JP4174007B2 - 光学用樹脂及びそれを用いた用途 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、含硫黄(メタ)アクリレートとイソボルニル(メタ)アクリレートの共重合体を構成要素とする光学用樹脂およびその用途に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の代表的な光学用樹脂として、ポリメチルメタクリレート(PMMA)が挙げられる。PMMAは、非対象構造を有するため非晶性であり、構造単位にC=O基を含むが芳香環を含まず、全体としてはC-H基で構成されていることなどから、プラスチック材料の中で抜群の透明性と耐候性を有する材料である。また、成形性も良好で機械的性質のバランスがとれており、光学繊維、光ディスク、レンズ、光導波路材料等数多くの光学用途に用いられている(例えば特許文献1参照)。しかしながらPMMAは比較的吸水性が高く、かつTgが低いといった欠点がある。PMMAに替わる光学材料としては、例えばポリカーボネート(PC)が挙げられる(例えば特許文献2参照)。PCは主鎖骨格中にベンゼン環をもつため、PMMAと比べTgが高く、かつ耐衝撃性や吸水性に優れるといった特長を有しているが、複屈折が高く成形性に難がある。その他に、アリル基を有するジエチレングリコールビスアリルカーボネート(例えば特許文献3参照)やポリスチレン(例えば特許文献4参照)、ポリ(4−メチルペンテン−1)(例えば特許文献5参照)などが光学材料として上市されているが、バランスのとれた材料は少なく、現在最も多く利用されているのは上述したPMMAである。PMMAの改良は数多くなされているが、特に重要な特性である耐熱性を高める目的で、メチルエステル基を嵩高い脂環式基に変える研究例がある。通常のPMMAのTgは105℃前後であるが、メチル基のかわりにトリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−イル基を導入することによって約60℃のTg上昇を達成している(例えば特許文献6参照)。しかし機械特性の点で脂環式アクリル単独での使用は困難である。
一方、光学用樹脂の重要な特性のひとつに屈折率がある。屈折率を精密に制御することは、光学レンズ、光導波路等に応用する際、必要不可欠である。屈折率の制御には、樹脂中に様々な置換基を導入する手法が広く用いられている。例えばアクリルその他の樹脂中にフッ素を導入して低屈折率化した検討が数多くなされている(例えば特許文献7参照)。フッ素の導入は低屈折率化のみならず低吸水化や低誘電率化にも有効な手段である。しかしながら樹脂の低屈折率化は、例えばレンズとして使用する場合厚肉化を招くなどの欠点も有している。光学樹脂、特に光学特性に優れるアクリル樹脂の高屈折率化は、光導波路や光学レンズ用途に非常に有用である。樹脂の高屈折率化には、フッ素以外のハロゲン原子や硫黄原子の導入が有効とされている(例えば特許文献8参照)。
【0003】
【特許文献1】
特許第2566371号公報
【特許文献2】
特開平07−126375号公報
【特許文献3】
特許第2586487号公報
【特許文献4】
特開平07−233296号公報
【特許文献5】
特開2000−90464号公報
【特許文献6】
特許第2836080号公報
【特許文献7】
特許第2893608号公報
【特許文献8】
特許第2969816号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、含硫黄(メタ)アクリレートとイソボルニル(メタ)アクリレートの共重合体を用いることにより、高Tgと高屈折率を両立させた光学用樹脂とその用途を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に記載の発明は、含硫黄(メタ)アクリレートとイソボルニル(メタ)アクリレートの共重合体を構成要素とし、含硫黄(メタ)アクリレートが4−(1,3−ジチア−2−チオキソシクロペンチル)メチルメタクリレートであることを特徴とする光学用樹脂である。ここで、含硫黄(メタ)アクリレートとイソボルニル(メタ)アクリレートの(メタ)は、含硫黄アクリレートと含硫黄メタクリレート、イソボルニルアクリレートとイソボルニルメタクリレートをそれぞれ意味する(以下同じ)。
また、請求項2に記載の発明は、数平均分子量が5,000〜500,000の範囲内である請求項1に記載の光学用樹脂である。
また、請求項に記載の発明は、請求項1または請求項2に記載の共重合体の屈折率が1.500〜1.900の範囲である光学用樹脂である。
【0006】
