JP4166874B2 - 自動販売機の商品搬出装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動販売機の各コラムに設けられている商品の搬出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
以下の説明では、タバコなどの箱状の商品を販売する自動販売機について説明する。このような自動販売機において、販売される商品は、自動販売機内に備えられる複数のコラムにそれぞれ積層されて収納されている。各コラムの下部には、それぞれ商品の搬出装置が配置されており、コラム内の最下層の商品をコラム外に搬出する。
【0003】
利用者がこのような商品を購入する場合、自動販売機の前面扉に配置され、複数の商品サンプルと一対一に対応付けられている複数の選択ボタンを操作する。各選択ボタンは各コラムに対応付けられている。自動販売機に装備されているマイクロコンピュータなどからなる制御装置は選択ボタンを含むスイッチマトリクスを走査しており、利用者がこの選択ボタンの所望の一つを押圧操作すると、操作された選択ボタンを検出する。次に、操作された選択ボタンに対応付けられているコラムに備えられている前記搬出装置が作動し、コラムに積層されて収納されている商品の最下層の商品をコラム外に搬出する。搬出された商品は、コラム近傍からに前記前面扉に形成されている取出口に向けて設けられているシュート内を、前記取出口に向けて滑り落ちる。
【0004】
従来技術の自動販売機のコラム装置1の系統図を図12に示す。コラム装置1は、箱型の商品2が、1列に積層されて収納されているコラム3と、コラム3の下部に設けられ、コラム3の最下層の商品2を搬出方向A1に沿ってコラム3外に搬出する搬出装置4とを備えている。コラム3は、商品2をその外周で囲むフレーム5を備えている。
【0005】
コラム3の下部に設けられている搬出装置4は、モータ6によって回転駆動される一対のプーリ7、8と、プーリ7、8に巻き掛けられ、走行方向A2に走行駆動されるベルト9と、ベルト9の相互に対称な位置にそれぞれ固定されている押圧板10、11とを備えている。プーリ7、8の間には、コラム3内の前記最下層の商品2の有無を検出するための角変位自在なアクチュエータ12を有する検出スイッチSWが設けられている。検出スイッチSWのアクチュエータ12は、コラム3内の最下層の商品2によって押圧される位置に配置される。即ち、コラム3内に商品2が存在する場合には、最下層の商品2がアクチュエータ12を押圧して検出スイッチSWをオン状態にする。
【0006】
一方、コラム3内の商品2が売切れ状態となった場合、アクチュエータ12は商品2によって押圧されず、検出スイッチSWは常にオフ状態になる。自動販売機に備えられるマイクロコンピュータなどからなる制御装置は、検出スイッチSWのオン状態或いはオフ状態を検出することにより、コラム3内の商品が売切れ状態であるかどうかを判別する。
【0007】
以下に、コラム装置1の動作について説明する。自動販売機の選択ボタンが操作されると、モータ6が起動されてプーリ7、8が回転しべルト9が走行する。このとき、押圧板11が図12に示される位置から走行方向A2に沿って走行し、コラム3内の最下層の商品2を搬出方向A1に沿って押圧しコラム3外に搬出する。このとき、検出スイッチSWは、最下層の商品2が検出スイッチSWを通過すると、そのアクチュエータ12が最下層の商品2によって押圧されたオン状態から、オフ状態に遷移する。このオフ状態は、最下層の次段の商品2が、搬出されつつある最下層の商品2によって支持されている期間だけ持続する。
【0008】
最下層の商品2がコラム3から搬出されると、前記最下層の次段の商品2が下方に落下し、検出スイッチSWのアクチュエータ12が押圧され、検出スイッチSWがオン状態に遷移する。制御装置は、この遷移を検出してモータ6を停止する。
【0009】
