JPH07107015A - セット予備方式ディジタル無線送受信機 - Google Patents

セット予備方式ディジタル無線送受信機

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JPH07107015A
JPH07107015A JP5243482A JP24348293A JPH07107015A JP H07107015 A JPH07107015 A JP H07107015A JP 5243482 A JP5243482 A JP 5243482A JP 24348293 A JP24348293 A JP 24348293A JP H07107015 A JPH07107015 A JP H07107015A
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switch
output
digital radio
receiving
set standby
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JP5243482A
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Inventor
Isao Ogata
庸 小形
Koichi Ono
孝一 小野
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 同一無線周波数を扱う現用および予備の回路
を備えたセット予備方式ディジタル無線送受信機に関
し、信頼性を向上させることを目的とする。 【構成】 送信機では、スイッチ手段1b,2bの各作
動に基づき、第1および第2の送信出力手段1,2のう
ちの一方、または両方の出力が、受動的回路構成である
ハイブリッド3で結合されて送信出力として送り出され
る。スイッチ手段1b,2bの各作動は、同期制御手段
4によって第1の送信出力手段1と第2の送信出力手段
2とが同期されているときに切替え制御手段5によって
行われる。また、受信機でも、スイッチ手段6a,7a
の各作動に基づき、第1および第2の受信手段6,7の
うちの一方、または両方が、受動的回路構成である合成
手段8で結合されてIF出力またはベースバンド出力と
して送り出される。スイッチ手段6a,7aの各動作
は、同期制御手段9によって第1の受信手段6と第2の
受信手段7とが同期されているときに切替え制御手段1
0によって行われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、同一無線周波数を扱う
現用および予備の回路を備えたセット予備方式ディジタ
ル無線送受信機に関する。
【0002】一般に、通信回線では通信装置の信頼性の
確保のために現用回線に対し予備回線を設けることが行
われるが、それらには、予備回線を伝送路まで含めて設
定するルート予備方式と、伝送路は同一のものを用い、
通信装置のみに予備を設けるセット予備方式とがある。
無線通信回線では、有限な電波の有効利用を図るため
に、同一周波数を用いてセット予備方式を採用すること
が多い。
【0003】
【従来の技術】図22に、従来のセット予備方式のディ
ジタル無線送信機の一例の概略構成を示す。このディジ
タル無線送信機はヘテロダイン方式の送信機であり、同
一のビット列1,2がそれぞれ、D/A変換器101,
102を経て変調部103,104へ送られ、変調部1
03,104で中間周波(IF)を用いたディジタル直
交変調が行われる。そして送信部105,106でIF
からRFへの周波数変換が行われ、増幅されてマイクロ
波(RF)としてそれぞれ無線周波スイッチ107へ送
られる。無線周波スイッチ107では、切替スイッチ制
御部108からの制御指令に基づき、送信部105,1
06のうちのいずれか一方の出力をアンテナ(図示せ
ず)へ送る。無線周波スイッチ107は能動的回路構成
となっている。
【0004】切替スイッチ制御部108は、送信部10
5,106からの出力信号の出力レベルまたは出力周波
数をモニタし、送信部105,106のいずれかに異常
があると判断したときに、その異常な方の送信部が現用
であるならば、予備の正常な方の送信部からの信号を出
力するように無線周波スイッチ107へ制御指令を送
る。
【0005】また、切替スイッチ制御部108には、外
部から手動または遠隔操作により、現用と予備との切替
えを要求する信号が入力され、これにより、予備装置の
動作確認や切替スイッチ制御部108および無線周波ス
イッチ107の動作確認が行われる。
【0006】なお、無線周波スイッチ107の動作毎に
無線周波信号の瞬断による符号誤りが生じる上、位相不
一致に基づくフレーム同期外れが発生するので、これを
防ぐために、変調部103,104にそれぞれ用いられ
るキャリア発振器どうしを同期させ、また送信部10
5,106に用いられる局部発振器どうしを同期させる
ことが行われている(図に点線で表示)。
【0007】つぎに、従来のセット予備方式のディジタ
ル無線受信機の概略構成を、図23、図24に示す。図
23は、従来のセット予備方式のディジタル無線受信機
の標準タイプを示す。すなわち、マイクロ波(RF)が
ハイブリッド110で現用および予備に分岐され、受信
・復調部111,112へ送られ、受信・復調部11
1,112からベースバンド出力がそれぞれベースバン
ド・スイッチ113へ送られる。ベースバンド・スイッ
チ113では、切替スイッチ制御部114からの制御指
令に基づき、受信・復調部111,112のうちのいず
れか一方の出力をベースバンド信号として出力する。ベ
ースバンド・スイッチ113は能動的回路構成となって
いる。
【0008】切替スイッチ制御部114は、受信・復調
部111,112の各AGC信号、IFレベル、フレー
ム同期外れ、BER(bit error ratio)、出力レベルを
モニタし、受信・復調部111,112のいずれかに異
常があると判断したときに、その異常な方が現用である
ならば、予備の正常な方からの信号を出力するようにベ
ースバンド・スイッチ113へ制御指令を送る。
【0009】また、切替スイッチ制御部114には、外
部から手動または遠隔操作により、現用と予備との切替
えを要求する信号が入力され、これにより、予備装置の
動作確認や切替スイッチ制御部114およびベースバン
ド・スイッチ113の動作確認が行われる。
【0010】図24は、従来のセット予備方式のディジ
タル無線受信機の簡易タイプを示す。復調部は変調部に
比べ信頼性が優れているので、簡易タイプでは、復調部
