JP4157592B2 - 視覚処理装置、表示装置、視覚処理方法、プログラムおよび集積回路 - Google Patents

視覚処理装置、表示装置、視覚処理方法、プログラムおよび集積回路 Download PDF

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Description

本発明は、視覚処理装置、表示装置、撮影装置、携帯情報装置および集積回路に関し、特に、画像の視覚処理の強さを変更する視覚処理装置、表示装置、撮影装置、携帯情報装置および集積回路に関する。
原画像の画像信号の視覚処理として、空間処理と階調処理とが知られている。
空間処理とは、フィルタ適用の対象となる着目画素の周辺の画素を用い、着目画素の処理を行うことである。また、空間処理された画像信号を用いて、原画像のコントラスト強調、ダイナミックレンジ(以下、「DR」と記す)圧縮など行う技術が知られている(例えば、特許文献1)。
階調処理とは、着目画素の周辺の画素とは無関係に、着目画素ごとにルックアップテーブル(以下、「LUT」と記す)を用いて画素値の変換を行う処理であり、ガンマ補正と呼ばれることもある。例えば、コントラスト強調する場合、原画像での出現頻度の高い(面積の大きい)階調レベルの階調を立てるLUTを用いて画素値の変換が行われる。LUTを用いた階調処理として、原画像全体に1つのLUTを決定して用いる階調処理(ヒストグラム均等化法)と、原画像を複数に分割した画像領域のそれぞれについてLUTを決定して用いる階調処理(局所的ヒストグラム均等化法)とが知られている。
従来の視覚処理装置では、変換特性が異なる複数のプロファイルデータを備え、プロファイルデータを切り替えることにより上記の異なる視覚処理を実現していた(例えば、特許文献2)。
以下、図47を用いて従来の視覚処理装置900について説明する。図47において、視覚処理装置900は、入力信号ISとして取得した原画像の画素ごとの輝度値に空間処理を実行しアンシャープ信号USを出力する空間処理部901と、同じ画素についての入力信号ISとアンシャープ信号USとを用いて、原画像の視覚処理を行い、出力信号OSを出力する視覚処理部902より構成されている。アンシャープ信号USは輝度信号をローパスフィルタで処理した局所領域の明るさ信号であり、ぼけ信号である。また、視覚処理部902は2次元LUTより構成されていた。
視覚処理部902は図48に示す階調変換特性を有するガンマ補正を実施し、画像中の着目領域でのアンシャープ信号USに対応する階調変換曲線を選択し、コントラストを高くしたり、弱くしたりしていた。例えば、画像中の暗い領域はアンシャープ信号US0の曲線を選択して明るくし、逆に、明るい領域はアンシャープ信号USn曲線を選択して明るさを抑えコントラストを強めていた。これらの曲線群をプロファイルと呼ぶ。
プロファイルデータ登録装置903は異なる視覚処理のプロファイル群を備え、目的とする視覚処理に最適なプロファイデータを視覚処理部902に登録していた。
また、プロファイルデータ登録装置903は、視覚処理の強さに応じて必要なプロファイデータに更新していた。
例えば、逆光画像でも極端に顔が暗いときと、少し暗いときとで暗部領域のコントラストの強調の強さを変更したい場合、最適な階調変換特性を持つプロファイデータに更新して明るさを調整していた。
米国特許第4667304号明細書 国際公開第2005/027043号パンフレット
(発明が解決しようとする課題)
しかしながら、上記従来の構成では、視覚処理の効果の強さに応じてプロファイルデータを用意する必要があるためデータ量が多くなるという課題があった。データ量が多くなるとプロファイルデータを格納するメモリ容量が多くなる(通常数100バイト〜数10Kバイト程度)。
また、視覚処理の効果の強さに応じてプロファイルデータを更新する必要があるという課題があった。プロファイルデータの更新には多くの更新時間が必要となるため、画像中の局所領域ごとに視覚処理の効果をリアルタイムに変更することができないという課題があった。特に、視覚処理部を2次元LUTで構成した場合はデータ量が多くなり、より多くの更新時間が必要となる。
また、人間の視覚に近い画質改善処理として、着目画素の値とその周辺領域にある画素の値との対比にもとづいて着目画素の値を変換する視覚処理がある。このような視覚処理では、処理効果をより高めるため、着目画素の位置を中心に広範囲の領域から明るさ情報を抽出する。
しかし、着目画素の値とその周辺の画素の値との対比から着目画素の値を決定するため、周辺領域に急峻なエッジ領域があった場合は、その周辺にある画素の値の影響を受け、画素の値がほとんど変動しない平坦領域でも視覚処理の出力はエッジ近傍において緩やかに変化する。平坦領域で大きな輝度の変化が発生すると、エッジに隣接した領域に影のような輪郭が発生し、不自然な画像となる。また、エッジ領域の割合が少ない画像、階調数が少ない画像、隣接画素との輝度差が小さく、類似した値が連続して多く発生する画像、または、複数に分割されたブロック画像で高周波成分が含まれるブロック数の割合が少ない画像など(以下、このような画像を「特殊画像」という)に対して自然画に対するのと同様に視覚処理を行うと、平坦領域の輝度変化が目につきやすく、エッジに隣接した領域に影のような輪郭が発生し、不自然な画像になる。
本発明が解決しようとする課題は、急峻なエッジ領域を有する画像や特殊画像が入力された場合であっても、副作用を抑制することができ、かつ、簡単な構成で、画像の視覚処理の強さをリアルタイムに変更することができる視覚処理装置、表示装置、視覚処理方法、プログラムおよび集積回路を実現することである。
(課題を解決するための手段)
第1の発明は、入力された画像信号を視覚処理して出力する視覚処理装置において、効果調整信号に応じて視覚処理の効果を設定するための処理を行う効果調整部と、画像信号に視覚処理を行う視覚処理部と、を備える視覚処理装置である。
これにより、視覚処理の効果を効果調整信号により設定することが簡単な構成でできる。したがって、視覚処理の効果の調整をリアルタイムに行うことができる。
第2の発明は、第1の発明であって、所定の目標レベルを設定する目標レベル設定部と、画像信号に対して所定の空間処理を行い、処理信号を出力する空間処理部と、をさらに備える。効果調整部は、視覚処理の効果を設定するための効果調整信号に応じて所定の目標レベルと処理信号とを合成した合成信号を出力する。視覚処理部は、合成信号と画像信号とに基づいて画像信号を階調変換する。
このような構成により、効果調整信号により異なる合成信号を生成して視覚処理の強さを変更するので、所定の階調変換関数を強さの程度に合わせて変更しなくてもよい。所定の階調変換関数をハードウェア回路で実施すれば、視覚処理の強さに応じた複数の回路を持つ必要がないので回路規模を削減できる。所定の階調特性を2次元LUTに格納するプロファイルデータで実施すれば、視覚効果の強さに応じて複数のプロファイルデータを持つ必要がないのでメモリ容量を削減できる。また、視覚処理の強さに応じてプロファイルデータの更新が必要なくなるので、視覚処理部を2次元LUTで構成しても、視覚処理の強さを変更できる。また、目標レベル設定部で目標レベルを設定することにより、視覚処理装置で実現される視覚処理において、その視覚処理効果をどのような階調特性まで変化させるかを設定することができる。
第3の発明は、第1の発明であって、所定の目標レベルを設定する目標レベル設定部と、画像信号に対して所定の空間処理を行い、処理信号を出力する空間処理部と、画像信号を補正する補正部と、をさらに備える。効果調整部は、視覚処理の効果を設定するための効果調整信号に応じて所定の目標レベルと処理信号とを合成した合成信号を出力する。視覚処理部は、合成信号と画像信号とに基づいてゲイン信号を出力する。補正部は、ゲイン信号に基づいて画像信号を補正する。
このような構成により、効果調整信号により異なる合成信号を生成することで視覚処理の強さを変更できるので、所定のゲイン関数を固定できる。所定のゲイン関数をハードウェア回路で実施すれば、視覚処理の強さに応じて複数の回路を持つ必要がないので回路規模を削減できる。所定のゲイン関数を2次元LUTに格納するプロファイルデータで実施すれば、視覚処理の強さに応じて複数のプロファイルデータを持つ必要がないのでメモリ容量を削減できる。また、視覚処理の強さに応じてプロファイルデータの更新が必要ないため、視覚処理部を2次元LUTで構成してもリアルタイムに視覚処理の強さを変更できる。
第4の発明は、第1の発明であって、画像信号に対して所定の空間処理を行い、処理信号を出力する空間処理部をさらに備える。効果調整部は、視覚処理の効果を設定するための効果調整信号に応じて画像信号と処理信号とを合成した合成信号を出力する。視覚処理部は、合成信号と画像信号とに基づいて画像信号を階調変換する。
このような構成により、効果調整部は効果調整信号により画像信号と処理信号を内分した合成信号を生成する。これにより、所定の明るさを変換するガンマ変換のみの特性から、局所コントラスト変換する特性まで視覚処理の効果を変更することができる。また、視覚処理の効果を変更する場合でも、所定の階調変換関数を固定できる。
第5の発明は、第1の発明であって、画像信号に対して所定の空間処理を行い、処理信号を出力する空間処理部と、画像信号を補正する補正部と、をさらに備える。効果調整部は、視覚処理の効果を設定するための効果調整信号に応じて画像信号と処理信号とを合成した合成信号を出力する。視覚処理部は、合成された合成信号と画像信号とに基づいてゲイン信号を出力する。補正部は、ゲイン信号に基づいて画像信号を補正する。
このような構成により、効果調整部は効果調整信号により画像信号と処理信号を内分した合成信号を生成する。これにより、所定の明るさを変換するガンマ変換のみの特性から、局所コントラスト変換する特性まで視覚処理の効果を変更することができる。また、視覚処理の効果を変更する場合でも、所定のゲイン関数を固定できる。
第6の発明は、第1から第5のいずれか1つの発明であって、視覚処理部は、2次元ルックアップテーブルを有する。
このような構成により、DR圧縮、局所コントラスト、階調処理など異なる視覚効果のプロファイルを登録できる。また、ゲイン特性に基づいたデータを2次元LUTに格納することで、ガンマ変換値をそのままデータとして格納するよりもメモリ容量を小さくできる。
第7の発明は、第1の発明であって、入力された画像信号の周辺画像情報を抽出する周辺画像情報抽出部と、視覚処理の効果を設定するための効果調整信号を出力する効果調整信号発生部と、をさらに備える。視覚処理部は、画像信号と周辺画像情報とにもとづいて画像信号を視覚処理する。効果調整部は、効果調整信号に応じて視覚処理の効果を設定する。
この構成によれば、効果調整信号に応じて視覚処理の効果を設定する(異ならせる)ことが可能となり、副作用の発生する領域で効果を調整することで副作用を抑えることができる。
第8の発明は、第7の発明であって、効果調整信号発生部は、画像信号からエッジ領域に隣接する領域を検出して効果調整信号を出力する。
これによれば、さらに、急峻なエッジ領域を有する画像が入力された場合であっても、エッジ領域近傍の副作用を抑えることができる。
第9の発明は、第8の発明であって、効果調整信号発生部は、画像信号からエッジ領域に隣接する平坦な領域を検出して効果調整信号を出力する。
これによれば、さらに、副作用が目立ちやすいエッジ領域近傍にある平坦領域の副作用を抑えることができる。
第10の発明は、第8または第9の発明であって、効果調整信号発生部は、周辺画像情報の変化量に応じて効果調整信号を出力する。
これによれば、さらに、周辺画像情報の変化に伴って発生する副作用を抑えることができる。
第11の発明は、第8または第9の発明であって、効果調整信号発生部は、画像信号から隣接領域との輝度差が所定の値以下となる平坦領域の平坦度合いを検出する平坦検出部と、画像信号から隣接領域との輝度差が所定の値以上となるエッジ領域のエッジ量を検出するエッジ検出部と、を有する。効果調整信号発生部は、平坦検出部とエッジ検出部との出力にもとづいて効果調整信号を出力する。
これによれば、さらに、急峻なエッジ領域を有する画像が入力された場合であっても、エッジ領域近傍の平坦領域の副作用を抑えることができる。
第12の発明は、第7から第11のいずれか1つの発明であって、効果調整部は、効果調整信号に応じて、画像信号と周辺画像情報とを合成した第1の合成信号を出力する。視覚処理部は、第1の合成信号と画像信号とにもとづいて画像信号を視覚処理する。
これによれば、さらに、視覚処理部は、第1の合成信号にもとづいて異なる階調変換処理を選択することが可能となり、選択した階調変換処理によって画像信号を視覚処理することができ、視覚処理の効果を異ならせることができる。
第13の発明は、第7から第11のいずれか1つの発明であって、効果調整部は、効果調整信号に応じて、画像信号と視覚処理部で視覚処理された出力とを合成した第2の合成信号を出力する。
これによれば、さらに、効果調整信号に応じて画像信号と処理信号との割合を変えて出力でき、視覚処理の効果を異ならせることができる。
第14の発明は、第1の発明であって、入力された画像信号の周辺画像情報を抽出する周辺画像情報抽出部と、画像信号から統計的な情報の偏りを有する特殊画像である度合いを統計的な情報の偏りにもとづいて検出し、検出された度合いを効果調整信号として出力する特殊画像検出部と、をさらに備える。視覚処理部は、画像信号と周辺画像情報とにもとづいて画像信号を視覚処理した処理信号を出力する。効果調整部は、効果調整信号に応じて視覚処理の効果を設定するように視覚処理部を制御する。
この構成によれば、特殊画像でない通常の画像が入力された場合には視覚処理効果を維持でき、特殊画像が入力された場合には副作用を抑えることができる。
第15の発明は、第14の発明であって、特殊画像検出部は、画像信号の画像中における濃淡が変化する領域の割合または濃淡が変化しない領域の割合にもとづいて統計的な情報の偏りを検出する。
これによれば、さらに、画像信号の画像中における濃淡が変化する領域の割合または濃淡が変化しない領域の割合から統計的な情報の偏りを検出できる。
第16の発明は、第15の発明であって、特殊画像検出部は、濃淡が変化する領域の割合が少ないとき、または濃淡が変化しない領域の割合が多いときに特殊画像である度合いを高くする。
これによれば、さらに、特殊画像である度合いを検出でき、特殊画像の処理に適した効果調整信号を出力できる。
第17の発明は、第16の発明であって、特殊画像検出部は、画像中のエッジ成分を検出することで濃淡が変化する領域の割合を検出する。
これによれば、さらに、画像中のエッジ成分から濃淡が変化する領域の割合を検出できる。
第18の発明は、第16の発明であって、特殊画像検出部は、画像中の平坦度合いを検出することで濃淡が変化しない領域の割合を検出する。
これによれば、さらに、画像中の平坦度合いから濃淡が変化しない領域の割合を検出できる。
第19の発明は、第18の発明であって、特殊画像検出部は、階調レベル数または類似画素の連続長にもとづいて平坦度合いを検出する。
これによれば、さらに、画像中の階調レベル数または類似画素の連続長から平坦度合いを検出できる。
第20の発明は、第17の発明であって、特殊画像検出部は、画像信号から画素ごとにエッジ量を検出するエッジ検出部と、エッジ量が所定の値以上であるエッジ画素を検出し、画像信号の全画素数に対するエッジ画素数の割合を算出するエッジ密度算出部と、割合に応じて効果調整信号を出力する第1の効果調整信号発生部と、を有する。
これによれば、さらに、画像中のエッジから特殊画像を検出でき、特殊画像におけるエッジ画素の割合の偏りに応じた効果調整信号を生成できる。
第21の発明は、第17の発明であって、特殊画像検出部は、複数のブロックに分割された画像信号から高周波成分を含む高周波ブロックを検出する高周波ブロック検出部と、複数のブロック数に対する高周波ブロック数の割合を検出する高周波ブロック密度検出部と、割合に応じて効果調整信号を出力する第2の効果調整信号発生部と、を有する。
これによれば、さらに、画像中の高周波ブロックを検出することで特殊画像を検出でき、特殊画像における高周波ブロックの割合の偏りに応じた効果調整信号を生成できる。
第22の発明は、第19の発明であって、特殊画像検出部は、画像信号から階調レベルごとの頻度を検出する頻度検出部と、階調レベルごとの頻度と所定の閾値とを比較し、所定の閾値より頻度が大きい階調レベルを検出する頻度判定部と、頻度判定部により頻度が大きいと判定された階調レベル数を検出する階調数検出部と、階調レベル数に応じて効果調整信号を出力する第3の効果調整信号発生部と、を有する。
これによれば、さらに、画像中の階調レベル数から特殊画像を検出でき、特殊画像における階調レベル数の偏りに応じた効果調整信号を生成できる。
第23の発明は、第19の発明であって、特殊画像検出部は、類似輝度検出部と、連続長検出部と、平均連続長算出部と、第4の効果調整信号発生部と、を有する。類似輝度検出部は、画像信号から隣接画素との輝度差が所定の値以下となる類似画素を検出する。連続長検出部は、類似画素が連続している連続長を検出する。平均連続長算出部は、連続長検出部で検出された複数の連続長を平均することで平均連続長を算出する。第4の効果調整信号発生部は、平均連続長に応じて効果調整信号を出力する。
これによれば、さらに、画像中の類似画素の平均連続長から特殊画像を検出でき、特殊画像における平均連続長の偏りに応じた効果調整信号を生成できる。
第24の発明は、第14から第23のいずれか1つの発明であって、効果調整部は、効果調整信号に応じて画像信号と周辺画像情報との割合を変えて合成した第1の合成信号を出力し、視覚処理部は、第1の合成信号と画像信号とにもとづいて画像信号を視覚処理する。
これによれば、さらに、視覚処理部は、第1の合成信号にもとづいて異なる階調変換処理を選択することが可能となり、視覚処理の効果を異ならせることができる。
第25の発明は、第14から第23のいずれか1つの発明であって、効果調整部は、効果調整信号に応じて画像信号と処理信号との割合を変えて合成した第2の合成信号を出力する。
これによれば、さらに、効果調整信号に応じて画像信号と処理信号との割合を変えて出力でき、視覚処理の効果を異ならせることができる。
第26の発明は、第14から第23のいずれか1つの発明であって、視覚処理部は、2次元ルックアップテーブルを有し、2次元ルックアップテーブルに設定される特性データにもとづいて視覚処理を行う。効果調整部は、効果調整信号に応じて視覚処理の効果が異なる複数の特性データの割合を変えて合成した特性データを視覚処理部に設定する。
これによれば、さらに、効果調整信号に応じて視覚処理の効果が異なる複数の特性データの割合を変えて合成した特性データを用いて視覚処理でき、視覚処理の効果を異ならせることができる。
第27の発明は、第14から第26のいずれか1つの発明であって、特殊画像検出部は、画像信号が縮小されている縮小画像を入力し、縮小画像から統計的な情報の偏りを有する特殊画像を検出し、統計的な情報の偏りにもとづいて効果調整信号を出力する。
これによれば、さらに、特殊画像を検出するときのノイズの影響を抑えられる。また、処理の演算量を少なくできる。
