JP4174308B2 - 画像形成装置 - Google Patents
画像形成装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4174308B2 JP4174308B2 JP2002352085A JP2002352085A JP4174308B2 JP 4174308 B2 JP4174308 B2 JP 4174308B2 JP 2002352085 A JP2002352085 A JP 2002352085A JP 2002352085 A JP2002352085 A JP 2002352085A JP 4174308 B2 JP4174308 B2 JP 4174308B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- reference pattern
- toner
- image
- image carrier
- pattern
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Dry Development In Electrophotography (AREA)
- Control Or Security For Electrophotography (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンタ等の電子写真プロセスを用いた画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子写真を用いた画像形成装置においては、高画質化が進み、その高画質化のための一つの方向として、当該画像形成装置に用いるトナーを小径化する方向に推移してきている。しかし、従来から多く用いられてきたトナーの製造方法の一つである粉砕方法で単にトナーの小径化を行おうとすると、トナー製造時における歩留まりが悪くなり、その結果トナーのコストが高くなってしまう。
【0003】
そこで、最近では、従来の粉砕方法に代えて、小径化を行ってもコストの面で有利な重合方法が小径トナーの製造方法として注目されている。この重合方法には、懸濁重合方法、乳化重合方法、分散重合方法等の種類がある。この中で、製品化の面では懸濁重合方法が一歩進んでいる。
【0004】
ところで、トナーを小径化していくとトナーの流動性が低下し、画像パターンの一部、特に外形の一部が欠けて緻密で均一な画像が得られない場合がある。そこで、最近では、このトナーの小径化に伴う流動性の低下を防止するために、トナーの形状を球形にすることが行われてきている。ここで、上述の懸濁重合方法で製造したトナーは球形であるものの、その粒径分布が従来の粉砕方法で製造した、いわゆる様々な形状を有する不定形トナーと同じようにブロードであるのに対して、上述の分散重合方法で製造したトナーは、粒径分布が非常にシャープで、かつ、真球度が高いので、より緻密で均一な画像が得られる。
【0005】
何れにしてもこのような球形トナーを用いた場合は、不定形トナーに比して流動性がよくなり、良好な現像特性及び転写性能(転写率)が得られる。
【0006】
しかしながら、球形トナーは転がり抵抗が小さいので、転写後の像担持体表面に残留した球形トナーをクリーニングブレードで除去する場合、像担持体とクリーニングブレードとの当接部との間から球形トナーがすり抜けて像担持体表面に多数のスジ状のトナー汚れが残り、良好なクリーニング性能が得られないという不具合がある。このクリーニング性は、現像に用いる球形トナーの粒径が小さくなるほど悪化する傾向にある。
【0007】
特に、クリーニングブレードによるクリーニング装置を備えた画像形成装置では、ブレードの先端のわずかなめくれや振動が生じてもトナーの掻き取りによるクリーニングができなくなり、クリーニング不良が発生してしまうおそれがある。
【0008】
このようなクリーニング不良の発生という問題を解決すべく、像担持体上の非画像部に多少のトナーを付着させ、クリーニングブレードと像担持体との摩擦係数を低減することにより、クリーニングブレードの反転(めくれ)を防止し、クリーニング性能を改良するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0009】
また、像担持体とクリーニングブレードとの摩擦係数を小さくする摩擦係数低下剤としてのクリーニング助剤、滑剤を像担持体上に塗布することにより、クリーニングブレードのめくれやチャタリングを防止し、クリーニング不良の発生を抑えるものが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【0010】
【特許文献1】
特開平1−229281号公報
【特許文献2】
特開昭60−225870号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、像担持体上にトナー濃度検出用の基準パターンをトナー像として形成し、この基準パターンの反射濃度をトナー濃度検出センサにより検知し、その結果に基づいて作像条件(画像濃度)を制御する画像形成装置においては、経時でクリーニングブレードのブレードエッジが磨耗した場合は、転写残トナーはクリーニングできても、転写紙に転写されない未転写パターンである基準パターンのトナー像をクリーニングするのは困難であり、クリーニング不良が発生してしまうという不具合がある。このようなクリーニング不良は、小径、球形のトナーの場合に顕著である。
