JP4167387B2 - デジタル放送変調信号現用・予備切替送出装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、現用・予備の二重化構造を有するデジタル放送信号送出システムに係り、特に現用・予備の切替制御技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、放送送出設備にあっては、機器の故障対策及び保守のために、現用・予備の二重化構成とすることが一般的となっている。
【0003】
ここで、従来のアナログ放送送出システムでは、図4に示すように、二重化構成の現用・予備切替送出装置が適用されている。この現用・予備切替送出装置は、現用系を構成するモジュール(MOD)11、アップコンバータ(U/C)12、基準信号発生器(OSC)13と、予備系を構成するモジュール(MOD)21、アップコンバータ(U/C)22、基準信号発生器(OSC)23と、現用系と予備系とをコントローラ31からの指示により切り替える切替スイッチ32と、電力増幅器(PA)40とを備えている。
【0004】
まず、現用系において、放送信号は、モジュール11によりIF(中間周波数)信号に変換され、アップコンバータ12により基準信号発生器13から発生され、アップコンバータ12内で逓倍された基準周波数信号に乗算されてRF(無線周波数)信号に変換された後、切替スイッチ32に供給される。また、予備系において、現用系と同じように、放送信号は、モジュール21によりIF信号に変換され、アップコンバータ22により基準信号発生器23から発生され、アップコンバータ22内で逓倍された基準周波数信号に乗算されてRF信号に変換された後、切替スイッチ32に供給される。
【0005】
切替スイッチ32は、コントローラ31からの指示により現用系のRF信号及び予備系のRF信号のいずれか一方を選択的に導出する。この切替スイッチ32の出力信号は、電力増幅器40で電力増幅された後、放送波としてアンテナにより送信される。
【0006】
ところで、上記現用・予備切替送出装置では、現用・予備の切替時に、送出信号に切替時間分の乱れを生じさせることになり、このため、受信機において、切り替わり部分で切替時間分の画面ショックを生じさせることになる。
【0007】
ところで、今後は、デジタル放送の開始が予定されており、このデジタル放送の放送送出設備にあっても、機器の故障対策及び保守のために、現用・予備の二重化構成とすることが考えられ、信号切替時にはアナログ放送時と同様なショックが発生する。また、デジタル放送時には、受信機側で受信信号の同期が外れた場合、再びロックするまで数secかかる。よって、受信機側で画像等に乱れが生じる時間は、アナログ放送時よりも長時間(数秒)となり、影響が大きい。
【0008】
また、保守等で系統切替を行なう必要が生じた場合に、切替制御を夜間等の運用停止時間まで待つ必要があり、時間的な制約を強いられている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
以上述べたように、デジタル放送送出システムにあっては、アナログ放送時よりも切替時の影響が大きく、変調信号における現用・予備の切り替えをスムーズに行なうための有効な手段が強く望まれていた。
【0010】
そこで、この発明の目的は、切替制御に時間的制約を受けることなく、デジタル放送変調信号の現用・予備の切り替えを送出信号に乱れを生じさせることなくスムーズに行なうことのできるデジタル放送変調信号現用・予備切替送出装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、この発明は、現用系と予備系の2系統のデジタル放送変調信号を現用・予備切替信号に応じて選択的に導出するデジタル放送変調信号現用・予備切替送出装置において、現用系及び予備系それぞれに設けられ、デジタル放送変調信号の振幅値を所定値に調整する現用系振幅調整部及び予備系振幅調整部と、現用系及び予備系それぞれに設けられ、現用系振幅調整部及び予備系振幅調整部それぞれの出力を所定時間遅延して出力する現用系遅延調整部及び予備系遅延調整部と、現用系遅延調整部及び予備系遅延調整部の両出力信号間の周波数同期ずれ及び位相差を検出し、検出した周波数同期ずれ及び位相差に基づいて両信号の同期及び位相合わせを行なう同期・位相調整部と、この同期・位相調整部により同期及び位相が合わせられた現用系及び予備系のデジタル放送変調信号のいずれか一方を選択的に導出する切替部と、現用・予備切替信号が入力されたとき、切替部を現用系から予備系に切り替える切替制御部とを備えるようにしたものである。
