JP4170190B2 - スロットマシンの前扉用蝶番及びその前扉用蝶番を使用したスロットマシン - Google Patents
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Description
しかし、このままでは、前扉を上方へ移動させることにより、簡単に外れてしまうため、特に図示していないが、ねじ等により、蝶番のいずれの箇所でも簡単に外れないようにする必要がある。例えば、いわゆる通常の2片からなる蝶番と同様に、上述したような軸部材と、円筒部材とは、予め回動可能に外れないような状態で組み合わせたものを形成し、一片は本体キャビネットにねじ等の締結部材で予め固定し、他片は組立時又は交換時に、前扉にネジ等の締結部材で固定するものである。
そこで、各請求項にそれぞれ記載された各発明は、上記した従来の技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、次の点にある。
(請求項1)
すなわち、請求項1記載の発明は、上記した従来の技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、前扉の取り付け作業や、取り外し作業において、一人の作業者により、前扉の取り付け、取り外し作業を行うことができて、作業効率を良好なものにすることができるとともに前扉を所定の状態において安定した状態で維持することができるようにしたスロットマシンの前扉用蝶番を提供しようとするものである。
請求項2記載の発明は、上記した請求項1記載の発明の目的に加え、次の点を目的とする。
すなわち、請求項2記載の発明は、突出挿入部を押し込むだけで、容易に仮固定状態へ移行することができ、また、簡単な操作により、かかる仮固定状態を解消することができるようにしたスロットマシンの前扉用蝶番を提供しようとするものである。
(請求項3)
請求項3記載の発明は、次の点を目的とする。
各請求項にそれぞれ記載された各発明は、上記した各目的を達成するためになされたものであり、各発明の特徴点を図面に示した発明の実施の形態を用いて、以下に説明する。
なお、カッコ内の符号は、発明の実施の形態において用いた符号を示し、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
また、図面番号も、発明の実施の形態において用いた図番を示し、本発明の技術的範囲を限定するものでない。
(請求項1)
請求項1記載の発明は、次の点を特徴とする。
また、ここで、「回転部(110)の自由端側」とは、回転部(110)が本体固定部(100)にリンク機構(210)を介して回動可能に接続されているが、回転部(110)の両端のうち、回転部(110)のリンク機構(210)を介して本体固定部(100)に接続されていない端部側を、回転部(110)の自由端側として記載しているものである。
また、ここで、「蝶番プレート(120)の一端側」や、「蝶番プレート(120)の他端側」の記載のうち、「一端側」と、「他端側」とは、互いに反対方向に位置する端部であることを意味する。具体的には、例えば、蝶番プレート(120)の左右両端のうち、「一端側」が、左端側であるような場合は、「他端側」は、「一端側」の反対側の端部、すなわち右端側であることを意味するものである。
また、ここで、「前記回転部(110)の基端側の前記係止部(170)と反対側の端部に位置して」とは、弾性係止部(190)は、回転部(110)の基端側に位置するように形成されていること、そして、弾性係止部(190)は、回転部(110)の両端のうち、係止部(170)が形成されている端部の反対側の端部側に位置するように形成されていることを意味する。
本発明は、仮固定手段(80)を介して、回転部(110)を蝶番プレート(120)に取り付けることにより、前扉(3)を本体キャビネット(1)に仮固定することができる。このため、前扉(3)を本体キャビネット(1)に取り付ける場合、仮固定手段(80)により前扉(3)を本体キャビネット(1)に仮固定した状態で、両者間をねじ等の締結部材で固定することができる。そして、仮固定手段(80)により仮固定されるため、かかる仮固定状態において、前扉(3)を、もう一人の作業者が手で保持しておく必要がない。これにより、前扉(3)の取り付け作業や、取り外し作業において、一人の作業者により、前扉(3)の取り付け、取り外し作業を行うことができて、作業効率を良好なものにすることができる。
仮固定手段(80)は、回転部(110)と蝶番プレート(120)との間で4つの関係を有している。
