JP4163466B2 - ステータコアへの巻線装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ステータコアの内歯に導線を直接巻き付けてコイルを形成するステータコアへの巻線装置に関し、特に小径のステータコアにも適用できるようにした巻線装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
ステータコアの内歯に直接巻線を行なうことでコイルを形成する巻線装置は、一般に、導線導入筒をステータコアの中心に同軸的に配置し、所定角度で揺動させると共に軸方向へ往復移動させることで、導線導入筒の先端に装着されているノズルの先端を巻線すべきステータコアの内歯の回りに周回させ、その際、ノズルの先端から導線導入筒に対してほぼ直交する方向へ導線を繰り出し、この導線を内歯に直接巻き付けてコイルを形成する。
【0003】
このような直巻線方式の巻線装置では、導線の巻き付け数をできるだけ増やしてスロット内に入る導線のスペースファクタを高めるには、ステータコアの内歯の径方向に沿って均一に導線を巻き付ける必要がある。
【0004】
このため、巻線されるべき内歯の上下端面に、先端が傾斜面をなすシュラウドと呼ばれるガイド棒を侵入させ、巻き付けられた導線を上記傾斜面に沿って滑り落して、内歯の所定の位置に導きながら巻き付けさせると共に、上記ガイド棒を揺動させて内歯への導線の巻き付け位置を徐々に変化させて、導線を整列させて巻き付けることが行われている。
【0005】
一方、本出願人は、特開2000−245121号公報において、ステータコアの中心に配置され、軸方向へ往復移動すると共に所定角度で揺動する導線導入筒の先端に、ヘッド部を装着し、このヘッド部の外側に、先端から導線を繰り出すノズルを径方向へ出没可能に装着し、このヘッド部に設けたカムプレートを導線導入筒に対して相対回転させることで、このカムプレートに形成されたカム溝に係入するカムフォロワを介してノズルを径方向へ移動させることで、ステータコアの内歯に導線を整然と巻き付ける技術を提案した。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記シュラウドと呼ばれるガイド棒を揺動させながら巻き付ける方法では、電線の整列度が悪く、ステータコアのスロットに対するコイル占有率を高めることに限度があった。
【0007】
これに対して、特開2000−245121号公報に記載された巻線装置によれば、ノズルを径方向へ移動させながら巻き付けるので、電線の整列度を高めてステータコアのスロットに対するコイル占有率をより高めることができる。
【0008】
しかしながら、上記巻線装置では、ヘッド部にノズルを出没させるカム機構を設けたので、ヘッド部の外径が大きく、内径の小さいステータコアの内周に臨ませることができず、内径の小さいステータコアの内歯に導線を巻き付けることが出来ず、巻線可能なステータコアが限られてしまう不都合があった。
【0009】
従って、本発明の目的は、内径の小さいステータコアの内歯に対しても導線を整列させて巻き付けることを可能とし、巻線可能なステータコアの適用範囲の拡大を図ることのできるステータコアへの巻線装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は、ステータコアの中心に同軸的に配置され、所定角度で揺動すると共に軸方向に往復移動する導線導入筒と、上記導線導入筒の先端に設けたヘッド部と、上記ヘッド部に取付けられ、導線を上記導線導入筒に対してほぼ直交する方向へ繰り出すノズルとを備え、上記導線導入筒の作動によって上記ノズルを上記ステータコアの内歯に対して周回させて導線を巻き付けるステータコアへの巻線装置において、上記導線導入筒の上部に該導線導入筒と一体回動するテーブルを固設し、上記テーブルに該テーブルの径方向へ摺動可能なスライダを装着し、上記スライダに立設されると共に少なくとも上記ステータコアの厚さよりも高い長さを有するスタンドの上端に上記ノズルを固設し、上記スライダに下方へ突出するカムフォロアを設け、上記カムフォロアが嵌入するカム溝を有するカムプレートを上記テーブルの下方に配設し、上記カムプレートを上記導線導入筒に対して相対回転させるカムプレート回転手段に連接したことを特徴とする。
【0011】
