JP4290596B2 - 分離型スロットマシン - Google Patents

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Description

本発明は、遊技を行うための主要部であるリールユニットと、このリールユニットの動作を制御する主基板とが、他の部分から分離可能な交換ユニットとして形成されている分離型スロットマシンに関する。
従来から、パチンコ遊技機やスロットマシン等の遊技機が利用されている。このうち、スロットマシンは、回転駆動させた複数の回転リールを適宜停止させた際に、これらの回転リールに表示された図柄が特定の組合せとなったときに当選とする遊技機である。
ここで、スロットマシンとしては、遊技を行うための主要部であるリールユニットと、このリールユニットの動作を制御する主基板とが、残りの部位から分離可能な交換ユニットとなった分離型スロットマシンが利用されている。
また、分離型スロットマシンとしては、内部装置を収納する筐体である本体キャビネットの正面開口を開閉する前扉が、上扉と下扉とに分割され、上扉及び下扉を別個に交換できるようにした前扉二分割式のものも利用されている。
このような前扉二分割式の分離型スロットマシンによれば、遊技内容に直接関与する交換ユニットと、回転リールのサイズ変更に対応して交換が必要となる上扉とを交換すれば、遊技内容を新たなものに変更することができ、メダルの払い出しを行うためのホッパーユニットや本体キャビネット等、遊技内容に直接関与しない部品はそのまま利用することができ、スロットマシン全体を交換する場合に比べて、交換に要する費用を軽減することができる。そのうえ、本体キャビネット等の部品は、遊技内容の変更を何度繰り返しても、そのまま使用できるので、本体キャビネット等を何度も再使用していくことにより、資源の無駄を大幅に低減することができる(例えば、特許文献1参照。)。
特開2003−169879号公報
しかしながら、前述のような従来のスロットマシンでは、再使用を何度も繰り返して、本体キャビネットを長期間使用すると、上扉の下端縁と下扉の上端縁との隙間が広がってしまうことがある、という問題がある。
そして、遊技内容の変更の際に、外装部分を交換してスロットマシンの外観を新品状態にしても、上扉の下端縁と下扉の上端縁との隙間が広がってしまうと、スロットマシンの外観が損なわれる。
そのうえ、上扉の下端縁と下扉の上端縁との隙間が広がると、細長い器具の挿入が容易となるので、スロットマシンに対する不正行為のおそれが増大する。
そこで、本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、上扉の下端縁と下扉の上端縁とが一定の間隔に保たれるようになる離型スロットマシンを提供することを目的とする。
請求項に記載された発明は、上記した各目的を達成するためになされたものであり、各発明の特徴点を図面に示した発明の実施の形態を用いて、以下に説明する。
なお、かっこ内の符号は、発明の実施の形態において用いた符号を示し、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
(特徴点)
請求項1記載の発明は、次の点を特徴とする。
すなわち、請求項1記載の発明は、複数の図柄が表示された回転リール(23)及びこの回転リール(23)を回転させるための駆動モータを有するリールユニット(22)と、前記回転リール(23)の作動を制御するための主基板(24)と、前記リールユニット(22)及び前記主基板(24)を支持する支持体(21)とを含んで構成された交換ユニット(2)が、本体キャビネット(1)内部に着脱可能に設けられている分離型スロットマシン(S)であって、前記本体キャビネット(1)の正面に形成された開口(11)を開閉する前扉(3)が上扉(30)及び下扉(40)に分割され、且つ、前記上扉(30)の下端縁と前記下扉(40)の上端縁との間隔が所定寸法以上に開かないように維持する間隔維持手段(9, 50)が設けられている
更に、請求項1記載の発明は、前記間隔維持手段として、略水平方向に突出する突部(51)と、前記突部(51)の先端部が当接する傾斜面(53)が形成された摺動案内部(52)とを備えるとともに、前記突部(51)及び前記摺動案内部(52)の一方が他方に対して略水平方向に移動可能とされ、且つ、前記突部(51)の前記先端部を前記摺動案内部(52)の前記傾斜面(53)に当接させながら、前記突部(51)及び前記摺動案内部(52)を互いに近づけると、前記突部(51)の先端部が前記摺動案内部(52)の前記傾斜面(53)に案内されて、前記突部(51)及び前記摺動案内部(52)の一方が他方に対して上昇するように形成されたものが採用され、前記下扉(40)には、前記間隔維持手段(50)の前記突部(51)及び前記摺動案内部(52)の一方が設けられている
更に、請求項1記載の発明は、前記上扉(30)には、前記突部(51)及び前記摺動案内部(52)の他方が設けられていることを特徴とするものである。
(請求項
(特徴点)
請求項記載の発明は、前述した請求項記載の発明において、次の特徴点を備えているものである。
すなわち、請求項記載の発明は、前記上扉(30)及び前記下扉(40)の前記本体キャビネット(1)内部に臨む面に、前記突部(51)及び前記摺動案内部(52)が設けられていることを特徴とする。
(請求項
(特徴点)
請求項記載の発明は、前述した請求項記載の発明において、次の特徴点を備えているものである。
すなわち、請求項記載の発明は、前記下扉(40)に前記摺動案内部(52)が設けられ、前記摺動案内部(52)の前記傾斜面(53)は、前記本体キャビネット(1)内部に臨む面に設けられるとともに、斜め下方を向くように形成され、前記上扉(30)に前記突部(51)が設けられ、前記突部(51)は、その基端(51A) が前記上扉(30)に固定され、その中間部分(51B) が下方に延び、且つ、その先端部分(51C) が前記摺動案内部(52)の前記傾斜面(53)に向かって略水平方向に延びていることを特徴とする。
以上のように構成されている本発明は、以下に記載されるような効果を奏する。
(請求項1の効果)
請求項1記載の発明によれば、次のような効果を奏する。
すなわち、請求項1記載の発明によれば、上扉の下端縁と下扉の上端縁との間隔が所定寸法以上に開かないように維持する間隔維持手段を設けたので、再使用を何度も繰り返して、本体キャビネットを長期間使用しても、上扉の下端縁と下扉の上端縁との隙間が広がらず、上扉の下端縁と下扉の上端縁との隙間を一定の間隔に保つことができる。