【0012】
本発明の目的は、小径、球形のトナーを使用する場合でも、未転写パターンである基準パターンに関して良好なクリーニング性能が得られる画像形成装置を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、回転駆動される像担持体上に形成された静電潜像をトナーを用いた現像装置で現像して可視化した後、前記像担持体上のトナー像を転写材に転写し、定着して画像を得るとともに、前記像担持体上の残存トナーをクリーニング装置により除去する画像形成装置において、前記像担持体上にトナー濃度検出用の基準パターンをトナー像として形成する基準パターン形成手段と、この基準パターン形成手段により前記像担持体上に形成された前記基準パターンのトナー濃度を検出するトナー濃度検出センサを有する濃度検出手段と、前記基準パターンのトナー濃度検出結果に基づき画像濃度を制御する濃度制御手段と、を備え、前記基準パターン形成手段は、前記基準パターンに関して、前記像担持体の軸方向の最大幅をL、前記像担持体の回転方向の任意位置における軸方向の幅をLnとしたとき、L=Lnなる関係を満たすパターン形状の第1の基準パターンと、L>Lnなる関係を満たすパターン形状の第2の基準パターンとを形成可能に設けられ、装置動作時間が所定の経時時点に達していない場合、又は、環境条件が所定の高湿度環境にある場合、前記基準パターン形成手段は、前記基準パターンとして前記第1の基準パターンを形成し、装置動作時間が所定の経時時点に達した場合、又は、環境条件が所定の高湿度環境でない場合、前記基準パターン形成手段は、前記基準パターンとして前記第2の基準パターンを形成する。
【0014】
従って、基準パターンに関して、像担持体の軸方向の最大幅をL、像担持体の回転方向の任意位置における軸方向の幅をLnとしたとき、L>Lnなる関係を満たすパターン形状に形成することにより、基準パターンとしてトナー濃度検出に必要な軸方向の最大幅Lを確保しつつ、像担持体の回転に伴いクリーニング装置に到達する基準パターンの軸方向のトナー量を低減させることができ、よって、クリーニング性能の悪化を抑制し、基準パターンのクリーニング不良を減らすことができる。
【0015】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の画像形成装置において、前記第2の基準パターンが、前記像担持体の回転方向の前記基準パターンの高さをH、前記像担持体の軸方向の任意位置における高さをHnとしたとき、Hn=H=一定となる関係を満たすパターン形状である。
【0016】
従って、トナー濃度検出センサの位置や基準パターンの作像位置が像担持体の軸方向でばらついても、像担持体の回転方向の基準パターンの高さをH、像担持体の軸方向の任意位置における高さをHnとしたとき、Hn=H=一定となる関係を満たすパターン形状とすることで、基準パターンがトナー濃度検出センサを通過する際に像担持体の回転方向にはどの位置でも一定の長さH分の基準パターンが存在することとなり、安定したトナー濃度の検出が可能となる。
【0017】
請求項3記載の発明は、前記クリーニング装置はクリーニングブレードを用いて残存トナーを除去するものである。
【0018】
従って、クリーニングブレードを用いてクリーニングするクリーニング装置を備える構成において、未転写パターンである基準パターンのトナー像に関しても、良好なクリーニング性能が得られる。
【0019】
請求項4記載の発明は、請求項1,2又は3記載の画像形成装置において、前記第2の基準パターンが、回転方向の辺が軸方向に直交する形の平行四辺形形状である。
【0020】
従って、請求項1,2又は3記載の発明の基準パターンのパターン形状の典型例として、回転方向の辺が軸方向に直交する形の平行四辺形形状を利用することにより容易に実現できる。
【0021】
請求項5記載の発明は、請求項1ないし4の何れか一記載の画像形成装置において、前記現像装置が用いるトナーが分散重合方法で製造された球形トナーである。
【0022】
従って、粒径分布が非常にシャープで、かつ、真球度が高い球形トナーを用いた場合でも、良好なクリーニング性能が得られる。
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施の形態を図面に基づいて説明する。本実施の形態は、複写機、ファクシミリ、プリンタ等の電子写真プロセスを利用した画像形成装置への適用例であり、図1にその像担持体である感光体1周りの概略構成例を示す。
【0024】
ドラム状の感光体1は、例えば図1中で反時計方向に回転駆動されるもので、その周囲には、電子写真プロセスに従い、帯電ローラ2、潜像書込み用の露光光rによる露光位置3、現像装置4、転写ベルト5、クリーニング装置6、除電ランプ7等が順に配設されている。もっとも、像担持体としては、ベルト状の感光体であってもよい。
【0025】
