JP4159080B2 - 金属酸化防止用保護フィルムの使用方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、Ag、Cuなどのような表面が酸化され易い金属蒸着膜に対しても貼付中だけでなく剥離後まで酸化防止効果が得られる金属酸化防止用保護フィルムの使用方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
Ag、Cuなどを金属蒸着した蒸着膜形成物は、磁気シールド材や反射材などの材料として幅広く使用されている。しかしながら、表面の蒸着膜が非常に酸化され易いという問題があった。そして、表面が酸化されて酸化膜が形成されてしまうと、導電性が変化するなどのため、本来の目的を達成できなくなる場合があった。
【0003】
そこで金属蒸着膜の酸化を防止するために、空気との接触を遮断すべく保護フィルムを貼付する方法がある。このような保護フィルムとしては、一般に糊残りを防止する目的で、ポリオレフィンとエチレン/酢酸ビニル共重合体からなる共押し出しフィルム等が使用されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この方法では貼付中は酸化を防止することが可能であるが、剥離後では空気との接触による酸化が生じるため、剥離後から次の工程を行うまでの間に雰囲気の制御が必要となるなど、酸化防止の方法として制約が多いものであった。
【0005】
そこで、本発明の目的は、表面が酸化され易い金属蒸着膜に対しても貼付中だけでなく、剥離後まで酸化防止効果が得られる金属酸化防止用保護フィルムの使用方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者は鋭意研究の結果、保護フィルム(保護シート及び保護テープを含む)をSUS430BAに貼付し、貼付前後でSUS430BAのヨウ化メチレンに対する接触角の変化を調べ、接触角変化率が特定範囲の保護フィルムを用いることによって、貼付中だけでなく剥離後の金属蒸着膜についてもその表面に薄い保護層を形成することにより表面が酸化されずに良好な状態を保持できることを見出し、本発明に至った。
【0007】
即ち、本発明の金属酸化防止用保護フィルムの使用方法に用いる保護フィルムは、基材上に粘着剤層を備え、SUS430BAのヨウ化メチレンに対する接触角の貼付前後での変化率である接触角変化率Eが0.5%〜18.0%であることを特徴とする。ここで、接触角の測定方法は、測定面に23℃条件下でSUS430BA板に液滴を接触した後10秒以内の接触角をいう。また接触角変化率については、下記の式で求められる。
E=|θa−θb|×100/θa
E:接触角変化率(%)θa:貼付前接触角(°)θb:剥離後接触角(°)
なお貼付前接触角とは、保護フィルムを貼付する前のSUS430BAに対する接触角であり、剥離後接触角とは保護フィルムをSUS430BAに線圧:78N/cmでラミネータ圧着し、室温で30分放置後保護フィルムを剥離した後のSUS430BAに対する接触角である。またSUS430BAについては、あらかじめトルエンで30分間超音波洗浄し、その後30分ドラフト内に放置してトルエンを揮発させる前処理を行ったものを用いた。この接触角変化率が0.5%未満では剥離後に金属蒸着膜表面に良好な保護層を形成することが出来ず、表面が酸化される場合がある。また接触角変化率が18.0%を超える場合では逆に金属蒸着膜表面の酸化は防止できるが、他方金属蒸着膜表面に明らかな汚染が確認できる等金属蒸着膜本来の目的をなさない場合がある。なお、剥離後に形成される薄い保護層は、粘着剤層に由来する炭素成分であるとESCA分析などに基づき推測される。
【0008】
上記において、前記粘着剤層の主ポリマーが(メタ)アクリル系ポリマー又は合成ゴム系ポリマーであることが好ましい。
【0009】
