JP3353616B2 - 巻線方法及び巻線装置 - Google Patents
巻線方法及び巻線装置Info
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Description
て、例えば電動機の鉄心に巻線を行う巻線方法および巻
線装置に関するものであり、特に特開平8−19196
号公報記載のディスク回転駆動用の薄型モータの連結ス
テータコアに良好に効率的に巻線できる巻線方法および
巻線装置に関するものである。なお、この明細書におい
ては、上記連結ステータコアの巻線の場合を例に説明す
る。
96号公報記載の連結コアについて簡単に説明する。図
15の正面図と平面図に示すように、電動機の相数に等
しい磁極ティース7aを並列に突設してなるブロック7
bを複数薄肉で直線状に連結して構成され、直線状のま
ま巻線処理が施される。巻線されたコアは図16の正面
図に示すように薄肉連結部7cで折り曲げられ、樹脂製
のコアホルダ40に収納される。巻線コアの薄肉連結部
7cには位置決め用の穴が設けられており、樹脂ホルダ
に施された突起に嵌合され位置決めされた後、樹脂突起
を加熱しコアと融着して固定される。4は巻線のワイヤ
である。
結ステータコアに対向する位置に巻線機41を配置し、
一つのブロック7bの磁極ティース7aに等しい数、例
えば三本の巻線ノズル3を磁極ティースのまわりを円形
軌跡を描くように周回(回転)させコイルを形成する。
巻線ノズル3は周回とともに磁極ティース7aに対して
前後の送りが可能なため容易に整列巻きができ、同時に
複数本のコイルを巻くことができる。そして、個々の磁
極ティースにコイルを形成しながら渡り線を切らずに連
続巻きをすることによりコイル端末処理、結線処理が容
易となる。そのためには、コアを移動させるか、あるい
は周回する三本のノズルを並進移動させる機構が必要と
なる。
体)であるコア、即ちティースの形状の関係について説
明する。図18の模式断面図にティース7aのまわりを
ノズルが周回(回転)し、巻線している状態を示す。図
のコアは三相一対となる直列コアであり、ノズルも三本
一対で巻線を行う。ノズルをティース7aのまわりを周
回(回転)させて巻線する場合、ノズルの描く軌跡は図
に示すような円形軌跡42となり、コア、即ちティース
7aとノズルとの最小隙間43は非常に小さい。そのた
め、コアのわずかな加工誤差の累積や巻線機のノズル位
置誤差、さらに小型のコアを対象とする場合コアのティ
ース断面およびピッチが小さく、それに伴い巻線ノズル
も小径となり、ともに剛性が低く、巻線中にノズル3や
コア7が振動し、コアとノズルが干渉し、ノズルが折れ
るなどして巻線が困難になる場合が多かった。また、連
続した複数コアを対象に巻線を行う場合、さらにコア形
状の誤差や変動が累積し、巻線が困難となる場合が多発
した。そのため、ノズル3とコア7の干渉無しに巻線を
行うためには、コア7の加工精度を高くする、巻線中に
ノズル及びコアの振動を小さく抑えるために巻線回転速
度を低くする等して対応しているので、生産性が悪くな
る等の問題があった。
がコアの周りをコア形状に即した軌跡で周回して巻線す
る巻線装置としては、例えば特開平5−95654号公
報(従来例2と記す)に開示の図19の要部縦断面図に
示すような巻線装置がある。巻線46は、電動機の鉄心
の歯部47によって形成されるスロット48を、鉄心の
内径側に軸方向から挿通される軸49に直角に設けられ
た巻線ノズル3が回動して形成される。軸49はクラン
ク装置50によって上下動し、回動装置53によって一
定角度の回動を行うように構成されており、両者は同期
することによってノズル3が歯部47の外周を歯部に即
した軌跡で回転するように構成されている。51はノズ
ル3を鉄心の軸方向に移動するカム、52はノズル3の
回転角を誘導するガイドである。即ち、線輪4の巻装
は、巻線装置の軸49が上下動するとともに回動してノ
ズル3が歯部47の外周を回転するように行われ、スロ
ット48に巻線46を形成している。しかし、この場合
にはノズルが一本の構成となり、生産性が悪い。また、
ノズル位置とガイド位置が離れた構成になり、剛性が低
く、振動を伴うなどして整列巻きができないという欠点
がある。
りをコア形状に即した軌跡で周回する動作と、直列状の
