JP4161215B2 - 印刷装置、設定データ形成装置および印刷処理システム - Google Patents

印刷装置、設定データ形成装置および印刷処理システム Download PDF

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Description

本発明は、印刷装置、設定データ形成装置および印刷処理システムに関する。
インクジェットプリンタのようなカラー印刷装置では、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の三色の色インク、あるいはこれにブラック(K)を加えた四色の色インクでカラー画像を印刷する。これらの色インクを吐出する印刷ヘッドは全ての色インクを吐出する一体型のものとすることも可能であるが、歩留まりが悪くなるので複数の印刷ヘッドを色ごとに分けて使用することが多い。一体型の場合は色インクの吐出量は全体的に多いか少ないかの誤差はあるものの各色インク間でのバランスは保持される。しかしながら、複数の印刷ヘッドを使用する場合には印刷ヘッドごとのばらつきによって各色インク間でのバランスが崩れてしまう。
このため、特公平6−79853号公報に示す従来のカラー印刷装置では、印刷ヘッドを駆動する駆動回路ごとに駆動信号を調整可能としておき、この駆動信号を工場などで設定すれば各色インク間でのバランスを保持可能となっている。
一方、カラー印刷装置は出力装置であり、通常は印刷データを一時的に記憶するだけであって、電源を落とせば記憶しているデータがあったとしても消えてしまう。むろん、モード設定などに利用する設定データは不揮発性の記録領域に記録されるが、かかる設定データはカラー印刷装置の機種ごとに有するオプションなどを示すものであった。
特開平4−148954号公報 特開平4−170268号公報 特開平3−140252号公報 特開平2−220865号公報 特公平6−79853号公報
上述した従来のものにおいては、各カラー印刷装置ごとに工場調整が必要となるので製造工程が増えて煩雑であるという課題があった。
これに対し、本願出願人は新たにカラー画像データを出力する段階で機体差を打ち消すような色修正を行う画像処理装置を考案することにより、各カラー印刷装置ごとの機体差が生じていることを許容しつつ印刷物は均一なものが得られるようになった。
しかしながら、色修正によって均一な印刷結果を得ようとする場合にはその機体差をどこかに保存しておかない限り、毎回、機体差を取得する手続きが必要になる。この場合、画像処理を行う装置の側に機体差を保存しておくことも可能であるが、そのカラー印刷装置を移動させた場合には保存しておいた機体差を利用できないし、カラー印刷装置を変更したにもかかわらず他のカラー印刷装置の機体差のデータのまま画像処理を行ってしまうと本来の修正結果を得られない。
一方、従来のカラー印刷装置であれば、その機種のオプションなどを表す設定データを記録するに過ぎず、このようなカラー印刷装置固有の機体差についてはもともと黙認されているものであって記録される術はなかった。
本発明は、上記課題にかんがみてなされたもので、ハードウェアに依存することなく出力特性の偏差に対応した調整を可能とするための個々の偏差などを有効に利用でき、他の画像処理装置などに接続したとしてもユーザーの好みを反映した画像処理などが可能であるとともに、印刷用紙が白でない場合にも無彩色であるグレイの印刷データでグレイを印刷させて好みのグレイ合わせが可能な印刷装置、設定データ形成装置および印刷処理システムの提供を目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1にかかる発明は、印刷データに基づいて記録材を発色せしめて媒体上に画像を出力する印刷装置であって、当該記録材を発色せしめる特性に関する設定データを保存可能な不揮発性の記録領域からなる設定データ保持手段と、所定の読出要求に対して同設定データ保持手段から上記設定データを読み出して出力可能な設定データ読出手段とを具備し、外部の設定データ形成装置は、本印刷装置に対して無彩色を選択するための複数のグレイスケールパターンであって、濃度を異ならせた複数のパッチで各グレイスケールパターンを構成し、要素色毎の成分のインク量を互いに異ならせた複数のグレイスケールパターンを印刷用紙に印刷させ、同印刷用紙に印刷された無彩色を選択するためのグレイスケールパターンの選択結果を入力してユーザーの好みの無彩色を反映した印刷結果が得られるように上記設定データを形成するとともに、同設定データを本印刷装置に保持すべく所定の書込要求を出し、本印刷装置は、上記書込要求に基づいて上記設定データ保持手段に対して上記グレイスケールパターンの選択結果からユーザーの好みの無彩色を反映した印刷結果が得られるように形成された設定データの書き込みを行う設定データ書込手段を具備する構成としてある。
上記のように構成した請求項1にかかる発明の印刷装置は、印刷データに基づいて記録材を発色せしめて媒体上に画像を出力する。ここにおいて、記録材を発色せしめるにあたっては電気的な印字データを物理的な記録材の発色という変換を行うものであるから、当然に機構的偏差が生じうるものであり、厳密には当該記録材を発色せしめる特性に偏差が生じている。しかしながら、本印刷装置はユーザーの好みの無彩色を反映してこのような記録材を発色せしめる特性に関する設定データを不揮発性の記録領域からなる設定データ保持手段に保存可能であるとともに、設定データ読出手段は所定の読出要求に対して同設定データ保持手段から上記設定データ読み出して出力する。
従って、外部の画像処理装置にて同出力特性に見合った画像処理などを行う場合にこの設定データ読出手段にて上記設定データ保持手段に保存されているユーザーの好みの無彩色を反映した記録材を発色せしめる特性を読み出して利用すれば、印刷装置を交換した場合にその印刷装置の設定データを利用できるようになる。