本発明の金属酸化防止用保護フィルムの使用方法は、基材上に粘着剤層を備える金属酸化防止用保護フィルムを金属表面に貼付した後、剥離して前記粘着剤層に由来する保護層を形成して酸化防止を行う金属酸化防止用保護フィルムの使用方法であって、前記金属酸化防止用保護フィルムが、前記金属酸化防止用保護フィルムを貼付する前におけるSUS430BAのヨウ化メチレンに対する接触角を貼付前接触角、前記金属酸化防止用保護フィルムをSUS430BAに線圧:78N/cmでラミネータ圧着し、室温で30分放置後保護フィルムを剥離した後におけるSUS430BAのヨウ化メチレンに対する接触角を剥離後接触角とした場合に、下記式(1)
式(1)E=|θa−θb|×100/θa
(E:接触角変化率(%)θa:貼付前接触角(°)θb:剥離後接触角(°))で表される接触角変化率Eが0.5%〜18.0%であることを特徴とする。この使用方法によると、表面が酸化され易い金属蒸着膜に対しても貼付中だけでなく剥離後まで酸化防止効果が得られる。
【0010】
上記発明は、特に前記金属表面が、蒸着により形成された金属蒸着膜である場合に有効である。金属蒸着膜は、非常に酸化され易く、従来の保護フィルムでは剥離後の酸化の問題が避けにくかったためである。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の金属酸化防止用保護フィルムは、基材上に粘着剤層を備えるものであるが、両層の間にはプライマー層などの中間層を有していてもよい。粘着剤層の材質は、上記の接触角変化率Eが0.5%〜18.0%であれば何れの材質でもよい。接触角変化率Eは、好ましくは1.0%〜18.0%、さらに好ましくは1.0%〜15.0%である。
【0012】
基材としては、適宜なものを用いてよい。一般には、ポリエチレンやポリプロピレンなどポリオレフィン系の単独または混合物、ナイロン、PET等の熱可塑性フィルムが好適である。基材には、粘着剤層との接着力を高めるために、化学的又は物理的な表面処理を行ってもよい。基材の厚さは5〜200μm、就中20〜100μmが一般的であるが、これに限定されない。
【0013】
本発明に用いられる粘着剤については、上記接触角変化率の範囲になるよう調整した、主ポリマー(バインダー)として、(メタ)アクリル系ポリマー、合成ゴム系ポリマー、天然ゴム系ポリマーなどを用いた粘着剤が用いられる。特に貼付後の被着体のダメージ低減、具体的には被着体の変性などを防止す観点から、(メタ)アクリル系ポリマーおよび例えばポリイソプレン、ポリブタジエン等のジエン系ポリマーやそれらの水添物、ポリイソブチレン、ブチルゴム、エチレンプロピレンゴムやエチレン−αオレフィンやエチレン−プロピレン−αオレフィンやプロピレン−αオレフィン等のオレフィン系ポリマーからなる合成ゴム系ポリマーが好適である。
【0014】
ここで用いられる(メタ)アクリル系ポリマーについては、炭素数が1〜18までのアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステルなどのモノマーや共重合性改質モノマーを1種または2種以上溶液重合など適宜の方式で単独重合または共重合したものである。なお前記した(メタ)アクリル酸エステルや共重合性改質モノマーの具体例としては、ブチル基や2−エチルヘキシル基、イソオクチル基やイソノニル基、エチル基やメチル基等のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸のエステル、(メタ)アクリロニトリル、酢酸ビニルやスチレン、(メタ)アクリル酸、無水マレイン酸やビニルピロリドン、グリシジル基やジメチルアミノエチル基やヒドロキシル基を有する(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリルアミド、ビニルアミンやアリルアミン、エチレンイミンなどの改質モノマーなどがあげられる。
【0015】
また、ポリイソシアネート化合物、エポキシ化合物、二重結合を複数有する化合物などを用いて、(メタ)アクリル系ポリマーを架橋させてもよい。その場合、ヒドロキシル基、カルボキシル基、アミノ基、エポキシ基等を有するモノマー成分が併用される。