一方、コラム3内の商品を搬出したとき、売切状態となると、商品の搬出後に検出スイッチSWは、最下層の次段の商品によっては押圧されないので、この非押圧状態が所定期間継続すると、制御装置は売切状態と判断し、押圧板11が商品2をコラム3から搬出する動作が完了したタイミング付近まで所定期間だけモータ6を回転された後、制御装置の制御によってモータ6が停止される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来の自動販売機の場合、以下のような問題点がある。自動販売機では、前記ベルトとしてゴムベルトが使用されることが多く、モータ6やプーリ7、8の軸受(図示せず)や各種可動部にはグリスなどの潤滑剤が注油されている。このとき、前記ゴムベルトは温度で伸縮し、また、グリスなどの潤滑剤は温度によってその粘度が変化することが知られている。
【0011】
即ち、高温になるほど、ゴムベルトは伸びグリスの粘度は低下する。一方、低温になるほどゴムベルトは収縮し、グリスの粘度が増大する。従って、前記売切状態検出の後のモータ6が回転される所定期間が比較的短く設定されていると、低温時に前記押圧板10、11の走行距離が不足し、商品をコラム3から離脱するまで移動できず搬出不良となる不具合が発生する。
【0012】
一方、前記モータ6が回転される所定期間が比較的長く設定されていると、高温時に前記押圧板10、11の走行距離が過大になり、売切状態のときに、前記押圧板10、11がコラム3直下の位置で停止することになり、新たな商品2の装入時に押圧板10、11の上に重ねてしまい、商品2の搬出不良が発生したり、商品を損傷するなどの問題点を発生する。このような点で、従来の自動販売機の動作上の信頼性が低いという問題点がある。
【0013】
本発明は、上記問題点を解決しようとしてなされたものであり、その目的は、周囲の温度によっても商品の搬出動作を高精度で行うことができ、動作上の信頼性を向上することができる自動販売機の商品搬出装置を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明の自動販売機の自動販売機の商品搬出装置は、商品が積層されて収納されるコラム下部から商品を搬出する商品搬出装置であって、駆動源によって走行駆動される走行部材と、走行部材に設置され、コラム内の最下層の商品を押圧して搬出するための押圧部材と、コラム下部に配置され、最下層の商品によって押圧されると共に、押圧部材によっても押圧され、押圧時に検出信号を出力する検出手段と、検出手段からの検出信号の有無を識別して、検出手段の動作状態が検出状態から非検出状態に遷移し、非検出状態がコラムにおける次段の商品の落下に要する期間を超える予め定める第1期間に亘り継続した場合、走行部材を走行駆動し、検出手段が押圧部材の通過によって検出状態から非検出状態に遷移すると、押圧部材のコラムからの離脱に要する期間程度であって第1期間より短い予め定める第2期間の経過後、走行部材を停止させる制御手段とを備えている。
【0015】
【作用】
本発明において、商品はコラムに積層されて収納されている。このコラム下部に商品搬出装置が設けられる。商品搬出装置において、走行部材が駆動源によって走行駆動され、この走行部材に設置される押圧部材は、コラム内の最下層の商品を押圧してコラムから搬出する。また、コラム下部には検出手段が配置される。検出手段は、コラム内の最下層の商品によって押圧されると共に、押圧部材によっても押圧され、それぞれの押圧時に検出信号を出力する
制御手段は、検出手段からの検出信号の有無を識別して、前記商品或いは押圧部材を検出する。コラム内の商品が最後の一つである場合、押圧部材がこの商品を押圧してコラムから搬出すると、検出手段の動作状態が検出状態から非検出状態に遷移する。この非検出状態がコラムにおける次段の商品の落下に要する期間を超える予め定める第1期間に亘り継続した場合、制御手段は駆動源を駆動して走行部材を走行駆動する。これにより、押圧部材はコラム内に商品が無い状態で検出手段の設置位置に到達し、検出手段が押圧部材の通過によって検出状態から非検出状態に遷移する。この遷移を制御手段が検出した後、押圧部材のコラムからの離脱に要する期間程度の予め定める第2期間の経過後、制御手段は駆動源を停止し走行部材を停止させる。
【0016】