本発明によれば、カムプレート回転手段が駆動すると、カムプレートが導線導入筒に対して相対回転し、このカムプレートに形成されているカム溝に嵌入するカムフォロアを介して、このカムフォロアを突設するスライダが、テーブルの径方向へ移動し、このスライダに立設するスタンドの上端に固設されているノズルが同方向へ移動する。この場合、ノズルがスライダに立設されたスタンドの上端に固設されているため、ステータコアの内歯にノズルから繰り出される導線を巻き付ける作業では、ノズルとこのノズルを径方向へ進退動作させるカム機構とがスライダに立設されているスタンドを介して離間された位置にあり、しかも、このスタンドの高さがステータコアの厚さよりも長いため、ノズルから繰り出される導線をステータコアの内歯に巻回する作業の際に、カム機構はステーコアの外方に配置されるため、ステータコアの内周に臨まされるスタンドの外周を細くすることが可能となり、内径の小さいステータコアの内歯に対しても導線を整列度よく巻き付けることが可能となる。
【0012】
本発明においては、上記スタンドに形成された上記導線導入筒から繰り出される導線を上記ノズルの後端側へ導く導線ガイド溝の深さを該ノズル側から該導線導入筒側へ拡大されていることが好ましい。この態様によれば、スライダの径方向への移動によりスライダの底面と導線導入筒との相対位置がずれた場合であっても、導線をスムーズに供給することができる。
【0013】
また、上記スライダは、上記テーブルの径方向へ摺動可能に装着されたスライドバーと、このスライドバーから立設された上記スタンドとを有し、上記スライドバーの長さが、上記スタンドの高さよりも長くされていることが好ましい。この態様によれば、ノズルから繰出される電線の抵抗力によってスタンドに強い力がかかっても、比較的長いスライドバーによってスタンドを支持することができるので、スライダのスライド動作をスムーズに維持することができる。
【0014】
更に、上記カムプレートは、半割状に形成された一対のプレート部材で構成されていることが好ましい。この態様によれば、テーブルの下方に配置されるノズルホルダの縮径段部にカムプレートを軸径方向から組付けることができ、設計や組立てを容易にすることができる。
【0015】
更にまた、本発明の巻線装置は、内径20〜40mmのステータコアに適用されることが好ましい。本発明の巻線装置は、上記のような内径の小さなステータコアに適用した場合に、その真価が最も発揮される。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づき本発明の一実施の形態を説明する。ここで、図1は巻線装置の要部斜視図、図2は巻線装置の要部縦断面図、図3は巻線装置の要部平面図、図4はヘッド部の分解斜視図、図5はノズルを突出させた状態のヘッド部の縦断面図、図6はテーブルにセットされたステータコアの平面図、図7はノズルを後退させた状態のヘッド部の縦断面図、図8はヘッド部の正面図、図9は図7のIX-IX断面図、図10はカムプレートの平面図である。
【0017】
図1、図2に示す巻線装置11の上方には、図5、図6に示すように、ステータ固定用ステージ1が横設されており、このステータ固定用ステージ1に、ステータコア2がセットされる。このステータコア2の内周にはスロット2aが形成され、又、スロット2aを挟んで内歯2bが放射状に形成されている。
【0018】
一方、巻線装置11には、ステータコア2の中心に同軸的に配置されると共に下端から導線が導入される導線導入筒12を有している。この導線導入筒12は、フレーム13に設置された軸受14に軸方向へ移動可能で且つ回転可能に支持されている。
【0019】
又、フレーム13の下方には、導線導入筒12を、図1中の矢印Aで示すように所定角度で揺動(往復回動)させると共に、矢印Bで示すように軸方向に往復移動させて、ステータコア2の対応する内歯2b(図6参照)の回りを周回させる駆動機構が配置されている。このような駆動機構としては、例えば、本出願人による特開平8−251880号に示されるような公知の駆動機構が採用できる。
【0020】
又、導線導入筒12の上端にヘッド部15が配設されている。図4に示すように、ヘッド部15はノズルホルダ16を有し、このノズルホルダ16の下端に形成したハブ部16aが、導線導入筒12の上端に嵌合されて一体回動可能にねじ止めされている。
【0021】
更に、ノズルホルダ16のハブ部16aの上部に細径段部16bが形成され、その上部にテーブル16cが形成され、更に、その上面の回転中心にポスト16dが立設されている。テーブル16cの上面とポスト16dとに、回転中心を通り径方向へ延出するガイド溝16e,16fが各々形成されている。
【0022】
