JP4169959B2 - 交換可能部品、トナー収容容器及び画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、交換可能部品またはトナー収容容器の適否検出技術に係り、特に静電式複写装置、プリンタなどに使用されるプロセスユニット、トナーカートリッジ、トナーボトルなどの交換可能部品の適否検出技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
光学的に読み取られる物品識別手段の代表例として、いわゆるバーコードがある。このバーコードは、線幅の異なる数種類の線要素を複数組み合わせてなり、現在ではほとんどの商品に付され、売上げ管理や在庫管理などのデータとして利用されている。
【0003】
複写機、ファクシミリ、プリンタなどの電子写真方式の画像形成装置としては、それぞれ所定のトナーを含む現像剤を収容するとともに像担持体に対向して配置された複数の現像装置を有し、該像担持体に形成された潜像を可視像化するものが一般的である。また、該現像装置のトナー補給部には、トナーを補給するメンテナンス時などに、外部からトナーカートリッジやトナーボトルなどのトナー補給容器が装着される。
【0004】
このようなトナー補給容器を画像形成装置の装置本体に装着する際に、その画像形成装置にとって不適合なものが誤って装着されるのを防止するため、トナー補給容器の誤装着防止機構が提案されている。
【0005】
例えば特開平4−1682号公報、特開平4−62564号公報には、トナー補給部に設置されたバーコードリーダーなどの情報読み取り手段でトナーカートリッジなどに表示されたバーコード情報を読み取り、その読み取り結果の判定に基づいて誤挿入防止シャッタを動作させることで誤装着を防止するようにした技術が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のバーコードは、前述したように、線幅の異なる数種類の線要素の単純な組み合わせであるため、容易にそのコード内容が解読され、複製され易いという欠点がある。すなわち、模造品、変造品、贋造品の製作が容易であるため、正規品の提供者が、多大な損害を被ることになりかねない。また、そのバーコードは平面的に展開されるのみであるため、情報量も比較的に少ないという難点もある。
【0007】
しかも、感光体に対向して配置された複数の現像装置を有する画像形成装置に、上記特開平4−1682号公報に開示されたトナーカートリッジの誤装着防止機構を適用しようとすると、バーコードをトナーカートリッジごとに、またバーコードリーダーなどの情報読み取り手段をトナー補給部ごとに、設ける必要があり、コストの上昇を招いてしまう。
【0008】
また、トナーカートリッジに表示されたバーコードが現像剤やトナーの間近に晒されるので汚染されやすくなるとともに、長期間の使用や反復使用によってバーコード自体が摩滅、劣化したり、バーコードリーダーなどの光学的な情報読み取り手段も現像剤やトナーの汚染の影響を受け易く、バーコード読み取りエラーなどの弊害が発生することもあった。
【0009】
本発明は、このような実情に鑑みてなされ、模造、変造、贋造し難く、耐久性の良好な固有の識別手段を備えた交換可能部品、トナー収容容器及び画像形成装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上述の課題を解決するための手段を以下のように構成している。
【0025】
(1)透明樹脂を素材として構成され、印字用のトナーが充填され、所定角度の検出傾斜面を有する立体形状の3D識別コードが容器情報として容器表面における背景部に内容物が存在しない位置に刻設された交換可能なトナー収容容器と、
画像を読み取るべき原稿が載置される原稿載置台と、
前記原稿載置台に載置された原稿の原稿画像を複写データとして読み取る画像読取手段であって、前記原稿載置台上に前記3D識別コードが刻設された部分の表裏両面を対向させて載置された被識別体としての前記トナー収容容器を光学的に走査し、前記3D識別コードから検出傾斜面の角度に応じた反射光を被照合像として読取を行う画像読取手段と、
予め規定された参照画像のデータを格納した参照画像データ記憶部と、
前記画像読取手段により読み取られた被照合像データと前記参照画像データ記憶部に格納された参照画像データとを比較し、両画像データの合否を検出する合否検出部と、
前記合否検出手段による合否検出結果により、前記トナー収容容器の適否を識別する容器適否識別部と、を有することを特徴とする。
【0026】
この構成によれば、一般的な画像形成装置に具備されている既存の構成を用いて、画像形成装置本体に着脱可能なトナー収容容器の適合性の判定を高精度に行うことができる。
【0027】
トナー収容容器に刻設されている三次元立体形状の3D識別コード(容器固有の識別情報)がスキャナ等の画像読み取り手段により読み取られ、この読み取り画像のデータ(被照合像)と参照画像データ記憶部に格納されている参照画像データとの比較により、この両画像データの合否が合否検出部によって検出され、合否検出部による合否検出結果により、トナー収容容器が当該画像形成装置に対して適正か否が容器適否識別部で高精度に識別される。従って、トナー収納容器のセット位置不良、イメージセンサのトナー汚染等のトラブルに起因する容器情報の誤認識の発生等が未然に回避される。
【0028】
これら一連の処理(交換可能部品の装置に対する適合の判定)が通常の画像形成装置の操作範囲、操作内容、操作方法から著しく逸脱することなくおこなえるので、ユーザーの心理的負担を軽減することもできる。
【0030】