第28の発明は、第14から第27のいずれか1つの発明であって、特殊画像検出部は、画像信号がフレーム画像のときにはひとつ以上前のフレーム画像より、もしくは画像信号がフィールド画像のときにはひとつ以上前のフィールド画像から統計的な情報の偏りを検出する。
これによれば、さらに、ひとつ前のフレームから特殊画像を検出でき、フレームの先頭からで特殊画像の情報の偏りに応じた効果調整信号を使用することができる。また、ひとつ前のフィールドから特殊画像を検出でき、フィールドの先頭からで特殊画像の情報の偏りに応じた効果調整信号を使用することができる。
第29の発明は、第28の発明であって、効果調整信号を連続的に変化させるための連続変化処理部をさらに備える。連続変化処理部は、効果調整信号がフレーム単位で出力されるときはフレーム間で、効果調整信号がフィールド単位で出力されるときはフィールド間で、効果調整信号を連続的に変化させる。
これによれば、さらに、フレーム間での効果調整信号の急な変化を抑え、フレーム間の画像のちらつきを抑えることができる。また、フィールド間での効果調整信号の急な変化を抑え、フィールド間の画像のちらつきを抑えることができる。
第30の発明は、通信または放送された画像データを受信するデータ受信部と、受信された画像データを映像データに復号する復号部と、復号された映像データを視覚処理して出力信号を出力する第1から第29のいずれかの視覚処理装置と、視覚処理装置により視覚処理された出力信号の表示を行う表示部と、を備える表示装置である。
このような構成により、画像の明るさ調整で視覚処理の強さをリアルタイムに変更して表示装置で表示できる。なお、表示装置以外に視覚処理装置を備える撮影装置または携帯情報端末装置を実現することもできる。
撮影装置は、画像の撮影を行う撮影部と、撮影部により撮影された画像を入力信号として視覚処理を行う視覚処理装置とを備えた構成であってもよい。
このような構成により、撮影装置でも視覚処理装置と同様の効果を得ることが可能となる。
また、携帯情報装置は、通信または放送された画像データを受信するデータ受信部と、受信された画像データを視覚処理して出力信号を出力する視覚処理装置と、視覚処理された出力信号の表示を行う表示手段とを備えた構成であってもよい。
このような構成により、携帯情報装置でも視覚処理装置と同様の効果を得ることが可能となる。
また、携帯情報装置は、画像の撮影を行う撮影部と、撮影部により撮影された画像を入力信号として視覚処理をして出力信号を出力する視覚処理装置と、視覚処理された出力信号を送信するデータ送信部とを備えた構成であってもよい。
このような構成により、携帯情報装置でも視覚処理装置と同様の効果を得ることが可能となる。
第31の発明は、入力された画像信号を視覚処理して出力する視覚処理方法であり、効果調整信号に応じて視覚処理の効果を設定するための処理を行う効果調整ステップと、画像信号に視覚処理を行う視覚処理ステップと、を有する。
これにより、視覚処理の効果を効果調整信号により設定することが簡単にできる。したがって、視覚処理の効果の調整をリアルタイムに行うことができる。
第32の発明は、第31の発明であって、所定の目標レベルを設定する目標レベル設定ステップと、画像信号に対して所定の空間処理を行い、処理信号を出力する空間処理ステップと、をさらに有する。効果調整ステップでは、効果調整信号に応じて所定の目標レベルと処理信号とを合成した合成信号を出力する。視覚処理ステップでは、合成された合成信号と画像信号とに基づいて画像信号を階調変換する。
これにより、効果調整信号により異なる合成信号を生成して視覚処理の強さを変更するので、所定の階調変換関数を強さの程度に合わせて変更しなくてもよい。また、目標レベル設定ステップで目標レベルを設定することにより、この視覚処理方法により実現される視覚処理効果をどのような階調特性まで変化させるかを設定することができる。
第33の発明は、第31の発明であって、入力された画像信号の周辺画像情報を抽出する周辺画像情報抽出ステップと、視覚処理の効果を設定するための効果調整信号を出力する効果調整信号発生ステップと、をさらに有する。視覚処理ステップでは、画像信号と周辺画像情報とにもとづいて画像信号を視覚処理する。効果調整ステップでは、効果調整信号に応じて視覚処理の効果を設定する。
この方法によれば、効果調整信号に応じて視覚処理の効果を異ならせることが可能となる。
第34の発明は、第33の発明であって、効果調整信号発生ステップでは、画像信号からエッジ領域に隣接する平坦な領域を検出して効果調整信号を出力する。
これによれば、さらに、急峻なエッジ領域を有する画像が入力された場合であっても、エッジ領域近傍にある平坦領域の副作用を抑えることができる。
第35の発明は、第31の発明であって、入力された画像信号の周辺画像情報を抽出する周辺画像情報抽出ステップと、画像信号から統計的な情報の偏りを有する特殊画像を検出し、統計的な情報の偏りの度合いにもとづいて効果調整信号を出力する特殊画像検出ステップと、をさらに有する。視覚処理ステップでは、画像信号と周辺画像情報とにもとづいて画像信号を視覚処理する。効果調整ステップでは、効果調整信号に応じて視覚処理の効果を設定する。
この方法によれば、特殊画像がでない通常の画像が入力された場合には視覚処理効果を維持でき、特殊画像が入力された場合には副作用を抑えることができる。
第36の発明は、入力された画像信号を視覚処理して出力する視覚処理を行うためにコンピュータに、効果調整信号に応じて視覚処理の効果を設定するための制御信号を出力する効果調整ステップと、制御信号と画像信号とに基づいて画像信号を視覚処理する視覚処理ステップと、を実行させるプログラムである。
これにより、視覚処理の効果を効果調整信号により設定することが簡単にできる。したがって、視覚処理の効果の調整をリアルタイムに行うことができる。
第37の発明は、第36の発明であって、コンピュータに、所定の目標レベルを設定する目標レベル設定ステップと、画像信号に対して所定の空間処理を行い、処理信号を出力する空間処理ステップと、をさらに実行させるためのプログラムである。効果調整ステップでは、視覚処理の効果を設定するための効果調整信号に応じて所定の目標レベルと処理信号とを合成した合成信号を出力する。視覚処理ステップでは、合成された合成信号と画像信号とに基づいて画像信号を階調変換する。
これにより、効果調整信号により異なる合成信号を生成して視覚処理の強さを変更するので、所定の階調変換関数を強さの程度に合わせて変更しなくてもよい。また、目標レベル設定ステップで目標レベルを設定することにより、この視覚処理方法により実現される視覚処理効果をどのような階調特性まで変化させるかを設定することができる。
第38の発明は、第36の発明であって、コンピュータに、入力された画像信号の周辺画像情報を抽出する周辺画像情報抽出ステップと、視覚処理の効果を設定するための効果調整信号を出力する効果調整信号発生ステップと、をさらに実行させるためのプログラムである。視覚処理ステップでは、画像信号と周辺画像情報とにもとづいて画像信号を視覚処理する。効果調整ステップでは、効果調整信号に応じて視覚処理の効果を異ならせるように調整する。
このプログラムによれば、効果調整信号に応じて視覚処理の効果を異ならせることが可能となる。
第39の発明は、第38の発明であって、効果調整信号発生ステップは、画像信号からエッジ領域に隣接する平坦な領域を検出して効果調整信号を出力する。
これによれば、さらに、急峻なエッジ領域を有する画像が入力された場合であっても、エッジ領域近傍にある平坦領域の副作用を抑えることができる。
第40の発明は、第38の発明であって、コンピュータに、入力された画像信号の周辺画像情報を抽出する周辺画像情報抽出ステップと、画像信号から統計的な情報の偏りを有する特殊画像を検出し、統計的な情報の偏りの度合いにもとづいて効果調整信号を出力する特殊画像検出ステップと、をさらに実行させるためのプログラムである。視覚処理ステップでは、画像信号と周辺画像情報とにもとづいて画像信号を視覚処理する。効果調整ステップでは、効果調整信号に応じて視覚処理の効果を設定する。
このプログラムによれば、特殊画像がでない通常の画像が入力された場合には視覚処理効果を維持でき、特殊画像が入力された場合には副作用を抑えることができる。
第41の発明は、第1から第29のいずれか1つの発明である視覚処理装置を含む集積回路である。
このような構成により、集積回路でも視覚処理装置と同様の効果を得ることが可能となる。
(発明の効果)
本発明によれば、急峻なエッジ領域を有する画像や特殊画像が入力された場合であっても、副作用を抑制することができ、かつ、簡単な構成で、画像の視覚処理の強さをリアルタイムに変更することができる視覚処理装置、表示装置、視覚処理方法、プログラムおよび集積回路を実現することができる。
以下、本発明の実施の形態における視覚処理装置について図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
まず、実施の形態1である視覚処理装置について説明する。ここで行う視覚処理とは人間の目の見え方に近い特性を持たせた処理であり、入力された画像信号の対象画素値とその周辺画素値との対比により出力信号を決定する処理である。適用される処理として、逆光補正処理、ニー処理、DR圧縮処理、明るさ調整(階調処理、コントラスト調整を含む)などがある。
図1は、実施の形態1における視覚処理装置1のブロック図である。
視覚処理装置1は、画像信号ISに視覚処理を行い視覚処理した出力信号OSを出力する。
空間処理部2は、空間処理の対象となる対象画素と、対象画素の周辺領域の画素(以下、「周辺画素」と記す)との画素値を入力信号ISから取得する。取得した原画像の画素ごとの入力値に空間処理を実施しアンシャープ信号USを出力する。アンシャープ信号USは入力信号ISをローパスフィルタで処理したぼけ信号である。
アンシャープ信号USにより着目画素の周辺領域を含む明るさを検出できる。
目標レベル設定部4は、視覚処理で要求される効果の目標レベルを設定するものである。例えば、局所コントラストの効果、DR圧縮などの要求される視覚処理効果をどのような階調変換特性まで変化させるかの目標を設定する。調整する階調変換特性に応じて、設定された目標レベル値を決定する関数を設定し、所定の関数に基づいて入力信号ISを変換する。
具体的には、局所コントラスト処理には図2に示す直線1の変換特性に応じて目標レベル値Lを出力する。ここで、直線1は入力信号ISに応じて目標レベルを変化させる。例えば、目標レベルL=入力信号ISとする。なお、この場合、目標レベル設定部4は無くても良い。
同様に、DR圧縮処理には図2に示す直線2の変換特性に応じて目標レベル値Lを出力する。直線2は入力信号ISに応じて目標レベルを変化させない。すなわち、目標レベルL=所定の値T1(固定)とする。なお、この場合には目標レベル設定部4はなくてもよい。
なお、直線1と直線2の中間的な変換特性により目標レベル値Lを出力するようにしてもよい。例えば、目標レベルL=(入力信号IS+所定の値T1)÷2としてもよい。また、直線1と直線2の間で設定される曲線1により目標レベル値Lを出力するようにしてもよい。
効果調整部5は、外部信号(効果調整信号)MODに応じて目標レベルLとアンシャープ信号USとを内分演算(「内分演算」とは、内分により、例えば、2つの物理量から1つの物理量を算出することをいう)により合成し、合成信号MUSを出力する。効果調整部5は、例えば、MUS=(US−L)×MOD+Lなる内分演算を実施する。外部信号(効果調整信号)MODの値は「0」から「1」の範囲で設定され、MODが「0」で効果なし、MODが「1」で効果最大となる。式の変形として、MUS=US×MOD+L×(1−MOD)としてもよい。
視覚処理部3は、設定される2次元階調変換特性に基づいて、入力信号ISと合成信号MUSに対して出力信号OSを出力する。この階調変換特性よって様々な視覚効果を実現することができる。
次に、本発明の実施の形態1における視覚処理装置1について、さらに詳しく説明する。
まず、視覚処理の効果として局所コントラストを強調したり弱めたりする場合の制御について説明する。制御は、外部より効果調整信号を設定することで行う。
視覚処理装置1は、図4に示すように2次元階調変換特性を持つように設定される。ここで、横軸は入力された入力信号IS、縦軸は変換された出力信号OSである。
2次元階調変換特性とは、合成信号MUSと入力信号ISとの2つの入力に対して、出力を決定するための階調変換における入出力特性をいう。例えば、図4の合成信号MUS0からMUSnの信号レベルに応じて所定の階調変換特性を持つ。従って、入力信号ISの画素値が8ビットの値とすると、256段階に分けられた入力信号ISの値に対する出力信号OSの画素値が所定の2次元階調変換特性により決定される。階調変換特性は所定のガンマ変換特性を持つ階調変換曲線であり、合成信号MUSの添え字について、出力が単調減少する関係にある。なお、合成信号MUSの添え字について、出力が一部分単調減少でない箇所があったとしても、実質的に単調減少であればよい。また、図4に示しように、2次元階調変換特性において、全ての入力信号ISの画素の明度値に対して、(MUS=MUS0の場合の出力値)≧(MUS=MUS1の場合の出力値)≧・・・≧(MUS=MUSnの場合の出力値)の関係を満たしている。この階調変換特性により局所領域のコントラストが強調される。
次に、空間処理部2は、例えば、入力信号ISの対象画素に対して低域空間のみを通過させる低域空間フィルタ演算によりアンシャープ信号USを得る。フィルタ演算では、対象画素と周辺画素の画素値を、例えば、US=(Σ[Wij]×[Aij])/(Σ[Wij])に基づいて計算する。ここで、[Wij]は、対象画素および周辺画素において、i行j列目に位置する画素の重み係数であり、[Aij]は、対象画素および周辺画素において、i行j列目に位置する画素の画素値である。また、「Σ」は、対象画素および周辺画素のそれぞれの画素についての合計の計算を行うことを意味している。
より具体的には、重み係数[Wij]が1、画素値[Aij]をA(i,j)と表現して説明する。対象画素の画素値はA(1,1)が「128」、A(0,0)が「110」、A(0,1)が「115」、A(0,2)が「117」、A(1,0)が「123」、A(1,2)が「120」、A(2,0)が「120」、A(2,1)が「127」、A(2,2)が「125」とする。このとき、3画素×3画素の領域よりアンシャープ信号USを得るには、US=(128+110+115+117+123+120+120+127+125)/9となる演算をすればよい。
なお、画素値の差の絶対値が大きいほど小さい値の重み係数が与えられてもよいし、対象画素からの距離が大きいほど小さい重み係数が与えられてもよい。
また、周辺画素の領域は、効果に応じて、その領域の大きさが設定されるものであり、視覚効果を得るためには、周辺画素の領域は、ある程度の大きさの領域に設定することが好ましい。例えば、対象とする画像の大きさがXGA(1024×768)では、周辺画素の領域を80画素×80画素以上の大きさの領域に設定するのが好ましい。
また、低域空間フィルタとしては、アンシャープ信号の生成に通常用いられるFIR(Finite Impulse Response)型の低域空間フィルタ、あるいはIIR(Infinite Impulse Response)型の低域空間フィルタなどを用いてもよい。
目標レベル設定部4は、局所コントラスト処理では、図2に示す直線1の変換特性を設定し、目標レベルL=入力信号ISとする。よって、効果調整信号MOD=0のとき、視覚処理の「効果なし」であるので、合成信号MUS=入力信号ISとなる。
(例えば、合成信号MUSが、
MUS=US×MOD+IS×(1.0−MOD)
で求められる場合、MOD=0をこの数式に代入することで、合成信号MUS=入力信号ISとなる。)
なお、目標レベルL=入力信号ISとする場合は、目標レベル設定部4はなくてもよい。直接、入力信号ISを効果調整部5に入力すればよい。
視覚処理部3は、合成信号MUS=入力信号ISのときに、視覚処理部3に入力される2つの入力信号ISと合成信号MUSとが同じ値になり、視覚処理装置1では、図4に示す曲線2の階調変換特性による階調変換が実行される。曲線2の階調変換特性は、明るさ調整(ガンマ変換)のみの特性を持ち、局所コントラストを高める効果はない。
効果調整部5は、効果調整信号MODの設定により必要な視覚処理の効果を調整する。例えば、MOD=0.5とすれば、合成信号MUSをMUS=(US−L)×MOD+Lとし、L=ISとすると、合成信号MUS=0.5×US+0.5×ISとなる。
このとき合成信号MUSは、図3(a)に示すように、入力信号ISとアンシャープ信号USの中間的な出力となる。この合成信号MUSで視覚処理された出力信号OS(MUS)は、図3(b)に示すように、入力信号ISのみに基づいて視覚処理した出力信号OS(IS)とアンシャープ信号USのみに基づいて視覚処理した出力信号OS(US)との中間的な出力となる。よって、視覚処理装置1は、MODが「1」で視覚処理の「効果最大」である出力信号OS(US)を出力し、MODが「0」で視覚処理の「効果なし」である出力信号OS(IS)を出力する。
このように、効果調整信号MODの値に応じて、局所コントラストの視覚処理効果を強めたり、弱めたりすることができる。
また、効果調整部5は、効果調整信号MODにより入力信号ISとアンシャープ信号USを内分した合成信号MUSを生成する。これにより、所定の明るさを変換するガンマ変換のみの特性から、局所コントラスト変換する特性まで視覚処理の効果を変更することができる。
次に、DR圧縮処理について図5を用いて説明する。カメラなどの撮像装置において、DR圧縮処理は、画像を入力するCCDが持つ入力レンジを撮影装置で記録する記録レンジに収めるための処理である。通常、撮影装置では、人の顔を基準に明るさを調整して撮影するため、顔の明るさが出力のDRの80%程度になるように明るさ設定がなされる。よって、例えば、顔の背景にある明るい空の領域等は、出力のDRの残りの20%に入れる必要がある。このため、図5に示す曲線4のように入力レンジが一定レベル以上となるところから、出力のDRを圧縮して変換する「ニー処理」が一般的に行われている。
しかし、出力のDRの20%のレンジに空などの明るい明部領域の信号を圧縮して収めると、階調不足により、雲などの陰影が飛んでしまったりすることがある。
そこで、視覚処理装置1は、図5に示すように、入力レンジが「1.0」前後より大きい値をもつ明部領域を変換する階調曲線MUS0からMUSnを持ち、これらの階調曲線に基づいて、合成信号MUSに応じて圧縮程度を制御する。これにより、視覚処理装置1に明部領域の信号が入力された場合であっても、出力信号において階調不足が発生することを抑えることができる。
また、目標レベル設定部4には図2に示す直線2の変換特性を設定し、目標レベルL=所定の値T1(固定)とする。
この場合、効果調整信号MODが「0」のとき、合成信号MUS=US×MOD+L×(1.0−MOD)とすると、合成信号MUS=T1となり、効果調整信号MODが「1」のとき合成信号MUS=アンシャープ信号USとなる。目標レベルLの設定により、図5に示すMUS0からMUSnまでの曲線の中から所定の曲線を1つ選択することになる。
