JP4164106B2 - トレイ開放防止機構 - Google Patents

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Description

本発明は、衝突等の衝撃によって引き起こされる乗員と室内構造との二次衝突を配慮して、インストルメントパネルに設置されたトレイのリッドの開放を防止するトレイ開放防止機構に関する。
衝突等の衝撃によって引き起こされる乗員と室内構造との二次衝突を配慮して、例えば、米国の車室内衝撃規制FMVSS201では、「計器板またはシートバックにある車室内部ドアは、計器板またはシートバックをS5.1(インストルメントパネル衝撃)およびS5.2(シートバック衝撃)に従ってテストするときに閉鎖しているものとする。」(抜粋)というように定められている。
従来、このような規制に対応するため、特許文献1に記載されたように、グローブボックスのリッドに外力を受けたとき、リッドを閉じた状態にロックするロック機構が知られている。このロック機構では、リッドが外力を受けた際に変形して開放状態とならないように、ロック装置をアルミダイキャスト製等の剛性の高い材料を用いて構成していた。
特開2001−98817号公報(段落番号0042〜0043、および図5)
しかしながら、前記特許文献1に開示されたようなロック装置を用いた場合、アルミダイキャスト製にすることによって剛性を高めていたため、製造コストが高くなるという問題があった。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、外力を受けてリッドが不所望に開放してしまうことを確実に防止できる低コストのトレイ開放防止機構を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために本発明は、トレイ本体に対してリッドを上または下へ回動させて前記トレイ本体の開口部を開閉する構造のトレイにおける、前記リッドの外力による開放を防止するトレイ開放防止機構であって、前記トレイ本体の開口部端の上側面および下側面の少なくとも一方に爪部を設け、前記リッドは、リッド表部とリッド裏部を接合した構造であり、該リッド裏部は前記リッド表部側に延出する多段のリブを有しており、前記多段のリブの内の上側および下側のリブの内、前記リッドの全閉状態において少なくとも前記爪部に対応する部位の前記リブを係止部として構成し、前記リッドの全閉状態において、前記リッドの表面に外力が作用して、前記リッドが内方へ変形したときに、前記係止部が前記爪部に係合して、該リッドの開放を防止する係止手段を設けたことを特徴とする。
請求項に記載の発明は、さらに、係止部は、爪部に接近した側に傾斜面を有し、リッドの全閉状態において、リッドの表面に外力が作用したとき、爪部が傾斜面を摺動して係止部と係合することを特徴とする。
請求項に記載の発明は、請求項1の構成にさらに、爪部は、トレイ本体の開口部端の上側面に設けられ、トレイ本体の開口部端の下側面の縁部は、リブを設けて補強され、リッドは、リッド表部とリッド裏部を接合した構造であり、リッド裏部はリッド表部側に延出する多段のリブを有しており、多段のリブの内の上側のリブの、爪部に対応する部位を係止部として構成し、係止部は、爪部に接近した側に傾斜面を有し、リッドの全閉状態において、リッドの表面に外力が作用したとき、リッドが内方へ変形し、リッドの下端が開口部端の下側面の上側を滑り、係止部が爪部に係合して、リッドの開放を防止することを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、リッドの全閉状態において、リッドの表面に外力が作用したとき、外力によりリッドが内方へ変形し、トレイ本体の開口部側に設けた爪部とリッドの裏面側に設けた係止部とから成る係止手段により、互いに係合して、リッドの不所望の開放を防止することができる。リッドが内方へ変形していない通常の場合は、係止手段は係合しておらず、トレイ本体に対してリッドを上または下へ回動させてトレイ本体の開口部を開閉できる。