また、既存のスキャナ等の画像読み取り手段は、交換可能部品またはトナー収納容器に刻設された三次元立体形状の3D識別コードによる部品情報または容器情報を読み取る情報読み取り手段をも兼ねており、この場合は専ら情報読み取りのみを行う画像読み取り手段としてのイメージセンサ等を設置部近傍等に特別に設ける必要がなく、情報読み取りを行う画像形成装置などにおいてはハードウェア構成を変更することなく、交換可能部品またはトナー収納容器の適否検出が容易に行われるようになる。
【0031】
画像データレベルで処理を実行するため、部品情報または容器情報を読取る際の交換可能部品またはトナー収容容器のセット姿勢、セット位置に対してさほど注意する必要がなく、部品情報または容器情報の読取り操作の不具合(例えば熟練度不足から発生するバーコードリーダー誤操作)等に起因する部品情報または容器情報の誤認識の発生等が未然に回避される。
【0032】
これら一連の処理(交換可能部品の装置に対する適合の判定)が通常の画像形成装置の操作範囲、操作内容、操作方法から著しく逸脱することなくおこなえるので、ユーザーの心理的負担を軽減することもできる。
【0033】
また、このような処理を行うことによって部品情報または容器情報を付与したラベル等を交換可能部品またはトナーボトルへ貼り付ける際の貼付位置、方向等の精度に関しても細かい制約事項が緩和されることになるので、作業性の向上を図ることができる。
【0034】
(2)前記画像読取手段によって被照合像として読み取った容器情報に基づき、適否識別部による識別結果を表示する表示装置を備えることを特徴とする。
【0035】
この構成によれば、被識別体としての交換可能部品またはトナー収容容器の画像形成装置に対する適合性が報知され、非適合品である場合には画像形成装置が動作しないので、適合品への交換を余儀なくされ、装置への非適合品の投入・混入を完全に防止することができる。従って、非適合品の誤用に伴う、画像形成装置各部の故障、破壊、破損等を効果的に防止することができる。
【0036】
(3)前記画像読取手段によって被照合像として読み取った容器情報に基づいて、装置本体の動作モードまたは各種作像パラメータを自動設定することを特徴とする。
【0037】
この構成によれば、被識別体としての交換可能部品またはトナー収容容器の画像形成装置に対する適否が識別され、適合しない部品や容器が装着されると、画像形成装置の性能を低下させる方向に作用するように設定できるので、ユーザが満足すべき画質が得られなくなる。従って、即刻、適合品に交換への交換を余儀なくされる。
【0038】
(4)光学系の絞り径を変更する切換手段と、最大照度分布切換手段と、照明系の光量を変化させる光量可変手段またはスキャナの走査速度を変更する副走査速度切換手段の一方または両方を備えて、所定角度の検出傾斜面を有する立体形状の3D識別コード(三次元立体形状のコード情報)が刻設された被識別体の形状または部位に応じて、画像読取り手段の焦点深度を切り換えることを特徴とする。
【0039】
被識別体である交換可能部品、トナー収容容器において、3D識別コードが凹凸箇所に設けられている場合、あるいは比較的肉厚を有する透明樹脂層に封入された状態で形成され、コード部が直接外部へ露出しないように被覆されている場合には、原稿載置台へのセット時にこれらのコード部分が原稿載置台から多少浮いた状態で存在することになる。
【0040】
この構成によれば、ブック状原稿の読み取り画像に際して発生する画像劣化を防止するために画像形成装置が本来備えている基本的機能を利用することによって、コード情報の読み取り時に、スキャナ部を深い焦点深度へ設定し、極めて正確な画像情報として読み取ることができる。すなわち、
▲1▼絞り径を調整することによって、原稿載置台から離れた位置においてもピントがあっている状態を維持するとともに、原稿載置台面よりも上方に最大照度分布を設定しながら、照明系の光量を増加してCCDイメージセンサへの光量低下を補うことができる。
【0041】
▲2▼絞り径を調整することによって、原稿載置台から離れた,位置においてもピントがあっている状態を維持するとともに、原稿載置台面よりも上方に最大照度分布を設定しながら、CCDイメージセンサへの光量低下を補うためにスキャナの副走査速度を低速側に設定して走査することができる。
【0042】
▲3▼絞り径を調整することによって、原稿裁置台からかなり離れた位置においてもピントがあっている状態を維持するとともに、原稿載置台面よりもかなり上方に最大照度分布を設定しながら、CCDイメージセンサへの光量低下を補うために、照明系の光量を増加するとともに、スキャナの副走査速度を低速側に設定して走査することができる。
【0043】
以上により、コード部分が原稿載置台から多少離間していても、極めて正確な画像情報を得ることができる。なお、コード情報の設けられている部分を、原稿裁置台上へ密着した状態でセットできる場合には、スキャナ部を浅い焦点深度かつ副走査速度を高速側へ設定し、照明系の光量を落としても、短時間で画像情報として読み取ることができるのはいうまでもない。なお、通常のバーコードリーダーでは、複雑な立体形状の3D識別コードを精度よく読み取ることは到底不可能である。
【0044】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態に係る画像形成装置について図面を参照しつつ説明する。
【0045】
図1は、画像形成装置であるデジタル複写機1の内部構造を示す断面図であり、同図に示すように、このデジタル複写機1は、スキャナ部2、(レーザ)プリンタ部3と共に、図2のブロック図において示される制御部43、画像処理部44、操作部42、表示部40等から構成されている。
【0046】