先ず、第1の関係では、回転部(110)は、突出挿入部(130)を有し、蝶番プレート(120)は、かかる突出挿入部(130)と整合するように切りかかれた切り欠き部(140)を有している。そして、突出挿入部(130)及び切り欠き部(140)の両者は、互いに整合した状態で挿入されているため、回転部(110)の突出挿入部(130)を、蝶番プレート(120)の切り欠き部(140)に挿入すると、回転部(110)の突出挿入部(130)を蝶番プレート(120)の切り欠き部(140)の挿入方向又は引き抜き方向へ案内することができる。そして、回転部(110)の突出挿入部(130)を、蝶番プレート(120)の切り欠き部(140)に挿入した状態では、挿入方向又は引き抜き方向(すなわち、突出挿入部(130)を切り欠き部(140)に向かって押し込む方向と、突出挿入部(130)を切り欠き部(140)から引き抜く方向との両方の前後方向)を除いた方向に関して、回転部(110)の移動が制限される。すなわち、突出挿入部(130)を切り欠き部(140)に挿入する挿入方向又は、突出挿入部(130)を切り欠き部(140)から引き抜く引き抜き方向に対して直角方向、具体的には、挿入方向に対して左右方向や、上下方向への移動が制限される。
次に、第3の関係では、係止部(170)が、回転部(110)の自由端側から突出挿入部(130)の突出方向と直交するように突出しているため、突出挿入部(130)を引き抜こうとすると、かかる係止部(170)が、蝶番プレート(120)の一端側に位置する被係止部(180)と係止して、突出挿入部(130)を引き抜く方向への回転部(110)の移動が制限される。これにより、切り欠き部(140)に押し込まれた回転部(110)の自由端側の引き抜き方向が規制される。
上述したように、第1の関係により、回転部(110)の突出挿入部(130)を切り欠き部(140)に対して挿入方向又は引き抜き方向へ案内するとともに、その直角方向、すなわち、上下方向や、左右方向への移動を規制する。そして、第2の関係により、回転部(110)の突出挿入部(130)を切り欠き部(140)に対して押し込む方向に対して規制する。そして、第3の関係により、回転部(110)の自由端側の引き抜き方向が制限され、第4の関係により、回転部(110)の基端側の引き抜き方向が制限される。結果として、第1乃至第4の関係により、回転部(110)の上下方向、左右方向及び前後方向の6方向の全てが規制されることとなって、回転部(110)を切り欠き部(140)の内部に挿入した状態で、保持することができる。
一方、前記カム(223)の外側の表面には、移動接触子(221)が入り込み可能な溝が複数個、形成されている。前記移動接触子(221)は、ばね(222)の力により、移動案内通路(225)に案内されて、カム(223)の中心軸側に向かって常時、カム(223)の表面を押圧している状態となる。そして、移動接触子(221)が、カム(223)の外表面の溝に入り込んだ状態で、移動接触子(221)は、ばね(222)の力によりカム(223)の中心側に向かって押し込まれる。この状態で、カム(223)は安定した状態となり、カム(223)を回転させるためには、ばね(222)の弾性力に逆らって移動接触子(221)をカム(223)の溝から押し出すだけの力が必要となる。これにより、前扉(3)の所定の状態において、前扉(3)を安定した状態で維持することが可能となる。かかる安定した状態においては、前扉(3)は、僅かの力で回転方向に揺れたり、移動することが無く、交換作業等を容易なものにすることができる。
請求項2記載の発明は、上記した請求項1記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。
すなわち、前記弾性係止部(190)は、前記係止部(170)を前記被係止部(180)に係止させた状態で、前記係止部(170)を回転の中心として前記回転部(110)を前記切り欠き部(140)の内部に押し込む際に前記被弾性係止部(200)が摺動可能な傾斜面部(191)と、前記回転部(110)が前記切り欠き部(140)から引き抜かれる際に前記回転部(110)の外側に向かって突出して前記被弾性係止部(200)が引っかかる段差状の段差状爪部(192)と、前記傾斜面部(191)及び前記段差状爪部(192)を前記回転部(110)の内側に向かって弾性変形させるための操作レバー(193)とを備え、前記傾斜面部(191)は、前記段差状爪部(192)から前記突出挿入部(130)の突出方向に進むに伴って前記回転部(110)の内側に向かって傾斜していることを特徴とする。