コアに連続巻きするためノズルがコアの薄肉連結方向に
移動する動作の両機能が必要であるが、図19に示す従
来例2の巻線装置では後者の動作が実現できない。後者
の動作はコア側を動かすことによっても実現可能である
が、この場合、コア保持部において連続処理のために次
のコアを供給しておくことができず生産性を損う。その
ため後者の動作は巻線機側で実現するのが望ましい。そ
こで例えばノズルを周回させる巻線ヘッドをロボットの
先端に取り付け、両者の動作を実現することが考えられ
る。
の先端に巻線ノズル3を複数とりつけ、ロボット1の動
作により両者の動作を実現することも考えられるが、こ
の場合の巻線周回速度は遅く、生産性が悪い。
断面形状に即したノズル軌跡をとり、複数磁極を同時に
巻線可能な巻線方法、装置が必要となる。特に上記ノズ
ル軌跡を得る巻線ヘッドを、高剛性でかつ、ロボットの
先端に搭載できるくらいに小型、軽量に構成することが
必要となる。
簡単な構成で高速かつ効率的に行える巻線方法および巻
線装置を得ることを目的とする。また、ロボット先端に
搭載するため簡単な構成で小型、軽量かつ高剛性の巻線
装置用の巻線ヘッドを得ることを目的とする。
被巻線体に線材を吐出する巻線ノズルを周回させて線材
を巻装するもので、上記巻線ノズルが、カムの回転に応
動する一対の直動体の二方向の並進運動を合成した、被
巻線体の形状に即した軌跡を描いて、被巻線体を周回す
るようにしたものである。
線体に線材を吐出する巻線ノズルを周回させて線材を巻
装する巻線装置において、被巻線体に線材を吐出する巻
線ノズルを周回させて線材を巻装する巻線装置におい
て、所定のカムストロークを形成する所定半径の円弧部
を有し、回転駆動される第1及び第2のカムと、第1の
直動ガイドにより支持され、上記第1のカムに当接し上
記第1のカムの回転に追従して直進運動する第1のスラ
イドプレートと、第2の直動ガイドにより第1のスライ
ドプレートと互いに運動方向が直交するように支持さ
れ、上記第2のカムに当接し上記第2のカムの回転に追
従して直進運動する第2のスライドプレートと、上記第
1,第2のスライドプレートのいずれかに摺動自在に取
着され、両者の運動方向によって一意に規定される平面
内を、両者の運動を合成した軌跡を描いて周回運動を行
うノズルプレートと、このノズルプレートに取着される
巻線ノズルとからなる巻線ヘッドを設けたものである。
の構成において、上記第1のカムとして半径の差が概ね
被巻線体の長辺の長さとなる2つの異なる一定半径部を
有するカムを、上記第2のカムとして半径の差が概ね上
記被巻線体の短辺の長さとなる2つの異なる一定半径部
を有するカムを用いるものである。
の構成において、上記第1及び第2のカムを半径の差が
概ね被巻線体の一辺の長さとなる2つの異なる一定半径
部を有する単一のカムで構成し、上記第1,第2のスラ
イドプレートを上記カムに90度位相の異なる位置で当
接させたものである。
巻線装置の斜視図を示す。1はXYZに動く3軸ロボッ
ト、2は3軸ロボット1の先端に搭載された巻線ノズル
3を有する巻線ヘッド、4は巻線に供される線材のワイ
ヤ、5はワイヤドラム、6はテンショナ、7はワーク
(被巻線体)の連結ステータコアで、A方向から回転イ
ンデックス9に例えば4本同時に供給される。供給され
たコア7は4本同時に位置決め装置8によって位置決め
される。位置決めされたコアは前のコアの巻線処理が完
了した後にインデックス9により180度回転して巻線
ヘッド2と向き合う。なお、巻線ヘッド2には磁極ティ
ース数に等しい巻線ノズル3が多段に設けられている。
載されており、図15に示すコア7が巻線位置にローデ
ィングされると、ロボット1により巻線ヘッド2が所定
位置に位置決めされy方向に直進駆動されるとともに、
巻線ノズル3がコアのティースの周囲を周回運動して巻
線する。さらに第1ブロックから第7ブロックまで順に
4本のコア7の3本のティースそれぞれに同時に巻線処
理を施しながら移動し、最後に端末を引き出し切断して
巻線処理を終了し、巻線待機位置まで移動して次の巻線
に備える。なお、ロボット1は、例えば巻線ヘッド2、
即ち巻線ノズル3を次の巻回位置(ブロック)へとx軸
方向に駆動したり、巻線時に前後、即ちコア(ティー
ス)の軸(y)方向に駆動したり、渡り線処理時に上下
(z)方向に駆動したりする。
