JP3553824B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真方式を採用した複写機、プリンタおよびファクシミリ装置などの画像形成装置に関し、特に像担持体上に残留するトナーを回収する画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、像担持体である感光体表面に形成された静電潜像を粉体の現像剤中のトナーで現像する現像装置を備えた画像形成装置が広く実用化されている。静電潜像の現像はトナーを感光体表面の静電潜像に付着させて行われ、これによって静電潜像がトナー像に顕像化される。現像処理の進行に伴って現像剤中のトナーのみが消費されるが、通常、現像装置内に設置された透磁率センサなどからの出力電圧値の変化によってトナー量が検知され、消費されたトナー量分の新しいトナーが補給される。このようにして画像濃度が一定に保たれる。
【0003】
一方、静電潜像の現像に際して、現像剤中のトナーの一部は、感光体表面の領域であって、形成された静電潜像以外の領域に付着する。付着した該トナーは、画像形成に寄与せずに残留する残留トナーとなる。該残留トナーは、クリーニング装置によって感光体表面から掻取られて除去される。除去されたトナーは、最終的に廃棄される。
【0004】
画像形成装置は、図1に示されるように、原稿上の画像を読取って画像情報として出力する画像読取部32、画像情報に基づいてトナー像を形成する画像形成部33、トナー像を転写して保持する転写材である用紙を供給する給紙部34、用紙上に転写されたトナー像を定着させる定着部35、およびトナー像が定着された用紙が排紙される排紙部36を備えている。
【0005】
画像形成部33は、図2に示されるように、有機光導電性感光層を備えた像担持体である感光体37と、その周りに順番に配置される帯電装置38、露光装置39、現像装置40、転写装置41、剥離装置42、クリーニングユニット43および除電装置44とで構成される。
【0006】
まず帯電工程において、帯電装置38によって感光体37の表面には一様に電荷が与えられる。次の露光工程では、露光装置39によって感光体37の表面が画像情報に対応した光で露光される。これによって電荷が減衰し、感光体37の表面に画像情報に対応した静電潜像が形成される。
【0007】
続いて現像工程では、現像装置40によって静電潜像がトナーを用いて現像される。現像装置40は、現像剤を収容する現像剤槽46、該現像剤を撹拌する撹拌ローラ47、該現像剤を現像領域に搬送する現像剤担持体である現像ローラ44および現像剤を現像剤槽46に補給するためのホッパー49を備える。前記現像領域とは現像剤槽46の開口部と感光体37とが対向する領域であり、該領域において感光体37と現像ローラ48とは接触または非接触に設けられる。現像領域に搬送されたトナーは感光体37の表面の静電潜像に付着し、これによって静電潜像が現像され、トナー像に顕像化される。
【0008】
次の転写工程では、転写装置41によって、給紙部34から搬送路に沿って搬送されてきた用紙にトナー像が転写される。転写装置41は静電転写方式やバイアス転写方式を採用した装置で実現される。たとえば静電転写方式の転写装置の場合、直流のコロナ放電を生じさせる転写装置が、用紙を介して感光体37に対向するように配置される。そして、用紙裏面側から直流コロナ放電を作用させることによって、感光体37の表面に担持されたトナー像を用紙上に転写する。
【0009】
続いて剥離工程では、トナー像が転写された用紙が剥離装置42によって感光体37から剥離され、定着部35に搬送される。次の定着工程では、定着部35の定着処理によってトナー像が用紙に定着される。トナー像が定着された用紙は排紙部36に排出される。
【0010】
一方、前記転写工程を終えた感光体37の表面に残留したトナーはクリーニング工程においてクリーニングユニット43によって除去され、回収される。クリーニングユニット43は、感光体37の表面に接触して配置されるクリーニングブレード53を有し、該クリーニングブレード53によって感光体37の表面を擦ることによって、残留トナーが掻き落とされる。
【0011】
クリーニングユニット43によって残留トナーが除去された感光体37は、除電工程において除電装置44によって、その表面に残留する電荷が消去される。そして、再び帯電工程に戻り、上述の一連の画像形成動作が繰返される。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、画像面積の比較的大きい原稿、すなわち原稿の全面積に対する画像面積の割合である黒ベタ率の高い原稿をもとに連続して画像形成動作を行うと、原稿の白紙部分に相当する用紙の部分にトナーが付着して、いわゆる地肌汚れが生じる。一方、画像面積の比較的小さい原稿、すなわち黒ベタ率の低い原稿をもとに連続して画像形成動作を行うと、画像濃度が薄くなる。これらの不具合は、前記現像領域に搬送される現像剤の帯電量に起因して生じる。
【0013】
図12は、画像形成の通紙枚数と現像剤の帯電量Q/m(μC/g)との関係を示すグラフであり、図12(a)は画像面積が大きい原稿を用いて連続して画像形成動作を行った場合を示し、図12(b)は画像面積が小さい原稿を用いて連続して画像形成動作を行った場合を示す。
【0014】
図12(a)に示すように、画像面積が大きい原稿をもとに連続して画像形成動作を行うと、通紙枚数が増加するにつれて現像剤の帯電量Q/mは徐々に低下していく。これは、トナー消費量が通常より多くなり、新しいトナーが多量に現像剤中に取込まれて現像剤滞留部内で磁性粒子とトナーが充分に混合されなくなり、その結果、現像剤が帯電不足となったためと考えられる。このような帯電不足の現像剤が現像領域に搬送されることによって、原稿の白紙部分に相当する用紙の部分にトナーが付着して地肌汚れが生じると考えらえる。
【0015】
また、図12(b)に示すように、画像面積が小さい原稿をもとに連続して画像形成動作を行うと、通紙枚数が増加するにつれて現像剤の帯電量Q/mは徐々に上昇していく。これは、現像剤滞留部内のトナー消費量が減少して現像剤滞留部内のトナーが消費されないまま現像剤中で過剰に混合され続け、その結果、磁性粒子およびトナーが帯電され過ぎるためと考えられる。これによって、電荷相互の結びつきが強くなり、感光体表面の電位の力による画像部分へのトナー吸着がなされにくくなり、画像濃度が薄くなると考えられる。
