JP4733584B2 - トレイ開放防止装置 - Google Patents

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Description

本発明は、衝突等の衝撃によって引き起こされる乗員と室内構造との二次衝突を配慮して、トレイのリッドの開放を防止するトレイ開放防止装置に関する。
衝突等の衝撃によって引き起こされる乗員と室内構造との二次衝突を配慮して、例えば、米国の車室内衝撃規制FMVSS201では、「計器板またはシートバックにある車室内部ドアは、計器板またはシートバックをS5.1(インストルメント衝撃)およびS5.2(シートバック衝撃)に従ってテストするときに閉鎖しているものとする。」(抜粋)というように定められている。
従来、このような規制に対応するため、特許文献1に記載されているように、グローブボックスのリッドに外力を受けたときに、リッドを閉じた状態にロックするロック機構が知れられている。
このロック機構では、リッドが外力を受けた際に変形して開放状態とならないように、ロック装置をアルミダイキャスト製の剛性の高い材料を用いて構成していた。
特開2001−98817号公報(段落番号0042〜0043、および図5参照)
しかしながら、前記特許文献1に開示されたようなロック装置を用いた場合、アルミダイキャスト製にすることによって剛性を高めていたため、製造コストが高くなるという問題があった。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、外力を受けてリッドが不所望に開放してしまうことを確実に防止できる低コストのトレイ開放防止装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために本発明、トレイ本体に対してリッドを上または下へ回動させて、前記トレイ本体の開口部を開閉する構造のトレイにおける、前記リッドの外力による開放を防止するトレイ開放防止装置であって、前記リッドの全閉状態において、前記リッドの表面に外力が作用したときに、前記リッドが内方へ移動するのを補助するスライド機構と、内方へ移動した状態の前記リッドを開放不能に係止する係止機構とを備え前記スライド機構は、前記トレイ本体または前記リッドの一方に設けられ、前記リッドの回動軸となる支軸と、他方に設けられ、前記支軸が挿通されて支持される支軸孔を備えた支持部と、前記支軸孔の孔縁に設けられ、前記リッドに外力が作用したときに、前記支軸孔に対する前記支軸の軸ずれを許容して当該支軸がスライド進入される切欠溝と、を含んで構成され、前記係止機構は、前記トレイ本体または前記リッドの一方に設けられた係止突起と、他方に設けられ、前記支軸が前記切欠溝にスライド進入した状態で前記係止突起が係止される係止受部とを含んで構成され前記係止受部は、前記支軸の周りに設けられたボス部に形成されたリブであることを特徴とする。
発明によれば、リッドの全閉状態において、衝突等の衝撃によってリッドの表面に外力が作用すると、スライド機構によって、リッドの移動が補助され、リッドが内方へスムーズに移動される。そして、リッドが内方へ移動すると、係止機構によって、リッドが内方へ移動した状態で係止され、リッドが開放不能状態に保持される。これによって、衝突等の衝撃によってリッドが開放状態となることを確実に防止することができる。また、従来のようなアルミダイキャスト製にする必要がなく低コスト化を図ることができる。
また、衝突等の衝撃によってリッドの表面に外力が作用すると、トレイ本体またはリッドの一方に設けられた支軸が、他方に設けられた支持部の支軸孔の孔縁に設けられた切欠溝にスライド進入し、これによってリッドが内方へ移動する。これとともに、支軸が切欠溝にスライド進入した状態で、トレイ本体またはリッドの一方に設けられた係止突起が他方に設けられた係止受部に係止され、リッドが開放不能状態で保持される。これによって、衝突等の衝撃によってリッドが開放状態となることを確実に防止することができる。
さらに、係止機構の係止受部が、支軸の周りに設けられたボス部に形成されたリブであるので、スライド機構の近傍において、係止突起の係止が行われることとなり、スライド機構および係止機構の省スペース化を図ることができる。また、両機構が近設されることによって、スライド動作と係止動作との連動性が高まり、リッドの開放防止の信頼性が高まる。