に対して予備を設けず、経済性を重視した構成となって
いる。すなわち、マイクロ波(RF)がハイブリッド1
20で現用および予備に分岐され、受信部121,12
2へ送られ、受信部121,122からIF出力がそれ
ぞれIFスイッチ123へ送られる。IFスイッチ12
3では、切替スイッチ制御部124からの制御指令に基
づき、受信121,122のうちのいずれか一方の出力
を復調部125へ出力する。IFスイッチ123は能動
的回路構成となっている。
【0011】切替スイッチ制御部124は、受信部12
1,122の各AGC信号、IFレベルをモニタし、受
信部121,122のいずれかに異常があると判断した
ときに、その異常な方が現用であるならば、予備の正常
な方からの信号を出力するようにIFスイッチ123へ
制御指令を送る。また、切替スイッチ制御部124に
も、外部から手動または遠隔操作により、現用と予備と
の切替えを要求する信号が入力される。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のセット
予備方式のディジタル無線送信機では、現用および予備
の共用部分に能動的回路構成である無線周波スイッチ1
07が設けられている。無線周波スイッチ107は能動
的回路構成であるため故障の確率が高く、しかも予備が
設けられないため、故障するとこのスイッチの修理、交
換が完了するまでは通信回線が断となるという信頼性の
問題があった。
【0013】一方、従来のセット予備方式のディジタル
無線受信機でも、現用および予備の共用部分に、能動的
回路構成であるベースバンド・スイッチ113またはI
Fスイッチ123が設けられている。これらのスイッチ
も能動的回路構成であるため故障の確率が高く、しかも
予備が設けられないため、故障するとこれらのスイッチ
の修理、交換が完了するまでは通信回線が断となってし
まう。
【0014】また、受信機入力部にハイブリッド11
0,120を用いるため、3dBの損失のRFスイッチ
を用いたのと等価な動作となり、C/Nの劣化を招いて
しまう。
【0015】さらに、切替えの度にスイッチのトランス
ファー時間や両信号の位相差などのため瞬断を伴い、フ
レーム同期外れを起こす欠陥があった。本発明はこのよ
うな点に鑑みてなされたものであり、回線断を防止し、
信頼性の向上を図ったセット予備方式ディジタル無線送
信機を提供することを目的とする。
【0016】また、本発明の他の目的は、回線断を防止
し、信頼性の向上を図ったセット予備方式ディジタル無
線受信機を提供することである。また、本発明の他の目
的は、ハイブリッドでの3dBの損失を回復し、C/N
の劣化の防止を図ったセット予備方式ディジタル無線送
受信機を提供することである。
【0017】さらに、本発明の他の目的は、現用/予備
切替え時に無瞬断およびヒットレス切替えを可能にした
セット予備方式ディジタル無線受信機を提供することで
ある。
【0018】
【課題を解決するための手段】図1は、上記目的を達成
するために成された本発明のセット予備方式ディジタル
無線送信機の原理を説明する図である。
【0019】すなわち、少なくともディジタル変調器1
a,2aをそれぞれ備えるとともに、信号経路にスイッ
チ手段1b,2bをそれぞれ備えた第1および第2の送
信出力手段1,2と、第1および第2の送信出力手段
1,2からの各出力を結合するハイブリッド3とを有す
ることを特徴とするセット予備方式ディジタル無線送信
機が提供される。
【0020】さらに、この無線送信機は、第1の送信出
力手段1と第2の送信出力手段2とを同期させる同期制
御手段4と、第1および第2の送信出力手段1,2内の
スイッチ手段1b,2bの動作を制御する切替え制御手
段5とを有する。
【0021】また図2は、上記目的を達成するために成
された本発明のセット予備方式ディジタル無線受信機の
原理を説明する図である。すなわち、信号経路にスイッ
チ手段6a,7aをそれぞれ備えた第1および第2の受
信手段6,7と、第1および第2の受信手段6,7から
の各出力を合成する受動回路構成の合成手段8とを有す
ることを特徴とするセット予備方式ディジタル無線受信
機が提供される。
【0022】さらに、この無線受信機は、第1の受信手
段と第2の受信手段6,7とを同期させる同期制御手段
9と、第1および第2の受信手段6,7内のスイッチ手
段6a,7aの動作を制御する切替え制御手段10とを
有する。
【0023】
【作用】以上の構成によって、セット予備方式ディジタ
ル無線送信機では、図1に示すように、スイッチ手段1
b,2bの各作動に基づき、第1および第2の送信出力
手段1,2のうちの一方、または両方の出力が、受動的
回路構成であるハイブリッド3で結合されて送信出力と
して送り出される。なお、スイッチ手段1b,2bの各
作動は、同期制御手段4によって第1の送信出力手段1
と第2の送信出力手段2とが同期されているときに切替
え制御手段5によって行われる。
【0024】つぎに、セット予備方式ディジタル無線受
信機でも、図2に示すように、スイッチ手段6a,7a
の各作動に基づき、第1および第2の受信手段6,7の
うちの一方、または両方が、受動的回路構成である合成
手段8で結合されてIF出力またはベースバンド出力と
して送り出される。なお、スイッチ手段6a,7aの各
動作は、同期制御手段9によって第1の受信手段6と第
2の受信手段7とが同期されているときに切替え制御手
段10によって行われる。
【0025】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。図3は、第1の実施例のセット予備方式ディジタ
ル無線送信機のブロック図である。この無線送信機は、
マイクロ波のキャリアに直接変調をかける直接変調方式
をとっており、同期は常時または瞬時同期ができ、選択
的ロッキング回路によって同期制御回路を構成している
ものである。
【0026】ディジタル入力のビット列が、ハイブリッ
ド11で分岐され、分岐された同一位相のビット列がそ
れぞれ、論理処理部12,13およびD/A変換器1
4,15を経て変調・送信部16,17へ送られる。変
調・送信部16,17にはリング変調器がそれぞれ備え
られ、ディジタル直交変調が行われる。これらのリング
変調器に対して、信号の通過、遮断を行う後述のスイッ
チ(SW)が設けられ、これらのスイッチが切替えスイ
ッチ制御部18によって駆動制御される。切替えスイッ
チ制御部18は、図示を省略したが、変調・送信部1
6,17の各出力をモニタし、変調・送信部16,17
のいずれかに異常があると判断したときに、その異常な
方の変調・送信部が現用であるならば、予備の正常な方