ドの斜視図を示し、四角形のノズル軌跡を生成するノズ
ル駆動機構について説明する。10は第1のスライドプ
レートで、第1の直動ガイド11によりz方向に可動可
能に3軸ロボット1に取着されるベース板12に取り付
けられている。第1のスライドプレート10は、第1の
カムフォロア13を備えており、これによりカム板14
の上部と接しカム板14の回転に伴いz方向に直進運動
する。同様にベース板12に取り付けられ、x方向に可
動可能に設置された第2の直動ガイド15に取り付けら
れた第2のスライドプレート16は、それに備えられた
第2のカムフォロア17によりカム14の左部(第1の
スライドプレート10とカム板14の接点から90度位
相のずれた点)と接し、カム板14の回転に伴いx方向
に直進運動する。二つのスライドプレート10,16は
圧縮バネ18によりカム14に押し付けられており、回
転中に慣性力によりカム14と離れないように設置され
ている。
段に設けられたノズルプレート19は第3の直動ガイド
20によりx方向に可動可能に第1のスライドプレート
10に取り付けられており、z方向には第1のスライド
プレート10に従い運動する。また、ノズルプレート1
9にはz軸方向に平行な突起21が設けられ、この突起
21は第2のスライドプレート16に取り付けられた二
つのローラー22により挟まれている。突起21により
第2のスライドプレート16のx方向の運動はノズルプ
レート19に伝えられ、また突起21はz方向に運動自
在にローラー22に挟持されているため、ノズルプレー
ト19のz方向運動とは独立にx方向に可動となる。つ
まり、ノズルプレート19はz方向には第1のスライド
プレート10に、x方向には第2のスライドプレート1
6に従って独立に運動する。
示すように二つの異なる一定半径の円弧部B,Cを備
え、その間をノズルがコアコーナー部の輪部と相似曲線
の軌跡を描くカム曲線を形成しており、このカム14に
当接し、第1,第2の直動ガイド11,15により運動
方向が規定された第1,第2のスライドプレート10,
16の運動軌跡は図4の波形図に示す二つの停留点(両
端)D,Eを持つ往復運動となる。第1のスライドプレ
ート10と第2のスライドプレート16は同じカム板1
4に90度位相をずらして接しているため、90度位相
をずらして同じ運動を行う。それぞれの運動軌跡を図5
(a)(b)に示す。ノズルプレート19はこれらを合成した
運動を行い、x方向、z方向それぞれが二停留点運動を
とるため、合成された運動軌跡は 図5(c)に示すように
四角軌跡となる。従って、ノズルプレート19に搭載さ
れた複数の巻線ノズル3も四角軌跡を描いて周回するこ
とになる。
ムの形状により、複数のノズルを被巻線コアの断面形状
に即したノズル軌跡をとるようコアの周囲を周回させる
ことができる。また、カムの回転1軸により軌跡を生成
するため、小型軽量化できロボットの先端に容易に搭載
することができる。第1,第2のスライドプレート1
0,16を第1,第2の直動ガイド11,15により軸
方向に往復運動自在に支持するように構成したので、高
速で動作させたときのノズルの振動、ぶれが少なくな
る。さらに、被巻線コアの断面形状に即したノズル軌跡
をとることにより、コアの加工誤差や巻線中の振動によ
るコアとノズルの干渉が低減でき、高速に巻線が可能と
なる。上記のようにカム機構により巻線を行うことによ
り、例えば前記ロボット先端に複数ノズルを取り付け
て、ロボットの動作によりノズルをコアの周囲に周回運
動させた場合と比較して数十倍の高速巻線が可能とな
り、生産性が著しく向上する。
定半径の円弧部を有する一つのカムを用い、概ね正方形
の軌跡を描く場合を示したが、それぞれ異なる所定半径
の円弧部を有するカム板を2つ用い、第1,第2のスラ
イドプレート10,16に対し別々のカム板を接触さ
せ、所定のカムストローク分往復移動させてノズルプレ
ート19が長方形等の所定の軌跡を描いて周回するよう
に構成すれば、コア断面形状に対応したノズル軌跡精度
が良くなり、さらにその効果は向上する。
態2に係わる巻線ヘッドの巻線ノズル3とノズルプレー
ト19周辺の構成を示す斜視図である。4はワイヤ、3
は巻線ノズル、19は巻線ノズル3を取り付けるノズル
プレートであり、巻線ノズル3の取付穴があけられてい
