JP4163401B2 - 画像信号生成方法および装置並びにプログラム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、放射線画像の撮影時に用いられるグリッドに対応するグリッド像のような周期パターンを含む原画像を読み取って画像信号を得る画像信号生成方法および装置並びに画像信号生成方法をコンピュータに実行させるためのプログラムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、放射線(X線、α線、β線、γ線、電子線、紫外線等)を照射するとこの放射線エネルギの一部が蓄積され、その後可視光等の励起光を照射すると蓄積されたエネルギに応じた光量の輝尽発光光を放射する蓄積性蛍光体(輝尽性蛍光体)を利用して、人体等の被写体の放射線画像を一旦シート状の蓄積性蛍光体に撮影記録し、蓄積性蛍光体シートを副走査方向に搬送しつつ、レーザ光等の励起光で主走査して輝尽発光光を発生させ、得られた輝尽発光光をフォトマルチプライヤ等の読取手段により光電的に読み取って画像信号を得、この画像信号に基づいて被写体の放射線画像を写真感光材料等の記録材料、CRT等に可視像として出力させる放射線記録再生システムが提案されている(特開昭55-12429号、同56-11395号、同55-163472号、同56-164645 号、同55-116340 号等)。
【0003】
上述した蓄積性蛍光体シート等の記録シートに被写体の放射線画像を撮影記録する際に、被写体により散乱された放射線がシートに照射されないように4本/mm程度の細かなピッチで放射線の透過しない鉛等と透過しやすいアルミニウムや木材等とが交互に配置されたグリッドを被写体とシートとの間に配置して撮影を行うことがある。グリッドを用いて撮影を行うと被写体により散乱された放射線がシートに照射されにくくなるため、被写体の放射線画像のコントラストを向上させることができるが、このグリッド像が含まれた画像を拡大縮小すると、拡大率に応じて折り返しによるエリアジングが生じる。さらに、エリアジングがグリッド像等の空間周波数と重なると、細かな縞模様(モアレ)が生じ、再生画像が見難いものとなってしまう。
【0004】
このため、グリッド像の空間周波数成分を除去するフィルタリング処理を施すことにより、モアレあるいはエリアジングが低減した観察しやすい画像を得る方法が提案されている(特開平3-114039号等)。この方法は、グリッド像の空間周波数が画像情報として必要な空間周波数(ナイキスト周波数)よりも高い場合に、折り返しにより発生するグリッド像のエリアジングをフィルタリング処理により除去するものである。例えば、グリッドのピッチが4本/mm、ナイキスト周波数が2.5cycle/mmである場合には、1cycle/mmの位置にエリアジングが発生するため、まず画像情報として必要なサンプリング間隔よりも小さいサンプリング間隔で放射線画像を読み取って画像データを得、この画像データに対して4cycle/mm付近の空間周波数を除去するフィルタリング処理を行った後、画像情報として必要なサンプリング間隔となるようにサンプリングを行って、エリアジングを除去するものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、グリッド像は矩形波状の信号として画像信号に含まれるため、グリッド像に対応する空間周波数の整数倍の高周波領域に、グリッド像の高調波成分が含まれる。例えば、図8に示すように、グリッド像が4cycle/mmの空間周波数を有する場合、その2倍の8cycle/mmに第1高調波成分が、その3倍の12cycle/mmに第2高調波成分が生じる。ここで、画像情報として必要な空間周波数であるナイキスト周波数を5cycle/mmとした場合、グリッド像に対応する空間周波数成分はモアレを生じない。しかしながら、第1高調波成分は5cycle/mmで折り返して2cycle/mmにエリアジングが生じ、また、第2高調波成分は5cycle/mmおよび0cycle/mmでそれぞれ折り返して2cycle/mmにエリアジングが生じることから、2cycle/mmにモアレが現れてしまうこととなる。
【0006】
上記特開平3-114039号に記載された方法は、グリッド像の空間周波数を除去するフィルタリング処理を行っているため、高調波成分を除去することができず、その結果、上述したように2cycle/mmのモアレ像は除去することができない。また、このようなエリアジングやモアレを含む画像を拡大縮小した場合、さらなるエリアジングやモアレを生じることから、診断に悪影響を及ぼすおそれがある。さらに、高調波成分に起因するエリアジングは画像中の比較的低周波性帯域に現れるが、低周波帯域は画像として有用な情報を多く含んでいることから、エリアジングを除去すると画像として有用な情報も除去してしまうおそれがある。