このガイド溝16eにスライダ17が摺動自在に装着されている。このスライダ17は、ノズルホルダ16のテーブル16c側に形成されているガイド溝16fに装着されるスライドバー17aと、ポスト16d側に形成されているガイド溝16fに挿入される角形のスタンド17bとを有し、スタンド17bがスライドバー17aの中央に立設されている。このスタンド17bは、ガイド溝16f内での径方向への移動が許容されており、又、ガイド溝16fを有するポスト16dの直径は、ステータコア2の内径よりもやや小さく形成されている。更に、スタンド17bの高さは、ステータコア2の厚さよりも長く設定されている。
【0023】
図5、図7〜図9に示すように、スライドバー17aの底面にはコロからなるカムフォロア23が突設されており、このカムフォロア23が、ガイド溝16fの底面に形成されているスリット16gを貫通して下方へ突出されている。
【0024】
又、ノズルホルダ16のテーブル16cの底面にカムプレート21が対設されている。このカムプレート21は、半割状に形成された一対のプレート部材21a,21bで構成され、この各プレート部材21a,21bを、ノズルホルダ16の細径段部16bに対し軸径方向から装着し、両プレート部材21a,21bを結合させてカムプレート21を形成し、このカムプレート21を細径段部16bに回動自在に支持させる。
【0025】
図10に示すように、カムプレート21の上面に渦状のカム溝22が形成されており、このカム溝22に、スライドバー17aの底面から突出されているカムフォロア23が係入されている。カムプレート21が回転すると、カム溝22に係入されているカムフォロア23が押圧されるが、このカムフォロア23を底面に突設するスライダ17が、ノズルホルダ16に形成されたガイド溝16e,16fにて回転方向への移動が規制されているため、スライダ17はカムプレート21の回転に従い、ガイド溝16e,16fに沿って径方向へ進退動作される。
【0026】
この場合、スライダ17の移動範囲は、スタンド17bがノズルホルダ16のポスト16dに形成されているガイド溝16fの奥行き(図5、図7の左右方向)内の領域に限定されている。又、テーブル16cの上面にはドーナツ状に形成された当て板18がねじ止めされており、この当て板15にてスライダ17のスライドバー17aの上下方向への移動が規制されている。
【0027】
更に、スライダ17のスタンド17bの上端にスペーサ19を介してノズル20が固設されている。このノズル20の上面と両側とが、ポスト16dの上面に固設された蓋体26から下方へ延出する凹状のノズルガイド26aに摺動自在に係入されて、上下及び幅方向の移動が規制されている。
【0028】
このノズル20の先端は、ステータコア2の内歯2b間に挿通可能な幅に形成されており、このノズル20にて導線を内歯2bに巻き付ける際に、カムプレート21を徐々に回動させることで、スライダ17が軸径方向へ移動して、ステータコア2の内歯2bに対する巻き付け位置を徐々に移動させる。
【0029】
その際、ノズル20を上端に固設するスライダ17のスタンド17bの高さが、ステータコア2の厚さよりも長く設定されているので、スライダ17の底面に形成したスライドバー17aは、ノズル20から繰り出される導線にてステータコア2の内歯2bに導線を巻き付ける際においても、ステータコア2の下方に位置しており、このスライドバー17aの底面に、カム機構をなすカムフォロア23が突出されているため、スタンド17bにはカム機構を設ける必要がなく、スタンド17bの外周を細くすることができ、このスタンド17bを摺動自在に支持すると共に、ステータコア2の内歯2bに臨まされるノズルホルダ16のポスト16dの径を小さくすることができる。そのため、本実施の形態による巻線装置11は、内径の小さいステータコア2の内歯2bに対しても、容易に導線を巻き付けることができる。
【0030】
なお、スライドバー17aの長さLは、スタンド17bの高さ(正確にはスタンド17bの底面からノズル20の中心までの高さ)Hよりも長くなるように設定されている。これによって、ノズル20に導線の摩擦等に起因する強い力がかかっても、長いスライドバー17aによってスタンド17bが傾いたりすることなく保持されるため、スライダ17のスライド動作を安定させることができる。
【0031】
又、スライダ17のスタンド17bには、導線ガイド溝17cが形成されている。図5、図7に示すように、この導線ガイド溝17cは、スタンド17bの底面から上端方向へ、ノズル20の突出方向とは逆方向へ傾斜された姿勢、すなわち導線ガイド溝17cの深さがノズル20側からスライドバー17aの方向へ拡大されて形成されており、図7に示すように、スライダ17が後退して、導線導入筒12とスライドバー17aに開口する導線ガイド溝17cとの相対位置がずれた場合であっても、導線導入筒12から繰り出される導線を導線ガイド溝17cに沿ってノズル20の方向へスムーズに供給することが可能となる。