むろん、このような設定データはユーザーの好みの無彩色を反映して記録材を発色せしめる特性に関するものであればよく、現実の物理特性のみならず、それを修正するのに要するパラメータなどのデータであっても構わない。
また、この印刷装置から見て外部機器となる設定データ形成装置は、本印刷装置に対して無彩色を選択するための複数のグレイスケールパターンであって、濃度を異ならせた複数のパッチで各グレイスケールパターンを構成し、要素色毎の成分のインク量を互いに異ならせた複数のグレイスケールパターンを印刷用紙に印刷させ、同印刷用紙に印刷された無彩色を選択するためのグレイスケールパターンの選択結果を入力してユーザーの好みの無彩色を反映した印刷結果が得られるように上記設定データを形成するが、同設定データを当該設定データ形成装置が保持するのではなく、同設定データ形成装置はこの設定データを本印刷装置に保持すべく書込要求し、設定データ書込手段が上記設定データ保持手段に対して同設定データを書き込む。
このような設定データ形成装置は、ホスト側装置において実行されるユーティリティソフトウェアのようなものでも実現でき、このようなユーティリティソフトウェアによってユーザが機体差に関する設定を行なったり、好みを反映させる設定を行なった場合に、設定データをホスト側装置に記録するのではなく、印刷装置に保持させる。
本印刷装置は、上記書込要求に基づいて上記設定データ保持手段に対して上記無彩色を選択するためのパッチの選択結果からユーザーの好みの無彩色を反映した印刷結果が得られるように形成された設定データを書き込みする設定データ書込手段を具備する。
上記のように構成した発明においては、上記無彩色を選択するためのグレイスケールパターンの選択結果からユーザーの好みどおりの印刷結果が得られるように設定データを生成したら、外部より書込要求を出し、上記設定データ書込手段が上記設定データ保持手段に対して同設定データを書き込む。従って、かかる無彩色を選択するためのグレイスケールパターンの選択結果からユーザーの好みの無彩色を反映した印刷結果が得られるように形成された設定データが書き込まれた印刷装置を他の画像処理装置などに接続したとしてもユーザーの好みの無彩色を反映した画像処理などが可能となる。
その結果、グレイを基準とする色ずれを各人の好みに対応させるグレイ合わせは印刷用紙が白でない場合にも無彩色であるグレイの印刷データでグレイを印刷させることができ、好みのグレイ合わせができるようになる。
なお、カラー画像を所定の要素色に色分解した印刷データに基づいてドットマトリクス状に同要素色に対応する記録材を発色せしめる印字ヘッドを有し、同印字ヘッドにて媒体上に所定の画像を出力する印刷装置であって、ユーザーの好みを反映して当該記録材を発色せしめる特性に関する設定データを保存可能な不揮発性の記録領域からなる設定データ保持手段と、所定の読出要求に対して同設定データ保持手段から上記設定データを読み出して出力可能な設定データ読出手段とを具備し、
外部の設定データ形成装置は、上記要素色毎の成分が表された成分データであって所定の規則性に従って変化させた成分データから本印刷装置に対して無彩色を選択するための複数のパッチ、および、無彩色の基準を確認するためのリファレンスパッチを印刷用紙に印刷させ、同印刷用紙に印刷された無彩色を選択するためのパッチの選択結果を入力してユーザーの好みのグレイ合わせを反映した印刷結果が得られるように上記設定データを形成するとともに、同設定データを本印刷装置に保持すべく所定の書込要求を出し、
本印刷装置は、上記書込要求に基づいて上記設定データ保持手段に対して上記パッチの選択結果からユーザーの好みのグレイ合わせを反映した印刷結果が得られるように形成された設定データを書き込みする設定データ書込手段を具備する構成としてもよい。
また、請求項2にかかる発明は、印刷データに基づいて記録材を発色せしめる特性に関する設定データを保存可能な不揮発性の記録領域からなる設定データ保持手段と、所定の書込要求に基づいて同設定データ保持手段に対して同設定データを書き込みする設定データ書込手段と、所定の読出要求に対して同設定データ保持手段から同設定データを読み出して出力可能な設定データ読出手段とを具備し、媒体上に画像を出力する印刷装置に対して、同設定データを当該印刷装置に保持すべく同書込要求を出す設定データ形成装置であって、上記印刷装置に対して無彩色を選択するための複数のグレイスケールパターンであって、濃度を異ならせた複数のパッチで各グレイスケールパターンを構成し、要素色毎の成分のインク量を互いに異ならせた複数のグレイスケールパターンを印刷用紙に印刷させ、同印刷用紙に印刷された無彩色を選択するためのグレイスケールパターンの選択結果を入力してユーザーの好みの無彩色を反映した印刷結果が得られるように上記設定データを形成するとともに、同設定データを上記印刷装置に保持すべく上記書込要求を出す構成としてある。
さらに、請求項3にかかる発明は、上記請求項2に記載の設定データ形成装置において、上記印刷装置に対して無彩色を選択するための複数のパッチを印刷用紙に印刷させ、該印刷用紙に印刷された無彩色を選択するためのパッチの選択結果を入力した後、該選択結果に基づいて上記複数のグレイスケールパターンを印刷用紙に印刷させ、該印刷用紙に印刷された無彩色を選択するためのグレイスケールパターンの選択結果を入力してユーザーの好みの無彩色を反映した印刷結果が得られるように上記設定データを形成する構成としてある。
さらに、請求項4にかかる発明は、上記請求項3に記載の設定データ形成装置において、上記印刷データは、カラー画像を所定の要素色に色分解した印刷データであり、上記要素色毎の成分が表された成分データであって所定の規則性に従って変化させた成分データから上記印刷装置に対して上記無彩色を選択するための複数のパッチを上記印刷用紙に印刷させる構成としてある。