また、本発明は前記トレイ本体は、収納室を挟んで対向する一対の側壁を有し、前記リッドは、一対の前記側壁に支持される一対のアーム部を有しており、前記スライド機構および前記係止機構は、前記側壁と前記アーム部との対応部位に設けられていることを特徴とする。
の発明によれば、スライド機構および係止機構が、トレイ本体の側壁と、この側壁に支持されるリッドのアーム部との対応部位に設けられているので、リッドの支持のために設けた構造を利用してスライド機構および係止機構を構成することができ、そのための構造が簡単になる。したがって、コスト低減に寄与する。
また、本発明は前記スライド機構の前記支軸孔および前記切欠溝は、全体がだるま形状を呈することを特徴とする。
の発明によれば、スライド機構の支軸孔および切欠溝は、全体がだるま形状を呈するので、リッドの表面に外力が作用しないときには、支軸孔の切欠溝に支軸が進入することがなく、トレイ本体に対するリッドの上または下への回動を妨げることがない。一方、リッドの表面に外力が作用したときには、その作用したときの押圧力によって切欠溝に支軸が押し込まれるようにして入り込み、切欠溝に支軸がスライド進入する。これによって、内方へのリッドのスムーズな移動が可能となる。
本発明によれば、外力を受けてリッドが不所望に開放してしまうことを確実に防止できる低コストのトレイ開放防止装置が得られる。
以下、本発明の実施の形態を適宜図面を参照しながら説明する。
図1は本発明の一実施の形態に係るトレイ開放防止装置が適用された車両の助手席側インストルメントパネルの概略模式図である。なお、本実施形態では、図1に示すように、左側ハンドルを備えた車両に適用した例を示すが、これに限定される意味ではなく、右側ハンドル車に対しても適用することができる。また、以下では、「左右」,「上下」は、トレイ4を車両に取り付けた状態を基準としている。そして、トレイ4の構成の説明において、車両の前方方向または前側を「奥方向」または「奥側」,車両の後方方向または後側を「手前方向」または「手前側」と称する。
図1に示すように、図1の左側(車室左右方向中央寄り)にはオーディオ・コントロールパネル1が配置され、その右側にインストルメントパネル3が配置され、さらにその右側にエアコンディショナの吹出口5が配置されている。また、インストルメントパネル3と吹出口5の下にグローブボックス7が配置されている。
前記インストルメントパネル3は、ほぼ上半分が表部樹脂板3aで覆われ、その下部のほぼ下半部が全閉状態のリッド11で占められている。前記インストルメントパネル3は、リッド11で覆われている部分に、このリッド11によって開口部が開閉可能なトレイ4(図2参照)を有している。リッド11はその左端近くの下部に、リッド11を全閉状態にロックする、図示しないロック機構を解除するための操作ノブ12を有している。
本実施形態では、リッド11の全閉状態において、リッド11の表面に外力が作用したときに、リッド11が内方、つまり奥側へ移動するのを補助する後記のスライド機構と、奥側へ移動した状態のリッド11を開放不能に係止する後記の係止機構とを備えている。そして、スライド機構および係止機構は、後記する側壁17とアーム部16との対応部位に設けられている。
図2は図1のインストルメントパネル3の表部樹脂板3aとリッド11を取り除いたトレイ4の正面図である。図3は図2におけるA−A矢視断面図、図4はリッドの構成を示す斜視図である。
図2および図3に示すように、トレイ4は、主にリッド11(図1参照)と、トレイ本体下部25およびトレイ本体上部26から構成されたトレイ本体13と、トレイ本体上部26に固定される連結部14とから構成されている。
(トレイ本体の構成)
トレイ本体13は、図5に示すように、収納室Rを挟んで対向する一対の側壁17を有し、図3に示すように、個別に樹脂成形されたトレイ本体下部25およびトレイ本体上部26を、タッピングスクリュウ32Aによりねじ固定し、トレイ部13aとその上に配置されたリッド収納部13bとの2つの空間を有する2段構造としたものである。そして、後記する支軸15を回動中心として、リッド11が回動可能に設けられており、リッド11を上方に回動させることにより、リッド11がリッド収納部13bに収納され、トレイ部13aの開口部22が開放状態とされる。