る。23はワイヤの振動抑制、周囲の機構等からワイヤ
を保護するために設けられたワイヤガイドであり、巻線
ノズルに対応する貫通穴があけられている。図7は図6
の断面図であり、1本の巻線ノズルへのワイヤ挿入状態
を示している。巻線ノズル3はノズルプレート19の厚
みより長く設定し、そのワイヤ挿入口はノズルプレート
19よりも後方に突出するように配置されている。ま
た、ワイヤ4はワイヤガイド23の後端部から挿入され
巻線ノズル3の先端部より出てくる。
て説明する。巻線ノズル3はノズルプレート19の背面
よりワイヤガイド23側に突き出して取り付けられてい
る。ワイヤガイド23にあけられた穴は二段穴になって
おり、ノズル3の外径より大きな内径を要するノズル挿
入側の方がワイヤ挿入口側より大きな穴が形成されてい
る。次に、ワイヤガイド23と巻線ノズル3の連結部分
について説明する。図8は図7のα部の拡大断面図であ
る。ノズル3のワイヤが通る穴の径Jは、例えばこの場
合は0.3mm であるが、ワイヤ4の入り口は滑らかに広が
った形状をしており、入り口での穴径はワイヤガイド2
3のワイヤ挿入口側の穴径よりも大きく設定している。
これにより、ワイヤガイド23後方から供給されたワイ
ヤ4は、ワイヤガイドとノズルの結合部でひっかかるこ
となくノズルに供給され、ノズル穴を通って巻線面に出
てくる。ワイヤを供給する際にワイヤガイド23とノズ
ル3の間でワイヤが引っかかることなく供給できる。な
お、dはワイヤ4の外径を示している。また、ワイヤガ
イド23、ノズル3ともにワイヤ挿入口の形状はR形状
であるが、テーパ形状でも同様の効果が得られる。
するが、ワーク(コア)の機種切り替えの際に、ノズル
とワイヤガイドの結合部の形状の工夫により、ノズルや
ワイヤガイドを取り外すこと無しにワイヤを供給でき、
段取り替え作業が簡素化でき、生産効率が向上した。
うに、薄肉連結部で折り曲げられ、樹脂製のコアホルダ
に収納され、巻線コアに形成された位置決め用の穴に、
樹脂ホルダに設けた突起を嵌合させて位置決めし、樹脂
突起を加熱しコアと融着させ固定される。この融着の際
に、一つのブロックの巻線後に次の巻線ブロックに巻線
ノズルが直進移動するときに生じる巻線(ブロック)間
の渡り線が加熱部と干渉しないよう、巻線時に渡り線を
図9の斜視図に示すようにコア背面に押しやる必要があ
る。この処理を渡り線処理と呼ぶ。渡り線処理は一つの
ブロックの巻線後に次の巻線ブロックにノズルが直進移
動したときワイヤプッシャーが前進し渡り線(ワイヤ)
を背面に押しやり完了するが、このとき、ワイヤプッシ
ャーとワーク(コア)が干渉しないようにワイヤをワー
ク上方に浮かす必要がある。この方法の一つとして、ワ
イヤをコアに対して斜めに位置させる方法がある。これ
はテンションがゆるまないため、巻線がコンパクトに仕
上がる。しかし、ノズル位置に対してワイヤプッシャー
が下方に位置するため巻線中(ノズルがワーク位置まで
下がったとき)にワークとワイヤプッシャーが干渉する
という不都合が生じる。この参考例では、それを避ける
ために、ワイヤプッシャーをノズルに対してz方向に可
動とし、また、バネを介して常時一方向に押し付けるこ
とで、専用の駆動源を必要としないコンパクトな構成を
実現した。
の構成を示す斜視図、図11はその要部模式拡大図であ
る。24は渡り線を押し出すためのワイヤプッシャーで
あり、一端にワイヤ4と接する(押し出す)棒状部24
aを有し、他端部が軸ピン26により取付金具25に回
動自在に取り付けられている。また、棒状部24aはワ
イヤの傷つき防止、ワイヤ被覆保護のため円柱形状とし
ている。さらに、図11に示すように、取付金具25に
は係止部であるストッパ部30が形成されており、ワイ
ヤプッシャー24の他端部はこのワイヤプッシャー24
を回動させて棒状部24aを上下方向(z方向)に移動
させるねじりばね27によりストッパ部30に押し当て
られ、棒状部24a先端は巻線ノズル3より下方に位置
している。29は直動ガイド28により巻線ヘッド2の
ベースに取り付けられたアクチュエータ、この場合はエ
アシリンダである。ワイヤプッシャー24はエアシリン
ダ29により取付金具25とともに前後、即ちノズル3
の軸方向(y方向)に駆動される。なお、ワイヤプッシ
ャー24の前後方向の移動は巻線ノズル3とは別個に独
立して行われる。