さらに、請求項5にかかる発明は、上記請求項3または請求項4に記載の設定データ形成装置において、上記印刷装置に対して上記無彩色を選択するための複数のパッチを上記印刷用紙に印刷させる際、同印刷用紙上で隣り合うパッチどうしを結ぶ方向が互いに異なる3方向存在するように複数の灰色パッチのそれぞれを並べて印刷させる構成としてある。
さらに、請求項6にかかる発明は、上記請求項5に記載の設定データ形成装置において、上記印刷装置に対して上記無彩色を選択するための複数のパッチを上記印刷用紙に印刷させる際、上記3方向の各方向に対して上記要素色毎の成分が順に変化するように上記複数のパッチのそれぞれを並べて印刷させる構成としてある。
さらに、請求項7にかかる発明は、上記請求項1に記載の印刷装置と、上記請求項2〜請求項6のいずれかに記載の設定データ形成装置と、を備えた印刷処理システムとしてある。
設定データ保持手段が設定データを保持する記録領域は印刷装置においてどこに据え付けられようとも外部の画像処理装置などから見れば特に変わるところはない。しかしながら、上記印刷装置において、上記記録領域は、上記印字ヘッドに設けられている構成としてもよい。
上記のように構成した発明においては、記録材を発色せしめる特性に関する設定データは何らかの計測などを経て得られることになるが、上記印字ヘッドに記録領域が設けられていれば少なくとも印字ヘッドだけを組み付けた状態でかかる計測などを実行することによって記録も可能となる。これに対し、印字ヘッドとは別個に設けられていれば、少なくとも同時に管理するか、印刷装置として組み上がった状態でなければ記録することができない。
上記発明によれば、記録材を発色せしめる特性が最も密接な関連を有する印字ヘッドに記録領域を設けたため、特性を表す設定データの保存が最低限の組み付け状態である印字ヘッドに対して行うことができ、計測後に組み立てるような場合に便利である。
記録材を発色せしめる特性は種々のものがあり、特に限定されるものではない。すなわち、画像処理等を行うに必要な特性であればよい。その中の一例として、上記印刷装置において、上記印字ヘッドは、カラー画像を所定の要素色に色分解した所定比率の印刷データに基づいて同要素色を発色せしめるものであり、上記設定データは、各要素色における発色程度が所定の基準値と異なる偏差として構成してもよい。
上記のように構成した発明においては、カラー画像を所定の要素色に色分解した所定比率の印刷データに基づいて印字ヘッドは同要素色を発色せしめるが、色分解した印刷データであるのでその比率が変化すれば色としての同一性が無くなる。しかしながら、上述したように機械的偏差は生じうるものであり、要素色間の比率となって表れる。従って、上記設定データとして各要素色の発色程度が所定の基準値と異なる偏差を保存するようにして画像処理などで利用せしめる。
上記発明によれば、カラー画像を色分解した後に発色せしめる場合に必然的に起こりうる偏差を設定データとして保存するようにしたため、印刷装置においても特に利用価値が高くなる。
以上説明したように、請求項1にかかる発明によれば、印刷データに基づいて記録材を発色せしめて媒体上に画像を出力するにあたり、ユーザーの好みの無彩色を反映して記録材を発色せしめる特性に関する設定データを保存して読み出し可能としたため、接続される外部の画像処理装置にて同設定データを利用可能となり、同設定データを利用しやすくすることが可能な印刷装置を提供することができる。すなわち、必要に応じて印刷装置を他の画像処理装置に接続し直した場合でも、その印刷装置の設定データを利用できるし、機体差を解消して標準状態に設定する場合に限らず、各個人のユーザーの好みの無彩色を常に反映させるようにするといったことも可能である。
また、外部の設定データ形成装置にて、本印刷装置に対して無彩色を選択するための複数のグレイスケールパターンを印刷用紙に印刷させ、同印刷用紙に印刷された無彩色を選択するためのグレイスケールパターンの選択結果を入力してユーザーの好みの無彩色を反映した設定データを形成した場合でも、印刷装置自体に同ユーザーの好みの無彩色を反映した設定データを保持させるので、外部の設定データ形成装置を使用しない場合であってもユーザーの好みの無彩色を反映した設定データを利用することができる。
さらに、ユーザーの側などで作成したユーザーの好みの無彩色を反映した設定データを後から書き込むことができるため、機体の偏差を修正するのみならず、各ユーザーのカスタマイズに応じた設定データを印刷装置に保存できるので、画像処理装置を換えたとしてもそのカスタマイズデータを活かして満足度の高い印刷結果を得ることができるようになる。
さらに、グレイを基準とする色ずれを各人の好みに対応させるグレイ合わせは印刷用紙が白でない場合にも全階調にわたって全体的に無彩色であるグレイの印刷データでグレイを印刷させることができ、好みのグレイ合わせができるようになる。
請求項2〜請求項7にかかる発明によれば、グレイを基準とする色ずれを各人の好みに対応させるグレイ合わせは印刷用紙が白でない場合にも全階調にわたって全体的に無彩色であるグレイの印刷データでグレイを印刷させることができ、好みのグレイ合わせができるようになる。
以下、図面にもとづいて本発明の実施形態を説明する。
図1は、本発明の一実施形態にかかる印刷装置を適用した印刷処理システムをブロック図により示しており、図2は具体的ハードウェア構成例をブロック図により示している。
図において、画像入力装置10はカラー画像の色画像データを画像処理装置20へ入力し、同画像処理装置20は同色画像データについて内部にて各種の画像処理を行う。この画像処理は所定の設定データに基づいて実行され、同画像処理装置20は当該画像処理装置20に接続されたカラー印刷可能な印刷装置30に印刷データを出力する。また、印刷装置30は、その内部に設定データを不揮発性の記録領域に保存可能な設定データ保持手段と、同記録領域から同設定データを読み出すための設定データ読出手段と、同記録領域に同設定データを記録するための設定データ書込手段とを備えている。すなわち、画像処理装置20はカラー画像を所定の要素色ごとに色分解した所定比率の印刷データを生成するにあたり、同印刷装置30に記録されている設定データを読み出すとともに、同設定データに基づく画像処理を実行し、所定の印刷データにして同印刷装置30に出力する。すると、同印刷装置30は同印刷データに基づいてドットマトリクス状に同要素色に対応する記録材を発色せしめて媒体上に所定の画像を出力する。