これにより、遊技内容の変更と同時に、外装部分を交換してスロットマシンの外観を新品状態にした際に、上扉の下端縁と下扉の上端縁との隙間が広がることがなくなり、スロットマシンの外観を良好なものにできる。
そのうえ、上扉の下端縁と下扉の上端縁との隙間が広がらないので、細長い器具の挿入が困難な状態が維持され、スロットマシンに対する不正行為の増大を抑止できる。
更に、請求項1記載の発明によれば、下扉を閉じる方向へ回動することで、間隔維持手段の突部及び摺動案内部を互いに近づけていくと、上扉の下端縁と下扉の上端縁との隙間が広がっている場合には、下扉が完全に閉まる前に、突部の先端部を摺動案内部の傾斜面に当接させることが可能となる。
そして、突部の先端部を摺動案内部の傾斜面に当接させた状態から、更に下扉に力を加えて下扉を閉鎖方向へ回動すると、突部の先端部が傾斜面に案内されて、突部及び摺動案内部の一方が他方に対して上昇する。
このため、下扉に加えられた水平方向の力が上向きの力に変換されて、当該力が下扉を上扉に向かって上昇させるので、下扉が完全に閉じると、上扉の下端縁と下扉の上端縁との隙間が自動的に所定寸法の間隔となる。
従って、本体キャビネットを長期間使用しても、下扉が完全に閉じると、上扉の下端縁と下扉の上端縁との間隔が自動的に元の状態に修復されるようになり、上扉の下端縁と下扉の上端縁との隙間を一定の間隔に保つことができる。
更に、請求項1記載の発明によれば、下扉を閉じる方向へ回動すると、上扉の下端縁と下扉の上端縁との隙間が広がっている場合には、間隔維持手段が、上扉の下端縁と下扉の上端縁とを互いに近づく方向に引き寄せるので、下扉の上端縁の高さレベルが下がっている場合だけでなく、上扉の下端縁の高さレベルが上がっている場合にも、下扉を完全に閉じると、上扉の下端縁と下扉の上端縁との間隔が自動的に元の状態に修復されるようになり、上扉の下端縁と下扉の上端縁との隙間を一定の間隔に保つことができる。
(請求項の効果)
請求項記載の発明によれば、前述した請求項記載の発明の効果に加え、次のような効果を奏する。
すなわち、請求項記載の発明によれば、突部及び摺動案内部が上扉及び下扉の内側に隠蔽されるようになるので、突部及び摺動案内部を備えた間隔維持手段で、上扉の下端縁と下扉の上端縁との間隔を所定寸法に維持するようにしても、スロットマシンの外観に何ら影響を与えず、スロットマシンの形態に係る意匠をそのまま維持することができる。
(請求項の効果)
請求項記載の発明によれば、前述した請求項記載の発明の効果に加えて、次のような効果を奏する。
すなわち、本体キャビネットの上部には、回転リールの作動を制御するための主基板が収納され、セキュリティの面から、上扉は、なるべく閉鎖された状態を維持するのが好ましい。ここで、請求項記載の発明では、本体キャビネットの内側から上扉の突部が下扉の摺動案内部に係合するようになるので、上扉を閉じたまま、下扉を開けることが可能となる。このため、請求項記載の発明によれば、設定変更やメダル回収作業等の遊技場で行われる日常的な作業は、上扉を閉じたまま行うことができ、第三者が主基板に接触できる機会が減るので、不正行為の発生を抑制することができる。
以下に、本発明を実施するための最良の実施形態である第実施形態と、本発明の理解を助けるための参考発明の第1〜3実施形態とについて、図面を参照しながら説明する。
本発明の理解を助けるための参考発明の第1実施形態)
図1から図7までの図は、本発明の理解を助けるための参考発明の第1実施形態を示すものであり、図1及び図2は、本第1実施形態の全体を示す分解斜視図、図3及び図4は、本第1実施形態の係合部を示す斜視図、図5は、本第1実施形態のロック機構を示す断面図、図6は、本第1実施形態に係る間隔維持手段としての連結具を示す斜視図、図7は、本第1実施形態に係る間隔維持手段である連結具を示す側面図である。
本第1実施形態に係る分離型スロットマシンSは、図1に示すように、正面側に開口部11を有する箱状の本体キャビネット1と、遊技を行うための主要装置であるとともに、本体キャビネット1内部に着脱自在に設けられる交換ユニット2と、開口部11の開口上部13を開閉する上扉30及び開口部11の開口下部14を開閉する下扉40の二つに分割された前扉3とを含んで構成されたものである。
(本体キャビネット1)
本体キャビネット1は、その正面が開口部11とされ、開口部11の下側に底板15が、その両側に側板16が、その上側に天板が、及び、その背面側に裏板がそれぞれ配置されたスロットマシン用の筺体である。本体キャビネット1には、その高さ方向の略中央部において内部空間を上下に仕切る中板12が設けられている。
この中板12の両端部は、その両側の側板16にそれぞれ取り付けられており、中板12の下面には、電源ユニット4が取り付けられている。電源ユニット4の下方には、底板15に載置されているホッパーユニット45が設けられている。
ここで、電源ユニット4は、中板12の下面に、取り付け板等を介して取り付けられている。この電源ユニット4は、特に図示しないが、安定した電圧で電力を供給するための電源回路と、遊技店側が種々の設定を行うためのスイッチ等を有する店操作部100 とが設けられている。
また、電源ユニット4及びホッパーユニット45は、交換ユニット2を交換することで遊技内容を変更するにあたり、必ずしも交換する必要のないものであり、交換ユニット2の交換後にも、そのまま利用することができるものである。
また、図1中左側に配置された側板16の下部には、開口下部14を開閉する下扉40を回動自在に支持する本体係合部62が、上下方向に間隔をおいて二つ設けられている。
さらに、本体係合部62が設けられた側板16と対向する反対側の側板16には、下扉40を閉めた際、下扉40をロックするための突出片90(ロック機構7)が、上下方向に間隔をおいて二つ設けられている。
(交換ユニット2)
交換ユニット2は、当該交換ユニット2を構成する各種の部品を枠体21に固定したものである。換言すれば、交換ユニット2には、複数の図柄が表示された回転リール23、及び、この回転リール23を回転させるための図示しない駆動モータを有するリールユニット22と、回転リール23の作動を制御するための基板ユニット24と、リールユニット22及び基板ユニット24を支持する支持体である前述の枠体21とが設けられている。
ここで、基板ユニット24には、回転リール23の作動を制御するとともに、その遊技及びスロットマシンSの作動をも制御する図示しない主基板と、各種演出を行うための図示しない副基板とが設けられている。