このようにして、本発明の自動販売機の商品搬出装置によれば、商品の売切状態が検出されたとき、商品の搬出後に前記押圧部材が検出手段を通過したタイミングを起点として、前記第2期間の経過後に押圧部材の移動を停止するようにした。従って、押圧部材の単位時間当りの移動距離が、周囲の温度の変化などに起因して変化する場合でも、コラム内の最後の商品を搬出した後の押圧部材を、コラムから離れた所定の位置に停止するように設定することができる。これにより、温度変化によっても商品の搬出を高精度に行うことができ、動作上の信頼性を向上することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明を実施の形態を以下に説明する。図1〜図11に本発明の一実施例を示す。図1は本発明の一実施例の自動販売機21に用いられる商品搬出装置20の正面視の系統図であり、図2は商品搬出装置20の側方から見た断面図であり、図3は商品搬出装置20の簡略化した平面図であり、図4は自動販売機21の正面図であり、図5は自動販売機21の電気的構成を示すブロック図であり、図6は自動販売機21の動作を説明するフローチャートであり、図7および図8は商品搬出装置20の動作を説明するタイミングチャートであり、図9〜図11は本実施例の動作を説明する系統図である。
【0018】
以下、図4を参照して自動販売機21の外観上の構成について説明する。本実施例の自動販売機21は、例として煙草等の箱型の商品を販売するものであり、前面扉22の前面に複数段に亘る商品の展示部23が設けられている。前面扉22の前面には、商品の選択ボタン24、紙幣の挿入口25、硬貨の投入口26、投入された金額を表示する金額表示器27、釣銭の払い戻し時に操作される返却レバー28、釣銭が返却される返却口29、及び商品の取出し口30が設けられる。前記選択ボタン24には、売り切れ状態を表示する売り切れランプ31と、投入された金額によって選択された商品が販売可能かどうかを識別する販売可能ランプ32とが内蔵されている。
【0019】
以下、図1〜図3を参照して、自動販売機21に内蔵されるコラム装置45の構成について説明する。コラム装置45は、箱型の商品46が、1列に積層されて収納されているコラム47と、コラム47の下部に設けられ、コラム47の最下層の商品46aを搬出方向A1に沿ってコラム47外に搬出する商品搬出装置(以下、搬出装置)48とを備えている。コラム47は、商品46をその外周で囲むフレーム49を備えている。
【0020】
コラム47の下部に設けられている搬出装置48は、駆動源であるモータ50によって回転駆動される一対のプーリ51、52と、プーリ51、52に巻き掛けられ、走行方向A2に走行駆動される走行部材であるベルト53と、ベルト53の相互に対称な位置にそれぞれ固定されている押圧部材である押圧板54、55とを備えている。ベルト53は、ガイドフレーム56の内部に設置され、前記最下層の商品46aは、ガイドフレーム56上を押圧板54、55に押されて滑って移動する。ガイドフレーム56の上端部の溝57内を押圧板54、55が移動する。押圧板54、55は、ベルト53に取り付けられている取付部58と、取付部58の先端から図1の紙面と垂直方向に延びる押圧部59とが、それぞれ一体に形成されている。
【0021】
プーリ51、52の間には、コラム47内の前記最下層の商品46aの有無を検出するための角変位自在なアクチュエータ60を有する検出手段である検出スイッチSW1が設けられている。検出スイッチSW1のアクチュエータ60は、コラム47内の最下層の商品46aによって押圧される位置に配置され、その先端には突起61が設けられる。突起61は、ガイドフレーム56の前記溝57を介して上方に突出し、前記最下層の商品46a及び押圧板54、55の押圧部59によってそれぞれ押圧可能とされる。
【0022】
即ち、コラム47内に商品46が存在する場合には、最下層の商品46aがアクチュエータ60の突起61を押圧して検出スイッチSW1をオン状態にし、検出信号を出力させる。一方、コラム47内の商品46が売切れ状態となった場合、アクチュエータ60は商品46によって押圧されず、検出スイッチSW1は常にオフ状態になり、前記検出信号は出力されない。また、ベルト53が走行しているときに押圧板54、55が検出スイッチSW1の設置位置に到達した場合でも、前述したように押圧板54、55の押圧部59が、アクチュエータ6−の突起61を押圧して、検出スイッチSW1をオフ状態からオン状態に遷移して検出信号を出力し、更にオフ状態へと遷移させて検出信号の出力を停止させる。
【0023】
自動販売機に備えられるマイクロコンピュータなどからなる制御装置は、検出スイッチSW1のオン状態或いはオフ状態に対応して出力され或いは停止される検出信号を検出することにより、後述するように、コラム47内の商品が売切れ状態であるかどうかを判別すると共に、搬出装置48の押圧板54、55が検出スイッチSW1の設置位置を通過したかどうかを検出することができる。