本発明の請求項に記載の発明は、請求項1ないし請求項のいずれかに記載の光学用樹脂を用いた光導波路である。
また、請求項に記載の発明は、請求項1ないし請求項のいずれかに記載の光学用樹脂を用いた光学レンズである。
また、請求項に記載の発明は、請求項1ないし請求項のいずれかに記載の光学用樹脂を用いた光学用封止材である。
また、請求項に記載の発明は、請求項1ないし請求項のいずれかに記載の光学用樹脂を用いた光学用接着剤である。
請求項に記載の発明は、請求項1ないし請求項のいずれかに記載の光学用樹脂を用いた光学フィルムである。
請求項に記載の発明は、請求項に記載の光学フィルムを用いた液晶表示装置である。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明者らは、光学用樹脂として用いられる(メタ)アクリル樹脂について、種々のエステル基の検討を詳細に行い、含硫黄基とイソボルニル基とを各々有する(メタ)アクリルモノマーの共重合体を用いることにより、高屈折率と高耐熱性を兼ね備えた樹脂を見出すことができた。
本発明に用いられる含硫黄(メタ)アクリレートは、アクリレートまたはメタクリレートのどちらでもよく、エステル基に硫黄を含むモノマーである。含硫黄(メタ)アクリレートとしては、
式(I)または式(II)に示すようなものがある。
【0008】
【化1】
Figure 0004174007
【0009】
式(I)中、Rは2価で炭素数1〜20の直鎖アルキレン基、枝分かれアルキレン基、脂環式基、芳香族基であり、Rは水素、または1価で炭素数1〜20の直鎖アルキル基、枝分かれアルキル基、脂環式基、芳香族基である。R及びRの水素は、ハロゲン、硫黄、重水素、酸素、窒素等を含む置換基で置換されていてもよい。
【0010】
【化2】
Figure 0004174007
【0011】
式(II)中、Rは、無置換、または2価で、炭素数1〜20の直鎖アルキレン基、枝分かれアルキレン基、脂環式基、芳香族基であり、それらの水素はハロゲン、硫黄、重水素、酸素、窒素等を含む置換基で置換されていてもよく、Rは炭素数1〜3のアルキレン基である。また式(II)中、X、Y、Zは少なくとも1つの硫黄原子を含む酸素原子または硫黄原子を示す。
【0012】
式(I)で示される含硫黄アクリレートとして、具体的には、(メチルチオ)メチルアクリレート、(エチルチオ)メチルアクリレート、(n-プロピルチオ)メチルアクリレート、(イソプロピルチオ)メチルアクリレート、(n-ブチルチオ)メチルアクリレート、(sec―ブチルチオ)メチルアクリレート、(t−ブチルチオ)メチルアクリレート、(n-ペンチルチオ)メチルアクリレート、(n-ヘキシルチオ)メチルアクリレート、(シクロヘキシルチオ)メチルアクリレート、(フェニルチオ)メチルアクリレート、(ベンジルチオ)メチルアクリレート、(ナフチルチオ)メチルアクリレート、2−(メチルチオ)エチルアクリレート、2−(エチルチオ)エチルアクリレート、2−(n-プロピルチオ)エチルアクリレート、2−(イソプロピルチオ)エチルアクリレート、2−(n-ブチルチオ)エチルアクリレート、2−(sec―ブチルチオ)エチルアクリレート、2−(t−ブチルチオ)エチルアクリレート、2−(n-ペンチルチオ)エチルアクリレート、2−(n-ヘキシルチオ)エチルアクリレート、2−(シクロヘキシルチオ)エチルアクリレート、2−(フェニルチオ)エチルアクリレート、2−(ベンジルチオ)エチルアクリレート、2−(ナフチルチオ)エチルアクリレート、1−(メチルチオ)エチルアクリレート、3−(メチルチオ)プロピルアクリレート、2−(メチルチオ)プロピルアクリレート、6−(メチルチオ)ヘキシルアクリレート、4−(メチルチオ)ベンジルアクリレート、4−(エチルチオ)ベンジルアクリレート、4−(フェニルチオ)ベンジルアクリレート、上記化合物の水素が、臭素、塩素、重水素、アルキルチオ基、アリールチオ基、ベンゼン、ナフタレン、アルキルエーテル、アリールエーテル、アミド類、エステル類、カルボン酸類、チオール類、エポキシ類、アクリレート類によりひとつ以上置換された化合物などが挙げられる。
【0013】