さらに、図1中、枠体21の正面左側に配置された縦枠には、上扉30を回動自在に支持する枠体係合部60が、上下方向に間隔をおいて二つ設けられている。また、枠体21の正面右側に配置された縦枠には、上扉30を閉めた際、上扉30をロックするための突出片90(ロック機構7)が、上下方向に間隔をおいて二つ設けられている。
交換ユニット2は、本体キャビネット1の中板12の上に乗せ、開口上部13内部に収納されるものである。
(上扉30)
上扉30は、交換ユニット2の枠体21に回動自在に支持されるとともに、後述するロック機構7で閉鎖状態が維持可能となったものである。上扉30の略中央部には、回転リール23の図柄を正面側から見ることができる図柄表示窓31が設けられている。図柄表示窓31の上側及び両側には、装飾用の外装部品である飾り部33が設けられ、図柄表示窓31の下側には、種々の表示を行うための表示装置32が設けられている。
ここで、飾り部33としては、内部にランプ等のイルミネーション装置を備え、入賞の報知やその他の演出時に、イルミネーション装置を点滅させるものが採用できる。
また、表示装置32としては、7セグメントLEDにより数字等で文字表示を行う表示装置、あるいは、特に図示しないが、液晶ディスプレイあるいはCRTディスプレイ等の動画の表示が可能となった表示装置を採用してもよい。
上扉30の裏面には、図2に示すように、枠体係合部60に回動自在に支持させるための上扉係合部61が設けられている。上扉係合部61は、図2中右側の側縁に沿って間隔をおいて二つ設けられている。
上扉30の図2中左側の側縁部分には、本体係合部62の側板16に設けられた突出片90と係合するロック機構7が設けられている。
二つの上扉係合部61の下方、及び、ロック機構7の下方には、上扉30の下端縁と下扉40の上端縁との間隔が所定寸法以上に開かないように維持する間隔維持手段として設けられた連結具9の一部品であるフック部91がそれぞれ設けられている。
(下扉40)
下扉40は、図1及び図2に示すように、本体キャビネット1の開口下部14を開閉する扉であり、上扉30よりも厚さ寸法が大きくされている。また、下扉40は、本体キャビネット1の側板16に回動自在に支持されるとともに、後述するロック機構7で閉鎖状態が維持可能となったものである。
下扉40の上面は、上扉30及び下扉40の両方を閉すると、上扉30の前面よりも前方に突き出るようになっている。このような下扉40の上面を含む当該下扉40の上部は、遊技に必要な操作を遊技者に行わせるためのスイッチ類が設けられた操作部41となっている。
また、下扉40の下部には、払い出されたメダルを溜めておくためのメダル受け43が形成されている。下扉40の略中央部には、遊技内容その他の表示がなされた前パネル46が嵌め込まれている。
操作部41には、図1中右端に配置されたメダル投入口42、図1中左端に配置されたベットスイッチ42A 、正面側にはスタートスイッチ42B 及びストップスイッチ42C 及び鍵穴44が設けられている。
なお、ベットスイッチ42A は、貯留メダルをメダル投入に代えるためのものである。スタートスイッチ42B 及びストップスイッチ42C は、回転リール23の回転を開始及び停止させるためのものである。また、鍵穴44は、ロックされた前扉3の解錠を行うためのものである。鍵穴44に所定の鍵を差し込んで回すと、下扉40のロックが外れて下扉40が開くようになっている。
さらに、図1に示すように、下扉40の裏面側には、前記メダル投入口42から投入されたメダルを誘導しながらメダルの正偽を判断するためのメダルセレクター48が設けられている。そして、図2に示すように下扉40の裏面下部の左右には、種々の音声を出力するためのスピーカ49が設けられている。
また、下扉40の裏面には、図2に示すように、本体係合部62に回動自在に支持させるための下扉係合部63が設けられている。下扉係合部63は、図2中右側の側縁に沿って間隔をおいて二つ設けられている。
下扉40の図2中左側の側縁部分には、枠体21に設けられた突出片90と係合するロック機構7が設けられている。
二つの上扉係合部61の下方、及び、ロック機構7の下方には、上扉30の下端縁と下扉40の上端縁との間隔が所定寸法以上に開かないように維持する間隔維持手段として設けられた連結具9の一部品であるバックル部92がそれぞれ設けられている。
(上扉30の支持構造)
ここで、本第1実施形態に係る交換ユニット2の上扉30を支持させる支持構造について、図面に基づき詳細に説明する。
図3には、上扉30を回動自在に支持するための係合部6が示されている。
図3おいて、交換ユニット2の枠体係合部60は、前述のように枠体21の縦枠に上下方向に一定の間隔を置いて並設されている。この枠体係合部60には、枠体21の縦枠から正面側に突出する張り出し部65と、この張り出し部65の先端に設けられたピン67とが設けられている。
一方、上扉30の裏面には、水平方向に突出する板状の張り出し部66にピン穴68を有する上扉係合部61が、枠体21側の枠体係合部60に対応するように設けられている。
この上扉係合部61は、当該上扉係合部61を枠体21側のピン67に向かって下降することにより、そのピン穴68に下方からピン67を挿入させると、板状の張り出し部66がピン67の段差部分に引っかかり、枠体係合部60に回動自在に支持されるようになっている。
なお、上扉係合部61としては、上扉30の裏面から板状に張り出した張り出し部66に限らず、図4に示すように、先端が筒状に形成された張り出し部66を設け、この張り出し部66が有する筒穴をピン穴68とするものでもよい。
また、下扉40を回動自在に支持するための係合部6は、上扉30を回動自在に支持するための係合部6と同様の構造なので、その説明を省略する。
ところで、上扉30及び交換ユニット2は、工場から出荷する際に、分離した状態で輸送してもよいが、一体にして輸送してもよい。換言すると、搬送時、取り付け時において、上扉30及び交換ユニット2を一体にして扱えるようにしておいてもよい。
具体的に説明すると、例えば、遊技の変更に伴い、回転リール23の数を変更したり、表示装置32の種類を変更するにあたり、上扉30の形状も変える必要がある場合、上扉30及び交換ユニット2を一つの部品として取り扱えるので、上扉30及び交換ユニット2は、同時の取り外し、及び、同時の取り付けが行えるので、作業の手間を省くことができる。
(ロック機構7)
