JP4170208B2 - トナー用バインダー樹脂およびトナー - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真用トナー用バインダー樹脂およびトナーに関する。更にはポリエステル樹脂を含むトナー用バインダー樹脂に関する。
近年、電子写真法を利用した複写機やプリンターへの要求性能が高度化している。一般に、複写機やプリンターに於ける電子写真法は、光感光体上に静電気的潜像を形成し、ついで潜像を、トナーを用いて現像し、紙などの被定着シート上にトナー画像を転写した後、熱ロールで加熱圧着する方法(熱ロール定着方式)が行われている。この熱ロール定着方式においては、消費電力等の経済性の向上、複写速度の上昇等のため、より低温で定着可能な、すなわち定着性の良好なトナーが要求されている。一方で、熱ロール定着方式においては、熱ロール表面とトナーが溶融状態で接触するため、トナーが熱ロール表面に付着転移し、次の被着シートにこれが再転移して汚す、所謂オフセット現象という問題が生じる。このオフセット現象を発生させないことも、重要なトナー性能への要求の一つである。さらには、複写機、プリンターの高速化に伴い、帯電部位の高性能化の要求も高まってきている。すなわちトナーに対し、より高度な耐久性が必要とされてきており、長期耐刷安定性が必要になりつつある。
例えば、代表的なトナー用バインダー樹脂として用いられているスチレン−アクリル系樹脂において、定着性を良好なものとする為に、結着(バインダー)樹脂を低分子量化し、定着温度を低くしようとする等の試みが一般的になされている。しかしながら、低分子量化することにより樹脂粘度は低下するが、同時に樹脂の強度および凝集力も低下し、トナーの耐久性の劣化および定着ロールへのオフセット現象が発生する問題が生じる。また、高分子量の樹脂と低分子量の樹脂を混合使用して分子量分布を広くしたものを該結着樹脂として用いる方法や、さらに結着樹脂の高分子量部分を架橋させたりすることなどが行われていた。しかしながらこの方法においては、樹脂の粘度が上昇してしまい、逆に、定着性を満足させることが困難となる。
このような相反する性能を要求される結着樹脂として、スチレン−アクリル系樹脂に代えて、高密度なポリエステル樹脂を用いたトナーが種々提案されている(例えば、特開昭61−284771号公報(特許文献1)、特開昭62−291668号公報(特許文献2)、特公平7−101318号公報(特許文献3)、特公平8−3663号公報(特許文献4)、米国特許第4,833,057号(特許文献5)等)。それらはポリエステル樹脂の原料としてビスフェノールA誘導体を用い、あるいはポリエステルを製造する際の触媒として、錫系触媒を使用している。
一方、近年、種々の用途でビスフェノールA、錫などが環境に影響する可能性があることを危惧する声があり、市場からはそれらを含有しない製品を求める声がある。このため、上記の要求を満たすトナーの検討が必要とされている。
また、一般的にはトナー中には、トナーへ電荷を付与させる目的の為に、帯電調整剤を含有させる。帯電調整剤としては、正帯電、負帯電性の付与効果を持つものがそれぞれ知られている。負帯電性を付与する帯電調整剤としては、アゾ系の金属錯体やサリチル酸の金属錯体などが挙げられる。これら帯電調整剤においても、特にクロムなどの金属を用いたものに関して、環境に影響する可能性があることを危惧する声があり、市場からはそれらを使用しないトナーを求める声がある。このような状況の中で従来のクロムを含有したアゾ系の金属錯塩から、ジルコニウムや亜鉛やアルミニウム等の金属を含有したサリチル酸系金属錯体が、帯電調整剤として好んで用いられるようになってきている。しかしながら、これらサリチル酸金属錯体は、ポリエステルのカルボキシル基との架橋反応を生じることがある為、定着性が良好なトナーを得ることが困難であった。
さらには環境問題の他の一面として、近年、人口の増加に伴いエネルギーの使用が拡大し資源の枯渇化に伴って、省資源・省エネルギー・資源のリサイクル等が叫ばれてきている。なかでもPETボトルは、各自治体等で回収され、各種衣料や容器材料として利用され始めているが、更に新たな用途開発が望まれている。
特開昭61−284771号公報 特開昭62−291668号公報 特公平7−101318号公報 特公平8−3663号公報 米国特許第4,833,057号
従って、本発明の課題は、より高性能のトナー用バインダー樹脂およびトナーを提供することである。また、好ましくは上記の性能に加え、環境への負荷が少ない構造、構成をも併せ持つトナー用バインダー樹脂およびトナーを提供することにある。
本発明者らは上記の目的を達成すべく鋭意検討した結果、以下に記述する発明に至った。
即ち本発明は、
(1) 少なくとも多価カルボン酸由来の構造単位(A1)と多価アルコール由来の構造単位(A2)と、多価アミン由来の構造単位(A3)とを含み、
酸価が10KOHmg/g未満であり、
テトラヒドロフラン不溶成分(A−I)0〜40質量%
テトラヒドロフラン可溶成分(A−S)100〜60質量%
とからなり、
テトラヒドロフラン可溶成分(A−S)が、
(A−S)成分中の、多価アルコール由来の構造単位の合計を100モル%として
ジアミンモノマー由来の構造単位が 1〜30モル%
であるポリエステル樹脂(A)を含むことを特徴とするトナー用バインダー樹脂であり、
(2) 好ましくは、下記(式1)の構造単位(AN1)が1モル%以下であることを特徴とするトナー用バインダー樹脂であり、
Figure 0004170208
(3) 好ましくは、テトラヒドロフラン不溶成分(A−I)が、多価イソシアネート化合物由来の構造単位(UI1)を含有するポリエステル樹脂であることを特徴とするトナー用バインダー樹脂であり、
(4) 好ましくは、多価アミン由来の構造単位(A3)がメタキシレンジアミン由来の構造単位であることを特徴とするトナー用バインダー樹脂であり、
(5) 好ましくは、ポリエステル樹脂(A)が、
ポリエステル樹脂(a)10〜60質量%とポリエステル樹脂(b)40〜90質量%と多価イソシアネートとから得られ、
ポリエステル樹脂(a)のOH価が20〜90KOHmg/gであり、
ポリエステル樹脂(b)のOH価が10KOHmg/g以下、酸価が10KOHmg/g以下であり、
ポリエステル樹脂(b)の多価アミン由来の構造単位(A4)が、ポリエステル樹脂(a)、(b)の全アルコール由来単位の全量を100モル%として、1〜30モル%であることを特徴とする請求項1記載のトナー用バインダー樹脂であり、
(6) 上記のトナー用バインダー樹脂を含むトナーであり、
(7) 好ましくは、サリチル酸の金属錯体化合物を含むトナー
である。