また、式(I)で示される含硫黄メタクリレートとして、具体的には、(メチルチオ)メチルメタクリレート、(エチルチオ)メチルメタクリレート、(n-プロピルチオ)メチルメタクリレート、(イソプロピルチオ)メチルメタクリレート、(n-ブチルチオ)メチルメタクリレート、(sec―ブチルチオ)メチルメタクリレート、(t−ブチルチオ)メチルメタクリレート、(n-ペンチルチオ)メチルメタクリレート、(n-ヘキシルチオ)メチルメタクリレート、(シクロヘキシルチオ)メチルメタクリレート、(フェニルチオ)メチルメタクリレート、(ベンジルチオ)メチルメタクリレート、(ナフチルチオ)メチルメタクリレート、2−(メチルチオ)エチルメタクリレート、2−(エチルチオ)エチルメタクリレート、2−(n-プロピルチオ)エチルメタクリレート、2−(イソプロピルチオ)エチルメタクリレート、2−(n-ブチルチオ)エチルメタクリレート、2−(sec―ブチルチオ)エチルメタクリレート、2−(t−ブチルチオ)エチルメタクリレート、2−(n-ペンチルチオ)エチルメタクリレート、2−(n-ヘキシルチオ)エチルメタクリレート、2−(シクロヘキシルチオ)エチルメタクリレート、2−(フェニルチオ)エチルメタクリレート、2−(ベンジルチオ)エチルメタクリレート、2−(ナフチルチオ)エチルメタクリレート、1−(メチルチオ)エチルメタクリレート、3−(メチルチオ)プロピルメタクリレート、2−(メチルチオ)プロピルメタクリレート、6−(メチルチオ)ヘキシルメタクリレート、4−(メチルチオ)ベンジルメタクリレート、4−(エチルチオ)ベンジルメタクリレート、4−(フェニルチオ)ベンジルメタクリレート、上記化合物の水素が、臭素、塩素、重水素、アルキルチオ基、アリールチオ基、ベンゼン、ナフタレン、アルキルエーテル、アリールエーテル、アミド類、エステル類、カルボン酸類、チオール類、エポキシ類、アクリレート類によりひとつ以上置換された化合物などが挙げられる。
【0014】
環状チオカーボネート構造を有する含硫黄(メタ)アクリレートとして、具体的には、4−(3−オキサ−2−オキソ−1−チアシクロペンチル)アクリレート、4−(3−オキサ−2−オキソ−1−チアシクロペンチル)メタクリレート、4−(3−オキサ−2−オキソ−1−チアシクロペンチル)メチルメタクリレート、4−(3−オキサ−2−オキソ−1−チアシクロペンチル)ベンジルアクリレート、4−(3−オキサ−2−オキソ−1−チアシクロペンチル)ベンジルメタクリレート、5−(3−オキサ−2−オキソ−1−チアシクロペンチル)アクリレート、5−(3−オキサ−2−オキソ−1−チアシクロペンチル)メタクリレート、5−(3−オキサ−2−オキソ−1−チアシクロペンチル)メチルメタクリレート、5−(3−オキサ−2−オキソ−1−チアシクロペンチル)ベンジルアクリレート、5−(3−オキサ−2−オキソ−1−チアシクロペンチル)ベンジルメタクリレート、4−(3−オキサ−2−オキソ−1−チアシクロヘキシル)アクリレート、5−(3−オキサ−2−オキソ−1−チアシクロヘキシル)アクリレート、6−(3−オキサ−2−オキソ−1−チアシクロヘキシル)アクリレート、4−(3−オキサ−2−オキソ−1−チアシクロヘプチル)アクリレート、5−(3−オキサ−2−オキソ−1−チアシクロヘプチル)アクリレート、6−(3−オキサ−2−オキソ−1−チアシクロヘプチル)アクリレート、7−(3−オキサ−2−オキソ−1−チアシクロヘプチル)アクリレート、4−(1,3−ジオキサー2−チオキソシクロペンチル)アクリレート、4−(1,3−ジオキサー2−チオキソシクロペンチル)メタクリレート、4−(1,3−ジオキサー2−チオキソシクロペンチル)メチルメタクリレート、4−(1,3−ジオキサー2−チオキソシクロペンチル)ベンジルアクリレート、4−(1,3−ジオキサー2−チオキソシクロペンチル)ベンジルメタクリレート、5−(1,3−ジオキサー2−チオキソシクロペンチル)アクリレート、5−(1,3−ジオキサー2−チオキソシクロペンチル)メタクリレート、5−(1,3−ジオキサー2−チオキソシクロペンチル)メチルメタクリレート、5−(1,3−ジオキサー2−チオキソシクロペンチル)ベンジルアクリレート、5−(1,3−ジオキサー2−チオキソシクロペンチル)ベンジルメタクリレート、4−(1,3−ジオキサー2−チオキソシクロヘキシル)アクリレート、5−(1,3−ジオキサー2−チオキソシクロヘキシル)アクリレート、6−(1,3−ジオキサー2−チオキソシクロヘキシル)アクリレート、4−(1,3−ジオキサー2−チオキソシクロヘプチル)アクリレート、5−(1,3−ジオキサー2−チオキソシクロヘプチル)アクリレート、6−(1,3−ジオキサー2−チオキソシクロヘプチル)アクリレート、7−(1,3−ジオキサー2−チオキソシクロヘプチル)アクリレート、上記化合物の水素が、臭素、塩素、重水素、アルキルチオ基、アリールチオ基、ベンゼン、ナフタレン、アルキルエーテル、アリールエーテル、アミド類、エステル類、カルボン酸類、チオール類、エポキシ類、アクリレート類によりひとつ以上置換された化合物などが挙げられる。
【0015】