次に、図2及び図5に基づいて、ロック機構7について説明する。
ロック機構7は、上扉30及び下扉40の裏面側部に設けられた固定部70及び可動部80、本体キャビネット1及び交換ユニット2に設けられた突出片90とから構成されている。
ここで、上扉30及び下扉40のロック機構7の構造は、基本的には同様である。そして、下扉40のロック機構7は、鍵穴44に所定の鍵を差し込んで解錠するようになっている。一方、上扉30のロック機構7は、外側から解錠することができず、下扉40が開いているときに、ロック解除可能となっている点が下扉40のロック機構7と異なるものである。
ここでは、上扉30のロック機構7の構造について詳述し、下扉40のロック機構7の構造については、上扉30のロック機構7と同様なので、その説明を省略する。
図5は、施錠時のロック機構7を示すものである。図5において、ロック機構7は、上扉30の裏板30A に固定された固定部70と、固定部70に上下方向に摺動可能に取り付けられた可動部80とを有するものとなっている。
固定部70は、可動部80を支持するためのものである。一方、可動部80は、枠体21に設けられた突出片90と係合することにより、上扉30を交換ユニット2に固定するとともに、突出片90との係合が解除されることにより、上扉30の回動を許容するものとなっている。
ここで、突出片90は、本体キャビネット1に設けることもできるが、交換ユニット2の枠体21に設けるのが望ましい。というのは、上扉30が交換ユニット2に取り付けられていることから、交換ユニット2の交換に伴い、本体キャビネット1に設けられた突出片90は、上扉30のロック機構7との間に微妙なズレを生じさせることもあり得る。このズレは、ロック機構7のがたつきの原因となり、このようながたつきのある上扉30は、工具などを使用して外部からこじ開けられるおそれがある。従って、上扉30のロックが確実に行えるように、突出片90を交換ユニット2の枠体21に設けるのが望ましい。
固定部70には、ピン73及びストッパー71が設けられており、これらで可動部80を支持している。さらに、固定部70と可動部80との間に取り付けられたバネ72が、可動部80を常に上方向に付勢している。可動部80には、前述のストッパー71に対応して段部83が設けられている。可動部80は、所定位置まで摺動すると、その段部83がストッパー71に当接するようになっている。これにより、可動部80の摺動範囲が限定されるようになっている。
そして、可動部80には、可動部80の端部近傍から突出片90へ向かって延びる係止片81が二つ設けられている。各係止片81には、斜辺81a と溝部81b とが設けられている。
上扉30が閉鎖方向に回動され、所定の回動角度位置に到達すると、斜辺81a と突出片90とが当接するようになっている。そして、上扉30がさらに閉鎖方向に回動されると、突出片90からの反力を斜辺81a が受けて、可動部80は、バネ72の付勢力に抗して下方へ移動し、最後には、溝部81b に突出片90が係止され、上扉30が交換ユニット2にロックされるようになっている。
また、可動部80の下端には、ロックを解除するための解除つまみ82が設けられている。この解除つまみ82を下に引っ張ると、係止片81の溝部81bから突出片90が外れ、ロックが解除される。なお、解除つまみ82は、下扉40を開けないと操作できないように、下扉40に隠蔽されるようになっている。
以上のように交換ユニット2に支持されている上扉30は、交換ユニット2を本体キャビネット1の内部に固定した状態で当該上扉30を閉じると、本体キャビネット1の開口上部13を塞ぐと同時にロックされて、開口上部13を封鎖するようになっている。
(上扉30及び下扉40の連結具9)
上扉30及び下扉40を相互に連結する連結具9は、上扉30の下端縁と下扉40の上端縁とを互いに近づく方向に引き寄せて連結するものである。
具体的には、連結具9は、図2、図6及び図7に示すように、下扉40の上端縁近傍に取り付けられているバックル部92と、上扉30の下端縁近傍に取り付けられているフック部91とからなるものである。
フック部91は、図7に示すように、上扉30の裏面側において、開口が上向きとなった側面U字形に形成された鉤部91A を有する金属製の係止部材である。
バックル部92は、図6及び図7に示すように、フック部91の鉤部91A と係合するとともに、弾性体の弾性力で当該フック部91を引き寄せる締め付け金具となっている。
すなわち、バックル部92には、下扉40に固定されて、当該バックル部92全体を支持するベース部93と、このベース部93に回動自在に支持されるレバー部94と、フック部91に係止可能にされるとともに、レバー部94に回動自在に支持されるリンク部95と、フック部91から離れる方向へリンク部95を付勢する付勢機構96とが設けられている。
ベース部93は、溝形断面を有する部材である。ベース部93の両側の側壁93A は、レバー部94を軸支している回動軸94A の端部を回動自在に支持するものとなっている。
レバー部94は、ベース部93と同様に、溝形断面を有する部材である。レバー部94の両側の側壁94B には、レバー部94の長手方向に延びる長孔である摺動案内孔94C がそれぞれ設けられている。摺動案内孔94C は、リンク部95を軸支する回動軸95A を、レバー部94の長手方向に沿って摺動自在に支持するものとなっている。
リンク部95は、全体が四角形の環状に形成され、フック部91の鉤部91A と、バックル部92のレバー部94との間に架け渡されて、両者を連結するものとなっている。
リンク部95には、前述した回動軸95A と、その基端が回動軸95A に回動自在に支持されているとともに回動軸95A の径方向に延びる一対の回動アーム95B と、フック部91の鉤部91A に係止できるように棒状に形成されるとともに、一対の回動アーム95B の先端間を連結するように設けられた係止棒95C とが設けられている。
このうち、係止棒95C には、その長手方向に中央部分を貫通するとともに径方向に延びる貫通孔95D が設けられている。
付勢機構96は、フック部91を付勢するための弾性力を得るためにコイルスプリング96A を備えたものである。この付勢機構96には、コイルスプリング96A の他に、コイルスプリング96A の内部に挿通されたガイド棒96B が設けられている。
ガイド棒96B は、その基端が回動軸94A に固着され、レバー部94と同軸の円周に沿って回動自在となっている。そして、ガイド棒96B の先端部分は、係止棒95C の貫通孔95D に挿通されている。