【0016】
イソシアネート化合物としては、例えば、ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートなどが挙げられる。これら架橋剤は、単独で用いても、2種類以上を使用してもよい。また、反応を促進させるために通常使用される例えば、ジブチルスズラウレート等の架橋触媒を粘着剤に添加してもよい。
【0017】
粘着剤層の形成に際しては、極力添加剤を配合することは避ける方が好ましいが、粘着特性の制御等を目的に必要に応じて例えば軟化剤やシリコーン系ポリマー、アクリル系共重合体、粘着付与剤や老化防止剤やヒンダードアミン系光安定剤、紫外線吸収剤その他例えば酸化カルシウムや酸化マグネシウム、シリカや酸化亜鉛、酸化チタンの如き充填剤や顔料などの適宜な添加剤を配合することができる。ただしこのような添加剤については、被着体へのダメージがないものに限る。
【0018】
軟化剤の配合は通例、接着力の向上に有効である。軟化剤としては、例えば低分子量のポリイソブチレン、エチレンプロピレンゴム、ポリイソプレン、ポリブタジェン等があるが、特に好ましく用いられる軟化剤はそれらの不飽和結合を水添した水添物であり、例えば水添ポリイソプレン、水添ポリブタジエン、水添ポリブタジエンジオール、水添ポリブタジエンモノオール、水添液状ポリイソプレンジオール、水添液状ポリイソプレンモノオールや水添ポリブタジエン、水添ポリプロピレンのカルボン酸誘導体など適宜なものの1種又は2種以上を用いることができ、その配合量はベースポリマー100重量部あたり150重量部以下、就中100重量部以下、特に60重量部以下が好ましい。
【0019】
また、軟化剤の分子量は数平均分子量が1000〜20万就中1000〜15万、特に1000〜10万のものである。分子量が1000未満であると塗膜への重剥離等の原因となり、20万以上では接着力の向上効果に乏しい。
【0020】
またシリコーン系ポリマーの配合は通例、剥離性の向上に有効であり、その配合量は、良好な接着状態の形成性や剥離性の安定性などの点より、ベースポリマー100重部あたり5重量部以下、就中3重量部以下、特に0.005〜2重量部が好ましい。シリコーン系ポリマーとしては、シロキサン結合を骨格とする各種分子量の適宜なものを1種又は2種以上用いることができる。ちなみにその例としては、ジメチルポリシロキサンやメチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサンやそれらの変性体、例えばエポキシ系やアルキル系、アミノ系やカルボキシル系、アルコール系やフッ素系、アルキル・アラルキルポリエーテル系やエポキシ・ポリエーテル系、ポリエーテル系等の変性体などがあげられる。
【0021】
他方、粘着付与剤の配合も通例、接着力の向上に有効であり、その配合量は凝集力の低下による糊残り問題の発生を回避した接着力の向上などの点よりベースポリマー100重量部あたり100重量部以下、就中50重量部以下、特に20重量部以下が好ましい。
【0022】
粘着付与剤としては、例えば脂肪族系や芳香族系や脂環族系等の石油系樹脂、クマロンインデン系樹脂やテルペン単独系樹脂や(重合)ロジン系樹脂、(アルキル)フェノール系樹脂やキシレン系樹脂、あるいはそれらの水添系樹脂などの粘着剤で公知の適宜なものを1種又は2種以上用いることができる。また芳香族系化合物とテルペン系または脂肪族系炭化水素化合物との共重合物についても、粘着付与樹脂としては有効である。
【0023】
保護フィルムの形成は例えば、粘着剤層形成材の溶剤による溶液や熱溶融液を基材に塗布する方法や、それに準じセパレータ上に塗布形成した粘着剤層を基材に移着する方法、粘着剤層形成材を基材上に押出成形塗布する方法、基材上に粘着剤層をラミネートする方法などの、公知の接着シートの形成方法に準じて行うことができる。
【0024】
