JP4165787B2 - 紙葉類搬送部材用ゴム材、紙葉類搬送部材およびこれを用いた給紙装置 - Google Patents

紙葉類搬送部材用ゴム材、紙葉類搬送部材およびこれを用いた給紙装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は紙葉類搬送部材(以下、単に「部材」とも称する)に関し、詳しくは、複写機、レーザープリンター、ファクシミリなどの電子写真装置や静電記録装置、さらにはインクジェットプリンター、現金自動取引装置(ATM)、両替機、計数機、自動販売機、キャッシュディスペンサー(CD)などの各種給紙機構を有する装置において、紙粉の付着などによる摩擦係数の低下を抑制し、安定した紙送りが可能な給紙部材として用いられる紙葉類搬送部材用ゴム材(以下、単に「ゴム材」とも称する)、紙葉類搬送部材およびこれを用いた給紙装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、複写機、レーザープリンター、ファクシミリなどの電子写真装置や静電記録装置、さらにはインクジェットプリンターなどに搭載される帯電装置、転写装置、現像装置、除電装置、給紙装置またはクリーニング装置などには、ローラやベルトなどの事務機器用部材が用いられている。これらのうち、ゴムローラなどの摩擦を利用して給紙を行う紙葉類搬送部材には、優れた給紙特性、紙、フィルム、印画紙などの紙葉類に対する非汚染性、良好な耐久性などが要求される。
【0003】
かかる紙葉類搬送部材としては、従来より、シリコーンゴム、ウレタンゴム、スチレン・ブタジエンゴム、ブタジエンゴム、エチレンプロピレンゴムなどの加硫ゴムが使用されており、最近では熱可塑性エラストマーが注目され、軟化剤と組み合わせて用いられるようになってきている。
【0004】
しかし、かかる従来の材料を用いた紙葉類搬送部材においては、使用中、通紙枚数や紙の種類によって、シリカや炭酸カルシウムなどの粉末や繊維質等の紙粉が部材表面に付着して摩擦係数が低下し、通紙不良が発生するという問題があった。この問題は、再生紙や高品位の印刷を行うために用いられるコート紙などの使用時に、特に発生しやすい傾向にある。
【0005】
かかる問題に対しては、これまで、例えば(1)紙送りする度に部材の表面層を摩耗させて、表面の摩擦係数を初期値に近づける、(2)部材の表面に凹凸を設け、用紙に対して駆動力を与える、(3)部材の材料として、より摩擦係数の高いものを用い、紙粉付着による摩擦係数低下後も、適度の摩擦係数を維持させ、用紙搬送力を保持させる、(4)部材表面の粘着力を抑え、紙粉の付着を軽減させる、などの方法が用いられてきた。また、特開平11−228708号公報には、ローラの配合剤中に熱可塑性エラストマーとしてスチレン−エチレン/ブチレン−スチレンのトリブロック共重合体(以下、「SEBS」とも称する)を添加して摩擦係数そのもののレベルを高く設定するとともに、ブルーミングを防止した、低硬度で高摩擦係数の組成物が開示されており、また特開平11−79433号公報では、送ろうとする用紙とローラとの間に介在する紙粉をローラのゴム材中に添加したカーボンブラックによる導電性により付着しにくくした給紙ローラが提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記(1)の方法においては、部材を紙送りする度に摩耗させていくと、給紙・搬送能力の低下や、部材自体の寿命が短くなるのを免れないという問題が生じ、また上記(2)〜(4)の方法では、十分に満足し得る効果が得られていないのが実状である。また、上記特開平11−228708号公報に開示されているように、エチレンプロピレンジエン三元共重合体ゴム(以下、「EPDM」とも称する)にSEBSのような熱可塑性エラストマーをブレンドすると耐摩耗性が著しく悪化し、ローラの寿命が短くなるという問題があった。さらに、上記特開平11−79433号公報に開示されているように、ローラのゴム材中にカーボンブラックを配合して導電性を付与しても、紙粉が物理的にローラに埋め込まれてしまっているためにそれほど紙粉が外れないという難点があった。
【0007】