この結果、従来技術のようなリッドのロック装置そのものを、例えば、アルミダイキャスト製にする等の方法よりも、構造が簡単で、使用材料の選択が広がり、製造コストの安いトレイ開放防止機構を提供できる。
また、請求項に記載の発明によれば、前記係止手段は、トレイ本体の開口部側に爪部を設け、リッドの裏面側のリッドの全閉状態において前記爪部に対応する部位に係止部を設けて構成されているので、リッドの全閉状態において、リッドの表面に外力が作用したとき、外力によりリッドが内方へ変形し、リッドの係止部が爪部に係合するので、リッドの不所望の開放を防止することができる。
また、請求項に記載の発明によれば、前記爪部は、トレイ本体の開口部端の上側面および下側面の少なくとも一方に設けられ、リッドを構成するリッド裏部のリッド表部側に延出する上側および下側のリブのうち、少なくとも前記爪部に対応する部位のリブを前記係止部として構成しているので、係止部は十分な強度を有する。従って、リッドの全閉状態において、リッドの表面に外力が作用し、外力によりリッドが内方へ変形し、リッドの係止部が爪部に係合するので、爪部と係止部との間で十分な把持力を維持でき、リッドの不所望の開放を防止することができる。
また、請求項に記載の発明によれば、前記係止部は、前記爪部に接近した側に傾斜面を有しているので、リッドの全閉状態において、リッドの表面に外力が作用しリッドが内方へ変形したとき、爪部が傾斜面を摺動して容易に係止部と係合するので、リッドの不所望の開放を防止することができる。
また、請求項に記載の発明によれば、前記爪部は、トレイ本体の開口部端の上側面に設けられ、トレイ本体の開口部端の下側面の縁部はリブを設けて補強されているので、リッドの全閉状態において、リッドの表面に外力が作用しリッドが内方へ変形すると、リッドが開口部端の下側面と、係止部で係合した開口部端の上側面の爪部との間で強く押し合い、爪部と係止部との間で十分な把持力を維持でき、リッドの不所望の開放を防止することができる。
以下、本発明の実施の形態を、適宜図面を参照しながら説明する。
図1は本発明の一実施の形態に係るトレイ開放防止機構が適用された車両の助手席側インストルメントパネルの概略模式図である。
なお、本実施の形態では、図1に示すように、左側ハンドル車に適用した例を示すが、これに限定されるものではなく、右ハンドル車に対しても適用することができる。
また、以下では、「左右」、「上下」はトレイ4を車両に取り付けた状態を基準としている。そして、トレイ4の構成の説明において、図4に示すように車両の前方方向または前側をトレイ4の「奥方向」または「奥側」と称し、車両の後方方向または後側をトレイ4の「手前方向」または「手前側」と称する。
図1に示すように、図1の左側(車室左右方向中央寄り)にはオーディオ・コントロールパネル1が配置され、その右側にインストルメントパネル3が配置され、さらにその右側にエアコンディショナの吹出口5が配置されている。また、インストルメントパネル3と吹出口5の下にグローブボックス7が配置されている。
前記インストルメントパネル3は、ほぼ上半分が表部樹脂板3aで覆われ、その下部のほぼ下半部が全閉状態のリッド11で占められている。前記インストルメントパネル3は、リッド11で覆われている部分に、当該リッド11により開口部22が開閉可能なトレイ4(図2参照)を有している。リッド11はその左端近くの下部に、リッド11を全閉状態にロックする、図示しないロック機構を解除するための操作ノブ12を有している。
なお、前記ロック機構の操作ノブ12がラッチするラッチ受部41がトレイ本体13の手前側左端下部近くの対応する箇所に斜め下方に延出して設けられている(図2参照)。
図2は、図1のインストルメントパネル3の表部樹脂板3aとリッド11を取り除いたトレイ4の正面図である。図3は図2におけるA−A矢視断面図、図4は、リッドの構成を示す斜視図である。
図2および図3に示すように、トレイ4は、主にリッド11(図1参照)と、トレイ本体下部25およびトレイ本体上部26から構成されたトレイ本体13と、トレイ本体上部26に固定される連結部14とから構成されている。
(トレイ本体の構成)