本発明のトナー用バインダー樹脂およびトナーは、従来よりも定着性−耐オフセット性バランスに優れており、特に定着性に優れている。また好ましくは、環境および生物への安全性に関しての近年高まりつつある問題に対して、安全と考えられる構造を有し、優れた定着性、スメア性、耐オフセット性、現像耐久性および耐ブロッキング性を示す。更に、本発明のトナー用バインダー樹脂は、環境に対する負荷が少ないとされるサリチル酸金属錯体化合物系の帯電調整剤との組み合わせで、優れた帯電性能を有するトナーを得ることが出来る。このため、本発明の工業的価値は大きい。
以下、本発明を詳細に説明する。本発明においては、重縮合のことを重合と言うことがある。
本発明に用いられるトナー用バインダー樹脂は下記のポリエステル樹脂(A)を含んでいる。ポリエステル樹脂(A)は、少なくとも多価カルボン酸由来の構造単位(A1)と多価アルコール由来の構造単位(A2)と多価アミン化合物由来の構造単位(A3)とを含んでいる。また、上記ポリエステル樹脂(A)の酸価は10KOHmg/g未満である。
本発明のポリエステル樹脂(A)は、テトラヒドロフランに不溶な成分(A−I)が0〜40質量%とテトラヒドロフランに可溶な成分(A−S)が100〜60質量%とからなる。好ましくはテトラヒドロフラン不溶成分(A−I)が0.1〜40質量%であり、より好ましくは0.5〜25質量%である。好ましくは、テトラヒドロフラン可溶成分(A−S)が99.9〜60質量%であり、より好ましくは99.5〜75質量%である。テトラヒドロフラン不溶成分(A−I)が40質量%を越えると定着性が悪化することがある。
また、本発明のテトラヒドロフラン可溶成分(A−S)は、(A−S)成分中の、多価アルコール由来の構造単位(AS2)の合計を100モル%として多価アミン化合物由来の構造単位(AS3)が1〜30モル%である。多価アミン化合物由来の構造単位(AS3)を上記の範囲のポリエステル樹脂はトナー用バインダー樹脂として用いると、良好な定着性とその他のトナー性能バランスを達成することができる。
通常、定着速度を高めたり、低温で定着性の向上を図るには樹脂の低分子量化が効果的であるが、樹脂の低分子量化は、ガラス転移温度の低下を招くため、耐オフセット性や耐ブロッキング性に悪影響を及ぼすことがある。しかし、本発明の構成を有するポリエステル樹脂(A)は、低分子量でも高いガラス転移温度を実現することが容易なので、トナー用バインダー樹脂として用いると耐オフセット性、耐ブロッキング性などの性能を維持しつつ、優れた定着性を達成することが出来る。また、本発明のポリエステル樹脂(A)を含むトナー用バインダー樹脂は、定着性の他、スメア性にも優れている。上記の多価アミン化合物由来の構造単位(AS3)は極性が高いため、ポリエステル樹脂(A)は高い極性を有している。このため、被定着体である紙等との親和性が高まることにより良好な紙への定着性が発現されるものと考えられる。
多価アミン化合物由来の構成単位(A3)や(AS3)は、例えば(式2)の様な構造を有している。このような構造は、例えば、上記の構造に対応する多価アミン化合物と後述する多価カルボン酸との脱水縮合反応によって形成される。
Figure 0004170208
(Rは、炭素、水素、および必要に応じて窒素、酸素、燐、珪素から選ばれる元素からなる基である。
、Rは、炭素、水素、および必要に応じて窒素、酸素、燐、珪素から選ばれる元素からなる基、もしくは水素基である。)
上記の多価アミン化合物としては、ジアミンであることが好ましい。その具体例としては、ヘキサメチレンジアミン、1-3ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、(メタ)キシレンジアミン等を挙げることができるが、メタキシレンジアミンが特に好ましい。
さらに、上記ポリエステル樹脂(A)は酸価が10KOHmg/g未満である。後述するように、酸価を上記の範囲内とすることにより、後述するトナーとした際に帯電調整剤との反応を抑制することができるので、良好な定着性を発現することができると考えられる。前述の通り、低温定着性を高めるために樹脂を低分子量化すると、ガラス転移温度(Tg)が低下する傾向にあり、耐オフセット性や耐ブロッキング性等が低下することがあるという問題があった。酸価の低い樹脂は、更にこの傾向が顕著であるが、本発明のポリエステル樹脂(A)は、前述のように多価アミン化合物由来の構造単位(A3)による高い極性を有しているので上記の酸価の範囲においても充分なガラス転移温度を維持することが可能である。
また、本発明のポリエステル樹脂(A)は(式1)で示される構造単位(AN1)が多価アルコール由来の構造単位(A2)の合計を100モル%として1モル%以下であることが好ましい。上記要件を満たす本発明のポリエステル樹脂は、トナー用バインダー樹脂としたときに、特に良好なスメア性能を発現することができる。また、(式1)で示される構造単位(AN1)が1モル%以下である場合には、樹脂Tgが低下する傾向があり、トナーの保存性や樹脂の強度が不充分となる場合がある。しかし、本発明のポリエステル樹脂(A)は、上記の多価アミン化合物由来の構造単位(A3)を有するので、トナー用バインダー樹脂として用いても充分な保存性、樹脂強度を有している。
本発明に係るポリエステル樹脂(A)は、多価イソシアネート由来の構造単位(U1)を含有することが好ましい。特に、本発明に係るポリエステル樹脂(A)のテトラヒドロフラン不溶成分(A−I)は、多価イソシアネート化合物由来の構造単位(UI1)を含有するポリウレタンポリエステル樹脂であることが好ましい。多価イソシアネート化合物由来の構造単位(UI1)の構造は、例えば、多価イソシアネートとアルコールとが反応して形成される(式3)の様な構造を例示することが出来る。
Figure 0004170208
(Rは、炭素、水素、および必要に応じて窒素、酸素、燐、珪素から選ばれる元素からなる基である。)
上記の構造に対応する多価イソシアネート化合物としては、後述するポリエステル樹脂(A)の好ましい製造方法例の項に記載する多価イソシアネート化合物と同様のものを挙げることが出来る。
多価イソシアネート化合物由来の構造単位は高い分子間結合力を有しているので、耐オフセット性の発現に効果的であり、また、良好な耐久性を得ることができるという効果があるので好ましく用いられる。
本発明のポリエステル樹脂(A)は、少なくとも多価カルボン酸由来の構造単位(A1)と、多価アルコール由来の構造単位(A2)と多価アミン化合物由来の構造単位(A3)とからなる。多価カルボン酸由来の構造単位(A1)は、例えば対応する多価カルボン酸と多価アルコールとの縮合反応により形成される下記(式4)の様な構造を有している。
Figure 0004170208