の変調・送信部からの信号を出力するように各スイッチ
を制御する。また、切替えスイッチ制御部18には、外
部から手動または遠隔操作により、現用と予備との切替
えを要求する信号が入力され、これにより、予備装置の
動作確認や切替えスイッチ制御部18等の動作確認が行
われる。
【0027】また、変調・送信部16,17にはキャリ
ア発振器(OSC)がそれぞれ設けられて変調に供され
ているが、これらのキャリア発振器が同期制御回路19
によって同期される。同期制御回路19は選択的ロッキ
ング回路で構成され、変調・送信部16,17の各キャ
リア発振器の出力が接続されたサーキュレータ19a,
19bと、切替えスイッチ制御部18からオンオフ作動
されるスイッチ19c,19dと、ダミーロード19
e,19fとからなる。変調・送信部16,17の各キ
ャリア発振器間の距離は、ここで使用されるキャリアの
波長の整数倍になるようにする。
【0028】同期制御回路19の動作をつぎに説明す
る。例えば、スイッチ19cがオフ,スイッチ19dが
オンの場合(変調・送信部16が現用である場合に相
当)、変調・送信部16のキャリア発振器の出力がサー
キュレータ19a,19bを通って変調・送信部17の
キャリア発振器へ入力される。一方、変調・送信部17
のキャリア発振器の出力はサーキュレータ19bおよび
スイッチ19dを経てダミーロード19fへ至り、ここ
で吸収されてしまう。この結果、変調・送信部17のキ
ャリア発振器は変調・送信部16のキャリア発振器の出
力で強制ロッキングをかけられることになり、変調・送
信部16,17の各キャリア発振器は同期のとれた発振
を行う。反対に、スイッチ19cがオン,スイッチ19
dがオフの場合(変調・送信部17が現用である場合に
相当)は、変調・送信部16のキャリア発振器が変調・
送信部17のキャリア発振器の出力で強制ロッキングを
かけられることになる。この同期は常時行なうようにし
ても、また、切替えスイッチ制御部18によるスイッチ
切替え時のみに行うように(瞬時同期)してもよい。こ
の同期制御を行うことで、無瞬断切替えを実現してい
る。なお、この同期制御回路19は選択的ロッキング回
路で構成したが、PLL方式の回路で構成してもよい。
【0029】変調・送信部16,17の各出力は、ハイ
ブリッド20へ加えられ、結合されてアンテナ(図示せ
ず)へ出力される。ハイブリッド20はマジックT等の
受動回路で構成される。なお、変調・送信部16,17
の各出力端とハイブリッド20との距離を等しくなるよ
うに設定する。
【0030】こうした構成により、切替えスイッチ制御
部18が切替え要求やモニタ結果に基づき変調・送信部
16と変調・送信部17との間の切替えを行う場合、事
前に同期制御回路19が現用装置に予備装置を同期させ
(常時同期しておいても、また切替え時にのみ同期する
ようにしてもよい)、その後に切替えスイッチ制御部1
8が、変調・送信部16,17の信号の通過、遮断を行
う各スイッチ(SW)を操作して切替えを実行する。こ
の切替えは、後述するように、一時的に両出力をダブら
せた後に切替えるようにする。
【0031】図4は、変調・送信部16,17のリング
変調器に対して設けられるスイッチ(SW)を説明する
図であり、変調・送信部16,17のいずれか一方を示
し、(A)はリング変調器およびスイッチの構成を示
し、(B)はリング変調器へ入力する被変調波であるキ
ャリアの信号波形を、(C)はリング変調器へ入力する
変調信号の信号波形を、(D)はリング変調器から出力
する変調済出力の波形を示す。
【0032】図4(A)において、リング変調器21へ
はキャリア発振器からIFまたはマイクロ波のキャリア
〔(B)参照〕が入力する。また、リング変調器21の
変調信号入力端子には、スイッチ23が接続され、この
スイッチ23を介することにより(C)に示すような変
調信号が入力する。この変調信号は、スイッチ23が切
替えスイッチ制御部18から遮断信号を受けると開放
(オフ)状態になって、変調信号が0Vを呈する。スイ
ッチ23は切替えスイッチ制御部18から遮断信号を受
けていない間は変調信号を通過させる。キャリアが変調
信号でディジタル直交変調されて、リング変調器21か
ら変調済出力〔(D)参照〕として出力される。図4
(D)に示されるように、スイッチ23が切替えスイッ
チ制御部18から遮断信号を受けると変調済出力は0V
になり、したがって、事実上ハイブリッド20へは出力
が送られず、対応する変調・送信部の出力は遮断された
ことになる。
【0033】図5は、図4(A)に示すリング変調器2
1およびスイッチ23の具体的な回路例を示し、ここで
は、変調・送信部16,17の両方におけるリング変調
器およびスイッチを示している。変調・送信部16,1
7の両方とも同一構成であるため、変調・送信部16だ
けを説明する。
【0034】変調・送信部16へのD/A変換器14か
らの信号はIchとQchとに分けられて多値レベルのアナ
ログ信号としてオペアンプ16a,16bへそれぞれ加
えられる。オペアンプ16a,16bの各出力は、2つ
のリレースイッチr1(変調・送信部17ではr2)を
介してリング変調器16c,16dに、変調信号として
それぞれ入力する。リレースイッチr1,r2は、切替
えスイッチ制御部18に接続され、切替えスイッチ制御
部18から遮断信号を受けていない間は図に点線で示す
閉(ON)状態に、遮断信号を受けると図に実線で示す
開(OFF)状態になる。
【0035】リング変調器16c,16dへはキャリア
発振器16eから被変調波のキャリアが、互いに90度
の位相差をつけられた上でそれぞれ入力される。リング
変調器16c,16dからの変調済出力はハイブリッド
16fで結合されてハイブリッド20へ出力される。
【0036】図6は、リレースイッチr1,r2の動作
と変調・送信部16,17の出力状態との関係を示すタ
イミングチャートである。まず、リレースイッチr1が
閉(ON)状態であり、リレースイッチr2が開(OF
F)状態であると、変調・送信部16が現用となり、変
調・送信部16の出力のみがハイブリッド20へ出力さ
れる。ここで、変調・送信部17を現用にするように切
替え命令が出た場合、リレースイッチr1が閉(ON)
状態を維持したまま、リレースイッチr2が閉(ON)
状態にされる。そして、所定時間τの経過後に、リレー
スイッチr1が開(OFF)状態にされる。これによっ
て、変調・送信部17が現用に切り替えられる。この逆
の切替えも同様に、所定時間τの間の並列出力を設け
る。このように一度、並列出力してから切替えを行うよ