づき説明する。図12(a)〜(g)は渡り線処理を巻線ノ
ズルの上方、および後方よりみた、ノズル、ワイヤ、ワ
イヤプッシャーの位置関係を示す説明図である。巻線中
は取付金具25およびそれに取着されたワイヤプッシャ
ー4はエアシリンダ29によりワークのコアから離れた
位置にある。また、巻線ノズル3は剛性確保のため短
く、ワイヤプッシャー24はノズルプレート19に位置
を拘束され、図のようにワーク(コア)のブロックの間
に位置する。渡り線処理時のノズルとワイヤプッシャー
の位置関係からワイヤプッシャー棒状部先端は前述のと
おりワークより下方にある。
ロックに移動し渡り線処理を行うときの動作を順を追っ
て説明する。 1) まず、巻線ヘッド(即ち巻線ノズル)をz方向に上
昇させる(図12(b))。 2) 次のブロックまでx方向に巻線ヘッドを移動させ
る。このとき、ノズル、ワイヤ、ワイヤプッシャーの位
置関係は図12(c)のとおりで、ワイヤプッシャが前進
したときにワイヤプッシャーとすべてのワイヤが引っか
かり、ワークのコア7とは干渉しない配置となってい
る。 3) シリンダ29によりワイヤプッシャー24を取付金
具25とともに前方に移動させ、渡り線処理を行う(図
12(d))。 4) 巻線ヘッドを、巻線位置までz方向に下げる(図1
2(e))。この際、ワイヤプッシャー24はコア7にあ
たり、バネ27が伸びて軸ピン26まわりに回動する。 5) 巻線を開始する(図12(f))。 6) 摩擦でワイヤ位置がずれなくなるまで数回ワイヤを
巻回した後、シリンダ29によりワイヤプッシャーを後
方に下げる(図12(g))。
緩めることなしに渡り線処理を行える。ワイヤは常に引
き出され緩むことなく巻線が行えるため、緩みのない緊
密な巻線が可能となり巻線密度が向上し、巻線後のコイ
ル形状がコンパクトになる。性能の良い巻線コアが得ら
れる。なお、この参考例では、巻線ヘッド(ノズル)を
上方に移動させた後、次のブロックまで移動させている
が、先にノズルを次のブロックまで移動させた後ノズル
を上昇させても良い。
構の構成を示す斜視図で、同図(b)は同図(a)のG部分
の拡大斜視図である。この端末処理ユニットは生産性向
上のために巻線処理後、巻線ヘッドがワイヤ4を把持し
た状態でワイヤを切断し、自動で次の巻線が行えるよう
に設けたもので、この参考例ではワイヤ4の把持、切断
機構を1つのアクチュエータ(エアシリンダ)でコンパ
クトに構成している。
と下爪32から構成され、それぞれにワイヤ切断用の刃
31a,32aとワイヤ把持用のグリッパ31b,32
bを備えている。上爪31と下爪32は直動ガイド33
で支持されており、上爪側31に取着された第1のアク
チュエータの第1のエアシリンダ34によって下爪32
が駆動され刃とグリッパを開閉する。そのときの一対の
刃31a,32aとグリッパ31b,32bの位置関係
を図13(b)に示す。下爪のグリッパ32bはバネ32
cによりバネ取付板32dに連結されており、開閉方向
(z方向)に可動である。グリッパ31b,32b間距
離は刃31a,32a間距離より小さく、下爪32が上
昇するときには、まずグリッパ31b,32bが接しあ
い、さらに下爪32が閉じバネ32cが圧縮変形し、次
に刃31a,32aがかみあうように構成されている。
35は爪をy方向に駆動する第2のアクチュエータの第
2のエアシリンダである。
作を順に示す模式図である。コアの巻線を終えた後、巻
線ヘッド(即ち巻線ノズル)がx方向に必要な端末線の
長さだけ移動してワイヤを引き出した状態で停止する
(図14(a))。この状態でハンドが第2のアクチュエ
ータ35により駆動されy方向に移動し、前方(ワイヤ
位置)に移動する。この状態で第1のエアシリンダ34
を駆動すると、下刃32が上昇し、まずグリッパ31
b,32bがワイヤ4と接し、ワイヤを把持する(図1
4(b))。さらにシリンダが動作し、上刃31aと下刃
32aによりワイヤが切断される(図14(c))。この
とき下グリッパ32bがバネにより支持されているの
で、ワイヤを切傷することなく、確実に保持することが
できる。このように、ワイヤの切断及び把持が同時に行
えるため、端末処理に要する時間の短縮が可能となり、
生産性が向上する。
いて、グリッパでワイヤを把持したまま最初の第1のブ
ロックを巻線し始めるが、このときグリッパにはテンシ
