JP4157635B2 - トンネル切羽前方探査方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、地山にトンネル等を掘削形成する場合において、掘削面である切羽の前方の未掘削地層の地質状況を探査するためのトンネル切羽前方探査方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
例えば、地山を掘削してトンネル等の空間を形成する工事を行う場合、トンネル切羽の前方地質状況を調査することにより地山の各部の弾性波速度を推定し、推定された弾性波速度を基準に地山の岩盤等級を区分して、各岩盤等級ごとにトンネルの掘削や支保の対処方法を検討することが行われている。このような調査を行うことによりトンネルの掘削や支保を安全に且つ効率良く施工することができる。
【0003】
掘削しようとする地山の弾性波速度分布を推定する方法としては、従来から、ボーリング孔を利用して地山の弾性波速度を計測する弾性波速度検層方法が広く用いられている。この方法は、火薬等を用いて地山に人工的に振動を生じさせることにより弾性波(地震波)を発生させ、その弾性波を所定の測定点において計測することにより地山の弾性波速度分布を推定する方法である。その代表的な方法として、ボーリング孔口近傍で振動を発生させボーリング孔内に複数設置した振動計により弾性波を測定する方法、ボーリング孔内において複数回の振動を発生させボーリング孔口近傍に設置した振動計により測定する方法などが公知である。
【0004】
ところで、近年、トンネルの大断面掘削や高速掘削の要求が高まるにつれ、トンネルを施工する場合、円筒状の前胴前部にカッタヘッドを回転自在に設け、該カッタヘッドに地盤を破壊するディスクカッタを多数取り付けて成るトンネルボーリングマシン(以下、TBMと略称する)を用いた機械化施工が多くなってきているが、TBMを用いたトンネル施工時には、TBMの水没や軟弱層におけるトラップを避けるために掘削事前の地質情報が必須であり、切羽前方探査の重要性が非常に増大している。掘削事前の地質情報としては、地表踏査や物理探査(電気探査、地震探査など)のデータがある。また、現在、切羽前方の地質を予測する方法として、TSP法(地震反射法)やHSP法、あるいは電磁波反射法を用いた数mの切羽近傍探査法がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
TBMを用いてトンネルを掘削する場合には、施工時に切羽前方の地質をリアルタイムで知る方法が必須となる上、TBMの掘削速度が速い場合は切羽前方十m〜数十mの中間的探査距離を迅速に調査することが重要となる。しかし、掘削事前の地質情報は概査程度と考えられ、TBMのトラップ層を捉えられない場合が多い。
【0006】
TSP法(地震反射法)は切羽前方100〜150mを調査する調査法であるが、切羽を止める必要があり、電磁波反射法は切羽近傍探査であるため、探査深度が数m〜十数mと短いという問題点を有している。
【0007】
また、前述の弾性波速度検層方法のうち、前者の方法では、複数個の振動計をボーリング孔内に設置しなければならないため、その作業は煩雑であり、かつ探査に非常に時間がかかっていた。さらに、上記振動計は非常に高価であるが、孔内崩れなどで回収が困難になるトラブルも多く発生していた。また、後者の方法では、ボーリング孔の先端部より順次火薬震源を挿入するためのロッドを出し入れする必要があり、測定に時間がかかっていた。また、いずれにしても、爆薬を使用する場合が多く、手続きや取扱いで制限を受ける。
【0008】
このように、TBMの掘削速度が速い場合は、切羽前方十m〜数十mの中間的探査距離を迅速に調査することが重要となるにも拘らず、このような調査方法は未だ開発されていないのが現状である。
【0009】
本発明の目的は、従来技術における上述の問題点を解決することができるトンネル切羽前方探査方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1記載の発明によれば、トンネルボーリングマシンで地山を掘削してトンネル等の空間を形成する際に切羽前方の地質状況を探査するためのトンネル切羽前方探査方法であって、前記トンネルボーリングマシンが地山を掘削することにより生じる掘削振動で生じる弾性波を前記トンネルボーリングマシンに受振手段として設置された複数の加速度計により検出するステップと、前記複数の加速度計により得られた複数のデータに対して相互相関関数を計算することにより前記複数の加速度計における前記弾性波の各到達時刻を得るステップと、前記各到達時刻と前記複数の加速度計の設置間隔から地山弾性波速度を演算するステップとを有し、該地山弾性波速度から前記地山の硬堅、軟弱を判別するようにしたトンネル切羽前方探査方法が提案される。