これにより、まず、回転中の感光体1は帯電ローラ2により一様に帯電される。その後、露光光rにより露光位置3において像露光され、感光体1上には静電潜像が形成される。現像装置4内には、現像剤8が入っている。この現像剤8には、キャリアと呼ばれる磁性粉と非磁性のトナーの混合体である2成分系現像剤が用いられている。現像剤8を撹拌すると、摩擦帯電によりトナーが帯電する。現像装置4の感光体1との対向位置には、内部に複数の磁石或いは複数の磁極を有するマグネットローラが配設された現像スリーブ9が配置されており、現像剤8は磁力により現像スリーブ9上に担持されて感光体1との対向位置に搬送され、感光体1上の静電潜像をトナーでトナー像として現像する。
【0026】
感光体1の回転方向において現像装置4の下流側に配設された転写ベルト5は駆動ローラ10と従動ローラ11とに張架されて図中の矢印方向に回動される。また、転写ベルト5は接離機構(図示せず)により感光体1に対して接離可能に設けられており、転写時には感光体1に接触してニップ部を形成し、レジストローラ12により所定タイミングで送り込まれる転写紙Sを搬送する。また、転写ベルト5の裏面側にはバイアスローラ13を介して電源(図示せず)によりトナーと逆極性の電圧(転写バイアス)が印加される。
【0027】
給紙部(図示せず)から搬送された転写紙Sは、感光体1への作像タイミングに合わせてレジストローラ12により感光体1と転写ベルト5とのニップ部に給紙され、感光体1上に現像されたトナー像は、転写ベルト5と感光体1との間の電界により、感光体1と転写ベルト5の間に挾まれた転写紙S上に転写される。トナー像が転写された転写紙Sは、その後、転写ベルト5により搬送され、定着装置(図示せず)を通り抜け、この際、トナー像は転写紙S上に熱溶着される。そして、定着後の転写紙Sは排紙(図示せず)部に排紙される。
【0028】
一方、転写し切れずに感光体1上に残ったトナーは、クリーニング装置6のクリーニングブレード14により堰き止められ、回収ばね15により回収コイル16上に入れられる。そして、回収コイル16によりトナーはリサイクルトナーとして、現像装置4に戻される。また、クリーニング後の感光体1は除電ランプ7で除電される。
【0029】
回収コイル16は、感光体・クリーニングユニット17内にある。感光体・クリーニングユニット17の前部には現像装置4と繋がったトナー補給口18が開いており、リサイクルトナーは、そこから現像装置4内に回収される。また、トナーボトル(図示せず)から供給される新トナーもこのトナー補給口18から補給される。
【0030】
また、現像装置4内には、パドル19と呼ばれる撹拌機構がある。このパドル19の外周にはスパイラル20が切ってあり、パドル19の内部には搬送スクリュー21が入っている。補給トナーとリサイクルトナーとは共にトナー補給口18から現像装置4内に入るとパドル19内部に入る。パドル19内部に入ったトナーはキャリアと混ざり、現像剤としてパドル19内を搬送スクリュー21により長手送り方向へと搬送され、撹拌されながら、他端側の排出口(図示せず)からパドル19の外に出る。パドル19の外に出た現像剤は、パドル19外周のスパイラル20により長手逆方向に搬送される。この搬送中に、現像剤8は図1のように現像スリーブ9上に磁力で吸着・担持され、現像に使われる。
【0031】
次に、図1を用いて、トナー濃度検出センサとしての反射濃度検知センサ22の動作を説明する。反射濃度検知センサ22の動作に際しては、後述するように、感光体1上に基準パターンが作成される。この基準パターンは、当該画像形成装置のメインスイッチオン時や作像動作終了時の空走中に所定の光量でのパターン露光がなされ、そのパターン潜像を現像装置4のトナーで現像することにより、感光体1上にトナー像として作られるパターンである(原稿像を露光するアナログ式の場合には原稿載置台の原稿載置領域外に設置された基準パターン像を所定の光量で露光しその反射光を露光光rとして露光位置3に照射し、画像信号に基づき光書込みを行うデジタル式の場合にはレーザ光等による露光光rを露光位置3に照射し基準パターンを所定光量で書込む)。感光体1上に基準パターンが作成されると、この基準パターンが反射濃度検知センサ22の下を通り、該パターンの反射濃度が検知され、転写ベルト5が接離機構(図示せず)により感光体1から離され、基準パターンは、クリーニングブレード14により感光体1から除去される。
【0032】
反射濃度検知センサ22はフォトセンサ(いわゆる、Pセンサ)からなり、感光体1上の基準パターンに光を照射する赤外発光LED等からなる発光素子と、その基準パターンからの反射光を受光してその受光した光の強度に応じた電気信号を出力するフォトトランジスタ等からなる受光素子とにより構成されている。
【0033】
次に、本実施の形態に関与する画像形成装置の制御系の概略構成例を図2のブロック図に示す。本実施の形態の制御系は、マイクロコンピュータからなる演算処理装置(CPU31)、RAM32,ROM33からなる記憶装置、計時回路34、入出力装置(I/O及びインタフェースI/F)35等から構成されており、CPU31に対しては、操作パネル(表示画面及び各種設定キー、テンキー、スタートキー等からなる)36が接続されていると共に、反射濃度検知センサ22や現像装置4側に設けたトナー濃度センサ23、その他の各種センサ24がA/D変換回路(図示せず)、入出力装置35を介して接続されている。また、CPU31に対しては、入出力装置35を介してトナー補給回路37が接続されている他、各種制御回路38を介して作像部等の各種負荷39が接続されている。