ョンがかかるので、ワイヤ抜け防止のためにワイヤテン
ション以上の把持力が必要となる。一方、生産性向上の
ためには図1に示すように複数のワーク(コア)を同時
に巻線処理するのが望ましく、ワイヤのグリッパもワー
クと同数必要となる。しかし、巻線ヘッドをコンパクト
に構成する必要(ロボットの先に搭載するため)から、
複数のグリッパを駆動するシリンダを多数取り付けるこ
とは困難である。そこで本参考例では一個のシリンダで
複数のグリッパに対して所望の把持力を与えるために、
ワイヤ把持部である下爪32のグリッパ32bの把持面
に図13,14のようにワイヤと交差する方向に段差を
設け、L型に形成した。この場合は把持部の形状が平面
の場合と比べてバネを介したシリンダの加圧力による摩
擦力に加え、L型部での引っ掛かりがワイヤ抜け防止に
寄与するため、ワイヤ把持力が約2倍大きくなる。この
ため、小さな駆動力(一個の小さなシリンダ)により複
数の所望のワイヤ把持力を得ることができ、グリッパ部
をコンパクトに構成することができる。巻線終了後、線
材の端末を保持しつつ切断することが可能となり、連続
巻線が可能となる。
は、被巻線体に線材を吐出する巻線ノズルを周回させて
線材を巻装するさいに、上記巻線ノズルが、カムの回転
に応動する一対の直動体の二方向の並進運動を合成し
た、被巻線体の形状に即した軌跡を描いて、被巻線体を
周回するようにしたので、簡単な構成で被巻線体の形状
に即した巻線が高速で行え生産性を向上できる。
は、被巻線体に線材を吐出する巻線ノズルを周回させて
線材を巻装する巻線装置において、所定のカムストロー
クを形成する所定半径の円弧部を有し、回転駆動される
第1及び第2のカムと、第1の直動ガイドにより支持さ
れ、上記第1のカムに当接し上記第1のカムの回転に追
従して直進運動する第1のスライドプレートと、第2の
直動ガイドにより第1のスライドプレートと互いに運動
方向が直交するように支持され、上記第2のカムに当接
し上記第2のカムの回転に追従して直進運動する第2の
スライドプレートと、上記第1,第2のスライドプレー
トのいずれかに摺動自在に取着され、両者の運動方向に
よって一意に規定される平面内を、両者の運動を合成し
た軌跡を描いて周回運動を行うノズルプレートと、この
ノズルプレートに取着される巻線ノズルとからなる巻線
ヘッドを設けることにより、被巻線体の断面形状に即し
た巻線が高速で行え生産性を向上できるとともに、簡単
な構成でロボット先端に十分搭載できるほど小型軽量化
できる。
1の構成において、上記第1のカムとして半径の差が概
ね被巻線体の長辺の長さとなる2つの異なる一定半径部
を有するカムを、上記第2のカムとして半径の差が概ね
被巻線体の短辺の長さとなる2つの異なる一定半径部を
有するカムを用いることにより、巻線ノズルが概ね長方
形の軌跡を描いて周回する。
1の構成において、上記第1及び第2のカムを半径の差
が概ね被巻線体の一辺の長さとなる2つの異なる一定半
径部を有する単一のカムで構成し、上記第1,第2のス
ライドプレートを上記カムに90度位相の異なる位置で
当接させることにより、巻線ノズルが正方形の軌跡を描
いて周回する。
示す斜視図である。
示す斜視図である。
とスライドプレートの動作を示す動作説明図である。
レートの動作を示す波形図である。
レートとノズルプレートの動作を示す説明図である。
ノズル部分を示す斜視図である。
図である。
視図である。
示す説明図である。
構を示す斜視図である。
に示す模式図である。
連結コアを示す正面図である。
納したコアを示す正面図である。
である。
である。
ある。
ある。
4 ワイヤ、7 連結ステータコア、10 第1のスラ
イドプレート、 13 第1のカムフォロア、14 カ
ム、16 第2のスライドプレート、17 第2のカム
フォロア、19ノズルプレート、23 ワイヤガイド、
24 ワイヤプッシャー、25 取付金具、26 ねじ
りばね、29 エアシリンダ、30 ストッパ部、31
上爪、31a 上刃、31b 上グリッパ、32 下
爪、32a 下刃、32b 下グリッパ、34 第1の
エアシリンダ、35 第2のエアシリンダ。
Claims (4)
- 【請求項1】 被巻線体に線材を吐出する巻線ノズルを
周回させて線材を巻装する巻線方法において、上記巻線