うにすることにより、瞬断を防止する。また、変調・送
信部16,17の両方の出力をハイブリッド20へ出力
するには、リレースイッチr1およびリレースイッチr
2を全て閉(ON)状態にする。
【0037】上記リレースイッチr1およびリレースイ
ッチr2は、4QAM(4PSK,QPSKともいう)
に対しては所謂無瞬断ヒットレス動作となる。しかし、
多値直交変調波に対しては無瞬断ヒットレス動作とはな
らない。そのため、例えば図7に示すように、ステップ
状の制御信号を抵抗RおよびコンデンサCで鈍らせてオ
ペアンプ16a,16bの利得制御端子に加える等の工
夫が必要となる。変調器出力は変調入力に比例するの
で、オペアンプ16a,16bの利得が小さくなれば出
力も小さくなる(利得0で出力0となる)。これにより
出力変動は緩やかになり、ALC/AGCが復調器のリ
ング変調器の平均入力レベルを一定にするので、多値直
交変調波に対しても無瞬断ヒットレス切替えが可能とな
る。なお、レベル制御回路を、変調器出力部あるいはキ
ャリア発振器出力部に設けてもよい。
【0038】またなお、図5において、リレースイッチ
r1およびリレースイッチr2を黒点(・)位置にそれ
ぞれ設けるようにしてもよい。また、これらのリレース
イッチを電子スイッチで置き換えてもよい。
【0039】図8は変調・送信部16,17の出力状態
を示すタイミングチャートである。図6で説明したよう
な切替え制御が行われた結果、合成された送信機全体と
しての出力は、一方だけの出力に比べ、並列出力時に振
幅が2倍になり、位相が合っているので電力が4倍にな
る。したがって、受信側の対向局からフェージング対策
として出力を増加して欲しいという要求があった場合に
も対応することが可能となる。
【0040】なお、上記実施例では、図4においてスイ
ッチ23が切替えスイッチ制御部18から遮断信号を受
けると開放(オフ)状態になって、変調済出力を送出し
ないようにしたが、変調・送信部16,17の回路構成
によっては、信号経路を遮断するのにスイッチを短絡す
ればよいこともあり得る。さらに、信号経路を遮断する
スイッチは、D/A変換部14,15や論理処理部1
2,13に設けるようにしてもよい。
【0041】つぎに、第2の実施例のセット予備方式デ
ィジタル無線送信機を説明する。図9は、第2の実施例
のセット予備方式ディジタル無線送信機のブロック図で
ある。この無線送信機は、ヘテロダイン変調方式をとっ
ており、同期は常時または瞬時同期ができ、選択的位相
制御回路を備えている。
【0042】第2の実施例の構成は、図3に示す第1の
実施例と基本的には同じであるので、同じ構成部分には
同じ符号を付して説明を省略し、相違点だけを説明す
る。すなわち、D/A変換部14,15からの各出力は
変調部24,25および送信部26,27を経てハイブ
リッド20へそれぞれ送られる。変調部24,25には
リング変調器がそれぞれ備えられ、IF信号を被変調波
としてディジタル直交変調が行われる。これらのリング
変調器に対して、信号の通過、遮断を行うスイッチ(S
W)が設けられ、これらのスイッチが切替えスイッチ制
御部18によって駆動制御される。送信部26,27は
それぞれ、変調されたIF信号をマイクロ波に周波数変
換して増幅し出力するが、内部に局部発振用のPLL回
路構成の発振器(VCO)をそれぞれ備えている。
【0043】選択的位相制御回路28では、位相比較器
28aが送信部26,27からカップラを介して各出力
を受け、両出力の位相を比較する。オペアンプ28b
が、その比較結果に従い、相反する極性の制御信号を発
生する。スイッチ28c,28dは、制御信号を切替え
スイッチ制御部18の駆動制御に従い、送信部26,2
7の発振器(VCO)へそれぞれ送る。
【0044】すなわち、例えば、スイッチ28cがOF
F(制御信号遮断)状態であり、スイッチ28dがON
(制御信号通過)状態であるときには、送信部26の出
力の位相を基準にして送信部27の出力の位相のずれが
スイッチ28dを介して送信部27へ送られ、送信部2
7の発振器は送信部26の発振器の出力の位相に合わせ
て発振する。したがって、送信部26と送信部27とは
同期がとられたことになる。逆の場合も同様に動作して
同期がとられる。
【0045】上記第2の実施例ではヘテロダイン変調方
式をとっているが、直接変調方式でも同様に構成でき
る。ただし、直接変調方式では位相比較結果が、変調ま
えのキャリアに対してフィードバックされる。
【0046】つぎに、第3の実施例のセット予備方式デ
ィジタル無線送信機を説明する。図10は、第3の実施
例のセット予備方式ディジタル無線送信機のブロック図
である。この無線送信機は、非同期であり、直接変調方
式をとっている。
【0047】第3の実施例の構成は、図3に示す第1の
実施例と基本的には同じであるので、同じ構成部分には
同じ符号を付して説明を省略し、相違点だけを説明す
る。すなわち、位相比較器29が変調・送信部16,1
7からカップラを介して各出力を受け、両出力の位相を
比較する。そして、両者が一致したときに切替えスイッ
チ制御部18へ切替え実行命令を出すようにする。すな
わち、変調・送信部16,17の両出力にはわずかの位
相ずれがあるだけであるから、両出力の位相が一致する
ときは必ずある。したがって、同相になった瞬間に切替
えを行えば、同期を行わなくとも瞬断を防止できる。た
だし、周波数が高くなると速い制御が必要となるので、
この装置は周波数の低いマイクロ波に対して特に有効で
ある。
【0048】図11はこの位相比較器29の動作を説明
する図である。すなわち、切替え要求があると、位相比
較器29は変調・送信部16,17の両出力の位相を比
較し、最高出力点である同相点を検出すると切替えスイ
ッチ制御部18へ切替え実行命令を出す。
【0049】なお、上記第3の実施例では直接変調方式
をとったが、ヘテロダイン方式でもよく、その場合には
変調・送信部16,17の両出力の位相を比較するので
はなく、キャリアを比較するようにしてもよい。
【0050】以上のようにセット予備方式ディジタル無
線送信機では、現用および予備の共用部分に故障の確率
が非常に低いハイブリッドを設けることにより、信頼性
の高い無線送信機を実現し、回線断となる事態を防止で
きる。
【0051】また、ハイブリッドでは、従来のマイクロ
波スイッチのように駆動回路を必要としないので、低コ
ストとなる。また、ディジタル無線通信では、ある程度
のC/Nが確保できればデータ品質の劣化はないので、
平常時は現用送信装置からのみ出力するようにして干渉
を防ぐようにする。一方、対向受信局からフェージング
対策を求められた場合には、送信側が予備装置を含めた