視覚処理部3は、合成信号MUSが=T1(固定値)のとき、図5に示す曲線3の階調変換曲線で固定したDR圧縮を行う。また、合成信号MUS=アンシャープ信号USのとき、局所領域の明るさに応じたDR圧縮を行うので、このDR圧縮において、局所領域の明るさに応じた視覚処理の効果が高くなる。
次に、効果調整部5で効果調整信号MODの設定により、必要な視覚処理の効果を調整する。例えば、MOD=0.5とすれば、合成信号MUS=0.5×US+0.5×T1となる。
このように、効果調整信号MODを所定の値に設定することで、曲線3の階調変換曲線と階調変換曲線MUSnの内分により定まる変換曲線により、効果の強さが違うDR圧縮処理を実現することができる。
なお、視覚処理装置1は、視覚処理部3で入力信号ISを階調変換した値を出力信号OSとして出力する構成となっているが、階調変換した値に相当する、入力信号ISに対するゲインの値を出力する構成としてもよい。
図6に、変形例1である視覚処理装置20のブロック図を示す。重複を避けるため、視覚処理装置1(図1)と同じ処理の説明は省略する。
図6において、視覚処理装置20は、例えば、図7に示すように2次元階調変換特性を持つように設定される。ここで、横軸は入力された入力信号IS、縦軸は変換された出力信号OSである。
また、階調変換特性は、合成信号MUSによりMUS0〜MUSnまでの異なる階調変換曲線が選択される。この特性により、画像中の暗部領域は、MUS0によりコントラストが高くなり、明るくなるように変換される。一方、画像中の明部領域はMUSnにより変換が抑制されている。これにより、人物の顔が暗く背景領域が明るい逆光画像等に対して有効な暗部補正を実現できる。
ここで、視覚処理部21は、図7の階調変換曲線の傾きをゲインとして、図8に示すゲイン特性により入力信号ISを補正するようにする。横軸は入力された入力信号IS、縦軸はゲイン信号GAINの出力である。
このゲイン信号GAINを入力信号ISに乗算することで、図7に示す出力信号OSと等価な出力が得られる。
目標レベル設定部4は、図7の階調変換曲線による階調変換処理を実現する場合、図2に示す直線1の変換特性を設定し、目標レベルL=入力信号ISとする。よって、効果調整信号MOD=0のとき合成信号MUS=入力信号ISとなる。
効果調整部5は、効果調整信号MODに応じて目標レベルLとアンシャープ信号USとを内分演算により合成し、合成信号MUSを出力する。つまり、この効果調整信号MODにより、視覚処理の効果の強さを調節することができる。
視覚処理部21は、合成信号MUS=入力信号ISのとき、視覚処理部3に入力される2つの入力信号ISと合成信号MUSとが同じ値になり、視覚処理装置20では、図7に示す曲線5の所定のガンマ変換のみの階調変換が実行され、暗部補正の効果を有する階調変換は実行されない。
これにより、効果調整信号MODの値を設定することにより、所定のガンマ変換のみの特性による階調変換から暗部補正を実現する階調変換まで、階調変換における効果の調節をすることができる。
視覚処理部21は、設定されるゲイン特性を実現するために、入力信号ISと合成信号MUSとに基づいて、ゲイン信号GAINを出力する。
乗算部22は、ゲイン信号GAINと入力信号ISとを乗算し、出力信号OSを出力する。
2次元ゲイン特性の特徴として、階調変換曲線に比べて入力信号ISに対する曲線の変化が緩やかである。よって、入力信号IS、合成信号MUSを粗く間引いても十分に処理精度を確保でき、視覚処理部21に入力する入力信号ISのビット精度を落とすことができる。これにより、ハードウェア・ロジック設計では回路規模を削減できる。
なお、視覚処理部21を入力信号ISおよび合成信号MUSとゲイン信号GAINとの関係を与える2次元ルックアップテーブル(以下、「2次元LUT」と記す)で構成し、入力信号ISと合成信号MUSとに対して、2次元LUTを参照してゲイン信号GAINを出力するようにしてもよい。これにより、2次元LUTに階調変換値を格納するよりもゲイン値を格納するほうが2つの入力信号のビット数を削減でき、大幅にメモリ容量を削
減できる。
また、視覚処理部21は、2次元LUTで構成することで、複雑なゲイン特性も予め作成することができる。視覚処理部21を2次元LUTで構成する場合、リード・オンリー・メモリ(以下、「ROM」と記す)等により実現することができる。また、ゲイン特性を更新できるようにするため、2次元LUTを、書き換え可能なメモリ、例えば、ランダム・アクセス・メモリ(以下、「RAM」と記す)等で構成してもよい。2次元LUTには予め設定される2次元ゲイン特性を有するゲインデータが格納されている。この2次元ゲイン特性を変更することで、局所コントラスト処理、DR圧縮処理など様々な視覚効果を得ることができる。
さらに、視覚処理装置1、20では、視覚処理の強さに対して効果調整信号MODの値を設定することで、効果の強さを柔軟に調節できる。
なお、効果調整信号MODは、設定によって予め、またはリアルタイムに変更可能な信号である。例えば、リモコンにより表示装置の画面メニューを選択し、対応する値を、効果調整信号MODとして設定するようにしてもよい。
また、画像中の特徴量、例えば、所定の画像パターン、画像濃淡、色を自動的に抽出して自動的に最適な値を効果調整信号MODとして設定するようにしてもよい。
また、リモコンにより、例えば、表示装置の画面選択メニューに表示された「映画画質」、「ニュース画質」などから選択し、その選択メニューごとに予め設定されている調整範囲で自動的に値を効果調整信号MODとして設定するなど半自動としてもよい。
また、視覚処理装置1、20は、図示しない放送内容検出部を有し、番組情報として分離されたEPG表示用データ、現在、受信されているデータのジャンル情報や番組記述情報を放送内容検出部で検出し、検出された情報の内容に基づいて効果調整信号MODを変更してもよい。なお、データのジャンル情報や画像の情報は、MPEGのストリーム情報より検出してもよい。
以上のように本実施の形態の視覚処理装置によれば、効果調整信号MODにより視覚処理の強さを強めることも弱めることもできるので、強弱に応じた階調変換特性、ゲイン特性データを作り直す必要がない。
これにより、いろいろな強さの視覚処理を実現するための専用回路、いろいろな強さの視覚処理を実現するためのプロファイルデータのLUTを用意しなくて済む。よって、視覚処理装置を実現する場合において、ハードウェア回路、テーブル用のメモリ容量を削減できる。また、視覚処理装置において、LUTを用いた構成では、LUTの内容を入れ替える必要がないため、変更時間をなくすことができ、視覚効果の調整をリアルタイムにできる。
また、本実施形態の視覚処理装置では、効果調整信号MODをリアルタイムに変更するように構成することもできるので、視覚処理の効果の強さをリアルタイムに変更することができる。具体的には、フレーム単位、画素単位で視覚処理の強さを変更でき、画像中の局所領域に対しても視覚処理の強さを変更できる。
また、効果調整部5は、効果調整信号MODにより、入力信号ISまたはレベル信号またはこれらの予め設定された値と、アンシャープ信号USとを内分した合成信号MUSを生成する。これにより、視覚処理装置において、所定の明るさを変換するガンマ変換のみの特性から、局所コントラスト変換する特性まで、視覚処理の効果を変更することができる。
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2について、図面を用いて詳細に説明する。
一般に、自然画像は階調数が多く、自然画像に視覚処理を行うことで局所コントラストなどを高めた鮮鋭な画像を得ることができる。一方、画像中に急峻なエッジがあると、視覚処理を施した場合には、副作用が目立ちやすい。この副作用を抑えるため、視覚処理を弱くすると、自然画像に対しても処理が弱くなり鮮鋭さのない画像となってしまう。
よって、エッジ近傍に対してのみ、視覚処理を弱くすることで、自然画像全体に対して処理効果を維持しながら、エッジ近傍での副作用を抑えることが可能となる。
本発明の実施の形態2である視覚処理装置は、視覚処理の効果を異ならせるための効果調整信号を出力し、効果調整信号に応じて視覚処理の効果を異ならせるように(強度、補正量)調整を行うものである。
さらに、視覚処理の対象とする画像において、エッジに隣接した領域、またはエッジに隣接した平坦領域を検出し、エッジ量と平坦度の度合いから効果調整信号を生成し、効果調整信号に応じて視覚処理の効果を異ならせるように調整するものである。
これにより、視覚処理装置に急峻なエッジ領域を有する画像が入力された場合であっても、視覚処理の効果を得ながら、エッジ近傍での副作用を抑えることができる。
ここで、視覚処理とは、人間の目の見え方に近い特性を持たせた処理であり、入力された画像信号の対象画素の値とその周辺画素の値(明るさ)との対比に応じて出力信号の値を決定する処理である。視覚処理は、逆光補正、ニー処理、Dレンジ圧縮処理、色処理、または、明るさ調整(階調処理、コントラスト調整を含む)などに適用される。
また、本発明の実施の形態では、YCbCr色空間、YUV色空間、Lab色空間、Luv色空間、YIQ色空間、YPbPr色空間の輝度成分Yまたは明度成分Lを輝度信号と定義する。以下、輝度信号を画像信号として説明する。
本発明の実施の形態2である視覚処理装置について、図9〜図16を用いて説明する。図9は、本発明の実施の形態2における視覚処理装置101の構成を示すブロック図である。
図9において、本発明の実施の形態2による視覚処理装置101は、入力された画像信号から周辺画像情報(アンシャープ信号)USを出力する空間処理部10と、エッジ近傍領域の平坦度合いに応じて効果調整信号MODを出力する制御信号発生部40と、効果調整信号MODに応じて画像信号ISと周辺画像情報USとの割合を変えて合成した合成信号MUSを出力する効果調整部1020と、合成信号MUSと画像信号ISとにもとづいて画像信号ISを視覚処理する視覚処理部30とを備えている。
以下、視覚処理装置101の各機能部について説明する。
空間処理部10は、画像信号ISから対象画素の値と対象画素の周辺領域にある画素(以下、「周辺画素」という)の値とを抽出し、抽出した画素の値を用いて画像信号ISに対してフィルタ処理を行う。
たとえば、空間処理部10は、画像信号ISをローパスフィルタにより処理したアンシャープ信号USを生成する。アンシャープ信号USは、以下のような演算により生成する。
US=(Σ[Wij]×[Aij])÷(Σ[Wij])
ここで、[Wij]は、対象画素および周辺画素において、i行j列目に位置する画素の重み係数であり、[Aij]は、対象画素および周辺画素において、i行j列目に位置する画素の値である。また、「Σ」は、対象画素および周辺画素のそれぞれの画素についての合計の計算を行うことを意味している。
なお、画素値の差の絶対値が大きいほど小さい値の重み係数が与えられてもよいし、対象画素から距離が大きいほど小さい重み係数を与えるようにしてもよい。また、周辺画素の領域サイズは効果に応じてあらかじめ設定される大きさであり、所定のサイズより大きくすると視覚効果を高めることができる。たとえば、対象とする画像の大きさが縦1024画素および横768画素であれば、縦横がそれぞれ80画素以上の領域からアンシャープ信号USを生成することにより、それぞれ縦横3画素程度の局所領域に比較してより視覚効果を高めることができる。
また、低域空間フィルタとしては、アンシャープ信号の生成に通常用いられるFIR(Finite Impulse Response)型の低域空間フィルタ、あるいはIIR(Infinite Impulse Response)型の低域空間フィルタなどを用いてもよい。
つぎに、効果調整部1020は、制御信号発生部40から出力される効果調整信号MODに応じて、画像信号ISとアンシャープ信号USとを補間処理により合成し、合成信号MUSを出力する。合成信号MUSは、たとえば、効果調整信号MODに応じて、以下の(式1)のように内分演算される。制御信号発生部40については後述する。
MUS=US×MOD+IS×(1.0−MOD) (式1)
ここで、効果調整信号MODの値は「0.0」から「1.0」までの範囲で変化し、効果調整信号MODの値が「0.0」で処理なし、効果調整信号MODの値が「1.0」で処理の強さが最大となる。なお、(式1)は、(式2)のように変形させることもでき、同様に、合成信号MUSを生成できる。
MUS=(US−IS)×MOD+IS (式2)
つぎに、視覚処理部30は、効果調整部1020からの合成信号MUSにしたがって、画像信号ISを階調変換する。
視覚処理部30は、たとえば、図10に示す、2次元階調変換特性にもとづいて階調変換を行う。ここで、2次元階調変換とは、合成信号MUSと画像信号ISとの2つの入力に対して出力の値が決定される階調変換をいう。視覚処理部30は、2次元階調変換特性にもとづいて画像信号ISと合成信号MUSとに対して処理信号OSを出力する。この階調変換特性よって様々な視覚効果を出すことができる。
図10を用いて、2次元階調変換特性に説明する。図10は、2次元階調変換特性を説明するための説明図である。ここで、横軸は入力された画像信号IS、縦軸は変換された処理信号OSの出力である。
図10に示すように、2次元階調変換は、合成信号MUS0からMUSnの信号レベルに応じて所定の階調変換特性を持つ。したがって、画像信号ISの画素値が8ビットの値とすると、256段階に分けられた画像信号ISの値に対する出力信号OSの画素値が所定の2次元階調変換特性により決定される。階調変換特性は所定のガンマ変換特性を持つ階調変換曲線であり、合成信号MUSの添え字について、出力が単調減少する関係にある。なお、合成信号MUSの添え字について、出力が一部分単調減少でない箇所があったとしても、実質的に単調減少であればよい。また、図10に示したように、2次元階調変換特性において、すべての画像信号ISの画素の明度値に対して、(MUS=MUS0の場合の出力値)≧(MUS=MUS1の場合の出力値)≧・・・≧(MUS=MUSnの場合の出力値)の関係を満たしている。
図10に示す2次元階調変換特性によれば、視覚処理部30は、入力された画像信号ISが値「a」に対して、周囲領域の明度値が小さいときにMUS0を選択することで処理出力OSの値は「P」となり、逆に、周囲領域の明度値が大きいときにMUSnを選択することで処理出力OSの値は「Q」となる。このように、入力された画像信号ISが値「a」であっても、周囲領域の明度値の変化によって処理出力OSは値「P」から値「Q」まで大きく変化させることができる。これにより、暗部のコントラストを合成信号MUSに応じて強調することができる。
一方、視覚処理の効果をなくすため、合成信号MUS=画像信号ISとなるようにすれば、図10に示す、曲線2の階調変換特性を持たせることができる。曲線2の階調変換特性では、画像全体の明るさ調整(ガンマ変換)ができるが、局所の暗部領域だけコントラストを高めるなどの視覚効果はない。
なお、この2次元階調変換特性を変更することで、様々な視覚処理の効果を出すことができ、ニー処理、DR圧縮処理、色処理、または、明るさ調整(階調処理、コントラスト調整を含む)などに適用可能となる。
つぎに、視覚処理部30において、合成信号MUSにもとづいて視覚処理の効果を異ならせたときの処理出力OSについて図11を用いて説明する。図11は、処理信号OSの出力を説明するための説明図である。
図11(a)において、横軸は処理する画素位置、縦軸は合成信号MUSの出力である。
合成信号MUSは、たとえば、効果調整信号MODの値を「0.5」としたときには、画像信号ISとアンシャープ信号USの中間的な出力となる。
このとき、図11(b)に示すように、画像信号ISのみにもとづいて視覚処理した処理信号OSをOS(IS,IS)とし、画像信号ISとアンシャープ信号USとにもとづいて視覚処理の処理信号OSをOS(IS,US)とすれば、画像信号ISと合成信号MUSにしたがって視覚処理された処理信号OSであるOS(IS,MUS)は、OS(IS,IS)とOS(IS,US)との中間的な出力となる。
よって、効果調整信号MODの値が「1.0」のとき、合成信号MUS=USとなり、視覚処理の「効果が最大」である処理信号OS(IS,US)を出力する。一方、効果調整信号MODの値が「0.0」のとき、合成信号MUS=ISとなり、視覚処理の「効果なし」である処理信号OS(IS,IS)を出力する。
このように、視覚処理部30は、合成信号MUSに応じて暗部コントラストの視覚処理の効果を強めたり、弱めたりすることができる。これにより、画像全体の明るさを変換するだけの処理の効果から、局所領域でのコントラストを周囲の明るさで異ならせるように(変化させるように)した処理の効果まで、効果が異なる様々な視覚効果を、視覚処理装置101において実現することができる。
なお、視覚処理装置101において、2次元階調変換特性を変更することで、ニー処理、DR圧縮処理、色処理なども実現することができる。
また、視覚処理部30は、2次元LUTを有してもよい。この場合、視覚処理部30は、視覚処理部30の2次元LUTに、図10に示す、特性データ(以下、「プロファイル」という)を設定することで、階調変換する。
また、視覚処理部30は、演算回路によって視覚処理を行うようにしてもよい。特に、視覚処理部30の2次元LUTに、簡易な直線によって近似可能な特性であるプロファイルが設定される場合、2次元LUTのテーブルをなくすことができ、視覚処理装置101の回路規模を削減することができる。
つぎに、図12、図13を用いて、制御信号発生部40について説明する。図12は、制御信号発生部40の構成を示すブロック図、図13は効果調整信号MODの出力を説明するための説明図である。
図12に示すように、制御信号発生部40は、画像信号ISから隣接領域ごとの輝度差であるエッジ量を検出するエッジ検出部41と、エッジ量からエッジ領域の近傍度合いを検出するエッジ近傍検出部42と、隣接領域との輝度差が所定の値以下となる平坦領域の平坦度合いを検出する平坦検出部43と、エッジ近傍度合いと平坦度合いに応じて効果調整信号MODを出力する効果調整信号発生部44とを備えている。
エッジ検出部41は、所定の範囲の領域ごとに、画像信号ISからエッジ量を検出する。エッジ検出部41は、SobelフィルタやPrewittフィルタなどの1次微分フィルタ、ラプラシアンフィルタなどの2次微分フィルタなどのエッジ検出フィルタ(図示せず)を用いてエッジ量EGを検出する。エッジ検出部41は、たとえば、図13(a)に示す、画像信号ISが入力されたときに、図13(b)に示すようなエッジ量を出力する。ここで、図13(a)の縦軸は画像信号ISの値であり、横軸は処理している画素の画素位置である。また、図13(b)の縦軸はエッジ量EGであり、横軸は処理している画素の画素位置である。
エッジ近傍検出部42は、エッジの近傍領域を検出する。たとえば、エッジ近傍検出部42は、所定の領域ごとに検出されるエッジ量をローパスフィルタで処理し、エッジ近傍に近づいたときに大きな出力となる近傍度合いを出力する。たとえば、図13(c)に示すように、エッジ近傍検出部42は、エッジの近傍に近いほど、大きな出力となるエッジ近傍度を出力する。ここで、また、図13(c)の縦軸はエッジ近傍度であり、横軸は処理している画素の画素位置である。