トレイ本体上部26のリッド収納部13bを構成している上面部26bの手前側には、リッド11を収納可能な隙間を確保しつつ、庇構造を構成する樹脂製の連結部14がタッピングスクリュウ32Bによりねじ固定される構成となっている。さらにその上からインストルメントパネル3の表部樹脂板3aが取り付けられる。
図2および図3に示すように、トレイ本体上部26は、トレイ部13aの開口部22に面した開口部端上側面26aの手前側に、所定長の爪部21を、左右方向に沿って離散的に有している。この爪部21は、樹脂製のトレイ本体上部26に補強リブ21a(図3参照)とともに一体成形で設けられている。また、図3に示すように、トレイ本体下部25の、トレイ部13aの開口部22に面した開口部端下側面25aは、縁部が下側に延出されたリブにより補強されている。
また、トレイ本体下部25は、左右の側壁17(図5参照)の外側にトレイ本体下部25と一体に成形された前記支軸15を有している。
なお、本実施形態では、トレイ本体13は、個別に樹脂成形されたトレイ本体下部25とトレイ本体上部26とをねじ固定により一体化した構成としたが、それに限定されるものではない。トレイ本体13全体を、一体ものの樹脂成形体で構成してもよい。
(リッドの構成)
リッド11は、図3および図4に示すようにリッド11の表側(手前側)を構成するリッド表部11aと、裏側(奥側)を構成するリッド裏部11bとの2重構造の蓋体であり、リッド表部11aとリッド裏部11bとを接着してリッド11の強度を高めている。
そのために、図4に示すようにリッド裏部11bの手前側には、手前方向に突出して形成された、リッド裏部11bの四周を囲む枠リブ23Aと、左右方向に延び多段に配置された水平リブ23Bとを有している。枠リブ23Aおよび水平リブ23Bは前記リッド表部11aの裏面(奥側)に当接する部分であり、リッド表部11aと接着剤により接着されている。なお、接着によらず、溶着等によってリッド表部11aとリッド裏部11bとを組み付けてもよい。
上部の枠リブ23Aと上段リブ23Cとは、図4に示すように、前記爪部21の位置に対応した部分で下方に窪み、一体のリブ形状をし、その下方に窪んだ上段リブ23Cの上面が爪部21と係合する係止面24aを構成している。上段リブ23Cのこの下方に窪んだリブ形状は、図3に示すように、係止面24aの奥側で、下方に傾斜した傾斜面24bを有している。この係止面24aと傾斜面24bとで、係止部24を構成している。
図4に示すように、リッド裏部11bは、その左端近くの下部に、リッド11を閉状態にロックするための後記のロック機構44が収容されるロック機構収容部36を有している(図6参照)。リッド裏部11bには、ロック機構44を解除する操作ノブ12用の操作ノブ孔36aが設けられている。また、リッド表部11aには、左端近くの下部に、ロック機構収容部36と対応して、操作ノブ孔11cが設けられている。
リッド裏部11bは、図6に示すように、その左右端近傍で支軸15に延びるアーム部16と接続している。つまり、リッド11の裏面に間隔をおいて、アーム部16が設けられている。アーム部16を支軸15で受ける詳細構造は後記する。
(スライド機構および係止機構の構成)
次に、図5から図10を参照しながら、支軸15、アーム部16等の詳細な構成を説明しスライド機構および係止機構について説明する。図5はリッドとトレイ本体下部の組み付けを手前側から示した斜視図、図6はリッドとトレイ本体下部の組み付けを奥側から示した斜視図である。図7は図2におけるB−B矢視断面図であり、左側のアーム部を左方向から見た図である。図8は図2におけるC−C矢視断面図であり、トレイ本体の左側の側壁を左方向から見た図である。図9は図6の要部拡大図、図10は図8におけるD−D矢視拡大断面図である。
図6および図7に示すようにアーム部16は、リッド裏部11bと一体に成形された樹脂製であり、剛性および強度増加のため有底のハニカム構造をしている。左右のアーム部16の、トレイ本体下部25の側壁17に面した側(トレイ部13aの左右方向内方側)はほぼ平坦な面を有しており、反対側(トレイ部13aの左右方向外方側)がハニカム構造をしている。アーム部16は、前記側壁17と反対側(トレイ部13aの左右方向外方側)に、アーム部16のほぼ周囲を囲むアーム枠リブ18Aと、前記ハニカム構造の個々のセル16aを囲うアームセルリブ18Bを有している。このようなハニカム構造によりアーム部16はリッド11側からの外力に対しても、また、曲げ応力に対しても十分な強度を有する構造となっている。