【0024】
以下、図5を参照して自動販売機21の電気的構成について説明する。自動販売機21は例としてマイクロコンピュータなどで実現される制御手段である制御部33を備えており、制御部33には、前面扉22の内部に配置されている前述した構成を有する複数列のコラム47が接続され、商品の各コラム47からの搬出が行われる。コラム47の内部には、例として煙草などの箱型の商品が積み重ねられて収納され、各コラム47毎にコラム番号1〜nが設定されている。前記前面扉22の前面の前記選択ボタン24も制御部33に接続されている。各選択ボタン24に前述したように内蔵されている売切ランプ31および販売可能ランプ32も制御部33にそれぞれ接続されている。
【0025】
前記制御部33には、各コラム47から取り出された商品を、前記取出し口30に搬出する前記搬出装置48、挿入された紙幣の受け入れ処理を行うビルバリ36、投入された硬貨の受け入れ処理を行うコインメック37、前記金額表示器27及び商品に関する各種データを制御部33に入力するために用いられる操作パネル38が接続されている。制御部33には、CPU(中央制御ユニット)41と、外部とのデータや信号の入出力にI/Oポート42、タイマ43およびメモリ44が備えられている。本実施例では、制御部33に接続されている前記搬出装置48として、実際にはコラム47毎に設置されている前記検出スイッチSW1およびモータ50が接続されている。
【0026】
以下に、図5〜図8を併せて参照して、自動販売機21の動作、特に、コラム装置45の動作について説明する。
【0027】
(1)コラム47内の商品46が売切れ状態ではない場合。
【0028】
販売モードに設定されている自動販売機21において、選択ボタン24が操作されるまでの初期状態の期間において、搬出装置48の押圧板54、55は、図1に示される基準位置に位置している。このとき、検出スイッチSW1のアクチュエータ60の突起61は、コラム47内の最下層の商品46aに押圧され、検出スイッチSW1は図7(2)に示されるようにオン状態であり、モータ50は、図7(1)に示されるようにオフ(停止)状態である。
【0029】
利用者が所望の選択ボタン24を操作すると、ステップa1において、制御部33はこの操作を検出し、ステップa2において、図7(1)に示されるように時刻t1で、操作された選択ボタン24に対応するコラム47に備えられるモータ50を起動する、或いはモータ50の動力を電磁クラッチなどによってプーリ51、52に選択的に伝達する。押圧板55が移動を開始しても、最下層の商品46aが検出スイッチSW1のアクチュエータ60の突起61を押圧している期間は、検出スイッチSW1はオン状態を維持する。
【0030】
ステップa3において、制御部33は、検出スイッチSW1がオン状態からオフ状態に遷移したかどうかを判別する。前記コラム47内の最下層の商品46aが、押圧板55によって検出スイッチSWの前記突起61から搬出方向A1に外れる位置まで移動したタイミングの図7(2)の時刻t2で検出スイッチSW1はオフ状態に遷移する。従って、このときまで、ステップa3の判断は否定となり、制御部33は、ステップa2のモータ50の駆動を継続する。
【0031】
モータ50が回転駆動されて、押圧板55がコラム47の最下層の商品46aを搬出方向A1に沿って移動し、該最下層の商品46aが検出スイッチSW1の突起61から外れた位置に移動すると、図7(1)の時刻t2で検出スイッチSW1がオフ状態に遷移する。このとき、図6のステップa3の判断が肯定になり、ステップa4でタイマ43aが起動され、第1期間である期間T1の計時を開始する。期間T1は、図1における検出スイッチSW1の設置位置から搬出方向A1に沿ってコラム47から十分に外れる位置までの走行時間として定められる。この状態は、最下層の次段の商品46が最下層の商品46aの上に乗っている状態であり、検出スイッチSW1はオフ状態を継続する。
【0032】
次に、ステップa5で検出スイッチSW1がオン状態に遷移したかどうかが判断される。この判断が否定ならばステップa6で、タイマ46aによる前記期間T1の計時が終了したかどうかを判断する。この判断が否定ならば、制御装置33はモータ50を駆動しつつ、ステップa5で検出スイッチSW1がオン状態に遷移するのを待機する。