環状ジチオカーボネート構造を有する含硫黄(メタ)アクリレートとして、具体的には、4−(1,3−ジチアー2−オキソシクロペンチル)アクリレート、4−(1,3−ジチアー2−オキソシクロペンチル)メタクリレート、4−(1,3−ジチアー2−オキソシクロペンチル)メチルメタクリレート、4−(1,3−ジチアー2−オキソシクロペンチル)ベンジルアクリレート、4−(1,3−ジチアー2−オキソシクロペンチル)ベンジルメタクリレート、5−(1,3−ジチアー2−オキソシクロペンチル)アクリレート、5−(1,3−ジチアー2−オキソシクロペンチル)メタクリレート、5−(1,3−ジチアー2−オキソシクロペンチル)メチルメタクリレート、5−(1,3−ジチアー2−オキソシクロペンチル)ベンジルアクリレート、5−(1,3−ジチアー2−オキソシクロペンチル)ベンジルメタクリレート、4−(1,3−ジチアー2−オキソシクロヘキシル)アクリレート、5−(1,3−ジチアー2−オキソシクロヘキシル)アクリレート、6−(1,3−ジチアー2−オキソシクロヘキシル)アクリレート、4−(1,3−ジチアー2−オキソシクロヘプチル)アクリレート、5−(1,3−ジチアー2−オキソシクロヘプチル)アクリレート、6−(1,3−ジチアー2−オキソシクロヘプチル)アクリレート、7−(1,3−ジチアー2−オキソシクロヘプチル)アクリレート、4−(3−オキサー2−チオキソー1−チアシクロペンチル)アクリレート、4−(3−オキサー2−チオキソー1−チアシクロペンチル)メタクリレート、4−(3−オキサー2−チオキソー1−チアシクロペンチル)メチルメタクリレート、4−(3−オキサー2−チオキソー1−チアシクロペンチル)ベンジルアクリレート、4−(3−オキサー2−チオキソー1−チアシクロペンチル)ベンジルメタクリレート、5−(3−オキサー2−チオキソー1−チアシクロペンチル)アクリレート、5−(3−オキサー2−チオキソー1−チアシクロペンチル)メタクリレート、5−(3−オキサー2−チオキソー1−チアシクロペンチル)メチルメタクリレート、5−(3−オキサー2−チオキソー1−チアシクロペンチル)ベンジルアクリレート、5−(3−オキサー2−チオキソー1−チアシクロペンチル)ベンジルメタクリレート、4−(3−オキサー2−チオキソー1−チアシクロヘキシル)アクリレート、5−(3−オキサー2−チオキソー1−チアシクロヘキシル)アクリレート、6−(3−オキサー2−チオキソー1−チアシクロヘキシル)アクリレート、4−(3−オキサー2−チオキソー1−チアシクロヘプチル)アクリレート、5−(3−オキサー2−チオキソー1−チアシクロヘプチル)アクリレート、6−(3−オキサー2−チオキソー1−チアシクロヘプチル)アクリレート、7−(3−オキサー2−チオキソー1−チアシクロヘプチル)アクリレート、上記化合物の水素が、臭素、塩素、重水素、アルキルチオ基、アリールチオ基、ベンゼン、ナフタレン、アルキルエーテル、アリールエーテル、アミド類、エステル類、カルボン酸類、チオール類、エポキシ類、アクリレート類によりひとつ以上置換された化合物などが挙げられる。
【0016】
環状トリチオカーボネート構造を有する含硫黄(メタ)アクリレートとして、具体的には、4−(1,3−ジチアー2−チオキソシクロペンチル)アクリレート、4−(1,3−ジチアー2−チオキソシクロペンチル)メタクリレート、4−(1,3−ジチアー2−チオキソシクロペンチル)メチルメタクリレート、4−(1,3−ジチアー2−チオキソシクロペンチル)ベンジルアクリレート、4−(1,3−ジチアー2−チオキソシクロペンチル)ベンジルメタクリレート、5−(1,3−ジチアー2−チオキソシクロペンチル)アクリレート、5−(1,3−ジチアー2−チオキソシクロペンチル)メタクリレート、5−(1,3−ジチアー2−チオキソシクロペンチル)メチルメタクリレート、5−(1,3−ジチアー2−チオキソシクロペンチル)ベンジルアクリレート、5−(1,3−ジチアー2−チオキソシクロペンチル)ベンジルメタクリレート、4−(1,3−ジチアー2−チオキソシクロヘキシル)アクリレート、5−(1,3−ジチアー2−チオキソシクロヘキシル)アクリレート、6−(1,3−ジチアー2−チオキソシクロヘキシル)アクリレート、4−(1,3−ジチアー2−チオキソシクロヘプチル)アクリレート、5−(1,3−ジチアー2−チオキソシクロヘプチル)アクリレート、6−(1,3−ジチアー2−チオキソシクロヘプチル)アクリレート、7−(1,3−ジチアー2−チオキソシクロヘプチル)アクリレート、上記化合物の水素が、臭素、塩素、重水素、アルキルチオ基、アリールチオ基、ベンゼン、ナフタレン、アルキルエーテル、アリールエーテル、アミド類、エステル類、カルボン酸類、チオール類、エポキシ類、アクリレート類によりひとつ以上置換された化合物などが挙げられる。