本発明は、係止部(170)を被係止部(180)に係止させた状態で、係止部(170)を回転の中心として回転部(110)を蝶番プレート(120)の切り欠き部(140)の内部に押し込むと、傾斜面部(191)は、突出挿入部(130)の突出方向に向かって回転部(110)の内側に向かって傾斜しているため、前記被弾性係止部(200)が傾斜面部(191)に沿って引っかかることなく移動することができる。そして、回転部(110)の突出挿入部(130)を更に蝶番プレート(120)の切り欠き部(140)の内部に押し込むと、前記被弾性係止部(200)が、段差状爪部(192)に引っかかる。これにより、突出挿入部(130)を切り欠き部(140)から引き抜く方向に力を加えても、段差状爪部(192)が被弾性係止部(200)に係止して、回転部(110)の基端側を切り欠き部(140)から引き抜く方向に移動させることができない。したがって、かかる状態において、突出挿入部(130)が切り欠き部(140)内部に保持された状態となって、回転部(110)が蝶番プレート(120)に仮固定された状態を維持することができる。
上述したように突出挿入部(130)を切り欠き部(140)の内部に係止部(170)を回転の中心として押し込むだけで、容易に仮固定状態にすることができ、また、操作レバー(193)を操作することにより、簡単に仮固定状態を解消することができる。このように、突出挿入部(130)を押し込むだけで、容易に仮固定状態へ移行することができ、また、簡単な操作により、かかる仮固定状態を解消することができる。
請求項3記載の発明は、次の点を特徴とする。
すなわち、本発明に係るスロットマシン(S)は、請求項1又は請求項2に記載された前扉用蝶番(90)を備えていることを特徴とする。
本発明は、請求項1又は請求項2に記載された前扉用の蝶番(90)を、前扉(3)と、本体キャビネット(1)との間に使用しているスロットマシン(S)である。
(請求項1)
請求項1記載の発明によれば、次のような効果を奏する。
すなわち、請求項1記載の発明によれば、前扉の取り付け作業や、取り外し作業において、一人の作業者により、前扉の取り付け、取り外し作業を行うことができて、作業効率を良好なものにすることができるとともに前扉を所定の状態において安定した状態で維持することができるようにしたスロットマシンの前扉用蝶番を提供することができる。
(請求項2)
請求項2記載の発明によれば、上記した請求項1記載の発明の効果に加え、次のような効果を奏する。
(請求項3)
請求項3記載の発明によれば、次のような効果を奏する。
すなわち、請求項3記載の発明によれば、請求項1又は請求項2に記載された発明の効果を有する前扉用蝶番を使用したスロットマシンを提供することができる。
図1乃至図15は、本発明の実施の形態を示すものである。
図1及び図2は遊技機の分解斜視図、図3は蝶番の回転部及び本体固定部の外観平面図、図4は蝶番の回転部及び本体固定部の外観斜視図、図5は回転部の外観斜視図、図6は蝶番の本体固定部及び弾性係止部の外観斜視図、図7は蝶番プレートの外観斜視図、図8は蝶番プレートの部分斜視図、図9は蝶番プレートの横断面図、図10は前扉を仮固定にした状態の外観斜視図、図11及び図12は回転部を蝶番プレートに仮固定した状態の外観斜視図、図13は回転部を蝶番プレートに押し込む途中の状態の外観平面図、図14は回転部を蝶番プレートに押し込んだ仮固定状態の外観平面図、図15は回転部を蝶番プレートから引き抜いた状態の外観斜視図をそれぞれ示すものである。
上記本体キャビネット1は、図1及び図2に示すように、底板15、底板15の左右から立設する側板16、側板16の上端同士を結ぶ天板17及びそれらの枠状の裏側を塞ぐ裏板18からなる正面側に開口する正面開口部11を有する筺体である。この本体キャビネット1の高さ方向略中央部には、二つの側板16の間に水平方向に中板12が渡してある。そして、この中板12の下面には電源ユニット4が設けられ、底板15には払い出し装置5が固定されている。
ここで、電源ユニット4は、中板12の下面に、取り付け板等を介して取り付けられており、特に図示しないが電源装置が内装されていると共に、遊技店側が種々の設定を行うためのスイッチ等、店操作部を有している。
また、側板16の正面左側の下部には、前記下扉40を係合させ、回転自在に支持するための本体係合部62が、上下方向に間隔をおいて二つ設けられている。
さらに、本体係合部62の対向側(右側)の側板16には、下扉40を閉めた際、下扉40をロックするための下部突出片69が、上下方向に間隔をおいて二つ設けられている。