(Rは、炭素、水素、および必要に応じて窒素、酸素、燐、珪素から選ばれる元素からなる基である。)
上記の多価カルボン酸は、例えば炭素数1〜20の炭化水素において水素の1〜5個、好ましくは1〜3個がカルボキシル基に置換された構造の化合物が好ましい。この炭化水素は脂肪族、脂環族、芳香族炭化水素である事が好ましい。具体的には、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸などの脂肪族ジカルボン酸類、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸などの不飽和ジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環族ジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸などの芳香族ジカルボン酸類、これらジカルボン酸の無水物である無水フタル酸等が挙げられる。また、これらのジカルボン酸の低級アルキルエステルなどを挙げることができる。これらのエステルは、後述する多価アルコールとのエステル交換反応によってポリエステルを得ることが出来る。また、上記の多価カルボン酸は2種以上を併用しても良い。
本発明に係る多価アルコール由来の構造単位(A2)としては、例えば対応する多価アルコールと多価カルボン酸との縮合反応により形成される下記(式5)の様な構造を有している。
Figure 0004170208
(Rは、炭素、水素、および必要に応じて窒素、酸素、燐、珪素から選ばれる元素からなる基である。)
上記の対応する多価アルコールは、ビスフェノールA由来の構造単位が1モル%以下であることが好ましい。上記の多価アルコールとして具体的には、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、水添ビスフェノールA、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ハイドロキノン、レゾルシン、フタリルアルコール等の多価アルコールが挙げられる。これらの中でも分岐および/または環状構造を有するネオペンチルグリコール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、水添ビスフェノールA、1,4−シクロヘキサンジメタノールが好ましく、特にネオペンチルグリコールが好ましい。上記の多価アルコールは2種以上を組み合わせて用いることが出来る。
上記の多価アルコールは、ビスフェノールA骨格を有する化合物、具体的には、ビスフェノールA、ビスフェノールA−2プロピレンオキサイド付加物、ビスフェノールA−3プロピレンオキサイド付加物、ビスフェノールA−ポリプロピレンオキサイド付加物、ビスフェノールA−2エチレンオキサイド付加物、ビスフェノールA−3エチレンオキサイド付加物、ビスフェノールA−ポリエチレンオキサイド付加物とは異なる構造を有していることが好ましい。すなわち、本発明のポリエステル樹脂(A)は、下記(式1)で表される構造単位(AN1)が、1モル%以下であることが好ましい。
Figure 0004170208
また、3価以上のアルコールも勿論例示できる。具体的には、トリメチロールプロパン、グリセリン、2−メチルプロパントリオール、トリメチロールエタン、ペンタエリスリトール、ソルビット、ソルビタン等が挙げられ、特にトリメチロールプロパン、グリセリン、2−メチルプロパントリオール、トリメチロールエタンが好ましい。
本発明のポリエステル樹脂(A)は、多価カルボン酸由来の構造単位(A1)、多価アルコール由来の構造単位(A2)、多価アミン化合物由来の構造単位(A3)や(AS3)を含んでいる。また、多価イソシアネート化合物由来の構造単位(U1)や(UI1)を含むことが好ましい。
上記の構造単位の中で、多価カルボン酸由来の構造単位と多価アルコール由来の構造単位とは、ポリエステル樹脂(A)中で例えば下記(式6)の様な構造を形成している。
Figure 0004170208
また、多価カルボン酸由来の構造単位と多価アミン化合物由来の構造単位とは、ポリエステル樹脂(A)中で例えば下記(式6)の様な構造を形成している。
Figure 0004170208
加えて、好ましく含まれる多価イソシアネート化合物由来の構造単位と多価アルコール由来の構造単位とは、ポリエステル樹脂(A)中で例えば下記(式8)の様な構造を形成している。
Figure 0004170208
本発明のポリエステル樹脂(A)は、
ポリエステル樹脂(a)10〜60質量%と、
とポリエステル樹脂(b)40〜90質量%と、
多価イソシアネートとから得られる樹脂であることが好ましい。上記のポリエステル樹脂(a)は、OH価が20〜90KOHmg/gであり、上記のポリエステル樹脂(b)は、OH価が10KOHmg/g以下であり、且つ、酸価が10KOHmg/g以下であり、ポリエステル(b)の多価アミン化合物由来の構造単位(A4)は、ポリエステル樹脂(a)、(b)の全アルコール由来の構造単位を100モル%として、1〜30モル%である。
上記のポリエステル樹脂(a)およびポリエステル樹脂(b)について詳述する。本発明に用いられるトナー用バインダー樹脂を構成するポリエステル樹脂(a)およびポリエステル樹脂(b)は、いずれも、その全多価アルコール由来の構造単位を100モル%として下記(式1)の構造単位(AN1)が1モル%以下であることが好ましい。
Figure 0004170208
本発明のポリエステル樹脂は、通常多価カルボン酸やその酸無水物と多価アルコールとの重縮合反応や、多価カルボン酸やその酸無水物と多価アルコールと多価アミン化合物との重縮合反応によって得られる。
多価アミン化合物の具体例としては、多価アミン化合物由来の構造単位(A3)、(AS3)の説明で記載したアミンと同様の物を例示できる。中でもメタキシレンジアミンが特に好ましい。
上記のカルボン酸としては、多価カルボン酸由来の構造単位(A1)の説明で記載した多価カルボン酸と同様の物を例示できる。
また、分子量を調整する目的で1価のカルボン酸および多価カルボン酸を用いることもできる。1価のカルボン酸で好ましいものとしては、オクタン酸、デカン酸、ドデカン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸等の脂肪族カルボン酸が挙げられ、分岐していても、不飽和基を有していてもよい。また、これら脂肪族1価カルボン酸は、ガラス転移点を下げる性質があるため、ガラス転移点調節のために用いることもできる。一方、安息香酸やナフタレンカルボン酸などの芳香族カルボン酸を用いてもよい。これらの1価のカルボン酸は、全カルボン酸由来の構成単位に対して0モル%〜30モル%、好ましくは0モル%〜15モル%の量で用いられる。上記の1価のカルボン酸は2種以上を併用することが出来る。
