JP4171204B2 - 成分の昇華を抑制した経口固形製剤 - Google Patents

成分の昇華を抑制した経口固形製剤 Download PDF

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【0001】
【発明の分野】
本発明は、成分の昇華を抑制した経口固形製剤、さらに詳しくは、含有する昇華性の薬物、特に、イブプロフェンの昇華を抑制した経口固形製剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
風邪薬の主薬成分の中には昇華性をもつ薬物が種々存在する。そのような薬物を配合した製剤では昇華物が再析出してウィスカーと呼ばれるひげ状の結晶がでたり、保存容器に付着して曇りを生じさせたりすることがある。その例として、錠剤表面に析出するカフェインウィスカーやイブプロフェンの昇華による水滴状の曇り現象がある。カフェインウィスカーは錠剤にフィルムコーティングを施すことによりその発生を抑制することが良く知られているが、イブプロフェンの昇華に対してはフイルムコーティングでは不十分である。
イブプロフェンは解熱鎮痛剤として風邪薬等に配合されているが、イブプロフェン含有製剤を瓶包装形態で保存すると常温でも数日経過すると瓶の内側に曇ったようなイブプロフェンの昇華物が発生しているのが観察される。この現象は品質的には何の問題もないが、外観上好ましくはないため、改善する必要がある。
しかし、この改善方法としてカフェインウィスカーのように素錠に通常の水性フィルムコーティングを施してもこの現象を抑制することはできず、また、糖衣錠にするとイブプロフェンの昇華抑制に対しては効果的ではあるが、錠剤が大きくなったり、製造工程が増えたり、コスト高になるという欠点がある。
特開平8−193027号や特開平8−333247号には、昇華性のあるイブプロフェンを含有した固形製剤にポリビニルピロリドン、酸化マグネシウムおよび炭酸水素ナトリウムからなる群より選ばれる1種または2種以上の物質を密閉系で保存することで昇華を防止する方法や、イブプロフェン含有固形製剤と乾燥剤を密閉系で保存することにより昇華を防止する方法が提案されているが、これらの方法では瓶の曇りを完全には抑制することはできず、特に、夏場などの40℃近くになるとほとんど効果が見られない。さらに、乾燥剤などを同封しても十分な抑制効果は得られず、コストアップにもつながる。また、特許第2841267号では顆粒に水不溶性高分子をコーティングし、さらに糖類をコーティングする方法が示されているが、この主目的は苦味のマスキングであり、水不溶性フィルムと糖類の組み合せで改善している。また、粒状物についてのみの記載であって錠剤には適用されていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、製造性に優れ、含有する昇華性薬物、特に、イブプロフェンの昇華を抑えた経口固形製剤を提供することを課題とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは鋭意検討の結果、糖類の下掛けを施したフィルム錠とすることで上記のような昇華を抑制できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
【0005】
(1)昇華性成分を含有し、糖類による下掛けを施したことを特徴とする成分の昇華を抑制した経口固形製剤、
(2)下掛け層の重量が素錠100重量部に対して2〜50重量部である上記(1)記載の経口固形製剤、
(3)糖類による下掛けの上にフィルムコーティングを施した上記(1)記載の経口固形製剤、
(4)フィルムコーティングの重量が素錠100重量部に対して2〜10重量部である上記(1)記載の経口固形製剤、
(5)昇華性成分がイブプロフェンである上記(1)〜(4)いずれか1項に記載の経口固形製剤、
(6)昇華性成分を配合した経口固形製剤の保存容器の曇りを抑制する方法であって、該経口固形製剤に糖類による下掛けを施すことを特徴とする方法、
を提供するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