【0016】
前記地肌汚れおよび画像濃度の低下を防止するためには、現像領域に搬送される現像剤の帯電量Q/mを常に適正な値となるように制御することが望まれる。たとえば特開平9−311541号公報には、原稿上の画像面積を検出し、その検出値に応じて現像工程以外で現像ローラを駆動することによって、または前記検出値に応じて感光体へトナーを付着させることによって、現像装置内における現像剤の帯電量Q/mの最適化を図っている。
【0017】
ところが特開平9−311541号公報では、所定枚数の総画像面積率を検出し、総画像面積基準率と比較して、現像剤の帯電量を最適化している。このため、複写枚数が前記所定枚数よりも少ない範囲で現像剤の帯電量が変化する場合には、現像剤の帯電量の最適化のタイミングが遅れ、現像剤の帯電量の変化に速やかに追従することができない。その結果、リアルタイムで高精度に現像剤の帯電量を制御することができない。このように該公報では、画像形成動作時、特に連続した画像形成動作時において、現像剤の帯電量の最適化を図ることはできない。
【0018】
また一般に、高濃度大画像面積の原稿に基づく連続した画像形成動作よりも、低濃度小画像面積の原稿に基づく連続した画像形成動作の方が使用頻度が高く、後者における現像剤の帯電量の最適化が望まれる。
【0019】
本発明の目的は、原稿の画像面積に基づいて所定量のトナーを像担持体に強制的に付着させることによって、現像手段内のトナーの帯電量の最適化を図った画像形成装置を提供することである。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本発明は、原稿上の画像を読取って画像情報として出力する画像読取手段と、表面に形成された静電潜像を保持する像担持体と、前記画像情報に応じた静電潜像を像担持体表面に形成する露光手段と、前記静電潜像をトナーによって現像してトナー像を形成する現像手段と、前記トナー像を転写材に転写する転写手段と、転写後の像担持体表面に残留するトナーを回収するクリーニング手段とを備える画像形成装置において、
(a)前記原稿上の画像の面積を、各原稿毎に、検知する画像面積検知手段と、
(b)制御手段であって、
画像面積検知手段の出力に応答し、
画像面積の検知結果に対応するトナー消費量を計算して求め、
こうして求められたトナー消費量が、予め定めるトナー消費量以上である場合、画像形成を行い、
前記予め定めるトナー消費量未満である場合、画像形成と、各画像形成動作におけるトナー使用量をほぼ一定とするトナーの強制使用とを行い、
前記求められたトナー消費量に対応するトナーの強制使用に必要なトナー付着量Wtの第1所定量と、前記第1所定量を超える第2所定量と、前記第2所定量を超える第3所定量とが、予め設定され、
前記トナーの強制使用時、
前記トナー付着量Wtを計算して求め、
こうして求められたトナー付着量Wtが、予め定める第1所定量以下であるとき、
露光手段によって静電潜像を像担持体表面に形成する露光が行われる画像形成動作の期間、像担持体の非画像領域に、トナーを付着させ、
前記求められたトナー付着量Wtが、前記第1所定量を超え、前記第2所定量以下であるとき、
前記画像形成動作の期間の前で像担持体が助走する前回転期間と、前記画像形成動作の期間の後で像担持体が空転する後回転期間との期間、像担持体の非画像領域に、トナーを付着させ、
前記求められた付着量Wtが前記第2所定量を超え、前記第3所定量以下であるとき、
前記前回転期間、前記画像形成動作の期間および前記後回転期間、像担持体の非画像領域に、トナーを付着させる制御手段とを含むことを特徴とする画像形成装置である。
【0021】
本発明に従えば、電子写真方式を採用した画像形成装置であって、転写工程後の像担持体表面に残留するトナーを回収する画像形成装置において、原稿上の画像面積が検知される。検知された画像面積に対応するトナー消費量を計算して求め、このトナー消費量が、予め定めるトナー消費量以上であれば、画像形成を行い、予め定めるトナー消費量未満であれば、画像形成だけでなく各画像形成動作におけるトナー消費量をほぼ一定とするためのトナーの強制使用を行い、トナーの像担持体への強制的な付着が制御される。すなわち所定量のトナー、具体的にはトナーの消費量に相当する量のトナーを、像担持体表面の非画像領域に、強制的に付着させて消費させる。これによって、現像手段には常にトナーの出入りが生じて、各画像形成動作におけるトナー使用量はほぼ一定となる。
【0022】
したがって、比較的使用頻度の高い原稿である画像面積の小さい原稿を用いて連続して画像形成動作を行う場合において、現像手段内でのトナーの滞留が防止され、トナーの帯電量がほぼ一定となる。これによって、磁性粒子とトナーとの電荷による相互の結合強度は上昇せず、像担持体表面の画像領域には所定量のトナーが付着され、画像濃度の低下を防止することができる。また、トナーが強制的に付着されるのは像担持体表面の非画像領域であるので、像担持体表面の画像領域の劣化が防止でき、また本来の画像形成動作に影響することなく画像濃度の低下が防止できて装置の利用効率を向上することができる。
非画像形成期間中におけるトナーの強制的な付着は、像担持体の前回転時および後回転時のうちの少なくともいずれか一方の期間を利用して行われ、本来の画像形成動作に影響を及ぼすことなく、効率的に高品質な画像を形成することができる。なお、像担持体の前回転時および後回転時は、本来の画像形成動作に直接的に寄与することなく、像担持体の帯電安定化およびクリーニングなどを目的として、画像形成動作の前および後に補助的ないしは付随的に設けられる助走期間および空転期間などの時期をそれぞれ指す。
【0023】
また本発明は、原稿上の画像を読取って画像情報として出力する画像読取手段と、表面に形成された静電潜像を保持する像担持体と、前記画像情報に応じた静電潜像を像担持体表面に形成する露光手段と、前記静電潜像をトナーによって現像してトナー像を形成する現像手段と、前記トナー像を転写材に転写する転写手段と、転写後の像担持体表面に残留するトナーを回収するクリーニング手段とを備える画像形成装置において、