【0034】
このような制御系の構成の下、操作パネル36からのキー入力情報と、各種センサ22,23,24からの検知情報に応じて画像形成装置各部を制御し、前述した作像動作を行わせる。その制御動作の一つとして、CPU31は、感光体1上にトナー濃度検出用の基準パターンをトナー像として形成し(基準パターン形成手段)、感光体1上に形成された基準パターンのトナー濃度を反射濃度検知センサ22の検知出力を用いて検出し(濃度検出手段)、このトナー濃度検出結果に基づき画像濃度として現像装置4内のトナー濃度の制御を行う(濃度制御手段)。即ち、CPU31は反射濃度検知センサ22の検知結果に応じて現像装置4内のトナー濃度の設定値を変更し、反射濃度検知センサ22により検知された基準パターンの濃度が濃いと現像装置4内の現像剤中のトナー濃度を下げるように、また、基準パターンの濃度が薄いと現像剤中のトナー濃度を上げるように、現像装置4側に設けたトナー濃度センサ23を使って制御を行う。
【0035】
以上が、本実施の形態の画像形成装置の基本的な構成、動作である。次に、本実施の形態の特徴部分について順に説明する。本実施の形態では、まず、高画質化のために前述したように、例えば分散重合方法で製造されて、粒径分布が非常にシャープで、かつ、真球度が高い小径・球形トナーが用いられている。
【0036】
このような高画質化のために小径・球形トナーを用いた場合、クリーニング性を確保するため、クリーニングブレード14の反発弾性を上げたり、低μ化することにより、上記の基準パターンを用いて作像条件(トナー濃度)の制御を行った場合でもクリーニングブレード14のエッジがシャープな初期状態においては、クリーニング可能となる。しかし、経時ではクリーニングブレード14のエッジがだれてしまい、図3に画像面積とクリーニング性との関係を示すようにクリーニングブレード14へのトナー入力量(画像面積や付着量)が多いとクリーニング性が悪化することから、画像面積の大きい基準パターンがクリーニングブレード14へ直接入力されるとクリーニング不良が発生する。
【0037】
このような点を考慮し、本実施の形態では、感光体1上に形成する基準パターンのパターン形状を工夫したものである。即ち、図4(a)に示す矩形状(正方形状)の標準基準パターン41に対して、例えば、図4(b)に示すように、感光体1の軸方向の最大幅をL、感光体1の回転方向の任意位置Plnにおける軸方向の幅をLnとしたとき、常にL>Lnなる関係を満たすパターン形状、例えば、図示例のような平行四辺形形状に基準パターン42を形成するようにしたものである。最大幅Lは反射濃度検知センサ22の検知範囲に基づき規定される。
【0038】
このようなパターン形状の基準パターン42によれば、現像されてトナー像となり、反射濃度検知センサ22による反射濃度の検知後、転写紙Sに転写されることなくクリーニングブレード14に入力する際、感光体1の回転方向のどの位置であっても感光体1の軸方向に見て最大幅Lよりも狭い幅Ln分が順次入力することとなり、最大幅L分が入力する場合よりもトナー量が低減するため、クリーニング性能の悪化を抑制することができ、転写されない基準パターン42のクリーニング不良を減らすことができる。よって、残トナーによる異常画像のない良好なる画像を形成することができる。この際、反射濃度検知センサ22による検知範囲を規定する軸方向の最大幅Lは確保されているので、トナー濃度検知には支障をきたさない。
【0039】
ところで、本実施の形態の基準パターン42のパターン形状は、回転方向の高さ(長さ)についても工夫されている。即ち、感光体1の回転方向の基準パターン42の高さをH、感光体1の軸方向の任意位置Phnにおける高さをHnとしたとき、Hn=H=一定となる関係を満たすパターン形状として形成するようにしたものである。この関係は、例えば上述のように回転方向の辺が軸方向に直交する形の平行四辺形形状に形成することにより容易に実現できる。
【0040】
このような回転方向の関係を満たす基準パターン42のパターン形状によれば、反射濃度検知センサ22の位置や当該基準パターン42の作像位置が感光体1の軸方向でばらついても、基準パターン42が反射濃度検知センサ22を通過する際に感光体1の回転方向にはどの位置でも一定の長さH分が存在することとなり、クリーニング性を考慮したパターン形状を満たす条件下で、安定したトナー濃度の検出が可能となる。
【0041】
いま、このようなパターン形状の工夫の有無による実際の画像形成結果の具体例について説明する。まず、小径・球形トナーを用いた現像装置4と小径・球形トナーに対応した反発弾性の高い新品のクリーニングブレード14を用いて、図4(a)に示すようなトナー付着量0.8mg/cm2、画像面積1600mm2(=40mm×40mm)の矩形状の従来方式の標準基準パターン41を作成したところ、クリーニング不良の発生はなく良好であった。しかし、クリーニングブレード14を185K枚ランニングした物に交換して、再び、同様の手順で標準基準パターン41を形成したところ、クリーニング不良が発生してしまったものである。