並列出力を行なうことが可能であり、これによって平常
時の4倍の電力を出力することが可能となる。
【0052】さらに、低歪み設計された無線周波電力増
幅器(Bクラス,ABクラス等)を使用すれば、予備待
機中の送信部の消費電力を大幅に節減することも可能で
ある。
【0053】つぎに、セット予備方式ディジタル無線受
信機を説明する。図12は、第4の実施例のセット予備
方式ディジタル無線受信機のブロック図である。この無
線受信機は、復調部を共用する簡易型である。
【0054】マイクロ波(RF)入力が、ハイブリッド
からなる分配器30で分岐され、分岐された同一のRF
信号が受信部31,32へそれぞれ送られる。受信部3
1,32では高周波増幅やRFからIFへの周波数変換
等がそれぞれ行われる。したがって、AGC回路や局部
発振器が備えられている。また、受信部31,32の出
力側にはIF信号を通過または遮断するための後述のI
Fスイッチがそれぞれ設けられている。受信部31,3
2の各出力は、受動回路構成の合成器33へ出力されて
合成された後、復調器34でディジタル直交変調波の復
調が行われてベースバンド信号として出力される。
【0055】切替制御回路35は、受信部31,32の
各出力レベルや各AGC回路出力等をモニタし、そのモ
ニタ結果に応じ各IFスイッチ等を駆動制御するもので
ある。また、切替制御回路35には、外部から手動また
は遠隔操作により、現用と予備との切替えを要求する信
号が入力され、これにより、予備装置の動作確認や切替
制御回路35等の動作確認が行われる。
【0056】さらに、切替制御回路35は受信部31,
32の同期を行う。すなわち、位相比較器35aが受信
部31,32の各IF出力を受け、両出力の位相を比較
する。オペアンプ35bが、その比較結果に従い、相反
する極性の制御信号を発生する。スイッチ35c,35
dは、制御信号を切替制御回路35の駆動制御に従い、
受信部31,32の局部発振器へそれぞれ送る。
【0057】すなわち、例えば、スイッチ35cがOF
F(制御信号遮断)状態であり、スイッチ35dがON
(制御信号通過)状態であるときには、受信部31のI
F出力の位相を基準にして受信部32のIF出力の位相
のずれがスイッチ35dを介して受信部32へ送られ、
受信部32の局部発振器は受信部31の局部発振器の出
力の位相に合わせて発振する。したがって、受信部31
と受信部32とは同期がとられたことになる。逆の場合
も同様に動作して同期がとられる。
【0058】こうした構成により、切替制御回路35が
切替え要求やモニタ結果に基づき受信部31と受信部3
2との間の切替えを行う場合、事前に現用装置の位相に
予備装置の位相を合わせ(常時同期しておいても、また
切替え時にのみ同期するようにしてもよい)、その後に
各IFスイッチを操作して切替えを実行する。このよう
に同期をとって切替えをすることにより瞬断を防止でき
る。この切替えは、後述するように、一時的に両出力を
ダブらせた後に切替えるようにする。
【0059】また、受信部31と受信部32とを常時同
期させておいて、受信部31のIF出力と受信部32の
IF出力とを、両者に異常が無い限り、常時合成するよ
うに各IFスイッチを操作するようにしてもよい。この
場合には、分配器30でC/Nが3dB低下した分を合
成器33で回復することができる。
【0060】上記第4の実施例では、各IF出力の位相
を比較しているが、各局部発振器出力の位相を比較する
ようにしてもよい。また、第4の実施例では、切替制御
回路35に選択的位相制御回路を設けたが、これに代わ
って、切替制御回路35に選択的ロッキング回路を設け
るようにしてもよい。
【0061】図13はこの選択的ロッキング回路を示
す。すなわち、受信部31,32の各局部発振器の出力
が接続されたサーキュレータ35e,35fと、切替制
御回路35からオンオフ作動されるスイッチ35g,3
5hと、ダミーロード35i,35jとからなる。そし
て、例えば、スイッチ35gがオフ,スイッチ35hが
オンの場合(受信部31が現用である場合に相当)、受
信部31の局部発振器の出力がサーキュレータ35e,
35fを通って受信部32の局部発振器へ入力される。
一方、受信部32の局部発振器の出力はサーキュレータ
35fおよびスイッチ35hを経てダミーロード35j
へ至り、ここで吸収されてしまう。この結果、受信部3
2の局部発振器は受信部31の局部発振器の出力で強制
ロッキングをかけられることになり、受信部31,32
の各局部発振器は同期のとれた発振を行う。逆に、スイ
ッチ35gがオン,スイッチ35hがオフの場合(受信
部32が現用である場合に相当)は、受信部31の局部
発振器が受信部32の局部発振器の出力で強制ロッキン
グをかけられることになる。この同期は常時行なうよう
にしても、また、切替制御回路35によるスイッチ切替
え時のみに行うように(瞬時同期)してもよい。
【0062】図14は、第4の実施例の受信部31,3
2に内蔵されるIFスイッチおよび合成器33の第1の
構成例を示す回路図である。受信部31のIFスイッチ
は、リレースイッチS11,S22や抵抗Ro等から構成さ
れ、同様に受信部32のIFスイッチは、リレースイッ
チS12,S21や抵抗Ro等から構成される。また、合成
器33は2つの抵抗Roからなる。
【0063】ここでは、受信部31のIF出力と受信部
32のIF出力とを、常時合成するように各IFスイッ
チを操作する場合について説明する。この場合、リレー
スイッチS11,S22,S12,S21はいずれも通常、図に
点線で示す位置にある。
【0064】図15は各IFスイッチの動作と、合成器
33出力との関係を示す図である。まず、リレースイッ
チS11,S22,S12,S21がすべて図14に示す点線位
置にある場合、同期された受信部31のIF出力と受信
部32のIF出力とが合成されて、出力レベル0dB、
出力インピーダンスRoで出力される。なお、受信部3
1および受信部32の元々の出力インピーダンスは0Ω
とする。
【0065】つぎに、受信部32のIF出力だけを出力
する場合、まずリレースイッチS11が点線位置から離れ
る()。これにより出力インピーダンスが2Roとな
り、合成器33出力は3.52dBだけ低下する。その
後、リレースイッチS12が実線位置になる()。これ
により出力インピーダンスがRoとなり、合成器33出
力は0dBに戻る。なお再び、受信部31のIF出力と
受信部32のIF出力とを合成する場合、まずリレース
イッチS12が実線位置を離れる()。これにより出力
インピーダンスが2Roとなり、合成器33出力は3.