トレイ本体13は、図3に示すように、個別に樹脂成形されたトレイ本体下部25およびトレイ本体上部26を、タッピングスクリュウ32Aによりねじ固定し、トレイ部13aとその上に配置されたリッド収納部13bとの2つの空間を有する2段構造としたものである。後記する支軸15を回動中心として、リッド11が回動可能に設けられており、リッド11を上方に回動させることにより、リッド11がリッド収納部13bに収納され、トレイ部13aの開口部22が開放状態とされる。
トレイ本体上部26のリッド収納部13bを構成している上面部26bの手前側には、リッド11を収納可能な隙間を確保しつつ、庇構造を構成する樹脂製の連結部14がタッピングスクリュウ32Bによりねじ固定される構成となっている。さらにその上からインストルメントパネル3の表部樹脂板3aが取り付けられる。
図2および図3に示すように、トレイ本体上部26は、トレイ部13aの開口部22に面した開口部端上側面26aの手前側に、所定長さの爪部21を、左右方向に沿って離散的に複数突設している。この爪部21は、樹脂製のトレイ本体上部26に補強リブ21a(図3参照)とともに一体成形で設けられている。また、図3に示すように、トレイ本体下部25の、トレイ部13aの開口部22に面した開口部端下側面25aは、その縁部が下側に延出されたリブにより補強されている。
また、トレイ本体下部25は、左右の側壁17(図5参照)の左右方向外側にトレイ本体下部25と一体に形成された前記支軸15を突設している。
なお、本実施の形態では、トレイ本体13は、個別に樹脂成形されたトレイ本体下部25とトレイ本体上部26とをねじ固定により一体化した構成としたが、それに限定されるものではない。トレイ本体13全体を、一体ものの樹脂成形体で構成してもよい。
(リッドの構成)
リッド11は、図3および図4に示すようにリッド11の表面側(手前側)を構成するリッド表部11aと、裏面側(奥側)を構成するリッド裏部11bとの二重構造の蓋体であり、リッド表部11aとリッド裏部11bとを接着してリッド11の強度を高めている。
そのために、図4に示すようにリッド裏部11bの手前側には、手前方向に突出して(リッド表部11a側に延出して)形成された、リッド裏部11bの四周を囲む枠リブ23Aと、左右方向に延び多段に配置された水平リブ23Bとを有している。枠リブ23Aおよび水平リブ23Bは前記リッド表部11aの裏面(奥側)に当接する部分で、リッド表部11aと融着されている。
上部の枠リブ23Aと上段リブ23Cとは、図4に示すように、リッド11が全閉状態のときの前記爪部21の位置に対応した部分で下方に窪み、一体のリブ形状をし、その下方に窪んだ上段リブ23Cの上面が爪部21と係合する係止面24aを構成している。上段リブ23Cのこの下方に窪んだリブ形状は、図3に示すように、係止面24aの奥側(爪部21に接近した側)で、下方に傾斜した傾斜面24bを有している。この係止面24aと傾斜面24bで、係止部24を構成し、後記するようにリッド11が外力を受けて奥側へ移動したときに(内方へ変形したときに)前記爪部21が傾斜面24に乗り上げて係止面24a上まで摺動して係止部24に係合するようになっている。この爪部21と係止部24が本発明の係止手段を構成する。
なお、爪部21と、係止面24aおよび傾斜面24bとの詳細な係合作用の説明については、後記する。
リッド裏部11bは、その左端近くの下部に、リッド11を全閉状態にロックする、後記するロック機構44を収容するロック機構収容部36を有している(図6参照)。リッド裏部11bには、ロック機構44のロック状態を解除する操作ノブ12用の操作ノブ孔36aが設けられている。また、リッド表部11aには、左端近くの下部に、ロック機構収容部36と対応して、操作ノブ孔11cが設けられている。
リッド裏部11bは、その左右端近傍で支軸15に延びるアーム部16と接続している。つまり、リッド11の裏面に間隔を置いて、アーム部16が設けられている。アーム部16を支軸15で受ける詳細構造およびロック機構の詳細構造は後記する。
(支軸およびアーム部の詳細構成)