【0007】
本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、グリッド像の空間周波数が画像情報として必要な空間周波数よりも小さい場合であっても、エリアジングやモアレのない放射線画像を得ることができる画像信号生成方法および装置並びに画像信号生成方法をコンピュータに実行させるためのプログラムを提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明による画像信号生成方法は、所望とする空間周波数帯域の最高の空間周波数より低い空間周波数を有する周期パターンを含む原画像を、前記周期パターンの空間周波数のn倍(n:2以上の正の数)以上の空間周波数に一致するサンプリング間隔により読み取って初期画像信号を得、
前記周期パターンの高調波成分に対応する空間周波数を除去するフィルタによるフィルタリング処理を前記初期画像信号に施し、
該フィルタリング処理が施された初期画像信号を、前記最高の空間周波数をナイキスト周波数とする所定のサンプリング間隔によりサンプリングして、前記原画像を表す画像信号を得ることを特徴とするものである。
【0009】
なお、本発明による画像信号生成方法においては、前記フィルタリング処理が施された前記初期画像信号を、前記所定のサンプリング間隔よりも小さなサンプリング間隔によりサブサンプリングしてサブサンプリング画像信号を得、
該サブサンプリング画像信号に対する前記フィルタリング処理およびサブサンプリングを、前記所定のサンプリング間隔でサンプリングされた前記画像信号が得られるまで繰り返し行うことが好ましい。
【0010】
また、本発明による画像信号生成方法においては、前記画像信号に対して、さらに前記周期パターンの空間周波数を除去するフィルタリング処理を施すことが好ましい。
【0011】
所望とする空間周波数帯域の最高の空間周波数とは、画像情報として必要な空間周波数であり、原画像を表す画像信号を再生する際のサンプリング間隔により決定されるナイキスト周波数のことをいう。
【0012】
原画像としては、グリッドを使用して撮影を行うことにより得られた放射線画像を用いることができ、この場合、周期パターンは、グリッドに対応するグリッド像となる。なお、放射線画像は蓄積性蛍光体シート等の記録シートに記録されることから、記録シートから原画像が読み取られることとなる。また、原画像は放射線画像に限定されるものではなく、縞模様の服や金網等の周期パターンを含むものであれば、どのような画像を用いてもよい。
【0013】
なお、記録シートから画像信号を得る際には励起光により記録シートを主走査するが、主走査の方向については、輝尽発光光の発光応答遅れ等により、得られる信号がぼける傾向があり、鮮鋭度があまりよくないため、高調波成分が発生しにくい。また、読取り時には主走査方向については信号が連続したアナログ信号として得られるため、アナログフィルタにより高調波成分を除去することができる。一方、副走査方向については、輝尽発光光の発光応答遅れはなく、またアナログフィルタにより高調波成分を除去することができないため、周期パターンすなわちグリッド像の高調波成分が発生し、サンプリング時に折り返しによるエリアジングが生じる。したがって、本発明において、記録シートから原画像すなわち放射線画像を読み取る場合には、少なくとも副走査の方向に対してフィルタリング処理を行えばよいものである。
【0014】
本発明による画像信号生成装置は、所望とする空間周波数帯域の最高の空間周波数より低い空間周波数を有する周期パターンを含む原画像を、前記周期パターンの空間周波数のn倍(n:2以上の正の数)以上の空間周波数に一致するサンプリング間隔により読み取って初期画像信号を得る読取手段と、
前記周期パターンの高調波成分に対応する空間周波数を除去するフィルタによるフィルタリング処理を前記初期画像信号に施すフィルタリング手段と、
該フィルタリング処理が施された初期画像信号を、前記最高の空間周波数をナイキスト周波数とする所定のサンプリング間隔によりサンプリングして、前記原画像を表す画像信号を得るサンプリング手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0015】
なお、本発明による画像信号生成装置においては、前記サンプリング手段は、前記フィルタリング処理が施された前記初期画像信号を、前記所定のサンプリング間隔よりも小さなサンプリング間隔によりサブサンプリングしてサブサンプリング画像信号を得る手段であり、