スキャナ部2は、透明ガラスからなる原稿載置台2−0、原稿載置台2−0上へ自動的に原稿を供給搬送するための両面対応自動原稿送り装置(ADP)2−1、及び原稿載置台2−0上に載置された原稿の画像を走査して読取るための原稿画像読取りユニット、すなわちスキャナユニット2−2から構成されている。
【0047】
このスキャナ部2にて読取られた原稿の画像(読取)データは、プリンタ部3にて記録処理できる複写データとして、制御部43を介して画像処理部44へと送られ、そこで画像データに対して所定の画像処理が施される。
【0048】
上記ADP2−1は、備えられた図示しない原稿トレイ上に複数枚の原稿を一度にセットしておき、セットされた原稿を1枚ずつ自動的にスキャナユニット2−2上部の原稿載置台2−0上へ送給する装置である。また、ADP2−1は、ユーザの選択に応じて原稿の片面又は両面をスキャナユニット2−2に読取らせるように、片面原稿のための搬送経路、両面原稿のための搬送経路、搬送経路切り換え手段などから構成されている。
【0049】
原稿載置台2−0上の原稿の画像を読取るためのスキャナ部2を構成するスキャナユニット2−2は、原稿面上を露光するランプリフレクタアセンブリ(走査光源)2−3と、原稿からの反射光像を光電変換素子(CCD)2−4に導くために原稿からの反射光を反射する第1の反射ミラー2−5aとを搭載してなる第1の走査ユニット2−6a、また第1の反射ミラー2−5aからの反射光像を光電変換素子(CCD)2−4に導くための第2,第3反射ミラー2−5b,2−5cを搭載してなる第2の走査ユニット2−6b、原稿からの反射光像を上述した各反射ミラー2−5a、2−5b、2−5cを介して電気的画像信号に変換する素子(CCD)2−4上に結像するための光学レンズ体2−7、および、原稿からの反射光像を電気的画像信号に変換するCCD素子2−4から構成される。
【0050】
スキャナ部2は、上記ADP2−lとスキャナユニット2−2との関連した動作により、原稿載置台2−0上に読取るべき原稿を順次載置させながら、原稿載置台2−0の下面に沿ってスキャナユニット2−2を移動させて原稿画像を読取るように構成されている。特に、第1走査ユニット2−6aが、原稿載置台2−0に沿って左から右へと一定速度Vで走行される場合には、第2走行ユニット2−6bは、その速度Vに対してV/2の速度で同一方向に平行に走行制御される。これにより、載置された原稿を1ライン毎に順次CCD素子2−4へと結像させて画像を読取ることになる。
【0051】
原稿画像をスキャナユニット2−2で読取ることにより得られた画像データは、制御部43を介して画像処理部44へ送られ、各種処理が施された後、プリンタ部3にてそのまま用いることが出来る複写データとして、制御部43のメモリ、例えば画像データ用RAM45等に一旦記憶される。メモリ内の複写画像データは、出力指示に応じてレーザプリンタ部3に与えられ、レーザプリンタ部3において印刷記録媒体である図示しないシート上に画像が記録される。
【0052】
この(レーザ)プリンタ部3は、画像を形成するための用紙であるシートの搬送系、レーザ書き込みユニット30及び画像を形成するための電子写真プロセス部31で構成されている。
【0053】
レーザ書き込みユニット30には、上述したスキャナユニット2−2にて読取った後のメモリから読出した複写データに応じて、又は外部装置より転送されてくる外部データに応じてレーザ光を出射する半導体レーザ、レーザ光を等角速度偏向するポリゴンミラー、等角速度偏向されたレーザ光が電子写真プロセス部31を構成する感光体ドラム上で等速度偏向されるように補正するf−θレンズ等が備えられている。
【0054】
上記電子写真プロセス部31には、周知である感光体ドラム32の周囲に帯電器、現像器、転写器、剥離器、クリーニング器、除電器が備えられている。
【0055】
一方、シートの搬送系は、後述する画像形成を行う電子写真プロセス部31の特に転写器が配置された転写位置へとシートを搬送する搬送部33、該搬送部33へとシートを送り込むためのカセット給紙装置34a、34b又は必要なサイズのシートを適宜給紙するための手差し給紙装置35、転写後のシートに形成された画像、特にトナー像を定着するための定着器36、定着後のシートの裏面に再度画像を形成、つまりシートの両面に画像を形成するためにシートを反転するスイッチバック搬送路37,該搬送路37を通過するシートを収容する中間トレイ38から構成される。
【0056】
また、定着器36の下流側には、上述したスイッチバック搬送路37へとシートを切り換える切換爪39が備えられ、画像形成が終了したシートを排出部4を介して次のシート後処理装置5へと搬送する通路と、スイッチバック搬送路37とを切り換えている。
【0057】
上記シート搬送系の特にカセット給紙装置34a,34bには、ユーザが所望する決められたサイズのシートが収容されており、また手差し給紙装置35にはユーザが所望するサイズの少数のシートが給紙される。そこで、ユーザは、給紙カセット内の用紙サイズを選択するか、または手差し給紙装置35を選択することで、所望のサイズのシート給紙を行うことが出来る。
【0058】
プリンタ部3の上記の構成において、画像形成を行う場合には以下の手順で実行される。
【0059】
制御部43の画像メモリに保存されている複写データまたは外部データは、プリンタ部3においてそのまま用いることが出来るビットデータに展開した状態で記憶されている。その画像データは、出力指示に応じてレーザ書き込みユニット30によってレーザ光線を走査させることにより、感光体ドラム32の表面上に静電潜像として形成され、トナーにより可視像化される。
【0060】
この感光体ドラム32表面に形成されたトナー像に対して、上述した給紙装置34又は手差し給紙装置35にて選択されたサイズのシートが、搬送部33を経由して転写器へと送り込まれる。この結果、シート表面に感光体ドラム32表面上のトナー像が転写され、つづく定着器36において画像がシート上に定着される。その後、シートは画像形成が終了されたので、排出部4を介してシート排出処理装置5へと搬送される。
