51の回転速度の検出が行われるものである。なお、検出結果は、デジタル信号にて処理ができるため、回転が無い場合でも検出が可能となる。
【0026】
また、磁気エンコーダ1は、ハウジング52に取り付けられた第2の環状部材としての第2金属環4を備える。第2金属環4は、ハウジング52と固定される軸方向部4aと、軸方向部4aの内部側端部から軸51側へ延びる径方向部4bと、から構成される。第2金属環4は径方向部4bを金属環2の径方向部2bの内部側に配置した状態で取り付けられる。
【0027】
そして、第2金属環4には、第2金属環4の外部側を覆ったゴム状弾性体部5が焼き付け一体化されている。ゴム状弾性体部5は、第2金属環4の径方向部4bの内周先端に金属環2に摺動自在に接触するシールリップ部6を有する。
【0028】
シールリップ部6は、金属環2の径方向部2bに密接する一番外部側に配置された第1リップ部6aと、第1リップ部6aの内周側で金属環2の軸方向部2aに密接する第2リップ部6bと、第2リップ部6bよりも内部側で金属環2の軸方向部2aに密接する第3リップ部6cと、からなる。
【0029】
このシールリップ部6によって、外部からのダストの侵入及び内部のグリースの流出を抑制している。
【0030】
次に、本実施の形態の特徴部分について図2(a)を参照して説明する。
【0031】
図2(a)に示すように、本実施の形態では、金属環2の径方向部2bの外部側面のセンサ61に対向する位置に所定幅の溝7を形成している。この溝7は、センサ61に対向する位置である環状の径方向部2bの円周上の全てに設けられ環状となっている。このため、金属環2の径方向部2bの板厚はセンサ61に対向する位置だけが薄くなっている。
【0032】
そして、図1で示すように金属環2の径方向部2bの外部側に一体化される磁化ゴム状弾性体部3は、その外部側表面を平坦な平面として形成されている。
【0033】
このため、金属環2の径方向部2bと磁化ゴム状弾性体部3を合わせた厚みは、溝7が有る無しにかかわらずどの位置であっても等しくなっている。よって、設置スペースは従来と同一スペースに設定が可能である。
【0034】
以上の構成の磁気エンコーダ1では、磁化ゴム状弾性体部3のセンサに対向する位置の肉厚、すなわち溝7の外部側の磁化ゴム状弾性体部3の肉厚は、他の位置よりも厚くなっている。
【0035】
したがって、設置スペースが狭くても磁化ゴム状弾性体部3の肉厚を充分に確保することができ、高磁力を得ることができるため、センサ61で磁化ゴム状弾性体部3の磁化変化の感知が安定し、回転速度の検出精度が安定する。
【0036】
特に、金属環2の径方向部2bと磁化ゴム状弾性体部3を合わせた厚みが全て一定であり、センサ61に対向する位置で金属環2の径方向部2bが内部側に突出することもないので、径方向部2bの内部側も従来と同様のスペースを確保できることから、従来と同様の構成のままのシールリップ部6が好適にシール性を発揮することができる。
【0037】
なお、図2(b),(c)に図2(a)のB部を拡大した金属環2の径方向部2bに形成する溝7の他の例を示す。図2(b)は、三角状の溝7であり、図2(c)は円弧形状の溝7である。このように、磁化ゴム状弾性体部3の肉厚を厚くすることができれば、溝7の形状は特に限定されるものではない。
【0038】
また、本実施の形態は、金属環2の径方向部2bに溝7を形成する例を説明したが、プレス加工等によって径方向部を内部側へ凹ますことでも磁化ゴム状弾性体部の肉厚を厚くすることができる。ただし、この場合には、径方向部が内部側へ突出するので、シールリップ部が従来と同様な構成のままで配置できればよいが、できない時にはシールリップ部の構成の変更が必要となってくる。
【0039】
【発明の効果】
以上説明したように本発明では、設置スペースが狭くても被検知部の肉厚を充分に確保することができ、高磁力を得ることができるため、検知手段で被検知部の磁化変化の感知が安定し、回転速度の検出精度が安定する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態に係る磁気エンコーダを示す半断面図である。
【図2】実施の形態に係る磁気エンコーダの要部を拡大して示す要部拡大図である。
【図3】従来技術の磁気エンコーダを示す半断面図である。
【図4】磁気エンコーダの多磁極化された磁化ゴム状弾性体部を示す概略図である。
【符号の説明】
1 磁気エンコーダ
2 金属環
2a 軸方向部
2b 径方向部
3 磁化ゴム状弾性体部
4 第2金属環
4a 軸方向部
4b 径方向部
5 ゴム状弾性体部
6 シールリップ部
6a 第1リップ部
6b 第2リップ部
6c 第3リップ部
7 溝
Claims (2)
- 相対回転する同心的な2部材の内の回転する一方の部材に取り付けられる金属環と、
該金属環における検知手段に対向する面側に焼き付けにより該金属環に一体化された被検知部となる環状の磁化ゴム状弾性体部と、
前記金属環のうち前記磁化ゴム状弾性体部が一体化された面とは反対側の面に摺動自在に接触するシールリップ部を有し、前記2部材間の隙間をシールするシール手段と、
を備え、
前記磁化ゴム状弾性体部は前記検知手段に対向する側の面が平面となるように形成され、かつ、前記金属環には前記一方の部材が回転する際に前記検知手段に対向する領域に沿って全周にわたって溝が形成されることによって、前記磁化ゴム状弾性体部の厚みは前記溝に沿って他の位置よりも厚くなり、かつ前記金属環の厚みは溝が形成されている位置が他の位置よりも薄く構成されると共に、
前記シールリップ部は、前記金属環における溝によって厚みが薄くなった位置を避けた位置に摺動自在に接触するように構成されていることを特徴とする磁気エンコーダ。 - 前記2部材のうちの他方の部材に取り付けられる第2金属環を備え、前記シールリップ部は、第2金属環から延びて前記金属環に摺動自在に接触するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の磁気エンコーダ。
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