ここにおいて、画像入力装置10の具体例はスキャナ11やデジタルスチルカメラ12あるいはビデオカメラ14などが該当し、画像処理装置20の具体例はコンピュータ21とハードディスク22とキーボード23とCD−ROMドライブ24とフロッピー(R)ディスクドライブ25とモデム26とディスプレイ27などからなるコンピュータシステムが該当する。
図3はカラーインクジェット方式のプリンタ31の概略構成を示しており、印字インクとしてシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の四色の色インクを使用するものであり、各色ごとに印字ヘッドユニット31a1を備えている。このようにして各色ごとに印字ヘッドユニット31a1が独立しているため、各印字ヘッドユニット31a1ごとの機体差によって出力特性にバラツキが生じ、色ずれの要因ともなっている。
図4は各印字ヘッドユニット31a1において1ショットで使用される色インクのインク重量とそのクラス分けの対応表を示している。本実施形態においては、このインク重量のクラス分けをIDと呼んでいる。図に示すように、IDの範囲は「1」〜「21」であり、中間の「11」が基準値となり、本来は1ショットで使用されるインク重量は20.0〜20.5ナノグラム(ng)の範囲であることが望まれる。プリンタ31の場合はコンピュータ21内部で利用されるRGBデータに対して上述したCMYKの色インクを利用して印字することになるが、その際に表色空間が異なるがために色変換する。従って、同じ色を保持しつつ変換するためにはCMYKが所定量だけ利用されることが前提となり、この使用量のずれは色ずれの原因となってくる。
むろん、製造精度を上げてこのずれを小さくすることも可能であるが、印字ヘッドユニット31a1の製造歩留まりを悪化させてしまう。従って、基準値と実際のIDとのずれを画像処理装置20におけるプリンタドライバで修正することにより、ずれを解消させる。図から明らかなようにIDが小さいほどインク重量が重いので色インクをたくさん使用しており、逆にIDが大きいほど少しの色インクを使用している。従って、IDが大きい場合にはデータが表す濃度を濃いめにすればずれを打ち消すことになるし、逆にIDが小さい場合は濃度を薄めにすれずれを打ち消すことができるようになる。このようなずれを打ち消すための変換テーブルである修正用ルックアップテーブルLUT1〜LUT21を図5に示している。この複数の修正用ルックアップテーブルLUT1〜LUT21はコンピュータシステムにおけるハードディスク22に記録されている。各修正用ルックアップテーブルLUT1〜LUT21は色画像データを構成するRGBデータの変換テーブルであり、各修正用ルックアップテーブルLUT1〜LUT21は上述した印字ヘッドユニット31a1に付されたIDに関連づけられて利用可能となっている。すなわち、ある印字ヘッドユニット31a1のIDが「11」であれば修正用ルックアップテーブルLUT11を使用することによって基準値どおりのインク重量を使用することになる。
なお、図5に示す関数はよく知られているγ補正のトーンカーブであり、256階調のRGBデータを前提とすれば、γ曲線はY=255×(X/255)**γとなる入出力関係を意味しており、γ=1において入出力間で強調を行わず、γ>1において入力に対して出力が弱くなり、γ<1において入力に対して出力が強くなる。本実施形態においては、予めIDに対応して印刷結果が最もリニアになるトーンカーブのγを実験によって求めてあり、各IDに対応した修正用ルックアップテーブルLUT1〜LUT21を生成してある。むろん、強調程度を変えつつ所定の傾向に従って強調するトーンカーブとしては、γ補正に限られる必要はなく、スプライン曲線などの他の手法であっても構わない。
印字ヘッドユニット31a1にはこのようなクラス分けのIDを記録するPROMが備えられており、この印字ヘッドユニット31a1を制御する印字ヘッドコントローラ31bには各印字ヘッドユニット31a1を駆動する印字ヘッド駆動部31b1とともに上記PROMエリアへの書き込みと読み出しを行うためのPROMインターフェイス31b2が備えられている。
ここで、このような印字ヘッド31aのPROMエリアへの上記IDの書き込みについて説明する。この書き込みの手順は、図6に示す工場設定の手順書に示している。同図に示すように、最初の手順S11では色インク吐出量を計測し、次の手順S12にて計測したインク重量に相当するIDをPROMに書き込む。計測時には所定のショット数で吐出されるインク重量を計測し、ショット数で除算して求める。
一方、このようにインク重量を直に計測するものであっても良いが、所定数のショットで印字したパッチの濃度を計測し、同濃度からインク重量を換算することも可能である。この場合、印字ヘッド31aを組み付けた状態で全ての印字ヘッドユニット31a1にシアン色インクを供給し、所定の用紙に25%といった適当な密度で図7に示すようにベタのパッチを印刷させ、その濃度を濃度計で測定する。むろん、図に示す四つのパッチは四つの印字ヘッドユニット31a1のそれぞれだけで印字する。全ての印字ノズルが同じシアン色インクを吐出するようにしているため、測定される濃度は印字ノズルごとの吐出量に概ね比例する。この結果、図8に示すように各ノズルが25%の基準で印字するようにしているにもかかわらず、計測された濃度にはバラツキが生じる。この例で言えば、マゼンタとイエローに使用することになる印字ヘッドユニット31a1の吐出量がやや少なく(23%)、シアンに使用することになる印字ヘッドユニット31a1の吐出量がやや多く(27%)なっており、ブラックに使用することになる印字ヘッドユニット31a1の吐出量が基準値と一致している(25%)。