(a)前記原稿上の画像の面積を、各原稿毎に、検知する画像面積検知手段と、
(b)画像形成する転写材の複数の枚数Mを設定する操作手段と、
(c)画像面積検知手段と操作手段との出力に応答し、
画像面積の検知結果に対応するトナー消費量を計算して求め、
こうして求められたトナー消費量が、予め定めるトナー消費量以上である場合、前記複数の枚数分、画像形成を繰返して行い、
前記予め定めるトナー消費量未満である場合、前記複数の枚数分、画像形成と、各画像形成動作におけるトナー使用量をほぼ一定とするトナーの強制使用とを繰返して行い、
前記求められたトナー消費量に対応するトナーの強制使用に必要なトナー付着量Wtの第1所定量と、前記第1所定量を超える第2所定量と、前記第2所定量を超える第3所定量とが、予め設定され、
前記トナーの強制使用時、
前記トナー付着量Wtを計算して求め、
こうして求められたトナー付着量Wtが、予め定める第1所定量以下であるとき、
前記複数の各枚数毎に、露光手段によって静電潜像を像担持体表面に形成する露光が行われる画像形成動作の期間、像担持体の非画像領域に、トナーを付着させ、
前記求められたトナー付着量Wtが、前記第1所定量を超え、前記第2所定量以下であるとき、
前記複数の各枚数毎に、前記画像形成動作の期間の前である前回転期間と、前記画像形成動作の期間の後である後回転期間との期間、像担持体の非画像領域に、トナーを付着させ、
前記求められた付着量Wtが前記第2所定量を超え、前記第3所定量以下であるとき、
前記複数の各枚数毎に、前記前回転期間、前記画像形成動作の期間および前記後回転期間、像担持体の非画像領域に、トナーを付着させる制御手段とを含むことを特徴とする画像形成装置である。
【0024】
本発明に従えば、所定量のトナーを像担持体表面の非画像領域に、特に画像形成期間中に強制的に付着させ、現像手段に常にトナーの出入りを生じさせて、各画像形成動作におけるトナー使用量をほぼ一定とする。したがって、本来の画像形成動作に影響を及ぼすことなく、効率的に高品質な画像を形成することができる。
【0025】
また、所定量のトナーを像担持体表面の全領域もしくは非画像領域に、特に非画像形成期間中に強制的に付着させ、現像手段に常にトナーの出入りを生じさせて、各画像形成動作におけるトナー使用量をほぼ一定とする。この場合、非画像形成期間を利用するので、像担持体表面の画像領域へもトナーを強制的に付着させることが可能になる。したがって、多量のトナーを強制的に付着させることが可能である。また、本来の画像形成動作に影響を及ぼすことなく、効率的に高品質な画像を形成することができる。
【0027】
本発明に従えば、画像形成期間中と非画像形成期間中との両方でトナーを強制的に付着させ、現像手段に常にトナーの出入りを生じさせ、各画像形成動作におけるトナー使用量をほぼ一定とし、効率的に高品質な画像を形成することができる。また、残留トナーの回収時期が分散されるので、クリーニング手段への負担を小さくすることができる。
トナーの強制的な付着は非画像形成期間中である各画像形成動作の相互間の非画像形成期間、たとえば給紙の期間を利用して行われ、本来の画像形成動作に影響を及ぼすことなく、効率的に高品質な画像を形成することができる。
【0040】
本発明に従えば、トナーの強制的に付着させる時期を分散して決定することによって、非画像領域に短時間内に集中してトナーを強制的に付着させる場合に生じる不都合、すなわち像担持体の両端部でのトナー飛散や塵埃堆積の不都合を回避して、帯電手段や露光手段の汚染などといった弊害の発生を防止することができる。
【0042】
知された原稿の画像面積と基準面積との比較結果に基づいて、トナーを強制的に付着させるか否かが決定され、具体的には上述のように検知された画像面積が基準面積以下のときにトナーを強制的に付着される。
【0043】
また本発明は、検知された前記画像面積が原稿の全面積に対して約5%以下のときのみに、前記制御手段はトナー付着制御を行うことを特徴とする。
【0044】
本発明に従えば、上述のようにすることで、トナーを強制的に付着する際のトナー付着量を確実に決定することが可能となる。
【0045】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施の一形態である画像形成装置31を示す図である。画像形成装置31は、原稿上の画像を読取って画像情報として出力する画像読取部32、画像情報に基づいてトナー像を形成する画像形成部33、トナー像を転写して保持する転写材である用紙を供給する給紙部34、用紙上に転写されたトナー像を定着させる定着部35、およびトナー像が定着された用紙が排紙される排紙部36を備えている。
【0046】
図2は、画像形成装置31の画像形成部33を示す図である。画像形成部33は、有機光導電性感光層を備えた像担持体である感光体37と、その周りに順番に配置される帯電装置38、露光装置39、現像装置40、転写装置41、剥離装置42、クリーニングユニット43および除電装置44とで構成される。
【0047】
前記画像読取部32はCCD(電荷結合素子)57を備え、該CCD57で原稿上の画像を読取り、画像情報として出力し、CPU(中央処理装置)58に与える。CPU58は、LSU(レーザスキャニングユニット)59に画像情報を与える。LSU59は、露光装置39の露光動作を制御して、与えられた画像情報に応じて感光体37の表面を露光させる。
【0048】
図3は、画像形成装置31のブロック図である。画像形成装置31は、該装置の画像形成に関連する動作を制御する制御部62を有する。具体的に制御部62は、画像読取部32から出力された画像情報を処理する画像処理部63、露光装置39を含む静電潜像形成部66、現像装置40を駆動する現像装置駆動部67感光体37を回転駆動する感光体駆動部68および原稿の紙サイズを検知する紙サイズ検知部69を制御する。
【0049】
制御部62は、たとえば前記CPU58に加えてROM(リードオンリメモリ)60やRAM(ランダムアクセスメモリ)61などのメモリを含んで構成されるが、画像形成装置31の画像形成に関する動作を制御可能な構成であればどのような構成であってもよく、上述の構成に限定されるものではない。
【0050】