平坦検出部43は、隣接領域との輝度差が所定の値以下となる平坦領域の平坦度合いを検出する。たとえば、図13(d)に示すように、平坦検出部43は、図13(b)のエッジ量の出力から、隣接領域との輝度差を検出し、輝度差が小さいほど大きな平坦度合いを出力する。ここで、また、図13(d)の縦軸は、平坦度合いを示す平坦度FTであり、横軸は処理している画素の画素位置である。
効果調整信号発生部44は、図13(e)に示すように、図13(c)の近傍度と、図13(d)の平坦度を掛け合わせ、エッジ近傍度が大きく、平坦度が高いほど視覚効果を弱める効果調整信号MODを出力する。ここで、図13(d)の縦軸は効果調整信号MODの出力であり、横軸は処理している画素の画素位置である。また、視覚処理装置101において、効果調整信号MODの値が大きいほど、視覚効果は強くなる。
これにより、効果調整信号発生部44は、図13(e)に示すように、エッジ近傍領域では、視覚効果を弱めるような出力を行い、エッジ近傍領域よりは離れた領域に対しては視覚効果を強めるような出力を生成している。また、効果調整信号発生部44は、平坦度合いに応じて、エッジ近傍領域では、平坦度合いが大きいほど視覚効果を弱めるような出力を行い、平坦度合いが小さいほど視覚効果を強めるような出力を行う。
これにより、視覚処理装置101では、エッジ近傍に対してのみ副作用を低減でき、自然画像に対して優れた視覚処理の効果を有する視覚処理を実現することができる。
つぎに、視覚処理装置101の動作について、図14を用いて説明する。図14は視覚処理装置101の動作を説明するフローチャートである。
図16に示すように、視覚処理装置101に、画像が入力され(S101)、エッジ検出部41により、画像信号ISから隣接領域ごとの輝度差であるエッジ量を検出する(S102)。
つぎに、視覚処理装置101は、エッジ近傍検出部42により、エッジ量をローパスフィルタにより処理し、エッジ量からの近傍度合いを検出する(S103)。また、視覚処理装置101は、平坦検出部43により、エッジ量から輝度差を検出し、エッジ近傍の平坦度合いを検出する(S104)。
つぎに、視覚処理装置101は、効果調整信号発生部44により、エッジ近傍検出部42から出力される近傍度と、平坦検出部43から出力される平坦度とを掛け合わせ、効果調整信号MODを生成する(S105)。
つぎに、視覚処理装置101は、効果調整部1020により、効果調整信号MODに応じて画像信号ISとアンシャープ信号USとの割合を変えて合成した合成信号MUSを生成する(S106)。
つぎに、視覚処理装置101は、視覚処理部30により、合成信号MUSに対応して、図10に示す2次元階調変換特性の曲線のひとつを選択し、画像信号ISを変換する(S107)。これにより、視覚処理装置101は、合成信号MUSに応じて、視覚処理の効果を異ならせるように調整した視覚処理を実行する。
つぎに、視覚処理装置101は、つぎに処理する画素があるか否かを判断する(S108)。つぎに処理が必要な画素がない場合は、視覚処理を完了する。一方、つぎに処理が必要な画素がある場合は、ステップS101に戻り、つぎの画像(画素)が入力される。以後、処理が必要な画素がなくなるまで、S101からS108までのステップを繰り返し実行する。
以上のように、本発明の実施の形態2の視覚処理装置101によれば、エッジ近傍に対してのみ副作用を低減でき、自然画像に対して優れた視覚処理の効果を有する視覚処理を実現することができる。
なお、視覚処理装置101は、エッジ量からエッジ近傍度を、入力画像信号ISから平坦度を求め、エッジ近傍度と平坦度とにもとづいて効果調整信号MODを生成したが、空間処理部10のアンシャープ信号USの変化量から効果調整信号MODを生成してもよい。
以下、制御信号発生部40の変形例によるエッジ近傍の平坦領域を検出する方法について説明する。
図15、図16を用いて、アンシャープ信号USの変化量から効果調整信号MODを生成する実施形態について説明する。図15は制御信号発生部70の構成を示すブロック図である。
図15に示すように、制御信号発生部70は、アンシャープ信号USの変化量を検出する変化量検出部71と、検出された変化量に応じて効果調整信号MODを出力する効果調整信号発生部72とを備える。
変化量検出部71は、アンシャープ信号USの変化量を検出する。たとえば、変化量をSobelフィルタやPrewittフィルタなどの1次微分フィルタ、ラプラシアンフィルタなどの2次微分フィルタなどのエッジ検出フィルタ(図示せず)を用いて検出する。
効果調整信号発生部72は、変化量検出部71で検出された変化量に応じて、出力を調整する。つまり、効果調整信号発生部72は、変化量が高いほど効果調整信号MODの信号レベル(値)を小さくするように出力する。たとえば、図16に示すように、検出された変化量が所定の値Tha以上得られたときに効果調整信号MODの信号レベルを変化させ、所定の値Thbまでの範囲で効果調整信号MODの信号レベルを減少させる。所定の値Thb以上は効果調整信号MODの信号レベルを変化させない。これにより、自然画像に通常含まれるエッジ成分には反応せず、急峻なエッジ領域が入力されたときに効果調整信号MODの信号レベルを変化させることができる。ここで、横軸は変化量、縦軸は効果調整信号MODの出力(信号レベル)である。なお、出力される効果調整信号MODの信号レベルの範囲を「0.0」から「1.0」としたが、視覚処理の強度に応じて「0.2」から「1.0」などに調整するようにしてもよい。また、効果調整信号MODの信号レベルが大きいほど、視覚処理装置101での視覚処理の効果が強いものになるように、視覚処理装置101を構成する。
以上のように、制御信号発生部70によれば、アンシャープ信号USの変化量から、エッジ近傍の平坦領域を検出でき、効果調整信号MODを生成できる。
なお、画像信号が縮小されているサムネイル画像などの縮小画像からエッジ近傍の平坦領域を検出し、エッジ近傍の平坦度合い、または、アンシャープ信号USの変化量にもとづいて効果調整信号MODを出力するようにしてもよい。
また、画像信号と制御信号発生部40との間に画像信号を縮小する縮小処理部(図示せず)を備え、縮小処理部で生成された縮小画像からエッジ近傍の平坦度合い、または、アンシャープ信号USの変化量にもとづいて効果調整信号MODを出力するようにしてもよい。
縮小画像を用いることにより、ノイズの影響を抑えながらエッジ近傍の平坦領域を検出できる。つまり、画像信号を平均した後で間引く縮小方法で生成された縮小画像は、ノイズ成分が低減されているので、縮小画像を用いることで、ノイズの影響を抑えながらエッジ近傍の平坦領域を検出することができる。また、縮小画像を用いれば、検出する画素数を削減でき、演算量を削減できる。
また、制御信号発生部40、制御信号発生部70の前にローパスフィルタなどを設置し、画像信号の帯域制限を行い、エッジ近傍の平坦領域を検出してもよい。これにより、ノイズ成分を低減でき、ノイズの影響を抑えながらエッジ近傍の平坦領域を検出できる。
(実施の形態3)
本発明の実施の形態2では、効果調整信号MODに応じて画像信号ISと周辺画像情報(アンシャープ信号)USとの割合を変えて合成した合成信号MUSを出力し、視覚処理部30は効果調整部1020からの合成信号MUSにしたがって画像信号ISを視覚処理した処理出力OSを出力するようにしたが、本発明の実施の形態3では、効果調整部1021によって、視覚処理された処理出力OSと画像信号ISとを効果調整信号に応じて合成した合成出力OUTを出力するようにした実施形態について、図17を用いて説明する。
図17は、本発明の実施の形態3における視覚処理装置102の構成を示すブロック図である。
以下、実施の形態2と同様の部分については、同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図17において、視覚処理部30は、画像信号ISと空間処理部10の出力USとにもとづいて処理出力OSを出力する。
効果調整部1021は、画像信号ISと処理出力OSとを、効果調整信号MODに応じて内分演算することで、視覚処理の効果を異ならせる(変更する)。たとえば、効果調整部1021からの出力OUTは、以下の(式3)のように内分演算によって算出される。
OUT=OS×MOD+IS×(1.0−MOD) (式3)
なお、(式3)は、(式4)のように変形しても実現できる。
OUT=(OS−IS)×MOD+IS (式4)
以上のように、本発明の実施の形態3によれば、効果調整信号MODに応じて、処理信号OSと画像信号ISとの割合を変化させて合成した合成信号OUTを出力でき、視覚処理の効果を異ならせる(変更する)ことができる。
なお、制御信号発生部40は、本発明の実施の形態2における制御信号発生部70に置き換えてもよい。これによっても、同様にエッジ近傍領域を検出でき、エッジ近傍での周辺情報の変化量に応じた効果調整信号MODを生成できる。
(実施の形態4)
本発明の実施の形態2では、効果調整信号MODに応じて画像信号ISと周辺画像情報USとの割合を変えて合成した合成信号MUSを出力し、視覚処理部30は効果調整部1020からの合成信号MUSにしたがって画像信号を視覚処理した処理出力OSを出力するようにしたが、本発明の実施の形態4では、効果調整部1022は、効果調整信号MODに応じて、視覚処理の効果の異なる視覚処理部31と視覚処理部32との出力の割合を変えて合成した合成出力OUTを出力する実施形態について、図18を用いて説明する。
図18は本発明の実施の形態4における視覚処理装置103の構成を示すブロック図である。以下、実施の形態2と同様の部分については、同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
効果調整部1022は、制御信号発生部40から出力される効果調整信号MODに応じて、視覚処理の強度が異なる第1プロファイル60がLUTに設定された視覚処理部31の出力OSAと、第2プロファイル61がLUTに設定された視覚処理部32の出力OSBとを内分演算により合成し、合成出力OUTを出力する。なお、外分演算によって合成出力を生成してもよい。このとき、合成出力OUTは(式5)のようになる。
OUT=OSA×MOD+OSB×(1.0−MOD) (式5)
なお、(式5)は、(式6)のように変形しても実現できる。
OUT=(OSA−OSB)×MOD+OSB (式6)
以上のように、本発明の実施の形態4の視覚処理装置103によれば、効果調整信号MODに応じて、視覚処理の効果の異なる視覚処理部31の出力と視覚処理部32の出力との割合を変えて合成した合成出力を得ることで、視覚効果の度合いを異ならせた視覚処理を行うことができる。
なお、制御信号発生部40は、本発明の実施の形態2における制御信号発生部70に置き換えてもよい。これによっても、同様にエッジ近傍領域を検出でき、エッジ近傍での周辺情報の変化量に応じた効果調整信号MODを生成できる。
(実施の形態5)
本発明の実施の形態2から本発明の実施の形態4までの視覚処理装置では、2次元階調変換特性にもとづく階調変換値を出力するようにしていたが、本発明の実施の形態5では、ゲイン信号を用いて階調変換を行う場合について、図19、図20を用いて説明する。
図19は本発明の実施の形態5におけるゲイン型視覚処理システム104の構成を示すブロック図、図20は2次元ゲイン特性を説明するための説明図である。以下、実施の形態2と同様の部分については、同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図19において、ゲイン型視覚処理システム104は、画像信号ISを視覚処理したゲイン信号GAINを出力するゲイン型視覚処理装置1905と、ゲイン信号GAINと画像信号ISとを乗算する乗算器1911とを備えている。
また、ゲイン型視覚処理装置1905は、画像信号ISを視覚処理した処理信号OSを出力する視覚処理装置101と、処理信号OSを画像信号ISで除算する除算器1912とを備えている。ここで、視覚処理装置101は、画像信号ISの出力を視覚処理した階調変換値を出力するもので、この階調変換値を画像信号ISで除算することで、ゲイン型視覚処理装置5を実現できる。
乗算器1911は、ゲイン型視覚処理装置1905で出力されるゲイン信号GAINと画像信号ISとを乗算し、画像信号ISの出力を視覚処理した階調変換値を出力する。
なお、視覚処理部30において、図20に示す、2次元ゲイン特性を持つプロファイルを直接に用いて処理するようにしてもよい。ここで、図20の縦軸はゲイン出力GN、横軸は画像信号ISである。図20に示す2次元ゲイン特性は、図10に示す2次元階調特性のプロファイルの出力を画像信号ISで除算して得たものと等価である。この2次元ゲイン特性を持つプロファイルを視覚処理装置101の視覚処理部30のLUTに設定してもよい。このように、2次元ゲイン特性のプロファイルを視覚処理部30のLUTにあらかじめ設定すれば、ゲイン信号GNとゲイン信号GAINは等価となるため、除算器12を削除してもゲイン型視覚処理装置1905を実現することができる。
ゲイン型視覚処理装置1905では、入力された画像信号ISの変化に対して処理信号の変化が小さいため、入力信号のビット数を削減でき、回路規模を削減できる。また、視覚処理部30に2次元LUTが備えられた場合にはメモリ容量を削減できる。
以上のように、本発明の実施の形態5のゲイン型視覚処理システム104によれば、ゲイン信号GAINを制御することで、容易に階調の飽和を抑えることができ、優れた視覚処理を実現することができる。
なお、本発明の実施の形態2における視覚処理装置101は、本発明の実施の形態3における視覚処理装置102に置き換えてもよい。これによっても、同様にゲイン型視覚処理装置1905を実現できる。
また、本発明の実施の形態2における視覚処理装置101は、本発明の実施の形態4における視覚処理装置103に置き換えてもよい。これによっても、同様にゲイン型視覚処理装置1905を実現できる。
以上のように、本発明の実施の形態2から本発明の実施の形態5によれば、急峻なエッジ領域を有する画像が入力された場合であっても、副作用を抑えた視覚処理を実現することができる。
なお、上記実施形態で説明した視覚処理装置は、動画像を取り扱う機器に内蔵あるいは接続し、フレームごと、もしくはフィールドごとの画像から効果調整信号MODを生成するようにしてもよい。制御信号発生部40は、画像信号がフレーム画像のときにはひとつ(1フレーム)以上前のフレーム画像より、もしくは画像信号がフィールド画像のときにはひとつ(1フィールド)以上前のフィールド画像からエッジ情報や平坦度情報を抽出することができる。これにより、視覚処理装置は、フレームの先頭からエッジ情報や平坦度情報に応じた効果調整信号MODを使用することができる。また、視覚処理装置は、ひとつ前(1フィールド前)のフィールド画像からエッジ情報や平坦度情報を抽出でき、フィールド画像の先頭からエッジ情報や平坦度情報に応じた効果調整信号MODを使用することができる。また、制御信号発生部40は、ひとつ以上前(1フレーム前)のフレーム画像より、もしくはひとつ(1フィールド)以上前のフィールド画像からエッジ情報や平坦度情報を抽出することで、回路の遅延をあわせることが容易となり回路規模を削減できる。
(実施の形態6)
一般に、自然画像は階調数が多く、自然画像に視覚処理を行うことで局所的な明暗比などを強調した鮮鋭な画像を得ることができる。一方、特殊画像は画像信号の画像中における濃淡が変化する領域の割合が極端に少ないか、または画像信号の画像中における濃淡が変化しない領域の割合が極端に多いといった統計的な情報の偏りをもつ。このような特殊画像では、画像中に平坦な領域が多い。このため、急峻なエッジがある特殊画像に視覚処理を施した場合には、副作用が目立ちやすい。この副作用を抑えるため、視覚処理を弱くすると、自然画像に対しても処理が弱くなり鮮鋭でない画像となってしまう。
よって、特殊画像に対してのみ副作用を抑えることで、自然画像に対して優れた視覚処理の効果を実現することができる。
本発明の実施の形態6における視覚処理装置は、画像信号から統計的な情報の偏りを有する特殊画像を検出し、この統計的な情報の偏りの度合いにもとづいて効果調整信号を生成し、生成された効果調整信号に応じて視覚処理の効果を異ならせる(変更する)ように調整するものである。
ここで、視覚処理とは、人間の目の見え方に近い特性を持たせた処理であり、入力された画像信号の対象画素の値とその周辺画素の値(明るさ)との対比に応じて出力信号の値を決定する処理である。視覚処理は、逆光補正、ニー処理、Dレンジ圧縮処理、色処理、または、明るさ調整(階調処理、コントラスト調整を含む)などに適用される。
また、本発明の実施の形態では、YCbCr色空間、YUV色空間、Lab色空間、Luv色空間、YIQ色空間、YPbPr色空間の輝度成分Yまたは明度成分Lを輝度信号と定義する。以下、輝度信号を画像信号として説明する。
本発明の実施の形態6である視覚処理装置について、図21〜図28を用いて説明する。図1は、本発明の実施の形態6における視覚処理装置1001の構成を示すブロック図である。
図21において、本発明の実施の形態6における視覚処理装置1001は、入力された画像信号ISから周辺画像情報(アンシャープ信号)USを抽出する空間処理部10と、画像信号ISから統計的な情報の偏りを有する特殊画像を検出し、統計的な情報の偏りの度合いにもとづいて視覚処理の効果を異ならせるための特殊画像用効果調整信号DSを出力する特殊画像検出部2140と、特殊画像用効果調整信号DSをフレーム間で連続的に変化させた効果調整信号MODを出力する連続変化処理部50と、効果調整信号MODに応じて画像信号ISと周辺画像情報USとの割合を変えて合成した合成信号MUSを出力する効果調整部1020と、効果調整部1020からの合成信号MUSにしたがって画像信号ISを視覚処理した処理出力OSを出力する視覚処理部30とを備えている。
この構成により、特殊画像検出部2140は、特殊画像が持つ情報の偏り度合いに応じた特殊画像用効果調整信号DSを出力できる。また、効果調整部1020は、特殊画像用効果調整信号DSを連続的に変化させた効果調整信号MODにより、視覚処理部30での視覚処理の効果を異ならせるための合成信号MUSを生成できる。また、視覚処理部30は、効果調整部1020から出力される合成信号MUSに応じて画像信号ISを階調変換できる。
これにより、特殊画像が入力された場合であっても、視覚処理装置1001は特殊画像を検出でき、特殊画像に対して視覚処理部30は視覚処理の効果を異ならせ、副作用を抑えることができる。
以下、視覚処理装置1001の各機能部について説明する。
空間処理部10は、画像信号ISから対象画素の値と対象画素の周辺領域にある画素(以下、「周辺画素」という)の値とを抽出し、抽出された画素の値を用いて画像信号ISに対してフィルタ処理を行う。
たとえば、画像信号ISをローパスフィルタにより処理することで、画像信号ISからアンシャープ信号USを生成する。アンシャープ信号USは、以下のような演算により生成する。
US=(Σ[Wij]×[Aij])/(Σ[Wij])
ここで、[Wij]は、対象画素および周辺画素において、i行j列目に位置する画素の重み係数であり、[Aij]は、対象画素および周辺画素において、i行j列目に位置する画素の値である。また、「Σ」は、対象画素および周辺画素のそれぞれの画素についての合計の計算を行うことを意味している。