本発明におけるポリエステル樹脂には、上記の様な従来ポリエステル樹脂を製造する際に用いられているカルボン酸を用いることができるが、ビスフェノールA骨格を有するものは、使用しないことが好ましい。
上記のアルコールとしては、多価アルコール由来の構造単位(A2)の説明で記載したアルコールと同様の物を例示することが出来る。
また、分子量を調整する目的で1価のアルコールおよび3価以上の多価アルコールを用いることもできる。
1価のアルコールで好ましいものとしては、オクタノール、デカノール、ドデカノール、ミリスチルアルコール、パルミチルアルコール、ステアリルアルコールなどの脂肪族モノアルコールなどが挙げられ、分岐や不飽和基を有していてもよい。これらの1価のアルコールは、全アルコール由来の構成単位に対して0モル%〜30モル%、好ましくは0モル%〜15モル%の量で用いられる。
3価以上の多価アルコールは、後述する分子量分布を広げる効果があるため好ましく用いられる。特に、後述するポリエステル樹脂(b)を得る場合には、三価以上の多価アルコールおよび/または多価カルボン酸が必須であるが、具体的にはトリメチロールプロパンが好ましい。
上記の1価のアルコールや3価以上の多価アルコールは2種以上を併用することが出来る。
本発明におけるポリエステル樹脂は、通常上記の多価カルボン酸と多価アルコールおよびジアミンを重縮合する事によって得られるが、更にポリエチレンテレフタレート(PET)を重縮合反応に用いることが好ましい。このPETは、廃物より回収されたリサイクルPETであっても良い。リサイクル品PETは、フレーク状に加工したものであり、重量平均分子量で30000〜90000程度のものであるが、PETの分子量分布、組成、製造方法、使用する際の形態等に制限されることはない。また、リサイクル品に制限されることもない。
上記PETの使用量は、ポリエステル樹脂中の全アルコール成分を100モル%とした時に、PET由来のアルコール成分であるエチレングリコールとして、40モル%以上であることが、後述する重縮合反応性を考慮すると好ましい。
また、アルコール成分として、少なくとも、PET由来のエチレングリコールと、分岐構造および/または環状構造を有するアルコール、好ましくはネオペンチルグリコールとを含有することが好ましい。
本発明におけるポリエステル樹脂を得る際の、重縮合反応は、窒素ガス等の不活性ガス中での、例えば無溶剤下高温重縮合、溶液重縮合等の公知の方法により行うことができる。反応に際しての酸モノマーとアルコールモノマーの使用割合は、前者のカルボキシル基に対する後者の水酸基の割合で0.7〜1.4であることが一般的である。
また、PETを原料として用いる際には、予め、PETとアルコールモノマーを添加し、PETの解重合反応を行った後に、残りのアルコールおよび酸モノマー、多価アミン化合物を添加し、重縮合反応を行っても良いし、また、PETとアルコールモノマーと酸モノマーおよび多価アミン化合物を一括で仕込み、解重合反応と重縮合反応を同時に行っても良い。尚、本発明のおいて解重合反応とは、加水分解反応やエステル交換反応等、種々の重縮合の逆反応のことを指す。
上記ポリエステル樹脂を得る際の重縮合反応およびや解重合反応において、用いられる触媒はチタン、ゲルマニウム、アルミニウムから選ばれる元素を含有する触媒であり、ジブチル錫オキサイド等の錫系触媒や三酸化アンチモン等のアンチモン系触媒等とは異なるものであることが好ましい。チタンを含有する触媒として、チタンアルコキシド、チタンアシレート、チタンキレート等を使用することがさらに好ましく、特に好ましくは、テトラノルマルブチルチタネート、テトラ(2‐エチルヘキシル)チタネート、テトラメチルチタネート、テトライソプロピルチタネートを使用することが好ましい。ゲルマニウム含有する触媒としては二酸化ゲルマニウム等が挙げられる。また、その際の添加量としては0.01質量%〜1.00質量%であることが好ましい。上記の触媒は、複数を同時に使用しても良く、また触媒の添加時期は、重合開始時に添加しても良く、また、重合途中で添加しても良い。
上記チタンを含有する触媒に相当するものの具体的商品名として、チタンアルコキシドとしては、オルガチックスTA‐25(テトラノルマルブチルチタネート)、TA‐30(テトラ(2‐エチルヘキシル)チタネート)、TA‐70(テトラメチルチタネート)等、チタンアシレートとしては、オルガチックスTPHS(ポリヒドロキシチタンステアレート)等、チタンキレートとしては、オルガチックスTC‐401(チタンテトラアセチルアセトナート)、TC‐200(チタンオクチレングリコレート)、TC‐750(チタンエチルアセトアセテート)、TC‐310(チタンラクテート)、TC‐400(チタントリエタノールアミネート)等(いずれも松本製薬工業株式会社製)、を例示することができるが、これに限定されるものではない。
チタンを含有する触媒は、水が系内に存在する場合、触媒活性が失活されてしまう為、一般にはエステル交換反応の触媒として知られている。重縮合反応時に生成される水との反応、およびそれによる触媒活性の失活を押さえる為に、上記のように、原料として、PETを利用することが好ましい。
本発明におけるポリエステル樹脂は、200℃〜270℃で解重合及び重縮合、もしくは重縮合して製造することが好ましく、更には220℃〜260℃であることが好ましい。反応温度が200℃以下の場合、解重合する際のPETの溶解性が悪化し反応速度が低下したり、テレフタル酸等酸成分の多価アルコールに対する溶解性が悪化することがある。反応温度が270℃以上の場合、原料の分解が起こることがある。
上記のようにして得られるポリエステル樹脂を用いる本発明のトナー用バインダー樹脂は、チタン、ゲルマニウム、アルミニウムから選ばれる元素の含有量が10〜1500ppm好ましくは30〜1000ppmである。また、錫の含有量は0〜1ppm、好ましくは0ppmである。
上記の重縮合反応に既述のリサイクルPETを用いると、同PET製造時に用いられたアンチモン触媒の残査を含む可能性があるが、この場合、アンチモンの含有量は100ppm以下、更には50ppm以下にする事が好ましい。
上記の樹脂中の金属分析は、原子吸光分析法やプラズマ発光分析法等、公知の金属分析方法を用いることにより確認し得る。
尚、後述するポリエステル樹脂(a)の製造においては、上記多価アミン化合物を用いなくても構わない。