次に画像形成動作について説明する。ここで、画像読取部32は原稿上の画像をCCD57で読取り、制御部62のCPU58に画像情報として出力する。制御部62は、画像処理部63、紙サイズ検知部69および図示しない操作部から入力される情報、たとえば画像形成の倍率および画像形成する用紙の枚数などの情報に基づいて、露光装置39を含む静電潜像形成部66の静電潜像の形成動作を制御する。
【0051】
一連の画像形成動作では、まず帯電工程において、帯電装置38は感光体37の表面に一様に電荷を与え、感光体37を帯電させる。次の露光工程では、露光装置39は制御部62の制御によって駆動されるLSU59によって走査され、画像読取部32から読取った画像情報に応じて感光体37の表面を露光する。これによって電荷が減衰し、感光体37の表面に画像情報に対応した静電潜像が形成される。その後、感光体37は回転駆動され、静電潜像が形成された位置が現像装置40に対向する位置まで移動する。
【0052】
続いて現像工程では、現像装置40によって静電潜像がトナーを用いて現像される。現像装置40は、現像剤を収容する現像剤槽46、該現像剤を撹拌する撹拌ローラ47、該現像剤を現像領域に搬送する現像剤担持体である現像ローラ48、現像剤を現像剤槽46に補給するためのホッパー49およびトナー補給ローラ51を備える。
【0053】
前記現像領域とは現像剤槽46の開口部と感光体37とが対向する領域であり、該領域において感光体37と現像ローラ48とは接触または非接触に設けられる。現像領域に搬送されたトナーは感光体37の表面の静電潜像に付着し、これによって静電潜像が現像され、トナー像に顕像化される。その後、感光体37は回転駆動され、トナー像が形成された位置が用紙搬送路を介して配置されている転写装置41に対向する位置まで移動する。
【0054】
次の転写工程では、転写装置41は、給紙部34から搬送路を介して搬送されてきた用紙にトナー像を転写する。転写装置41は静電転写方式やバイアス転写方式を採用した装置で実現される。たとえば静電転写方式の転写装置の場合、直流のコロナ放電を生じさせる転写装置が、用紙を介して感光体37に対向するように配置される。そして、用紙裏面側から直流コロナ放電を作用させることによって、感光体37の表面に担持されたトナー像が用紙上に転写される。転写工程では、感光体37の表面のトナー像は、転写装置41によって用紙上に接触転写され、この状態では用紙は感光体37の表面に接触したままである。
【0055】
続いて剥離工程では、トナー像が転写された用紙が剥離装置42によって感光体37から剥離され、用紙搬送路を介して定着部35に搬送される。次の定着工程では、定着部35の定着処理によってトナー像が用紙に定着される。定着処理では、加熱および加圧のうちの少なくとも一方の処理によって、トナー像が用紙に定着される。トナー像が定着された用紙は、排紙部36に排出される。
【0056】
一方、前記転写工程を終えた感光体37は回転駆動されて、トナー像があった位置がクリーニングユニット43が配置されている位置へ移動する。感光体37の表面に残留したトナーはクリーニング工程においてクリーニングユニット43によって除去され、回収される。クリーニングユニット43は、感光体37の表面に接触して配置されるクリーニングブレード53を有し、該クリーニングブレード53によって感光体37の表面を擦ることによって、残留トナーが掻き落とされる。
【0057】
クリーニングユニット43によって残留トナーが除去された感光体37は、除電工程において除電装置44によって、その表面に残留する電荷が消去される。そして再び帯電工程に戻り、上述の一連の画像形成動作が繰返される。
【0058】
上述の一連の画像形成動作を連続して実施する場合、画像面積の比較的小さい原稿、すなわち原稿の全面積に対する画像面積の割合である黒ベタ率の低い原稿を用いると、画像形成で消費および補給されるトナー量が少なくなる。したがって、現像装置40の内部でトナーが滞留し、トナーが磁性粒子などと撹拌される時間が長くなり、トナーに加えられるストレスが増大する。その結果、外添シリカのトナーへのめり込みやトナーの球形化といったトナーの劣化を招く。トナーが劣化すると、トナーの現像性および転写性、特に転写性が低下し、用紙上に形成される画像の濃度が低下し、画質が大きく低下する。
【0059】
画像面積が小さい原稿を連続して画像形成する場合において、各画像形成動作毎に、感光体37の表面の所定領域、すなわち本来の画像形成に悪影響を及ぼさない領域に、所定のタイミング、すなわち本来の画像形成に悪影響を及ぼさないタイミングで、所定量のトナーを強制的に付着させる(以下、「トナー強制使用」という)と、1回の画像形成動作で消費されるトナー量が増加する。すなわち、1回の画像形成動作において所定量のトナーを消費するように、トナーを強制的に使用することによって、所定量のトナーが現像装置40の外へ排出され、また供給される。このため、現像装置40の内部でのトナーの滞留が低減し、現像装置40の内部のトナーは常に置換される。したがって、トナーに加えられるストレスが抑制され、画像濃度の低下のない、高品位な画像形成が可能となる。
【0060】
ここで、本発明にかかる画像形成装置31におけるトナーの強制使用方法としては、次の3つを挙げることができる。
(1)感光体37の表面の非画像領域、すなわち画像が形成されない領域に対して、画像形成動作中にトナーを強制的に付着させる。
(2)感光体37の表面の全領域または非画像領域に対して、非画像形成期間、すなわち画像形成動作がなされない期間に、トナーを強制的に付着させる。
(3)画像形成動作中に、感光体37の表面の非画像領域に対して、トナーを強制的に付着させるとともに、非画像形成期間中に、感光体37の表面の全領域または非画像領域にトナーを強制的に付着させる。
【0061】
(1)の方法では、本来の画像形成動作には何ら悪影響を及ぼすことはなく、また感光体37の表面の画像領域の劣化を回避することができる。(2)の方法では、画像形成動作がなされない期間にトナーを強制使用するので、非画像領域に限定されることなく感光体37の表面の全領域にトナーを強制的に付着させることができる。このため、原稿の画像面積が小さく、所定量のトナーを消費するために多量のトナーを強制的に付着させなければならない場合に非常に有効である。(3)の方法では、画像形成動作中および非画像形成期間中の両方でトナーを強制使用するので、多量のトナーを強制的に付着させる場合にさらに効果的である。しかも、強制使用されたトナーの回収タイミングが分散するので、クリーニングユニット43への負担を軽減することができる。また、感光体37の表面へのトナー付着も分散されるため、感光体37の表面の劣化を抑制することができる。(1)〜(3)のうちのいずれの方法であっても、トナーの強制使用に際して新たな構成を設ける必要はない。