【0042】
一方、小径・球形トナーを用いた現像装置4と小径・球形トナーに対応した反発弾性の高い185K枚ランニングしたクリーニングブレード14を用いて、図4(b)に示すようなトナー付着量0.8mg/cm2、軸方向の最大幅L=40mm、回転方向の高さ45mm、基準パターン角θ=30°の平行四辺形(画像面積1700mm2)の基準パターン42を作成し、反射濃度の検知後、クリーニングブレード14に直接入力したところ、クリーニング不良の発生はなく良好であった。
【0043】
なお、この場合の当該画像形成装置の条件を以下に示す。
【0044】
▲1▼メカ条件
▲2▼現像剤
【0045】
ところで、本実施の形態を実施する上では、経時や環境条件の変化に伴い、基準パターンの形状を変更することが好ましい。即ち、初期・経時で基準パターンの感光体軸方向の最大幅L、回転方向の高さH、基準パターン角θを変更して、基準パターンの画像面積率を変え、初期のクリーニング性が高い時は、クリ−ニングには負担がかかるが画像面積が小さい標準基準パターン41を用いることが可能である。一方、経時でクリーニング性が低い時は、画像面積は大きいがクリ−ニングには負担のかからない平行四辺形形状の基準パターン42を用いることにより、基準パターン42のクリーニング不良を抑えることができる。
【0046】
このような基準パターンのパターン形状の変更を含めた基準パターンに関連する処理制御例を図5に示す概略フローチャートを参照して説明する。まず、基準パターン形状として矩形状の標準基準パターン41を設定する(ステップS1)。次に、基準パターンのパターン形状の変更時期であるか否かを判定する(S2)。この判定処理においては、計時回路34等により管理される時間経過が初期段階であるか、予め設定された経時時点まで達しているか、或いは、環境条件として高湿環境にあるか否か等により判定される。初期段階や高湿環境にある場合には、変更時期ではないと判定し(S2のN)、基準パターン作成タイミングになったら(S4のY)、露光・現像工程を経て標準基準パターン41による基準パターンを感光体1上に形成する(S5)。ステップS1,S2のN,S4,S5の処理が基準パターン形成手段の機能として実行される。そして、形成された標準基準パターン41に関して反射濃度検知センサ22による検知信号を用いてトナー濃度を検出し(S6)、検出されたトナー濃度に応じて現像装置4内のトナー濃度の制御を行う(S7)。ステップS6の処理が濃度検出手段の機能として実行され、ステップS7の処理が濃度制御手段の機能として実行される。その後、標準基準パターン41をクリーニングブレード14でクリーニング除去する(S8)。従って、初期は、標準基準パターン41を利用して小面積化することでトナー消費を抑えることができ、また、クリーニング廃トナーを現像に戻す機構を備えている画像形成装置では、リサイクルトナーの低減が図れる。また、高温環境では、クリーニングブレード14の反発弾性係数の低下がないのでクリーニング性は高くなるが、環境変化に対しても同様に対応が可能であることは言うまでもない。
【0047】
一方、経時或いは高湿環境になく、パターン形状の変更時期であると判定された場合には(S2のY)、作成する基準パターンの形状を図4(b)に示す平行四辺形形状のような基準パターン42の形状に変更設定する(S3)。このステップS3の処理がパターン形状変更手段の機能として実行される。基準パターン作成タイミングになったら(S4のY)、露光・現像工程を経て基準パターン42による基準パターンを感光体1上に形成する(S5)。ステップS2のY,S3,S4,S5の処理が基準パターン形成手段の機能として実行される。そして、形成された基準パターン42に関して反射濃度検知センサ22による検知信号を用いてトナー濃度を検出し(S6)、検出されたトナー濃度に応じて現像装置4内のトナー濃度の制御を行う(S7)。ステップS6の処理が濃度検出手段の機能として実行され、ステップS7の処理が濃度制御手段の機能として実行される。その後、基準パターン42をクリーニングブレード14でクリーニング除去する(S8)。これにより、経時、環境変化においても基準パターン42のクリーニングが可能となる。
【0048】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、基準パターンに関して、像担持体の軸方向の最大幅をL、像担持体の回転方向の任意位置における軸方向の幅をLnとしたとき、L>Lnなる関係を満たすパターン形状に形成するようにしたので、基準パターンとしてトナー濃度検出に必要な軸方向の最大幅Lを確保しつつ、像担持体の回転に伴いクリーニング装置に到達する基準パターンの軸方向のトナー量を低減させることができ、よって、クリーニング性能の悪化を抑制し、基準パターンのクリーニング不良を減らし、異常画像のない良好な画像を得ることができる。
【0049】