コイルスプリング96A は、前述のように、その内部にガイド棒96B が挿通されるとともに、ガイド棒96B の両端に配置された二つの回動軸94A, 95Aにより挟まれて圧縮状態にされ、且つ、これにより、ガイド棒96B から抜けないようになっている。
また、付勢機構96は、回動軸94A, 95Aにより挟まれて圧縮されることにより、リンク部95を付勢するための弾性力を常時発生しているものとなっている。
ここで、上扉30及び下扉40の双方を同じ回動角度位置まで開き、この状態で、下扉40側に設けた連結具9のレバー部94を上方へ回動させ、リンク部95の係止棒95C を、上扉30側に設けたフック部91の鉤部91A に係止し、レバー部94を下方へ回動させると、回動軸94A に向かって回動軸95A が近づき、コイルスプリング96A がさらに圧縮されるようになっている。これにより、コイルスプリング96A に充分大きな弾性力が発生し、この弾性力で、上扉30の下端縁と下扉40の上端縁とが互いに近づく方向に引き寄せられて、強固に連結されるようになっている。
前述のような本実施形態によれば、次のような効果が得られる。
すなわち、上扉30の下端縁と下扉40の上端縁との間隔が所定寸法以上に開かないように維持する連結具9を設けたので、再使用を何度も繰り返して、本体キャビネット1を長期間使用しても、上扉30の下端縁と下扉40の上端縁との隙間が広がらず、上扉30の下端縁と下扉40の上端縁との隙間を一定の間隔に保つことができる。
これにより、遊技内容の変更と同時に、外装部分を交換してスロットマシンSの外観を新品状態にした際に、上扉30の下端縁と下扉40の上端縁との隙間が広がることがなくなり、スロットマシンSの外観を良好なものにできる。
そのうえ、上扉30の下端縁と下扉40の上端縁との隙間が広がらないので、細長い器具の挿入が困難な状態が維持され、スロットマシンSに対する不正行為の増大を抑止することができる。
また、上扉30の下端縁と下扉40の上端縁とを互いに近づく方向に引き寄せて連結するとともに、その連結の解除が可能となった連結具9で、上扉30と下扉40とを一体化するようにしたので、本体キャビネット1を長期間使用しても、上扉30の下端縁と下扉40の上端縁との隙間が広がらず、上扉30の下端縁と下扉40の上端縁との隙間を長期にわたり一定の間隔に保つことができるうえ、連結具9の連結を解除すれば、上扉30と下扉40とを容易に分離することができる。このため、連結具9で上扉30及び下扉40を一体化しても、上扉30及び下扉40が分離できるので、上扉30及び下扉40の一方のみの交換が可能となり、前扉3を分割したメリットが何ら損なわれることがない。
本発明の第1実施形態)
図8及び図9図は、本発明の第実施形態を示すものであり、図8は、本発明の第1実施形態の全体を示す分解斜視図、図9は、本第実施形態に係る間隔維持手段の突部及び摺動案内部を示す側面図である。
本発明の第1実施形態は、前記参考発明の第1実施形態における上扉30の下端縁と下扉40の上端縁とを互いに近づく方向に引き寄せて連結する連結具9に代えて、互いに近づく方向に引き寄せられると、一方が他方に対して上昇するように形成された突部51及び摺動案内部52を備えた間隔維持手段50を採用したものである。
図8及び図9図において、間隔維持手段50は、略水平方向に突出する突部51と、この突部51の先端部が当接する傾斜面53が形成された摺動案内部52とを備えている。
ここで、突部51及び摺動案内部52は、突部51が上扉30に取り付けられるとともに、摺動案内部52が下扉40に取り付けられていることから、一方が他方に対して略水平方向に移動可能となっている。また、突部51及び摺動案内部52は、突部51の先端部を摺動案内部52の傾斜面53に当接させながら互いに近づけると、突部51の先端部が摺動案内部52の傾斜面53に案内されて、一方が他方に対して上昇するようになっている。
突部51は、上扉30の幅寸法に応じた長さ寸法を備えるとともに、溝形状の断面を有する長尺部材として形成されたものとなっている。
また、突部51は、図9において、断面における基端部分51A が上扉30に固定され、その中間部分51B が下方に延び、且つ、その先端部分51C が摺動案内部52の傾斜面53に向かって略水平方向に延びたものとなっている。
ここで、突部51は、上扉30の本体キャビネット1内部に臨む面、換言すると、上扉30の裏面の下端縁に沿わされて取り付けられている。
摺動案内部52は、下扉40の幅寸法に応じた長さ寸法を備えたものとなっている。
また、摺動案内部52は、図9において、その傾斜面53が本体キャビネット1の内部に臨む面に設けられるとともに、傾斜面53が斜め下方を向くように形成されている。
ここで、本体キャビネット1の内側から上扉30の突部51が下扉40の摺動案内部52に係合するので、上扉30を閉じたまま、下扉40を開けることが可能となっている。
前述のような本発明の第1実施形態によれば、前記参考発明の第1実施形態と同様の効果を達成できる他、次のような効果を付加できる。
すなわち、突部51及び摺動案内部52を互いに当接させて更に近づけていくと、突部51の先端部が摺動案内部52の傾斜面53に案内されて、摺動案内部52が突部51に対して上昇するようになっている間隔維持手段50を採用したので、突部51の先端部を摺動案内部52の傾斜面53に当接させた状態から、更に下扉40に力を加えて下扉40を閉鎖方向へ回動すると、下扉40に加えられた水平方向の力が上向きの力に変換されて、当該力が下扉40を上扉30に向かって上昇させるので、下扉40を完全に閉じることにより、上扉30の下端縁と下扉40の上端縁との隙間を自動的に所定寸法の間隔にすることができる。
従って、本体キャビネット1を長期間使用しても、下扉40が完全に閉じられると、上扉30の下端縁と下扉40の上端縁との間隔が自動的に元の状態に修復されるようになり、上扉30の下端縁と下扉40の上端縁との隙間を一定の間隔に保つことができる。
また、下扉40を閉じる方向へ回動すると、上扉30の下端縁と下扉40の上端縁との隙間が広がっている場合には、間隔維持手段50が、上扉30の下端縁と下扉40の上端縁とを互いに近づく方向に引き寄せるので、下扉40の上端縁の高さレベルが下がっている場合には、下扉40の上端縁の高さレベルを上昇させる。一方、上扉30の下端縁の高さレベルが上がっている場合には、上扉30の下端縁の高さレベルを下降させる。これにより、下扉40を完全に閉じると、下扉40の上端縁の高さレベルが下がっている場合だけでなく、上扉30の下端縁の高さレベルが上がっている場合にも、上扉30の下端縁と下扉40の上端縁との間隔が自動的に元の状態に修復されるようになり、上扉30の下端縁と下扉40の上端縁との隙間を一定の間隔に保つことができる。