【0062】
なお、(2)および(3)の方法では、トナーの強制使用を非画像形成期間に行うが、この非画像形成期間としては、たとえば(a)画像形成動作の感光体37の前回転および後回転のうちの少なくともいずれか一方の時期、または(b)連続した画像形成動作における次の用紙が給紙される間、すなわち個々の画像形成動作の間を挙げることができる。
【0063】
また、感光体37の表面にトナーを強制付着させる場合の静電潜像としては、所定濃度の黒ベタ画像または所定面積の黒ベタ画像の静電潜像を挙げることができる。所定濃度の黒ベタ画像の静電潜像の場合、露光装置39の露光の際に照射面積を変えることによって黒ベタ画像の面積を変化させ、容易にトナー消費量を調整することができる。一方、所定面積の黒ベタ画像の静電潜像の場合、露光装置39の露光の際に照射光量を変えることによって、黒ベタの濃度を変化させ、容易にトナーを消費量を調整することができる。
【0064】
上述したトナー強制使用において、強制的に消費されるトナー量、すなわち感光体37の表面に付着させるトナー量については、(i)原稿の画像面積、(ii)画像が形成される用紙サイズ、および(iii)形成される画像の倍率などの条件によって決定される。このとき、(ii)および(iii)については操作部からのユーザの操作や紙サイズ検知部69の検知結果によって決定され、(i)については画像処理部63の処理結果によって判定される。すなわち、画像処理部63は画像面積検知手段として機能する。
【0065】
画像処理部63では、原稿の画像面積を検知して制御部62に出力するが、制御部62ではこの検知結果である画像面積と予め定められる基準面積とを比較し、その比較結果に基づいて、具体的には(i)の条件と(ii)および(iii)の各条件とに基づいて、強制的に消費されるトナー量を決定する。
【0066】
制御部62は、決定したトナー量に応じて、上記(1)〜(3)のうちのいずれかのトナー強制使用方法を自動的に選択する。なお、ユーザによって上記(1)〜(3)のうちのいずれかの方法を選択するようにしても構わない。
【0067】
また、後述するように画像面積の比較に使用される前記基準面積は、原稿の全面積に対する画像面積の割合で、約5%に設定することが特に好ましい。これによって、より適正なトナー量を決定することができる。
【0068】
図4は、画像形成装置31の画像形成(複写)動作を示すフローチャートである。ステップS1では、画像読取部32において原稿の画像面積を検知する。画像面積の検知は、原稿から画像情報を読取ると同時になされる。次に、ステップS2で用紙サイズを設定し、ステップS3で用紙上に形成する画像の倍率(複写倍率)を設定し、ステップS4で画像形成(複写)枚数Mを指定すると、続くステップS5では、ステップS2〜S4で決定された各条件を基にして、1枚の画像形成当たりに使用する所要トナー量を計算する。次のステップS6では、ステップS5で得られた所要トナー量に基づいて、後述するトナーの消費量テーブルを検索し該当するトナー消費量を選ぶ。
【0069】
次のステップS7では、選ばれたトナーの消費量が所定量、たとえば0.04g以上であるか否かを判定する。本実施形態では、用紙1枚当たりの消費量0.04gをトナー強制使用を実施するか否かの判定基準としており、0.04g以上であればステップS8に進み、画像形成(複写)動作を続行し、ステップS9で実行した画像形成枚数nがステップS4で設定したMに達するまでステップS8の動作を繰返す。
【0070】
一方、ステップS7で選ばれたトナーの消費量が0.04gに満たない場合、トナー強制使用を実行するためにステップS10に移行する。ステップS10では、トナーの強制使用に必要なトナー付着量を計算する。次のステップS11では、画像形成枚数が1枚か複数枚かを判定する。すなわち、M=1(SINGLE)であるか、M>1(MULTI)であるかを判定する。SINGLEであればステップS12に進み、後述する第1のサブルーチンに進む。MULTIであればステップS13に進み、後述する第2のサブルーチンに進む。これで一連の画像形成動作が終了する。
【0071】
図5は、画像形成装置31の他の画像形成動作を示すフローチャートである。本発明における画像形成動作の制御は、上述した図4のフローチャートに基づく制御だけでなく、図5のフローチャートに基づく制御であっても構わない。図5のフローチャートの各ステップS21〜S33は、図4のフローチャートの各ステップS1〜S13と対応しているが、ステップS22およびS23が、ステップS2およびS3とは逆になっていることが異なる。
【0072】
図6は、第1のサブルーチンを示すフローチャートである。前記ステップS11またはステップS31にてSINGLE、すなわち1枚のみの画像形成であると判定された場合に第1のサブルーチンに移行する。第1サブルーチンのステップS101では、トナーの強制使用に必要なトナー付着量が0.01g以下であるか否かを判定する。0.01g以下であればステップS102に進み、付着させる時期と領域とを設定する。そして次のステップS103では、画像形成動作と、感光体37の表面の非画像領域へのトナーの付着とを同時に実行する。このようにして、トナー付着量Wtが、Wt≦0.01gの場合の第1プロセスが終了する。
【0073】
これに対して前記ステップS101でトナーの強制使用に必要なトナー付着量が0.01gを超えている場合、ステップS104に進む。ステップS104では、トナー付着量が0.02g以下であるか否かを判定する。0.02g以下であればステップS105に進み、前記ステップS102と同様に付着時期と領域とを設定する。そして次のステップS106では、感光体37の前回転時に、該感光体37の非画像領域にトナーを付着させる。次のステップS107では、画像形成動作を実行する。次のステップS108では、感光体37の後回転時に、該感光体37の非画像領域にトナーを付着させる。このようにして、トナー付着量Wtが、0.01g<Wt≦0.02gの場合の第2プロセスが終了する。