以下、本発明のポリエステル樹脂(a)について詳述する。本発明のポリエステル樹脂(a)は、その全アルコール由来の構造単位を100モル%とした時に、トリメチロールプロパン等、既述の3価以上の多価アルコール由来の構造単位を2〜12モル%の割合で有していることが好ましい。3価以上の多価アルコールの使用量が2モル%未満では、後述するウレタン化反応において、高分子化し難く、耐オフセット性が不充分となることがあり、逆に12モル%を超えるとTHF不溶成分(A−I)が多くなり過ぎ、定着性が悪化することがある。
また、ポリエステル樹脂(a)は全アルコール由来の構造単位を100モル%とした時に、テレフタル酸由来の構造単位を60モル%以上と、エチレングリコール由来の構造単位を40モル%以上と、且つネオペンチルグリコール由来の構造単位を20モル%以上有することが好ましい。
また、ポリエステル樹脂(a)の分子量は、数平均分子量で1000〜4000であることが好ましい。数平均分子量が1000未満の場合には、Tgが下がりすぎてブロッキングを起こしやすく、また4000を超えると定着性が悪化することがある。
また、ポリエステル樹脂(a)のOH価は20〜90KOHmg/gである。好ましくは、30KOHmg/g以上であり、80KOHmg/g以下である。本発明において、ポリエステル樹脂(a)は主として後述する多価イソシアネートと反応して高分子量化すると考えられる。OH価が20KOHmg/g未満の場合には、多価イソシアネートとの反応量が少なくなり、すなわちウレタン分が少なくなり、トナーの耐現像耐久性が悪化することがある。90KOHmg/gより大きくなると、ポリエステル樹脂(a)の分子量が低くなる傾向があるので高分子量化し難く、耐オフセット性が悪化することがある。
また、ポリエステル樹脂(a)のガラス転移点は0〜50℃であることが好ましい。ガラス転移点が0℃未満では、耐ブロッキング性が悪化することがあり、また、50℃を超えると定着性が悪化することがある。
次いで、本発明のポリエステル樹脂(b)について詳述する。本発明のポリエステル樹脂(b)は全アルコール由来の構造単位を100モル%とした時に、多価アミン化合物由来の構造単位(A4)を1〜30モル%の範囲で有している。
また、本発明のポリエステル樹脂(b)は全アルコール由来の構造単位を100モル%とした時に、イソフタル酸由来の構造単位を10モル%以上有していることが好ましい。さらには、テレフタル酸由来の構造単位を60モル%以上と、エチレングリコール由来の構造単位を40モル%以上と、ネオペンチルグリコール由来の構造単位を20モル%以上とを有することが好ましい。該構造を有するポリエステル樹脂(b)を用いることにより、後述するウレタン化反応後に得られるトナー用バインダー樹脂において、良好なトナー性能を発現することができる。
また、ポリエステル樹脂(b)の酸価は10KOHmg/g以下である。上記範囲内であることにより、後述する帯電調整剤としてサリチル酸金属錯体を用いたトナーを調整した際にも良好なトナー性能を発現することができる。
さらに、ポリエステル樹脂(b)の分子量は、数平均分子量で1000〜4000であることが好ましい。数平均分子量が1000未満の場合には、Tgが下がり過ぎてブロッキングを起こしやすくなることがあり、また4000を超えると定着性が悪化することがある。
また、ポリエステル樹脂(b)のOH価は10KOHmg/g以下である。本発明においてポリエステル樹脂(b)は、主として後述する多価イソシアネートと反応することは少なく、ウレタン変性ポリエステル樹脂となった後も、分子量に大きな変化がないと考えられる。OH価が10KOHmg/gを超えると後述する多価イソシアネートと反応する部分が多くなり、分子量が増大し過ぎ、定着性が悪化することがある。
また、ポリエステル樹脂(b)のガラス転移点は40〜80℃であることが好ましい。ガラス転移点が40℃未満では、耐ブロッキング性が悪化することがあり、また、80℃を超えると定着性が悪化することがある。
なお、本発明における酸価は、樹脂1gを中和するために必要な水酸化カリウムのmg数を指す。また、OH価は、樹脂1g中のOH基をエステル化するのに必要な酸無水物を中和するために必要な水酸化カリウムのmg数を指す。本発明のおけるOH価の測定方法は、実施例の項に示す方法が採用される。
また、本発明のポリエステル樹脂(a)とポリエステル樹脂(b)の含有比率は質量比で、(a):(b)が10:90〜60:40であり、特に10:90〜40:60がより好ましい。ポリエステル樹脂(a)の含有率が10質量%未満では、耐オフセット性が悪化することがあり、ポリエステル樹脂(a)の含有率が60質量%を超えると定着性が悪化することがある。
また、本発明に係る多価イソシアネートとしては、例えばヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ノルボルネンジイソシアネート等のジイソシアネートなどが挙げられる。また、その他三価以上の多価イソシアネートを用いることも可能である。 多価イソシアネートの使用量は、ポリエステル樹脂(a)のOH基とポリエステル樹脂(b)のOH基との合計のOH基1当量当り、NCO基として0.6〜1.6モル当量であり、特に0.8〜1.4モ当量となる量が好ましい。
多価イソシアネートの使用量が、NCO基として0.6モル当量未満の場合には、耐オフセット性が悪化することがあり、1.6モル当量を超える場合には、反応すべきOH基が不足して未反応のNCO基が残り、安全性に問題が生じる場合がある。
上記の多価イソシアネートとポリエステル樹脂との反応は、溶剤法やバルク法等で製造でき、例えば以下のような方法で製造することができる。すなわち、ポリエステル樹脂(a)とポリエステル樹脂(b)との混合物を二軸押出混練機に一定速度でフィードし、同時に多価イソシアネートも一定速度で注入し、分散混合しながら100〜200℃で反応させる。この条件では、主としてポリエステル樹脂のOH基と多価イソシアネートのNCO基との所謂ウレタン化反応が進行する。
勿論、ポリエステル樹脂(a)と多価イソシアネートとを接触、混練した後にポリエステル樹脂(b)と混練しても良いし、ポリエステル樹脂(b)と多価イソシアネートとを接触、混練した後にポリエステル樹脂(a)と混練しながら反応しても良い。また各成分を別々に2軸押出混練機にフィードすることも可能である。 本発明のトナー用バインダー樹脂は、好ましくは溶剤不溶部と溶剤可溶部を有する。
本発明に係るポリエステル樹脂(A)のTHF不溶成分(A−I)は、上記の場合、主としてポリエステル樹脂(a)を多価イソシアネートで反応させたものからなり、例えば、式3の様な多価イソシアネート化合物由来の構造単位(UI1)を含んでいる。この多価イソシアネート化合物由来の構造単位(UI1)は、ポリエステル樹脂(A)の全ての多価カルボン酸、多価アルコール、多価アミン由来の構造単位の和を100モル%とした場合、0.1〜10モル%であることが好ましく、より好ましくは0.5モル%以上であり、5モル%以下である。多価イソシアネート化合物由来の構造単位(UI1)が、0.1モル%未満の場合は、耐オフセット性が不足する場合があり、10モル%を超えると定着性が不足する事がある。