52dBだけ低下する。その後、リレースイッチS11
点線位置に達する()。これにより出力インピーダン
スがRoとなり、合成器33出力は0dBに戻る。
【0066】以上のように、切替えによっても合成器3
3出力は3.52dBだけの低下に止めることができ
る。なお、例えば受信部31が頓死した場合()に
は、合成器33出力は6.0dB低下し、リレースイッ
チS11,S12を実線位置にする()ことにより合成器
33出力は0dBに戻る。
【0067】図16は、第4の実施例の受信部31,3
2に内蔵されるIFスイッチおよび合成器33の第2の
構成例を示す回路図である。この回路でも図14に示し
た第1の構成例と同じ動作をする。ただし、第2の構成
例では、切替えによって低下する合成器33出力は2.
5dBとなる。なお、図中、受信部31および受信部3
2の元々の出力インピーダンスをRoΩとする。
【0068】ところで、復調器34が4QAM用なら
ば、図14および図16に示す切替スイッチは無瞬断ヒ
ットレス動作となる。しかし、多値直交変調波に対して
は無瞬断ヒットレス動作とはならない。復調器34が多
値直交変調波用の場合は、その入力レベルの急変は許さ
れないので、受信部31および受信部32内のIFスイ
ッチには図17に示すようなレベル急変阻止回路を付加
する必要がある。これで出力変動が緩やかとなり、復調
器34内のAGCがこの変動を吸収できるので、多値直
交変調波に対しても無瞬断ヒットレス切替えが可能とな
る。
【0069】このレベル急変阻止回路の付加によって、
復調器34への入力レベルは図18のようになる。つぎ
に、第5の実施例のセット予備方式ディジタル無線受信
機を説明する。
【0070】図19は、第5の実施例のセット予備方式
ディジタル無線受信機のブロック図である。この無線受
信機は、ベースバンド出力を切り替えるタイプのもので
ある。すなわち、マイクロ波(RF)入力が、ハイブリ
ッドからなる分配器36で分岐され、分岐された同一の
RF信号が受信部37,38および復調部39,40へ
それぞれ送られる。受信部37,38では高周波増幅や
RFからIFへの周波数変換等がそれぞれ行われ、復調
部39,40ではディジタル直交変調波の復調がそれぞ
れ行われる。そして、復調部39,40の出力側にはベ
ースバンド(BB)出力を通過または遮断するためのB
Bスイッチがそれぞれ設けられている。復調部39,4
0の各出力は受動回路構成の合成器41へ出力されて合
成された後、ベースバンド出力として出力される。
【0071】切替制御回路42は、復調部39,40の
各フレーム同期外れ、BER(biterror ratio)、出力
レベルをモニタし、復調部39,40のいずれかに異常
があると判断したときに、その異常な方が現用であるな
らば、予備の正常な方からの信号を出力するようにBB
スイッチへ制御指令を送る。
【0072】また、切替制御回路42には、外部から手
動または遠隔操作により、現用と予備との切替えを要求
する信号が入力され、これにより、予備装置の動作確認
や切替制御回路42およびBBスイッチの動作確認が行
われる。
【0073】復調部39,40に設けられる各BBスイ
ッチおよび合成器41の構成は、図14または図16に
示すIFスイッチおよび合成器33の構成と同一であ
る。ただし、図14または図16に示すIFスイッチお
よび合成器33は、IF出力に対して適用されたもので
あるが、第5の実施例の各BBスイッチおよび合成器4
1はベースバンド出力に対して適用されたものである。
【0074】こうした構成により、C/Nの改善は無い
ものの、ヒットレス切替えが容易に実現する。図20
は、第6の実施例のセット予備方式ディジタル無線受信
機のブロック図である。この無線受信機は、図12に示
した第4の実施例と、図19に示した第5の実施例とを
一緒にした構成を持つものである。したがって、同一構
成部分に同一符号を付して説明を省略する。この第6の
実施例により、高信頼性のセット予備方式ディジタル無
線受信機が実現する。
【0075】図21は、第7の実施例のセット予備方式
ディジタル無線受信機のブロック図である。第7の実施
例では現用装置と予備装置とを同期させず、両者の位相
が一致したときに切替えを行うタイプのものである。
【0076】マイクロ波(RF)入力が、ハイブリッド
からなる分配器43で分岐され、分岐された同一のRF
信号が受信部44,45へそれぞれ送られる。受信部4
4,45では高周波増幅やRFからIFへの周波数変換
等がそれぞれ行われる。受信部44,45の出力側には
IF信号を通過または遮断するためのIFスイッチがそ
れぞれ設けられている。受信部44,45の各出力は受
動回路構成の合成器46へ出力されて合成されてIF出
力として出力される。各IFスイッチおよび合成器46
の構成は、図14または図16に示すIFスイッチおよ
び合成器33の構成と同一である。
【0077】スイッチ制御回路47は、受信部44,4
5の各出力レベルや各AGC回路出力等をモニタし、そ
のモニタ結果および後述の位相比較結果に応じ各IFス
イッチ等を駆動制御するものである。また、スイッチ制
御回路47には、外部から手動または遠隔操作により、
現用と予備との切替えを要求する信号が入力され、この
信号が入力されたときも、後述の位相比較結果に応じ各
IFスイッチ等を駆動制御して、予備装置の動作確認や
スイッチ制御回路47等の動作確認が行われる。
【0078】位相比較器48は受信部44,45の各I
F出力を受け、両出力の位相を比較する。そして、両者
が一致したときにスイッチ制御回路47へ切替え実行命
令を出すようにする。すなわち、受信部44,45の両
出力にはわずかの位相ずれがあるだけであるから、両出
力の位相が一致するときは必ずある。したがって、同相
になった瞬間に切替えを行えば、同期を行わなくとも瞬
断を防止できる。
【0079】以上のように、セット予備方式ディジタル
無線受信機においても、現用と予備の共用部に設けられ