一方、予めインク重量を精密計測しておいた印字ヘッドユニット31a1を使用して同様のパッチを印字させ、その場合の濃度も計測しておく。そして、これらの濃度が一致するインク重量をもって被計測対象の印字ヘッドユニット31a1のIDとし、印字ヘッドユニット31a1のPROMに記録する。むろん、かかるIDは記録材である色インクを発色せしめる特性に関する設定データとなるわけであり、かかるIDを記録するPROMは不揮発性の記録領域としての設定データ保持手段を構成するし、同PROMからIDを読み出すことになるPROMインターフェイス31b2は設定データ読出手段を構成する。
プリンタ31にはこの印字ヘッド31aと印字ヘッドコントローラ31bの他、印字ヘッド31aを桁方向に移動させる印字ヘッド桁移動モータ31cと、印字用紙を行方向に送る紙送りモータ31dと、これらの印字ヘッドコントローラ31bと印字ヘッド桁移動モータ31cと紙送りモータ31dにおける外部機器とのインターフェイスにあたるプリンタコントローラ31eとから構成されている。
本実施形態においては、印字ヘッドユニット31a1にPROMを備えているので、印字ヘッドユニット31a1単体で計測装置などに組み付けて計測した後、同計測結果をそのままPROMに記録することができる。従って、その後でプリンタ31として組み付けるにあたって上記計測装置から取り外したとしても印字ヘッドユニット31a1と記録領域とが分離しないので管理が容易となる。特に、印字ヘッドと色インクタンクとが一体的に形成されるようなものにおいては、かかるカートリッジごとにデータを記録するようにしてもよい。
これに対し、図9に示すように記録領域だけを単体のPROM31fとしてプリンタコントローラ31eに接続することも可能ではある。しかしながら、この場合にはプリンタ31として組み付けた後でないとPROM31fに記録できない。むろん、印字ヘッドユニット31a1とPROM31fとを個別に管理し、組付工程で対となるものを確実に組み付けるようにしても良いが、工場設定でIDを書き込むという管理工程が煩雑になり、現実的ではない。
さらに、このようなデータを記録するという意味ではディップスイッチのようなものを備えてプリンタコントローラ31eに接続し、計測時に作業者が同ディップスイッチを設定するようにしても良い。このようにすれば同プリンタコントローラ31eを介して同ディップスイッチの設定内容を読みとることができ、同データを偏差として入力できるからである。
一方、PROMに記録するのはかかるIDに限るものではなく、記録材を発色せしめる特性に関するものであればよい。これは広く解釈可能であり、例えば、IDの代わりに対応する修正用ルックアップテーブルLUT1〜LUT21のいずれかを記録するといったことも可能である。
また、本実施形態においては、四色の色インクのそれぞれに印字ヘッドユニット31a1を割り当てているが、二列の印字ノズルを有する三つの印字ヘッドユニットで構成することもできるし、シアンとマゼンタとに濃淡の二色のインクを割り当てて六色の色インクを使用したりすることもできる。この場合、各印字ヘッドユニットにおける二列のノズル間の製造誤差は比較的小さく、ほぼ無視できるが、印字ヘッドユニット毎の誤差が無視できない場合が多い。また、本実施形態においては、インクジェット方式のカラープリンタ31について説明したが、色インクを吐出させるためにはピエゾ素子によるマイクロポンプ機構を採用しても良いし、インク吐出孔の内側壁面に備えられたヒータによって気泡を発生させ、その膨張圧力でインクを吐出させるようなものであっても構わない。むろん、これら以外の方法で色インクを吐出させるものであっても良いし、あるいは、色インクを吐出させるのではなく、ヒータによってインクリボンに付着した色インクを溶融させて転写する熱転写タイプの印字ヘッドなどについても適用可能である。ただし、この場合はインクリボンごとに印字ヘッドが異なっており、各印字ヘッドごとに機体差が生じているようなものに適用すると好適である。
このように印字ヘッドユニット31a1のPROMに記録されたIDは、コンピュータ21の側において読み込まれるが、かかる読み込みはオペレーティングシステム(OS)を介して双方向通信によって読み込まれる。すなわち、同オペレーティングシステムは上記プリンタ31と通信可能となっており、印刷データの出力のみならず、上述したような色インクの吐出量であるIDを読み出し可能となっている。むろん、このオペレーティングシステムを介して同データの読み出しを要求するのはプリンタドライバ(PRTDRV)であり、このプリンタドライバはアプリケーションから出力される印刷用色画像データを入力し、上記プリンタ31が入力可能な印刷データとして出力する。
プリンタドライバはアプリケーションから印刷処理が実行されたときに起動され、図10に示すフローチャートに従って印刷データを生成する。
起動されると、先ず、ステップS120にてプリンタ31からIDを読み込む。このプリンタ31からのIDの読み込みは上述したようにオペレーティングシステムとプリンタコントローラ31eと印字ヘッドコントローラ31bのPROMインターフェイス31b2と介して行われる。そして、IDが読み込まれたらハードディスク22内に同IDと対応して記録されている修正用ルックアップテーブルLUT1〜LUT21を読み込む。
この修正用ルックアップテーブルLUT1〜LUT21は各印字ヘッドユニット31a1におけるインク吐出量の偏差に対応して形成された変換テーブルであり、プリンタ31から読み込まれたIDによって複数の設定データのうちのいずれかが選択され、コンピュータ21に読み込まれたことになる。