該サブサンプリング画像信号に対する前記フィルタリング処理およびサブサンプリングを、前記所定のサンプリング間隔でサンプリングされた前記画像信号が得られるまで繰り返し行う手段であることが好ましい。
【0016】
また、本発明による画像信号生成装置においては、前記フィルタリング手段は、前記画像信号に対して、さらに前記周期パターンの空間周波数を除去するフィルタリング処理を施す手段であることが好ましい。
【0017】
なお、本発明による画像信号生成方法をコンピュータに実行させるためのプログラムとして提供してもよい。
【0018】
【発明の効果】
本発明によれば、周期パターンの空間周波数が所望とする空間周波数帯域の最高の空間周波数より低い場合に、まず周期パターンの空間周波数のn倍以上の空間周波数に一致するサンプリング間隔により原画像が読み取られて初期画像信号が得られる。これにより、初期画像信号には周期パターンの高調波成分が含まれることとなる。そして、初期画像信号に対して、周期パターンの高調波成分に対応する空間周波数を除去するフィルタによるフィルタリング処理が施され、さらにフィルタリング処理が施された初期画像信号が、最高の空間周波数をナイキスト周波数とする所定のサンプリング間隔によりサンプリングされて、原画像を表す画像信号が得られる。このように、所定のサンプリング間隔によるサンプリング前に周期パターンの高調波成分に対応する空間周波数を除去するようにしたため、所定のサンプリング間隔によりサンプリングを行っても、周期パターンの高調波成分の折り返しによるエリアジング、さらにはモアレのない画像を再生可能な画像信号を得ることができる。
【0019】
ここで、nが比較的大きい場合、複数の周波数帯域に周期パターンの高調波成分が生じる。一方、複数の周波数帯域に発生する高調波成分を一度に除去するには、フィルタのサイズを大きくする必要がある。しかしながら、このような大きなサイズのフィルタの設計は非常に困難であり、またフィルタリング処理に長時間を有するものとなる。したがって、フィルタリング処理およびサブサンプリングを、所定のサンプリング間隔の画像信号が得られるまで繰り返して画像信号を得ることにより、それほど大きなサイズのフィルタを用意する必要がなくなり、その結果、簡易な演算により画像信号を得ることができる。
【0020】
また、得られた画像信号に対して、さらに周期パターンの空間周波数を除去するフィルタリング処理を施すことにより、画像信号をどのように拡大縮小しても、周期パターンに起因するエリアジングやモアレが発生することがなくなる。したがって、所望とする拡大率を有する高画質の画像を再生可能な画像信号を得ることができる。とくに、原画像が医療用の放射線画像である場合、エリアジングやモアレのない画像を再生可能な画像信号を得ることができ、その結果、正確な診断を行うことができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
【0022】
図1は、放射線画像撮影装置の一例の概略を示す図である。ここでは原画像として記録シートに記録された放射線画像を用いるものとし、さらに記録シートとして蓄積性蛍光体シートを用いるものとする。
【0023】
放射線源1から放射された放射線2は、被写体3を経由して、さらにグリッド4を経由して蓄積性蛍光体シート7を照射する。グリッド4は4本/mmのピッチで鉛4aとアルミニウム4bとが交互に配置されている。放射線2は、鉛4aには遮ぎられ、アルミニウム4bは透過してシート7を照射する。このためシート7には被写体3の放射線画像とともに4本/mmのグリッド像が蓄積記録される。被写体3内で散乱された放射線2aはグリッド4に斜めに入射するためグリッド4に遮られ、またはグリッド4により反射されてシート7には照射されず、したがってシート7には散乱放射線の照射の少ない鮮鋭な放射線画像が蓄積記録される。なお、グリッド像の空間周波数は4cycle/mmとなる。
【0024】
図2は、グリッドを使用して撮影を行うことにより蓄積性蛍光体シート7に蓄積記録された、被写体像(図の斜線部)にグリッド像(図の縦縞)が重畳された放射線画像を示す図である。このようにシート7には被写体像5とグリッド像6とが重畳された放射線画像が記録される。
【0025】
図3は、放射線画像読取装置の一例の斜視図である。
【0026】