上記のようにして得られる本発明に係るポリエステル樹脂(A)の溶融温度は、110℃以上180℃以下であることが好ましい。該範囲内の溶融温度を有することにより、トナー用バインダー樹脂とした時に定着性とオフセット性の双方の性能を満足することができる。
本発明のトナー用バインダー樹脂は、ポリエステル樹脂(A)をそのまま用いても良いが、ローラーへのオフセットを防ぐ性能をより高める目的等で、ポリエステル樹脂(A)にポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス等のポリオレフィンワックスを含有させても良く、その添加量は、トナー用バインダー樹脂中0〜10質量%の範囲であることが好ましい。
上記ポリオレフィンワックスに相当するものの具体的商品名としては、三井化学社製ハイワックス800P、400P、200P、100P、720P、420P、320P、405MP、320MP、4051E、2203A、1140H、NL800、NP055、NP105、NP505、NP805等を例示することができるが、これに限定されるものではない。
さらに、本発明のトナー用バインダー樹脂には、セラミックワックス、ライスワックス、シュガーワックス、ウルシロウ、蜜蝋、カルナバワックス、キャンデリラワックス、モンタンワックス等の天然ワックスを含有しても良く、その添加量は、トナー用バインダー樹脂中0〜10質量%の範囲であることが好ましい。
また、本発明のトナー用バインダー樹脂中には、本発明の効果を損なわない範囲で上記ポリエステル樹脂の他に、スチレン系共重合体、ポリオール樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、シリコーン樹脂等の樹脂を添加してもよい。その添加量はトナー用バインダー樹脂中0〜50質量%であることが好ましい。
本発明のポリエステル樹脂やトナー用バインダー樹脂の構造は、赤外線分光法(IR)、紫外線分光法、核磁気共鳴分光法(NMR)、液体クロマトグラフィー(LC)、質量分析法等の公知の分析法や、樹脂の加水分解、蒸留などの方法と組み合わせることによって分析することが出来る。THF不溶成分(A−I)の分析方法は、溶媒に溶け難いため、やや制限を受けるが、THF不溶成分(A−I)を徹底的に加水分解した後、蒸留やLCによる分離とIR、NMR、LC、質量分析法の他、ガスクロマトグラフィー(GC)等の分析法を組み合わせて、その構造を特定することが出来る。
以下、本発明のトナーについて詳述する。
本発明のトナーは、少なくとも先の本発明のトナー用バインダー樹脂、帯電調整剤(CCA)、着色剤、表面処理剤を含むものである。本発明のトナーは、キャリアと混合し現像を行う、所謂二成分系現像材用のトナーや、磁性粉をトナー中に含有した所謂、磁性一成分トナーや、トナーのみで現像を行う一成分トナー等のトナーとして用いることができる。なお、その際、本発明のトナ−用バインダー樹脂の量は、トナー中に50〜95質量%であることが好ましい。
着色剤は、従来公知のカーボンブラック、マグネタイト、有機顔料等を用いることができる。その添加量としては、トナー用バインダー樹脂100質量部に対して3〜15質量部であることが好ましい。
帯電調整剤としては、アゾ系金属錯体、サリチル酸系金属錯体、ニグロシン、4級アンモニウム塩をはじめとする公知の帯電調整剤を適宜選択して使用することができるが、既述のようにクロムを含有する化合物は用いないことが好ましく、ジルコニウム、亜鉛、アルミニウム等の金属を用いたサリチル酸系金属錯体を用いることが好ましい。特にジルコニウム系のサリチル酸金属錯体は良好な帯電性能を付与することができる為、好ましく用いられる。上記サリチル酸系金属錯体の具体例としては、オリエント化学工業社製のボントロンE-84、ボントロンE-88および保土ヶ谷化学工業社製のTN-105等が挙げられる。この中でもジルコニウムを含有している保土ヶ谷化学工業社製のTN-105が特に好ましい。なお、上記ジルコニウム系のサリチル酸金属錯体は、サリチル酸金属錯体化合物の中で、良好な帯電性能を示す反面、カルボン酸との反応性が高い可能性があることが推測される。しかし、本発明におけるトナー用バインダー樹脂は酸価が10KOHmg/g未満であり、サリチル酸系金属錯体との反応が極めて少なく、サリチル酸系金属錯体の優れた帯電性能を低下させることなく、良好なトナー性能を有するトナーを得ることができる。なお、上記帯電調整剤の使用量はトナー用バインダー樹脂100質量部に対して、通常用いられる0.1〜10質量部である。
表面処理剤としては、シリカや酸価チタン等、公知のものを用いることができ、その添加量は、トナー用バインダー樹脂100質量部に対して0.1〜20質量部で使用することが好適である。
本発明のトナーは、ポリオレフィンワックスを含んでも良く、その量はトナー用バインダー樹脂100質量部に対して0〜10質量部である。具体例としては、前述のポリオレフィンワックスが挙げられる。
これらの材料を含む本発明のトナーの製造方法としては、本発明のトナー用バインダー樹脂、着色剤、必要であればその他の添加剤を粉体混合機により充分に混合してから加熱ロール、ニーダー、エクストルーダー等の混練機を用いて溶融、混練して各構成成分を充分に混合する。これを冷却後、粉砕、分級を行なって、通常8〜20μmの範囲の粒子を集め、粉体混合法により表面処理剤をまぶしてトナーを得る。
本発明により得られるトナーは種々の現像プロセス、例えばカスケード現像法、磁気ブラシ法、タツチダウン現像法等に用いることができるが、これに限定されるものではない。
また,本発明により得られるトナーは、オイルレス定着法以外の種々の定着方法にも用いることができる。具体的には、オイル塗布ヒートロール法、フラッシュ法、オーブン法、圧力定着法などに用いることができる。
更に、本発明のトナーは、ファーブラシ法、ブレード法等の種々のクリーニング方法に用いることができる。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
本発明におけるトナー用バインダー樹脂の分子量および分子量分布の測定は、ゲルパーにミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて求めたものである。測定は、市販の単分散標準ポリスチレンを標準とし、以下の条件で行った。
検出器; SHODEX RI-71S型屈折率測定装置(昭和電工製)
溶剤; テトラヒドロフラン