【0061】
図3(a)は本発明の一実施例に係る交換可能部品としてのトナー収容容器6の斜視図であり、図3(b)には、その断面図が示されている。このトナー収容容器6は、断面形状がほぼ矩形もしくは台形で、図示の状態にて下面が開放された匡体状容器であり、ポリスチレン(PS)、変性ポリフェニレンオキサイド(M−PPO)等の熱可塑性樹脂を肉厚1乃至3ミリメートルに射出成形したものである。
【0062】
トナー収容容器6の下面の開口部はトナーを充填した後、フィルムシールを接着して閉鎖し、トナーを気密状に封入してある。フィルムシールは、低密度ポリエチレン(PE)、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の厚さ50乃至200ミクロンのフレキシブルな材料から成る。トナー収容容器6の開口面に接着しない部分は折り返してあり、フィルムシールをトナー収容容器本体から引き剥がす際の把持部61として引き剥がし端とされている。
【0063】
上記のようなトナー収容容器6の天蓋面(開口面の反対側面)62上には、長手方向の両側に位置するように、容器識別コードとしての立体形状の3D識別コード(三次元立体形状のコード情報)7が形成されている。
【0064】
この場合、3D識別コード7は、左右対称に形成されている点を除けば同一構成であるため、その一方について図4(a)(c)を参照しつつ説明する。本実施形態では、この3D識別コード7は、天蓋面62に対して所定の角度をもって傾斜する検出傾斜面71を有する3次元立体形状に形成されている。
【0065】
この例では、3D識別コード7は、検出傾斜面の角度が異なる第1単位コード71,および第2単位コード72の組み合わせとして構成されている。すなわち、第1単位コード71および第2単位コード72は、共に、断面が三角形状の凹溝(V字型溝)からなり、その一方の壁面(図4(a)にて右側の壁面)が検出傾斜面711,721となっている。
【0066】
そして、第1単位コード71の検出傾斜面711はトナー収容容器6の天蓋面62に対して例えば10度の傾斜角に、第2単位コード72の検出傾斜面721はトナー収容容器6の天蓋面62に対して例えば23度の傾斜角に、設定されている。
【0067】
また、第1単位コード71および第2単位コード72の他方の壁面(図4(a)において左側の壁面)の検出傾斜面712,722は、共に、トナー収容容器6の天蓋面62に対して同一の45度の傾斜角に設定され、また、各単位コードともにその幅Wは1.0mmであって、溝の深さについては、第1単位コード71が0.15mm、第2単位コード72は0.30mmに設定されている。
【0068】
この場合、3D識別コード7は、3本の第1単位コード71…と、同じく3本の第2単位コード72…の組み合わせからなり、その配列順は、トナー収容容器6の長手方向に沿って、第1単位コード71と第2単位コード72とが交互に配列されている。
【0069】
この例では、説明の簡略化のために、3D識別コード7は、第1単位コード71と第2単位コード72の2種類の組合せでなり、交互配列される最も単純な場合を例として説明を行っているが、各単位コードの幅W及び検出傾斜面の角度を適宜に変化させるとともに、単位コードの組合せ配列順を種々異ならせることによって、コード内容をほとんど無制限に拡大することができ、広範な適用領域を確保することができる。
【0070】
また、別の例として、例えば、図4(b)に示すように、第1単位コード71と第2単位コード72の各々に対し、いずれの反射光も受光側イメージセンサに入射しないようにするための反射ブランク部710,720を検出傾斜面711,712間、検出傾斜面721,722間に形成してデータの分離度を高めるような工夫も可能である。また、例えば、反射ブランク部710,720はトナー収容容器6の天蓋面62と平行な水平面として形成されているが、これに限定されるものではなく、適所に形成されてよい。
【0071】
さらに別の例として、3D識別コード7により多くの情報を含ませるには、図4(c)に示すように、その1単位コードの検出反射面に角度の異なる傾斜面を形成し、複数段の検出傾斜面711,712,713としてもよく、この場合にもデータの分離度を高めるため、それらの間に反射ブランク部710を設けることが好ましい。
【0072】
なお、上記の各例では、3D識別コード7を、凹溝状(V字型)としているが、トナー収容容器6の天蓋面62から突出する突条体(逆V字型、△型)に形成してもよいし、あるいは凹溝と突条体の組合せであってもよい。
【0073】
次に、このトナー収容容器6の識別方法について説明する。
原稿裁置台2−0上に載置された被識別体であるトナー収容容器6に対する走査光源2−3からの照射光のトナー収容容器6に対する照射角度は一定であるのに対して、3D識別コード7の第1単位コード71の検出傾斜面711と第2単位コード72の検出傾斜面721は傾斜角度が異なるため、その反射光はそれに応じて反射角を異にする。
【0074】
したがって、検出傾斜面711,721からの反射光をリニアイメージセンサ等で受光し、受光出力信号(被照合像)として中央処理ユニットとしてのCPU47に出力し、参照画像として予めイメージデータとしてROM部46に記憶されている容器識別コードの画像データとの照合を行う。
【0075】
そして、参照画像データに対して受光出力信号に欠落が発生している場合、反射状態に差異がある(トナー収容容器6を形成する材料が正規品と異なるか、あるいは3D識別コード7の検出傾斜面の角度、幅W、凹溝深さ等が正規品と異なる) 場合をもって、不良品もしくは不適合品と判定する。