【0032】
又、スライダ17をスライド動作させるカムプレート21の底面が、導線導入筒12に相対回動自在に外装されたスリーブ24の上端面に連結されて一体回動自在にされている。このスリーブ24は、軸受ブロック30に回転自在に保持された上方回転筒25に挿通されている。この上方回転筒25は、スリーブ24の下部外周に形成されたスプライン溝24aに嵌合するスプライン歯25aによって、スリーブ24の軸方向への移動が許容されつつ、スリーブ24と一体に回転自在にされている。更に、上方回転筒25の外周に、カムプレート回転用プーリ40が装着されている。
【0033】
尚、軸受ブロック30と対向して軸受ブロック31が配置されており、この各ブロック30,31が連結板32を介して互いに連結されている。又、連結板32に対して支持板33が交差した姿勢で連結されており、この支持板33の下面に取付けられた複数の脚部39がフレーム13の上面に固定されている。
【0034】
又、フレーム13に固定された軸受14には、下方回転筒34が回転可能に保持されており、導線導入筒12は、この下方回転筒34に対して、回動自在に挿通支持されている。更に、導線導入筒12の下部外周にスプライン溝12aが形成されており、下方回転筒34に形成されたスプライン歯34aが、スプライン溝12aに嵌合して、導線導入筒12と下方回転筒34とが、軸受14に支持された状態で一体回動自在にされている。又、下方回転筒34の外周に、駆動プーリ35が装着されている。
【0035】
尚、カムプレート21に連結されたスリーブ24の下部も、上記下方回転筒34の内部に挿入されているが、下方回転筒34とは回転方向に嵌合することなく、下方回転筒34に対して相対回動自在にされている。
【0036】
一方、上記他方の軸受ブロック31には、回転軸36が挿通支持されており、その下端に従動プーリ37が装着されている。更に、上記駆動プーリ35と従動プーリ37との間に第1タイミングベルト38が張設されている。その結果、回転軸36は、導線導入筒12と一体回動する下方回転筒34の回転に伴ない、駆動プーリ35、第1タイミングベルト38及び従動プーリ37を介して、導線導入筒12と同期して回転する。又、回転軸36の上端に、主動プーリ41が装着されている。
【0037】
一方、図1、図3に示すように、支持板33の両端には、板42,43が互いに平行に取付けられ、この各板42,43間に一対のガイド棒44,45が平行に架設されている。又、支持板33の上方に、スライド板46が配置され、このスライド板46の下面四隅に複数のブロック47が固設され、このブロック47に、ガイド棒44,45が挿通されている。従って、スライド板46は、ガイド棒44,45に支持されてスライド自在されている。
【0038】
又、支持板33上には、軸受ブロック48,49が設置されており、この軸受ブロック48,49にボールネジ50の両端が回動自在に支持されている。このボールネジ50は、両ガイド棒44,45間に平行に配置されている。又、板42にはステッピングモータ等の回転制御可能なモータ51が取付けられ、このモータ51の駆動軸52がカップリング53を介してボールネジ50に連結されている。
【0039】
更に、スライド板46の下面中央に、ねじ支持ブロック54が固着されており、このねじ支持ブロック54にボールネジ50が螺入されている。従って、モータ51が作動してボールネジ50が回転すると、ボールネジ50を螺入するねじ支持ブロック54が、ボールねじ5により送られ、スライド板46がガイド棒44,45に支持されながら移動する。尚、スライド板46の駆動機構としては、ボールネジ50以外に、ラックとピニオンとを利用したものを採用しても良い。
【0040】
スライド板46の上面には、一対の可動プーリ61,62が所定間隔で配設されている。尚、一方の可動プーリ62は、スライド板46にネジ固定された可動板63を介して取付けられており、可動板63の位置をずらすことによって、可動プーリ61,62の間隔を調節することができる。
【0041】
又、軸受ブロック30,31上には、略三角形状の支持板64,65が取付けられており、この各支持板64,65上に、アイドルプーリ71,72、及び70,73が配設されている。
【0042】
上記主動プーリ41、アイドルプーリ70、可動プーリ62、アイドルプーリ71、カムプレート回転用プーリ40、アイドルプーリ72、可動プーリ61、及びアイドルプーリ73からなる一連のプーリ群に、第2タイミングベルト74が張設されている。第2タイミングベルト74は、主動プーリ41、可動プーリ62、カムプレート回転用プーリ40、可動プーリ61においてはそれらの外側に張設され、アイドルプーリ70,71,72,73においてはそれらの内側に張設されて全体として十字状をなしている。