【0074】
このように、トナー強制使用に際して、必要なトナー量が0.01gを超え、かつ0.02g以下であれば、第1プロセスのように画像形成動作と同時にトナーを感光体37の表面の非画像領域に付着させることができない。このため、第2プロセスでは画像形成動作の前後の感光体37の前回転時および後回転時に、2回に分けてトナーを非画像領域に付着させる。
【0075】
さらに前記ステップS104でトナーの強制使用に必要なトナー付着量が0.02gを超えている場合、ステップS109に進む。ステップS109では、トナー付着量が0.03g以下であるか否かを判定する。0.03g以下であれば3回に分けてトナーを非画像領域に付着させるために、ステップS110以降に進む。ステップS110は前記ステップS102およびS105と、ステップS111は前記ステップS106と、ステップS112は前記ステップS103と、ステップS113は前記ステップS108とそれぞれ同じステップである。このようにして、トナー付着量Wtが、0.02g<Wt≦0.03gの場合の第3プロセス3が終了する。
【0076】
また、前記ステップS109でトナーの強制使用に必要なトナー付着量が0.03を超えている場合、ステップS114〜S117に進む。ステップS114〜S117は、前記ステップS105〜S108と同様である。このようにして、トナー付着量Wtが、Wt>0.03gの場合の第4プロセスが終了する。第1〜第4の各プロセス終了後、ステップS118でリターン処理がなされ、図4または図5のフローチャートに戻り、画像形成動作が終了する。
【0077】
図7は、第2のサブルーチンを示すフローチャートである。第2サブルーチンは、第1サブルーチンとほぼ同様である。すなわち第1サブルーチンと同様に、トナー付着量Wtが、Wt≦0.01gの第1プロセスであるステップS121〜S123、0.01g<Wt≦0.02gの第2プロセスであるステップS125〜S129、0.02g<Wt≦0.03gの第3プロセスであるステップS131〜S135、およびWt>0.03gの第4プロセスであるステップS137〜S140を含むが、各プロセスの最後にn=Mであるか否かを判定するステップS124,S130,S136およびS141がそれぞれ追加されている。これは、第2サブルーチンが、複数枚の画像形成を行う場合、すなわち図4および図5におけるMULTIの場合に移行するフローチャートであるためである。
【0078】
設定された枚数の画像が形成されるまで、第1プロセスではステップS123の動作を繰返し、第2プロセスではステップS127〜S129の動作を繰返し、第3プロセスではステップS133〜S135の動作を繰返し、第4プロセスではステップS138〜S140の動作を繰返す。第1〜第4の各プロセス終了後、ステップS142でリターン処理がなされ、図4または図5のフローチャートに戻り、画像形成動作が終了する。
【0079】
なお、本実施形態では、原稿の画像面積が小さい場合の連続した画像形成動作について説明した。この動作を原稿の画像面積が大きい場合の連続した画像形成に適用すると、画像形成枚数の増加に伴って現像剤の帯電量が徐々に低下し、1回の現像において大量のトナーが消費される現像装置40の内部でのトナーの滞在時間が標準時間よりも短くなり過ぎて、充分な撹拌および帯電がなされなくなると予想される。しかし、実際の使用状況において、画像面積が大きい原稿を用いる機会(頻度)はまれである。したがって、上記画像処理部63で得られる原稿の画像面積が基準面積以下のときのみに上述したようなトナーの強制付着の制御を実行し、基準面積を超えていれば通常の画像形成動作を実行するように、制御部62が制御することが好ましい。これによって、合理的な画像形成動作を実現することができる。
【0080】
また、本発明にかかる画像形成装置31では、制御部62によってトナー強制使用をリアルタイムに制御するので、トナーの帯電量を確実に最適化でき、かつトナーへのストレスを確実に回避することができる。
【0081】
以下、本発明にかかる画像形成装置31におけるトナーの強制使用を実施例に基づいてさらに詳しく説明する。
【0082】
(実施例)
図8は、画像形成枚数毎および印字率毎の画像濃度を示す表である。図9は、画像形成枚数と画像濃度との関係を印字率毎に示すグラフである。A4サイズの用紙に画像を形成する場合について、画像形成枚数を0,100,500および1000枚とし、印字率、すなわち原稿の全面積に対する画像面積の割合を1,3,5および10%とした。印字率が5%および10%の場合では、用紙上に形成された画像の濃度は一定であるが、印字率が1%および3%の場合では、画像形成枚数が増加するに伴い、急激に画像濃度が低下している。これは、感光体37の表面上のトナー像を用紙に転写する際の転写効率が低下しているためである。
【0083】
図10は、画像形成枚数毎および印字率毎の転写効率を示す表である。図11は、画像形成枚数と転写効率との関係を印字率毎に示すグラフである。印字率が5%および10%の場合では、転写効率は一定であるが、印字率が1%および3%の場合では、画像形成枚数が増加するに伴い、急激に転写効率が低下している。
【0084】
このように、A4サイズの用紙に画像を形成する場合、約5%の印字率が画像濃度および転写効率が低下しない境界となる。そこで、本発明にかかる画像形成装置31では、画像処理部63において画像面積を比較する際の基準面積をA4サイズ換算で5%に設定している。
【0085】
すなわち、最も画像形成頻度が高いと予測されるA4サイズの画像面積が5%の原稿を使用すると、形成される画像1枚当たりで0.04gのトナーが消費される。さらに詳しくいうと、転写効率を考慮して、用紙上に転写されるトナーは、このうち80%〜85%程度であり、残りは残留トナーとして感光体37に残留し、クリーニングユニット43で回収される。
【0086】