なお、画素値の差の絶対値が大きいほど小さい値の重み係数が与えられてもよいし、対象画素から距離が大きいほど小さい重み係数を与えるようにしてもよい。また、周辺画素の領域サイズは効果に応じてあらかじめ設定される大きさであり、所定のサイズより大きくすると視覚効果を高めることができる。たとえば、対象とする画像の大きさが縦1024画素および横768画素であれば、縦横がそれぞれ80画素以上の領域からアンシャープ信号USを生成することにより、それぞれ縦横3画素程度の局所領域に比較してより視覚効果を高めることができる。
また、ローパスフィルタとしては、FIR(Finite Impulse Response)型の空間フィルタ、あるいはIIR(Infinite Impulse Response)型の空間フィルタなどを用いてもよい。
つぎに、効果調整部1020は、連続変化処理部50から出力される効果調整信号MODに応じて画像信号ISとアンシャープ信号USとを補間処理により合成し、合成信号MUSを出力する。合成信号MUSは、たとえば、効果調整信号MODに応じて、以下の(式7)のように内分演算される。連続変化処理部50については後述する。
MUS=US×MOD+IS×(1.0−MOD) (式7)
ここで、効果調整信号MODの値は「0.0」から「1.0」までの範囲で変化し、効果調整信号MODの値が「0.0」で視覚処理の効果なし、効果調整信号MODの値が「1.0」で視覚処理の効果が最大となる。なお、(式7)は、(式8)のように変形させることもでき、同様に、合成信号MUSを生成できる。
MUS=(US−IS)×MOD+IS (式8)
つぎに、視覚処理部30は、効果調整部1020からの合成信号MUSにしたがって、画像信号ISを階調変換する。
視覚処理部30は、たとえば、図22に示す、2次元階調変換特性にもとづいて階調変換を行う。ここで、2次元階調変換とは、合成信号MUSと画像信号ISとの2つの入力に対して出力の値が決定される階調変換をいう。視覚処理部30は、2次元階調変換特性にもとづいて画像信号ISと合成信号MUSとに対して処理信号OSを出力する。この階調変換特性よって様々な視覚効果を出すことができる。
図22を用いて、2次元階調変換特性を説明する。図22は、2次元階調変換特性を説明するための説明図である。ここで、横軸は入力された画像信号IS、縦軸は変換された処理信号OSの出力である。
図22に示すように、2次元階調変換は、合成信号MUS0からMUSnの信号レベルに応じて所定の階調変換特性を持つ。したがって、画像信号ISの画素値が8ビットの値とすると、256段階に分けられた画像信号ISの値に対する出力信号OSの画素値が所定の2次元階調変換特性により決定される。階調変換特性は所定のガンマ変換特性を持つ階調変換曲線であり、合成信号MUSの添え字について、出力が単調減少する関係にある。なお、合成信号MUSの添え字について、出力が一部分単調減少でない箇所があったとしても、実質的に単調減少であればよい。また、図22に示したように、2次元階調変換特性において、すべての画像信号ISの明度値に対して、(MUS=MUS0の場合の出力値)≧(MUS=MUS1の場合の出力値)≧・・・≧(MUS=MUSnの場合の出力値)の関係を満たしている。
図22に示す2次元階調変換特性によれば、視覚処理部30は、入力された画像信号ISが値「a」に対して、周囲領域の明度値が小さいときにMUS0を選択することで処理出力OSの値は「P」となり、逆に、周囲領域の明度値が大きいときにMUSnを選択することで処理出力OSの値は「Q」となる。このように、入力された画像信号ISが値「a」であっても、周囲領域の明度値の変化によって処理出力OSは値「P」から値「Q」まで大きく変化させることができる。これにより、暗部のコントラストを合成信号MUSに応じて強調することができる。
一方、視覚処理の効果をなくすため、合成信号MUS=画像信号ISとなるようにすれば、図22に示す、曲線2の階調変換特性を持たせることができる。曲線2の階調変換特性では、画像全体の明るさ調整(ガンマ変換)ができるが、局所的なコントラストを高めるなどの視覚効果はない。
なお、この2次元階調変換特性を変更することで、様々な視覚処理の効果を出すことができ、ニー処理、DR圧縮処理、色処理、または、明るさ調整(階調処理、コントラスト調整を含む)などに適用可能となる。
つぎに、視覚処理部30において、合成信号MUSにもとづいて視覚処理の効果を異ならせたときの処理出力OSについて図23を用いて説明する。図23は、処理信号OSの出力を説明するための説明図である。
図23(a)において、横軸は処理する画素位置、縦軸は合成信号MUSの出力である。
合成信号MUSは、たとえば、効果調整信号MODの値を「0.5」としたときには、画像信号ISとアンシャープ信号USの中間的な出力となる。
このとき、図23(b)に示すように、画像信号ISのみにもとづいて視覚処理した処理信号OSをOS(IS,IS)とし、画像信号ISとアンシャープ信号USとにもとづいて視覚処理の処理信号OSをOS(IS,US)とすれば、画像信号ISと合成信号MUSにしたがって視覚処理された処理信号OSであるOS(IS,MUS)は、OS(IS,IS)とOS(IS,US)との中間的な出力となる。
よって、効果調整信号MODの値が「1.0」のとき、合成信号MUS=USとなり、視覚処理の「効果が最大」である処理信号OS(IS,US)を出力する。一方、効果調整信号MODの値が「0.0」のとき、合成信号MUS=ISとなり、視覚処理の「効果なし」である処理信号OS(IS,IS)を出力する。
このように、視覚処理部30は、合成信号MUSに応じて局所的なコントラストの強調効果を強めたり、弱めたりすることができる。これにより、画像全体の明るさを変換するだけの処理の効果から、局所領域でのコントラストを周囲の明るさで異ならせるように(変化させるように)した処理の効果まで、効果が異なる様々な視覚効果を、視覚処理装置1001において実現することができる。
なお、視覚処理装置1001において、2次元階調変換特性を変更することで、ニー処理、DR圧縮処理、色処理なども実現することができる。
また、視覚処理部30は、2次元LUTを有してもよい。この場合、視覚処理部30は、2次元LUTに、図22に示す、特性データ(以下、「プロファイル」という)を設定することで、階調変換する。
また、視覚処理部30は、演算回路によって視覚処理を行うようにしてもよい。特に、視覚処理部30の2次元LUTに、簡易な直線によって近似可能な特性であるプロファイルが設定される場合、2次元LUTのテーブルをなくすことができ、視覚処理装置1001の回路規模を削減することができる。
つぎに、図24、図25、図26および図27を用いて、特殊画像検出部2140について説明する。ここでは、特殊画像の情報の偏りを、画像中における濃淡が変化する領域の割合から検出する場合について説明する。また、濃淡の変化はエッジ成分より検出する。
図24は、特殊画像検出部2140の構成を示すブロック図、図25は特殊画像を説明するための説明図、図26はエッジ画素を説明するための説明図、図27は特殊画像用効果調整信号DSの出力を説明するための説明図である。
図24に示すように、特殊画像検出部2140は、画像信号ISからエッジ量を画素ごとに検出するエッジ検出部2141と、エッジ量が所定の値以上であるエッジ画素を判定するエッジ量判定部2142と、画像信号ISの全画素数に対するエッジ画素数の割合を算出するエッジ密度算出部2143と、エッジ密度算出部2143で算出された割合に応じて特殊画像用効果調整信号DSを出力する効果調整信号発生部2144とを備えている。
これにより、視覚処理装置1001において、階調レベル数が極端に少なく、エッジ成分が描画画像の輪郭領域に限定される特殊画像を検出でき、その情報の偏りを検出することができる。
また、特殊画像検出部2140は、画像信号がフレーム画像のときには、1フレーム以上前のフレーム画像より統計的な情報の偏りを検出し、画像信号がフィールド画像のときには、1フィールド以上前のフィールド画像から統計的な情報の偏りを検出するようにする。これにより、視覚処理装置1001は、フレームまたはフィールドの先頭から特殊画像の情報の偏りに応じた特殊画像用効果調整信号DSを使用することができる。
たとえば、特殊画像検出部2140が、図25に示す特殊画像200を処理する場合について、説明する。図25に示すように、特殊画像200は、背景領域201、パターングループ202、パターングループ203およびパターングループ204を有し、いずれの領域も濃淡値が一定または変動が小さいものとする。各グループは、形状は異なるが、濃淡値がほぼ同じものとする。
エッジ検出部2141は、画像信号ISから画素ごとにエッジ量を検出する。エッジ検出部2141は、SobelフィルタやPrewittフィルタなどの1次微分フィルタ、ラプラシアンフィルタなどの2次微分フィルタなどのエッジ検出フィルタ(図示せず)を用いてエッジ量を検出する。
エッジ量判定部2142は、あらかじめ設定された閾値とエッジ量とを画素ごとに比較し、エッジ量が所定の閾値以上のときにエッジ画素と判定する。
たとえば、エッジ量判定部2142により、特殊画像200を処理することで、図26に示すような出力300が得られる。
図26において、エッジ画素は、エッジ画素301、エッジ画素302およびエッジ画素303であり、特殊画像200の図形パターンの輪郭領域に発生する。
つぎに、図24に戻り、エッジ密度算出部2143は、画像信号ISの全画素数に対するエッジ画素数の割合であるエッジ密度を、以下のように算出する。
エッジ密度=エッジ画素数÷全画素数
ここで、エッジ密度は、画像信号ISがフレーム画像であればフレーム内の全画素に対するエッジ画素数の割合とする。また、画像信号ISがフィールド画像であればフィールド内の全画素に対するエッジ画素数の割合とする。
効果調整信号発生部2144は、エッジ密度に応じて、出力を調整する。つまり、効果調整信号発生部2144は、エッジ密度が大きくなるほど特殊画像用効果調整信号DSの信号レベル(値)が大きくなるように出力する。たとえば、図27に示すように、エッジ密度が所定の値Tha以上から所定の値Thbまでの範囲で特殊画像用効果調整信号DSの信号レベルを増加させる。このように閾値を設けることにより、特殊画像が含まれる閾値「Tha」以下の場合は視覚効果を完全になくした特殊画像用効果調整信号DSを生成できる。一方、特殊画像でない通常の画像が含まれる閾値「Yhb」以上の場合は視覚効果を弱めずに処理するための特殊画像用効果調整信号DSを生成できる。ここで、横軸はエッジ密度、縦軸は特殊画像用効果調整信号DSの出力である。なお、出力される特殊画像用効果調整信号DSの信号レベルの範囲を「0.0」から「1.0」としたが、視覚処理の強度に応じて「0.2」から「1.0」などに調整するようにしてもよい。また、特殊画像用効果調整信号DSの信号レベルが大きいほど視覚処理の効果が強いものになるように、視覚処理装置1001を構成する。
連続変化処理部50は、特殊画像用効果調整信号DSがフレーム単位で出力されるときはフレーム間で、もしくは特殊画像用効果調整信号DSがフィールド単位で出力されるときはフィールド間で、連続的に効果調整信号MODを変化させるように動作する。たとえば、連続変化処理部50は、特殊画像用効果調整信号DSを一時記憶するレジスタなどの記憶部(図示せず)を備え、新たなフレームで特殊画像検出部2140から出力される特殊画像用効果調整信号DSと一時記憶した特殊画像用効果調整信号DSとを内分演算することで、効果調整信号MODを生成し、その生成した効果調整信号MODを記憶部に記憶する。記憶部には、初期値として、最初に検出された特殊画像用効果調整信号DSを記憶する。連続変化処理部50は、この内分演算により生成された効果調整信号MODを出力する。これにより、効果調整信号MODをフレーム間で急激に変化させないようにしている。また、連続変化処理部50は、IIR型のフィルタなどにより実現することができる。
つぎに、視覚処理装置1001の動作について、図28を用いて説明する。図28(a)は視覚処理装置1001の動作を説明するフローチャートである。図28(b)は、連続変化処理部50の構成の一例を示す図である。
図28(a)、(b)に示すように、画像信号ISがフレーム画像の場合には、1フレーム以上前のフレーム画像から統計的な情報の偏りを検出するため、複数のフレーム画像が視覚処理装置1001に入力される。もしくは、画像信号ISがフィールド画像の場合には、1フィールド以上前のフィールド画像から統計的な情報の偏りを検出するため、複数のフィールド画像が視覚処理装置1001に入力される(S201)。視覚処理装置1001に、複数のフレーム画像もしくは複数のフィールド画像が入力された後、特殊画像検出部2140は、検出対象となるフレーム画像もしくはフィールド画像である画像信号ISから特殊画像を検出し、検出された特殊画像の統計的な偏りに応じた特殊画像用効果調整信号DSを出力する(S202)。
つぎに、視覚処理装置1001は、効果調整信号MODがフレーム間で連続的に変化するように補間処理を行う。視覚処理装置1001は、連続変化処理部50により、一時記憶するレジスタなどの記憶部5001に一時記憶した、1フレーム前の効果調整信号MOD1を読み出し(S203)、ステップS202で検出した特殊画像用効果調整信号DSと、ステップS203で読み出した効果調整信号MOD1とを内分演算などにより補間し、その補間処理により生成された効果調整信号MODを連続変化処理部50から出力する(S204)。これにより、処理されたフレーム画像間で生じる急激な変化を抑え、視覚効果の違いによって生じる画像のちらつきなどを抑えることができる。
つぎに、視覚処理装置1001は、特殊画像用効果調整信号DSと効果調整信号MOD1とを補間することで生成された効果調整信号MODを記憶部5001に一時記憶する(S205)。この補間処理が内分演算によるものである場合、その内分の比は、あらかじめ与えられるものである。
つぎに、視覚処理装置1001は、効果調整部1020により、効果調整信号MODに応じて画像信号ISと空間処理部10からのアンシャープ信号USとを合成した合成信号MUSを生成する(S206)。
視覚処理装置1001は、視覚処理部30により、合成信号MUSに応じて図22に示す2次元階調変換特性の曲線のひとつを選択し、画像信号ISを変換する(S207)。
つぎに、視覚処理装置1001は、つぎに処理するフレーム画像があるか否かを判断する(S208)。つぎに処理が必要なフレーム画像がない場合は、視覚処理を完了する。一方、つぎに処理が必要なフレーム画像がある場合は、ステップS201に戻り、つぎのフレーム画像を入力する。以後、処理が必要なフレームがなくなるまで、S201からS208までのステップを繰り返し実行する。
なお、以上、効果調整信号MODがフレーム間で連続的に変化するように補間処理を行う場合について説明したが、補間処理の対象は、フレーム間に限らず、フィールド間であってもよい。
以上のように、本発明の実施の形態6の視覚処理装置1001によれば、特殊画像が入力された場合であっても、画像中のエッジを検出し、検出されたエッジ量にもとづいて視覚処理の効果を調整するので、自然画像では視覚効果を高めながら、特殊画像では副作用を抑えることができる。
なお、統計的な偏りを検出する方法は、前述した特殊画像検出部2140の方法に限定されない。特殊画像は、画像信号ISの画像中における濃淡が変化する領域の割合が極端に少ないか、または画像信号ISの画像中における濃淡が変化しない領域の割合が極端に多いといった統計的な情報の偏りをもつ。
以下、統計的な偏りを検出する方法について、他の変形例について説明する。
まず、変形例1に係る特殊画像検出部700について説明する。変形例1に係る特殊画像検出部700では、画像信号ISの画像中における濃淡が変化しない領域の割合から統計的な情報の偏りを検出する。濃淡が変化しない領域は、画像の平坦度合いにより検出することができる。この平坦度合いを検出する方法として、画像信号ISから階調数の偏りを検出する方法を採る。画像を構成する各画素のとりうる階調レベル数(階調数)が極端に少ない画像(各画素がとる階調レベル数の分布が極端に狭い画像)では、濃淡が一定である領域が広いため、画像中における平坦度合いは高くなる。この情報の偏りから特殊画像の度合いを求めることができる。
図29、図30および図31を用いて、画像信号ISから階調数の偏りを検出する場合の変形例1について説明する。図29は変形例1の特殊画像検出部700の構成を示すブロック図、図30は変形例1の頻度検出部701で検出される頻度分布を説明するための説明図、図31は変形例1の特殊画像検出部700から出力される特殊画像用効果調整信号DSを説明するための説明図である。
図29に示すように、特殊画像検出部700は、画像信号から階調レベルごとの頻度を検出する頻度検出部701と、階調レベルごとの頻度と所定の閾値とを比較し、所定の閾値より頻度が大きい階調レベルを判定する頻度判定部702と、頻度判定部702により頻度が大きいと判定された階調レベル数を検出する階調数検出部703と、階調数検出部703において検出された階調レベル数に応じて効果調整信号を出力する効果調整信号発生部704とを備えている。
頻度検出部701は、ヒストグラム法により、画像信号から階調レベルごとの頻度を検出する。たとえば、画像信号が256階調であれば、「0」から「255」までの各階調レベルの出現頻度を検出する。
頻度判定部702は、階調レベルごとの頻度と所定の閾値とを比較し、所定の閾値より頻度が大きい階調レベルを検出する。
図30に示すように、頻度判定部702は、階調レベルLaにおいて頻度401が所定の閾値Thより大きいことを判定する。同様に、頻度判定部702は、階調レベルLb、階調レベルLcおよび階調レベルLdにおいて、頻度402、頻度403および頻度400がそれぞれ所定の閾値Thより大きいことを判定する。ここで、図30の横軸は階調レベル、縦軸は頻度である。
階調数検出部703は、頻度判定部702で頻度が大きいと判定された階調レベルの数を計数する。
効果調整信号発生部704は、計数された階調レベル数に応じて、階調数が大きくなるほど特殊画像用効果調整信号DSの信号レベル(値)を大きくするようにして、特殊画像用効果調整信号DSを出力する。たとえば、図31に示すように、計数された階調レベル数が所定の値Thc以上から所定の値Thdまでの範囲で特殊画像用効果調整信号DSの信号レベル(値)を増加させる。
このように閾値を設けることにより、効果調整信号発生部704は、特殊画像が含まれる閾値「Thc」以下の場合は視覚効果を完全になくした特殊画像用効果調整信号DSを生成できる。一方、効果調整信号発生部704は、特殊画像でない通常の画像が含まれる閾値「Thd」以上の場合は視覚効果を弱めずに処理するための特殊画像用効果調整信号DSを生成できる。図31において、横軸は階調レベル数、縦軸は特殊画像用効果調整信号DSの出力である。なお、出力される特殊画像用効果調整信号DSの値の範囲を「0.0」から「1.0」としたが、視覚処理の強度に応じて「0.2」から「1.0」などに調整するようにしてもよい。また、特殊画像用効果調整信号DSの値が大きいほど視覚処理の効果が強いものになるように、視覚処理装置1001を構成する。