【0012】
なお、上記同期・位相調整部は、現用系及び予備系それぞれに設けられ、与えられた歪み補正量で現用系遅延調整部の出力信号及び予備系遅延調整部の出力信号の周波数及び位相を補正する現用系補正手段及び予備系補正手段と、これら現用系補正手段及び予備系補正手段の両出力信号間で位相検波する位相検波器と、現用系及び予備系で共用される基準周波数信号を発生する基準信号発生器と、この基準信号発生器で発生される基準周波数信号と位相検波器の出力信号とを比較し、この比較結果に基づいて周波数同期ずれ相当、及び両系統間の位相誤差相当の補正量を求めて現用系補正手段及び予備系補正手段それぞれに与える補正制御手段とを備えることを特徴とする。
【0013】
この構成では、現用系及び予備系のデジタル放送変調信号の振幅値を現用系振幅調整部及び予備系振幅調整部により互いに所定値に調整し、現用系遅延調整部及び予備系遅延調整部により互いに所定時間遅延された後、両信号の位相差を位相検波器で検出し、この位相検波器の出力信号と基準信号発生器から発生される現用系及び予備系共通の基準周波数信号とを比較して両信号間の周波数同期ずれを検出し、この周波数同期ずれ及び位相差に基づいて両信号の同期合わせ及び位相合わせを行なう。この同期及び位相を合わせた状態で、切替制御部にて現用・予備切替信号が入力された際に、現用系から予備系に切り替えるように切替部の切替制御を行なうようにしている。
【0014】
従って、切替部に入力する前に、現用系及び予備系の各デジタル放送変調信号が同じ信号に調整されることにより、デジタル放送変調信号の現用・予備の切り替えを送出信号に情報乱れ及び位相回転乱れを生じさせることなく、しかも線形性を維持したままスムーズに行なうことができる。
【0015】
また、この発明に係るデジタル放送変調信号現用・予備切替送出装置は、現用系と予備系の2系統のデジタル放送変調信号を現用・予備切替信号に応じて選択的に導出するデジタル放送信号送出システムの現用・予備切替送出装置において、現用系及び予備系それぞれに設けられ、デジタル放送変調信号の振幅値を外部から指定された値に調整する現用系振幅調整部及び予備系振幅調整部と、現用系及び予備系それぞれに設けられ、現用系振幅調整部及び予備系振幅調整部それぞれの出力を外部から指定された時間遅延して出力する現用系遅延調整部及び予備系遅延調整部と、現用系遅延調整部及び予備系遅延調整部の両出力信号間の周波数同期ずれ及び位相差を検出し、検出した周波数同期ずれ及び位相差に基づいて両信号の同期及び位相合わせを行なう同期・位相調整部と、この同期・位相調整部により同期及び位相が合わせられた現用系及び予備系のデジタル放送変調信号のいずれか一方を選択的に導出する切替部と、現用・予備切替信号が入力されたとき、現用系振幅調整部におけるデジタル放送変調信号の振幅値及び現用系遅延調整部の遅延時間を監視して、予備系振幅調整部の振幅値を監視した振幅値相当に設定し、予備系遅延調整部の遅延時間を監視遅延時間相当に設定した上で切替部を現用系から予備系に切り替える切替制御部とを備えるようにしたものである。
【0016】
この構成では、切替制御部において、現用・予備切替信号が入力された際に、現用系振幅調整部及び現用系遅延調整部から振幅情報及び時間情報を受け取り、その振幅情報及び時間情報に基づいて予備系振幅調整部の振幅値及び予備系遅延調整部の遅延時間を制御し、それぞれ同一信号に合わせた上で切替部の切替制御を行なうようにしている。
【0017】
従って、現用系のデジタル放送変調信号の振幅値、遅延時間、位相に合わせて、予備系のデジタル放送変調信号の振幅値、遅延時間、位相を調整するようにしているので、切替部の切替タイミングを容易に制御することが可能となる。万一、現用系と予備系との間で、振幅調整部の設定値及び遅延調整部の設定値がずれていた場合にも、完全に調整することができる。
【0018】