次に、図5から図9を参照しながら、支軸15、アーム部16等の詳細な構成について説明する。図5は、リッドとトレイ本体下部の組み付けを手前側から示した斜視図である。図6は、リッドとトレイ本体下部の組み付けを奥側から示した斜視図である。図7は、図2におけるB−B矢視断面図であり、左側のアーム部を左側から示した図である。図8は、図2におけるC−C矢視断面図であり、トレイ本体の左側の側壁を左側から示した図である。図9は、図8におけるD−D矢視部分断面図である。
図6および図7に示すようにアーム部16は、リッド裏部11bと一体に成形された樹脂製であり、剛性および強度増加のため有底のハニカム構造をしている。左右のアーム部16の、トレイ本体下部25の側壁17に面した側(トレイ部13aの左右方向内方側)はほぼ平坦な面を有しており、反対側(トレイ部13aの左右方向外方側)がハニカム構造をしている。アーム部16は、前記側壁17と反対側(トレイ部13aの左右方向外方側)に、アーム部16のほぼ周囲を囲むアーム枠リブ18Aと、前記ハニカム構造の個々のセル16aを囲うアームセルリブ18Bを有している。このようなハニカム構造によりアーム部16はリッド11側からの外力に対しても、また、曲げ応力に対しても十分な強度を有する構造となっている。
図6および図7に示すようにリッド11の左右のアーム部16の前記支軸15に対応する位置に支軸孔16bが設けられている。また、アーム部16は、支軸孔16b近くの斜め上方奥側に、後記するリッド11を開放状態から全閉状態に回動するのを容易にするためのねじりコイルスプリング31の一端を係止するスプリング座としてのスプリング係止孔16cを有している。
ねじりコイルスプリング31の他端は、ほぼ一周するループ状をしており、トレイ本体下部25における左右の側壁17の支軸15の斜め上方奥側に設けられ、側壁17に一体に形成された円柱状のスプリング係止部17aの外周にはめ込まれる。
図5および図6に示すように、支軸15は、タッピング孔15aを有する円筒形状をしており、側壁17と一体に形成されている。
図5および図6に示すように支軸15は、側壁17との根元部に、支軸リブ15bをほぼ放射状に有し、支軸15を側壁17側で片持ち梁状に支持する場合の曲げ強度を補強しているが、奥方向には支軸リブ15bを設けてない(図8参照)。このような構成とすることで、支軸15は奥方向への外力に対しては、手前方向、上下方向等の他の方向への外力の場合に比較して弱く、奥方向の根元が折れやすい構造となっている。
図5および図6に示すように支軸15の周囲には、支軸15に同心の円筒状の案内ボス33が側壁17に一体成形で設けられている。
また、案内ボス33の根元外側には短尺の補強円筒部33aが同心に設けられ側壁17から立ち上がり、案内ボス33の外周面と補強円筒部33aの内周面を放射状の補強リブ33bで接続している。これら案内ボス33、補強円筒部33a、補強リブ33bは、側壁17に一体に形成されている。
図5および図6に示すように、アーム部16を支軸15に取り付けるときは、支軸孔16bに樹脂製の押さえ部材19を嵌め込んで取り付ける。押さえ部材19は、有底の円筒部19aの有底側の端面に中心孔19bと鍔部19cを有している。また、円筒部19aの内径は前記支軸15の外径に対応している。支軸孔16bに押さえ部材19の円筒部19aを嵌め込むとともに、押さえ部材19の裏面側(トレイ部13aの左右方向内方側)の円筒部19aの内部に支軸15を嵌め込み、押さえ部材19の中心孔19bを通してタッピングスクリュウ32Cを前記タッピング孔15aにねじ込むことにより、押さえ部材19の鍔部19cが支軸孔16bの縁部を押さえ、支軸15の端面が円筒部19aの底面と当接し、また、前記支軸リブ15bの先端が円筒部19aの端面に当接する(図9参照)。
アーム部16はその支軸孔16bの内周面と円筒部19aの外周面との間で、また、アーム部16はその左右外面と鍔部19cの内面および案内ボス33の端面との間で、摺動して上下に回動可能となっている。
左右のアーム部16の内面(側壁17に対向した面)には、案内ボス33よりも手前側に、アーム部16の内面から内方側(トレイ部13aの左右方向内方側)に立ち上げ、アーム部16と一体に形成された舌片状の係止突起37が設けられている。
なお、案内ボス33の周囲に設けられた補強リブ33bは、周方向の係止突起37(図8参照)側に対しては、他の周方向に比較して放射状に密に配置されている(図8参照)。