【0076】
以下に、図2のブロック図及び図5のフローチャートを参照しつつ、被識別体であるトナー収容容器6を装着する際の適否判別を行うときの処理の流れについて詳細に説明する。
【0077】
まず、ステップS1として、デジタル複写機1に電源を投入した際に、デジタル複写機1に着脱可能で、消費、消耗に伴って交換の可能性があるトナー収容容器6について、交換の必要がある場合には、表示部40(図2参照)等を介してデジタル複写機1側から交換の指示がなされる。
【0078】
ところが、通常、これらのトナー収容容器6には、当該デジタル複写機1に対応して設定され、十分に性能を発揮して良好な画像を得ることのできる適合品と、装置本来の性能を十分に発揮させることができないばかりか、装置の故障や破損を誘発する可能性を有する不適合品とが混在していることが多い。
【0079】
これらの製品を装着する際に、ユーザ自身が不適合品を識別し、装置への装着前に排除できれることが望ましいが、ユーザレベルでそのトナー収容容器6が適合品か、または不適合品であるかの識別を行うのは困難である。
【0080】
従来では、前述したように、これらのトナー収容容器6が装着される装置側へ、トナー収容容器6の保有する各種情報を伝達し、装置にトナー収容容器6の適合性を識別させる方法がとられていた。しかし、この場合は、トナー収容容器6に情報を保有させるためのバーコードラベルや、メモリ装置等を付加する必要があり、コストの増大を招くという難点があった。
【0081】
また、装置本体側にもバーコードリーダ等の光学的読取り手段や、メモリの読取り手段等を追加する必要があり、さらにコスト増大を招きやすい。そして、これらの情報読取り手段は、装置内部に設けられる場合が多く、トナー汚染による性能低下(光学的性能の低下や電気回路の接触不良)や発熱等の影響で誤動作を招く場合があった。
【0082】
そこで、本実施形態では、このような従来の難点を解消するために、ステップ2以降で、以下に述べるようなトナー収容容器6の適否の判別をおこなうようにしている。
【0083】
ユーザは、ステップS2にて、表示部40等の指示に従い、例えば、原稿載置台2−0上にデジタル複写機1への装着を予定しているトナー収容容器6を、3D識別コード7が確実に走査されるよう適宜安定する姿勢で載置する。
【0084】
そして、ステップS3にて、操作部42を操作して(例えば、装置操作パネル面上のボタン押下を行う)スキャナ部2によりトナー収容容器6の3D識別コード7を光学的に走査し、画像情報として装置内へ取り込み、読取った画像データをスキャナ部2より制御部43を介して画像処理部44へと送り、画像処理部44で必要に応じて画像処理を行った上で、例えば画像データ用RAM45等の記憶手段へ記憶する。
【0085】
この場合、取り込む画像データは、3D識別コード7のコード部分を含む片面(一方向)からだけでも良いし(例えば、トナー収容容器6を不透明樹脂で形成した場合、または、トナー収容容器6を透明樹脂で形成していても、3D識別コード7のコード部分の背景部にトナー収容容器6の収容物であるトナーが存在する場合は、片面からしか走査することができない)、トナー収容容器6を反転したりすることによって姿勢を適宜変更しながら、3D識別コード7のコード部分の画像データを表裏両面から取り込んでもよい(例えば、トナー収容容器6を透明樹脂で形成し、3D識別コード7のコード部の背景部に内容物が存在しないように、3D識別コード7をフランジ部分(把持部)61等に設けた場合には、この表裏両面からの走査も可能となる)。なお、この段階ではトナー収容容器6の3D識別コード7のコード部分が有する容器情報の読取が行われるのみで、通常の通紙を伴う画像形成動作は実施されない。
【0086】
一方、装置本体が備えるイメージデータROM46やハードディスク等の記憶手段(参照画像データ記憶部)には、当該装置に適合するトナー収容容器6の性状(製品型番、トナー色調、仕向地等の特徴的項目)を参照データとして予め蓄積、記憶させておくことが可能である。なお、このトナー収容容器6の参照データは、適合品の改良などに伴い変更がある場合には、サービスマンによって入れ換えを行うようにすることが出来る。
【0087】
本実施形態の場合、不適合品を、下記の参照データとの比較、判定において故意に適合品であると判定されるようにするためには、適合品の3D識別コード7のコード部分を完全に模倣して形成し、市場に流通させなければならないが、そのためには、精密な金型の製作を伴い多大の手間とコストがかかるため容易ではない。
【0088】
また、たとえ、そのような模倣が可能であるとしても、適合品を意匠登録しておけば、このような模倣は極めて困難となる(トナー収容容器自体はそれほど意匠性を要求される物品ではないが、3D識別コード7のコード部分の配列次第によって意匠性や趣向性を加味することも可能である)。
【0089】
次に、ステップS4にて、CPU47内に設定した合否検出部471によって、イメージデータROM46に保持されていた適合品の参照データと、画像データ用RAM45に保持されていた原稿載置台2−0上のトナー収容容器6の被照合データとを呼び出し、二つの画像データの比較を行い、ユーザが現在装着しようとしているトナー収容容器6が、適合品であるか、あるいは不適合品であるかが高精度に識別される。
【0090】
次のステップS5でCPU47内に設定した部品適否識別部(または容器適否識別部)472によって、二つの画像データの比較を行った結果が判定され、トナー収容容器6が適合品であると判定された場合には、ユーザは表示部40等の指示に従い、トナー収容容器6の装着を行えばよい。その後、画像形成を行う際には、ステップS6において、通常の感光体ドラム32の表面電位及び現像バイアスが印加され、通常の画像処理が行われて、ステップS7で良好な画像が出力される。