カラム; KF-G 1本、KF-807L 3本、KF800D 1本を直列に連結。
(カラムは何れも昭和電工製)
流速; 1.0 ml/分
試料; 0.25質量%THF溶液
なお、測定の信憑性は上記の測定条件で行ったNBS706ポリスチレン試料(Mw=28
8,000, Mn=137,000, Mw/Mn=2.11)のMw/Mnが、2.11±0.10となることにより確認し得る。
また、本発明におけるガラス転移点(Tg)は、示差走査型熱量測定法(DSC)に従い、DSC−20(セイコー電子工業社製)によって測定した。試料約10mgを、予め200℃程度まで昇温し、5分間保持した後、即座に常温(25℃)まで降温する操作を行い、樹脂の熱履歴を統一させた後、−20℃から100℃まで10℃/分で昇温し、得られたカーブのベースラインと吸熱ピークの傾線の交点よりTgを求めた。
本発明において、THF不溶成分量とTHF可溶成分量は、以下のようにして求められる。約2.5gの樹脂と約47.5gのTHFを用いて約5質量%の溶液を調製する。(以下、上記溶液の濃度を以下”RC”と示す。) すなわち上記の混合物を25±3℃で12時間攪拌し、可溶成分を完全に溶解させる。次いで得られた溶液を16時間静置する。不溶部と上澄みとが分離した後、上澄み液を濃度分析のために分析する。(以下、上澄み液の濃度を”SC”と示す。この値は上澄み液5gを採取し、150℃で1時間乾燥してテトラヒドロフランを除去し、残った樹脂の質量の測定値から計算される。)
THF不溶成分とTHF可溶成分の値は、RC値とSC値とから下記の式によって求められる。
THF可溶成分比率 = (SC/RC) × 100 (%)
THF不溶成分比率 = [(RC−SC)/RC]×100 (%)
次に、該溶液から上澄み液をデカンテーションによって除き、残査をTHFで数回洗浄する。その残査を減圧下、40℃で乾燥してTHF不溶成分が得られる。
また、本発明における酸価は、樹脂1gを中和するために必要な水酸化カリウムのmg数をいう。酸価の測定は、中和滴定法により求めた。試料5gをキシレン/ジメチルホルムアミド=1/1(質量比)の混合溶剤50ccに溶解させ、指示薬としてフェノールフタレイン/エタノール溶液を数滴加えた後、1/10規定 KOH水溶液で滴定を行った。試料溶液の色が無色から紫色に着色した点を終点とし、この際の滴定量と試料質量から酸価(KOHmg/g)を算出した。
また、本発明におけるOH価の測定は、下記の酸無水物による逆滴定により行った。樹脂2gに、別途調製したフタル化試薬(ピリジン500cc/フタル酸70g/イミダゾール10gの割合で調製)5ccを加え、溶解させた後、100℃で1時間静置させる。その後、該樹脂溶液に水1cc、テトラヒドロフラン70cc、フェノールフタレイン/エタノール溶液を数滴加え、0.4規定NaOH水溶液で滴定を行った。試料溶液の色が無色から紫色に着色した点を終点とし、この際の滴定量と試料質量からOH価(KOHmg/g)を算出した。
次に、以下に本発明で行ったトナーの評価方法を記載する。
1、定着性
市販の電子写真複写機を改造した複写機にて未定着画像を作成した後、この未定着画像を市販の複写機の定着部を改造した熱ローラー定着装置を用いて定着させた。熱ロールの定着速度は250 mm/secとし、熱ローラーの温度を5℃ずつ変化させてトナーの定着を行った。得られた定着画像を綿布により0.3 Kgの荷重をかけ、10回摩擦させ、この摩擦試験前後の画像濃度をマクベス式反射濃度計により測定した。各温度での画像濃度の変化率が80%以上となった最低の定着温度をもって最低定着温度とした。この値を基に、下記の規定に従って定着性を評価した。
なお、ここに用いた熱ローラ定着装置はシリコーンオイル供給機構を有しないものである。即ち、オフセット防止液は使用しない。また、環境条件は、常温常圧(温度22℃,相対湿度55%)とした。
1 ; 160℃ ≧ 最低定着温度
2 ; 180℃ ≧ 最低定着温度 > 160℃
3 ; 最低定着温度 > 180℃
2、スメア性
定着性の評価に準じて、未定着画像を作成し、この未定着画像を熱ローラー定着装置にて定着させた。トナーの定着は、熱ロールの定着速度250 mm/sec、熱ローラーの温度170℃とし、行った。得られた定着画像のベタ黒部分(I.D.=1.35〜1.45;マクベス濃度計により測定)を、市販のコピー用紙にて、500gの荷重で5往復擦った。擦り試験後のコピー用紙の汚れ度合いを、コピー用紙の画像濃度(I.D.)をマクベス式反射濃度計により測定した。上記の値を基に、下記の規定に従ってスメア性を評価した。なお、環境条件は常温常圧(温度22℃,相対湿度55%)とした。
1 ; I.D. ≦ 0.8 (汚れが少ない)
2 ; 0.12 ≧ I.D. > 0.8
3 ; I.D. > 0.12(汚れが多い)
3、耐オフセット性
耐オフセット性の評価は、上記最低定着温度の測定に準じて行った。すなわち、上記複写機にて未定着画像を作成した後、トナー像を転写して上述の熱ローラー定着装置により定着処理を行い、次いで白紙の転写紙を同様の条件下で当該熱ローラー定着装置に送って転写紙上にトナー汚れが生ずるか否かを目視観察する操作を行った。この際、前記熱ローラー定着装置の熱ローラーの設定温度を順次上昇させた状態で繰り返し、トナーによる汚れの生じた最低の設定温度をもってオフセット発生温度とした。熱ロールの定着速度250 mm/secとした。また、環境条件は、常温常圧(温度22℃,相対湿度55%)とした。
上記の値を基に、下記の規定に従って耐オフセット性を評価した。
1 ; オフセット発生温度 ≧ 230℃
2 ; 230℃ > オフセット発生温度
4、現像耐久性
市販の複写機(東芝製、プレシオ5560)により連続して60,000枚にわたる実写テストを行った後、画像濃度、画質が劣化を確認し、下記の規定で現像耐久性を評価した。
1 : 劣化が確認されなかった
2 : 劣化が確認された
5、耐ブロッキング性
温度50℃、相対湿度55%の環境条件下に72時間放置した後、150メッシュのふるいにトナーを5gのせ、パウダーテスター(細川粉体工学研究所)の加減抵抗機の目盛りを3にして、5分間振動を与える。振動後のメッシュ上に残った重量を測定し、残存重量比を求めた。この値を基に下記の規定に従って耐ブロッキング性を評価した。
1 : 30%より小さい
2 : 30%より大きい
ポリエステル樹脂(a-1)製造例