【0011】
掘削振動により生じた弾性波は地山内を球面状に伝播して切羽前方の弾性波反射面または何等かの反射体により反射されるか、或いは回り込んでTBMに戻ってくる。このTBMに戻ってきた弾性波を受振手段で収録して弾性波速度を演算し、弾性波速度が速い場合は地山は硬堅、遅い場合は地山は軟弱と判断することができる。TBMの掘削動作により生じる掘削振動を利用するので、特に弾性波発生装置を必要としないという利点がある。
【0012】
請求項2の発明によれば、請求項1の発明において、前記複数の加速度計によって収録された少なくとも2つの収録データに対してSWDの解析方法を適用し、前記地山の弾性波速度を演算するトンネル切羽前方探査方法が提案される。
【0013】
請求項3の発明によれば、先進ボーリング掘削によって地山にトンネル等の空間を掘削形成する際に切羽前方の地質状況を探査するためのトンネル切羽前方探査方法であって、先進ボーリング掘削のための掘削用ドリルのビットから発生する振動により地山に生じた弾性波を地山に設けた受振手段により受振して収録するステップと、収録した振動データと前記掘削用ドリルの打撃タイミングを示すタイミングデータとから、前記弾性波が地山を前記掘削用ドリルのビットから前記受振手段まで伝播する伝播時間を得るステップと、前記伝播時間と、前記掘削用ドリルのドリル・パイプの長さと、前記掘削用ドリルと前記受振手段との間の距離とから前記弾性波の前記地山における弾性波速度を計算するステップとを有し、前記弾性波速度から前記切羽前方の地質状況を判別するようにしたことを特徴とするトンネル切羽前方探査方法が提案される。
【0014】
請求項4の発明によれば、請求項3の発明において、先進ボーリング掘削時に掘削用ドリルのビットから一定周期で振動を発生させるようにしたトンネル切羽前方探査方法が提案される。
【0019】
非火薬震源として、先進ボーリング掘削時のドリルビットによる振動を用いるので、手続きや取扱いで制限を受けることがなく、地山の弾性波速度を簡易的に且つ迅速に測定することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態の一例につき詳細に説明する。
【0021】
図1には、地山を掘削してトンネル等の空間を形成する際に本発明の方法により切羽前方の地質状況を探査することができるようにしたTBM100が示されている。TBM100の掘削動作時に生じる掘削振動に因って切羽前方に生じる弾性波をTBM100において検出するため、TBM100の面盤101の近傍、メイン・グリッパ102及び後続台車103には、加速度計RCV−C、RCV−F、RCV−M、RCV−Bがそれぞれ図示の如く配設されている。なお、図1はTBM100の掘削時の状況を示しているのでメイン・グリッパ102は反力を取るため、拡大されている。
【0022】
図2には、TBM100を用いて地山110を掘削した場合にTBM100の面盤101に取り付けられたカッター101Aによる掘削振動が地山110内を球面状に伝播し、前方の弾性波反射面104によって球面状に伝播していった掘削振動が弾性波反射面104で反射して戻ってくる様子が示されている。
【0023】
この掘削振動の反射波RWのデータを収録するため、TBM100に配設された加速度計RCV−C、RCV−F、RCV−M、RCV−Bが用いられる。なお、地山110内に弾性波反射面104の如き何等かの反射体がない場合でも、TBM100の動作によって生じる掘削振動は回り込んでTBM100に到達するので、加速度計RCV−F、RCV−M、RCV−Bでこれらの振動を収録することができる。
【0024】
このようにして収録された反射波RW又は回り込み振動のデータを、加速度計RCV−C、RCV−F、RCV−M、RCV−Bからの出力を受け取っているコンピュータシステムによって解析処理し、TBM100の前方の地山110における弾性波速度を演算する。この弾性波速度の演算は、加速度計RCV−C、RCV−F、RCV−M、RCV−Bのうちの少なくとも2つによって収録されたデータに基づいて実行することができる。
【0025】