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の画像形成装置において、トナー濃度検出センサの位置や基準パターンの作像位置が像担持体の軸方向でばらついても、像担持体の回転方向の基準パターンの高さをH、像担持体の軸方向の任意位置における高さをHnとしたとき、Hn=H=一定となる関係を満たすパターン形状としたので、基準パターンがトナー濃度検出センサを通過する際に像担持体の回転方向にはどの位置でも一定の長さH分の基準パターンが存在することとなり、安定したトナー濃度の検出を行わせることができる。
【0050】
請求項3記載の発明によれば、請求項1又は2記載の画像形成装置において、経時や環境条件の変化に伴いクリーニング装置のクリーニング性能は低下するが、それに併せて、基準パターンの形状も変更してその面積を変えるようにしたので、クリーニング性能の高い初期や高温環境では基準パターンによるトナー消費、或いはリサイクルトナーの低減を図ることができ、経時では、基準パターンのクリーニング不良を防止することができる。
【0051】
請求項4記載の発明によれば、請求項1,2又は3記載の発明の基準パターンのパターン形状の典型例として、回転方向の辺が軸方向に直交する形の平行四辺形形状を利用することにより容易に実現できる。
【0052】
請求項5記載の発明によれば、球形トナーを用い、クリーニングブレードを用いてクリーニングするクリーニング装置を備える構成において、請求項1ないし4の何れか一記載の発明を用いることにより、未転写パターンである基準パターンのトナー像に関しても、良好なクリーニング性能を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す感光体周りの概略構成図である。
【図2】その制御系を示す概略ブロック図である。
【図3】画像面積とクリーニング性との関係を示す特性図である。
【図4】基準パターンのパターン例を示す説明図である。
【図5】基準パターンに関連する処理制御例を示す概略フローチャートである。
【符号の説明】
1 像担持体
4 現像装置
6 クリーニング装置
14 クリーニングブレード
21 トナー濃度検出センサ
42 基準パターン
Claims (5)
- 回転駆動される像担持体上に形成された静電潜像をトナーを用いた現像装置で現像して可視化した後、前記像担持体上のトナー像を転写材に転写し、定着して画像を得るとともに、前記像担持体上の残存トナーをクリーニング装置により除去する画像形成装置において、
前記像担持体上にトナー濃度検出用の基準パターンをトナー像として形成する基準パターン形成手段と、
この基準パターン形成手段により前記像担持体上に形成された前記基準パターンのトナー濃度を検出するトナー濃度検出センサを有する濃度検出手段と、
前記基準パターンのトナー濃度検出結果に基づき画像濃度を制御する濃度制御手段と、
を備え、
前記基準パターン形成手段は、前記基準パターンに関して、前記像担持体の軸方向の最大幅をL、前記像担持体の回転方向の任意位置における軸方向の幅をLnとしたとき、L=Lnなる関係を満たすパターン形状の第1の基準パターンと、L>Lnなる関係を満たすパターン形状の第2の基準パターンとを形成可能に設けられ、
装置動作時間が所定の経時時点に達していない場合、又は、環境条件が所定の高湿度環境にある場合、前記基準パターン形成手段は、前記基準パターンとして前記第1の基準パターンを形成し、
装置動作時間が所定の経時時点に達した場合、又は、環境条件が所定の高湿度環境でない場合、前記基準パターン形成手段は、前記基準パターンとして前記第2の基準パターンを形成する
ことを特徴とする画像形成装置。 - 前記第2の基準パターンが、前記像担持体の回転方向の前記基準パターンの高さをH、前記像担持体の軸方向の任意位置における高さをHnとしたとき、Hn=H=一定となる関係を満たすパターン形状であることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
- 前記クリーニング装置はクリーニングブレードを用いて残存トナーを除去するものであることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
- 前記第2の基準パターンが、回転方向の辺が軸方向に直交する形の平行四辺形形状であることを特徴とする請求項1又は2記載の画像形成装置。
- 前記現像装置が用いるトナーが分散重合方法で製造された球形トナーであることを特徴とする請求項1ないし4の何れか一記載の画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002352085A JP4174308B2 (ja) | 2002-12-04 | 2002-12-04 | 画像形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002352085A JP4174308B2 (ja) | 2002-12-04 | 2002-12-04 | 画像形成装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004184727A JP2004184727A (ja) | 2004-07-02 |
JP4174308B2 true JP4174308B2 (ja) | 2008-10-29 |
Family
ID=32753799