(ロック機構の詳細説明)
次に、リッド11を全閉状態にロックするロック機構について図10を参照しながら、適宜図3および図6を参照しながら説明する。
ロック機構44は、リッド表部11aの背面側(奥側)に設けられ、リッド裏部11bのロック機構収容部36によりロック機構44の奥側をカバーされ、その下部に開口した操作ノブ孔36aからラッチ爪12aが操作ノブ12の奥下方に延出している(図6参照)。
ロック機構44は、主に操作ノブ12、ノブ支軸アーム45、ノブ支軸ピン46、ねじりコイルスプリング47、およびラッチ受部41から構成されている。
図10に示すように、操作ノブ12は、ロック機構44のロック状態を解除するための部材であり、その本体はほぼL字断面形状の樹脂板であり、そのほぼL字断面形状の樹脂板の奥側端に、ほぼ下方に延出し、先端が斜め上方に曲がったラッチ爪12aを有している。そして、トレイ本体下部25の左側の側壁17よりも左側に延びた延長部分に、ロック機構44に対応して斜め下手前方向に延出して設けられたラッチ受部41の下側に、前記ラッチ爪12aが掛かる構成となっている。ラッチ受部41の上面は傾斜面41aとなっている。
操作ノブ12の上面には2つのそれぞれ操作ノブ12の左右方向に向いたノブ支軸ピン受座12bが一体に形成され設けられている。左側のノブ支軸ピン受座12bは、後記するノブ支軸ピン46を受け入れる孔が左側に開口し、右側のノブ支軸ピン受座12bは、ノブ支軸ピン46を受け入れる孔が右側に開口している。
リッド表部11aの背面(奥側の面)からは、所定の間隔を置いてリッド表部11aと一体に樹脂成形された2本の有底のハニカム構造のノブ支軸アーム45が奥下方に延び、ノブ支軸アーム45の先端部分にそれぞれピン孔45aが左右方向に貫通して設けられている。左右2つの前記ピン孔45aを通して、それぞれの対向するノブ支軸ピン受座12bの孔にノブ支軸ピン46を挿し込むことにより、操作ノブ12がノブ支軸ピン46を回動中心にして上下方向に回動可能な構成となっている。
また、ノブ支軸アーム45は、リッド表部11aとの接続部分近傍にスプリング係止孔45bを有し、操作ノブ12は、その上面のノブ支軸ピン受座12bよりも手前方向の位置にスプリング受座12cを有している。そして、2つのねじりコイルスプリング47a、47bの端部を一体に連結し、中央部分の端部を設けたねじりコイルスプリング47が、両端をそれぞれ一方のノブ支軸アーム45のスプリング係止孔45bに引っ掛けられ、ねじりコイルスプリング47a、47bを連結したねじりコイルスプリング47の中央部分の端部をスプリング受座12cに引っ掛けられて装着されている。
操作ノブ12のスプリング受座12cは、ねじりコイルスプリング47のばね力により、下方に付勢され、操作ノブ12の下面は操作ノブ孔11cの下側の縁部に当接し、それ以上操作ノブ12が下方向に回動しないように規制する。そして、操作ノブ12のラッチ爪12aが上方に上がり、ラッチ爪12aの上面がラッチ受部41の下面に当接し、リッド11が上方に回動して開口部22が開放状態にならないようにロック状態にする。
リッド11を開状態にするときは、操作ノブ12の下面を指で押し上げると操作ノブ12がノブ支軸ピン46を回転中心として上方に回動し、ラッチ爪12aが下がりその先端がラッチ受部41よりも手前側になり、ラッチ受部41との引っ掛かりがはずれ、そのままリッド11が支軸15を回転中心として上方に回動し、リッド収納部13bに収納される(図3参照)。
リッド11を押し上げている力を抜くと、ねじりコイルスプリング31(図6参照)のばね力によりリッド11が下方へ付勢され、下側へ回動する。このとき、ラッチ爪12aの下面がラッチ受部41に当たるとその上面の傾斜面41aを摺動して、ラッチ爪12aの先端がラッチ受部41の下側にまで至り、リッド11も最下方位置まで回動し、開口部22が全閉状態になる。そうすると、ラッチ爪12aの上面とラッチ受部41の下面が噛み合い、ロック状態になる。