所定位置にセットされた放射線画像が記録された蓄積性蛍光体シート7は、図示しない駆動手段により駆動されるエンドレスベルト等のシート搬送手段19により、矢印Y方向に搬送(副走査)される。この際、シート7の搬送方向がグリッド像6と直交する方向となるように、シート7がシート搬送手段19にセットされる。一方、レーザ光源20から発せられた光ビーム21はモータ18により駆動され矢印方向に高速回転する回転多面鏡22によって反射偏向され、fθレンズ等の集束レンズ23を通過した後、ミラー17により光路を変えてシート7に入射し副走査の方向(矢印Y方向)と略垂直な矢印X方向に主走査する。ここで、本実施形態においては、放射線画像を再生する際のサンプリングピッチを10本/mm(ナイキスト周波数を5cycle/mm)とし、主走査および副走査のサンプリングピッチは40画素/mm(ナイキスト周波数として20cycle/mm)とする。光ビーム21が照射されたシート7の箇所からは、蓄積記録されている放射線画像情報に応じた光量の輝尽発光光16が発散され、この輝尽発光光16は光ガイド24によって導かれ、フォトマルチプライヤ(光電子増倍管)25によって光電的に検出される。そして、放射線画像を表す輝尽発光光16がフォトマルチプライヤ25によって電気信号に変換される。
【0027】
アナログ出力信号S0はログアンプ26で対数的に増幅された後、A/D変換器27で40画素/mmのサンプリング間隔でサンプリングされてデジタル化され、デジタルの画像データS1が得られる。この画像データS1は画像処理装置28に送られる。
【0028】
画像データS1のナイキスト周波数は20cycle/mmであり、図4(a)に示すように4cycle/mmの空間周波数にグリッド像の情報が含まれている。さらに、グリッド像の空間周波数の整数倍の高周波領域にグリッド像の高調波成分の情報も含まれる。すなわち、8cycle/mmに第1高調波成分、12cycle/mmに第2高調波成分、16cycle/mmに第3高調波成分、20cycle/mmに第4高調波成分の情報が含まれる。画像処理装置28においては、画像データS1に対して下記のような処理を施して、グリッド像の高調波成分が除去される。
【0029】
図5は画像処理装置28の構成を示す概略ブロック図である。図5に示すように画像処理装置28は、画像データS1に対してフィルタリング処理を施してフィルタリング処理済みの画像データS2を得るフィルタリング手段31と、画像データS2により表される画像が、画像データS1により表される画像の1/2サイズとなるように、画像データS2の主副両方向の画素数を1/2とするようにサブサンプリングして、サンプリング処理済みの画像データS3を得るサンプリング手段32とを備える。
【0030】
フィルタリング手段31は、画像データS1のナイキスト周波数(20cycle/mm)の2/3以上の高周波成分(13.3cycle/mm以上)でのレスポンスが略0となるような特性を有するフィルタにより、画像データS1に対してフィルタリング処理を施す。このフィルタのフィルタ係数を以下に示す。このフィルタはタップ数が15(15次)となっている。
【0031】
-1,1,4,-3,-14,0,43,68,43,0,-14,-3,4,1,-1
また、このようなフィルタのフィルタ特性を図6に示す。図6に示すように、このフィルタはナイキスト周波数Nqの2/3以上の高周波成分のレスポンスを5%以下に低減するものである。
【0032】
このようなフィルタにより画像データS1に対してフィルタリング処理を施すことにより得られた画像データS2は、16cycle/mmおよび20cycle/mmに含まれるグリッド像の第3および第4高調波成分の情報が除去され、12cycle/mmに含まれる第2高調波成分の情報が低減されたものとなっている。
【0033】
サンプリング手段32においては、画像データS2が主副方向の画素数が1/2となるようにサブサンプリングされて、サンプリング処理済みの画像データS3が得られる。画像データS3の周波数特性を図4(b)に示す。図4(b)に示すように、サブサンプリングにより画像データS3のナイキスト周波数は10cycle/mmとなり、フィルタリング処理により若干残った12cycle/mmの高調波成分の情報が10cycle/mmで折り返されて、8cycle/mmにエリアジングが生じたものとなっている。
【0034】
次いで、画像データS3が新たな画像データS1としてフィルタリング手段31に入力される。フィルタリング手段31においては、上記と同様にナイキスト周波数(10cycle/mm)の2/3以上の高周波成分(6.7cycle/mm以上)でのレスポンスが略0となるような特性を有するフィルタにより、画像データS1に対してフィルタリング処理が施される。これにより得られた画像データS2は、8cycle/mmに含まれるグリッド像の第1高調波成分の情報が除去されたものとなっている。
【0035】