(交換ユニット2)
交換ユニット2は、種々の部品を設置あるいは固定するための支持体としての四角枠状の枠体21と、この枠体21に固定されたリールユニット22及び基板ユニット24とから形成されている。
前記枠体21の正面左側の縦枠には、前記上扉30を回転自在に係合するための枠体係合部64が、上下方向に間隔をおいて二つ設けられている。
さらに、枠体係合部64の対向側(正面から向かって右側)の縦枠には、上扉30を閉めた際、上扉30をロックするための上部突出片65が、上下方向に間隔をおいて二つ設けられている。
交換ユニット2は、本体キャビネット1の中板12の上に乗せ、開口上部13内部に収納されるものである。そして、フック34及び固定装置10により本体キャビネット1に固定される。
(上扉30及び下扉40のヒンジ90の位置関係)
上扉ヒンジ部91を、本体キャビネット1の開口上部13内部の正面から向かって左側に形成している。具体的には、この上扉ヒンジ部91は、交換ユニット2の枠体21の正面から見て向かって左側の縦部材に固定された枠体係合部64と、上扉30の上扉係合部61とを回転可能に組み合わせることにより、開口上部13内部の正面から向かって左側に形成されているものである。
(上扉30)
上扉30は、交換ユニット2の枠体21に回転自在かつロック可能に形成されている板状の扉であり、本体キャビネット1の中板12の上側の開口上部13を開閉自在に塞ぐものである。そして、上扉30は、略中央部に前記回転リール23の図柄を正面側から見ることができる図柄表示窓31を有し、周囲に飾り部33を設けてある。そして、上扉30は、種々の表示を行うための表示装置32が設けられているものである。そして、上扉30の裏面上部の左右には、種々の音声を出力するためのスピーカ49が設けられている。
さらに、図1に示すように、上扉30には、前記枠体係合部64に係合可能な上扉係合部61が正面から見て向かって左側裏面の上下方向に間隔をおいて二つ設けられている。そして、上扉係合部61の対向側であって、上扉30を正面から見て向かって右側の裏面には、ロック機構7としての上扉施錠手段8が設けられている。
(下扉40)
下扉40は、本体キャビネット1の開口下部14を塞ぐための、上扉30よりも幅厚の扉であり、本体キャビネット1の側板16に回転自在かつロック可能に形成されているものである。そして、下扉40は、本体キャビネット1の中板12の下側の開口下部14を開閉自在に塞ぐことができるものである。
前記操作部41としては、下扉40の上面右端にはメダル投入口42及び上面左側に設けられたベットスイッチ、正面側にはスタートスイッチ及びストップスイッチ及び鍵穴44が設けられている。この鍵穴44は、下扉40を解錠するためのものであり、この鍵穴44に所定の鍵を差し込んで回すと、下扉40のロックが解除されるものである。具体的には、下扉施錠手段9は、特に図示していないが、上扉施錠手段8と略同様のものが形成されているものである。
さらに、図1に示すように、下扉40の裏面側には、前記メダル投入口42から投入されたメダルを誘導しながらメダルの正偽を判断するためのメダルセレクター48が設けられている。
また、下扉40の裏面には、前記本体係合部62と係合可能な下扉係合部63が上下方向に間隔をおいて二つ設けられている。この本体係合部62と下扉係合部63とが回転可能に組み合わせられることにより、下扉40用の蝶番90としての下扉蝶番92が形成されるものである。すなわち、下扉40の正面から向かって左側に設けた下扉蝶番92を回転の中心軸として、下扉40が回動可能に形成されるものである。
(上扉30と交換ユニット2の係合)
交換ユニット2の枠体係合部64は、枠体21の正面から向かって左側の縦枠に固定された本体固定部100と、この本体固定部100に対してリンク機構210を介して回動可能に接続される回転部110とを備えている。この枠体係合部64は、枠体21の左側の縦枠の上下方向に一定の間隔を置いて並設されている。
(蝶番90)
上記蝶番90は、正面側に開口する正面開口部11を有する箱状の本体キャビネット1の側部に取り付けられて、本体キャビネット1の正面開口部11を開閉自在に塞ぐ前扉3を揺動開閉自在にヒンジ接続させるためのものである。