【0043】
この場合、少なくとも可動プーリ61,62とアイドルプーリ70〜73との間に張設された部分74a,74b,74c,74dが、スライド板46の移動方向と平行になるように設定されている。
【0044】
その結果、例えばスライド板46が、図3中の矢印D方向へ移動するとき、ベルト部分74a,74bは短くなるが、それと同じ長さだけベルト部分74c,74dが長くなり、同様に、スライド板46が、図3中の矢印E方向に移動するとき、ベルト部分74a,74bは長くなるが、それと同じ長さだけベルト部分74c,74dが短くなるので、上記プーリ群を周回するベルトの経路長は常に変わることがない。
【0045】
従って、可動プーリ61,62がスライド板46の移動に伴って、図3中の矢印D又はE方向に移動しても、第2タイミングベルト74は、引っ張られたり,緩んだりすることなく回動することができる。
【0046】
尚、上記ベルト部分74a,74b,74c,74dがスライド板46の移動方向と平行でなくても、例えば可動プーリ61,62の間隔を可変とし、両者の間に配置したスプリング等によって常時互いに離れる方向に付勢しておけば、スライド板46を移動させるときに、第2タイミングベルト74の周長に合わせて可動プーリ61,62の間隔を変化させることができるので、第2タイミングベルト74が引っ張られたり,緩んだりすることなく回動することができる。
【0047】
次に、このような構成による巻線装置11の作用について説明する。図示しない駆動機構により、導線導入筒12が、図1中の矢印Aで示すように所定角度で揺動(往復回動)すると共に、矢印Bで示すように軸方向に往復移動することにより、この導線導入筒12の上端部のヘッド部15に設けられたノズル20が、ステータコア2の対応する内歯2bの周りを周回し、導線導入筒12内を通りノズル20の先端から繰り出される導線を、内歯2bに巻き付ける。
【0048】
尚、導線導入筒12が揺動すると、導線導入筒12のスプライン溝12aにスプライン歯34aを介して嵌合する下方回転筒34が一体に回転する。下方回転筒34が回転すると、駆動プーリ35、第1タイミングベルト38、及び従動プーリ37を介して、回転軸36が回転する。又、回転軸36の主動プーリ41、アイドルプーリ70、可動プーリ62、アイドルプーリ71、カムプレート回転用プーリ40、アイドルプーリ72、可動プーリ61、及びアイドルプーリ73からなる一連のプーリ群に張設された第2タイミングベルト74を介して、上方回転筒25が回転する。
【0049】
そして、上方回転筒25のスプライン歯25aとスプライン溝24aとの嵌合により、スリーブ24も一体に回転する。その結果、スライド板46が止まっていて可動プーリ61,62が動かない状態では、カムプレート21に連結されたスリーブ24が導線導入筒12と同期して回転することになり、カムプレート21と導線導入筒12及びヘッド部15との間に相対回転は生じない。従って,ノズル20は径方向に所定長さ突出した状態を維持する。
【0050】
ところが、予め設定されたプログラムに従ってモータ51を作動させ、ボールネジ50、ナット55、ねじ支持ブロック54を介して、スライド板46を、図3中の矢印D又はE方向に移動させると、次のような作用によってカムプレート21と導線導入筒12及びヘッド部15との間に相対回転が発生する。尚、以下の説明において、主動プーリ41→アイドルプーリ70→可動プーリ62→アイドルプーリ71→カムプレート回転用プーリ40に至る経路を経路I、カムプレート回転用プーリ40→アイドルプーリ72→可動プーリ61→アイドルプーリ73→主動プーリ41に至る経路を経路IIとする。
【0051】
すなわち、スライド板46を、図3中の矢印D方向に移動させると、経路Iの一部をなすベルト部分74a,74bは短くなり、その分だけ経路IIの一部をなすベルト部分74c,74dが長くなる。このため、上記長さ分だけ第2タイミングベルト74が経路I側から経路II側へ移動し、カムプレート回転用プーリ40を矢印D'方向に回転させる。
【0052】
又、スライド板46を、図3中の矢印E方向に移動させると、経路Iの一部をなすベルト部分74a,74bは長くなり、その分だけ経路IIの一部をなすベルト部分74c,74dが短くなる。このため、上記長さ分だけ第2タイミングベルト74が経路II側から経路I側へ移動し、カムプレート回転用プーリ40を矢印E'方向に回転させる。
【0053】