【0017】
本発明で使用するイソボルニル(メタ)アクリレートは、式(III)に示すようなアクリレートまたはメタクリレートである。
【0018】
【化3】
Figure 0004174007
【0019】
本発明の光学用樹脂は、式(I)、式(II)に示すモノマー1〜5種類(A)と式(III)に示すモノマーの1または2種類(B)を任意の比率で共重合したポリマーを含む。A/Bの重量比率は、0.1/99.9〜99.9/0.1の間である。A単独の重合物では、高Tgが得られにくく、また、B単独の重合物では機械特性が低下する。
共重合体の数平均分子量は5,000〜500,000の間であり、好ましくは5,000〜300,000、さらに好ましくは5,000〜200,000である。分子量が5,000未満だと機械特性が低下し、また分子量が500,000を超えると成形性に問題が生じる。なお、本発明における数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィによって測定されるポリスチレン換算の数平均分子量を意味する。
【0020】
本発明の光学用樹脂は、上記モノマーをラジカル重合させることによって得ることができる。ラジカル重合に用いるラジカル重合開始剤としては、特に制限されず公知のものが使用できる。代表的なものを例示すると、ベンゾイルパーオキシド、p−クロルベンゾイルパーオキシド、ラウロイルパーオキシド、t−ブチルパーオキシジカーボネート等のパーオキシド、アゾイソブチロニトリル等のアゾ化合物である。
ラジカル重合開始剤の使用量は、重合条件や開始剤の種類、重合性モノマーの種類や組成によって異なるため一概に限定できないが、一般には全重合性モノマー100重量部に対して0.01〜10重量部の範囲で用いるのが好適である。重合温度及び重合時間は、重合開始剤の種類と量や重合性モノマーの種類によって大きく変化するので限定できないが、一般には2〜40時間で重合が完結するように条件を選ぶのが好ましい。
また、本発明の光学用樹脂は、上記熱重合法のほかに紫外線、可視光、あるいは放射線を用いた光重合によっても得ることができる。光重合開始剤としては、特に制限されず公知のものが使用できる。代表的なものとして、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾフェノン、アセトフェノン、ベンジルメチルケタール、2−イソプロピルチオキサントン等が用いられる。これらの光重合開始剤は、得られる樹脂の着色や劣化を防止するために全重合性モノマー100重量部に対して0.001〜5重量部の範囲で用いるのが一般的である。
【0021】
本発明の光学用樹脂は、上述の含硫黄(メタ)アクリレート及びイソボルニル(メタ)アクリレートの他に、1種類以上のラジカル重合性モノマーを共重合させてもよい。ラジカル重合性モノマーは1官能基以上のラジカル重合基を有し、重合により三次元架橋させてもよい。またラジカル重合基に加え、エポキシ基やビニルエーテル基等のカチオン重合基やアニオン重合基を有していてもよい。ラジカル重合性モノマーの例としては、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、ベンジルアクリレート、ベンジルメタクリレート、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート等の各種アクリレート類・各種メタクリレート類、スチレン、α−メチルスチレン等のスチレン類、アクリロニトリル、ビニルクロリド、N−ビニルカルバゾール、ビニルナフタレン等のビニル化合物、N−ベンジルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド等のマレイミド類、無水マレイン酸類、酢酸ビニル等のビニルエステル類等が挙げられる。
【0022】
本発明では、上記共重合体(共重合体ポリマー)に種々の有機物、無機物を添加することができる。それらは、アクリル樹脂、ポリスチレン、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリオレフィン、シロキサンポリマー等の各種ポリマーや、各種添加剤として、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、シランカップリング剤、塗面改良剤、熱重合禁止剤、レベリング剤、界面活性剤、着色剤、保存安定剤、可塑剤、滑剤、溶媒、フィラー、濡れ性改良剤等を配合することができる。また、各種感光剤を添加しても良い。