本実施の形態は、仮固定手段80を介して、回転部110を蝶番プレート120に取り付けることにより、前扉3を本体キャビネット1に仮固定することができる。このため、前扉3を本体キャビネット1に取り付ける場合、仮固定手段80により前扉3を本体キャビネット1に仮固定した状態で、両者間をねじ等の締結部材で固定することができる。そして、仮固定手段80により仮固定されるため、かかる仮固定状態において、前扉3を、もう一人の作業者が手で保持しておく必要がない。これにより、前扉3の取り付け作業や、取り外し作業において、一人の作業者により、前扉3の取り付け、取り外し作業を行うことができて、作業効率を良好なものにすることができる。
上記本体固定部100は、本体キャビネット1側に固定されるものである。具体的には、遊技機S上部の枠体係合部64の本体固定部100は、交換ユニット2の正面から向かって左側の縦枠に固定されるものであり、遊技機S下部の本体係合部62の本体固定部100は、本体キャビネット1の側板16の下部に固定されるものである。
上記本体固定部100は、縦断面形状が略コ字状であって、全体形状が略箱状の箱状本体102と、この箱状本体102の側端から上下方向に延接された長方形板状の本体固定片101とを備えている。この本体固定片101は、本体固定部100を本体キャビネット1側にねじ等の締結部材で固定するためのものである。具体的には、本体固定片101は、固定片ねじ104を通すための表裏に貫通する固定片ねじ孔103が形成されている。また、この本体固定片101の本体キャビネット1側の表面には、位置決めのために本体キャビネット1側に向かって突出する円柱状の位置決め用突出部105が形成されている。特に図示していないが、本体キャビネット1側の固定位置に位置決め用突出部105をはめ込み可能な位置決め用孔が形成されてある。そして、この位置決め用突出部105は、本体キャビネット1側の位置決め用孔にはめ込むことにより、本体固定部100を予め定めた所定の固定位置に位置決めすることができるものである。なお、枠体係合部64の本体固定部100は、枠体21に固定するため、位置決め用突出部105をはめ込むための位置決め用孔は枠体21に形成されてあり、また、本体係合部62の本体固定部100は、本体キャビネット1の側板16に固定するため、位置決め用突出部105をはめ込むための位置決め用孔は本体キャビネット1の側板16の下部に形成されてある。
また、本体固定部100の箱状本体102の断面コ字状の内部には、前扉3の開閉停止位置を設定するためのカム223、移動接触子221、ばね222等からなる開閉停止位置設定手段220が形成されている。
上記回転部110は、本体固定部100に対してリンク機構210を介して回動可能に接続されているものである。具体的には、回転部110は、縦断面形状が略コ字状であって、全体形状が略箱状の回転部本体111と、この回転部本体111の上端から上方向又は下端から下方向に延びる長方形板状の衝接部150とを備えている。
前記回転部本体111は、回転部110から蝶番プレート120側の外方に向かって突出する突出挿入部130を備えている。この突出挿入部130の外側形状は、蝶番プレート120の切り欠き部140の切り欠き内面形状と整合するように形成されている。また、この突出挿入部130の正面側には、表裏に向かって四角形状に開口する回転部開口孔106が形成されている。この回転部開口孔106により、回転部110の内部を観察することができる。
前記衝接部150は、回転部110の突出挿入部130の基端側から突出挿入部130の突出方向と直交するように外方に向かって突出するものである。この衝接部150は、突出挿入部130を蝶番プレート120の切り欠き部140に押し込んだ際、切り欠き部140の周縁部に位置する周縁規制部160に当接することにより押し込む方向を規制することができるものである。そして、衝接部150には、蝶番プレート120との間でねじ等の締結部材により固定するための表裏に貫通する回転部ねじ孔151が形成されている。
(蝶番プレート120)
上記蝶番プレート120は、前扉3の裏側に固定されて回転部110を取り付け可能なものである。この蝶番プレート120に回転部110を固定することにより、前扉3と本体キャビネット1側とが、蝶番プレート120、回転部110、リンク機構210及び本体固定部100を介して、仮固定或いは固定することができる。
前記蝶番プレート120は、図7に示すように、縦方向に長尺方向を有する金属薄板であって、ねじ等の締結部材により、上扉30及び下扉40に固定されるものである。そして、この蝶番プレート120の上下には、四角形状に切りかかれた切り欠き部140が形成されている。この切り欠き部140の内部形状は、回転部110の突出挿入部130の外面形状と整合するように形成されている。そして、この切り欠き部140の周縁には、回転部110の衝接部150が当接可能な周縁規制部160が形成されている。また、切り欠き部140の縦方向の一方の端縁には、弾性係止部190の段差状爪部192が係止可能な被弾性係止部200が形成されている。この弾性係止部190は、切り欠き部140の内面であって、蝶番プレート120を前扉3に固定した際、前扉3側に臨むような位置関係となるものである。