さらに、突部51及び摺動案内部52を本体キャビネット1の内部に臨む面に設け、突部51及び摺動案内部52を上扉30及び下扉40の内側に隠蔽するようにしたので、突部51及び摺動案内部52を備えた間隔維持手段50で、上扉30の下端縁と下扉40の上端縁との間隔を所定寸法に維持するようにしても、スロットマシンSの外観に何ら影響を与えず、スロットマシンSの形態に係る意匠をそのまま維持することができる。
また、上扉30の突部51が本体キャビネット1の内側から下扉40の摺動案内部52に係合するようにしたので、上扉30を閉じたまま、下扉40を開けることが可能となり、設定変更やメダル回収作業等の遊技場で行われる日常的な作業は、上扉30を閉じたまま行うことができ、第三者が基板ユニット24に接触できる機会が減り、セキュリティ面での安全性が向上し、不正行為の発生を抑制することができる。
なお、本発明の第1実施形態における間隔維持手段としては、上扉30に設けられた突部51と、下扉40に設けられた摺動案内部52とを備えた間隔維持手段50に限らず、図10に示すように、上扉30に設けられた摺動案内部52と、下扉40に設けられた突部51とを備えた間隔維持手段50A でもよい。ここで、間隔維持手段50A の摺動案内部52には、傾斜面53が斜め上方を向くように形成されている。
また、本発明の第1実施形態における間隔維持手段としては、本体キャビネット1の内部に臨む面に設けられた突部51及び摺動案内部52を備えた間隔維持手段50,50Aに限らず、図11に示すように、本体キャビネット1の外部に臨む側の面、換言すると、上扉30の表側の面に設けられた突部51と、下扉40の表側の面に設けられた摺動案内部52とを備えた間隔維持手段50B 、あるいは、図12に示すように、上扉30の表側の面に設けられた摺動案内部52と、下扉40の表側の面に設けられた突部51とを備えた間隔維持手段50C でもよい。
本発明の理解を助けるための参考発明の第2実施形態)
図13は、本発明の理解を助けるための参考発明の第2実施形態を示すものであり、より詳しく説明すると、本第実施形態に係る間隔維持手段を示す側面図である。
本発明の理解を助けるための参考発明の実施形態は、前記本発明の第1実施形態における上扉30に設けられた突部51を有する間隔維持手段50に代えて、本体キャビネット1の内部に設けられた突部51を有する間隔維持手段50D を採用したものである。
すなわち、図13において、本体キャビネット1の中板12の外側を向いた端面12A には、溝形断面を有する長尺部材12B が取り付けられている。この長尺部材12B には、上扉30の傾斜面53及び下扉40の傾斜面53のそれぞれに向かって略水平に突出する二つの突部51が設けられている。ここで、上扉30の傾斜面53が形成された部分及び下扉40の傾斜面53が形成された部分がそれぞれ摺動案内部52となっている。
ここにおいて、本第実施形態の間隔維持手段50D は、突部51及び摺動案内部52を二組備えたものとなっている。
すなわち、間隔維持手段50には、上扉30の傾斜面53を有する摺動案内部52と、この摺動案内部52に係合する突部51とを備え、これらの摺動案内部52及び突部51により上扉30を下方に引き寄せる上方の一組と、下扉40の傾斜面53を有する摺動案内部52と、この摺動案内部52に係合する突部51とを備え、これらの摺動案内部52及び突部51により下扉40を上方に引き寄せる下方の一組とが設けられている。
そして、上扉30の傾斜面53は、斜め上方を向くように形成され、下扉40の傾斜面53は、斜め下方を向くように形成されている。
前述のような本第実施形態によれば、前記参考発明の第1及び本発明の第1実施形態と同様の効果を達成できる他、次のような効果を付加できる。
すなわち、下扉40を閉じる方向へ回動すると、下扉の上端縁の高さレベルが下がっている場合には、本体キャビネット1側の突部51が下扉40の斜め下向きの傾斜面53に当接し、この当接状態から更に、下扉40を閉じる方向へ回動すると、間隔維持手段50D が下扉を上昇させるので、下扉40を完全に閉じると、上扉30の下端縁と下扉40の上端縁との間隔が自動的に元の状態に修復されるようになり、上扉30の下端縁と下扉40の上端縁との隙間を一定の間隔に保つことができる。
そのうえ、上扉30を閉じたまま、下扉40を開けることが可能となるので、設定変更やメダル回収作業等の遊技場で行われる日常的な作業は、上扉30を閉じたまま行うことができ、第三者が基板ユニット24に接触できる機会が減るので、不正行為の発生を抑制することができる。
また、傾斜面53を有することから、設置するのに所定以上の面積を要する摺動案内部52を、面積の確保が容易な下扉40に設け、線状に延びていることから、僅かな面積で設置できる突部51を、面積の確保が難しい本体キャビネット1の中板12の端面12A に設けたので、間隔維持手段50D を設けるにあたり、下扉40及び本体キャビネット1の構造や形状を大きく変更する必要がなく、実施を容易にすることができる。
さらに、上扉30に設けられた傾斜面53を有する摺動案内部52と、この摺動案内部52に係合する突部51とを設け、上扉30を閉じる方向へ回動すると、上扉30の上端縁の高さレベルが上がっている場合には、上扉30を下降させるようにしたので、下扉40の上端縁の高さレベルが下がっている場合だけでなく、上扉30の下端縁の高さレベルが上がっている場合にも、上扉30及び下扉40の完全閉鎖により、上扉30の下端縁と下扉40の上端縁との間隔が自動的に元の状態に修復されるようになり、上扉30の下端縁と下扉40の上端縁との隙間を一定の間隔に保つことができる。
なお、本第実施形態における間隔維持手段としては、上扉30及び下扉40の少なくとも一方に設けられた摺動案内部52と、本体キャビネット1の中板12に設けられた突部51とを備えた間隔維持手段50D に限らず、図11に示すように、上扉30及び下扉40の少なくとも一方に設けられた突部51と、本体キャビネット1の中板12に設けられた摺動案内部52とを備えた間隔維持手段50E でもよい。