読み込まれた修正用ルックアップテーブルLUT1〜LUT21を利用するには、印刷用色画像データを構成するRGBデータを同修正用ルックアップテーブルLUT1〜LUT21で変換し、変換値を利用してさらに色変換することも可能である。しかしながら、ステップS140にてこのような変換テーブルを利用して色変換用ルックアップテーブルを書き換えることにより、ステップS150にて同色変換ルックアップテーブルを参照すれば印字ヘッドユニット31a1の機体差を解消しつつRGBデータをCMYKデータへと一度に変換可能となる。
この後、通常のプリンタドライバと同様にステップS160にて256階調から2階調へと階調変換し、ステップS170にて印刷データをプリンタ31に出力する。この場合、プリンタ31では機体差によって印刷データが示すとおりの色再現ができないものの、この印刷データはプリンタ31の機体差を打ち消すように予め変換されているものであるから、打ち出された印刷物は色再現性の良いものとなっている。
このプリンタドライバの場合、色ずれの原因となるインク重量をIDとしてプリンタ31内に保持ししておくことにより、当該プリンタ31を別のコンピュータシステムに接続した場合にも同IDを読み出すことによって色ずれを解消することができる。すなわち、既にプリンタ31に書き込まれたIDに対応した一定の印刷結果が得られるに過ぎない。しかしながら、利用する修正用ルックアップテーブルをユーザーが選択できるようにすればユーザーの好みを反映した設定データを保存しておくことになり、プリンタ31が一致すればその好みが必ず反映できるようになる。
図11はこのようなユーザーの好みを反映させるために使用する修正用ルックアップテーブルを指定できるようにするためのLUT設定処理に対応したフローチャートを示している。ユーザーの好みに対応する一例として、グレイを基準とする色ずれを各人の好みに対応させる処理を示している。むろん、このようなグレイ合わせ以外の色合わせに関する設定データの処理とすることもできる。
このLUT設定処理のステップS310では第一段階のテストパターンであるカスタムAパターンを印刷させる。カスタムAパターンを図13および図14に示しており、成分データが少しずつ異なる円形の複数の灰色パッチから構成されている。また、図12は256階調のRGBデータで成分データを表示しており、図13はCMYKデータの%表示で成分データを表示しており、図14はそれを一覧で示している。
それぞれの灰色パッチの成分データについては所定の規則性に従って少しずつ変化させてあり、中央の灰色パッチにおいて成分データが均等しており、紙面上方に向かうにつれて赤(R)成分が大きくなるとともに下方に向かうにつれて同赤成分が小さくなり、また、紙面左下方向に向かうにつれて緑(G)成分が大きくなるとともに右上方向に向かうにつれて同緑成分が小さくなり、また、紙面右下方向に向かうにつれて青(B)成分が大きくなるとともに左上方向に向かうにつれて同青成分が小さくなる。すなわち、上方から下方に向かう方向に要素色たる赤成分の座標軸を設定するとともに、左斜め下方から右斜め上方に向かう方向に要素色たる緑成分の座標軸を設定するとともに、右斜め下方から左斜め上方に向かう方向に要素色たる青成分の座標軸を設定し、これらの座標軸によって定まる座標に比例して各成分データが増減している。
従って、このカスタムAパターン内において全ての要素色のバランスを一定の範囲内で変化させた全ての組が表示されることになる。むろん、この成分データ通りに色インクが吐出されれば中央のA1の灰色パッチが無彩色に見え、その周縁では要素色のバランスが崩れていずれかの要素色の影響が表れた灰色となるはずである。また、中央から離れるに従ってバランスのずれの量も大きくなっている。
しかしながら、印字ヘッドユニット31a1におけるインク使用量に偏りがある場合には基準値通りの色インクが吐出されないし、また、各人の好みによっては、必ずしもA1の灰色パッチではなくて他の灰色パッチにおいてバランスするように見えることになる。その関係を逆算した対応関係を図15に示している。例えば、A1が無彩色に見えるのであればシアンの色インクの使用量のIDは「11」となり、マゼンタの色インクの使用量のIDは「11」となり、イエローの色インクの使用量のIDは「11」となるのでまさしく均衡していることになる。しかし、C4が無彩色に見えるのであればシアンの色インクの使用量のIDは「11」となり、マゼンタの色インクの使用量のIDは「15」となり、イエローの色インクの使用量のIDは「7」となっていることが分かる。すなわち、イエロー、シアン、マゼンタの順で吐出するインク重量が少しずつ小さくなっており、各要素色間の強弱の偏差が分かる。
なお、図12および図13に示すカスタムAパターンではそれぞれの灰色パッチについてはCMYの各要素色で印刷するものの、用紙の下部には切取線とともに黒色インクだけで階調値「128」に対するリファレンスパッチを印刷している。灰色パッチがたくさん並ぶと、無彩色であるか否かの判断を付けにくくなる場合がある。特に、紙色や照明の加減によっては分かりにくくなる可能性がある。しかしながら、黒色インクだけで印刷されたリファレンスパッチがあればこれと対比することによって無彩色の基準が確認できるので、灰色パッチの中から無彩色を選択する際の正確度が向上する。
カスタムAパターンで灰色パッチを選択した場合、その強弱の程度も分かった感じもするが、ここで判断された強弱の偏差はあくまでも階調値であれば「128」近辺での偏差に過ぎず、全階調にわたってシアン、マゼンタ、イエローのIDが「11」、「15」、「7」とするのが最適であるとは限らない。