上記仮固定手段80は、回転部110が蝶番プレート120に対して仮固定できるようにするためのものであって、回転部110と蝶番プレート120とに設けられている。
仮固定手段80は、回転部110と蝶番プレート120とが後記する4つの関係を有している。
第1の関係は、突出挿入部130と切り欠き部140との関係である。具体的には、回転部110は、回転部110から蝶番プレート120側の外方に向かって突出する突出挿入部130を備えている。そして、蝶番プレート120は、蝶番プレート120を突出挿入部130と整合するように切り欠いて突出挿入部130を挿入可能な切り欠き部140を備えるものである。
この第2の関係では、突出挿入部130を切り欠き部140の奥側に向かって挿入して押し込んでいくと、突出挿入部130の基端側から突出挿入部130の突出方向と直交するように外方に向かって突出する衝接部150が、切り欠き部140の周縁の周縁規制部160に当接する。これにより、突出挿入部130を切り欠き部140の内部に押し込む方向に対して規制することができて、突出挿入部130が押し込まれる方向への移動が制限される。
次に、第4の関係は、弾性係止部190と被弾性係止部200との関係である。具体的には、回転部110は、回転部110の基端側に位置して、すなわち係止部170と反対側の端部に位置して切り欠き部140に押し込まれた回転部110の基端側の引き抜き方向を規制する弾性変形可能な弾性係止部190を備えている。そして、蝶番プレート120は、蝶番プレート120の他端側の切り欠き部140の内縁に位置して弾性係止部190が係止可能な被弾性係止部200を備えている。
上述したように、第1の関係により、回転部110の突出挿入部130を切り欠き部140に対して挿入方向又は引き抜き方向へ案内するとともに、その直角方向、すなわち、上下方向や、左右方向への移動を規制する。そして、第2の関係により、回転部110の突出挿入部130を切り欠き部140に対して押し込む方向に対して規制する。そして、第3の関係により、回転部110の自由端側の引き抜き方向が制限され、第4の関係により、回転部110の基端側の引き抜き方向が制限される。結果として、第1乃至第4の関係により、回転部110の上下方向、左右方向及び前後方向の6方向の全てが規制されることとなって、回転部110を切り欠き部140の内部に挿入した状態で、保持することができるものである。
上述した弾性係止部190について、更に詳細に説明する。
上記弾性係止部190は、図5及び図6に示すように、樹脂状の弾性樹脂部材185に形成されているものである。そして、弾性係止部190は、係止部170を被係止部180に係止させた状態で、係止部170を回転の中心として回転部110を切り欠き部140の内部に押し込む際に被弾性係止部200が摺動可能な傾斜面部191と、回転部110が切り欠き部140から引き抜かれる際に回転部110の外側に向かって突出して被弾性係止部200が引っかかる段差状の段差状爪部192と、傾斜面部191及び段差状爪部192を回転部110の内側に向かって弾性変形させるための操作レバー193とを備えている。そして、傾斜面部191は、段差状爪部192から突出挿入部130の突出方向に進むに伴って回転部110の内側に向かって傾斜していることを特徴とする。これは、傾斜面部191が、突出挿入部130の突出する先端側から段差状爪部192に渡って、徐々に回転部110の外側に向かって離れる方向に傾斜していることを意味する。
上述したように突出挿入部130を切り欠き部140の内部に係止部170を回転の中心として押し込むだけで、容易に仮固定状態にすることができ、また、操作レバー193を操作することにより、簡単に仮固定状態を解消することができる。このように、突出挿入部130を押し込むだけで、容易に仮固定状態へ移行することができ、また、簡単な操作により、かかる仮固定状態を解消することができる。