【0091】
一方、トナー収容容器6が不適合品であると判定された場合には、ユーザがトナー収容容器6の装着を行ったとしても、その後画像形成を行う際には、ステップS8において画像形成条件が意図的に低下する方向へと変化する。例えば、感光体ドラム32の表面電位及び現像バイアスを意図的に異常な値に変化させる。その結果、ステップS9では、品質の低下した画像(不良画像)が出力され、ユーザーの要望に応えられなくなる。従って、正規品と交換しなければならなくなる。
【0092】
又、別の例として、トナー収容容器が不適合品であると判別された場合には、図6におけるステップS17に示すように、図2に示す警告部48を用いて、表示または音声による警告を行い(報知を実行し)、ステップSl8でデジタル複写機1の動作を強制的に停止させるようにしてもよい。
【0093】
このように、本発明では、画像形成装置の既存の構成のみを使用してトナー収容容器6の装置本体への適合性を識別するので、トナー収容容器6へ従来のようなバーコードラベルやメモリチップ等の情報保有手段を付加する必要がなくなる。また、装置側でも情報読取り手段を別途設ける必要がない。しかも、通常の画像形成装置においては、スキャナ部は装置本体のトップ面に設けられ、機内に設けられることはないので、スキャナ部のトナー汚染による光学的な性能低下や誤動作の発生を懸念するには及ばない。
【0094】
さらに、ユーザにとっても通常の操作範囲を大きく逸脱しない操作範囲で、特殊な操作や心理的負担を伴わずに、トナー収容容器6の識別を高精度に行うことが出来る利点も大きい。
【0095】
図7は、デジタル複写機1に用いられる画像読取装置の一例を示す概略構成図で、この例では、スキャナ本体81の上面には原稿を裁置する原稿載置台(コンタクトガラスあるいはターゲットガラス)82が設けられている。この原稿載置台82の下部には、それぞれスキャナとしての第一スキャナ83及び第二スキャナ84が水平移動(副走査方向に移動)自在に設けられている。
【0096】
第一スキャナ83は照明系としての一対の光源(ハロゲンランプ)85a,85bとこれらの光源85a、85bの間の下部に位置するミラー86とを有する。第二スキャナ84はミラー86からの光を順次90度毎に反射させるミラー87,88を有する。
【0097】
また、第二スキャナ84の移動経路の下方には、ミラー88からの光を下方向へ反射させるミラー89と、このミラー89からの光を反射させるミラー90とが設けられている。ミラー90の出射光路中には結像用の光学系としてのレンズ91が配設され、その合焦点位置にライン型のCCDイメージセンサ92が配設されている。
【0098】
そして、図8に示すように、前記レンズ91中には絞り径を可変する絞り(切換手段)93が内蔵されている。この絞り93の外周に形成されたギヤ94には絞り駆動用ステッピングモータ95によって駆動されるギヤ96が噛合されている。通常、絞り93はレンズ91の特性を満たすように最大限に開口される。
【0099】
さらに、図9に示すように、前記光源85a、85bのリフレクタ97a,97bは角度が変更可能で原稿面上に最大光量部を持ってくることも、原稿面から離れた部分に最大光量部を持ってくることもできる。すなわち、リフレクタ97a、97bはリンク機構98a,98bを介してリフレクタ駆動用ソレノイド99のプランジャ100a,100bに連結されている。通常、リフレクタ97a、97bは、原稿面上の最大光量部がくるような角度に設定されている。
【0100】
このような構成において、通常状態(読み取り対象となる被識別体のセット面が原稿載置台82に密着した状態)で画像読み取りを行う場合、原稿載置台82上に被識別体(交換可能部品またはトナー収容容器)をセットし、スタートボタンを押下すると、第一スキャナ83及び第二スキャナ84が図の左方向に移動を開始し、被識別体に対する副走査が行われる。
【0101】
このとき、第二スキャナ84は第一スキャナ83の1/2の速度で移動する。光源85a、85bで照明された被識別体のセット面からの反射光(読み取り光)は、ミラー86−ミラー87一ミラー88−ミラー89→ミラー90−レンズ91を順次経由してCCDイメージセンサ92へ到達する。CCDイメージセンサ92は、入射光を電気信号に変換し、これを処理回路へ送出する。
【0102】
以上が通常状態(読み取り面密着状態)の画像読み取り動作であるが、次に、読み取り対象となる3D識別コード7のコード部分が、例えば、図10,図11に示すように、原稿載置台82から離れた状態(セット面に対して凹部となっている状態、または比較的肉厚を有する透明樹脂層に封入された状態等)になる場合についての動作について説明する。
【0103】
ちなみに、図10は、比較的厚手のプラスチックケース110の内部(中間部)に3D識別コード7が埋設さている場合、図11は、厚みのある袋120の端部に3D識別コード7が形成された場合を示す。いずれの場合も、コード部分が、原稿載置台82から若干離間した状態にセットされざるを得ない。
【0104】
このような被識別体の場合、操作部(不図示)を介して、立体物の読み取りモードを指定すると、レンズ91に取り付けられている絞り93は制御部(不図示)によってコントロールされる絞り駆動用ステッピングモータ(切換手段)95で所定の絞り径に絞りこまれ、リフレクタ97a,97bは制御部でコントロールされるリフレクタ駆動用ソレノイド99(最大照度分布切換手段)によって原稿載置台82面より例えば、10mm上方に最大照度分布がくるように角度が変えられる。
【0105】