【0033】
前記期間T1は、押圧板55によってコラム47内の最下層の商品46aがコラム47から搬出された後、最下層の商品46aの次段の商品46が最下層に落下してこないことを確認するための期間である。即ち、コラム47内の商品46が売切れ状態になったかどうかを判別する為の期間である。
【0034】
コラム47内の商品46が売切れ状態でなければ、前記期間T1が経過する以前に、最下層の次段の商品46が最下層に落下する。このとき、検出スイッチSW1のアクチュエータ60は、商品46の落下によって押圧され、検出スイッチSW1は図7(2)に示されるように時刻t3でオン状態に遷移する。制御部33は、検出スイッチSW1の上記オン状態への遷移を検出する。このとき、図6のステップa5の判断が肯定になり、処理はステップa14に移り、モータ50を停止させる。この後処理は、ステップa1に戻り、以下、同様な処理が繰り返される。
【0035】
(2)コラム47内の商品46が売切れ状態の場合。
【0036】
自動販売機21が図6のステップa1で選択ボタン24の操作を待機している期間では、搬出装置48の押圧板54、55は、図1に示される基準位置に位置している。検出スイッチSW1のアクチュエータ60は、コラム47内の最下層の商品46aに押圧され、検出スイッチSW1は図8(2)に示されるようにオフ状態であり、モータ50は図8(1)に示されるようにオフ(停止)状態である。利用者が所望の選択ボタン24を操作すると、前述したステップa1〜a6の処理が行われる。即ち、操作された選択ボタン24に対応するコラム47に備えられるモータ50を、図8(1)の時刻t11で起動する。図8(2)の時刻t12で検出スイッチSW1はオフ状態に遷移し、このとき、ステップa4でタイマ43aが起動され、図8(3)に示されるように、期間T1の計時を開始する。
【0037】
コラム47内の商品46が売切れ状態であれば、検出スイッチSW1がオンすることなく、前記期間T1が経過する。このとき、ステップa6の判断が肯定になり、ステップa7で、図8(1)に示されるように期間T1が経過した時刻t13でモータ50が一旦停止される。次に、ステップa8において、その直後の時刻t14でモータ50が再度起動される。
【0038】
次に制御部33は、ステップa9において、検出スイッチSW1のオン状態への遷移を待機する。この待機状態は、例として、図1における押圧板55によってコラム47内の最後の商品が排出された場合、押圧板54の図2における押圧部59によって検出スイッチSW1のアクチュエータ60の突起61が押圧される事象を待機するものである。図8(2)の時刻t15で、検出スイッチSW1のオン状態への遷移が検出されると、ステップa9の判断が肯定になり、ステップa10で検出スイッチSW1のオフ状態への遷移が待機される。
【0039】
この待機状態は、例として、図1における押圧板54の図2における押圧部59によって検出スイッチSW1のアクチュエータ60の突起61が押圧されたときに、押圧部59が検出スイッチSW1の設置位置を通過する事象を待機するものである。図8(2)の時刻t16で、検出スイッチSW1のオフ状態への遷移が検出されると、ステップa10の判断が肯定になり、ステップa11でタイマ43bが起動され、ステップa12でタイマ43bによる第2期間である期間T2の計時が完了するタイミングを待機する。
【0040】
タイマ43bが計時する期間T2は、前記期間T1よりも短く選ばれ、例として、押圧板54、55が検出スイッチSW1の設置位置を通過して、コラム47から外れる位置に到達するまでの時間に選ばれる。
【0041】
図8(4)に示す時刻t17でタイマ43bによる期間T2の計時が完了すると、ステップa12の判断が肯定になり、図8(1)に示されるように、ステップa13でモータ50が停止される。
【0042】
このようにして、本実施例の自動販売機21の商品搬出装置48によれば、商品46の売切状態が検出されたとき、商品46の搬出後に押圧板54、55が検出スイッチSW1を通過したタイミングを起点として、期間T2の経過後にモータ50を停止して、押圧板54、55の移動を停止するようにした。従って、押圧板54、55の単位時間当りの移動距離が、周囲の温度の変化などに起因して変化する場合でも、コラム47内の最後の商品46aを搬出した後の押圧板54、55を、コラム47から離れた所定の位置に停止するように設定することができる。これにより、温度変化によっても商品の搬出を高精度に行うことができ、自動販売機21の商品搬出装置48の動作上の信頼性を向上することができる。