上記回転は、導線導入筒12と同期した回転に対して付加的になされ、導線導入筒12に対してカムプレート回転用プーリ40を相対回転させる。その結果、上方回転筒25、スリーブ24を介して、カムプレート21が、導線導入筒12及びヘッド部15に対して相対回転する。
【0054】
その結果、スライダ17の底面から突出するカムフォロア23を嵌合するカム溝22の位置が変わり、スライダ17が径方向へ移動し、このスライダ17に立設されているスタンド17bの上端に固設されているノズル20が同方向へ移動する。
【0055】
その際、ノズル20をスライダ17に突設するスタンド17bの上端に固設し、このノズル20を径方向へ移動させるカム機構をスライダ17のスライドバー17a側に設けたので、スライダ17にカム機構を設ける必要がなく、スタンド17bの外周を細くすることができ、従って、このスタンド17bを摺動自在に支持するポスト16dの径を小さくすることが可能となり、内径の小さいステータコア2の内歯2bに対しても容易に整列度よく導線を巻き付けることが可能となる。
【0056】
又、カムプレート21の回転角度は、スライド板46の移動量によって自由に調整できるので、ノズル20の径方向への移動タイミング、及び移動量は、モータ51を制御することで行うことができる。
【0057】
従って、図10におけるステータコア2の内歯2bに対する巻線操作に伴って、ノズル20の径方向への突出量を徐々に変化させ、導線を内歯2bの長手方向に沿って整列させながら巻き付け、スロット2a内におけるスペースファクタを最大限に高めるように巻線を施すことが可能となる。
【0058】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、内径の小さいステータコアの内歯に対しても導線を容易に整列度よく巻き付けることが可能となり、巻線可能なステータコアの適用範囲を拡大することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ステータコアへの巻線装置の要部斜視図
【図2】巻線装置の要部S縦断面図
【図3】巻線装置の要部平面図
【図4】ヘッド部の分解斜視図
【図5】ノズルを突出させた状態のヘッド部の縦断面図
【図6】テーブルにセットされたステータコアの平面図
【図7】ノズルを後退させた状態のヘッド部の縦断面図
【図8】ヘッド部の正面図
【図9】図7のIX-IX断面図
【図10】カムプレートの平面図
【符号の説明】
2 ステータコア
11 巻線装置
12 導線導入筒
15 ヘッド部
16c テーブル
17 スライダ
17b スタンド
17c 導線ガイド溝
20 ノズル
21 カムプレート
22 カム溝
23 カムフォロア

Claims (5)

  1. ステータコアの中心に同軸的に配置され、所定角度で揺動すると共に軸方向に往復移動する導線導入筒と、
    上記導線導入筒の先端に設けたヘッド部と、
    上記ヘッド部に取付けられ、導線を上記導線導入筒に対してほぼ直交する方向へ繰り出すノズルとを備え、
    上記導線導入筒の作動によって上記ノズルを上記ステータコアの内歯に対して周回させて導線を巻き付けるステータコアへの巻線装置において、
    上記導線導入筒の上部に該導線導入筒と一体回動するテーブルを固設し、
    上記テーブルに該テーブルの径方向へ摺動可能なスライダを装着し、
    上記スライダに立設されると共に少なくとも上記ステータコアの厚さよりも高い長さを有するスタンドの上端に上記ノズルを固設し、
    上記スライダに下方へ突出するカムフォロアを設け、
    上記カムフォロアが嵌入するカム溝を有するカムプレートを上記テーブルの下方に配設し、
    上記カムプレートを上記導線導入筒に対して相対回転させるカムプレート回転手段に連接したことを特徴とするステータコアへの巻線装置。
  2. 上記スタンドに形成された上記導線導入筒から繰り出される導線を上記ノズルの後端側へ導く導線ガイド溝の深さが該ノズル側から該導線導入筒側へ拡大されていることを特徴とする請求項1記載のステータコアへの巻線装置。
  3. 上記スライダは、上記テーブルの径方向へ摺動可能に装着されたスライドバーと、このスライドバーから立設された上記スタンドとを有し、上記スライドバーの長さが、上記スタンドの高さよりも長くされている請求項1又は2記載のステータコアへの巻線装置。
  4. 上記カムプレートは、半割状に形成された一対のプレート部材で構成されている請求項1〜3のいずれか1つに記載のステータコアへの巻線装置。
  5. 内径20〜40mmのステータコアに適用される請求項1〜4のいずれか1つに記載のステータコアへの巻線装置。
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