また一方、紙送りによって給紙のための部材が摩耗することにより、摩耗かすが発生するという問題もある。この場合、摩耗かすの量の多さよりも摩耗かすの形態が問題であり、大きな摩耗かすが用紙上に存在すると、その部分のトナー(現像剤)画像が欠けるという不良が生ずる。そこで、加硫ゴムで給紙部材を形成する場合には、摩耗かすをできる限り粒径の小さい粉末状とするために、原料ゴムに添加剤や充填剤を添加して加硫することが行われている。摩耗かすが粉末状であると、給紙部材表面に付着した紙粉を摩耗かすにより取り除くことができるという利点もある。しかしながら、給紙部材を熱可塑性エラストマーで形成する場合、充填剤を添加しないため、このような給紙部材の摩耗かすは消しゴムかすのようなよじれた形態となってしまい、トナー画像の欠けを防止することはできなかった。
【0008】
そこで本発明の目的は、上記の問題点を解消し、事務機器用部材、特には給紙装置に用いる紙葉類搬送部材用ゴム材を改良して、使用中における部材表面への紙粉の付着などによる摩擦係数の低下を抑制し、安定した紙送りが可能で、かつ、トナー画像の欠けを生ずることのない紙葉類搬送部材用ゴム材、紙葉類搬送部材およびこれを用いた給紙装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記課題を解決すべくゴム材料の物理的性質に着目して鋭意検討した結果、特定条件下における動的弾性率E’を所定範囲内に規定することにより、上記目的を達成することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】
すなわち、本発明の紙葉類搬送部材用ゴム材は、温度25℃、振動数15Hz、伸長率15±2%の条件下における動的弾性率E’が0.9〜1.9MPaであることを特徴とするものである。
【0011】
本発明のゴム材においては、ゴム成分が、EPDM単独、または他のゴムとの混合ゴムであって、かつ、かかるEPDMのジエン成分がジシクロペンタジエン(以下「DCP」とも称する)であるものを用いることが好ましい。また、ゴム成分100重量部に対して、EPDMが20〜100重量部であることが好ましく、さらに、このEPDMはプロピレン含有量が28〜40重量%、ヨウ素価が9〜20、ムーニー粘度ML1+4(100℃)が45〜90、であることが夫々好ましい。
【0012】
また、本発明の紙葉類搬送部材は、給紙機構を有する装置に搭載される紙葉類搬送部材において、少なくとも一部に上述の本発明の紙葉類搬送部材用ゴム材を用いたことを特徴とするものである。本発明の紙葉類搬送部材は、特に好適には給紙機構を有する装置において給紙ローラとして用いられ、この場合、印加荷重100gにおけるテーバー摩耗量が0.3cc/1000回以下であることが好ましい。
【0013】
さらに 本発明の給紙装置は、上述の本発明の紙葉類搬送部材を装着してなることを特徴とするものである。
【0014】
なお、本発明の紙葉類搬送用部材とは、各種の電子写真装置用部材、静電記録装置用部材やインクジェットプリンター用部材、あるいは現金自動取引装置(ATM)、両替機、計数機、自動販売機またはキャッシュディスペンサー(CD)などの各種給紙機構を有する装置に用いられる部材を包含する概念である。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の具体的な実施の形態について説明する。
本発明の紙葉類搬送部材用ゴム材は、温度25℃、振動数15Hz、伸長率15±2%の条件下における動的弾性率E’が0.9〜1.9MPa、好ましくは1.1〜1.7MPaである。かかる動的弾性率E’を上記範囲内とすることにより、紙葉類搬送部材、特には給紙ローラとして用いた際に、ローラに加わる垂直荷重により生ずるゴムの変形の復元力が多くなるために、用紙を送り出す力を大きくすることができ、適正な摩擦係数を維持することができ、安定な紙送りが可能となることがわかった。この動的弾性率E’が0.9MPa未満であると、使用中、紙粉などの付着により摩擦係数が低下し、通紙不良が発生する可能性があり、一方1.9MPaを超えるとゴム層の擬似硬化が起こり、摩擦係数が低下する。
【0016】
図1に、本発明の紙葉類搬送部材用ゴム材を用いた給紙ローラの変形と紙送りとの関係を概念的に示す。図示するように、動的弾性率E’を一定範囲内に規定した本発明に係る給紙ローラ1によれば、紙粉などによりローラ表面の凝着力が低下した場合でも、ゴムの変形部分2の復元力(反力)の作用により適正な用紙搬送力を維持することができ、安定して用紙3を送り出すことが可能となる。
【0017】