解析方法は、主として、石油業界で研究が進んでいるSWD(SeismicWhile Drilling)の解析方法が使用可能である。SWDの解析法では、フィルタリング、デコンボルーション、マイグレーション等の一連の波動信号処理を行うが、本発明の解析方法はこれに準じた解析法となる。
【0026】
また、3成分地震計を用いるため、波動X成分Y成分、Y成分Z成分及びX成分Z成分を直交軸にプロットすることで波動入射角度を推定することができる。このことにより、トンネル前方からの反射波動であるかが判断可能となる。
【0027】
次に、図2を用いて最も簡単な地山弾性波速度の推定法につき説明する。図2は、TBM100の掘削振動が地山110内を伝播し、弾性波反射面104で反射して戻ってきた反射波RWのデータが各加速度計RCV−C、RCV−F、RCV−M、RCV−Bで収録される場合を示す図である。
【0028】
加速度計RCV−C、RCV−F、RCV−M、RCV−Bで収録したデータに相互相関関数を用いるなどして、ある1つのイベント(位相)を抽出し、その到達時刻を、それぞれ、t0、t1、t2、t3とすると、例えば、RCV−C及びRCV−Mの設置間隔L1から、地山弾性波速度VpをVp=L1/(t2−t0)、また、RCV−F及びRCV−Bの設置間隔L2からVp=L2/(t3−t1)などと推定可能である。
【0029】
このようにして演算された弾性波速度から弾性波速度が速い場合は地山は硬堅、弾性波速度が遅い場合は地山は軟弱と判断することができる。
【0030】
このように、TBM100に加速度計RCV−C、RCV−F、RCV−M、RCV−Bを設置し、TBM100の掘削動作により生じる振動を利用する構成であるから、特に弾性波発生装置を必要としない。また切羽を止めなくても切羽前方十m〜数十mの中間的探査距離を迅速に調査することができるので、TBM100の掘削進度が速くても切羽前方の地質状況を事前に詳細に知ることができる。
【0031】
本実施の形態では、加速度計RCV−C、RCV−F、RCV−M、RCV−BをTBM100の一側面に設置した例を示しているが、加速度計をTBM100の両側に設置することも勿論可能である。加速度計をTBM100の両側に設置すれば、さらに精度を向上させることができる。すなわち、反射面がトンネル軸方向に対して右前から左奥の方向に横断する場合、加速度計をTBMの右側に設置すると、反射面が同じ側にあるので伝播経路は単純で、良好な結果を得ることができるが、加速度計をTBMの左側に設置すると、TBMを回避した伝播経路となり、不良な結果となる場合が多い。このように、TBMの両側で弾性波速度分布が違うことが想定できるため、加速度計をTBM100の両側に設置すれば、さらに精度を向上させることができる。
【0032】
上記では、加速度計で収録したデータを用いて地山弾性波速度を得るための解析法の一例を図2を参照して説明した。しかし、加速度計で収録したデータを用いて地山弾性波速度を得るための解析法は、上記説明のものに限定されるものではなく、例えば、SWD法を用いることも可能である。周知のように、SWD法それ自体は石油探査業界では通常行われている方法で、深度3000m以上をロータリードリルで掘削する際に、地表で振動計測を行い、フィルタリング、デコンボルーション、マイグレーション等の信号処理を行う方法である。主として、地表の振動計と地表のリグに設置した振動計から得られた2つの振動波形に対して相互相関関数を計算することで、地中伝播時間を求め、弾性波速度を推定する方法である。
【0033】
図3には、地山にトンネル等の空間を掘削形成する際に切羽前方の地質状況を探査するため、先進ボーリング掘削時に掘削用ドリルのビットから発生する振動により地山に生じた弾性波を利用するようにした場合の、本発明の実施の形態の一例が示されている。
【0034】
図3において、200は、地山210において先進ボーリング掘削を行うために用いるロータリー・パーカッションドリルであり、スイベル201、ドリル・パイプ202、ドリル・ビット203を備えて成っている。
【0035】
ロータリー・パーカッションドリル200を用いて地山210に先進ボーリングを掘削する際に、ロータリー・パーカッションドリル200のドリル・ビット203から発生する振動のデータが地山210に設けた受振手段である加速度計222により受振されて収録され、収録された振動データとロータリー・パーカッションドリル200の打撃タイミングを示すタイミングデータとから切羽前方の地山における弾性波速度が計算される。この計算結果から切羽前方の地質状況が判別される。ロータリー・パーカッションドリル200のスイベル201及び地山210にはそれぞれ加速度計221、222が設けられている。300は、加速度計221、222からのデータを処理するためのA/D変換カード301及びパソコン302を含む処理ユニットである。