本明細書における糖類の下掛けとは、素錠と外層の間に糖類の層が形成されていることをいい、イブプロフェン等の昇華性薬物を活性成分として含有した素錠を製造して、その上に糖類を溶解または分散した溶液を噴霧して形成させる。また、外層とは下掛けである糖類の層の上にフィルムコーティングやその他の剤皮を施すことをいう。
【0007】
本発明の経口固形製剤の有効成分として用いる昇華性薬物としては、イブプロフェンが挙げられ、これらは単独でも2種以上を組み合わせて使用してもよい。限定するものではないが、本発明は、特に、イブプロフェンの昇華抑制に有効である。
本発明おける素錠は、自体公知の方法で製造することができ、処方する有効成分以外の成分、また、各処方成分の処方量も特に限定するものではなく、所望の用途、性能等に応じて適宜選択できる。
【0008】
用いる糖類としては、例えば、単糖類、二糖類、オリゴ糖およびこれらの糖アルコールが挙げられ、精製白糖、乳糖、ブドウ糖、トレハロース、糖アルコールなどが望ましい。好ましい糖アルコールとしては、例えば、エリスリトール、キシリトール、ソルビトール、D−マンニトール、粉末還元麦芽糖水アメ等が挙げられる。これらは単独でまたは2種以上を混合して使用でき、賦形剤等との混合物として用いることもできる。
下掛け層の重量としては素錠100重量部に対して通常は1〜100重量部であり、好ましくは2〜50重量部である。
【0009】
本発明の経口固形製剤は、通常、下掛けの上に自体公知の方法でフィルムコーティングを施す。
フィルムコーティングに使用するフィルム形成材料としては、例えば、エチルセルロース[例、アクアコート(商品名、旭化成工業株式会社)等]、カルボキシメチルセルロース、カルメロース、カルメロースカルシウム、カルメロースナトリウム、低置換度ヒドロキシプロピセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース[例、ヒドロキシプロピルメチルセルロース2208、ヒドロキシプロピルメチルセルロース2906、ヒドロキシプロピルメチルセルロース2910等]、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、メチルセルロース等が挙げられる。これらは単独でまたは上記した賦形剤、可塑剤等(例、酸化チタン、乳糖、ポリエチレングリコール等)との混合物で、または異なる化合物を何度かに分けてコーティングできる。
外層としてフィルムコーティングを施した場合は、フィルムコーティングを施さない場合に比べて衝撃強度の面で優れるという利点もある。外層の重量としては素錠100重量部に対して通常は2〜10重量部である。
【0010】
かくして、本発明の経口固形製剤は、昇華性成分の昇華によるウィスカーの発生や保温容器の曇り現象を抑制した経口固形製剤であり、その有効成分に応じて、風邪薬等として使用できる。
【0011】
【実施例】
以下に、実施例、比較例、実験例を挙げて、本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1
表1に示す処方により、I群およびP群を各々流動層造粒機(パウレック社製・FD−3SN)を用いてヒドロキシプロピルセルロース溶液を噴霧し、常法により造粒した。そしてこれら2種類の造粒末(I群1717.5gおよびP群352.5g)を各々整粒し、それにアビセルPH101を254g、崩壊剤であるアクジゾルを96g、滑沢剤であるステアリン酸マグネシウムを10g添加して混合(タンブラー混合機:昭和化学機械製・TM−15型)を行ない、その後ロータリー式打錠機(菊水製作所製・コレクト19K)にて270mg/錠の素錠を製した。その素錠に精製白糖水溶液(40w/w%)を噴霧して下掛け(増加重量15mg/錠)を行ない(フロイント産業製・ハイコーター20)、錠剤表面に糖類の層を形成した。その後、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、酸化チタン、ポリエチレングリコール(75:10:15)を用いたフィルムコーティング液を噴霧してフィルムコーティング(増加重量8mg/錠)を行ない、フィルムコーティング錠とした。
【0012】
【表1】
Figure 0004171204
【0013】
実施例2