リッド裏部11bのノブ支軸アーム45のやや下方には、リッド裏部11bの背面から奥方向に延出するように一体形成されたノブ当座42が補強リブ42aに補強されて設けられており、操作ノブ12を上方に押し上げ操作したときに、操作ノブ12の手前側の上方にL字形状に曲がった上端がノブ当座42の下面に当接して、それ以上操作ノブ12が上方に押し上げられないように規制している。
また、リッド裏部11bの操作ノブ孔11cのやや下方の背面側のラッチ受部41に対応する部位には、操作ノブ12のリッド裏部11bの背面から奥方向に延出するように一体形成された開放防止リブ43が補強リブ43aに補強されて設けられている。この開放防止リブ43は、操作ノブ12の奥側端から下方に延出したラッチ爪12aと左右方向位置で重ならないように配置されている。
(作用説明)
次に、リッド11の表面に奥方向の衝撃が加わったときの、支軸15およびリッド11の挙動を説明する。
リッド11の表面のアーム部16近傍に奥方向の強い衝撃が加わると、図11の(a)に示すようにアーム部16が奥方向に押され、支軸15の周囲の支軸リブ15bが奥方向には配置されていなくて、比較的脆弱な構成としているので(図8参照)、図11の(b)に示すように、支軸15が支軸リブ15bごと側壁17から破断して分離し、図11の(c)に示すように、大きく奥方向(内方)にずれる。
その結果、図12に示すように、リッド11は奥方向に押し込まれ(内方に変形し)、リッド下端11dは、その縁部が下側に延出されたリブにより補強された開口部端下側面25aに案内されその上面側を摺動して開口部22に嵌まり込む。また、リッド裏部11bの上段リブ23Cの前記爪部21に対応する係止部24は、下に窪んでおり、かつ、裏面側(奥側)に下方に傾斜した傾斜面24bを有しているので、爪部21は傾斜面24bに当接し、摺動して係止面24a上に乗り上げて、爪部21の下面と係止部24の係止面24aとが容易に噛み合う。
また、リッド11の表面の中央部に奥方向の衝撃が加わったときは、支軸15は破断までには至らないが、リッド11が奥方向へたわみ変形(内方へ変形)して、同様に爪部21の下面と係止部24の係止面24aとが容易に噛み合う。
リッド11は、そのリッド下端11dおよびリッド11の上端近傍の上段リブ23Cの上面の係止面24aが、それぞれ開口部端下側面25aと開口部端上側面26aの爪部21との間に強く挟まれるので、その摩擦力によりリッド11の開口部22内への嵌まり込み後、リッド11が再び手前方向へ跳ね返って、開口部22が開口することがない。
以上の実施の形態によれば、従来のようにインストルメントパネル3用のトレイ4に、例えば、アルミダイキャスト製の剛性の高いロック機構を設けなくても、樹脂製のロック機構44としても、リッド11の表面に衝突等による奥方向の衝撃が外力として加わった場合に、リッド11が開口部22に嵌まり込み、その後開放しない。その結果、軽量で安価なロック機構44でも、爪部21と係止部24によりリッド11の表面に衝撃を受けたときにも不所望にリッド11が開放状態とならないトレイ4の開放防止機構を提供することができる。
特に、爪部21は補強リブ21aで補強されているので、係止部24と係合したときにも、破損することなく十分な強度を有している。また、爪部21と係止部24は、左右方向に複数の箇所で係合するので、十分な保持力が得られる。また、爪部21と係止部24は、左右方向に複数の箇所に設けられているので、リッド11の表面に衝撃を受けて、支軸15が破断までには至らず、リッド11が奥方向へたわみ変形(内方へ変形)した場合にも、リッド11表面の左右方向のいずれの部分で奥方向へたわみ変形しても、爪部21と係止部24とが係合し易い。また、係止部24は上段リブ23Cの上面の係止面24aと傾斜面24bで構成されているので十分な強度を有する。さらに、開口部端下側面25aの縁部は、下側に延出されたリブによって補強されているので、リッド下端11dが嵌まり込んできたときにも十分な上方への反力を生じ、爪部21と係止部24との間で十分な把持力を維持でき、開口部端下側面25aと開口部端上側面26aの間にリッド11を保持できる。