【0023】
本発明では、上記共重合体(共重合体ポリマー)の屈折率が1.500〜1.900の範囲であることが好ましい。イソボルニル(メタ)アクリレート成分が多いと屈折率が低くなり、含硫黄(メタ)アクリレート成分が多くなると屈折率が高くなるので、それらの配合比により調整することができる。また、屈折率の高いモノマーやポリマーを配合して屈折率を調整することができる。同様に、屈折率の低いモノマーやポリマーを配合して屈折率を調整することもできる。
【0024】
本発明の光学用樹脂の製膜法や成形法としては、ディップ法、ロールコート法、流延法、キャスト法、スピンコート法、射出成型法、押出成型法、モールド法などを用いる。これらは、製品の形状や要求される光学特性などによって使い分ける。また、樹脂に各種溶剤や反応性希釈剤等を添加し、膜厚調整に用いることも可能である。
【0025】
本発明の光学用樹脂を用いた光導波路の構造は、スラブ型、リッジ型、埋め込み型等があるが、本発明の光学用樹脂を用いて様々な型の光導波路を製造することができる。
例えば埋め込み型導波路を製造するには、Siウエハ、ガラス板、配線板等の基板上に下部クラッド層として膜厚1〜100μm程度で樹脂を製膜する。次にクラッド層より高屈折率の樹脂を膜厚5〜100μmで製膜し、コア層を形成する。コア層の上にレジスト層を設け、マスクを介して露光及び現像により導波路パターンを形成し、RIE法等のドライエッチングまたはウエットエッチング法によりコアパターンを形成する。この時点でリッジ型導波路の完成となる。コアパターンの上に、コア層より低屈折率の樹脂を上部クラッド層として膜厚5〜1000μmで製膜すれば、埋め込み型導波路となる。その後基板から剥がしてフィルム型導波路としてもよい。本発明の樹脂は、下部クラッド層、コア層、上部クラッド層のいずれか又は全てに用いられる。
【0026】
光学レンズの種類としては、大型スクリーン用フレネルレンズ、集光フレネルレンズ、オーバーヘッドプロジェクション用レンズ等のフレネルレンズや、カメラ用ファインダーレンズ、撮影レンズ、光ディスク用レンズ、眼鏡用レンズ、コンタクトレンズ等がある。上記用途に応じて、本発明の光学用樹脂の屈折率やTg等を調整し、射出成型法やモールド法等により、所望の特性のレンズを製造することができる。特に眼鏡用レンズについては反射防止、帯電防止、防曇加工等を行うことが特性向上につながる。
【0027】
光学用封止材は、LD,LED等の各種光学素子の保護材として広く用いられている。本発明の光学用樹脂を用い、適度な粘度及び屈折率調整を行い、モールド法等により光学用封止材として成型することが可能である。
【0028】
本発明の光学用樹脂は、光学用接着剤としても用いることができる。接着層に本発明の樹脂を塗布又はポッティングし、熱又は光等を用いて硬化させる。光を用いて硬化させる際には、光ラジカル開始剤等を添加して効率よく光硬化を進行させることができる。
【0029】
光学用フィルムは、本発明の光学用樹脂を製膜して製造した光学フィルムに位相差フィルム、偏光フィルムを積層することで得ることができる。積層の順序は必要とされる光学特性により適宜決定されるが、偏光フィルム/光学フィルム/位相差フィルム、光学フィルム/偏光フィルム/位相差フィルム、偏光フィルム/位相差フィルム/光学フィルム、光学フィルム/位相差フィルム、光学フィルム/偏光フィルムなどの構造が例示できる。また、一方向について散乱特性を持った光学フィルムを複数枚用いて特定の複数の方向に散乱特性を持たせる場合は、偏光フィルム/光学フィルム/光学フィルム/位相差フィルム、光学フィルム/偏光フィルム/光学フィルム/位相差フィルムなどの構造をとることもできる。さらに位相差フィルムを2枚使用する場合は、光学フィルム/偏光フィルム/位相差フィルム/位相差フィルムなどの構造をとることもできる。
積層方法については特に制限されないが、例えば光学フィルム、位相差フィルム、偏光フィルムのそれぞれを単独で作製して粘着剤又は接着剤を用いて積層する方法、光学用フィルムを作製する場合の基板として偏光フィルムを用いて直接、光学フィルム/偏光フィルムの積層構造としたものを粘着剤又は接着剤を用いて位相差フィルムと積層する方法などを用いることができる。
【0030】
本発明の光学用フィルムを液晶表示装置の表面に配置して用いる場合、光学用フィルムの表面に付加機能を付与することもできる。例えば、最表面となるフィルムの表面に傷付き防止のための透明な保護フィルムを貼合したり、傷付き防止のためのハードコート層を設けることができる。また、外光の反射を防止するために表面に微細な凹凸を形成し外光を乱反射させるアンチグレア層や、誘電体薄膜の多層膜からなる反射防止層を形成することもできる。更に、反射防止層を形成した透明な保護フィルムを貼合したり、ハードコート層上に反射防止層を形成したりすることもできる。