【0036】
以下、図3を参照しながら、先進ボーリングを用いた弾性波速度測定方法について説明する。図3に示したロータリー・パーカッションドリル200を用いる測定でも弾性波の到達時刻の測定が重要であり、ロータリー・パーカッションドリル200の打撃時刻を発振時とし、加速度計221、222により上述のようにして収録したデータからその前方における地山210での弾性波速度を推定する。
【0037】
ロータリー・パーカッションドリル200の打撃間隔が一定している場合は、スイベル201に設置した加速度計221と切羽面に設置した加速度計222により収録したデータとの相互相関により切羽面前方の地山210の弾性波速度を推定する。
【0038】
先ず、ドリル・ビット203からスイベル201に設置した加速度計221までのドリル・パイプ202内を伝播する弾性波400の伝播時間を計測する。
【0039】
次に、1つの打撃時刻があって、その打撃により発生した振動が、ドリル・ビット203まで伝播し、弾性波500として地山210を伝播時間tで伝播する。その伝播速度Vpは、ロータリー・パーカッションドリル200と切羽面に設置した加速度計222との距離X、ドリル・パイプ202の長さLとすると、Vp=(X2 +L2 1/2 /tで得られる。すなわち、ドリル・ビット203の先端から切羽面までの長さがLであり、ドリル・パイプ202の切羽面の位置から加速度計222の位置までの距離がXであれば、ドリル・ビット203の先端から加速度計222の位置までの距離は(X2 +L2 1/2 になり、これが弾性波500が伝播した距離である。したがって、ドリル・ビット203の先端から加速度計222の位置まで弾性波500が伝播した時間がtと分かれば、伝播速度Vpを計算することができる。例えば、L=400cm、X=300cmとすると、伝播距離は500cmであり、伝播時間が2msecの場合、弾性波速度はVp=2.5km/secとなる。
【0040】
この構成によれば、先進ボーリング掘削時のロータリー・パーカッションドリル200のドリル・ビット203による振動を用いるので、火薬等を用いる必要がない。したがって手続きや取扱いに制限を受けることがなくなる上、ボーリング孔の先端部から順次火薬震源を挿入するためのロッドを出し入れする必要もないので、作業が容易になり、測定のための時間を大幅に短縮することができる。
【0041】
以上、ロータリー・パーカッションドリル200の打撃間隔が一定している場合における弾性波速度の推定方法について説明したが、ロータリー・パーカッションドリル200の打撃間隔が可変であっても、図3に示す測定系を用いて地山210における弾性波速度を推定することができる。打撃間隔が可変の場合は、加速度計221、222により収録された地山210を伝播する弾性波のデータとロータリー・パーカッションドリル200の打撃タイミングを示すタイミングデータとをミニソシー解析法により波形データ処理することにより地山210における弾性波速度を推定することができる。
【0042】
ミニソシーとは、土木工事で用いられるランマーを震源として用い、記録時間よりも短い間隔で連続発振して記録をとる探査方式である。ランマーのエンジンの回転数の上下により制御される発振間隔はランダムであることが要求される。
【0043】
以下、図4を参照してミニソシーデータの処理原理につき説明する。
【0044】
図4(a)に示すようにパルスをランダムな時間間隔で発生させる。そこで、(b)のような反射面があると、震源の各パルスからの反射波が返り、(c)に示す現場地震記録が得られる。例えば、40秒間にわたってn個のパルス列を発生させ、5秒間の記録をとるとすれば、現場地震記録は45秒間記録する。また、レファレンストレース上のパルスの発生間隔をt1、t2、・・・、tnとする。この場合におけるミニソシーの処理手順は以下の通りである。
(1)現場地震記録(c)をウィンドー長が5秒のn個のセグメントに分割する。
(2)セグメントをtn−t1、tn−t2、・・・、0だけ時間シフトしてメモリー上に貯える。
(3)図4の(d)〜(f)のような各セグメントをたし合わせることにより、パルス波震源の場合と同じような記録が得られる(図4の(g))。