る合成器が受動回路となるので、信頼度が向上する。ま
た、IF出力を合成する装置では、C/Nが3dB改善
される。これはIF中継器にも適用できる。
【0080】さらに、切替えスイッチ動作は、一旦同相
で合成した後、切替えを行うので、無瞬断かつヒットレ
ス動作となる。
【0081】
【発明の効果】以上説明したようにセット予備方式ディ
ジタル無線送信機では、現用および予備の共用部分に故
障の確率が非常に低いハイブリッドを設けることによ
り、信頼性の高い無線送信機を実現し、回線断となる事
態を防止できる。
【0082】また、ディジタル無線通信では、ある程度
のC/Nが確保できればデータ品質の劣化はないので、
平常時は現用送信装置からのみ出力するようにして干渉
を防ぐようにする。一方、対向受信局からフェージング
対策を求められた場合には、予備装置を含めた並列出力
を行なうことが可能であり、これによって平常時の4倍
の電力を出力することが可能となる。
【0083】またさらに、セット予備方式ディジタル無
線受信機においても、現用と予備の共用部に設けられる
合成器が受動回路となるので、回線断が防止され、信頼
度が向上する。
【0084】また、IF出力を合成するタイプの受信装
置では、合成器を設けることによりC/Nが3dB改善
される。この改善方法はIF中継器にも適用できる。さ
らに、受信装置の切替えスイッチ動作は、一旦同相で合
成した後、切替えを行うので、無瞬断かつヒットレス動
作を可能とする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のセット予備方式ディジタル無線送信機
の原理を説明する図である。
【図2】本発明のセット予備方式ディジタル無線受信機
の原理を説明する図である。
【図3】第1の実施例のセット予備方式ディジタル無線
送信機のブロック図である。
【図4】変調・送信部のリング変調器に対して設けられ
るスイッチを説明する図である。
【図5】図4(A)に示すリング変調器およびスイッチ
の具体的な構成を示す回路図である。
【図6】リレースイッチの動作と変調・送信部の出力状
態との関係を示すタイミングチャートである。
【図7】リング変調器およびスイッチの具体的な他の構
成を示す回路図である。
【図8】変調・送信部の出力状態を示すタイミングチャ
ートである。
【図9】第2の実施例のセット予備方式ディジタル無線
送信機のブロック図である。
【図10】第3の実施例のセット予備方式ディジタル無
線送信機のブロック図である。
【図11】位相比較器の動作を説明する図である。
【図12】第4の実施例のセット予備方式ディジタル無
線受信機のブロック図である。
【図13】選択的ロッキング回路図である。
【図14】第4の実施例の受信部に内蔵されるIFスイ
ッチおよび合成器の第1の構成例を示す回路図である。
【図15】各IFスイッチの動作と、合成器出力との関
係を示す図である。
【図16】第4の実施例の受信部に内蔵されるIFスイ
ッチおよび合成器の第2の構成例を示す回路図である。
【図17】レベル急変阻止回路図である。
【図18】復調器への入力レベルを示す図である。
【図19】第5の実施例のセット予備方式ディジタル無
線受信機のブロック図である。
【図20】第6の実施例のセット予備方式ディジタル無
線受信機のブロック図である。
【図21】第7の実施例のセット予備方式ディジタル無
線受信機のブロック図である。
【図22】従来のセット予備方式のディジタル無線送信
機の一例の概略構成を示すブロック図である。
【図23】従来のセット予備方式のディジタル無線受信
機の標準タイプを示すブロック図である。
【図24】従来のセット予備方式のディジタル無線受信
機の簡易タイプを示すブロック図である。
【符号の説明】
1 第1の送信出力手段 1a ディジタル変調器 1b スイッチ手段 2 第2の送信出力手段 2a ディジタル変調器 2b スイッチ手段 3 ハイブリッド 4 同期制御手段 5 切替え制御手段 6 第1の受信手段 6a スイッチ手段 7 第2の受信手段 7a スイッチ手段 8 合成手段 9 同期制御手段 10 切替え制御手段

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同一無線周波数を扱う現用および予備の
    回路を備えたセット予備方式ディジタル無線送信機にお
    いて、 少なくともディジタル変調器(1a,2a)をそれぞれ
    備えるとともに、信号経路にスイッチ手段(1b,2
    b)をそれぞれ備えた第1および第2の送信出力手段
    (1,2)と、 前記第1および第2の送信出力手段(1,2)からの各
    出力を結合するハイブリッド(3)と、 を有することを特徴とするセット予備方式ディジタル無
    線送信機。
  2. 【請求項2】 前記第1および第2の送信出力手段
    (1,2)内のスイッチ手段(1b,2b)は、前記デ
    ィジタル変調器(1a,2a)への変調信号入力部を開
    放または短絡する手段を備えることを特徴とする請求項
    1記載のセット予備方式ディジタル無線送信機。
  3. 【請求項3】 前記第1および第2の送信出力手段
    (1,2)内のスイッチ手段(1b,2b)は、前記デ
    ィジタル変調器(1a,2a)と変調信号入力部との結
    合度を緩やかなものへ変えるスイッチ手段を備えること
    を特徴とする請求項1記載のセット予備方式ディジタル
    無線送信機。
  4. 【請求項4】 前記第1の送信出力手段(1)と第2の
    送信出力手段(2)とを同期させる同期制御手段(4)
    と、 前記第1および第2の送信出力手段(1,2)内のスイ
    ッチ手段(1b,2b)の動作を制御する切替え制御手
    段(5)と、 をさらに有することを特徴とする請求項1記載のセット
    予備方式ディジタル無線送信機。
  5. 【請求項5】 前記同期制御手段(4)は、前記各スイ