本発明の光学用フィルムを液晶セルに積層する方法は特に制限はなく、必要とされる表示特性が得られるような構成の積層フィルムを、液晶パネルの上側及び/又は下側に粘着剤などを用いて貼合すればよい。
本発明に用いる光学フィルム、位相差フィルム及び偏光フィルムの液晶パネルへの積層角度については、例えば、偏光フィルムと位相差フィルムは液晶パネルの正面から見た時のコントラスト、色相が最適となるように偏光フィルムの吸収軸と位相差フィルムのフィルム面垂直方向から見た遅相軸の角度をパネルに対して設定し、また光学フィルムは散乱方向が液晶表示装置の視野角特性を改良したい方向となるように設定される。そして、これらの設定角度に従って光学フィルム、位相差フィルム及び偏光フィルムを積層することで、本発明の光学用フィルムとすることができる。
【0031】
【実施例】
以下、実施例により本発明の光学用樹脂の製造法について詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に制限されない。
参考例1)
(1−1)モノマー合成
攪拌装置のついた丸底フラスコに、グリシジルメタクリレート7.15g(0.05mol)、二硫化炭素4.57g(0.06mol)、臭化リチウム0.2g(0.0025mol)、テトラヒドロフラン10mlを加え、25℃で攪拌する。17時間攪拌後テトラヒドロフラン及び過剰の二硫化炭素を減圧留去し、得られた黄色液体を酢酸エチル100mlに溶解する。酢酸エチル溶液を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒留去する。得られた黄色固体をメタノールにより再結晶化し、黄色針状結晶として4−(3−オキサー1−チアー2−チオキソシクロペンチル)メチルメタクリレートを3.61g得た。収率は33%であった。
【0032】
(1−2)ポリマー合成
反応管に、所定の割合で4−(3−オキサー1−チアー2−チオキソシクロペンチル)メチルメタクリレートとイソボルニルメタクリレートを加え、モノマモル数の3重量%の割合でアゾイソブチロニトリル、1mol/lの割合でジメチルスルホキシドを加え、脱気封管する。60℃で20時間反応後、封管を解き、適当量のテトラヒドロフランを加え、メタノール中に再沈殿させる。得られた黄白色固体を再びテトラヒドロフランに溶解し、メタノール中に再沈殿させ、減圧乾燥し共重合体を得た。いずれの共重合体も屈折率は1.500以上でかつTgが120℃以上であり、製膜性も良好であった。モノマーの共重合比と諸特性を表1に示した。
【0033】
(実施例2)
(2−1)モノマー合成
攪拌装置のついた丸底フラスコに、メタクリル酸−2,3−エピチオプロピル1.58g(0.01mol)、二硫化炭素19.0g(0.25mol)、t−ブトキシカリウム0.056g、テトラヒドロフラン3mlを加え、25℃で攪拌する。24時間攪拌後テトラヒドロフラン及び過剰の二硫化炭素を減圧留去し、得られた黄色液体を酢酸エチル100mlに溶解する。酢酸エチル溶液を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒留去する。得られた黄色液体をカラムクロマトグラフィーにより精製し、黄色液体として4−(1,3−ジチアー2−チオキソシクロペンチル)メチルメタクリレートを1.76g得た。収率は75%であった。
【0034】
(1−2)ポリマー合成
反応管に、所定の割合で4−(1,3−ジチアー2−チオキソシクロペンチル)メチルメタクリレートとイソボルニルメタクリレートを加え、モノマモル数の5重量%の割合でアゾイソブチロニトリル、0.5mol/lの割合でN−メチルピロリドンを加え、脱気封管する。60℃で20時間反応後、封管を解き、メタノール中に再沈殿させる。得られた黄白色固体を減圧乾燥し共重合体を得た。モノマーの共重合比と諸特性を表2に示した。
【0035】
(比較例1)
反応管に、メチルメタクリレートを加え、モノマモル数の3重量%の割合でアゾイソブチロニトリル、1mol/lの割合でジメチルスルホキシドを加え、脱気封管する。60℃で20時間反応後、封管を解き、適当量のテトラヒドロフランを加え、メタノール中に再沈殿させる。得られた黄白色固体を再びテトラヒドロフランに溶解し、メタノール中に再沈殿させ、減圧乾燥しポリマーを得た。ポリマーのTgを測定したところ120℃以下であり、屈折率は1.495であった。