本実施形態では、スライド機構が、トレイ本体下部25の側壁17に設けられ、リッド11の回動軸となる支軸15と、リッド11のアーム部16に設けられ、支軸15が挿通されて支持される支軸孔16bを備えた支持部と、支軸孔16bの孔縁に設けられ、リッド11に外力が作用したときに、支軸孔16bに対する支軸15の軸ずれを許容して当該支軸15がスライド進入される切欠溝16dと、を含んで構成される。
また、係止機構は、リッド11のアーム部16に設けられた係止突起37と、トレイ本体下部25の支軸15の周りに設けられ、支軸15が前記切欠溝16dにスライド進入した状態で係止突起37が係止される係止受部としての案内ボス(ボス部)33を含んで構成される。以下では各部を対応させて説明する。
図6および図7に示すように、支軸孔16bは、左右のアーム部16の前記支軸15に対応する位置に設けられている。そして、支軸孔16bの孔縁に連続して前記した切欠溝16dが設けられており、これらの支軸孔16bおよび切欠溝16dからなる全体形状は、側面視でくびれを有するだるま形状を呈している。なお、だるま形状には、繭形状、2つの円や楕円が部分的に重なった形状が含まれる。
また、アーム部16は、リッド11が開放状態から全閉状態に回動するのを容易にするためのねじりコイルスプリング31を有しており、支軸孔16b近くの斜め上方奥側に、ねじりコイルスプリング31の一端が係止されるスプリング座としてのスプリング係止孔16cを有している。
ねじりコイルスプリング31は、ほぼ一周するループ状とされており、その他端が、左右の側壁17の支軸15の斜め上方奥側に設けられたた円柱状のスプリング係止部17aに嵌め込まれている。なお、スプリング係止部17aは、側壁17に一体に形成されている。
図5および図6に示すように、支軸15は、タッピング孔15aを有する円筒形状をしており、側壁17と一体に形成されている。
支軸15は、側壁17との根元部に、支軸リブ15bをほぼ放射状に有し、支軸15を側壁17側で片持ち梁状に支持する場合の曲げ強度を補強している。
図5および図6に示すように支軸15の周囲には、支軸15に同心の円筒状の案内ボス33が側壁17に一体成形で設けられている。
また、案内ボス33の根元外側には短尺の補強円筒部33aが同心に設けられて側壁17から立ち上がり、案内ボス33の外周面と補強円筒部33aの内周面を放射状の補強リブ33bで接続している。これら案内ボス33、補強円筒部33a、補強リブ33bは、側壁17に一体に形成されている。本実施形態では、案内ボス33において外力を受ける側に、補強リブ33bよりも長尺に形成されて側壁17からの立ち上がりが大きくされた回動防止リブ(特許請求の範囲に記載のリブ)33cが設けられている。この回動防止リブ33cは、支軸15が切欠溝16dにスライド進入した状態で、前記した係止突起37の上方に位置するように位置関係を設定して配置されており、係止突起37の上方に位置してアーム部16が上方へ回動するのを規制するようになっている。つまり、支軸15が切欠溝16dにスライド進入した状態で係止突起37が回動防止リブ33cに係止される状態となり、リッド11が開放不能状態に保持されることとなる。
図5および図6に示すように、アーム部16を支軸15に取り付けるときは、支軸孔16bに樹脂製の押さえ部材19を嵌め込んで取り付ける。押さえ部材19は、有底の円筒部19aの有底側の端面に中心孔19bと鍔部19cとを有している。また、円筒部19aの内径は、前記支軸15の外径に対応している。取り付けに際しては、支軸孔16bに押さえ部材19の円筒部19aを嵌め込むとともに、この円筒部19aの内部に支軸15を嵌め込み、押さえ部材19の中心孔19bを通してタッピングスクリュウ32Cを前記タッピング孔15aにねじ込む。これにより、押さえ部材19の鍔部19cが支軸孔16bの縁部を押さえ、支軸15の端面が円筒部19aの底面と当接し、また、前記支軸リブ15bの先端が円筒部19aの端面に当接する(図9参照)。
この状態でアーム部16は、その支軸孔16bの内周面と円筒部19aの外周面との間で摺動し、また、その左右外面と鍔部19cの内面および案内ボス33の端面との間で摺動して、上下に回動可能となっている。