また、図2に示すような給紙機構において、一般に、各ローラには、ローラ/用紙間の摩擦係数として1以上が必要となる。従って、ピックアップローラ4には、ローラ/用紙間の摩擦係数として1以上が必要であり、また、リバースローラ5についても、ローラ/用紙間の摩擦係数として1以上が必要であると考えられる。一方、用紙/用紙間の摩擦係数は通常0.3〜0.6程度であるため、フィードローラ6においては、用紙の重送防止の役割を担うリバースローラ/用紙間の0.6程度の摩擦係数に負けない用紙搬送力を発現するために、1.5以上、好ましくは1.7以上の摩擦係数が必要となる。本発明のゴム材においては、紙粉の付着などにより用紙との接触面における部材側の凝着力が低下した場合においても、かかる摩擦係数値を維持することが可能となる。
【0018】
本発明の紙葉類搬送部材用ゴム材においては、上記範囲内の動的弾性率を有していればよく、その配合材、配合組成等については特に制限されず、所望に応じて適宜選択することが可能であるが、好適には、以下の通りである。
【0019】
本発明のゴム材におけるゴム成分は、EPDM単独か、またはEPDMと他のゴムとの混合ゴムであって、かつ、EPDMのジエン成分がDCPであるものとすることが好ましい。かかるゴムは、油展ゴムまたは油展ゴムと非油展ゴムとの混合物または非油展ゴムとすることができ、混合ゴムの場合には、EPDMが全ゴム成分100重量部に対して20〜80重量部であることが、所期の目的を達成する上で特に好ましい。
【0020】
EPDMと混合することのできる他のゴムとしては、紙葉類搬送部材用ゴム材として給紙装置に搭載して使用される環境条件や要求性能の点から、エチレンプロピレンゴム(EPR)、天然ゴム、イソプレンゴム、スチレンブタジエンゴム、ポリノルボルネンゴム、ブタジエンゴム、ニトリルゴム、クロロプレンゴム、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、アクリルゴム、エチレン−酢酸ビニルゴム(EVA)、ウレタンゴム等の一般ゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、エチレンアクリルゴム、ポリエステルエラストマー、エピクロルヒドリンゴム、多硫化ゴム、ハイパロン、塩素化ポリエチレン等の特殊ゴムが挙げられるが、これらの中で、エチレンプロピレンゴム、天然ゴム、イソプレンゴム、スチレンブタジエンゴム、ポリノルボルネンゴム、ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、アクリルゴム、エピクロルヒドリンゴムおよび塩素化ポリエチレンゴムが好ましい。
【0021】
また、本発明に係るEPDMにおいて、プロピレン含有量が28〜40重量%であることは、ガラス転移点(Tg)が最も低い温度領域となり、かつ反撥弾性が大きくなるために好ましい。
【0022】
さらに、EPDMのヨウ素価が9〜20であることは、圧縮永久歪みが小さく、屈曲亀裂が起こり難いために好ましい。さらにまた、EPDMのムーニー粘度ML1+4(100℃)が45〜90であることは、ゴムの加工、加硫成形時に取扱い易く、また、ゴムの型流れ性も良好であるため、好ましい。
【0023】
本発明のゴム材には、加硫剤(硫黄、ペルオキシド等)、加硫促進剤(テトラメチルチウラムモノサルファイド(ノクセラーTS)、メルカプトベンゾチアゾール(ノクセラーM)、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルサルフェンアミド(ノクセラーCZ)、ジフェニルグアニジン(ノクセラーG)等)、加硫助剤(エチレングリコールジメタクリレート(EDMA)、トリアリルイソシアヌレート(TAIC)、N,N’−m−フェニレンジマレイミド(バルノックPM)、亜鉛華等)、各種充填剤(カーボンブラック、ホワイトカーボン、白艶華CC、白艶華DD等)、老化防止剤(スチレン化フェノール(アンテージSP−P)、2,6−ジ−ターシャリ−ブチル−4−メチルフェノール(ノクラック200)、ジブチルハイドロゲンホスファイト(DBP)等)、加工助剤などの一般的なゴム配合剤が適宜配合される。
【0024】
本発明の部材は、JIS−A硬度で15〜70°のものが好ましく、特に20〜60°のものが好適である。したがって、本発明のゴム材には、得られる部材の硬度を上記範囲に調節するために、所望により、軟化剤を配合することができる。この軟化剤としては特に制限はなく、従来プラスチックやゴムの軟化剤として慣用されているものの中から、任意のものを選択して用いることができ、例えば、通常、室温で液体または液状のものが好適に用いられる。また、親水性、疎水性のいずれの軟化剤も使用でき、例えば、鉱物油系、植物油系、合成系などの各種ゴム用または樹脂用軟化剤の中から適宜選択することができる。ここで、鉱物油系としては、ナフテン系、パラフィン系などのプロセス油が挙げられ、植物油系としては、ひまし油、綿実油、あまに油、なたね油、大豆油、パーム油、椰子油、落花生油、木ろう、パインオイル、オリーブ油などが挙げられる。なお、これらの軟化剤は一種を単独で用いてもよく、互いの相溶性が良好であれば二種以上を混合して用いてもよい。