トナー強制使用の際に、強制的に付着されるトナー量は、原稿および用紙のサイズによって異なる。すなわち、各原稿および用紙のサイズに基づいて、用紙の全面積に対する比で、1〜5%の各印字面積(画像面積)を算定すると、各画像形成条件での使用トナー量を、A4サイズで印字面積が5%の原稿を等倍複写する場合を基準として、算出することができる。したがって、このA4サイズ5%印字相当のトナー量に対する過不足分が強制的に付着されるトナー量として求められる。
【0087】
拡大複写の場合、たとえばA5サイズの原稿から線率200%の拡大複写を行う場合、A3サイズの用紙が選択される。A3サイズの用紙の総面積は124740mmであり、この総面積の1,2,3,4および5%に相当する面積は直ちに算出される。A4サイズの印字率5%の原稿(印字面積3118.5mm)から等倍複写を行う場合のトナー使用量が0.04gなので、算出された各面積のトナー使用量は、面積換算によって容易に求まる。この場合、印字面積が3%のとき、トナー使用量が0.048gとなり、トナーの強制的な付着は不要である。
【0088】
また、縮小複写の場合、A3サイズ原稿から線率50%の縮小複写を行う場合、A5サイズの用紙が選択される。A5サイズの用紙の総面積は31080mmであり、この総面積の1,2,3,4および5%に相当する面積は直ちに算出される。A4サイズの印字率5%の原稿(印字面積3118.5mm)から等倍複写の場合のトナー使用量が0.04gなので、算出された各面積のトナー使用量は、面積換算によって容易に求まる。この場合、印字面積が5%のときのトナー使用量は0.02g程度であり、印字面積が10%のときのトナー使用量は0.04gであるので、印字面積10%までは不足分のトナーを強制的に付着する必要がある。
【0089】
トナーを強制的に付着して画像形成するか、または強制的に付着せずにそのまま画像形成するかの判定は、このようなトナー使用量をテーブル化して記憶しておき、原稿上の画像面積の検知に応じて、該テーブルからトナー使用量を検索することで可能となる。
【0090】
たとえば、原稿および用紙のサイズにかかる各種画像形成倍率における各印字率毎の印字面積を示す表、各種画像形成倍率における各印字率毎の使用トナー量を示す表、各種画像形成倍率における各印字率毎の強制付着トナー量を示す表が記憶される。表に設定される拡大および縮小の倍率は代表的な値であってもよいし、自由に設定しても構わない。たとえば、テーブル化して記憶するデータの容量を考慮するなどの制限がない場合、拡大および縮小の倍率を1%刻みで設定してテーブル化し記憶しても構わない。
【0091】
また、テーブル化された表の範囲内にトナー使用量が設定されていない場合には、内挿法で求めることができる。たとえば、A4サイズの印字率が2.5%の原稿から等倍複写を行った場合、使用トナー量は0.02gとなる。また、表の範囲外である場合には、外挿法で求めることができる。たとえば、A3サイズの印字率が10%の原稿から線率50%の縮小複写を行った場合、使用トナー量は0.04gとなる。このように、表に記憶したデータに基づいて、制御部62が強制的に付着させるトナーの付着量をプログラム化して制御することによって、トナーの強制使用をより効率的にかつ確実に実行することができる。
【0092】
本発明は、低濃度小画像面積の原稿を用いた画像形成時における現像剤、特にトナーの帯電量の変化によって発生する画像品位の低下を防止するものである。したがって、本形態の画像形成装置31のように、トナーのリサイクルを行わずに、帯電量が変化したトナーを強制的に排出することが好ましい。また、トナーをリサイクルする場合は、現像剤の状況を頻繁にモニタするための手段が必要である。トナーには、また、クリーニング時に過度のストレスがかかり、帯電量の変化の進行が促されるおそれがある。このようなトナーを用いて画像を形成すると、画像品位の低下を招き、好ましくない。
【0093】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、電子写真方式を採用した画像形成装置であって、転写後の像担持体表面に残留するトナーを回収する画像形成装置において、検知された原稿上の画像面積と予め定められる基準面積との比較結果に基づいてトナーの像担持体への強制的な付着が制御される。所定量のトナーを像担持体表面の非画像領域に強制付着するので、現像手段内でのトナーの滞留が防止でき、帯電量がほぼ一定となり、画像濃度の低下が防止できる。また、トナーを非画像領域に強制付着させるので、画像領域の劣化が防止でき、本来の画像形成動作に影響することはなく、装置の利用効率を向上できる。
【0094】
また本発明によれば、特に画像形成期間中に像担持体表面の非画像領域に、本来の画像形成に影響を及ぼすことなく、トナーを強制付着することができる。また、特に非画像形成期間中に像担持体表面の全領域もしくは非画像領域に多量のトナーを付着することができる。
非画像形成期間中におけるトナーの強制付着は、像担持体の前回転時および後回転時のうちの少なくともいずれか一方の期間を利用して行われ、本来の画像形成動作に影響を及ぼすことなく、効率的に高品質な画像が形成できる。
【0095】
また本発明によれば、画像形成期間中と非画像形成期間中とで多量のトナーを強制付着することができ、また残留トナーの回収時期が分散されてクリーニング手段への負担が軽減する。
【0097】
トナーの強制付着は非画像形成期間中である各画像形成動作の間の給紙の間を利用して行われ、本来の画像形成動作に影響を及ぼすことなく、効率的に高品質な画像が形成できる。
【0100】
また本発明によれば、トナーの強制的に付着させる時期を分散させることによって、像担持体の両端部でのトナー飛散や塵埃堆積を防止し、帯電手段や露光手段の汚染の発生を防止することができる。
【0101】
知された原稿の画像面積と基準面積との比較結果に基づいてトナーの強制付着制御の実行および非実行が決定されてもよい。具体的には検知された画像面積が基準面積以下のときにトナーの強制付着制御が実行される。
【0102】
また本発明によれば、検知された画像面積が原稿の全面積の約5%以下のときにトナーの強制付着制御を実行することで、トナー強制付着制御時のトナー付着量を確実に決定することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態である画像形成装置31を示す図である。
【図2】画像形成装置31の画像形成部33を示す図である。