【0036】
(比較例2)
反応管に、4−(3−オキサー1−チアー2−チオキソシクロペンチル)メチルメタクリレートを加え、モノマモル数の3重量%の割合でアゾイソブチロニトリル、1mol/lの割合でジメチルスルホキシドを加え、脱気封管する。60℃で20時間反応後、封管を解き、適当量のテトラヒドロフランを加え、メタノール中に再沈殿させる。得られた黄白色固体を再びテトラヒドロフランに溶解し、メタノール中に再沈殿させ、減圧乾燥しポリマーを得た。ポリマーのTgを測定したところ120℃以下であった。諸特性を表1に示した。
【0037】
(比較例3)
反応管に、4−(1,3−ジチアー2−チオキソシクロペンチル)メチルメタクリレートを加え、モノマモル数の3重量%の割合でアゾイソブチロニトリル、1mol/lの割合でジメチルスルホキシドを加え、脱気封管する。60℃で20時間反応後、封管を解き、適当量のテトラヒドロフランを加え、メタノール中に再沈殿させる。得られた黄白色固体を再びテトラヒドロフランに溶解し、メタノール中に再沈殿させ、減圧乾燥しポリマーを得た。ポリマーのTgを測定したところ120℃以下であった。諸特性を表2に示した。
【0038】
(比較例4)
反応管に、イソボルニルメタクリレートを加え、モノマモル数の3重量%の割合でアゾイソブチロニトリル、1mol/lの割合でジメチルスルホキシドを加え、脱気封管する。60℃で20時間反応後、封管を解き、適当量のテトラヒドロフランを加え、メタノール中に再沈殿させる。得られた黄白色固体を再びテトラヒドロフランに溶解し、メタノール中に再沈殿させ、減圧乾燥しポリマーを得た。得られたポリマーをキャスト法で製膜しようとしたが、もろく製膜不可能であった。モノマーの諸特性を表1に示した。
なお、数平均分子量及び多分散度は、東ソー株式会社製HLC−8020システムを用い、TSKgel Multipore Hxl-Mカラムで、展開溶媒THFで室温(25℃)で測定した。
Tgは、株式会社セイコーインスツルメンツ社製EXSTAR6000/DSC6200示差走査熱量計を用い、窒素気流下昇温速度10℃/minで測定した。
屈折率は、ガードナー社製L115Bタイプエリプソメーターを用い、20℃で測定した。
【0039】
【表1】
Figure 0004174007
【0040】
【表2】
Figure 0004174007
【0041】
表1、2に示したように含硫黄(メタ)アクリレートとイソボルニル(メタ)アクリレートの共重合体とすることにより、従来において多用されていたPMMA(105℃)よりTgが高く、しかもPMMAの屈折率1.489より高屈折率とすることができる。また、含硫黄(メタ)アクリレートとイソボルニル(メタ)アクリレートの共重合比を変えることによりTgや屈折率を所望の値にすることができる。表2の4−(1,3−ジチア−2−チオキソシクロペンチル)メチルメタクリレートを一方の共重合体成分として多く用いることによりPMMAのTgより高く、1.8程度の値を有する非常に屈折率の高いポリマーを得ることができる。
【0042】
【発明の効果】
含硫黄(メタ)アクリレートとイソボルニル(メタ)アクリレートの共重合体を用いることにより、高Tgと高屈折率を両立させた光学用樹脂を提供でき、この光学用樹脂を用いることにより光導波路、光学レンズ、光学用封止材、光学用接着剤、光学フィルム、光学フィルムを用いた液晶表示装置などの用途に適用することができる。

Claims (9)

  1. 含硫黄(メタ)アクリレートとイソボルニル(メタ)アクリレートの共重合体を構成要素とする光学用樹脂であって、
    含硫黄(メタ)アクリレートが、4−(1,3−ジチア−2−チオキソシクロペンチル)メチルメタクリレートであることを特徴とする光学用樹脂。
  2. 数平均分子量が5,000〜500,000の範囲内である請求項1に記載の光学用樹脂。
  3. 請求項1または請求項2に記載の共重合体の屈折率が1.500〜1.900の範囲である光学用樹脂。
  4. 請求項1ないし請求項のいずれかに記載の光学用樹脂を用いた光導波路。
  5. 請求項1ないし請求項のいずれかに記載の光学用樹脂を用いた光学レンズ。
  6. 請求項1ないし請求項のいずれかに記載の光学用樹脂を用いた光学用封止材。
  7. 請求項1ないし請求項のいずれかに記載の光学用樹脂を用いた光学用接着剤。
  8. 請求項1ないし請求項のいずれかに記載の光学用樹脂を用いた光学フィルム。
  9. 請求項に記載の光学フィルムを用いた液晶表示装置。
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