また、上記構成において、切替制御部は、現用・予備切替信号が入力されたとき、現用系のデジタル放送変調信号の信号レベルを徐々に下げるとともに、予備系のデジタル放送変調信号の信号レベルを徐々に上げるようにして、切替部を現用系から予備系に切り替えることを特徴とする。このようにすることにより、合成出力レベルは一定となり、切替前の信号と切替後の信号が綺麗につながる。
【0019】
さらに、同期・位相調整部で得られる周波数同期ずれ及び位相差をモニタして現用系及び予備系の各構成回路の監視を行なう監視手段を備えることを特徴とする。このようにすることで、周波数同期ずれ及び位相差をモニタし、基準値を超えるときに異常発生と判断して警報を発するようにすれば、現用系及び予備系の各構成回路の故障等を素早く管理者に通知することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0021】
図1は、この発明に係るデジタル放送変調信号現用・予備切替送出装置の一実施形態の構成を示すブロック図である。
【0022】
図1において、現用系はモジュール(MOD)101と、振幅調整器102と、遅延調整器103と、アップコンバータ(U/C)104とにより構成され、予備系はモジュール(MOD)111と、振幅調整器112と、遅延調整器113と、アップコンバータ(U/C)114とにより構成される。
【0023】
まず、現用系において、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplex:直交周波数分割多重)方式により変調されたデジタル放送変調信号は、モジュール101によりIF信号に変換され、振幅調整器102で振幅値が予め設定された値に調整され、遅延調整器103で設定時間遅延された後、アップコンバータ104で与えられた補正量で同期及び位相補正が行なわれた後にRF信号に変換されて位相検波器121及びシームレススイッチ131に供給される。同様に、予備系において、OFDM方式により変調されたデジタル放送変調信号は、モジュール111によりIF信号に変換され、振幅調整器112で振幅値が予め設定された値に調整され、遅延調整器113で設定時間遅延された後、アップコンバータ114で与えられた補正量で同期及び位相補正が行なわれた後にRF信号に変換されて位相検波器121及びシームレススイッチ131に供給される。
【0024】
位相検波器121は、アップコンバータ104、114の両出力信号間で位相検波し、この位相信号を位相調整器122、123にそれぞれ入力する。位相調整器122、123は、位相信号と基準信号発生器(OSC)124から発生される現用系及び予備系共通の基準周波数信号とを比較し、この比較結果に基づいて周波数同期ずれ相当及び位相誤差相当の補正量を求めてアップコンバータ104、114にそれぞれ与える。
【0025】
シームレススイッチ131は、コントローラ132からの指示に従い、現用系及び予備系のRF信号のいずれか一方を選択的に導出する。この導出されたRF信号は、電力増幅器(PA)141で電力増幅された後、放送波としてアンテナにより送信される。
【0026】
上記構成において、以下にその処理動作を説明する。ここでは、現用系から予備系に切り替える場合を例に説明する。
まず、現用系及び予備系のデジタル放送変調信号は、シームレススイッチ131に入力される前に、振幅調整器102、112と、遅延調整器103、113と、アップコンバータ104、114、位相検波器121、位相調整器122、123、基準信号発生器124で構成される同期・位相調整部とにより、振幅、遅延時間、位相が同じ信号に調整される。
【0027】
そして、運用者がコントローラ132により系統切替制御を行なうことにより、シームレススイッチ131は、例えば現用系から予備系への切替動作を行なう。この切替動作は、図2に示すように、100msec程度の長時間に渡り、コントローラ132からの制御で例えば現用系のRF信号の信号レベルを徐々に下げ、予備系のRF信号の信号レベルを徐々に上げるようにして現用系から予備系に切り替える。これにより、合成出力レベルは一定となり、切替前の信号と切替後の信号が綺麗につながり、情報に乱れを生じさせることなくデジタル放送変調信号を送出されるようになる。従って、受信機側では、切替時のショックを受けることなく継続して良好な受信信号を確保することが可能となる。