従って、ステップS320にてユーザーはカスタムAパターンの中から無彩色と思われる灰色パッチを選択してキーボード23からコンピュータ21に対して入力すると、同コンピュータ21は次のステップS330にて修正用ルックアップテーブルの候補を選択し、ステップS340にて図16に示すカスタムBパターンを印刷する。カスタムBパターンは紙面上横方向に一つの修正用ルックアップテーブルに従って成分データを変化させた灰色パッチを印刷しつつ、紙面上縦方向にその修正用ルックアップテーブルを変化させ、最終的には紙面上に27のグラデーション風のグレイスケールパターンを印刷して構成されている。
カスタムAパターンにおいてA1を無彩色として選んだ場合であっても成分データが「128」の近辺においてたまたまバランスが取れただけであり、他の階調値ではわずかにリニアでないこともある。従って、カスタムAパターンで選択された各要素色のIDについて前後プラスマイナス「1」の範囲で三つのIDを候補とし、それぞれを組み合わせた合計27個の修正用ルックアップテーブルを利用して図16に示す成分データを修正し、カスタムBパターンを印刷する。
図17はカスタムAパターンにおいてA1を無彩色として選んだ場合であり、完全に理想通りであれば14番目のグレイスケールパターンが全階調にわたって無彩色に見えるはずである。しかしながら、他の階調値のバランスからすると他のグレイスケールパターンの方が全体的に無彩色に見えることもあり得る。また、図18はカスタムAパターンにおいてC4を無彩色として選んだ場合であり、先に得られたIDを基準に27個のグレイスケールパターンの中から全階調にわたって無彩色に見えるものを選択すればよい。
ステップS350にて選択結果をキーボード23からコンピュータ21に入力すると、最終的に選択されたIDに従って修正用のルックアップテーブルも決定され、ステップS360ではプリンタドライバが色変換の際に利用できるようにプリンタ31における印字ヘッドユニット31a1のPROMに書き込む。むろん、この書き込みは印字ヘッドコントローラ31bのPROMインターフェイス31b2やプリンタコントローラ31eを介して行われ、これらが設定データ書込手段を構成する。一方、ステップS350を含む当該プリンタドライバは設定データ形成装置を構成する。
この例では色ずれという観点で修正用ルックアップテーブルLUT1〜LUT21を利用しているが、むろん、別の観点での設定データとして利用しても構わない。例えば、上述したグレイ合わせは印刷用紙が白でない場合にも無彩色であるグレイの印刷データでグレイを印刷させることができるようになる。
上述した実施形態においては、設定データが各要素色毎のインク重量の偏差による色ずれに関するものであったが、むろん、これに限られる必要はない。例えば、一列に並んだ各ノズルごとの偏差というようなものでも良いし、印字ヘッド31aにおける温度補償のデータであるとか、各ドットが記録材に向けて吐出されるときの位置ずれを示すデータなどであっても構わない。
次に、上記構成からなる本実施形態の動作を説明する。
印字ヘッド31aについてはプリンタ31としての組付前に、図6に示す工場設定の手順を経て各印字ヘッドユニット31a1のPROMにIDを書き込んでおく。従って、通常どおりにプリンタ31を組み付ければ既に設定データが当該プリンタ31内に保持されていることになる。むろん、PROMという不揮発性の記録領域に書き込まれているため、電源のオン・オフに関わらず保持される。
かかるプリンタ31に対してコンピュータシステムにて印刷を行う際、アプリケーションなどから印刷処理を選択すると、所定のRGBデータからなる色画像データが生成され、図10に示すプリンタドライバが起動される。このプリンタドライバはステップS120にてプリンタ31からIDを読み込み、ステップS130では同IDに対応する修正用ルックアップテーブルを読み込み、ステップS140では読み込んだ修正用ルックアップテーブルにて色変換ルックアップテーブルを書き換える。これらの処理の後、同書き換えて色変換ルックアップテーブルを使用してステップS150にて色画像データをCMYKデータに変換すると、印字ヘッドユニット31a1の機体差を打ち消すことができるように色変換され、ステップS160では二値化されてステップS170にて印刷データがプリンタ31へと出力される。
プリンタ31では同印刷データに基づいて印字ヘッド31aが色インクの要素色をドットマトリクス状に発色せしめると、機体差によって印刷データが示すものとは異なる発色となるものの、予めこの機体差を打ち消すように色変換しているので、アプリケーションの側で希望する色に忠実に再現することができる。
むろん、このようなプリンタ31は別のコンピュータシステムに接続したとしてもプリンタドライバがこのプリンタ31から上述したIDを読み込むことになるため、色再現性は変わらない。
さらに、ユーザーの好みに合わせて色ずれを修正すべく、図11に示すLUT設定処理を実行することも可能であり、カスタムAパターンの印刷と選択、およびカスタムBパターンの印刷と選択を経て好みのグレイ合わせができたら、ステップS360にて修正用ルックアップテーブルを利用可能とするためにプリンタ31に対してIDを書き込む。
従って、この場合も当該プリンタ31を別のコンピュータシステムに接続したときにはユーザが設定した好みの設定を再現可能となる。
このように、プリンタ31の側に印字ヘッドユニット31a1毎の使用するインク重量の機体差を表すIDを書き込むためのPROMを備えておくとともに、工場設定やユーザによるLUT設定処理を経て同PROMに設定データとしてのIDを書き込んでおくことにより、当該プリンタ31が接続されるコンピュータシステムでプリンタドライバが起動されると当該プリンタドライバはPROMに書き込まれている設定データを読み出し、この設定データに基づいて画像処理した印刷データを出力することになるため、別のコンピュータシステムに接続したとしても印刷時には書き込まれているIDを参照されることになり、設定が活かされた印刷結果を得ることができる。