以上のように、変形例1の特殊画像検出部700によれば、画像信号から画像情報の偏りに応じて特殊画像の度合いを検出でき、特殊画像検出部2140を特殊画像検出部700に置き換えることが可能となる。
つぎに、変形例2に係る特殊画像検出部80について説明する。変形例2に係る特殊画像検出部80では、画像信号ISの画像中における濃淡が変化しない領域の割合から統計的な情報の偏りを検出する。濃淡が変化しない領域は、画像の平坦度合いにより検出することができる。この平坦度合いを検出する方法として、画像信号ISから隣接画素との輝度差が所定の値以下となる類似画素が連続している連続長を検出し、検出された複数の連続長を平均した平均連続長を検出する方法を採る。これにより、特殊画像の度合いを検出することができる。特殊画像では、濃淡が一定である領域が広いため、画像中における平坦度合いは高くなり、類似輝度の画素が多く連続する。つまり、統計的な情報の偏りから特殊画像の度合いを検出できる。
図32、図33および図34を用いて、画像信号から類似した輝度信号が連続するときの連続長を検出する変形例2の場合について説明する。
図32は変形例2の特殊画像検出部80の構成を示すブロック図、図33は変形例2の連続長を説明するための説明図、図34は変形例2の特殊画像用効果調整信号DSを説明するための説明図である。
図32に示すように、変形例2の特殊画像検出部80は、画像信号ISから隣接画素との輝度差が所定の値以下となる類似画素を検出する類似輝度検出部81と、類似画素が連続している連続長を検出する連続長検出部82と、連続長検出部82で検出された複数の連続長を平均することで平均連続長を算出する平均連続長算出部83と、平均連続長に応じて特殊画像用効果調整信号DSを出力する効果調整信号発生部84とを備えている。
類似輝度検出部81は、画像信号から隣接画素との輝度差が所定の値以下となる類似画素を検出する。所定の値は、あらかじめ実験的に求められる値であり、求められる機器の画質仕様により決定される。
連続長検出部82は、類似画素が連続している連続長を検出する。たとえば、図33に示すように、縦方向503、縦方向504および縦方向505などの縦方向と、横方向500、横方向501および横方向502などの横方向とにおいて、類似画素が連続している画素数を連続長として検出する。
平均連続長算出部83は、連続長検出部82で検出された複数の連続長を平均することで平均連続長を算出する。
効果調整信号発生部84は、平均連続長に応じて、平均連続長が長くなるほど特殊画像用効果調整信号DSの信号レベル(値)を小さくするように出力する。たとえば、図34に示すように、検出された平均連続長が所定の値「The」以上から所定の値「Thf」までの範囲で特殊画像用効果調整信号DSの信号レベル(値)を減少させる。ここで、横軸は平均連続長、縦軸は特殊画像用効果調整信号DSの出力である。
このように閾値を設けることにより、効果調整信号発生部84は、特殊画像でない通常の画像が含まれる閾値「The」以下の場合は視覚効果を弱めずに処理するための特殊画像用効果調整信号DSを生成できる。一方、効果調整信号発生部84は、特殊画像が含まれる閾値「Thf」以上の場合は視覚効果を完全になくした特殊画像用効果調整信号DSを生成できる。
なお、出力される特殊画像用効果調整信号DSの値の範囲を「0.0」から「1.0」としたが、視覚処理の強度に応じて「0.2」から「1.0」などに調整するようにしてもよい。また、特殊画像用効果調整信号DSの値が大きいほど視覚処理の効果が強いものになるように、視覚処理装置1001を構成する。
以上のように、変形例2の特殊画像検出部80によれば、画像信号から画像情報の偏りを有する特殊画像の度合いを検出でき、特殊画像検出部2140を特殊画像検出部80に置き換えることが可能となる。
つぎに、変形例3に係る特殊画像検出部90について説明する。変形例3では、画像信号ISの画像中における濃淡が変化する領域の割合から統計的な情報の偏りを検出する。濃淡が変化する領域は、画像中のエッジ成分により検出することができる。ここでは、画像中のエッジ成分として、分割された複数のブロックから高周波成分を含む高周波ブロックを検出し、分割されたブロックの全数に対する高周波ブロックの数の割合を検出することで、特殊画像である度合いを検出する。
図35、図36および図37を用いて、高周波ブロックの数の割合を検出する変形例3の場合について説明する。図35は変形例3の特殊画像検出部90の構成を示すブロック図、図36は変形例3のブロック画像を説明するための説明図、図37は変形例3の特殊画像用効果調整信号DSを説明するための説明図である。
図35に示すように、変形例3の特殊画像検出部90は、複数のブロックに分割された画像信号ISから高周波成分を含む高周波ブロックを検出する高周波ブロック検出部91と、全ブロック数に対する高周波ブロック数の割合を検出する高周波ブロック密度検出部92と、高周波ブロック密度検出部92で検出されたブロック数の割合に応じて効果調整信号を出力する効果調整信号発生部93とを備える。
高周波ブロック検出部91は、入力された画像信号がMPEGやJPEGなどの符号化された圧縮画像である場合、符号化ブロックごとに高周波成分を検出することができる。たとえば、符号化ブロックごとのAC係数を検出することで高周波成分を抽出できる。
高周波ブロック検出部91は、所定の値以上の高周波成分が検出されたときのブロックを高周波ブロックと判断する。
図36に示すように、たとえば、特殊画像200が複数のブロックに分割され、ブロックごとに高周波成分を検出する場合について説明する。
高周波ブロック検出部91は、ブロック600には画像パターンのエッジが含まれるため、高周波成分を検出し、「高周波ブロックである」と判定する。一方、高周波ブロック検出部91は、ブロック601、ブロック602はほぼ一定の濃淡値であるため、高周波成分を検出できず、それぞれを「高周波ブロックでない」と判定する。以下、分割されたすべてのブロックに対して、同様に判定を行う。
高周波ブロック密度検出部92は、複数に分割された全ブロック数に対する高周波ブロック数の割合(以下、「ブロック密度」という)を検出する。
効果調整信号発生部93は、ブロック密度に応じて、ブロック密度が高いほど特殊画像用効果調整信号DSの値を大きくするようにして、特殊画像用効果調整信号DSを出力する。たとえば、図37に示すように、検出されたブロック密度が所定の値Thg以上から所定の値Thhまでの範囲で特殊画像用効果調整信号DSの値を増加させる。このように閾値を設けることにより、効果調整信号発生部93は、特殊画像が含まれる閾値「Thg」以下の場合は視覚効果を完全になくした特殊画像用効果調整信号DSを生成できる。一方、効果調整信号発生部93は、特殊画像でない通常の画像が含まれる閾値「Thh」以上の場合は視覚効果を弱めずに処理するための特殊画像用効果調整信号DSを生成できる。ここで、横軸はブロック密度、縦軸は特殊画像用効果調整信号DSの出力である。なお、出力される特殊画像用効果調整信号DSの値の範囲を「0.0」から「1.0」としたが、視覚処理の強度に応じて「0.2」から「1.0」などに調整するようにしてもよい。また、特殊画像用効果調整信号DSの値が大きいほど視覚処理の効果が強いものになるように、視覚処理装置1001を構成する。
以上のように、変形例3の特殊画像検出部90によれば、画像信号ISから画像情報の偏りを有する特殊画像の度合いを検出でき、特殊画像検出部2140を特殊画像検出部90に置き換えることが可能となる。
なお、画像信号が縮小されているサムネイル画像などの縮小画像から統計的な情報の偏りを有する特殊画像を検出し、この統計的な情報の偏りにもとづいて効果調整信号を出力するようにしてもよい。
また、画像信号と特殊画像検出部2140、700、80または90との間に画像信号を縮小する縮小処理部(図示せず)を備え、縮小処理部で生成された縮小画像から統計的な情報の偏りを有する特殊画像を検出し、この統計的な情報の偏りにもとづいて効果調整信号を出力するようにしてもよい。
縮小画像を用いることにより、ノイズの影響を抑えながらエッジ近傍の平坦領域を検出できる。つまり、画像信号を平均した後で間引く縮小方法で生成された縮小画像は、ノイズ成分が低減されているので、ノイズの影響を抑えながら統計的な情報の偏りを検出することができる。また、縮小画像を用いれば、検出する画素数を削減でき、演算量を削減できる。
(実施の形態7)
本発明の実施の形態6に係る視覚処理装置1001では、効果調整信号MODに応じて画像信号ISと周辺画像情報(アンシャープ信号)USとの割合を変えて合成した合成信号MUSを出力し、視覚処理部30は効果調整部1020からの合成信号MUSにしたがって画像信号を視覚処理した処理出力OSを出力するようにしたが、本発明の実施の形態7に係る視覚処理装置1002では、効果調整部2021によって、視覚処理された処理出力OSと画像信号ISとを効果調整信号に応じて合成した合成出力OUTを出力するようにする。本発明の実施の形態7に係る視覚処理装置1002について、図38を用いて説明する。
図38は本発明の実施の形態7における視覚処理装置1002の構成を示すブロック図である。以下、実施の形態6と同様の部分については、同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図38において、視覚処理部30は、画像信号ISと空間処理部10の出力USとにもとづいて処理出力OSを出力する。
効果調整部2021は、画像信号ISと処理出力OSとを、効果調整信号MODに応じて内分演算することで、視覚処理の効果を異ならせる。たとえば、効果調整部2021からの出力OUTは、以下の(式9)のように内分演算によって算出される。
OUT=OS×MOD+IS×(1.0−MOD) (式9)
なお、(式9)は、(式10)のように変形しても実現できる。
OUT=(OS−IS)×MOD+IS (式10)
以上のように、本発明の実施の形態7の視覚処理装置1002によれば、効果調整信号MODに応じて、処理信号OSと画像信号ISとの割合を変化させて合成した合成信号OUTを出力でき、視覚処理の効果を異ならせることができる。
なお、特殊画像検出部2140を本発明の実施の形態6の特殊画像検出部700に置き換えてもよい。これによっても、同様に特殊画像を検出でき、画像情報の偏りに応じた効果調整信号MODを生成できる。
また、特殊画像検出部2140を本発明の実施の形態6の特殊画像検出部80に置き換えてもよい。これによっても、同様に特殊画像を検出でき、画像情報の偏りに応じた効果調整信号MODを生成できる。
また、特殊画像検出部2140を本発明の実施の形態6の特殊画像検出部90に置き換えてもよい。これによっても、同様に特殊画像を検出でき、画像情報の偏りに応じた効果調整信号MODを生成できる。
(実施の形態8)
本発明の実施の形態6に係る視覚処理装置1001では、効果調整信号MODに応じて画像信号ISと周辺画像情報(アンシャープ信号)USとの割合を変えて合成した合成信号MUSを出力し、視覚処理部30は効果調整部1020からの合成信号MUSにしたがって画像信号を視覚処理した処理出力OSを出力するようにしたが、本発明の実施の形態8に係る視覚処理装置1003では、効果調整部2022は、効果調整信号MODに応じて視覚処理の効果の異なる複数のプロファイルそれぞれからの出力の割合を変えて合成したプロファイル(以下、「合成プロファイル」という)を作成し、視覚処理部30のLUTに設定するようにした実施形態について、図39を用いて説明する。
図39は本発明の実施の形態8における視覚処理装置1003の構成を示すブロック図である。以下、実施の形態6と同様の部分については、同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
効果調整部2022は、視覚処理の強度が異なる第3プロファイル6000と第4プロファイル6001とを効果調整信号MODに応じて内分演算により合成し、合成プロファイルを作成して視覚処理部30のLUTに設定する。なお、外分演算によって合成プロファイルを生成してもよい。
視覚処理部30は、LUTに設定された合成プロファイルにより、視覚処理の強弱、視覚効果の度合いを異ならせた視覚処理を行うことができる。
以上のように、本発明の実施の形態8の視覚処理装置1003によれば、効果調整信号MODに応じて視覚処理の強度、効果が異なる複数のプロファイルを合成し、合成プロファイルを視覚処理部30のLUTに設定することで、視覚処理の効果を異ならせることができる。
なお、特殊画像検出部2140を本発明の実施の形態6における特殊画像検出部700に置き換えてもよい。これによっても、同様に特殊画像を検出でき、情報の偏りに応じた効果調整信号MODを生成できる。
また、特殊画像検出部2140を本発明の実施の形態6における特殊画像検出部80に置き換えてもよい。これによっても、同様に特殊画像を検出でき、情報の偏りに応じた効果調整信号MODを生成できる。
また、特殊画像検出部2140を本発明の実施の形態6における特殊画像検出部90に置き換えてもよい。これによっても、同様に特殊画像を検出でき、情報の偏りに応じた効果調整信号MODを生成できる。
(実施の形態9)
本発明の実施の形態6から本発明の実施の形態8までの視覚処理装置では、2次元階調変換特性にもとづく階調変換値を出力するようにしていたが、本発明の実施の形態9では、ゲイン出力を用いて階調変換を行うゲイン型視覚処理システム1004について、図40、図41を用いて説明する。
図40は本発明の実施の形態9におけるゲイン型視覚処理システム1004の構成を示すブロック図、図41は2次元ゲイン特性を説明するための説明図である。以下、実施の形態6と同様の部分については、同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図40において、ゲイン型視覚処理システム1004は、画像信号ISを視覚処理したゲイン信号GAINを出力するゲイン型視覚処理装置4005と、ゲイン信号GAINと画像信号ISとを乗算する乗算器4011とを備えている。
また、ゲイン型視覚処理装置4005は、画像信号ISを視覚処理した処理信号OSを出力する視覚処理装置1001と、処理信号OSを画像信号ISで除算する除算器4012とを備えている。ここで、視覚処理装置1001は、画像信号ISの出力を視覚処理した階調変換値を出力するもので、この階調変換値を画像信号ISで除算することで、ゲイン型視覚処理装置4005を実現できる。
乗算器4011は、ゲイン型視覚処理装置4005で出力されるゲイン信号GAINと画像信号ISとを乗算し、画像信号ISを視覚処理した階調変換値を出力する。
なお、視覚処理部30において、図41に示す、2次元ゲイン特性を持つプロファイルを直接に用いて処理するようにしてもよい。ここで、図41の縦軸はゲイン出力GN、横軸は画像信号ISである。図41に示す2次元ゲイン特性は、図22に示す2次元階調特性のプロファイルの出力を画像信号ISで除算して得たものと等価である。この2次元ゲイン特性を持つプロファイルを視覚処理装置1001の視覚処理部30のLUTに設定してもよい。このように、2次元ゲイン特性のプロファイルを視覚処理部30のLUTにあらかじめ設定すれば、ゲイン出力GNとゲイン信号GAINは等価となるため、除算器12を削除してもゲイン型視覚処理装置4005を実現することができる。
以上のように、本発明の実施の形態9のゲイン型視覚処理システム1004において、ゲイン型視覚処理装置4005では、入力された画像信号ISの変化に対して視覚処理した処理信号の変化が小さいため、入力信号のビット数を削減でき、回路規模を削減出来る。また、視覚処理部30に2次元LUTが備えられた場合にはメモリ容量を削減することができる。
なお、本発明の実施の形態6の視覚処理装置1001は、本発明の実施の形態7における視覚処理装置1002に置き換えてもよい。これによっても、同様にゲイン型視覚処理装置4005を実現できる。
また、本発明の実施の形態6における視覚処理装置1001は、本発明の実施の形態8における視覚処理装置1003に置き換えてもよい。これによっても、同様にゲイン型視覚処理装置4005を実現できる。
以上のように、本発明の実施の形態6から本発明の実施の形態9によれば、特殊画像でない通常の画像が入力された場合には視覚処理効果を維持でき、特殊画像が入力された場合には副作用を抑えることができる。
(実施の形態10)
上記本発明の実施の形態で説明した視覚処理装置または視覚処理システムにおける空間処理機能、効果調整機能、視覚処理機能などの各種機能は、集積回路などを用いたハードウェアにより実施してもよいし、中央処理装置(以下、「CPU」という)、デジタル信号処理装置などを用いて動作するソフトウェアにより実施してもよい。また、上記各種機能をソフトウェアおよびハードウェアの混在処理により実現しても良い。
まず、上記各種機能をハードウェアで実施する場合は、本発明の実施の形態での各機能を個別に集積回路としてもよいし、一部またはすべてを含むように1チップ化された集積回路としてもよい。なお、ここでの集積回路とは、LSIに限らず、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
また、集積回路は、専用回路または汎用プロセッサーで実現してもよい。たとえば、半導体チップを製造した後、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、集積回路内部のセルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサーを利用してもよい。
さらには、半導体技術の進歩または派生する別技術による集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。たとえば、バイオ技術の進歩により、バイオコンピュータの適用などが考えられる。
つぎに、上記各種機能をソフトウェアで実施する場合について、図46を用いて説明する。
図46は、本発明の実施の形態におけるコンピュータの構成を示すブロック図である。
図46において、コンピュータ4612は、各種プログラムの命令を実行するCPU4600と、プログラムなどが格納されているリードオンリーメモリ4601(以下、「ROM4601」という)と、一時記憶のデータを格納するランダムアクセスメモリ4602(以下、「RAM4602」という)と、画像を入力する入力部4603と、画像を出力する出力部4604と、プログラムや各種データを記憶する記憶部4605とを備えている。
さらに、外部との通信を行う通信部4606と、情報記憶媒体を適宜接続するドライブ4607とを備えるようにしてもよい。
また、各機能部はバス4610を経由して制御信号、データなどの送受信を行う。
CPU4600は、ROM4601に記憶されているプログラムにしたがって各種機能の処理を実行する。
ROM4601は、プログラム、プロファイルなどを記憶する。
RAM4602は、CPU100により各種機能の処理に必要なデータを一時記憶する。
入力部4603には、画像を入力する。たとえば、電波を受信し、受信した受信信号を復号化することで映像信号を取得する。また、直接に有線を経由してデジタル画像を取得するようにしてもよい。
出力部4604は、画像を出力する。たとえば、液晶表示装置やプラズマディスプレイなどの表示装置に出力する。
記憶部4605は、磁気メモリなどで構成され、種々のプログラム、データを記憶する。