ここで、間隔維持手段50E の摺動案内部52は、本体キャビネット1の中板12の外側を向いた端面12A に取り付けられた長尺部材12C として形成されている。この長尺部材12C は、V字形の溝形断面を有したものである。長尺部材12C のV字をなす内側面は、本体キャビネット1の外側に臨む一対の傾斜面53となっている。
本発明の理解を助けるための参考発明の第3実施形態)
図15及び図16は、本発明の理解を助けるための参考発明の第3実施形態を示すものであり、図15は、本第実施形態に係る間隔維持手段を示す側面図、図16は、本第実施形態に係る間隔維持手段を示す斜視図である。
本第実施形態は、前記本発明の第1実施形態における、互いに近づく方向に引き寄せられると、一方が他方に対して上昇するように形成された突部51及び摺動案内部52を備えた間隔維持手段50D に代えて、本体キャビネット1に設けられた高さレベルの基準となる高さ基準突出部と、前扉3側に設けた位置矯正突出部とを重ね合わせることにより、下扉の上端縁などの高さレベルを矯正する間隔維持手段50F を採用したものである。
すなわち、図15及び図16において、本体キャビネット1の中板12の端面には、U字を横に倒した側面形状を有する高さ基準部材54が取り付けられている。
この高さ基準部材54は、中板12の幅方向に沿って延びるとともに、中板12の幅寸法に応じた長さ寸法を有する長尺の部材であり、前扉3側へ向かって延びる二つの突片を備えている。
高さ基準部材54の上側に配置された突片は、本体キャビネット1側から、前扉3である上扉30に向かって略水平方向に突出するとともに、上扉30の下端縁の高さ位置についての基準となる基準平面55A を有する高さ基準突出部56A となっている。この高さ基準突出部56A の先端部分は、上方へ湾曲している。
上扉30の下端縁近傍には、前扉3である上扉30側から本体キャビネット1に向かって略水平方向に突出するとともに、高さ基準突出部56A の基準平面55A に重なり合う位置矯正平面57A を有する位置矯正突出部58A が設けられている。
位置矯正突出部58A は、上扉30の幅方向に沿って延びるとともに、高さ基準部材54の幅寸法に応じた長さ寸法を有するものとなっている。また、位置矯正突出部58A は、上扉30の閉鎖により、その位置矯正平面57A が高さ基準突出部56Aの基準平面55A に重なり合うと、強制的に所定の高さレベルになるように配置されるものとなっている。
高さ基準部材54の下側に配置された突片は、本体キャビネット1側から、前扉3である下扉40に向かって略水平方向に突出するとともに、下扉40の下端縁の高さ位置についての基準となる基準平面55B を有する高さ基準突出部56B となっている。この高さ基準突出部56B の先端部分は、下方へ湾曲している。
下扉40の上端縁近傍には、上扉30の下端縁近傍と同様に、前扉3である下扉40側から本体キャビネット1に向かって略水平方向に突出するとともに、高さ基準突出部56B の基準平面55B に重なり合う位置矯正平面57B を有する位置矯正突出部58B が設けられている。
位置矯正突出部58B は、下扉40の幅方向に沿って延びるとともに、高さ基準部材54の幅寸法に応じた長さ寸法を有するものとなっている。また、位置矯正突出部58B は、下扉40の閉鎖により、その位置矯正平面57B が高さ基準突出部56Bの基準平面55B に重なり合うと、強制的に所定の高さレベルになるように配置されるものとなっている。
ここにおいて、本体キャビネット1は、上扉30及び下扉40の両方に設けられた位置矯正突出部58A, 58Bの各々に対応して高さ基準突出部56A, 56Bが設けられている
この際、高さ基準突出部56A, 56Bの各々には、基準平面55A, 55Bの各々から突出する突出位置及び基準平面に没入する没入位置の二位置間を移動可能となっている位置決め突起56C と、この位置決め突起56C を突出位置に向かって付勢する付勢手段である弾性変形部56D とが設けられている。
この弾性変形部56Dは、高さ基準突出部56A, 56Bの他の部分よりも容易に弾性変形するように、位置決め突起56C の周囲部分をU字形に切り込むことにより形成されたスリット56E の内側部分となっている。
位置矯正突出部58A, 58Bの各々には、高さ基準突出部56A, 56Bの各位置決め突起56C に対応する位置決め溝58C が設けられている。この位置決め溝58C は、前扉3である上扉30又は下扉40の閉鎖により、位置矯正突出部58A, 58Bの位置矯正平面57A, 57Bに基準平面55A, 55Bが重なり合うと、その内部に高さ基準突出部56A, 56Bの各位置決め突起56C が嵌合可能となっている位置決め凹部となっている。
前述のような本第実施形態によれば、本発明の第1実施形態及び参考発明の前記第1、2実施形態と同様の効果を達成できる他、次のような効果を付加できる。
すなわち、本体キャビネット1側に設けられた高さ基準突出部56B の基準平面55B の上側に位置矯正平面57B が重ねられる位置矯正突出部58B を下扉40に設け、経年変化で下扉40の上端縁が下がってしまったために、そのままでは、上扉30の下端縁との隙間が広がってしまっても、下扉40を閉じる際に、高さ基準突出部56B の基準平面55B の上に位置矯正突出部58B を載せれば、下扉40の上端縁の高さレベルが矯正されるので、上扉30の下端縁と下扉40の上端縁との隙間を元の所定寸法の間隔を容易に元に戻すことができる。
従って、本体キャビネット1の長期間使用により下がってしまった下扉40の上端縁の位置を容易に元に戻すことができ、これにより、上扉30の下端縁と下扉40の上端縁との間隔が容易に修復されるので、上扉30の下端縁と下扉40の上端縁との隙間を一定の間隔に保つことができる。
同様に、本体キャビネット1側に設けられた高さ基準突出部56A の基準平面55A の下側に位置矯正平面57A が重ねられる位置矯正突出部58A を上扉30に設け、経年変化で上扉30の下端縁が上がってしまったために、そのままでは、下扉40の上端縁との隙間が広がってしまっても、上扉30を閉じる際に、高さ基準突出部56A の基準平面55A の上に位置矯正突出部58A を載せれば、上扉30の下端縁の高さレベルが矯正されるので、上扉30の下端縁と下扉40の上端縁との隙間を元の所定寸法の間隔を容易に元に戻すことができる。
従って、本体キャビネット1の長期間使用により下がってしまった下扉40の上端縁の位置を容易に元に戻すことができ、これにより、上扉30の下端縁と下扉40の上端縁との間隔が容易に修復されるので、上扉30の下端縁と下扉40の上端縁との隙間を一定の間隔に保つことができる。