サンプリング手段32においては、画像データS2に対して上記と同様にサブサンプリング処理が施されて、サンプリング処理済みの画像データS3が得られる。新たに得られた画像データS3の周波数特性を図4(c)に示す。図4(c)に示すように、画像データS3のナイキスト周波数は、再生時と同様の5cycle/mmとなり、グリッド像の高調波成分に関する情報、および高調波成分に起因するエリアジングが除去されたものとなっている。
【0036】
そして、2度のフィルタリング処理およびサブサンプリング処理を施すことにより得られた画像データS3は、さらに新たな画像データS1としてフィルタリング手段31に入力され、上記と同様のフィルタによりフィルタリング処理が施されて最終的な処理済みの画像データS4が得られる。この画像データS4は、ナイキスト周波数(5cycle/mm)の2/3以上の高周波成分(3.3cycle/mm以上)でのレスポンスが略0となっているため、グリッド像の情報が除去されたものとなっている。
【0037】
このようにして得られた画像データS4は、モニタ、プリンタ等の再生手段29において可視像として再生される。
【0038】
次いで、本実施形態の動作について説明する。図7は本実施形態の動作を示すフローチャートである。まず、放射線画像が蓄積記録された蓄積性蛍光体シートから放射線画像の読取りを行って画像データS0を得る(ステップS1)。得られた画像データS0はログアンプ26で対数的に増幅された後、A/D変換器27でデジタル化されて(ステップS2)、デジタルの画像データS1が得られる。画像データS1は画像処理装置28に入力され、まずフィルタリング手段31においてフィルタリング処理が施されてフィルタリング処理済みの画像データS2が得られる(ステップS3)。画像データS2はサンプリング手段32においてサブサンプリング処理が施されて、サンプリング処理済みの画像データS3が得られる(ステップS4)。そしてサブサンプリング処理により、画像データS3が再生時のナイキスト周波数(Nq=5cycle/mm)となったか否かが判断され(ステップS5)、ステップS5が否定された場合は、ステップS3に戻り、画像データS3を新たな画像データS1として、フィルタリング処理およびサブサンプリング処理が繰り返される。ステップS5が肯定された場合は、得られた画像データS3に対してフィルタリング手段31においてフィルタリング処理が施され(ステップS6)、これにより最終的な処理済みの画像データS4が得られる。画像データS4は再生手段29において可視像として再生され(ステップS7)、処理を終了する。
【0039】
このように、本実施形態においては、再生時に必要なサンプリング間隔によるサンプリング前に、グリッドの高調波成分に対応する空間周波数を除去するようにしたため、グリッド像の高調波成分の折り返しによるエリアジングやモアレのない高画質の放射線画像を再生可能な画像データS4を得ることができる。
【0040】
また、フィルタリング処理およびサンプリングを、再生時に必要なサンプリング間隔となるまで繰り返し画像データS1に対して施すようにしたため、それほど大きなサイズのフィルタを用意する必要がなくなり、その結果、簡易な演算により画像データS4を得ることができる。
【0041】
また、グリッド像の空間周波数を除去するフィルタリング処理を施すようにしたため、画像データS4をどのように拡大縮小しても、グリッド像に起因するエリアジングやモアレが発生することがなくなる。したがって、所望とする拡大率を有する高画質の放射線画像を得ることができ、これにより正確な診断を行うことができる。
【0042】
なお、上記実施形態においては、図5に示すような特性を有するフィルタによりフィルタリング処理を行っているが、フィルタとしてはこれに限定されるものではなく、グリッド像の高調波成分を除去できるものであれば、いかなるフィルタをも用いることができる。
【0043】
また、上記実施形態においては、図5に示すフィルタにより繰り返しフィルタリング処理を行っているが、画像データS1からグリッドの高調波成分を一度に除去可能なフィルタを用いて、フィルタリング処理を行うようにしてもよい。
【0044】
さらに、上記実施形態においては、グリッド像を含む放射線画像を蓄積性蛍光体シートから読み取ることにより画像データを得てフィルタリング処理を行っているが、これに限定されるものではなく、例えば縞模様のような周期パターンを有する服を着た人物を被写体とした画像や、金網のような周期パターンが含まれる画像を読み取ることにより得られた画像データに対しても上記と同様にフィルタリング処理を施すことにより、周期パターンの高調波成分の折り返しによるエリアジングやモアレのない高画質の画像を再生可能な画像データを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】放射線画像撮影装置の一例を示す図