【0045】
【発明の効果】
本発明によれば、上述の如く、TBMの掘削動作により生じる掘削振動を利用し、地山内を球面状に伝播して切羽前方の弾性波反射面または何等かの反射体により反射されるか、或いは回り込んでTBMに戻ってきた弾性波を受振手段で収録して弾性波速度を演算し、弾性波速度が速い場合は地山は硬堅、遅い場合は地山は軟弱と判断するようにしたので、切羽を止めなくても切羽前方十m〜数十mの中間的探査距離を迅速に調査することができるので、TBMの掘削進度が速くても切羽前方の地質状況を事前に詳細に知ることができる。また、特に弾性波発生装置を必要としないという利点も得られる。
【0046】
また、先進ボーリング掘削時に掘削用ドリルのビットから発生する振動により地山に生じた弾性波を地山に設けた受振手段により受振して収録し、収録した振動データと前記掘削用ドリルの打撃タイミングを示すタイミングデータとから切羽前方の地山における弾性波速度を計算し、前記切羽前方の地質状況を判別するようにした方法によれば、非火薬震源として、先進ボーリング掘削時のドリルビットによる振動を用いるので、手続きや取扱いで制限を受けることがなく、地山の弾性波速度を簡易的に且つ迅速に測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法により切羽前方の地質状況を探査することができるようにしたTBMの実施の形態の一例を示す図。
【図2】図1に示したTBMを用いて切羽前方の地質状況を探査する方法を説明するための図。
【図3】先進ボーリング掘削時における本発明の方法の実施の形態の一例を示す図。
【図4】ミニソシーデータの処理原理を説明するための説明図。
【符号の説明】
100 TBM
101 面盤
101A カッター
102 メイン・グリッパ
103 後続台車
104 弾性波反射面
110、210 地山
200 ロータリー・パーカッションドリル
201 スイベル
202 ドリル・パイプ
203 ドリル・ビット
221、222 加速度計
300 処理ユニット
301 A/D変換カード
302 パソコン
400、500 弾性波
RCV−C、RCV−F、RCV−M、RCV−B 加速度計
RW 反射波

Claims (4)

  1. トンネルボーリングマシンで地山を掘削してトンネル等の空間を形成する際に切羽前方の地質状況を探査するためのトンネル切羽前方探査方法であって、
    前記トンネルボーリングマシンが地山を掘削することにより生じる掘削振動で生じる弾性波を前記トンネルボーリングマシンに受振手段として設置された複数の加速度計により検出するステップと、
    前記複数の加速度計により得られた複数のデータに対して相互相関関数を計算することにより前記複数の加速度計における前記弾性波の各到達時刻を得るステップと、
    前記各到達時刻と前記複数の加速度計の設置間隔から地山弾性波速度を演算するステップとを有し、
    該地山弾性波速度から前記地山の硬堅、軟弱を判別するようにしたことを特徴とするトンネル切羽前方探査方法。
  2. 前記複数の加速度計によって収録された少なくとも2つの収録データに対してSWDの解析方法を適用し、前記地山の弾性波速度を演算する請求項1記載のトンネル切羽前方探査方法。
  3. 先進ボーリング掘削によって地山にトンネル等の空間を掘削形成する際に切羽前方の地質状況を探査するためのトンネル切羽前方探査方法であって、
    先進ボーリング掘削のための掘削用ドリルのビットから発生する振動により地山に生じた弾性波を地山に設けた受振手段により受振して収録するステップと、
    収録した振動データと前記掘削用ドリルの打撃タイミングを示すタイミングデータとから、前記弾性波が地山を前記掘削用ドリルのビットから前記受振手段まで伝播する伝播時間を得るステップと、
    前記伝播時間と、前記掘削用ドリルのドリル・パイプの長さと、前記掘削用ドリルと前記受振手段との間の距離とから前記弾性波の前記地山における弾性波速度を計算するステップとを有し、
    前記弾性波速度から前記切羽前方の地質状況を判別するようにしたことを特徴とするトンネル切羽前方探査方法。
  4. 先進ボーリング掘削時に掘削用ドリルのビットから一定周期で振動を発生させるようにした請求項3記載のトンネル切羽前方探査方法。
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