5リットルの四つ口フラスコに還流冷却器、水分離装置、窒素ガス導入管、温度計及び撹拌装置を取り付け、全アルコール成分を100モル%として、フレーク状のリサイクルPET(重量平均分子量:75000)をPET中のエチレングリコールユニット単位で56mol%、ネオペンチルグリコール29mol%、トリエチレングリコール8mol%、トリメチロールプロパン7mol%、テレフタル酸32mol%となる量、およびテトラ(2‐エチルヘキシル)チタネート(松本製薬工業株式会社製;オルガチックスTA−30)0.3質量%を仕込み、フラスコ内に窒素を導入しながら240℃で解重合および脱水重縮合を行った。反応生成物の酸価が、所定の値に達したところでフラスコより抜き出し冷却、粉砕して樹脂(a-1)を得た。樹脂(a-1)の酸価は6KOHmg/g、OH価は66KOHmg/g、Tgは38℃、Mnは2800であった。
ポリエステル樹脂(b-1)〜(b-6)製造例
ポリエステル樹脂(b)の製造は以下の方法で行った。樹脂b-1について具体的に例示する。樹脂b-2〜b-6は、モノマー組成を、表1に示される配合比に変更した以外は樹脂b-1と同様の操作により得た。なお、得られた樹脂の酸価、OH価、TgおよびMnを表1に併せて示す。
5リットルの四つ口フラスコに還流冷却器、水分離装置、窒素ガス導入管、温度計及び撹拌装置を取り付け、全アルコール成分を100モル%として、フレーク状のリサイクルPET(重量平均分子量:75000)をPET中のエチレングリコールユニット単位で67mol%、ネオペンチルグリコール33mol%、テレフタル酸21mol%、イソフタル酸23mol%、安息香13mol%、メタキシレンジアミン20mol%となる量、およびテトラ(2‐エチルヘキシル)チタネート(松本製薬工業株式会社製;オルガチックスTA−30)0.4質量%を仕込み、フラスコ内に窒素を導入しながら250℃で解重合および脱水重縮合を行った。反応生成物の酸価が、表1に示す値に達したところでフラスコより抜き出し冷却、粉砕して樹脂(b-1)を得た。
Figure 0004170208
ポリエステル樹脂(b-7)製造例
ポリエステル樹脂(b-7)の製造は以下の方法で行った。5リットルの四つ口フラスコに還流冷却器、水分離装置、窒素ガス導入管、温度計及び撹拌装置を取り付け、アクトコールKB300(三井武田ケミカル社製;ビスフェノールA・プロピレンオキサイド付加物)100mol%、イソフタル酸105mol%、安息香酸21mol%およびテトラ(2‐エチルヘキシル)チタネート(松本製薬工業株式会社製;オルガチックスTA−30)0.4質量%を仕込み、フラスコ内に窒素を導入しながら250℃で脱水重縮合を行った。反応生成物の酸価が、所定の値に達したところでフラスコより抜き出し冷却、粉砕して樹脂(b-7)を得た。樹脂(b-7)の酸価は29KOHmg/g、OH価は5KOHmg/g、Tgは59℃、Mnは2600であった。
以下に実施態様について実施例1を代表例として具体的に記述する。樹脂2〜8について、即ち実施例2〜5及び比較例1〜3についても実施例1と同様な操作を行って樹脂およびトナーを得て評価を行った。これらについて、樹脂aと樹脂bの配合比やトリレンジイソシアネート添加量、樹脂分析結果(THF不溶分、酸価、THF可溶分中のメタキシレンジアミン量)、トナー性能評価結果を実施例1と併せて表2に示す。
(実施例1)
樹脂a−1を40質量%、樹脂b−1を60質量%およびトリレンジイソシアネートを2.8質量%とを、樹脂の総流量として10Kg/hの速度で、二軸押出混練機(栗本鉄工所製、KEX−40)へフィードし、175℃の温度、スクリュー回転数150rpmにて混練反応を行い、ウレタン変性ポリエステル樹脂1を得た。
このウレタン変性ポリエステル樹脂1を100質量%に対してカーボンブラック(MA−100・三菱化学社製)6質量%、帯電調整剤(TN-105;保土ヶ谷化学工業社製)1.5質量%、カルナバワックス(カルナバ1号;(株)加藤洋行輸入品)2.0質量%をヘンシェルミキサーにて分散混合した後、二軸押出混練機・PCM−30(池貝鉄工社製)にて120℃、150rpmで溶融混練し、塊状のトナー組成物を得た。このトナー組成物をハンマーミルにて粗粉砕した。さらに、ジェット粉砕機(日本ニューマチック社製IDS2型)にて微粉砕し、ついで気流分級して平均粒径9.0μmのトナー微粉末を得た。次いで、上記トナ−100質量%に対して、疎水性シリカ(R−972、アエロジル社製)を0.5質量%となる割合で外部から添加して、これをヘンシェルミキサーにより混合してトナ−を得た。このトナー粒子を用いて、定着性、耐オフセット性、現像耐久性を調べた。
Figure 0004170208
表2の結果から明らかなように、本発明のトナー用バインダー樹脂である樹脂1〜5を用いたトナーは、いずれも優れたトナー性能を示した。

Claims (7)

  1. 少なくとも多価カルボン酸由来の構造単位(A1)と多価アルコール由来の構造単位(A2)と、多価アミン由来の構造単位(A3)とを含み、
    酸価が10KOHmg/g未満であり、
    テトラヒドロフラン不溶成分(A−I)0〜40質量%
    テトラヒドロフラン可溶成分(A−S)100〜60質量%
    とからなり、
    テトラヒドロフラン可溶成分(A−S)が、
    (A−S)成分中の、多価アルコール由来の構造単位の合計を100モル%として
    ジアミンモノマー由来の構造単位が 1〜30モル%
    であるポリエステル樹脂(A)を含むことを特徴とするトナー用バインダー樹脂。
  2. 下記(式1)の構造単位(AN1)が1モル%以下であることを特徴とする請求項1記載のトナー用バインダー樹脂。
    Figure 0004170208
  3. テトラヒドロフラン不溶成分(A−I)が、多価イソシアネート化合物由来の構造単位(UI1)を含有するポリエステル樹脂であることを特徴とする請求項1記載のトナー用バインダー樹脂。
  4. 多価アミン由来の構造単位(A3)がメタキシレンジアミン由来の構造単位であることを特徴とする請求項1記載のトナー用バインダー樹脂。
  5. ポリエステル樹脂(A)が、
    ポリエステル樹脂(a)10〜60質量%とポリエステル樹脂(b)40〜90質量%と多価イソシアネートとから得られ、
    ポリエステル樹脂(a)のOH価が20〜90KOHmg/gであり、
    ポリエステル樹脂(b)のOH価が10KOHmg/g以下、酸価が10KOHmg/g以下であり、
    ポリエステル樹脂(b)の多価アミン由来の構造単位(A4)が、ポリエステル樹脂(a)、(b)の全アルコール由来単位の全量を100モル%として、1〜30モル%である
    ことを特徴とする請求項1記載のトナー用バインダー樹脂。
  6. 請求項1記載のトナー用バインダー樹脂を含むトナー。
  7. サリチル酸の金属錯体化合物を含む請求項6記載のトナー。
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