通信部4606は、ネットワーク111に接続され、ネットワーク111を経由してプログラムを取得、または必要に応じて記憶部4605に取得したプログラムをインストールするようにしてもよい。これにより、コンピュータ6は、通信部4606によりプログラムのダウンロードが可能となる。
ドライブ4607は、情報記憶媒体を適宜接続し、情報記憶媒体に記憶されている記憶情報を取得する。情報記憶媒体は、たとえば、磁気ディスク、光磁気ディスク、光ディスクなどのディスク4608、または半導体メモリなどのメモリカード4609などである。
なお、ディスク4608、または半導体メモリなどのメモリカード4609などに各種機能を実行するためのプログラム、プロファイルなどを記憶し、コンピュータ4612に、その情報を与えるようにしてもよい。
また、プログラムは、あらかじめコンピュータに専用のハードウェアで組み込んでもよいし、ROM4601、記憶部4605にあらかじめ組み込んで提供してもよい。
また、プログラムは、情報処理装置、テレビ、デジタルカメラ、携帯電話、PDAなどの画像を取り扱う機器に適用できる。プログラムは、画像を取り扱う機器に内蔵、あるいは接続され、上記実施形態で説明した視覚処理装置または視覚処理システムが実現する視覚処理と同様の視覚処理を実行する。
なお、視覚処理装置を表示装置などに適用した場合には、特殊画像を検出したときに表示モードを切り替えるようにしてもよい。
また、上記実施形態で説明した視覚処理装置の視覚処理部等を2次元LUTで構成する場合、参照される2次元LUT用のデータは、ハードディスク、ROMなどの記憶装置に格納されており、必要に応じて参照される。さらに、2次元LUTのデータは、視覚処理装置に直接的に接続される、あるいはネットワークを介して間接的に接続される2次元LUT用の2次元ゲインデータ(プロファイル)の提供装置から提供されるものであってもよい。
また、第1の視覚処理方法を実現する場合、例えば、コンピュータ4612に、効果調整信号に応じて視覚処理の効果を設定するための処理を行う効果調整ステップと、入力された画像信号に視覚処理を行う視覚処理ステップと、所定の目標レベルを設定する目標レベル設定ステップと、画像信号に対して所定の空間処理を行い、処理信号を出力する空間処理ステップと、を実行させる。そして、コンピュータ4612に、効果調整ステップでは、効果調整信号に応じて所定の目標レベルと処理信号とを合成した合成信号を出力させ、視覚処理ステップでは、合成された合成信号と画像信号とに基づいて画像信号を階調変換させる。
また、第2の視覚処理方法を実現する場合、例えば、コンピュータ4612に、効果調整信号に応じて視覚処理の効果を設定するための処理を行う効果調整ステップと、入力された画像信号に視覚処理を行う視覚処理ステップと、入力された画像信号の周辺画像情報を抽出する周辺画像情報抽出ステップと、視覚処理の効果を設定するための効果調整信号を出力する効果調整信号発生ステップと、を実行させる。そして、コンピュータ4612に、視覚処理ステップでは、画像信号と周辺画像情報とにもとづいて画像信号を視覚処理させ、効果調整ステップでは、効果調整信号に応じて視覚処理の効果を設定させる。
また、第3の視覚処理方法を実現する場合、例えば、コンピュータ4612に、第2の視覚処理方法を実現させ、さらに、効果調整信号発生ステップでは、画像信号からエッジ領域に隣接する平坦な領域を検出して効果調整信号を出力させる。
また、第4の視覚処理方法を実現する場合、例えば、コンピュータ4612に、効果調整信号に応じて視覚処理の効果を設定するための処理を行う効果調整ステップと、入力された画像信号に視覚処理を行う視覚処理ステップと、入力された画像信号の周辺画像情報を抽出する周辺画像情報抽出ステップと、画像信号から統計的な情報の偏りを有する特殊画像を検出し、統計的な情報の偏りの度合いにもとづいて効果調整信号を出力する特殊画像検出ステップと、を実行させる。そして、コンピュータ4612に、視覚処理ステップでは、画像信号と周辺画像情報とにもとづいて画像信号を視覚処理させ、効果調整ステップでは、効果調整信号に応じて視覚処理の効果を設定させる。
(実施の形態11)
次に、実施の形態11として、上記実施形態で説明した視覚処理装置の応用例とそれを用いたシステムを図42〜図46を用いて説明する。
図42は、コンテンツ配信サービスを実現するコンテンツ供給システムex100の全体構成を示すブロック図である。通信サービスの提供エリアを所望の大きさに分割し、各セル内にそれぞれ固定無線局である基地局ex107〜ex110が設置されている。
このコンテンツ供給システムex100は、例えば、インターネットex101にインターネットサービスプロバイダex102および電話網ex104、および基地局ex107〜ex110を介して、コンピュータex111、PDA(Personal Digital Assistant)ex112、カメラex113、携帯電話ex114、カメラ付きの携帯電話ex115などの各機器が接続される。
しかし、コンテンツ供給システムex100は図42のような組み合わせに限定されず、いずれかを組み合わせて接続するようにしてもよい。また、固定無線局である基地局ex107〜ex110を介さずに、各機器が電話網ex104に直接接続されてもよい。
カメラex113はデジタルビデオカメラなどの動画撮影が可能な機器である。また、携帯電話は、PDC(Personal Digital Communications)方式、CDMA(Code Division Multiple Access)方式、W−CDMA(Wideband−Code Division Multiple Access)方式、もしくはGSM(Global System for Mobile Communications)方式の携帯電話機、またはPHS(Personal Handyphone System)などであり、いずれでも構わない。
また、ストリーミングサーバex103は、カメラex113から基地局ex109、電話網ex104を通じて接続されており、カメラex113を用いてユーザが送信する符号化処理されたデータに基づいたライブ配信などが可能になる。撮影したデータの符号化処理はカメラex113で行っても、データの送信処理をするサーバなどで行ってもよい。また、カメラex116で撮影した動画データはコンピュータex111を介してストリーミングサーバex103に送信されてもよい。カメラex116はデジタルカメラなどの静止画、動画が撮影可能な機器である。この場合、動画データの符号化はカメラex116で行ってもコンピュータex111で行ってもどちらでもよい。また、符号化処理はコンピュータex111やカメラex116が有するLSIex117において処理することになる。なお、画像符号化・復号化用のソフトウェアをコンピュータex111などで読み取り可能な記録媒体である何らかの蓄積メディア(CD−ROM、フレキシブルディスク、ハードディスクなど)に組み込んでもよい。さらに、カメラ付きの携帯電話ex115で動画データを送信してもよい。このときの動画データは携帯電話ex115が有するLSIで符号化処理されたデータである。
このコンテンツ供給システムex100では、ユーザがカメラex113、カメラex116などで撮影しているコンテンツ(例えば、音楽ライブを撮影した映像など)を符号化処理してストリーミングサーバex103に送信する一方で、ストリーミングサーバex103は要求のあったクライアントに対して上記コンテンツデータをストリーム配信する。クライアントとしては、符号化処理されたデータを復号化することが可能な、コンピュータex111、PDAex112、カメラex113、携帯電話ex114などがある。このようにすることでコンテンツ供給システムex100は、符号化されたデータをクライアントにおいて受信して再生することができ、さらにクライアントにおいてリアルタイムで受信して復号化し、再生することにより、個人放送をも実現可能になるシステムである。
コンテンツの表示に際して、上記実施形態で説明した視覚処理装置を用いてもよい。例えば、コンピュータex111、PDAex112、カメラex113、携帯電話ex114などは、上記実施形態で示した視覚処理装置を備え、視覚処理方法、視覚処理プログラムを実現するものであってもよい。
また、ストリーミングサーバex103は、視覚処理装置に対して、インターネットex101を介して2次元ゲインデータ(プロファイル)を提供するものであってもよい。さらに、ストリーミングサーバex103は複数台存在し、それぞれ異なる2次元ゲインデータを提供するものであってもよい。さらに、ストリーミングサーバex103は2次元ゲインデータの作成を行うものであってもよい。このように、インターネットex101を介して、視覚処理装置が2次元ゲインデータを取得できる場合、視覚処理装置は予め視覚処理に用いる2次元ゲインデータを記憶しておく必要がなく、視覚処理装置の記憶容量を削減することも可能となる。また、インターネットex101介して接続される複数のサーバから2次元ゲインデータを取得できるため、異なる視覚処理を実現することが可能となる。
一例として携帯電話について説明する。
図43は、上記実施形態の視覚処理装置1を備えた携帯電話ex115を示す図である。携帯電話ex115は、基地局ex110との間で電波を送受信するためのアンテナex201、CCDカメラなどの映像、静止画を撮ることが可能なカメラ部ex203、カメラ部ex203で撮影した映像、アンテナex201で受信した映像などが復号化されたデータを表示する液晶ディスプレイなどの表示部ex202、操作キーex204群から構成される本体部、音声出力をするためのスピーカなどの音声出力部ex208、音声入力をするためのマイクなどの音声入力部ex205、撮影した動画もしくは静止画のデータ、受信したメールのデータ、動画のデータもしくは静止画のデータなど、符号化されたデータまたは復号化されたデータを保存するための記録メディアex207、携帯電話ex115に記録メディアex207を装着可能とするためのスロット部ex206を有している。記録メディアex207はSDカードなどのプラスチックケース内に電気的に書き換えや消去が可能な不揮発性メモリであるEEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)の一種であるフラッシュメモリ素子を格納したものである。
さらに、携帯電話ex115について図44を用いて説明する。携帯電話ex115は表示部ex202および操作キーex204を備えた本体部の各部を統括的に制御するようになされた主制御部ex311に対して、電源回路部ex310、操作入力制御部ex304、画像符号化部ex312、カメラインターフェース部ex303、LCD(Liquid Crystal Display)制御部ex302、画像復号化部ex309、多重分離部ex308、記録再生部ex307、変復調回路部ex306および音声処理部ex305が同期バスex313を介して互いに接続されている。
電源回路部ex310は、ユーザの操作により終話および電源キーがオン状態にされると、バッテリパックから各部に対して電力を供給することによりカメラ付デジタル携帯電話ex115を動作可能な状態に起動する。
携帯電話ex115は、CPU、ROM、RAMなどでなる主制御部ex311の制御に基づいて、音声通話モード時に音声入力部ex205で集音した音声信号を音声処理部ex305によってディジタル音声データに変換し、これを変復調回路部ex306でスペクトラム拡散処理し、送受信回路部ex301でディジタルアナログ変換処理および周波数変換処理を施した後にアンテナex201を介して送信する。また携帯電話ex115は、音声通話モード時にアンテナex201で受信した受信信号を増幅して周波数変換処理およびアナログディジタル変換処理を施し、変復調回路部ex306でスペクトラム逆拡散処理し、音声処理部ex305によってアナログ音声信号に変換した後、これを音声出力部ex208を介して出力する。
さらに、データ通信モード時に電子メールを送信する場合、本体部の操作キーex204の操作によって入力された電子メールのテキストデータは操作入力制御部ex304を介して主制御部ex311に送出される。主制御部ex311は、テキストデータを変復調回路部ex306でスペクトラム拡散処理し、送受信回路部ex301でディジタルアナログ変換処理および周波数変換処理を施した後にアンテナex201を介して基地局ex110へ送信する。
データ通信モード時に画像データを送信する場合、カメラ部ex203で撮像された画像データをカメラインターフェース部ex303を介して画像符号化部ex312に供給する。また、画像データを送信しない場合には、カメラ部ex203で撮像した画像データをカメラインターフェース部ex303およびLCD制御部ex302を介して表示部ex202に直接表示することも可能である。
画像符号化部ex312は、カメラ部ex203から供給された画像データを圧縮符号化することにより符号化画像データに変換し、これを多重分離部ex308に送出する。また、このとき同時に携帯電話ex115は、カメラ部ex203で撮像中に音声入力部ex205で集音した音声を音声処理部ex305を介してディジタルの音声データとして多重分離部ex308に送出する。
多重分離部ex308は、画像符号化部ex312から供給された符号化画像データと音声処理部ex305から供給された音声データとを所定の方式で多重化し、その結果得られる多重化データを変復調回路部ex306でスペクトラム拡散処理し、送受信回路部ex301でディジタルアナログ変換処理および周波数変換処理を施した後にアンテナex201を介して送信する。
データ通信モード時にホームページなどにリンクされた動画像ファイルのデータを受信する場合、アンテナex201を介して基地局ex110から受信した受信信号を変復調回路部ex306でスペクトラム逆拡散処理し、その結果得られる多重化データを多重分離部ex308に送出する。
また、アンテナex201を介して受信された多重化データを復号化するには、多重分離部ex308は、多重化データを分離することにより画像データの符号化ビットストリームと音声データの符号化ビットストリームとに分け、同期バスex313を介して当該符号化画像データを画像復号化部ex309に供給するとともに当該音声データを音声処理部ex305に供給する。
次に、画像復号化部ex309は、画像データの符号化ビットストリームを復号化することにより再生動画像データを生成し、これをLCD制御部ex302を介して表示部ex202に供給し、これにより、例えばホームページにリンクされた動画像ファイルに含まれる動画データが表示される。このとき同時に音声処理部ex305は、音声データをアナログ音声信号に変換した後、これを音声出力部ex208に供給し、これにより、例えばホームページにリンクされた動画像ファイルに含まる音声データが再生される。
以上の構成において、画像復号化部ex309は、上記実施形態の視覚処理装置を備えていてもよい。
なお、上記システムの例に限らず、最近は衛星、地上波によるディジタル放送が話題となっており、図45に示すようにディジタル放送用システムにも上記実施形態で説明した視覚処理装置を組み込むことができる。具体的には、放送局ex409では映像情報の符号化ビットストリームが電波を介して通信または放送衛星ex410に伝送される。これを受けた放送衛星ex410は、放送用の電波を発信し、この電波を衛星放送受信設備を持つ家庭のアンテナex406で受信し、テレビ(受信機)ex401またはセットトップボックス(STB)ex407などの装置により符号化ビットストリームを復号化してこれを再生する。ここで、テレビ(受信機)ex401またはSTBex407などの装置が上記実施形態で説明した視覚処理装置を備えていてもよい。また、上記実施形態の視覚処理方法を用いるものであってもよい。さらに、視覚処理プログラムを備えていてもよい。また、記録媒体であるCDやDVDなどの蓄積メディアex402に記録した符号化ビットストリームを読み取り、復号化する再生装置ex403にも上記実施形態で説明した視覚処理装置、視覚処理方法、視覚処理プログラムを実装することが可能である。この場合、再生された映像信号はモニタex404に表示される。また、ケーブルテレビ用のケーブルex405または衛星/地上波放送のアンテナex406に接続されたSTBex407内に上記実施形態で説明した視覚処理装置、視覚処理方法、視覚処理プログラムを実装し、これをテレビのモニタex408で再生する構成も考えられる。このときSTBではなく、テレビ内に上記実施形態で説明した視覚処理装置を組み込んでもよい。また、アンテナex411を有する車ex412で衛星ex410からまたは基地局ex107などから信号を受信し、車ex412が有するカーナビゲーションex413などの表示装置に動画を再生することも可能である。
さらに、画像信号を符号化し、記録媒体に記録することもできる。具体例としては、DVDディスクex421に画像信号を記録するDVDレコーダや、ハードディスクに記録するディスクレコーダなどのレコーダex420がある。さらにSDカードex422に記録することもできる。レコーダex420が上記実施形態の視覚処理装置を備えていれば、DVDディスクex421やSDカードex422に記録した画像信号を補間して再生し、モニタex408に表示することができる。
なお、カーナビゲーションex413の構成は、例えば図44に示す構成のうち、カメラ部ex203とカメラインターフェース部ex303、画像符号化部ex312を除いた構成が考えられ、同様なことがコンピュータex111やテレビ(受信機)ex401などでも考えられる。
また、上記携帯電話ex114などの装置は、符号化器・復号化器を両方持つ送受信型の装置の他に、符号化器のみの送信装置、復号化器のみの受信装置の3通りの実装形式が考えられる。
なお、本発明の具体的な構成は、前述の実施形態に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更および修正が可能である。
[付記]
本発明は、次のように表現することも可能である。
(付記1)
入力された画像信号を視覚処理して出力する視覚処理装置において、
効果調整信号に応じて視覚処理の効果を設定するための処理を行う効果調整部と、
前記画像信号に視覚処理を行う視覚処理部と、
を備える視覚処理装置。
(付記2)
所定の目標レベルを設定する目標レベル設定部と、
前記画像信号に対して所定の空間処理を行い、処理信号を出力する空間処理部と、
をさらに備え、
前記効果調整部は、視覚処理の効果を設定するための前記効果調整信号に応じて前記所定の目標レベルと前記処理信号とを合成した合成信号を出力し、
前記視覚処理部は、前記合成信号と前記画像信号とに基づいて前記画像信号を階調変換する、
付記1に記載の視覚処理装置。
(付記3)
所定の目標レベルを設定する目標レベル設定部と、
前記画像信号に対して所定の空間処理を行い、処理信号を出力する空間処理部と、
前記画像信号を補正する補正部と、
をさらに備え、
前記効果調整部は、視覚処理の効果を設定するための前記効果調整信号に応じて前記所定の目標レベルと前記処理信号とを合成した合成信号を出力し、
前記視覚処理部は、前記合成信号と前記画像信号とに基づいてゲイン信号を出力し、