    ッチ手段(1b,2b)の切替え時のみ動作することを
    特徴とする請求項4記載のセット予備方式ディジタル無
    線送信機。
  6. 【請求項6】 前記切替え制御手段(4)は、前記第1
    および第2の送信出力手段(1,2)のうちの一方から
    のみ前記ハイブリッド(3)へ出力されるように前記各
    スイッチ手段(1b,2b)を動作させる他、両方から
    同時に前記ハイブリッド(3)へ出力されるように前記
    各スイッチ手段(1b,2b)を動作させる手段を備え
    ることを特徴とする請求項4記載のセット予備方式ディ
    ジタル無線送信機。
  7. 【請求項7】 前記第1および第2の送信出力手段
    (1,2)にそれぞれ内蔵されるキャリア発生手段の出
    力を受けて位相を比較し、同相を検出する位相比較手段
    と、 前記位相比較手段からの同相検出に従い、前記第1およ
    び第2の送信出力手段(1,2)内のスイッチ手段(1
    b,2b)の動作を制御する切替え制御手段と、 をさらに有することを特徴とする請求項1記載のセット
    予備方式ディジタル無線送信機。
  8. 【請求項8】 前記第1および第2の送信出力手段
    (1,2)からの各送信出力を受けて位相を比較し、同
    相を検出する位相比較手段と、 前記位相比較手段からの同相検出に従い、前記第1およ
    び第2の送信出力手段(1,2)内のスイッチ手段(1
    b,2b)の動作を制御する切替え制御手段と、 をさらに有することを特徴とする請求項1記載のセット
    予備方式ディジタル無線送信機。
  9. 【請求項9】 同一無線周波数を扱う現用および予備の
    回路を備えたセット予備方式ディジタル無線受信機にお
    いて、 信号経路にスイッチ手段(6a,7a)をそれぞれ備え
    た第1および第2の受信手段(6,7)と、 前記第1および第2の受信手段(6,7)からの各出力
    を合成する受動回路構成の合成手段(8)と、 を有することを特徴とするセット予備方式ディジタル無
    線受信機。
  10. 【請求項10】 前記第1および第2の受信手段(6,
    7)に備えられる各スイッチ手段(6a,7a)は、各
    IF信号の出力遮断を行うIFスイッチをそれぞれ備え
    ることを特徴とする請求項9記載のセット予備方式ディ
    ジタル無線受信機。
  11. 【請求項11】 前記第1および第2の受信手段(6,
    7)に備えられる各スイッチ手段(6a,7a)は、各
    IF信号の出力を緩やかなものに変えるIFスイッチ手
    段をそれぞれ備えることを特徴とする請求項9記載のセ
    ット予備方式ディジタル無線受信機。
  12. 【請求項12】 前記第1および第2の受信手段(6,
    7)に備えられる各スイッチ手段(6a,7a)は、各
    ベースバンド信号の出力遮断を行うベースバンドスイッ
    チをそれぞれ備えることを特徴とする請求項9記載のセ
    ット予備方式ディジタル無線受信機。
  13. 【請求項13】 前記第1の受信手段と第2の受信手段
    (6,7)とを同期させる同期制御手段(9)と、 前記第1および第2の受信手段(6,7)内のスイッチ
    手段(6a,7a)の動作を制御する切替え制御手段
    (10)と、 をさらに有することを特徴とする請求項9記載のセット
    予備方式ディジタル無線受信機。
  14. 【請求項14】 前記切替え制御手段(10)は、前記
    合成手段(8)への出力を前記第1および第2の受信手
    段(6,7)のうちの一方から他方へ切り替えるとき、
    一時的に、前記第1および第2の受信手段(6,7)の
    両方の出力が同時に前記合成手段(8)へ出力されるよ
    うに前記各スイッチ手段(6a,7a)を動作させる手
    段を備えることを特徴とする請求項13記載のセット予
    備方式ディジタル無線受信機。
  15. 【請求項15】 前記切替え制御手段(10)は、前記
    第1および第2の受信手段(6,7)の両方の出力が同
    時に前記合成手段(8)へ出力されるように前記各スイ
    ッチ手段(6a,7a)を動作させる手段を備えること
    を特徴とする請求項13記載のセット予備方式ディジタ
    ル無線受信機。
  16. 【請求項16】 前記同期制御手段(9)は、前記第1
    および第2の受信手段(6,7)から各IF出力または
    各局部発振出力を受けて位相を比較する位相比較手段
    と、その比較結果に従い、相反する極性の制御信号を発
    生する制御信号発生手段と、前記制御信号を前記第1ま
    たは第2の受信手段(6,7)のPLL回路構成の局部
    発振器へ選択的に出力するスイッチ手段とを備えること
    を特徴とする請求項13記載のセット予備方式ディジタ
    ル無線受信機。
  17. 【請求項17】 前記第1および第2の受信手段(6,
    7)からのIF出力を受けて位相を比較し、同相を検出
    する位相比較手段と、 前記位相比較手段からの同相検出に従い、前記第1およ
    び第2の受信手段(6,7)内のスイッチ手段(6a,
    7a)の動作を制御する切替え制御手段と、 をさらに有することを特徴とする請求項9記載のセット
    予備方式ディジタル無線受信機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002359578A (ja) * 2001-06-01 2002-12-13 Hitachi Kokusai Electric Inc ディジタル無線伝送装置
JP2005142934A (ja) * 2003-11-07 2005-06-02 Toshiba Corp 送信装置および送信回路

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