上記リンク機構210は、本体固定部100に対して回転部110を回動可能に連結するためのものである。このリンク機構210は、本体固定部100に、円柱軸状の第1回転軸211及び第2回転軸212を有し、回転部110に円柱軸状の第3回転軸213及び第4回転軸214を有している。そして、第1回転軸211と、第3回転軸213との間を、奥側連結片216によって連結し、第2回転軸212と、第4回転軸214との間を、手前側連結片215によって連結しているものである。このリンク機構210は、本体固定部100と、奥側連結片216と、回転部110と、手前側連結片215とにより、4個のリンクを形成し、これらのリンクを第1回転軸211と、第2回転軸212と、第3回転軸213と、第4回転軸214とからなる対偶で連結することによる連鎖を形成しているものである。このリンク機構210により、回転部110を本体固定部100の周囲に回転させながら移動させることができて、回転部110に蝶番プレート120を介して固定した前扉3を本体固定部100の回転移動させることができる。これにより、前扉3の開閉動作を実現することができるものである。
上記開閉停止位置設定手段220は、回転部110の停止位置を所定の角度で安定したものに設定することができるものである。この開閉停止位置設定手段220は、奥側連結片216と連動するように固定されたカム223と、このカム223に接触する円柱軸状の移動接触子221と、この移動接触子221を箱状本体102の内部で案内する移動案内通路225と、移動接触子221を所定方向に押圧するばね222と、このばね222を保持するばね固定軸224とを備えている。
前記カム223の外側の表面には、移動接触子221が入り込み可能な溝が複数個、形成されている。前記移動接触子221は、ばね222の力により、移動案内通路225に案内されて、カム223の中心軸側に向かって常時、カム223の表面を押圧している状態となるものである。そして、移動接触子221が、カム223の外表面の溝に入り込んだ状態で、移動接触子221はばね222の力によりカム223の中心側に向かって押し込まれることになる。この状態で、カム223は安定した状態となり、カム223を回転させるためには、ばね222の弾性力に逆らって移動接触子221をカム223の溝から押し出すだけの力が必要となるものである。これにより、前扉3を閉じた状態と、90度に開いた状態とにおいて、前扉3を安定した状態で維持することが可能となる。かかる安定した状態においては、前扉3は、僅かの力で回転方向に揺れたり、移動することが無く、交換作業等を容易なものにすることができる。
以上のように構成された分離型の遊技機Sについて、遊技内容変更のための台交換は、以下のように行うことができる。
第一に、交換ユニット2のみを取り替えることができる。すなわち、下扉40を解錠してから、下扉40を開状態にして、上扉30の上扉施錠手段8のロックを解除する。そして、上扉30を開いて蝶番プレート120と回転部110とのねじ等による締結部材を外して、突出挿入部130を切り欠き部140から引き抜いて、蝶番プレート120から回転部110を外し、枠体21から上扉30を取り外す。しかる後、固定装置10を外し交換ユニット2を取り出す。そして新たな交換ユニット2を本体キャビネット1に取り付け、先ほど外した上扉30を取り付けるものである。このような交換によれば、スロットマシンの外観をいっさい変えることなく遊技内容を変更することができる。
第三に、上扉30、交換ユニット2及び前パネル50のみを取り替えることができる。すなわち、上記した手順に加え、下扉40から前パネル50を取り外し、新たな前パネル50を取り付けるものである。このような交換によれば、外観上、上扉30及び前パネル50が変わることにより、最低限のパーツ交換であたかも全く異なるスロットマシンをホールに配置したような効果が得られる。
2 交換ユニット 3 前扉
4 電源装置 5 払い出し装置
7 ロック機構 8 上扉施錠手段
9 下扉施錠手段 10 固定装置
11 正面開口部 12 中板
13 開口上部 14 開口下部
15 底板 16 側板
17 天板 18 裏板
20 リールユニット 21 枠体
23 回転リール 24 基板ユニット
25 制御装置 26 基板ケース
30 上扉 31 表示窓
32 表示装置 33 飾り部
34 フック 40 下扉
41 操作部 42 メダル投入口
43 メダル受け 44 鍵穴
48 メダルセレクター 49 スピーカー
50 前パネル 61 上扉係合部
62 本体係合部 63 下扉係合部
64 枠体係合部 65 上部突出片
69 下部突出片 80 仮固定手段
90 蝶番 91 上扉蝶番
92 下扉蝶番 100 本体固定部
101 本体固定片 102 箱状本体
103 固定片ねじ孔 104 固定片ねじ
105 位置決め用突出部 106 回転部開口孔