それに伴い、CCDイメージセンサ92上の光量の減少を補うため、光源85a、85bに供給する電流量を増やす構成となっている。絞り93を絞りこむことによってレンズ91の焦点深度を深くして、原稿載置台82から10mm程度離れた位置においてもピントが合っている状態を維持する。
【0106】
このとき、リフレクタ97a,97bの角度を変えて原稿載置台82面より10mm上方に最大照度分布がくるようにしているので、原稿載置台82面より離れた位置でも原稿裁置台82面上と同等の照度が得られる。
【0107】
このように、通常状態と同等の光量が制御部(不図示)によってコントロールされ、絞り93の絞り径を小さくして読み取りを行うので、凹凸のある立体形状でも鮮明な画像情報として読み取りを行うことができる。
【0108】
また、絞り変更に伴って、読み取りタイミングも切換える。すなわち、立体物の読み取りを指定されると、上記と同様に絞りの絞り径を調整して原稿載置台82から離れた位置においてもピントが合っている状態を維持し、リフレクタ97a,97bの角度を変えて原稿載置台面より上方に最大照度分布がくるように調整すると共に、スキャナ83,84の走査速度を遅くしてCCDイメージセンサ92の蓄積時間(インテグレーション時間)を長くするように制御する。
【0109】
制御部による絞り93の絞り動作及びリフレクタ97a,97bの角度変更については、上記と同様につき説明を省略する。立体物の読み取りを指定されると、絞り93が絞られ、原稿載置台面より10mm上方に最大照度分布がくるようにリフレクタ97a,97bの角度が変えられる。それに伴い、CCDイメージセンサ92上の光量の減少を補うため、スキャナ83,84の走査速度が通常の1/4となるようにスキャナ駆動用モータ(不図示)が制御部によってコントロールされる。
【0110】
このように絞り93を絞った状態でスキャナ83,84の走査速度も変化させ、通常状態と同等の光量が得られるようにしているので、被識別体の画像読み取りは緩やかに進行するが、凹凸のある立体形状でも鮮明な画像,情報として読み取りを行うことができる。
【0111】
さらにまた、絞り変更に伴って、照明光量と読み取りタイミングを両方とも切換える。すなわち、絞り93の絞り量をさらに多くして原稿載置台面からの離反距離がかなり大きい位置においてもピントが合っている状態を維持し、リフレクタ97a,97bの角度を変えて原稿載置台面よりもかなり離れた上方に最大照度分布がくるように調整し、照明系の光量を増加すると共に、スキャナ83,84の走査速度を低速側にしてCCDイメージセンサ92の蓄積時間を長くすることでCCDイメージセンサ92への光量の低下を補うように制御する。
【0112】
制御部による絞り93の絞り動作、リフレクタ97a,97bの角度変更及びスキャナ83,84の走査速度については、上記と同様につき説明を省略する。
【0113】
立体物の読み取りを指定すると、絞り93は所定の絞り径に絞りこまれ、リフレクタ97a,97bは原稿載置台面より20mm上方に最大照度分布がくるように角度を変えられる。それに伴い、CCDイメージセンサ92上の光量の減少を補うため、光源85a、85bに流す電流量が増加され、スキャナ83,84の走査速度が通常の1/4となるように制御部によってコントロールされる。このように絞り93を更に多く絞った状態でも光源85a,85bの光量を増すと同時に、スキャナ83,84の走査速度を低速側へ変化させて通常コピー時と同等の光量が得られるようにしているので、被識別体の画像読み取りは緩やかに進行するが、さらに深い凹凸がある立体物でも鮮明な画像情報として読み取りを行うことができる。
【0114】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明は、以下の効果を奏する。
【0122】
従って、一般的な画像形成装置に具備されている既存の構成を用いて、画像形成装置本体に着脱可能な交換可能部品の適合性の判定を高精度に行うことができ、部品のセット位置不良、イメージセンサのトナー汚染等のトラブルに起因する部品情報の誤認識の発生等を未然に回避することができる。
【0123】
これら一連の処理(交換可能部品の装置に対する適合の判定)が通常の画像形成装置の操作範囲、操作内容、操作方法から著しく逸脱することなくおこなえるので、ユーザーの心理的負担を軽減することもできる。
【0124】
請求項1によれば、トナー収容容器に刻設されている三次元立体形状の3D識別コード(容器固有の識別情報)がスキャナ等の画像読み取り手段により読み取られ、この読み取り画像のデータ(被照合像)と参照画像データ記憶部に格納されている参照画像データとの比較により、この両画像データの合否が合否検出部によって検出され、合否検出部による合否検出結果により、トナー収容容器が当該画像形成装置に対して適正か否が容器適否識別部で高精度に識別される。
【0125】
従って、一般的な画像形成装置に具備されている既存の構成を用いて、画像形成装置本体に着脱可能なトナー収容容器の適合性の判定を高精度に行うことができ、トナー収納容器のセット位置不良、イメージセンサのトナー汚染等のトラブルに起因する容器情報の誤認識の発生等を未然に回避することができる。
【0126】
これら一連の処理(交換可能部品の装置に対する適合の判定)が通常の画像形成装置の操作範囲、操作内容、操作方法から著しく逸脱することなくおこなえるので、ユーザーの心理的負担を軽減することもできる。
【0127】
請求項2によれば、既存のスキャナ等の画像読み取り手段は、交換可能部品またはトナー収納容器に刻設された三次元立体形状の3D識別コードによる部品情報または容器情報を読み取る情報読み取り手段をも兼ねており、この場合は専ら情報読み取りのみを行う画像読み取り手段としてのイメージセンサ等を設置部近傍等に特別に設ける必要がなく、情報読み取りを行う画像形成装置などにおいてはハードウェア構成を変更することなく、交換可能部品またはトナー収納容器の適否検出が容易に行われるようになる。