【図2】グリッドを用いて撮影を行うことにより得られた放射線画像を示す図
【図3】放射線画像読取装置の一例を示す斜視図
【図4】画像処理装置において行われる処理を説明するための図
【図5】画像処理装置の構成を示す概略ブロック図
【図6】フィルタの特性を示す図
【図7】本実施形態の動作を示すフローチャート
【図8】グリッド像の高調波成分に起因するエリアジングを説明するための図
【符号の説明】
4 グリッド
5 被写体像
6 グリッド像
7 蓄積性蛍光体シート
28 画像処理装置
29 再生手段
31 フィルタリング手段
32 画像出力手段

Claims (9)

  1. 所定の空間周波数より低い空間周波数を有する周期パターンを含む原画像を、前記周期パターンの空間周波数のn倍(n:2以上の正の数)空間周波数に一致するサンプリング間隔により読み取って初期画像信号を得、
    前記周期パターンの高調波成分に対応する空間周波数を除去するフィルタによるフィルタリング処理を前記初期画像信号に施し、
    該フィルタリング処理が施された初期画像信号を、前記所定の空間周波数をナイキスト周波数とする所定のサンプリング間隔によりサンプリングして、前記原画像を表す画像信号を得ることを特徴とする画像信号生成方法。
  2. 前記フィルタリング処理が施された前記初期画像信号を、前記所定のサンプリング間隔よりも小さなサンプリング間隔によりサブサンプリングしてサブサンプリング画像信号を得、
    該サブサンプリング画像信号に対する前記フィルタリング処理およびサブサンプリングを、前記所定のサンプリング間隔でサンプリングされた前記画像信号が得られるまで繰り返し行うことを特徴とする請求項1記載の画像信号生成方法。
  3. 前記画像信号に対して、さらに前記周期パターンの空間周波数を除去するフィルタリング処理を施すことを特徴とする請求項1または2記載の画像信号生成方法。
  4. 所定の空間周波数より低い空間周波数を有する周期パターンを含む原画像を、前記周期パターンの空間周波数のn倍(n:2以上の正の数)空間周波数に一致するサンプリング間隔により読み取って初期画像信号を得る読取手段と、
    前記周期パターンの高調波成分に対応する空間周波数を除去するフィルタによるフィルタリング処理を前記初期画像信号に施すフィルタリング手段と、
    該フィルタリング処理が施された初期画像信号を、前記所定の空間周波数をナイキスト周波数とする所定のサンプリング間隔によりサンプリングして、前記原画像を表す画像信号を得るサンプリング手段とを備えたことを特徴とする画像信号生成装置。
  5. 前記サンプリング手段は、前記フィルタリング処理が施された前記初期画像信号を、前記所定のサンプリング間隔よりも小さなサンプリング間隔によりサブサンプリングしてサブサンプリング画像信号を得る手段であり、
    該サブサンプリング画像信号に対する前記フィルタリング処理およびサブサンプリングを、前記所定のサンプリング間隔でサンプリングされた前記画像信号が得られるまで繰り返し行うことを特徴とする請求項4記載の画像信号生成装置。
  6. 前記フィルタリング手段は、前記画像信号に対して、さらに前記周期パターンの空間周波数を除去するフィルタリング処理を施す手段であることを特徴とする請求項4または5記載の画像信号生成装置。
  7. 所定の空間周波数より低い空間周波数を有する周期パターンを含む原画像を、前記周期パターンの空間周波数のn倍(n:2以上の正の数)空間周波数に一致するサンプリング間隔により読み取って初期画像信号を得る手順と、
    前記周期パターンの高調波成分に対応する空間周波数を除去するフィルタによるフィルタリング処理を前記初期画像信号に施す手順と、
    該フィルタリング処理が施された初期画像信号を、前記所定の空間周波数をナイキスト周波数とする所定のサンプリング間隔によりサンプリングして、前記原画像を表す画像信号を得る手順とをコンピュータに実行させるためのプログラム。
  8. 前記ンプリングを行う手順は、前記フィルタリング処理が施された前記初期画像信号を、前記所定のサンプリング間隔よりも小さなサンプリング間隔によりサブサンプリングしてサブサンプリング画像信号を得る手順であり、
    該サブサンプリング画像信号に対する前記フィルタリング処理およびサブサンプリングを、前記所定のサンプリング間隔でサンプリングされた前記画像信号が得られるまで繰り返し行う手順をさらに有する請求項7記載のプログラム。
  9. 前記画像信号に対して、さらに前記周期パターンの空間周波数を除去するフィルタリング処理を施す手順を有する請求項7または8記載のプログラム。
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