前記補正部は、前記ゲイン信号に基づいて前記画像信号を補正する、
付記1に記載の視覚処理装置。
(付記4)
前記画像信号に対して所定の空間処理を行い、処理信号を出力する空間処理部をさらに備え、
前記効果調整部は、視覚処理の効果を設定するための前記効果調整信号に応じて前記画像信号と前記処理信号とを合成した合成信号を出力し、
前記視覚処理部は、前記合成信号と前記画像信号とに基づいて前記画像信号を階調変換する、
付記1に記載の視覚処理装置。
(付記5)
前記画像信号に対して所定の空間処理を行い、処理信号を出力する空間処理部と、
前記画像信号を補正する補正部と、
をさらに備え、
前記効果調整部は、視覚処理の効果を設定するための前記効果調整信号に応じて前記画像信号と前記処理信号とを合成した合成信号を出力し、
前記視覚処理部は、合成された前記合成信号と前記画像信号とに基づいてゲイン信号を出力し、
前記補正部は、前記ゲイン信号に基づいて前記画像信号を補正する、
付記1に記載の視覚処理装置。
(付記6)
前記視覚処理部は、2次元ルックアップテーブルを有する、
付記1から付記5のいずれか1項に記載の視覚処理装置。
(付記7)
入力された前記画像信号の周辺画像情報を抽出する周辺画像情報抽出部と、
前記視覚処理の効果を設定するための前記効果調整信号を出力する効果調整信号発生部と、
をさらに備え、
前記視覚処理部は、前記画像信号と前記周辺画像情報とにもとづいて前記画像信号を視覚処理し、
前記効果調整部は、前記効果調整信号に応じて前記視覚処理の効果を設定する、
付記1に記載の視覚処理装置。
(付記8)
前記効果調整信号発生部は、前記画像信号からエッジ領域に隣接する領域を検出して前記効果調整信号を出力する、
付記7に記載の視覚処理装置。
(付記9)
前記効果調整信号発生部は、前記画像信号からエッジ領域に隣接する平坦な領域を検出して前記効果調整信号を出力する、
付記8に記載の視覚処理装置。
(付記10)
前記効果調整信号発生部は、前記周辺画像情報の変化量に応じて前記効果調整信号を出力する、
付記8または付記9に記載の視覚処理装置。
(付記11)
前記効果調整信号発生部は、
前記画像信号から隣接領域との輝度差が所定の値以下となる平坦領域の平坦度合いを検出する平坦検出部と、
前記画像信号から隣接領域との輝度差が所定の値以上となるエッジ領域のエッジ量を検出するエッジ検出部と、
を有し、
前記効果調整信号発生部は、前記平坦検出部と前記エッジ検出部との出力にもとづいて前記効果調整信号を出力する、
付記8または付記9に記載の視覚処理装置。
(付記12)
前記効果調整部は、前記効果調整信号に応じて、前記画像信号と前記周辺画像情報とを合成した第1の合成信号を出力し、
前記視覚処理部は、前記第1の合成信号と前記画像信号とにもとづいて前記画像信号を視覚処理する、
付記7から付記11までのいずれか1項に記載の視覚処理装置。
(付記13)
前記効果調整部は、前記効果調整信号に応じて、前記画像信号と前記視覚処理部で視覚処理された出力とを合成した第2の合成信号を出力する、
付記7から付記11までのいずれか1項に記載の視覚処理装置。
(付記14)
入力された前記画像信号の周辺画像情報を抽出する周辺画像情報抽出部と、
前記画像信号から統計的な情報の偏りを有する特殊画像である度合いを前記統計的な情報の偏りにもとづいて検出し、検出された度合いを前記効果調整信号として出力する特殊画像検出部と、
をさらに備え、
前記視覚処理部は、前記画像信号と前記周辺画像情報とにもとづいて前記画像信号を視覚処理した処理信号を出力し、
前記効果調整部は、前記効果調整信号に応じて前記視覚処理の効果を設定するように前記視覚処理部を制御する、
付記1に記載の視覚処理装置。
(付記15)
前記特殊画像検出部は、前記画像信号の画像中における濃淡が変化する領域の割合または濃淡が変化しない領域の割合にもとづいて前記統計的な情報の偏りを検出する、
付記14に記載の視覚処理装置。
(付記16)
前記特殊画像検出部は、前記濃淡が変化する領域の割合が少ないとき、または濃淡が変化しない領域の割合が多いときに前記特殊画像である度合いを高くする、
付記15に記載の視覚処理装置。
(付記17)
前記特殊画像検出部は、前記画像中のエッジ成分を検出することで前記濃淡が変化する領域の割合を検出する、
付記16に記載の視覚処理装置。
(付記18)
前記特殊画像検出部は、前記画像中の平坦度合いを検出することで前記濃淡が変化しない領域の割合を検出する、
付記16に記載の視覚処理装置。
(付記19)
前記特殊画像検出部は、階調レベル数または類似画素の連続長にもとづいて前記平坦度合いを検出する、
付記18に記載の視覚処理装置。
(付記20)
前記特殊画像検出部は、
前記画像信号から画素ごとにエッジ量を検出するエッジ検出部と、
前記エッジ量が所定の値以上であるエッジ画素を検出し、前記画像信号の全画素数に対する前記エッジ画素数の割合を算出するエッジ密度算出部と、
前記割合に応じて前記効果調整信号を出力する第1の効果調整信号発生部と、
を有する、
付記17に記載の視覚処理装置。
(付記21)
前記特殊画像検出部は、
複数のブロックに分割された前記画像信号から高周波成分を含む高周波ブロックを検出する高周波ブロック検出部と、
前記複数のブロック数に対する前記高周波ブロック数の割合を検出する高周波ブロック密度検出部と、
前記割合に応じて前記効果調整信号を出力する第2の効果調整信号発生部と、
を有する、
付記17に記載の視覚処理装置。
(付記22)
前記特殊画像検出部は、
前記画像信号から階調レベルごとの頻度を検出する頻度検出部と、
前記階調レベルごとの前記頻度と所定の閾値とを比較し、前記所定の閾値より前記頻度が大きい階調レベルを検出する頻度判定部と、
前記頻度判定部により前記頻度が大きいと判定された前記階調レベル数を検出する階調数検出部と、
前記階調レベル数に応じて前記効果調整信号を出力する第3の効果調整信号発生部と、
を有する、
付記19に記載の視覚処理装置。
(付記23)
前記特殊画像検出部は、
前記画像信号から隣接画素との輝度差が所定の値以下となる類似画素を検出する類似輝度検出部と、
前記類似画素が連続している連続長を検出する連続長検出部と、
前記連続長検出部で検出された複数の前記連続長を平均することで平均連続長を算出する平均連続長算出部と、
前記平均連続長に応じて前記効果調整信号を出力する第4の効果調整信号発生部と、
を有する、
付記19に記載の視覚処理装置。
(付記24)
前記効果調整部は、前記効果調整信号に応じて前記画像信号と前記周辺画像情報との割合を変えて合成した第1の合成信号を出力し、
前記視覚処理部は、前記第1の合成信号と前記画像信号とにもとづいて前記画像信号を前記視覚処理する、
付記14から付記23までのいずれか1項に記載の視覚処理装置。
(付記25)
前記効果調整部は、前記効果調整信号に応じて前記画像信号と前記処理信号との割合を変えて合成した第2の合成信号を出力する、
付記14から付記23までのいずれか1項に記載の視覚処理装置。
(付記26)
前記視覚処理部は、2次元ルックアップテーブルを有し、前記2次元ルックアップテーブルに設定される特性データにもとづいて前記視覚処理を行い、
前記効果調整部は、前記効果調整信号に応じて前記視覚処理の効果が異なる複数の前記特性データの割合を変えて合成した特性データを前記視覚処理部に設定する、
付記14から付記23までのいずれか1項に記載の視覚処理装置。
(付記27)
前記特殊画像検出部は、前記画像信号が縮小されている縮小画像を入力し、前記縮小画像から前記統計的な情報の偏りを有する前記特殊画像を検出し、前記統計的な情報の偏りにもとづいて前記効果調整信号を出力する、
付記14から付記26までのいずれか1項に記載の視覚処理装置。
(付記28)
前記特殊画像検出部は、前記画像信号がフレーム画像のときにはひとつ以上前のフレーム画像より、もしくは前記画像信号がフィールド画像のときにはひとつ以上前のフィールド画像から前記統計的な情報の偏りを検出する、
付記14から付記27までのいずれか1項に記載の視覚処理装置。
(付記29)
前記効果調整信号を連続的に変化させるための連続変化処理部をさらに備え、
前記連続変化処理部は、前記効果調整信号がフレーム単位で出力されるときは前記フレーム間で、前記効果調整信号がフィールド単位で出力されるときは前記フィールド間で、前記効果調整信号を連続的に変化させる、
付記28に記載の視覚処理装置。
(付記30)
通信または放送された画像データを受信するデータ受信部と、
受信された前記画像データを映像データに復号する復号部と、
復号された前記映像データを視覚処理して出力信号を出力する付記1から付記29のいずれか1項に記載の視覚処理装置と、
前記視覚処理装置により視覚処理された前記出力信号の表示を行う表示部と、
を備える表示装置。
(付記31)
入力された画像信号を視覚処理して出力する視覚処理方法において、
効果調整信号に応じて視覚処理の効果を設定するための処理を行う効果調整ステップと、
前記画像信号に視覚処理を行う視覚処理ステップと、
を有する視覚処理方法。
(付記32)
所定の目標レベルを設定する目標レベル設定ステップと、
前記画像信号に対して所定の空間処理を行い、処理信号を出力する空間処理ステップと、をさらに有し、
前記効果調整ステップは、効果調整信号に応じて前記所定の目標レベルと前記処理信号とを合成した合成信号を出力し、
前記視覚処理ステップは、合成された前記合成信号と前記画像信号とに基づいて前記画像信号を階調変換する、
付記31に記載の視覚処理方法。
(付記33)
入力された画像信号の周辺画像情報を抽出する周辺画像情報抽出ステップと、
前記視覚処理の効果を設定するための前記効果調整信号を出力する効果調整信号発生ステップと、
をさらに有し、
前記視覚処理ステップは、前記画像信号と前記周辺画像情報とにもとづいて前記画像信号を視覚処理し、
前記効果調整ステップは、前記効果調整信号に応じて前記視覚処理の効果を設定する、
付記31に記載の視覚処理方法。
(付記34)
前記効果調整信号発生ステップは、前記画像信号からエッジ領域に隣接する平坦な領域を検出して前記効果調整信号を出力する、
付記33に記載の視覚処理方法。
(付記35)
入力された画像信号の周辺画像情報を抽出する周辺画像情報抽出ステップと、
前記画像信号から統計的な情報の偏りを有する特殊画像を検出し、前記統計的な情報の偏りの度合いにもとづいて前記効果調整信号を出力する特殊画像検出ステップと、
をさらに有し、
前記視覚処理ステップは、前記画像信号と前記周辺画像情報とにもとづいて前記画像信号を視覚処理し、
前記効果調整ステップは、前記効果調整信号に応じて前記視覚処理の効果を設定する、
付記31に記載の視覚処理方法。
(付記36)
入力された画像信号を視覚処理して出力する視覚処理を行うためにコンピュータに、
効果調整信号に応じて視覚処理の効果を設定するための制御信号を出力する効果調整ステップと、
前記制御信号と前記画像信号とに基づいて前記画像信号を視覚処理する視覚処理ステップと、
を実行させるプログラム。
(付記37)
コンピュータに、
所定の目標レベルを設定する目標レベル設定ステップと、
前記画像信号に対して所定の空間処理を行い、処理信号を出力する空間処理ステップと、
をさらに実行させるためのプログラムであって、
前記効果調整ステップは、視覚処理の効果を設定するための前記効果調整信号に応じて前記所定の目標レベルと前記処理信号とを合成した合成信号を出力し、
前記視覚処理ステップは、合成された前記合成信号と前記画像信号とに基づいて前記画像信号を階調変換する、
付記36に記載のプログラム。
(付記38)
コンピュータに、
入力された画像信号の周辺画像情報を抽出する周辺画像情報抽出ステップと、
前記視覚処理の効果を設定するための前記効果調整信号を出力する効果調整信号発生ステップと、
をさらに実行させるためのプログラムであって、
前記視覚処理ステップは、前記画像信号と前記周辺画像情報とにもとづいて前記画像信号を視覚処理し、
前記効果調整ステップは、前記効果調整信号に応じて前記視覚処理の効果を異ならせるように調整する、
付記36に記載のプログラム。
(付記39)
前記効果調整信号発生ステップは、前記画像信号からエッジ領域に隣接する平坦な領域を検出して前記効果調整信号を出力する、
付記38に記載のプログラム。
(付記40)
コンピュータに、
入力された画像信号の周辺画像情報を抽出する周辺画像情報抽出ステップと、
前記画像信号から統計的な情報の偏りを有する特殊画像を検出し、前記統計的な情報の偏りの度合いにもとづいて効果調整信号を出力する特殊画像検出ステップと、
をさらに実行させるためのプログラムであって、
前記視覚処理ステップは、前記画像信号と前記周辺画像情報とにもとづいて前記画像信号を視覚処理し、
前記効果調整ステップは、前記効果調整信号に応じて前記視覚処理の効果を設定する、
付記38に記載のプログラム。
(付記41)
付記1から付記29のいずれか1項に記載の視覚処理装置を含む集積回路。
本発明に係る視覚処理装置、表示装置、視覚処理方法、プログラムおよび集積回路によれば、急峻なエッジ領域を有する画像や特殊画像が入力された場合であっても、副作用を抑制することができ、かつ、簡単な構成で、画像の視覚処理の強さをリアルタイムに変更することができるので、カラーテレビジョン受像機、携帯装置、情報処理装置、デジタルスチルカメラ、ゲーム機器などの表示装置、プロジェクタ、プリンタなどの出力装置に利用することができる。
本発明の実施形態1における視覚処理装置のブロック図 同実施形態における目標レベル設定部における特性図 同実施形態におけるアンシャープ信号USおよび出力信号OSの説明図 同実施形態における局所コントラスト特性についての説明図 同実施形態におけるDR圧縮特性の説明図 同実施形態における視覚処理装置の変形例1のブロック図 同実施形態における階調特性の説明図 同実施形態におけるゲイン特性の説明図 本発明の実施の形態1の視覚処理装置の構成を示すブロック図 同2次元階調特性を説明するための説明図 同処理信号OSの出力を説明するための説明図 同制御信号発生部の構成を示すブロック図 同効果調整信号の出力を説明するための説明図 同視覚処理装置の動作を説明するフローチャート 同変形例の制御信号発生部の構成を示すブロック図 同変形例の効果調整信号を説明するための説明図 本発明の実施の形態2における視覚処理装置の構成を示すブロック図 本発明の実施の形態3における視覚処理装置の構成を示すブロック図 本発明の実施の形態4における視覚処理システムの構成を示すブロック図 同2次元ゲイン特性を説明するための説明図 本発明の実施の形態6の視覚処理装置の構成を示すブロック図 同2次元階調特性を説明するための説明図 同処理信号の出力を説明するための説明図 同特殊画像検出部の構成を示すブロック図 同特殊画像を説明するための説明図 同エッジ画素を説明するための説明図 同効果調整信号の出力を説明するための説明図 同視覚処理装置の動作を説明するフローチャートおよび連続変化処理部の構成図 同変形例1の特殊画像検出部の構成を示すブロック図 同変形例1の頻度検出部で検出される頻度分布を説明するための説明図 同変形例1の効果調整信号を説明するための説明図 同変形例2の特殊画像検出部の構成を示すブロック図 同変形例2の連続長を説明するための説明図 同変形例2の効果調整信号を説明するための説明図 同変形例3の特殊画像検出部の構成を示すブロック図 同変形例3のブロック画像を説明するための説明図 同変形例3の効果調整信号を説明するための説明図 本発明の実施の形態7における視覚処理装置の構成を示すブロック図 本発明の実施の形態8における視覚処理装置の構成を示すブロック図 本発明の実施の形態9における視覚処理システムの構成を示すブロック図 同2次元ゲイン特性を説明するための説明図 本発明の実施形態2におけるコンテンツ供給システムの全体構成図 同実施形態における視覚処理装置を搭載する携帯電話の正面図 同実施形態における携帯電話の全体構成について説明するブロック図 同実施形態におけるディジタル放送用システムの全体構成についての説明図 同実施形態におけるコンピュータのシステムの例を説明するブロック図 従来の視覚処理装置のブロック図 同装置における階調変換の特性図
符号の説明
1、20、101、102、103、104、1001、1002、1003、1004 視覚処理装置
2、10 空間処理部
3、21、30、31、32 視覚処理部
4 目標レベル設定部
5、1020、1021、1022、2021、2022 効果調整部
22 乗算部
40 制御信号発生部
41 エッジ検出部
42 エッジ近傍検出部
43 平坦検出部
44、2144、704、84、93 効果調整信号発生部
2140、700、80、90 特殊画像検出部
50 連続変化処理部
2141 エッジ検出部
2142 エッジ量判定部
2143 エッジ密度算出部
2144 効果調整信号発生部
701 頻度検出部
702 頻度判定部
703 階調数検出部
81 類似輝度検出部
82 連続長検出部
83 平均連続長算出部
91 高周波ブロック検出部
92 高周波ブロック密度検出部
1905、4005 ゲイン型視覚処理装置

Claims (5)

  1. 入力された画像信号を視覚処理して出力する視覚処理装置において、
    前記画像信号に対して所定の空間処理を行い、処理信号を出力する空間処理部と、
    所定の目標レベルを設定する目標レベル設定部と、
    視覚処理の効果を設定するための効果調整信号に応じて、前記所定の目標レベルと前記処理信号とを合成した合成信号を出力する効果調整部と、
    前記合成信号と前記画像信号とによって決定されるゲイン信号に基づいて、入力された画像信号に対して補正処理を行う視覚処理部と、
    を含む、視覚処理装置。
  2. 前記効果調整信号は、前記視覚処理装置の外部から入力される、
    請求項1に記載の視覚処理装置。
  3. 入力された画像信号を視覚処理して出力する視覚処理方法において、
    前記画像信号に対して所定の空間処理を行い、処理信号を出力するステップと、
    所定の目標レベルを設定する目標レベル設定ステップと、
    視覚処理の効果を設定するための効果調整信号に応じて、前記所定の目標レベルと前記処理信号とを合成した合成信号を出力する効果調整ステップと、
    前記合成信号と前記画像信号とによって決定されるゲイン信号に基づいて、入力された画像信号に対して補正処理を行う視覚処理ステップと、
    を含む、視覚処理方法。
  4. 画像を出力する画像出力装置に用いられるプロセッサであって、
    前記画像出力装置は、視覚処理の効果を設定するための効果調整信号を設定可能であり、
    前記プロセッサは、
    前記画像信号に対して所定の空間処理を行い、処理信号を出力し、
    所定の目標レベルを設定し、
    外部から設定された前記効果調整信号に応じて、前記所定の目標レベルと前記処理信号とを合成した合成信号を出力し、
    前記合成信号と前記画像信号とによって決定されるゲイン信号に基づいて、入力された画像信号に対して補正処理を行う、
    プロセッサ。
  5. 前記効果調整信号は、画素単位、ブロック単位、画像単位のいずれかに設定される、
    請求項記載のプロセッサ。
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