110 回転部 111 回転部本体
120 蝶番プレート 130 突出挿入部
140 切り欠き部 150 衝接部
151 回転部ねじ孔 160 周縁規制部
170 係止部 180 被係止部
185 弾性樹脂部材 190 弾性係止部
191 傾斜面部 192 段差状爪部
193 操作レバー 200 被弾性係止部
210 リンク機構 211 第1回転軸
212 第2回転軸 213 第3回転軸
214 第4回転軸 215 手前側連結片
216 奥側連結片 220 開閉停止位置設定手段
221 移動接触子 222 ばね
223 カム 224 ばね固定軸
225 移動案内通路
Claims (3)
- 正面側に開口する正面開口部を有する箱状の本体キャビネットの側部に取り付けられて、前記本体キャビネットの前記正面開口部を開閉自在に塞ぐ前扉を開閉自在にヒンジ接続させるスロットマシンの前扉用蝶番であって、
前記蝶番は、
前記本体キャビネット側に固定する本体固定部と、
前記本体固定部に対してリンク機構を介して回動可能に接続される回転部と、
前記前扉に固定されて前記回転部を取り付け可能な蝶番プレートとを備えると共に、
前記回転部が前記蝶番プレートに対して仮固定できる仮固定手段を備え、
前記仮固定手段は、前記回転部と前記蝶番プレートとに設けられ、
前記仮固定手段は、前記回転部と前記蝶番プレートとが後記する4つの関係を有し、
第1の関係は、
前記回転部は、前記回転部から前記蝶番プレート側の外方に向かって突出する突出挿入部を備え、
前記蝶番プレートは、前記蝶番プレートを前記突出挿入部と整合するように切り欠いて前記突出挿入部を挿入可能な切り欠き部を備えるものであり、
第2の関係は、
前記回転部は、前記回転部の前記突出挿入部の基端側から前記突出挿入部の突出方向と直交するように外方に向かって突出する衝接部を備え、
前記蝶番プレートは、前記突出挿入部を前記切り欠き部に押し込んだ際、前記切り欠き部の周縁部に位置して前記衝接部が当接することにより押し込む方向を規制する周縁規制部を備えるものであり、
第3の関係は、
前記回転部は、前記回転部の自由端側から前記突出挿入部の突出方向と直交するように突出する係止部を備え、
前記係止部は、前記切り欠き部に押し込まれた前記回転部の自由端側の引き抜き方向を規制するように形成され、
前記蝶番プレートは、前記蝶番プレートの一端側に位置して前記係止部が係止可能な被係止部を備え、
第4の関係は、
前記回転部は、前記回転部の基端側の前記係止部と反対側の端部に位置して前記切り欠き部に押し込まれた前記回転部の基端側の引き抜き方向を規制する弾性変形可能な弾性係止部を備え、
前記蝶番プレートは、前記蝶番プレートの他端側の前記切り欠き部の内縁に位置して前記弾性係止部が係止可能な被弾性係止部を備え、
前記本体固定部は、前記前扉の開閉停止位置を設定するために、前記回転部の停止位置を所定の角度で安定したものに設定する開閉停止位置設定手段を備え、
前記開閉停止位置設定手段は、
前記リンク機構の所定の一つのリンクと連動するように固定されたカムと、
前記カムに接触する移動接触子と、
前記移動接触子を前記本体固定部の内部で案内する移動案内通路と、
前記移動接触子を所定方向に押圧するばねと、
前記ばねを保持するばね固定軸とを備え、
前記カムの外側の表面には、前記移動接触子が入り込み可能な溝が複数個、形成され、
前記移動接触子は、前記ばねの力により、前記移動案内通路に案内されて、前記カムの表面を押圧し、
前記移動接触子が、前記カムの前記溝に入り込んだ状態で、前記ばねの力により前記カムの中心側に向かって押し込まれることにより、前記カムは安定した状態となるようにしたことを特徴とするスロットマシンの前扉用蝶番。 - 前記弾性係止部は、
前記係止部を前記被係止部に係止させた状態で、前記係止部を回転の中心として前記回転部を前記切り欠き部の内部に押し込む際に前記被弾性係止部が摺動可能な傾斜面部と、
前記回転部が前記切り欠き部から引き抜かれる際に前記回転部の外側に向かって突出して前記被弾性係止部が引っかかる段差状の段差状爪部と、
前記傾斜面部及び前記段差状爪部を前記回転部の内側に向かって弾性変形させるための操作レバーとを備え、
前記傾斜面部は、前記段差状爪部から前記突出挿入部の突出方向に進むに伴って前記回転部の内側に向かって傾斜していることを特徴とする請求項1記載のスロットマシンの前扉用蝶番。 - 請求項1又は請求項2に記載された前扉用蝶番を備えていることを特徴とするスロットマシン。
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