【図3】画像形成装置31のブロック図である。
【図4】画像形成装置31の画像形成動作を示すフローチャートである。
【図5】画像形成装置31の他の画像形成動作を示すフローチャートである。
【図6】第1のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図7】第2のサブルーチンを示すフローチャートである。
【図8】画像形成枚数毎および印字率毎の画像濃度を示す表である。
【図9】画像形成枚数と画像濃度との関係を印字率毎に示すグラフである。
【図10】画像形成枚数毎および印字率毎の転写効率を示す表である。
【図11】画像形成枚数と転写効率との関係を印字率毎に示すグラフである。
【図12】画像形成の通紙枚数と現像剤の帯電量Q/m(μC/g)との関係を示すグラフであり、図12(a)は画像面積が大きい原稿を用いて連続して画像形成動作を行った場合を示し、図12(b)は画像面積が小さい原稿を用いて連続して画像形成動作を行った場合を示す。
【符号の説明】
31 画像形成装置
32 画像読取部
33 画像形成部
34 給紙部
35 定着部
36 排紙部
37 感光体
38 帯電装置
39 露光装置
40 現像装置
41 転写装置
42 剥離装置
43 クリーニングユニット
44 除電装置
57 CCD(電荷結合素子)
58 CPU(中央処理装置)
59 LSU(レーザスキャニングユニット)
62 制御部
63 画像処理部
66 静電潜像形成部
67 現像装置駆動部
68 感光体駆動部
69 紙サイズ検知部

Claims (3)

  1. 原稿上の画像を読取って画像情報として出力する画像読取手段と、表面に形成された静電潜像を保持する像担持体と、前記画像情報に応じた静電潜像を像担持体表面に形成する露光手段と、前記静電潜像をトナーによって現像してトナー像を形成する現像手段と、前記トナー像を転写材に転写する転写手段と、転写後の像担持体表面に残留するトナーを回収するクリーニング手段とを備える画像形成装置において、
    (a)前記原稿上の画像の面積を、各原稿毎に、検知する画像面積検知手段と、
    (b)制御手段であって、
    画像面積検知手段の出力に応答し、
    画像面積の検知結果に対応するトナー消費量を計算して求め、
    こうして求められたトナー消費量が、予め定めるトナー消費量以上である場合、画像形成を行い、
    前記予め定めるトナー消費量未満である場合、画像形成と、各画像形成動作におけるトナー使用量をほぼ一定とするトナーの強制使用とを行い、
    前記求められたトナー消費量に対応するトナーの強制使用に必要なトナー付着量Wtの第1所定量と、前記第1所定量を超える第2所定量と、前記第2所定量を超える第3所定量とが、予め設定され、
    前記トナーの強制使用時、
    前記トナー付着量Wtを計算して求め、
    こうして求められたトナー付着量Wtが、予め定める第1所定量以下であるとき、
    露光手段によって静電潜像を像担持体表面に形成する露光が行われる画像形成動作の期間、像担持体の非画像領域に、トナーを付着させ、
    前記求められたトナー付着量Wtが、前記第1所定量を超え、前記第2所定量以下であるとき、
    前記画像形成動作の期間の前で像担持体が助走する前回転期間と、前記画像形成動作の期間の後で像担持体が空転する後回転期間との期間、像担持体の非画像領域に、トナーを付着させ、
    前記求められた付着量Wtが前記第2所定量を超え、前記第3所定量以下であるとき、
    前記前回転期間、前記画像形成動作の期間および前記後回転期間、像担持体の非画像領域に、トナーを付着させる制御手段とを含むことを特徴とする画像形成装置。
  2. 原稿上の画像を読取って画像情報として出力する画像読取手段と、表面に形成された静電潜像を保持する像担持体と、前記画像情報に応じた静電潜像を像担持体表面に形成する露光手段と、前記静電潜像をトナーによって現像してトナー像を形成する現像手段と、前記トナー像を転写材に転写する転写手段と、転写後の像担持体表面に残留するトナーを回収するクリーニング手段とを備える画像形成装置において、
    (a)前記原稿上の画像の面積を、各原稿毎に、検知する画像面積検知手段と、
    (b)画像形成する転写材の複数の枚数Mを設定する操作手段と、
    (c)画像面積検知手段と操作手段との出力に応答し、
    画像面積の検知結果に対応するトナー消費量を計算して求め、
    こうして求められたトナー消費量が、予め定めるトナー消費量以上である場合、前記複数の枚数分、画像形成を繰返して行い、
    前記予め定めるトナー消費量未満である場合、前記複数の枚数分、画像形成と、各画像形成動作におけるトナー使用量をほぼ一定とするトナーの強制使用とを繰返して行い、
    前記求められたトナー消費量に対応するトナーの強制使用に必要なトナー付着量Wtの第1所定量と、前記第1所定量を超える第2所定量と、前記第2所定量を超える第3所定量とが、予め設定され、
    前記トナーの強制使用時、
    前記トナー付着量Wtを計算して求め、
    こうして求められたトナー付着量Wtが、予め定める第1所定量以下であるとき、
    前記複数の各枚数毎に、露光手段によって静電潜像を像担持体表面に形成する露光が行われる画像形成動作の期間、像担持体の非画像領域に、トナーを付着させ、
    前記求められたトナー付着量Wtが、前記第1所定量を超え、前記第2所定量以下であるとき、
    前記複数の各枚数毎に、前記画像形成動作の期間の前である前回転期間と、前記画像形成動作の期間の後である後回転期間との期間、像担持体の非画像領域に、トナーを付着させ、
    前記求められた付着量Wtが前記第2所定量を超え、前記第3所定量以下であるとき、
    前記複数の各枚数毎に、前記前回転期間、前記画像形成動作の期間および前記後回転期間、像担持体の非画像領域に、トナーを付着させる制御手段とを含むことを特徴とする画像形成装置。
  3. 検知された前記画像面積が原稿の全面積に対して約5%以下のときのみに、前記制御手段はトナー付着制御を行うことを特徴とする請求項1または2記載の画像形成装置。
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