また、上扉30及び下扉40の両方の位置矯正突出部58A, 58Bに位置決め溝58C を設け、本体キャビネット1の基準突出部56A, 56Bに、上扉30及び下扉40側の位置決め溝58C と嵌合する位置決め突起56C を設けたので、本体キャビネット1を長期間使用したために、閉鎖状態にしても、上扉30及び下扉40がそれぞれ別々に前後方向にガタついて、そのままでは、下扉40の前面位置及び上扉30の前面位置が互いにずれるおそれがあっても、位置決め溝58C と位置決め突起56C との嵌合により、下扉30及び上扉40の前後方向に対する位置が規制され、上扉30及び下扉40が前後方向にガタつかず、所定位置に落ち着くようになり、下扉40の前面位置及び上扉30の前面位置を互いに揃えることができ、スロットマシンSの外観を良好な状態に維持することができる。
なお、本第実施形態における間隔維持手段としては、中板12の幅寸法とほぼ同じ長さ寸法を有する長尺の高さ基準突出部56A, 56B及び位置矯正突出部58A, 58Bを備えた間隔維持手段50F に限らず、図17に示すように、中板12の幅寸法に対して半分以下の長さ寸法を有する短尺の高さ基準突出部56F, 56G及び位置矯正突出部58D, 58Eを備えた間隔維持手段でもよく、要するに、上扉30の下端縁及び下扉40の上端縁について、その高さレベルを矯正できればよい。
また、前記第実施形態における間隔維持手段としては、上扉30及び下扉40の両方に、位置矯正突出部58A, 58Bが設けられている間隔維持手段50F に限らず、図18に示すように、下端縁が上方に移動することが殆どない上扉30については位置矯正突出部58A が省略され、重量荷重により上端縁が下がりやすい下扉40にのみ位置矯正突出部58B が設けられ、これに対応して、上方の基準突出部56A が省略され、下方の基準突出部56B のみを備えた高さ基準部材54A が設けられた間隔維持手段50G でもよい。
本発明の理解を助けるための参考発明に係る第1実施形態の全体を示す分解斜視図である。 本発明の理解を助けるための参考発明に係る第1実施形態の全体を示す異なる角度から見た分解斜視図である。 本発明の理解を助けるための参考発明に係る第1実施形態の係合部を示す斜視図である。 本発明の理解を助けるための参考発明に係る第1実施形態の係合部に係る変形例を示す斜視図である。 本発明の理解を助けるための参考発明に係る第1実施形態のロック機構を示す断面図である。 本発明の理解を助けるための参考発明に係る第1実施形態に係る間隔維持手段としての連結具を示す斜視図である。 本発明の理解を助けるための参考発明に係る第1実施形態に係る間隔維持手段である連結具を示す側面図である。 本発明の第実施形態の全体を示す分解斜視図である。 本発明の第1実施形態に係る間隔維持手段の突部及び摺動案内部を示す断面図である。 本発明の第実施形態の変形例を示す断面図である。 本発明の第実施形態の異なる変形例を示す断面図である。 本発明の第実施形態の更に異なる変形例を示す断面図である。 本発明の理解を助けるための参考発明の第2実施形態を示す断面図である。 本発明の理解を助けるための参考発明の第2実施形態の変形例を示す断面図である。 本発明の理解を助けるための参考発明の第3実施形態を示す断面図である。 本発明の理解を助けるための参考発明の第3実施形態を示す分解斜視図である。 本発明の理解を助けるための参考発明の第3実施形態の変形例を示す分解斜視図である。 本発明の理解を助けるための参考発明の第3実施形態の異なる変形例を示す断面図である。
符号の説明
1 本体キャビネット
2 交換ユニット
3 前扉
9 間隔維持手段としての連結具
11 開口としての開口部
21 支持体としての枠体
22 リールユニット
23 回転リール
24 主基板としての基板ユニット
30 上扉
40 下扉
50 間隔維持手段
50A〜50G 間隔維持手段
51 突部
51A 基端としての基端部分
51B 中間部分
51C 先端部分
52 摺動案内部
53 傾斜面
55A, 55B 基準平面
56A, 56B 基準突出部
56C 位置決め突起
56D 付勢手段としての弾性変形部
56E, 56F 基準突出部
57A, 57B 位置矯正平面
58A, 58B 位置矯正突出部
58C 位置決め凹部としての位置決め溝
58D, 58E 位置矯正突出部
S 分離型スロットマシン

Claims (3)

  1. 複数の図柄が表示された回転リール及びこの回転リールを回転させるための駆動モータを有するリールユニットと、前記回転リールの作動を制御するための主基板と、前記リールユニット及び前記主基板を支持する支持体とを含んで構成された交換ユニットが、本体キャビネット内部に着脱可能に設けられている分離型スロットマシンであって、
    前記本体キャビネットの正面に形成された開口を開閉する前扉が上扉及び下扉に分割され、且つ、前記上扉の下端縁と前記下扉の上端縁との間隔が所定寸法以上に開かないように維持する間隔維持手段が設けられ
    前記間隔維持手段は、略水平方向に突出する突部と、前記突部の先端部が当接する傾斜面が形成された摺動案内部とを備えるとともに、前記突部及び前記摺動案内部の一方が他方に対して略水平方向に移動可能とされ、且つ、前記突部の前記先端部を前記摺動案内部の前記傾斜面に当接させながら、前記突部及び前記摺動案内部を互いに近づけると、前記突部の先端部が前記摺動案内部の前記傾斜面に案内されて、前記突部及び前記摺動案内部の一方が他方に対して上昇するように形成されたものであり、
    前記下扉には、前記間隔維持手段の前記突部及び前記摺動案内部の一方が設けられ、
    前記上扉には、前記突部及び前記摺動案内部の他方が設けられていることを特徴とする分離型スロットマシン。
  2. 前記上扉及び前記下扉の前記本体キャビネット内部に臨む面に、前記突部及び前記摺動案内部が設けられていることを特徴とする請求項1記載の分離型スロットマシン。
  3. 前記下扉に前記摺動案内部が設けられ、前記摺動案内部の前記傾斜面は、前記本体キャビネット内部に臨む面に設けられるとともに、斜め下方を向くように形成され、
    前記上扉に前記突部が設けられ、前記突部は、その基端が前記上扉に固定され、その中間部分が下方に延び、且つ、その先端部分が前記摺動案内部の前記傾斜面に向かって略水平方向に延びていることを特徴とする請求項2記載の分離型スロットマシン。
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