左右のアーム部16の内面(側壁17に対向した面)には、案内ボス33よりも手前側の位置において、アーム部16と一体に形成された舌片状の係止突起37が設けられている。この係止突起37は、後記するようにリッド11が外力を受けて奥側へ移動したときに、これに伴って案内ボス33の外周面に接近あるいは当接する状態に移動し、前記した回動防止リブ33cの下方に位置して、回動防止リブ33cに係止される。つまり、回動防止リブ33cの下方へ係止突起37が移動されると、係止突起37は、回動防止リブ33cに邪魔されてその回動が規制され、これによってリッド11の開放側への回動が防止されることとなる。
なお、リッド11は、図示しないロック機構によって全閉状態にロックされる。ロック機構は、図4,図6に示すロック機構収容部36内に収容されており、図4に示すように、リッド表部11aの操作ノブ孔11cとリッド裏部11bの操作ノブ孔36aを通じて配置される操作ノブ12(図7参照)の操作に連動して、これに一体に設けられたラッチ爪12aが、図7に示すように、ラッチ受部41の下側に係脱する構成となっている。
(作用説明)
次に、リッド11の表面に奥方向の衝撃(外力)が加わったときの、支軸15およびリッド11の挙動を説明する。
図11(a)に示すように、リッド11の表面に奥方向の衝撃が加わると、スライド機構によって、リッド11の移動が補助され、リッド11が奥側へスムーズに移動される。つまり、図11(b)に示すように、支軸15が、支持部の支軸孔16bの孔縁に設けられた切欠溝16dにスライド進入し、これによってリッド11の奥側への移動が許容される。ここで、支軸孔16bおよび切欠溝16dは、全体がだるま形状となっているので、リッド11の表面に外力が作用しないときには、図12(a)に示すように、支軸孔16bの切欠溝16dに支軸15が進入することがなく、トレイ本体下部25(図9参照)に対するリッド11の良好な回動が可能となる。一方、前記のようにリッド11の表面に外力が作用したときには、図12(b)に示すように、その作用したときの押圧力によって切欠溝16dに支軸15が押し込まれるようにして入り込み、切欠溝16dを支軸15がスライド進入する。これによって、奥側へリッド11がスムーズに移動される。
奥側へリッド11が移動されると、アーム部16の係止突起37が、案内ボス33の外周面に近接あるいは当接した状態となり、回動防止リブ33cの下方に位置する。その結果、回動防止リブ33cが係止突起37の上方への移動(回動)を規制し、これによってアーム部16の上方への回動が防止され、リッド11の開放側への回動が防止される。
以上の実施の形態によれば、従来のようにインストルメントパネル3用のトレイ4に、例えば、アルミダイキャスト製の剛性の高いロック機構を設けずに樹脂製のロック機構で構成したとしても、リッド11の表面に衝突等による奥方向の衝撃が外力として加わった場合に、リッド11がスライド機構によって奥方向へスムーズに移動するとともに、係止機構によって、開放不能状態に保持される。その結果、安価なロック機構でも、リッド11の表面に衝撃を受けたときにも不所望にリッド11が開放状態とならないトレイ4の開放防止装置を提供することができる。
また、スライド機構および係止機構が、トレイ本体下部25の側壁17と、この側壁17に支持されるリッド11のアーム部16との対応部位に設けられているので、リッド11の支持のために設けた構造を利用してスライド機構および係止機構を構成することができ、そのための構造が簡単になる。したがって、コストの低減化を図ることができる。
また、スライド機構の支軸孔16bおよび切欠溝16dは、全体がだるま形状を呈するので、リッド11の表面に外力が作用しないときには、支軸孔16bの切欠溝16dに支軸15が進入することがなく、トレイ本体下部25に対するリッド11の回動が可能となる。一方、リッド11の表面に外力が作用したときには、その作用したときの押圧力によって切欠溝16dに支軸15が押し込まれるようにして入り込み、切欠溝16dに支軸15がスライド進入する。これによって、奥側へのリッド11のスムーズな移動が可能となる。
また、係止機構の係止受部が、支軸15の周りに形成された案内ボス33の回動防止リブ33cであるので、スライド機構の近傍において、係止突起37の係止が行われることとなり、スライド機構および係止機構の設置スペースの省スペース化を図ることができる。また、両機構が近設されることによって、スライド動作と係止動作との連動性が高まり、リッド11の開放防止の信頼性が高まる。