【0043】
上述した実施例は、本発明の一例を示すものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、本発明の精神を逸脱しない範囲で広範な変形例を有するものである。
【0044】
【発明の効果】
本発明の自動販売機によれば、制御手段は、検出手段からの検出信号の有無を識別して、前記商品或いは押圧部材を検出する。コラム内の商品が最後の一つである場合、押圧部材がこの商品を押圧してコラムから搬出すると、検出手段の動作状態が検出状態から非検出状態に遷移する。この非検出状態がコラムにおける次段の商品の落下に要する期間を超える予め定める第1期間に亘り継続した場合、制御手段は駆動源を駆動して走行部材を走行駆動する。これにより、押圧部材はコラム内に商品が無い状態で検出手段の設置位置に到達し、検出手段が押圧部材の通過によって検出状態から非検出状態に遷移する。この遷移を制御手段が検出した後、押圧部材のコラムからの離脱に要する期間程度の予め定める第2期間の経過後、制御手段は駆動源を停止し走行部材を停止させる。
【0045】
このようにして、本発明の自動販売機の商品搬出装置によれば、商品の売切状態が検出されたとき、商品の搬出後に前記押圧部材が検出手段を通過したタイミングを起点として、前記第2期間の経過後に押圧部材の移動を停止するようにした。従って、押圧部材の単位時間当りの移動距離が、周囲の温度の変化などに起因して変化する場合でも、コラム内の最後の商品を搬出した後の押圧部材を、コラムから離れた所定の位置に停止するように設定することができる。これにより、温度変化によっても商品の搬出を高精度に行うことができ、動作上の信頼性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の自動販売機21に用いられる商品搬出装置20の正面視の系統図である。
【図2】商品搬出装置20の側方から見た断面図である。
【図3】商品搬出装置20の簡略化した平面図である。
【図4】自動販売機21の正面図である。
【図5】自動販売機21の電気的構成を示すブロック図である。
【図6】自動販売機21の動作を説明するフローチャートである。
【図7】商品搬出装置20の動作例を説明するタイミングチャートである。
【図8】商品搬出装置20の他の動作例を説明するタイミングチャートである。
【図9】本実施例の動作を説明する系統図である。
【図10】本実施例の動作を説明する系統図である。
【図11】本実施例の動作を説明する系統図である。
【図12】従来技術の自動販売機のコラム装置1の系統図である。
【符号の説明】
21 自動販売機
24 選択ボタン
33 制御部
46 商品
46a 最下層の商品
47 コラム
48 搬出装置
50 モータ
54、55 押圧板
59 押圧部
60 アクチュエータ
61 突起
SW1 検出スイッチ

Claims (1)

  1. 商品が積層されて収納されるコラム下部から該商品を搬出する商品搬出装置であって、
    駆動源によって走行駆動される走行部材と、
    該走行部材に設置され、該コラム内の最下層の商品を押圧して搬出するための押圧部材と、
    該コラム下部に配置され、該最下層の商品によって押圧されると共に、該押圧部材によっても押圧され、該押圧時に検出信号を出力する検出手段と、
    該検出手段からの該検出信号の有無を識別して、該検出手段の動作状態が検出状態から非検出状態に遷移し、該非検出状態が該コラムにおける次段の商品の落下に要する期間を超える予め定める第1期間に亘り継続した場合、該走行部材を走行駆動し、該検出手段が該押圧部材の通過によって検出状態から非検出状態に遷移すると、該押圧部材の該コラムからの離脱に要する期間程度であって第1期間より短い予め定める第2期間の経過後、走行部材を停止させる制御手段とを備える自動販売機の商品搬出装置。
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