ノズルがカムの回転に応動する一対の直動体の二方向の
並進運動を合成した、被巻線体の形状に即した軌跡を描
いて被巻線体を周回するようにしたことを特徴とする巻
線方法。 - 【請求項2】 被巻線体に線材を吐出する巻線ノズルを
周回させて線材を巻装する巻線装置において、所定のカ
ムストロークを形成する所定半径の円弧部を有し、回転
駆動される第1及び第2のカムと、第1の直動ガイドに
より支持され、上記第1のカムに当接し上記第1のカム
の回転に追従して直進運動する第1のスライドプレート
と、第2の直動ガイドにより第1のスライドプレートと
互いに運動方向が直交するように支持され、上記第2の
カムに当接し上記第2のカムの回転に追従して直進運動
する第2のスライドプレートと、上記第1,第2のスラ
イドプレートのいずれかに摺動自在に取着され、両者の
運動方向によって一意に規定される平面内を、両者の運
動を合成した軌跡を描いて周回運動を行うノズルプレー
トと、このノズルプレートに取着される巻線ノズルとか
らなる巻線ヘッドを設けたことを特徴とする巻線装置。 - 【請求項3】 上記第1のカムは半径の差が概ね被巻線
体の長辺の長さとなる2つの異なる一定半径部を有し、
上記第2のカムは半径の差が概ね上記被巻線体の短辺の
長さとなる2つの異なる一定半径部を有することを特徴
とする請求項2記載の巻線装置。 - 【請求項4】 上記第1及び第2のカムは半径の差が概
ね被巻線体の一辺の長さとなる2つの異なる一定半径部
を有する単一のカムで構成され、上記第1,第2のスラ
イドプレートを上記カムに90度位相の異なる位置で当
接させたことを特徴とする請求項2記載の巻線装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21864896A JP3353616B2 (ja) | 1996-08-20 | 1996-08-20 | 巻線方法及び巻線装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP21864896A JP3353616B2 (ja) | 1996-08-20 | 1996-08-20 | 巻線方法及び巻線装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1066313A JPH1066313A (ja) | 1998-03-06 |
JP3353616B2 true JP3353616B2 (ja) | 2002-12-03 |
Family
ID=16723249
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP21864896A Expired - Lifetime JP3353616B2 (ja) | 1996-08-20 | 1996-08-20 | 巻線方法及び巻線装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3353616B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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DE102011011809A1 (de) * | 2010-05-18 | 2011-11-24 | Aumann Gmbh | Polkette |
JP5645205B2 (ja) * | 2011-04-13 | 2014-12-24 | 三菱電機株式会社 | 回転電機の巻線機 |
CN117318415B (zh) * | 2023-09-07 | 2024-06-04 | 江苏法兰德电机科技有限公司 | 一种发电机定子线圈自动绕线机 |
-
1996
- 1996-08-20 JP JP21864896A patent/JP3353616B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
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JPH1066313A (ja) | 1998-03-06 |
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