【0025】
また、本発明のゴム材には、必要に応じて、クレー、珪藻土、カーボンブラック、シリカ、タルク、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、金属酸化物、マイカ、グラファイト、水酸化アルミニウム等の鱗片状無機充填材、各種の金属粉、木片、ガラス粉、セラミック粉、粒状ないし粉末ポリマー等の粒状ないし粉末固体充填材、その他各種の天然または人工の短繊維、長繊維(例えば、ワラ、毛、ガラスファイバー、金属ファイバー、その他各種のポリマーファイバー等)等を配合することができる。
【0026】
本発明においては、上記ゴム材を、給紙機構を有する装置に搭載される各種の紙葉類搬送部材に使用することができる。かかる本発明の紙葉類搬送部材の構成には特に制限はなく、本発明のゴム材のみで構成されるものであってもよく、また既存のゴム材料や金属材等と積層構造とするなどして組み合わせて用いてもよいが、少なくとも一部に本発明の上記ゴム材を用いていることが必要である。この場合、少なくともその表面に上記本発明のゴム材からなるゴム層を形成することが有利である。尚、上述したように、本発明における部材は、各種の電子写真装置用部材、静電記録装置用部材やインクジェットプリンター用部材などとして、また、現金自動取引装置(ATM)、両替機、計数機、自動販売機またはキャッシュディスペンサー(CD)などの各種給紙機構を有する装置において給紙に係る部材として用いることができ、特に用途等に制限はない。
【0027】
本発明の部材は、特には、給紙ローラとして好適に用いることができる。本発明の紙葉類搬送部材を給紙ローラとして使用する場合には、特には、印加荷重100gにおけるテーバー摩耗量が、好ましくは0.3cc/1000回以下である。
【0028】
図3は、本発明の部材の一例である給紙ローラの概略図であって、7はシャフト、8は輪状部材、9は紙葉類搬送部、10は給紙ローラであり、紙葉類搬送部9は樹脂または金属などの材料からなる輪状部材8と、その外周に設けられた紙葉類搬送部材用ゴム材11とからなり、複数個の紙葉類搬送部9が樹脂または金属等の材料からなるシャフト7に貫通して給紙ローラ10が構成されている。
【0029】
紙葉類搬送部9の表面はサンドブラスト処理することも可能であり、例えば、ダルマミキサー、オムニミキサーなどの撹拌装置による手段により、紙葉類搬送部表面におけるタッキネスを適当にコントロールすることができる。また、必要に応じてローレット加工やシボ加工などにより凹凸等のパターンを付与することにより、紙葉類搬送部表面と紙葉類との接触面積を物理的に低減してタッキネスをコントロールすることも可能である。特に皮シボ加工が、紙粉溜り防止に好適である。さらに、本発明の配合系を用いることにおいて、必要であれば円筒研削等の加工を行うことも可能である。尚、ここでは複数個の紙葉類搬送部9がシャフト7に貫通した給紙ローラ10を示したが、本発明においては、目的に応じてシャフトの外周に直接ゴム材11を形成した給紙ローラなど、様々な構成とすることが可能である。
【0030】
また、本発明の紙葉類搬送部材を各種給紙装置に適用することにより、良好な紙葉類搬送性能を備えた給紙装置を提供することが可能である。
【0031】
【実施例】
次に、本発明を実施例を用いてさらに詳しく説明するが、本発明はこれにより何ら限定されるものではない。
実施例1〜5および比較例1〜3
下記表1に示す物性値を有するEDPMゴムに関し、下記表2〜4に示す各配合組成のEDPMゴム組成物を180℃、10分の条件で加硫し、射出成形を行って、径25mm、厚さ5mm、長さ16mmの円筒形状の給紙ローラを作製した。これらのローラについて、下記の評価試験を行った。
【0032】
(1)ゴム硬度
JIS K6253規格に基づき、スプリング式測定法にて硬度を測定した。
(2)動的弾性率E’
東洋精機製スペクトロメータを用いて、測定温度25℃にて、振動数15Hz、伸長率15±2%の条件下で測定を行った。
(3)ローラ摩擦係数