形成する粘着剤層の厚さは適宜に決定してよく、一般には100μm以下、就中1〜50μm、特に1〜40μmとされる。粘着剤は必要に応じて、実用に供されるまでの間、セパレータなどを仮着して保護される。
【0025】
一方、本発明の金属酸化防止用保護フィルムの使用方法は、基材上に粘着剤層を備える金属酸化防止用保護フィルムを金属表面に貼付した後、剥離して前記粘着剤層に由来する保護層を形成して酸化防止を行うものである。
【0026】
金属表面は、銀、銅、鉄、錫、アルミニウム、これらの合金など何れでもよいが、金属表面が、蒸着により形成された金属蒸着膜である場合に、本発明は特に有効となる。
【0027】
【実施例】
以下、本発明の構成と効果を具体的に示す実施例等について説明する。
【0028】
実施例1
冷却管、窒素導入管、温度計、攪拌装置を備えた反応容器に、アクリル酸2−エチルヘキシル(50部(重量部、以下同じ))、メタクリル酸ブチル(50部)、アクリル酸(0.5部)、アクリル酸ヒドロキシエチル(2部)、重合開始剤として、アゾビスブチロニトリル(0.2部)、トルエン(190部)を入れ、常用の方法で60℃で5時間反応させることにより、アクリル系ポリマー溶液を得た。
【0029】
このアクリル系ポリマー溶液をトルエンにて希釈し20%トルエン溶液を調製した。そこにアクリル系ポリマー100部に対して、イソシアネート系架橋剤(コロネートL、日本ポリウレタン製)を3部、反応触媒(OL−1、東京ファインケミカル製)0.1部配合し、LDPEからなるポリエチレンシート(60μm厚)に乾燥後の糊厚が5μmとなるように塗布して、80℃で2分間乾燥し、E=5.2%である保護フィルムを得た。
【0030】
実施例2
実施例1においてモノマー組成を変えること以外は同様にして、アクリル酸2−エチルヘキシル(55部)、酢酸ビニル(45部)アクリル酸(3部)からなるアクリル系ポリマーの20%トルエン溶液を準備した。そこにアクリル系ポリマー100部に対して、エポキシ系架橋剤(テトラツドC、三菱瓦斯化学製)を2部配合し、LDPEからなるポリエチレンシート(60μm厚)に乾燥後の糊厚が5μmとなるように塗布して80℃で2分間乾燥し、E=2.1%である保護フィルムを得た。
【0031】
実施例3
実施例1においてモノマー組成を変えること以外は同様にして、アクリル酸ブチル(100部)、アクリル酸(5部)からなるアクリル系ポリマーの20%トルエン溶液を準備した。そこにアクリル系ポリマー100部に対して、エポキシ系架橋剤(テトラッドC、三菱瓦斯化学製)を6部配合し、LDPEからなるポリエチレンシート(60μm厚)に乾燥後の糊厚が5μmとなるように塗布して80℃で2分間乾燥しE=11.3%である保護フィルムを得た。
【0032】
実施例4
実施例1においてモノマー組成を変えること以外は同様にして、アクリル酸ブチル(100部)、アクリル酸(5部)からなるアクリル系ポリマーの20%トルエン溶液を準備した。そこにアクリル系ポリマー100部に対して、エポキシ系架橋剤(テトラッドC、三菱瓦斯化学製)を3部配合し、PP/PE=9/1からなるポリオレフィンシート(40μm厚)に乾燥後の糊厚が5μmとなるように塗布して80℃で2分間乾燥し、E=14.4%である保護フィルムを得た。
【0033】
実施例5
実施例1においてモノマー組成を変えること以外は同様にして、アクリル酸2−エチルヘキシル(100部)、アクリル酸ヒドロキシエチル(4部)からなるアクリル系ポリマーの20%トルエン溶液を準備した。そこにアクリル系ポリマー100部に対して、イソシアネート系架橋剤(コロネートL、日本ポリウレタン製)を3.5部、反応触媒(OL−1、東京ファインケミカル製)0.05部配合し、PETシート(38μm厚)に乾燥後の糊厚が20μmとなるように塗布して80℃で2分間乾燥し、E=7.8%である保護フィルムを得た。
【0034】
実施例6