さらに、係止突起37は、案内ボス33の外周面に設けられた回動防止リブ33cに係止されるようになっているので、簡単な構造でリッド11が開放不能状態となるようにすることができる。
以上、本発明に係る実施形態について説明したが、本発明はこれらに限定されず、発明の主旨に応じた適宜の変更実施が可能であることはいうまでもない。例えば、前記実施形態では、全閉状態からリッド11が上に向けて回動することによって開口部22が開くように構成したが、これに限られることはなく、全閉状態からリッド11が下へ向けて回動することによって開口部22が開くように構成してもよい。
また、前記実施形態では、トレイ本体下部25の側壁17に支軸15および案内ボス33を設け、リッド11のアーム部16に支軸孔16bおよび切欠溝16dを設けたが、これに限られることはなく、例えば、これとは逆の配置で、トレイ本体下部25の側壁17に支軸孔16bおよび切欠溝16dを設け、さらに、リッド11のアーム部16に支軸15および案内ボス33を設けてもよい。
さらに、係止突起37の形状は、任意に設定することができ、また、相手側となる案内ボス33は、円環状とされたものに限定されず、単なる板状として構成してもよい。また、支軸リブ15bや補強リブ33bの数や形状は、適宜選択して採用することができる。
本発明の一実施の形態に係るトレイ開放防止装置が適用された車両の助手席側インストルメントパネルの概略模式図である。 図1のインストルメントパネルの表部樹脂板とリッドを取り除いたトレイの正面図である。 図2におけるA−A矢視断面図である。 リッドの構成を示す斜視図である。 リッドとトレイ本体下部の組み付けを手前側から示した斜視図である。 リッドとトレイ本体下部の組み付けを奥側から示した斜視図である。 図2におけるB−B矢視断面図であり、左側のアーム部を左方向から見た図である。 図2におけるC−C矢視断面図であり、トレイ本体の左側の側壁を左方向から見た図である。 図6の要部拡大図である。 図8におけるD−D矢視拡大断面図である。 (a)(b)は作用説明図である。 (a)(b)は作用説明図である。 外力を受けてリッドが奥側へ移動した状態を説明する図である。
符号の説明
3 インストルメントパネル
4 トレイ
11 リッド
11a リッド表部
11b リッド裏部
13 トレイ本体
15 支軸
15b 支軸リブ
16 アーム部
16b 支軸孔
16d 切欠溝
17 側壁
22 開口部
25 トレイ本体下部
26 トレイ本体上部
33 案内ボス(ボス部)
33b 補強リブ
37 係止突起

Claims (3)

  1. トレイ本体に対してリッドを上または下へ回動させて、前記トレイ本体の開口部を開閉する構造のトレイにおける、前記リッドの外力による開放を防止するトレイ開放防止装置であって、
    前記リッドの全閉状態において、前記リッドの表面に外力が作用したときに、前記リッドが内方へ移動するのを補助するスライド機構と、内方へ移動した状態の前記リッドを開放不能に係止する係止機構とを備え
    前記スライド機構は、
    前記トレイ本体または前記リッドの一方に設けられ、前記リッドの回動軸となる支軸と、他方に設けられ、前記支軸が挿通されて支持される支軸孔を備えた支持部と、前記支軸孔の孔縁に設けられ、前記リッドに外力が作用したときに、前記支軸孔に対する前記支軸の軸ずれを許容して当該支軸がスライド進入される切欠溝と、を含んで構成され、
    前記係止機構は、
    前記トレイ本体または前記リッドの一方に設けられた係止突起と、他方に設けられ、前記支軸が前記切欠溝にスライド進入した状態で前記係止突起が係止される係止受部とを含んで構成され
    前記係止受部は、前記支軸の周りに設けられたボス部に形成されたリブであることを特徴とするトレイ開放防止装置。
  2. 前記トレイ本体は、収納室を挟んで対向する一対の側壁を有し、前記リッドは、一対の前記側壁に支持される一対のアーム部を有しており、
    前記スライド機構および前記係止機構は、前記側壁と前記アーム部との対応部位に設けられていることを特徴とする請求項に記載のトレイ開放防止装置。
  3. 前記スライド機構の前記支軸孔および前記切欠溝は、全体がだるま形状を呈することを特徴とする請求項または請求項に記載のトレイ開放防止装置。
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