JIS K7125に準拠し、1万枚通紙後、温度25℃、相対温度55%の条件下で、印加荷重100g、用紙移動速度50mm/分において、用紙としてXEROX4024を使用し、装置として新東科学(株)製、HEIDON−14型を用いて摩擦係数を測定した。
(4)ローラ耐摩耗性(テーバー摩耗量)
JIS K6264のテーバー摩耗試験に準拠し、摩耗輪としてH22を用い、印加荷重100gとし、テスト回数1000回にてテーバー摩耗試験を行った。
(5)成形性
成形性につき下記の基準で評価を行った。
◎:押出し肌が非常に滑らかである。
○:押出し肌が滑らかである。
△:押出し肌に一部粗い部分有り。
×:押出し肌が悪い。
これらの結果を、下記表2〜4に併せて示す。
【0033】
【表1】
Figure 0004165787
*1:いずれも日本合成ゴム(株)製
*2:ML1+8(120℃)
*3:ベースポリマーに対する値
*4:エチリデンノルボーネン
【0034】
【表2】
Figure 0004165787
【0035】
【表3】
Figure 0004165787
【0036】
【表4】
Figure 0004165787
*5:日本シリカ工業(株)製
*6:出光(株)製(ダイアナプロセス NS100)
*7:促進剤 TS:川口化学(株)製、M:大内新興化学(株)製
【0037】
上記表2〜4の結果から明らかであるように、実施例の給紙ローラは比較例のローラに比して高い摩擦係数を維持しており、また、成形性の点でも良好である。
【0038】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明の紙葉類搬送部材用ゴム材は、複写機、レーザープリンター、ファクシミリなどの電子写真装置や静電記録装置、さらにはインクジェットプリンター、現金自動取引装置(ATM)、両替機、計数機、自動販売機、キャッシュディスペンサー(CD)などの各種給紙機構を有する装置において、紙粉の付着などによる摩擦係数の低下を抑制し、安定した紙送りが可能で、かつトナー画像の欠けを招くことのない紙葉類搬送部材として好適なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の紙葉類搬送部材の一例の給紙ローラの変形と、紙送りとの関係を表す説明図である。
【図2】本発明に係る給紙機構の一例の概念図である。
【図3】本発明の部材の一例である給紙ローラの概略図である。
【符号の説明】
1 給紙ローラ
2 ゴムの変形部分
3 用紙
4 ピックアップローラ
5 リバースローラ
6 フィードローラ
7 シャフト
8 輪状部材
9 紙葉類搬送部
10 給紙ローラ
11 紙葉類搬送部材用ゴム材

Claims (10)

  1. 温度25℃、振動数15Hz、伸長率15±2%の条件下における動的弾性率E’が0.9〜1.9MPaであることを特徴とする紙葉類搬送部材用ゴム材。
  2. ゴム成分が、エチレンプロピレンジエン三元共重合体ゴム単独、または他のゴムとの混合ゴムであって、かつ、該エチレンプロピレンジエン三元共重合体ゴムのジエン成分がジシクロペンタジエンである請求項1記載の紙葉類搬送部材用ゴム材。
  3. 前記ゴム成分100重量部に対して、前記エチレンプロピレンジエン三元共重合体ゴムが20〜100重量部である請求項1または2記載の紙葉類搬送部材用ゴム材。
  4. 前記エチレンプロピレンジエン三元共重合体ゴムのプロピレン含有量が28〜40重量%である請求項2または3記載の紙葉類搬送部材用ゴム材。
  5. 前記エチレンプロピレンジエン三元共重合体ゴムのヨウ素価が9〜20である請求項2〜4のうちいずれか一項記載の紙葉類搬送部材用ゴム材。
  6. 前記エチレンプロピレンジエン三元共重合体ゴムのムーニー粘度ML1+4(100℃)が45〜90である請求項2〜5のうちいずれか一項記載の紙葉類搬送部材用ゴム材。
  7. 給紙機構を有する装置に搭載される紙葉類搬送部材において、少なくとも一部に請求項1〜6のうちいずれか一項記載の紙葉類搬送部材用ゴム材を用いたことを特徴とする紙葉類搬送部材。
  8. 給紙機構を有する装置において給紙ローラとして用いられる請求項7記載の紙葉類搬送部材。
  9. 印加荷重100gにおけるテーバー摩耗量が0.3cc/1000回以下である請求項8記載の紙葉類搬送部材。
  10. 請求項7〜9のうちいずれか一項記載の紙葉類搬送部材を装着してなることを特徴とする給紙装置。
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