実施例1においてモノマー組成を変えること以外は同様にして、アクリル酸2−エチルヘキシル(50部)、アクリル酸エチル(50部)、メタクリル酸メチル(5部)、アクリル酸ヒドロキシエチル(4部)からなるアクリル系ポリマーの20%トルエン溶液を準備した。そこにアクリル系ポリマー100部に対して、イソシアネート系架橋剤(コロネートL、日本ポリウレタン製)を2.0部、反応触媒(OL−1、東京ファインケミカル製)0.2部配合し、LDPEからなるポリエチレンシート(60μm厚)に乾燥後の糊厚が5μmとなるように塗布して80℃で2分間乾燥し、E=1.5%である保護フィルムを得た。
【0035】
実施例7
ポリイソブチレンゴム(ビスタネックスMML−100、エクソン化学製)の16%トルエン溶液を準備した。この溶液を、PP/PE=9/1からなるポリオレフィンシート(40μm厚)に乾燥後の糊厚が10μmとなるように塗布して80℃で2分間乾燥し、E=3.9%である保護フィルムを得た。
【0036】
比較例1
LDPEからなるポリエチレンシート(60μm厚)のみからなる、E=0.2%の保護フィルムを得た。
【0037】
比較例2
実施例1においてモノマー組成を変えること以外は同様にして、アクリル酸2−エチルヘキシル(50部)、アクリル酸メチル(50部)、アクリル酸(2部)からなるアクリル系ポリマーの20%トルエン溶液を準備した。そこにアクリル系ポリマー100部に対して、イソシアネート系架橋剤(コロネートL、日本ポリウレタン製)を3.5部、反応触媒(OL−T、東京ファインケミカル製)0.05部配合、可塑剤(アジピン酸ジブトキシエトキシエチル)12部配合し、PETシート(38μm厚)に乾燥後の糊厚が25μmとなるように塗布して80℃で2分間乾燥し、E=19.7%である保護フィルムを得た。
【0038】
なお、実施例1〜6及び比較例1,2については、サンプル作製後、40℃で3日間エージング処理を行った。
【0039】
評価試験
実施例、比較例で得られた保護フィルムを、銀を300nmの厚みで蒸着させたPETフィルムの銀蒸着面に線圧:78N/cmでラミネータ圧着することにより貼付し、室温で48時間放置する。その後保護フィルムを剥離し、剥離直後および剥離1日後の銀蒸着面の状態を目視にて判定した。その結果を表1に示す。
【0040】
【表1】
表1より、実施例では、保護フィルムを剥離した後時間が経っても金属蒸着膜が変化することはなく良好な状態を維持していることが判る。一方、比較例1が示すように、接触角変化率が0.5%未満の物では剥離直後は良好であるが、時間が経つと金属蒸着膜の表面が酸化され、変色が起こる事が判る。他方比較例2が示すように、接触角変化率が18.0%を超える物では、剥離直後に明らかな汚染物が目視で確認されることが判る。
Claims (3)
- 基材上に粘着剤層を備える金属酸化防止用保護フィルムを金属表面に貼付した後、剥離して前記粘着剤層に由来する保護層を形成して酸化防止を行う金属酸化防止用保護フィルムの使用方法であって、
前記金属酸化防止用保護フィルムが、
前記金属酸化防止用保護フィルムを貼付する前におけるSUS430BAのヨウ化メチレンに対する接触角を貼付前接触角、前記金属酸化防止用保護フィルムをSUS430BAに線圧:78N/cmでラミネータ圧着し、室温で30分放置後保護フィルムを剥離した後におけるSUS430BAのヨウ化メチレンに対する接触角を剥離後接触角とした場合に、下記式(1)
式(1)E=|θa−θb|×100/θa
(E:接触角変化率(%)θa:貼付前接触角(°)θb:剥離後接触角(°))で表される接触角変化率Eが0.5%〜18.0%である金属酸化防止用保護フィルムの使用方法。 - 前記粘着剤層の主ポリマーが(メタ)アクリル系ポリマー又は合成ゴム系ポリマーである請求項1記載の金属酸化防止用保護フィルムの使用方法。
- 前記金属表面が、蒸着により形成された金属蒸着膜である請求項1または2に記載の金属酸化防止用保護フィルムの使用方法。
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