【0028】
以上のように上記実施形態では、振幅調整器102、112により現用系及び予備系のデジタル放送変調信号の振幅値を互いに所定値となるように調整し、遅延調整器103、113により互いに所定時間遅延した後、各アップコンバータ104、114を通過した両信号の位相差を位相検波器121で検出し、この位相検波器121の出力信号と基準信号発生器124から発生される現用系及び予備系共通の基準周波数信号とを位相調整器122、123により比較して周波数同期ずれを検出し、この周波数同期ずれ相当の補正量及び位相差相当の補正量を求めて各アップコンバータ104、114に与えて現用系及び予備系の両信号の同期合わせ及び位相合わせを行なう。この同期及び位相を合わせた状態で、コントローラ132にて現用・予備切替指示が入力された際に、現用系の信号レベルを徐々に下げるとともに、予備系の信号レベルを徐々に上げるようにして現用系から予備系に切り替えるようにシームレススイッチ131の切替制御を行なうようにしている。
【0029】
従って、シームレススイッチ131に入力する前に、現用系及び予備系の各デジタル放送変調信号が同じ信号に調整されることにより、デジタル放送変調信号の現用・予備の切り替えを送出信号に情報乱れ及び位相回転乱れを生じさせることなく、しかも線形性を維持したままスムーズに行なうことができる。さらに、系統切替を行なう必要が生じた場合に、切替制御を夜間等の運用停止時間まで待つ必要がなくなり、時間的な制約が緩和されることになる。
【0030】
また、上記実施形態において、位相調整器122、123の各出力値をモニタするようにしてもよい。この場合、周波数同期ずれ及び両系統間の位相差が基準値を超えるときに異常発生と判断して警報を発するようにすれば、現用系及び予備系の各構成回路、つまりモジュール101、111、振幅調整器102、112、遅延調整器103、113、アップコンバータ104、114の故障等を素早く運用者に通知することができる。
【0031】
なお、この発明は上記実施形態の構成に限定されるものではない。例えば図3に示すように、振幅調整器の振幅設定値及び遅延調整器の遅延設定時間をコントローラにより可変に設定するようにしてもよい。なお、図3において、図1と同一部分には同一符号を付して示す。
【0032】
すなわち、図3に示す装置では、コントローラ133において、現用・予備切替指示があった場合に、振幅調整器105から振幅設定情報を受け取るとともに、遅延調整器106から時間設定情報を受け取り、その振幅設定情報及び時間設定情報に基づいて振幅調整器115の振幅設定値及び遅延調整器116の遅延時間を制御し、それぞれ同一信号に合わせた上でシームレススイッチ131の切替制御を行なうようにしている。
【0033】
したがって、上記構成によれば、現用系のデジタル放送変調信号の振幅値、遅延時間、位相に合わせて、予備系のデジタル放送変調信号の振幅値、遅延時間、位相を調整するようにしているので、シームレススイッチ131の切替タイミングを容易に制御することが可能となる。万一、現用系と予備系との間で、振幅調整器105、115の振幅設定値及び遅延調整器106、116の遅延設定時間がずれていた場合にも、コントローラ133が各振幅調整器105、115及び遅延調整器106、116を監視していることにより、ずれを完全に調整することができる。
【0034】
その他、デジタル放送変調信号現用・予備切替送出装置の構成、同期・位相調整部の構成、シームレススイッチの種類等についても、この発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できる。
【0035】
【発明の効果】
以上詳述したようにこの発明によれば、切替制御に時間的制約を受けることなく、デジタル放送変調信号の現用・予備の切り替えを送出信号に乱れを生じさせることなくスムーズに行なうことのできるデジタル放送変調信号現用・予備切替送出装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態に係るデジタル放送変調信号現用・予備切替送出装置の構成を示すブロック図。
【図2】上記実施形態のシームレススイッチの切替動作を説明するために示す特性図。