【0128】
画像データレベルで処理を実行するため、部品情報または容器情報を読取る際の交換可能部品またはトナー収容容器のセット姿勢、セット位置に対してさほど注意する必要がなく、部品情報または容器情報の読取り操作の不具合(例えば熟練度不足から発生するコード読み取りの誤操作)等に起因する部品情報または容器情報の誤認識の発生等を未然に回避することができる。
【0129】
これら一連の処理(交換可能部品の装置に対する適合の判定)が通常の画像形成装置の操作範囲、操作内容、操作方法から著しく逸脱することなくおこなえるので、ユーザーの心理的負担を軽減することもできる。
【0130】
また、このような処理を行うことによって部品情報または容器情報を付与したラベル等を交換可能部品またはトナーボトルへ貼り付ける際の貼付位置、方向等の精度に関しても細かい制約事項が緩和されることになるので、作業性の向上を図ることができる。
【0131】
請求項3によれば、読み取った部品情報または容器情報に基づき、適否識別部による識別結果を表示する表示装置を備えるので、被識別体としての交換可能部品またはトナー収容容器の画像形成装置に対する適合性が報知され、非適合品である場合には画像形成装置が動作しないので、適合品への交換を余儀なくされ、装置への非適合品の投入・混入を完全に防止することができる。従って、非適合品の誤用に伴う、画像形成装置各部の故障、破壊、破損等を効果的に防止することができる。
【0132】
請求項4によれば、読み取った部品情報または容器情報に基づいて、装置本体の動作モードまたは各種作像パラメータを自動設定するので、被識別体としての交換可能部品またはトナー収容容器の画像形成装置に対する適否が識別され、適合しない部品や容器が装着されると、画像形成装置の性能を低下させる方向に作用させるように設定して、ユーザが満足すべき画質が得られなくなるようにすることができる。従って、即刻、適合品に交換し、装着することを余儀なくされ、不適合品を装着したままでの使用が困難となる。
【0133】
請求項5によれば、三次元立体形状の3D識別コードが刻設された被識別体の形状または部位に応じて、画像読取り手段の焦点深度を切り換えるので、コード部分が原稿載置台から多少離間していても、焦点深度を大に設定すること等により、極めて正確な画像情報として読み取ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る画像形成装置の構成説明図である。
【図2】同制御系統図である。
【図3】同トナー収容容器の斜視図と断面図である。
【図4】同3D識別コードの説明図である。
【図5】同合否判別に至る過程を説明するフローチャートである。
【図6】同別のフローチャートである。
【図7】同画像読取装置の概略構成図である。
【図8】同絞り機構の説明図である。
【図9】同リフレクタ機構の説明図である。
【図10】同3D識別コードが厚手のプラスチックケースに埋設された場合の斜視図と断面図である。
【図11】同3D識別コードが袋に形成された場合の斜視図である。
【符号の説明】
1−画像形成装置
2−画像読取手段
6−トナー収容容器
7−3D識別コード
46−参照画像データ記憶部
95−切換手段
99−最大照度切換手段
471−合否検出部
472−部品適否識別部、容器適否識別部
711,712,713,721,722−検出傾斜面
Claims (4)
- 透明樹脂を素材として構成され、印字用のトナーが充填され、所定角度の検出傾斜面を有する立体形状の3D識別コードが容器情報として容器表面における背景部に内容物が存在しない位置に刻設された交換可能なトナー収容容器と、
画像を読み取るべき原稿が載置される原稿載置台と、
前記原稿載置台に載置された原稿の原稿画像を複写データとして読み取る画像読取手段であって、前記原稿載置台上に前記3D識別コードが刻設された部分の表裏両面を対向させて載置された被識別体としての前記トナー収容容器を光学的に走査し、前記3D識別コードから検出傾斜面の角度に応じた反射光を被照合像として読取を行う画像読取手段と、
予め規定された参照画像のデータを格納した参照画像データ記憶部と、
前記画像読取手段により読み取られた被照合像データと前記参照画像データ記憶部に格納された参照画像データとを比較し、両画像データの合否を検出する合否検出部と、
前記合否検出手段による合否検出結果により、前記トナー収容容器の適否を識別する容器適否識別部と、を有することを特徴とする画像形成装置。 - 前記画像読取手段によって被照合像として読み取った容器情報に基づき、適否識別部による識別結果を表示する表示装置を備えることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
- 前記画像読取手段によって被照合像として読み取った容器情報に基づいて、装置本体の動作モードまたは各種作像パラメータを自動設定することを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
- 光学系の絞り径を変更する切換手段と、
最大照度分布切換手段と、
照明系の光量を変化させる光量可変手段またはスキャナの走査速度を変更する副走査速度切換手段の一方または両方を備えて、
所定角度の検出傾斜面を有する立体形状の3D識別コードが刻設された被識別体の形状または部位に応じて、画像読取り手段の焦点深度を切り換えることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
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