実施例1で製した素錠に精製白糖水溶液(40w/w%)を噴霧して下掛け(増加重量25mg/錠)を行ない(ハイコーター20)、糖類の層を形成した。その後、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、酸化チタン、ポリエチレングリコール(75:10:15)を用いたフィルムコーティング液を噴霧してフィルムコーティング(増加重量8mg/錠)を行ない、フ
ィルムコーティング錠とした。
【0014】
実施例3
実施例1で製した素錠に乳糖分散液(20w/w%)を噴霧して下掛け(増加重量20mg/錠)を行ない(ハイコーター20)、糖類の層を形成した。その後、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、酸化チタン、ポリエチレングリコール(75:10:15)を用いたフィルムコーティング液を噴霧してフィルムコーティング(増加重量8mg/錠)を行ない、フィルムコーティング錠とした。
【0015】
実施例4
実施例1で製した素錠にエリスリトール水溶液(30w/w%)を噴霧して下掛け(増加重量15mg/錠)を行ない(ハイコーター20)、糖類の層を形成した。その後、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、酸化チタン、ポリエチレングリコール(75:10:15)を用いたフィルムコーティング液を噴霧してフィルムコーティング(増加重量8mg/錠)を行ない、フィルムコーティング錠とした。
【0016】
実施例5
表2に示す処方により、I群およびP群を各々流動層造粒機(パウレック社製・FD−3SN)を用いてヒドロキシプロピルセルロース溶液を噴霧し、常法により造粒した。そしてこれら2種類の造粒末(I群1369.0gおよびP群1056.0g)を各々整粒し、滑沢剤であるステアリン酸マグネシウムを5g添加して混合(タンブラー混合機:昭和化学機械製・TM−15型)を行ない、その後ロータリー式打錠機(菊水製作所製・コレクト19K)にて270mg/錠の素錠を製した。その素錠に精製白糖水溶液(40w/w%)を噴霧して下掛け(増加重量15mg/錠)を行ない(フロイント産業製・ハイコーター20)、錠剤表面に糖類の層を形成した。その後ヒドロキシプロピルメチルセルロース、酸化チタン、ポリエチレングリコール(75:10:15)を用いたフィルムコーティング液を噴霧してフィルムコーティング(増加重量8mg/錠)を行ない、フィルムコーティング錠とした。
【0017】
【表2】
Figure 0004171204
【0018】
実施例6
実施例5で製した素錠に精製白糖+タルク分散溶液(4:1、50w/w%)を噴霧して下掛け(増加重量15mg/錠)を行ない(ハイコーター20)、糖類の層を形成した。その後、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、酸化チタン、ポリエチレングリコール(75:10:15)を用いたフィルムコーティング液を噴霧してフィルムコーティング(増加重量8mg/錠)を行ない、フィルムコーティング錠とした。
【0019】
実施例7
実施例5で製した素錠に精製白糖水溶液(40w/w%)を噴霧して下掛け(増加重量4mg/錠)を行ない(ハイコーター20)、糖類の層を形成した。その後、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、酸化チタン、ポリエチレングリコール(75:10:15)を用いたフィルムコーティング液を噴霧してフィルムコーティング(増加重量8mg/錠)を行ない、フィルムコーティング錠とした。
【0020】
実施例8
実施例5で製した素錠に精製白糖水溶液(40w/w%)を噴霧して下掛け(増加重量15mg/錠)を行ない(ハイコーター20)、糖類の層を形成した。その後、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、酸化チタン、乳糖(45:15:40)を用いたフィルムコーティング液を噴霧してフィルムコーティング(増加重量8mg/錠)を行ない、フィルムコーティング錠とした。
【0021】
実施例9