【図3】この発明の他の実施形態に係るデジタル放送変調信号現用・予備切替送出装置の構成を示すブロック図。
【図4】従来より実施されていたアナログ放送の現用・予備切替送出装置の構成を示すブロック図。
【符号の説明】
101、111…モジュール、
102、105、112、115…振幅調整器、
103、106、113、116…遅延調整器、
104、114…アップコンバータ、
121…位相検波器、
122、123…位相調整器、
124…基準信号発生器、
131…シームレススイッチ、
132、133…コントローラ、
141…電力増幅器。
Claims (4)
- 現用系と予備系の2系統のデジタル放送変調信号を現用・予備切替信号に応じて選択的に導出するデジタル放送変調信号現用・予備切替送出装置において、
前記現用系及び予備系それぞれに設けられ、デジタル放送変調信号の振幅値を所定値に調整する現用系振幅調整部及び予備系振幅調整部と、
前記現用系及び予備系それぞれに設けられ、前記現用系振幅調整部及び予備系振幅調整部それぞれの出力を所定時間遅延して出力する現用系遅延調整部及び予備系遅延調整部と、
前記現用系遅延調整部及び前記予備系遅延調整部の両出力信号間の周波数同期ずれ及び位相差を検出し、検出した周波数同期ずれ及び位相差に基づいて両信号の同期及び位相合わせを行なう同期・位相調整部と、
この同期・位相調整部により同期及び位相が合わせられた現用系及び予備系のデジタル放送変調信号のいずれか一方を選択的に導出する切替部と、
前記現用・予備切替信号が入力されたとき、前記切替部を現用系から予備系に切り替える切替制御部とを具備してなることを特徴とするデジタル放送変調信号現用・予備切替送出装置。 - 現用系と予備系の2系統のデジタル放送変調信号を現用・予備切替信号に応じて選択的に導出するデジタル放送変調信号現用・予備切替送出装置において、
前記現用系及び予備系それぞれに設けられ、デジタル放送変調信号の振幅値を外部から指定された値に調整する現用系振幅調整部及び予備系振幅調整部と、
前記現用系及び予備系それぞれに設けられ、前記現用系振幅調整部及び予備系振幅調整部それぞれの出力を外部から指定された時間遅延して出力する現用系遅延調整部及び予備系遅延調整部と、
前記現用系遅延調整部及び前記予備系遅延調整部の両出力信号間の周波数同期ずれ及び位相差を検出し、検出した周波数同期ずれ及び位相差に基づいて両信号の同期及び位相合わせを行なう同期・位相調整部と、
この同期・位相調整部により同期及び位相が合わせられた現用系及び予備系のデジタル放送変調信号のいずれか一方を選択的に導出する切替部と、
前記現用・予備切替信号が入力されたとき、前記現用系振幅調整部におけるデジタル放送変調信号の振幅値及び前記現用系遅延調整部の遅延時間を監視して、前記予備系振幅調整部の振幅値を監視した振幅設定値相当に設定し、前記予備系遅延調整部の遅延時間を監視遅延時間相当に設定した上で前記切替部を現用系から予備系に切り替える切替制御部とを具備してなることを特徴とするデジタル放送変調信号現用・予備切替送出装置。 - 前記同期・位相調整部は、前記現用系及び前記予備系それぞれに設けられ、与えられた補正量で前記現用系遅延調整部の出力信号及び前記予備系遅延調整部の出力信号の周波数及び位相を補正する現用系補正手段及び予備系補正手段と、これら現用系補正手段及び予備系補正手段の両出力信号間で位相検波する位相検波器と、現用系及び予備系で共用される基準周波数信号を発生する基準信号発生器と、この基準信号発生器で発生される基準周波数信号と前記位相検波器の出力信号とを比較し、この比較結果に基づいて周波数同期ずれ相当、及び両系統間の位相誤差相当の補正量を求めて前記現用系補正手段及び予備系補正手段それぞれに与える補正制御手段とを備えることを特徴とする請求項1または2記載のデジタル放送変調信号現用・予備切替送出装置。
- 前記切替制御部は、前記現用・予備切替信号が入力されたとき、前記現用系のデジタル放送変調信号の信号レベルを徐々に下げるとともに、前記予備系のデジタル放送変調信号の信号レベルを徐々に上げるようにして、前記切替部を現用系から予備系に切り替えることを特徴とする請求項1または2記載のデジタル放送変調信号現用・予備切替送出装置。
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