本発明の一実施形態にかかる印刷装置を適用した印刷処理システムのブロック図である。 同印刷処理システムの具体的ハードウェア・ソフトウェア構成例を示すブロック図である。 プリンタの概略ブロック図である。 インク重量とクラス分けの対応を示す図である。 設定データである修正用ルックアップテーブルの入出力関係を示す図である。 印字ヘッドに偏差を書き込む工場設定の手順書である。 濃度計にて計測するパッチを示す図である。 濃度計にて計測した結果を示す図である。 変形例にかかるプリンタの概略ブロック図である。 プリンタドライバのフローチャートである。 LUT設定処理のフローチャートである。 カスタムAパターンをRGBデータの成分データで示す図である。 カスタムAパターンをCMYKモードの成分データで示す図である。 カスタムAパターンの成分データの対応関係を示す図である。 カスタムAパターンで選択される灰色パッチに対応するIDを示す図である。 カスタムBパターンを構成するグレイスケールパターンを示す図である。 カスタムAパターンでA1の灰色パッチを選択した場合の修正用ルックアップテーブルの組み合わせを示す図である。 カスタムAパターンでC4の灰色パッチを選択した場合の修正用ルックアップテーブルの組み合わせを示す図である。
符号の説明
10…画像入力装置
20…画像処理装置
30…印刷装置
31…プリンタ
31a…印字ヘッド
31a1…印字ヘッドユニット
31b…印字ヘッドコントローラ
31b1…印字ヘッド駆動部
31b2…PROMインターフェイス
31c…印字ヘッド桁移動モータ
31d…紙送りモータ
31e…プリンタコントローラ
31f…PROM

Claims (7)

  1. 印刷データに基づいて記録材を発色せしめて媒体上に画像を出力する印刷装置であって、当該記録材を発色せしめる特性に関する設定データを保存可能な不揮発性の記録領域からなる設定データ保持手段と、所定の読出要求に対して同設定データ保持手段から上記設定データを読み出して出力可能な設定データ読出手段とを具備し、
    外部の設定データ形成装置は、本印刷装置に対して無彩色を選択するための複数のグレイスケールパターンであって、濃度を異ならせた複数のパッチで各グレイスケールパターンを構成し、要素色毎の成分のインク量を互いに異ならせた複数のグレイスケールパターンを印刷用紙に印刷させ、同印刷用紙に印刷された無彩色を選択するためのグレイスケールパターンの選択結果を入力してユーザーの好みの無彩色を反映した印刷結果が得られるように上記設定データを形成するとともに、同設定データを本印刷装置に保持すべく所定の書込要求を出し、
    本印刷装置は、上記書込要求に基づいて上記設定データ保持手段に対して上記グレイスケールパターンの選択結果からユーザーの好みの無彩色を反映した印刷結果が得られるように形成された設定データの書き込みを行う設定データ書込手段を具備することを特徴とすることを特徴とする印刷装置。
  2. 印刷データに基づいて記録材を発色せしめる特性に関する設定データを保存可能な不揮発性の記録領域からなる設定データ保持手段と、所定の書込要求に基づいて同設定データ保持手段に対して同設定データを書き込みする設定データ書込手段と、所定の読出要求に対して同設定データ保持手段から同設定データを読み出して出力可能な設定データ読出手段とを具備し、媒体上に画像を出力する印刷装置に対して、同設定データを当該印刷装置に保持すべく同書込要求を出す設定データ形成装置であって、
    上記印刷装置に対して無彩色を選択するための複数のグレイスケールパターンであって、濃度を異ならせた複数のパッチで各グレイスケールパターンを構成し、要素色毎の成分のインク量を互いに異ならせた複数のグレイスケールパターンを印刷用紙に印刷させ、同印刷用紙に印刷された無彩色を選択するためのグレイスケールパターンの選択結果を入力してユーザーの好みの無彩色を反映した印刷結果が得られるように上記設定データを形成するとともに、同設定データを上記印刷装置に保持すべく上記書込要求を出すことを特徴とする設定データ形成装置。
  3. 上記請求項2に記載の設定データ形成装置において、上記印刷装置に対して無彩色を選択するための複数のパッチを印刷用紙に印刷させ、該印刷用紙に印刷された無彩色を選択するためのパッチの選択結果を入力した後、該選択結果に基づいて上記複数のグレイスケールパターンを印刷用紙に印刷させ、該印刷用紙に印刷された無彩色を選択するためのグレイスケールパターンの選択結果を入力してユーザーの好みの無彩色を反映した印刷結果が得られるように上記設定データを形成することを特徴とする設定データ形成装置。
  4. 上記請求項3に記載の設定データ形成装置において、
    上記印刷データは、カラー画像を所定の要素色に色分解した印刷データであり、
    上記要素色毎の成分が表された成分データであって所定の規則性に従って変化させた成分データから上記印刷装置に対して上記無彩色を選択するための複数のパッチを上記印刷用紙に印刷させることを特徴とする設定データ形成装置。
  5. 上記請求項3または請求項4に記載の設定データ形成装置において、上記印刷装置に対して上記無彩色を選択するための複数のパッチを上記印刷用紙に印刷させる際、同印刷用紙上で隣り合うパッチどうしを結ぶ方向が互いに異なる3方向存在するように複数の灰色パッチのそれぞれを並べて印刷させることを特徴とする設定データ形成装置。
  6. 上記請求項5に記載の設定データ形成装置において、上記印刷装置に対して上記無彩色を選択するための複数のパッチを上記印刷用紙に印刷させる際、上記3方向の各方向に対して上記要素色毎の成分が順に変化するように上記複数のパッチのそれぞれを並べて印刷させることを特徴とする設定データ形成装置。
  7. 上記請求項1に記載の印刷装置と、上記請求項2〜請求項6のいずれかに記載の設定データ形成装置と、を備えた印刷処理システム。
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