本実施の形態では、爪部21を開口部22の上側に設けるものとしたがそれに限定されない。逆に爪部21を開口部22の下側に設け、それに対応するように係止部24をリッド裏部11bの下部に設けてもよい。また、開口部22の上側および下側の両方に設け、それに対応するように係止部24をリッド裏部11bの上部および下部に設けてもよい。
以上本発明に係る実施の形態について説明したが、本発明はこれらに限定されず、発明の主旨に応じた適宜の変更実施が可能であることはいうまでもない。例えば、前記実施の形態では、全閉状態からリッド11が上に向けて回動することによって開口部22が開くように構成したが、これに限られることはなく、全閉状態からリッド11が下に向けて回動することによって開口部22が開くように構成してもよい。
本発明の一実施の形態に係るトレイ開放防止機構が適用された車両の助手席側インストルメントパネルの概略模式図である。 インストルメントパネルの表部樹脂板とリッドを取り除いた、トレイの正面図である。 図2におけるA−A矢視断面図である。 リッドの構成を示す斜視図である。 リッドとトレイ本体下部の組み付けを手前側から示した斜視図である。 リッドとトレイ本体下部の組み付けを奥側から示した斜視図である。 図2におけるB−B矢視断面図であり、左側のアーム部を左側から示した図である。 図2におけるC−C矢視断面図であり、トレイ本体の左側の側壁を左側から示した図である。 図8におけるD−D矢視部分断面図である。 ロック機構を説明する部分断面斜視図である。 支軸の破断を説明する図である。 リッドの開口部への嵌まり込みを説明する図である。
符号の説明
3 インストルメントパネル
4 トレイ
11 リッド
11a リッド表部
11b リッド裏部
11c 操作ノブ孔
11d リッド下端
13 トレイ本体
13a トレイ部
13b リッド収納部
15 支軸
15b 支軸リブ
16 アーム部
17 側壁
21 爪部
21a 補強リブ
22 開口部
23A 枠リブ
23B 水平リブ
23C 上段リブ(上側のリブ)
24 係止部
24a 係止面
24b 傾斜面
25 トレイ本体下部
25a 開口部端下側面
26 トレイ本体上部
26a 開口部端上側面

Claims (3)

  1. トレイ本体に対してリッドを上または下へ回動させて前記トレイ本体の開口部を開閉する構造のトレイにおける、前記リッドの外力による開放を防止するトレイ開放防止機構であって、
    前記トレイ本体の開口部端の上側面および下側面の少なくとも一方に爪部を設け、
    前記リッドは、リッド表部とリッド裏部を接合した構造であり、
    該リッド裏部は前記リッド表部側に延出する多段のリブを有しており、
    前記多段のリブの内の上側および下側のリブの内、前記リッドの全閉状態において少なくとも前記爪部に対応する部位の前記リブを係止部として構成し、
    前記リッドの全閉状態において、前記リッドの表面に外力が作用して、前記リッドが内方へ変形したときに、前記係止部が前記爪部に係合して、該リッドの開放を防止する係止手段を設けたことを特徴とするトレイ開放防止機構。
  2. 前記係止部は、前記爪部に接近した側に傾斜面を有し、
    前記リッドの全閉状態において、前記リッドの表面に外力が作用したとき、前記爪部が前記傾斜面を摺動して前記係止部と係合することを特徴とする請求項に記載のトレイ開放防止機構。
  3. 前記爪部は、前記トレイ本体の開口部端の上側面に設けられ、
    前記トレイ本体の開口部端の下側面の縁部は、リブを設けて補強され、
    前記リッドは、リッド表部とリッド裏部を接合した構造であり、
    該リッド裏部は、前記リッド表部側に延出する多段のリブを有しており、
    前記多段のリブの内の上側のリブの、前記爪部に対応する部位を前記係止部として構成し、
    前記係止部は、前記爪部に接近した側に傾斜面を有し、
    前記リッドの全閉状態において、前記リッドの表面に外力が作用したとき、前記リッドが内方へ変形し、前記リッドの下端が前記開口部端の下側面の上側を滑り、前記係止部が前記爪部に係合して、前記リッドの開放を防止することを特徴とする請求項に記載のトレイ開放防止機構。
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