表3に示す処方により、I群およびM群を各々流動層造粒機(パウレック社製・FD−3SN)を用いてヒドロキシプロピルセルロース溶液を噴霧し、常法により造粒した。そしてこれら2種類の造粒末(I群1300.0gおよびP群980.0g)を各々整粒し、それにアビセルPH101を60g、崩壊剤であるアクジゾルを52.8g、滑沢剤であるステアリン酸マグネシウムを7.2g添加して混合(タンブラー混合機:昭和化学機械製・TM−15型)を行ない、その後ロータリー式打錠機(菊水製作所製・コレクト19K)にて400mg/錠の素錠を製した。その素錠に精製白糖水溶液(40w/w%)を噴霧して下掛け(増加重量15mg/錠)を行ない(フロイント産業製・ハイコーター20)、錠剤表面に糖類の層を形成した。その後ヒドロキシプロピルメチルセルロース、酸化チタン、ポリエチレングリコール(75:10:15)を用いたフィルムコーティング液を噴霧してフィルムコーティング(増加重量8mg/錠)を行ない、フィルムコーティング錠とした。
【0022】
【表3】
Figure 0004171204
【0023】
実施例10
実施例9で製した素錠に精製白糖水溶液(40w/w%)を噴霧して下掛け(増加重量25mg/錠)を行ない(ハイコーター20)、糖類の層を形成した。その後、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、酸化チタン、ポリエチレングリコール(75:10:15)を用いたフィルムコーティング液を噴霧してフィルムコーティング(増加重量8mg/錠)を行ない、フィルムコーティング錠とした。
【0024】
実施例11
実施例9で製した素錠に乳糖分散液(20w/w%)を噴霧して下掛け(増加重量20mg/錠)を行ない(ハイコーター20)、糖類の層を形成した。その後、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、酸化チタン、ポリエチレングリコール(75:10:15)を用いたフィルムコーティング液を噴霧してフィルムコーティング(増加重量8mg/錠)を行ない、フィルムコーティング錠とした。
【0025】
実施例12
実施例9で製した素錠にエリスリトール水溶液(30w/w%)を噴霧して下掛け(増加重量15mg/錠)を行ない(ハイコーター20)、糖類の層を形成した。その後、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、酸化チタン、ポリエチレングリコール(75:10:15)を用いたフィルムコーティング液を噴霧してフィルムコーティング(増加重量8mg/錠)を行ない、フィルムコーティング錠とした。
【0026】
実施例13
表4に示す処方により、I群およびM群を各々流動層造粒機(パウレック社製・FD−3SN)を用いてヒドロキシプロピルセルロース溶液を噴霧し、常法により造粒した。そしてこれら2種類の造粒末(I群1370gおよびM群1000g)を各々整粒し、崩壊剤であるアクジゾルを55g、滑沢剤であるステアリン酸マグネシウムを5g添加して混合(タンブラー混合機:昭和化学機械製・TM−15型)を行ない、その後ロータリー式打錠機(菊水製作所製・コレクト19K)にて270mg/錠の素錠を製した。その素錠に精製白糖水溶液(40w/w%)を噴霧して下掛け(増加重量10mg/錠)を行ない(フロント産業製・ハイコーター20)、錠剤表面に糖類の層を形成した。その後ヒドロキシプロピルメチルセルロース、酸化チタン、ポリエチレングリコール(75:10:15)を用いたフィルムコーティング液を噴霧してフィルムコーティング(増加重量10mg/錠)を行ない、フィルムコーティング錠とした。
【0027】
【表4】
Figure 0004171204
【0028】
実施例14
実施例13で製した素錠に乳糖分散腋(20w/w%)を噴霧して下掛け(増加重量10mg/錠)を行ない(ハイコーター20)、糖類の層を形成した。その後ヒドロキシプロピルメチルセルロース、酸化チタン、ポリエチレングリコール(75:10:15)を用いたフィルムコーティング液を噴霧してフィルムコーティング(増加重量10mg/錠)を行ない、フィルムコーティング錠とした。
【0029】
実施例15
実施例13で製した素錠にエリスリトール水溶液(30w/w%)を噴霧して下掛け(増加重量10mg/錠)を行ない(ハイコーター20)、糖類の層を形成した。その後ヒドロキシプロピルメチルセルロース、酸化チタン、ポリエチレングリコール(75:10:15)を用いたフィルムコーティング液を噴霧してフィルムコーティング(増加重量10mg/錠)を行ない、フィルムコーティング錠とした。