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002352085A Expired - Fee Related JP4174308B2 (ja) | 2002-12-04 | 2002-12-04 | 画像形成装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4174308B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5615120B2 (ja) * | 2010-10-08 | 2014-10-29 | キヤノン株式会社 | 画像形成装置 |
-
2002
- 2002-12-04 JP JP2002352085A patent/JP4174308B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2004184727A (ja) | 2004-07-02 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2008015508A (ja) | 画像形成装置、トナーリサイクル方法 | |
JP5030090B2 (ja) | 画像形成装置における現像方法及び装置 | |
JP2008281847A (ja) | 画像形成装置 | |
JP2007225834A (ja) | 画像形成装置 | |
JPH11344857A (ja) | 一成分現像剤を用いた現像装置のブレード | |
JP2001343795A (ja) | 画像形成装置 | |
JP2002341678A (ja) | 画像形成装置 | |
JP4174308B2 (ja) | 画像形成装置 | |
JP2003066683A (ja) | カラー用画像形成装置 | |
JP4143356B2 (ja) | 画像形成装置 | |
JP3553817B2 (ja) | 画像形成装置 | |
JP5252938B2 (ja) | 画像形成装置 | |
JP3954999B2 (ja) | 画像形成装置 | |
JP2000221776A (ja) | 現像装置 | |
JPH08297405A (ja) | 画像形成装置 | |
JP5097602B2 (ja) | 画像形成装置 | |
JP4963355B2 (ja) | 画像形成装置 | |
JP2010117491A (ja) | 画像形成装置 | |
JP2000089635A (ja) | 画像形成装置 | |
JP3553824B2 (ja) | 画像形成装置 | |
JP2002169443A (ja) | 画像形成装置 | |
JP2001312126A (ja) | 画像形成装置 | |
JP2003241598A (ja) | 画像形成装置 | |
JP2002014588A (ja) | 画像形成装置 | |
JPH11219071A (ja) | 画像形成装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20041007 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050401 |
|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20050418 |
|
RD05 | Notification of revocation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7425 Effective date: 20060922 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20080204 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080422 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20080620 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20080812 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20080818 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110822 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110822 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120822 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120822 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130822 Year of fee payment: 5 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |