JP7404147B2 - スイベルジョイントおよびトンネル切羽前方探査システム - Google Patents

スイベルジョイントおよびトンネル切羽前方探査システム Download PDF

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Description

本発明は、軸周りに回転する回転筒体に接続するスイベルジョイント、及びスイベルジョイントを用いたトンネル切羽前方探査システムに関する。
従来より、山岳トンネルを施工する際には、掘削対象領域を含む周辺地山に対して事前調査を行い、この調査結果に基づいてトンネルの設計及び施工計画を立案している。そして、山岳トンネルの事前調査では、地山の地盤強度や地層境界の位置を把握する手段として弾性波探査技術が採用されている。
弾性波探査とは、地中で人工的に弾性波を発生させて、弾性波が直接または屈折して地層中を伝播する状況を測定し、この測定結果に基づいて地山の状況を推定する方法である。例えば特許文献1では、切羽の前方に向けてドリルビットによる削孔を行い、これらドリルビットから発生する削孔振動の弾性波を利用する方法が開示されている。
ドリルビットによる切羽前方の削孔は、振動打撃を発生させる機構をドリルビットの背面に設けた、いわゆる先端打撃方式により行っている。具体的には、ロッドの先端側にドリルビットと振動打撃を発生させる機構を設けるとともに、ロッドの後端側にスイベルを設け、ロッドをボーリングマシンにて軸周りに回転させつつ、スイベルを介してロッドの先端側に向けて作動流体を供給する。すると、この作動流体を利用して振動打撃を発生させる機構が、ドリルビットに打撃を発生させることができる。
特開2016-17900号公報
上記のようなドリルビットから発生する削孔振動の弾性波を利用する方法では、ロッドを伝搬した削孔振動をパイロットセンサで受振するが、特許文献1ではパイロットセンサを、ドリルビットから離れたロッドの後端側に装備したボーリングマシンに取り付けている。すると、パイロットセンサは、ボーリングマシンから発振される機械振動や、ロッドのジョイント部で生じる削孔振動の重複反射等、様々なノイズを併せて受振してしまうため、解析結果の精度や信頼性に影響を生じやすい。
このような中、パイロットセンサをドリルビットに近接させて配置するべく、回転するロッドの中空部を、振動打撃を発生させる機構に作動流体を移送する流体経路とパイロットセンサに電気信号や電力を移送する伝送路との、両者に利用する方法が検討されている。
こうすると、ドリルビットに近接配置したパイロットセンサで、削孔振動を受振することができる。しかし、一般に使用されているスイベルは、小口径のロッドの中空部に、電気信号及び電力と作動流体の両者を同時に移送することが困難である。
本発明は、かかる課題に鑑みなされたものであって、その主な目的は、流体の移送機能と電気信号や電力を移送する機能が集約されたスイベルジョイントを提供することである。
かかる目的を達成するため、本発明のスイベルジョイントは、周壁に流体の供給口が設けられた筒状のハウジングと、該ハウジングを貫通する筒状体よりなり、前記流体の流入口が周壁に設けられるとともに流出口が先端側に設けられ、前記ハウジングに対して軸周りに回転自在に配置された回転シャフトと、該回転シャフトの後端側を閉塞する閉塞体と、前記回転シャフトとともに軸周りに回転するよう前記回転シャフト内に配置され、先端側に接続端子が設けられるスイベル側導電棒と、前記スイベル側導電棒の後端側と対向して配置される回転コネクタと、を備え、前記閉塞体には、前記回転シャフトと同軸に形成された空洞部が形成され、該空洞部を利用して、前記スイベル側導電棒の後端側と前記回転コネクタが接続されていることを特徴とする。
本発明のスイベルジョイントによれば、回転シャフトに流体の流入口及び流出口を設けるとともに、回転シャフト内に回転コネクタに接続されたスイベル側導電棒を設けることから、回転シャフト内に、流体経路と伝送路が集約される。これにより、流体と電気信号及び電力の移送先となる回転筒体の口径がいずれの大きさであっても、この回転筒体の口径に回転シャフトを対応させて接続することで、流体経路と伝送路を同時に確保することができる。したがって、電気ケーブルや流体供給用配管を別途接続することなく、使用環境を簡素化することが可能となる。
本発明のスイベルジョイントは、止水材が、前記ハウジングと前記回転シャフトとの間、前記回転シャフトと前記閉塞体の間、及び前記閉塞体と前記スイベル側導電棒との間の各々に設けられることを特徴とする。
本発明のスイベルジョイントによれば、回転シャフト内に供給する流体として高圧流体を採用しても隙間から漏れ出す現象を確実に防止でき、高圧流体を効率よく回転シャフトの流出口へ流下させることが可能となる。
本発明のトンネル切羽前方探査システムは、弾性波探査によりトンネル切羽前方の地山状況を推定するための、本発明のスイベルジョイントを用いたトンネル切羽前方探査システムであって、金属製の中空筒体よりなる削孔ロッド本体、及び該削孔ロッド本体の中空部に配置されるロッド側導電棒を有する削孔ロッドと、該削孔ロッドの先端側に設けられ、地山を削孔する掘削ビット、及び該掘削ビットに打撃を発生させる振動発生機構を有する削孔機と、を備える削孔装置と、前記削孔ロッドと前記削孔機の間に介装され、削孔時に発生する前記掘削ビットのビット振動を受振するパイロットセンサと、を備え、前記削孔ロッドの後端側に前記スイベルジョイントが接続され、該スイベルジョイントの前記回転シャフトが、前記削孔ロッド本体に接続され、前記スイベル側導電棒が、前記ロッド側導電棒に接続されることを特徴とする。
本発明のトンネル切羽前方探査システムによれば、別途流体用配管や電気ケーブルを設けることなく、回転シャフトと削孔ロッド本体とにより振動発生機構に作動流体を供給する流体経路を形成できるとともに、スイベル側導電棒とロッド側導電棒によりパイロットセンサの伝送路を形成できる。
これにより、振動発生機構として水圧ハンマー等の作動流体を要する流体機器を採用できるため、ドリフタ等の打撃装置を使用する場合と異なり、地山の削孔中に打撃装置に起因する大きな機械振動が発生しない。したがてって、パイロットセンサは、掘削ビットから発生するビット振動を、最もノイズの少ない環境下で受振することが可能となる。
また、パイロットセンサを掘削ビットに近接して配置し、掘削ビットから発生するビット振動を実振動に近い状態で、かつ最もノイズの少ない環境下で受振しつつ伝送できる。したがって、受振した情報を用いて算出する弾性波速度の精度を向上することが可能になるとともに、弾性波速度から推定する地山に関する構成や硬軟、含水の程度等の地山状況に高い信頼性を確保することが可能となる。
本発明によれば、回転シャフトに流体の流入口及び流出口を設けるとともに、回転シャフト内に回転コネクタに接続されたスイベル側導電棒を設けることから、回転シャフト内に、流体経路とスイベル側導電棒による伝送路が集約されるため、回転シャフトの口径を、流体と電気信号及び電力の移送先となる回転筒体に対応させて接続することで、流体経路と伝送路を同時に確保することができる。
本発明の実施の形態におけるトンネル切羽前方探査システムの概略を示す図である。 本発明の実施の形態におけるスイベルジョイントを示す図である。 本発明の実施の形態におけるスイベルジョイントの流体経路の詳細を示す図である。 本発明の実施の形態におけるスイベルジョイントの伝送路の詳細を示す図である。
本実施の形態ではスイベルジョイントを、トンネル切羽前方探査システムに採用する場合を事例に挙げ、以下に図1~図4を参照しつつその詳細を説明する。
トンネル切羽前方探査システムは、トンネルの切羽前方で人工的に弾性波を発生させて、弾性波が直接または屈折して地層中を伝播する状況を測定し、この測定結果に基づいて地山の状況を推定するために用いるシステムである。その概要を、図1を参照しつつ、以下に説明する。なお、トンネル切羽前方探査システムの、より詳細な構成は、特願2019―42521号に譲る。
≪トンネル切羽前方探査システム≫
トンネル切羽前方探査システム100は、図1で示すように、トンネルTの切羽前方で弾性波を発生させるために用いる削孔装置Mと、削孔装置Mの先端側に配置される振動センサ機構110と、削孔装置Mの後端側に配置されるデータ処理装置140と、トンネルTの切羽近傍に配置される受振器Aと、を備えている。
削孔装置Mは、いわゆる先端打撃方式の削孔装置であり、削孔機120と、削孔機120の後端部に配置される削孔ロッド130と、削孔ロッド130を把持して回転力と推進力を付与するボーリングマシンBとを備えている。そして、削孔機120と削孔ロッド130は、後述する振動センサ機構110を介して接続されている。
削孔機120は、地山を削孔する掘削ビット121と、掘削ビット121の背面側に位置して打撃を発生させる振動発生機構122とを備える。本実施の形態では、振動発生機構122に水圧ハンマーを採用しており、作動流体として高圧水Wが供給されている間中、掘削ビット121に連続的な打撃を発生させて地山を削孔する。
削孔ロッド130は、ロッド本体131と、ロッド側導電棒132と、スペーサ133とを備え、ロッド本体131は、金属製の中空筒体よりなる。ロッド側導電棒132は、導電材料で形成された高導電性金属棒よりなり、ロッド本体131内でスペーサ133によりロッド本体131と同軸となる位置に支持されている。
スペーサ133は、電気絶縁材料よりなり、ロッド本体131内でロッド側導電棒132を支持できればいずれの形状でもよいが、ロッド本体131内を閉塞することはないよう切欠きや通し孔が設けられている。
このような構成の削孔ロッド130は、金属製のロッド本体131をマイナス配線と見做すとともにロッド側導電棒132をプラス配線と見做して、2芯の電気ケーブルとして機能させることができる。また、スペーサ133を設けることによりロッド側導電棒132とロッド本体131との間に確保した隙間を、高圧水Wが流下する作動流体流路L1として機能させることができる。
振動センサ機構110は、パイロットセンサ111と、センサケース112と、センサ側導電棒113と、ケースロッド114を備える。なお、パイロットセンサ111は、削孔時の掘削ビット121から削孔機120を伝わるビット振動を受振するセンサである。
ケースロッド114は、金属製の中空筒体よりなり、先端側が削孔機120の振動発生機構122に接続されるとともに、後端側が削孔ロッド130のロッド本体131に接続される。そして、ケースロッド114の内方には、先端側にセンサケース112が配置され、後端側にセンサ側導電棒113が配置されている。
センサ側導電棒113は、導電材料で形成された高導電性金属棒よりなり、先端側がセンサケース112に収納されたパイロットセンサ111に接続され、後端側が削孔ロッド130に設けたロッド側導電棒132に接続されている。
センサケース112は、金属製の容器であり、ケースロッド114の内周面に外接する大きさの筒状体に形成されているが、その外周面には、軸線方向に延びる切欠き部が複数設けられている。したがっており、センサケース112とケースロッド114との間は閉塞されることなく、隙間が形成されている。
このような構成の振動センサ機構110は、センサケース112及びケースロッド114をマイナス配線と見做すとともにセンサ側導電棒113をプラス配線と見做して、これらを2芯の電気ケーブルとして機能させることができる。このため、パイロットセンサ111は、プラス配線をセンサ側導電棒113に接続し、マイナス配線をセンサケース112に接続している。
また、振動センサ機構110は、センサケース112とケースロッド114との隙間を、削孔ロッド130の作動流体流路L1と連通し、振動発生機構122に高圧水Wを供給する作動流体流路L2として機能させることができる。
データ処理装置140は、データ収録システム141と、データ解析装置142とを備える。データ収録システム141は、いわゆるデータロガーであり、受振器A及びパイロットセンサ111が受振したビット振動情報を読み取り、データ解析装置142に出力する。
データ解析装置142は、いわゆるノート型パソコンやタブレット端末であり、受振器A及びパイロットセンサ111が受振したビット振動情報に基づいて、地山の弾性波速度を算出する。トンネル切羽前方探査システム100は、この弾性波速度から地山に関する構成や硬軟、含水の程度等の地山状況を推定するものである。
なお、受振機Aで受振する振動は、地山を伝わるビット振動情報である。また、トンネル切羽前方探査システム100で地山状況を把握できる範囲は、トンネルTの切羽位置と掘削ビット121の配置位置の間の領域内に限定される。
≪スイベルジョイント≫
上記の構成を有するトンネル切羽前方探査システム100において、削孔装置Mとデータ処理装置140との間にスイベルジョイント1が介装され、両者が接続されている。以下に、スイベルジョイント1の詳細を、図2~図4を参照しつつ説明する。
スイベルジョイント1は、図2で示すように、削孔装置Mに備えた削孔ロッド130が先端側に接続される回転シャフト2と、回転シャフト2の後端側に配置されるブッシュ4と、回転シャフト2内に配置されるスイベル側導電棒3と、回転シャフト2に外装されるハウジング5と、回転シャフト2の後端側であって外方に配置される回転コネクタ6と、を備える。
回転シャフト2とハウジング5は、削孔ロッド130に高圧水Wを供給する流体経路L3として機能する。また、スイベル側導電棒3と回転コネクタ6は、削孔ロッド130に設けられたロッド側導電棒132に電力及び電子信号を移送する伝送路Trとして機能する。そして、これらがブッシュ4を利用して一体化されることにより、スイベルジョイント1は、高圧水Wの流体経路L3としての機能と、電力及び電子信号を移送する伝送路Trとして機能が集約された構造となる。
≪流体経路L3としての機能≫
回転シャフト2は、図2の側面図及び図3の断面図で示すように、筒状体よりなり、先端側にメス継手72が形成され、削孔ロッド130のロッド本体131に接続される。一方、後端側には縮径部22が形成され、この縮径部22に後述するブッシュ4が挿入されることにより、閉塞された状態となっている。そして、回転シャフト2の側周面には、内空部に高圧水Wを流入させるための流入口21が、周方向に間隔を設けて複数設けられている。
ハウジング5は、回転シャフト2の縮径部22側を外装するようにして、回転シャフト2と同軸に配置され、ハウジング本体51と、その両端各々に配置される一対のストップリング52と、ハウジング本体51と一対のストップリング52を挟んだ両側に配置される一対の固定リング53を備えている。
ハウジング本体51は、内空部へ高圧水Wを注入させるためのポート511が、側周面を貫通して設けられており、図2で示すように、このポート511に外周面側から高圧水供給パイプPが接続される。また、図3で示すように、ハウジング本体51の両端部における内縁近傍にはそれぞれ、回転シャフト2の側周面に当接するベアリング512が対をなして設けられている。
これによりハウジング5は、ハウジング本体51のポート511を介して回転シャフト2の流入口21に高圧水Wを供給できる。また、ハウジング本体51のベアリング512を介して、回転シャフト2を軸周りに回転自在に支持できる。
対をなすストップリング52は、半割可能なリング状部材であり、ハウジング本体51の両端部に同軸上に配置した際、その内周縁がハウジング本体51の内周面から内側に突出する大きさに形成されている。そして、ストップリング52の内周縁は、回転シャフト2の外周面に形成された周方向溝23に嵌入される。
回転シャフト2に形成される周方向溝23はその配置位置が、ハウジング5を回転シャフト2に外装した際、ポート511と流入口21とが対向するよう、規定されている。これにより、ハウジング5は、周方向溝23に嵌入されるストップリング52を介して、回転シャフト2の軸方向への抜出しを防止できるだけでなく、回転シャフト2の流入口21とハウジング本体51のポート511との間の位置ずれを防止することができる。
なお、対をなす固定リング53は、ボルト等の締結部材を介して、ストップリング52とハウジング本体51とを一体化させるためのリング部材であり、ハウジング本体51との間にストップリング52を挟み込むように配置される。
このような構成のハウジング5には、ハウジング本体51の内周面であってポート511を挟んだ両側に、リング状のパッキン91が回転シャフト2に接して設けられている。これにより、ハウジング本体51のポート511から注入された高圧水Wは、ハウジング本体51と回転シャフト2と隙間から漏出することなく、回転シャフト2の流入口21に供給される。
そして、回転シャフト2に供給された高圧水Wは、図2で示すように、メス継手72が設けられた先端側を流出口として、削孔装置Mの削孔ロッド130に流出する。なお、削孔装置Mの削孔ロッド130には、図2で示すよう、ロッド本体131の後端側にメス継手72と嵌合するオス継手71が形成されているから、回転シャフト2と削孔ロッド130のロッド本体131は隙間なく連結される。
≪伝送路としての機能≫
スイベル側導電棒3は、図4で示すように、高導電性金属棒よりなり、その外周面が電気絶縁材料よりなる絶縁部材Eにより被覆されている。これにより、図2で示すように、回転シャフト2内に配置された状態において、回転シャフト2に供給される高圧水Wが直接触れても、漏電することはない。そして、スイベル側導電棒3の先端側にはオス電極部81が設置され、後端側には回転コネクタ6が接続されている。
回転コネクタ6は、図4で示すように、回転コネクタ本体61と、回転コネクタ本体61を内装する回転コネクタ収納部62を備えている。回転コネクタ本体61としては、中空筒体611に設けた金属製リング612とブラシ613を介して電気信号や電力を移送するスリップリングを採用している。
中空筒体611にはその中空部に、軸周りに回転するコネクタ導電棒614が挿入されており、このコネクタ導電棒614が同じく軸周りに回転するスイベル側導電棒3と接続する。そして、ブラシ613を介してデータ処理装置140のデータ収録システム141が接続される。
したがって、スイベル側導電棒3は回転コネクタ本体61とともに、データ処理装置140の伝送路Trとして機能する。そして、図2で示すように、スイベル側導電棒3の先端に設けられたオス電極部81が、削孔ロッド130に設けられたロッド側導電棒132のメス電極部82に接続されることにより、スイベル側導電棒3とロッド側導電棒132が接続される。
なお、メス電極部82は、その外周部が絶縁部材(図示せず)により形成されていればいずれでもよいが、オス電極部81が差し込まれると通電状態となるキャップ状に形成されているとよい。
≪流体経路L3としての機能と伝送路としての機能の集約化≫
スイベルジョイント1は、図3で示すように、回転シャフト2の後端を閉塞するブッシュ4を利用することにより、上記の回転シャフト2とハウジング5による流体経路L3として機能と、スイベル側導電棒3と回転コネクタ6とによる伝送路Trとして機能とが集約された構造となっている。
ブッシュ4は、電気絶縁材料よりなる筒状部材であり、回転シャフト2の縮径部22に挿入された状態で、回転シャフト2の軸線上に空洞部45を設けている。そして、この空洞部45にスイベル側導電棒3と回転コネクタ本体61のコネクタ導電棒614とが挿入されている。
これにより、ブッシュ4は、回転シャフト2の後端側を閉塞しつつ、回転シャフト2内に位置するスイベル側導電棒3と回転シャフト2の外側に位置する回転コネクタ本体61との、接続を可能にしている。また、ブッシュ4によりスイベル側導電棒3が、回転シャフト2の軸線上に配置されるとともに回転シャフト2に固定されるため、スイベル側導電棒3は回転シャフト2とともに軸周りに回転可能となる。
こうして、スイベル側導電棒3が、回転シャフト2内でその軸線上に配置されることにより、削孔ロッド130のロッド本体131と回転シャフト2とを接続すると同時に、スイベル側導電棒3を、ロッド本体131内でその軸線上に配置されているロッド側導電棒132に接続することが可能となる。
これにより、回転シャフト2の流体経路L3から削孔ロッド130に流入した高圧水Wは、図1で示すように、削孔ロッド130に形成された作動流体流路L1および振動センサ機構110に形成された作動流体流路L2を介して振動発生機構122に供給され、振動発生機構122に採用した水圧ハンマーを作動させることが可能となる。
また、データ処理装置140から回転コネクタ本体61及びスイベル側導電棒3を介してロッド側導電棒132に移送された電力は、図1で示すように、振動センサ機構110に設けたセンサ側導電棒113を介して、センサケース112に収納されたパイロットセンサ111に給電される。なお、ロッド側導電棒132とセンサ側導電棒113との間も、オス電極部81及びメス電極部82と同様の接続手段を用いて、接続されている(図示せず)。
また、パイロットセンサ111から出力される振動情報は、センサ側導電棒113、ロッド側導電棒132を介して、スイベルジョイント1のスイベル側導電棒3に入力される。そののち、回転コネクタ6を介してデータ収録システム141に伝送することが可能となる。
上記の通り、スイベルジョイント1は、電力及び電子信号の伝送路Trと高圧水Wの流体経路L3とを、回転シャフト2内に集約できる。したがって、削孔装置Mとデータ処理装置140との間に介装するのみで、電気ケーブルや流体供給用配管を別途接続することなく流体経路L3と伝送路Trを同時に確保できるため、使用環境を簡素化することが可能となる。
また、振動発生機構122として水圧ハンマー等の作動流体を要する流体機器を採用できるため、ドリフタ等の打撃装置を使用する場合と異なり、地山の削孔中に打撃装置に起因する大きな機械振動が発生しない。したがって、パイロットセンサ111は、掘削ビット121から発生するビット振動を、最もノイズの少ない環境下で受振することが可能となる。
また、パイロットセンサ111を掘削ビット121に近接して配置し、掘削ビット121から発生するビット振動を実振動に近い状態で、かつ最もノイズの少ない環境下で受振しつつ、データ処理装置140に伝送できる。したがって、受振した情報を用いて算出する弾性波速度の精度を向上することが可能になるとともに、弾性波速度から推定する地山に関する構成や硬軟、含水の程度等の地山状況に高い信頼性を確保することが可能となる。
なお、ブッシュ4は図3で示すように、先端側が回転シャフト2の縮径部22内に配置され、後端側が回転シャフト2の外側に突出するとともに突出部41を形成されている。この突出部41は、留め具42を介して回転シャフト2に固定されており、回転シャフト2内に高圧水Wが流入した際、ブッシュ4が縮径部22から外側へ抜け出すことはない。
また、ブッシュ4の外周面には、回転シャフト2の縮径部22と対向する位置に切欠き外周溝43が設けられて、縮径部22に当接するOリング92が収納されている。また、ブッシュ4の内周面には、スイベル側導電棒3と対向する位置に切欠き内周溝44が設けられて、スイベル側導電棒3との間に止水用注入材93が充填されている。
これにより、回転シャフト2の流入口21から供給された高圧水Wが、回転シャフト2とブッシュ4との間、及びブッシュ4とスイベル側導電棒3の隙間から漏れ出すことはない。したがって、回転シャフト2に供給された高圧水Wを、メス継手72が設けられた先端側を流出口として、削孔装置Mの削孔ロッド130に効率よく供給することが可能となる。
また、スイベル側導電棒3は、図3で示すように、オス電極部81近傍にスペーサ10が設置されて、回転シャフト2に支持されている。しかし、スペーサ10には切り欠き通し孔等の連通部101が設けられており、回転シャフト2とスイベル側導電棒3との間の空間を閉塞することはない。
さらに、回転コネクタ6の回転コネクタ収納部62は、図3で示すように、固定具621を介してハウジング5に固定されている。また、回転シャフト2に設けられたブッシュ4の留め具42との間に、ベアリング622が設けられている。
これにより、回転コネクタ収納部62は回転しないものの、回転シャフト2とともに回転するブッシュ4及び回転コネクタ本体61のコネクタ導電棒614の回転を阻害することはない。
本発明のスイベルジョイント1及びトンネル切羽前方探査システム100は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
例えば、本実施の形態では、スイベルジョイント1をトンネル切羽前方探査システム100に適用する場合を例示したが、必ずしもこれに限定されるものではない。回転シャフト2の口径を、流体と電気信号及び電力の移送先となる回転筒体に対応させて接続することで、この回転筒体を備えるいずれの装置にも適用することが可能である。
また、スイベルジョイント1を用いたトンネル切羽前方探査システム100では、掘削ビット121に打撃を発生させる振動発生機構122として、水圧ハンマーを採用している。このため、スイベルジョイント1のスイベル側導電棒3、削孔ロッド130のロッド側導電棒132及び振動センサ機構110のセンサ側導電棒13はそれぞれ、図2及び図4で示すように、高圧水が直接触れることのないよう電気絶縁材料よりなる絶縁部材Eにより被覆され、漏電対策が講じられている。
しかし、振動発生機構122は、油圧や空圧等により作動する打撃ハンマを採用してもよい。したがって、例えば作動流体に圧縮空気を用いる場合には、必ずしも絶縁部材Eで、スイベル側導電棒3、ロッド側導電棒132及びセンサ側導電棒13を被覆しなくてもよい。
100 トンネル切羽前方探査システム
110 振動センサ機構
111 パイロットセンサ
112 センサケース
113 センサ側導電棒
114 ケースロッド
120 削孔機
121 掘削ビット
122 振動発生機構
130 削孔ロッド
131 ロッド本体
132 ロッド側導電棒
133 スペーサ
140 データ処理装置
141 データ収録システム
142 データ解析装置
1 スイベルジョイント
2 回転シャフト
21 流入口
22 縮径部
23 周方向溝
3 スイベル側導電棒
4 ブッシュ(閉塞体)
41 突出部
42 留め具
43 切欠き外周溝
44 切欠き内周溝
45 空洞部
5 ハウジング
51 ハウジング本体
511 ポート(流体の供給口)
512 ベアリング
52 ストップリング
53 固定リング
6 回転コネクタ
71 オス継手
72 メス継手(流体の流出口)
81 オス電極部
82 メス電極部
91 パッキン(止水材)
92 Oリング(止水材)
93 止水用注入材(止水材)
10 スペーサ
101 連通部
A 受振器
B ボーリングマシン
L1 作動流体流路
L2 作動流体流路
L3 流体経路
Tr 伝送路
M 削孔装置
W 高圧水(作動流体)
P 高圧水供給パイプ
T トンネル

Claims (3)

  1. 周壁に流体の供給口が設けられた筒状のハウジングと、
    該ハウジングを貫通する筒状体よりなり、前記流体の流入口が周壁に設けられるとともに流出口が先端側に設けられ、前記ハウジングに対して軸周りに回転自在に配置された回転シャフトと、
    該回転シャフトの後端側を閉塞する閉塞体と、
    前記回転シャフトとともに軸周りに回転するよう前記回転シャフト内に配置され、先端側に接続端子が設けられるスイベル側導電棒と、
    前記スイベル側導電棒の後端側と対向して配置される回転コネクタと、
    を備え、
    前記閉塞体には、前記回転シャフトと同軸に形成された空洞部が形成され、
    該空洞部を利用して、前記スイベル側導電棒の後端側と前記回転コネクタが接続されていることを特徴とするスイベルジョイント。
  2. 請求項1に記載のスイベルジョイント装置において、
    止水材が、前記ハウジングと前記回転シャフトの間、該回転シャフトと前記閉塞体の間、及び前記閉塞体と前記スイベル側導電棒との間の各々に設けられることを特徴とするスイベルジョイント。
  3. 弾性波探査によりトンネル切羽前方の地山状況を推定するための、請求項1または2に記載のスイベルジョイントを用いたトンネル切羽前方探査システムであって、
    金属製の中空筒体よりなる削孔ロッド本体、及び該削孔ロッド本体の中空部に配置されるロッド側導電棒を有する削孔ロッドと、
    該削孔ロッドの先端側に設けられ、地山を削孔する掘削ビット、及び該掘削ビットに打撃を発生させる振動発生機構を有する削孔機と、を備える削孔装置と、
    前記削孔ロッドと前記削孔機の間に介装され、削孔時に発生する前記掘削ビットのビット振動を受振するパイロットセンサと、を備え、
    前記削孔ロッドの後端側に前記スイベルジョイントが接続され、
    該スイベルジョイントの前記回転シャフトが、前記削孔ロッド本体に接続され、
    前記スイベル側導電棒が、前記ロッド側導電棒に接続されることを特徴とするトンネル切羽前方探査システム。
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