【0030】
実施例16
実施例13で製した素錠に精製白糖+タルク分散溶液(4:1、50w/w%)を噴霧して下掛け(増加重量10mg/錠)を行ない(ハイコーター20)、糖類の層を形成した。その後ヒドロキシプロピルメチルセルロース、酸化チタン、ポリエチレングリコール(75:10:15)を用いたフィルムコーティング液を噴霧してフィルムコーティング(増加重量10mg/錠)を行ない、フィルムコーティング錠とした。
【0031】
実施例17
実施例13で製した打錠用顆粒をロータリー式打上機(菊水製作所製・コレクト19K)にて405mg/錠のカプレットタイプの素錠を製した。精製白糖水溶液(40w/w%)を噴霧して下掛け(増加重量7mg/錠)を行ない(フロント産業製・ハイコーター20)、錠剤表面に糖類の層を形成した。その後ヒドロキシプロピルメチルセルロース、酸化チタン、ポリエチレングリコール(75:10:15)を用いたフィルムコーティング液を噴霧してフィルムコーティング(増加重量10mg/錠)を行ない、フィルムコーティング錠とした。
【0032】
比較例1
実施例1で製した素錠に下掛けは行なわず、直接後ヒドロキシプロピルメチルセルロース、酸化チタン、ポリエチレングリコール(75:10:15)を用いたフィルムコーティング液を噴霧してフィルムコーティング(増加重量8mg/錠)を行ない、フィルムコーティング錠とした。
【0033】
比較例2
実施例5で製した素錠に下掛けは行なわず、直接後ヒドロキシプロピルメチルセルロース、酸化チタン、ポリエチレングリコール(75:10:15)を用いたフィルムコーティング液を噴霧してフィルムコーティング(増加重量8mg/錠)を行ない、フィルムコーティング錠とした。
【0034】
比較例3
実施例9で製した素錠に下掛けは行なわず、直接後ヒドロキシプロピルメチルセルロース、酸化チタン、ポリエチレングリコール(75:10:15)を用いたフィルムコーティング液を噴霧してフィルムコーティング(増加重量8mg/錠)を行ない、フィルムコーティング錠とした。
【0035】
比較例4
実施例13で製した素錠に下掛けは行なわず、直接、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、酸化チタン、ポリエチレングリコール(75:10:15)を用いたフィルムコーティング液を噴霧してフィルムコーティング(増加重量10mg/錠)を行ない、フィルムコーティング錠とした。
【0036】
比較例5
実施例17で製した素錠に下掛けは行なわず、直接、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、酸化チタン、ポリエチレングリコール(75:10:15)を用いたフィルムコーティング液を噴霧してフィルムコーティング(増加重量10mg/錠)を行ないフィルムコーティング錠とした。
【0037】
実験例
実施例1〜17および比較例1〜5のサンプルを各々45錠を透明ガラス瓶に保存し、40℃4週間および25℃8週間保存した。その後ガラス瓶の曇り状態を観察した。その結果を表5に示す。
評価基準
(−)瓶曇り無し (±)瓶下部(錠剤接触部)のみ薄く曇り
(+)瓶全体に薄く曇り (++)瓶全体に曇り
【0038】
【表5】
ガラス瓶の曇り状態
Figure 0004171204
【0039】
【発明の効果】
以上記載したごとく、本発明によれば、昇華性成分を配合した素錠に糖類の下掛けを施すことで、昇華性成分の昇華によるウィスカーの発生や保温容器の曇り現象を抑制した経口固形製剤が提供できる。

Claims (5)

  1. 昇華性成分を含有し、糖類による下掛けの上にフィルムコーティングを施したことを特徴とする成分の昇華を抑制した錠剤
  2. 下掛け層の重量が素錠100重量部に対して2〜50重量部である請求項1記載の錠剤
  3. フィルムコーティングの重量が素錠100重量部に対して2〜10重量部である請求項1記載の錠剤
  4. 昇華性成分がイブプロフェンである請求項1〜3いずれか1項に記載の錠剤
  5. 昇華性成分を配合した錠剤の保存容器の曇りを抑制する方法であって、該錠剤に糖類による下掛けの上にフィルムコーティングを施すことを特徴とする方法。
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