JP4156554B2 - ガソリン組成物 - Google Patents

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本発明はガソリン組成物に関し、詳しくは運転性能が高い新規なガソリン組成物に関する。
自動車の排気ガスによる環境汚染が大きな社会問題とされて以来、従来からの課題である運転性能の向上とともに、排気ガスに含まれる有害物質を低減する、いわゆる環境対応型ガソリンの開発が集中的になされ、種々の環境対応型ガソリンが提案され、上市されてきた。
この種のガソリンとしては、例えば、排気ガス中のSOxの増加を防止するとともに、有害物質を除去する三元触媒の活性を維持するために、ガソリン中の硫黄分を極度に低減し、また、排気ガス中のベンゼンの発生を抑制するためにガソリン中の芳香族分やベンゼンを低減するなどによって環境汚染を低減し、さらにその上で、ガソリンの蒸留性状を制御することによって運転性能も改良する提案が多い(例えば、特許文献1〜4参照)。
しかしながら、この種の環境対応型ガソリンであっても、運転性能については必ずしも充分ではないことがある。例えば、低温における加速性能に関してさらに改善を望む声がある。
特開平7−207286号公報 特開平9−111258号公報 特開平9−111260号公報 特開2000−73073号公報
本発明は、このような状況下で、環境汚染、特に、排気ガスによる有害成分の排出を低減するとともに、自動車の加速性などの運転性能を一層向上できるガソリン組成物を提供することを目的とするものである。
本発明者らは、環境汚染を低減するとともに、運転性能を一層向上できるガソリンを開発すべく鋭意研究した結果、特定の性状及び組成を有するガソリンがその目的を達成できることを見出した。本発明はかかる知見に基づいて完成したものである。
すなわち、本発明は、
〔1〕以下の(1)〜(9)の条件を満たすガソリン組成物、
(1)リサーチ法オクタン価が96以上
(2)硫黄含有量が10質量ppm以下
(3)芳香族分が45容量%以下
(4)オレフィン分が30容量%以下
(5)ベンゼン含有量が1容量%以下
(6)トルエン含有量が20容量%以上
(7)(a)沸点が120℃以上150℃未満の留分、(b)沸点が150℃以上170℃未満の留分、及び(c)沸点が170℃以上の留分の含有量がいずれも0.5容量%以上
(8)90%留出温度が160℃以下
(9)120℃までの留出量が80容量%以上
〔2〕(a)沸点が120℃以上150℃未満の留分、(b)沸点が150℃以上170℃未満の留分、及び(c)沸点が170℃以上の留分の含有量がいずれも0.8容量%以上である上記[1]に記載のガソリン組成物、
]トルエン含有量が30容量%以上である上記[1]又は[3]に記載のガソリン組成物、
](a)沸点が120℃以上150℃未満の留分、(b)沸点が150℃以上170℃未満の留分、及び(c)沸点が170℃以上の留分の含有量の合計が2〜20容量%である上記[1]〜[]のいずれかに記載のガソリン組成物、
]基材として、少なくとも、脱ベンゼン改質ガソリンから炭素数8の芳香族化合物を取り除いた留分を用いることを特徴とする上記[1]〜[]のいずれかに記載のガソリン組成物、
]脱ベンゼン改質ガソリンから炭素数8の芳香族化合物を取り除いた留分の性状が、リサーチ法オクタン価が96〜112、硫黄含有量が5質量ppm以下、芳香族含有量が40〜85容量%、ベンゼン含有量が1容量%以下で、かつトルエン含有量が20容量%以上である上記[]に記載のガソリン組成物、
]脱ベンゼン改質ガソリンから炭素数8の芳香族化合物を取り除いた留分を、組成物を基準にして10〜80容量%配合したことを特徴とする上記[]又は[]に記載のガソリン組成物
を提供するものである。
本発明のガソリン組成物は、硫黄分、ベンゼンなどの含有量が少なく、排気ガスによる有害物質の排出を低減するなど、環境汚染低減効果を有すると共に、高オクタン価で、しかも低温時における加速性などの運転性能に優れている。
本発明のガソリン組成物が必要とする(1)〜(9)の条件について以下に詳述する。
(1)本発明のガソリン組成物は、リサーチ法オクタン価(RON)が96以上、好ましくは98以上、より好ましくは99以上である。RONが96未満では、ノッキングを生ずる恐れがあるなど運転性能が低下してしまう場合がある。一方、RONの上限値については特に制限はないが、通常およそ102である。なお、このリサーチ法オクタン価は、JIS K 2280「オクタン価及びセタン価試験方法」により測定した値である。
(2)本発明のガソリン組成物は、硫黄分が10質量ppm以下、好ましくは6質量ppm以下である。硫黄分が10質量ppmを超えると、排ガス中のSOxが増加するとともに、有害物質を除去するための三元触媒の活性が低下し、その結果排気ガス中のCO、炭化水素、NOxなどを増加させることになる。なお、硫黄分の含有量はJIS K 2541の微量電量滴定酸化法に従って測定した値である。
(3)本発明のガソリン組成物は、芳香族分が45容量%以下である。芳香族分が45容量%を超えると排気ガス中の炭化水素やCOが増大する恐れがあるとともに、点火プラグがくすぶりを生じて、運転性能に悪影響を与える可能性がある。一方、芳香族分の下限については特に制限はないが、燃費の悪化や、運転性能の低下を防止する観点から、25容量%以上であることが好ましく、30容量%以上が更に好ましい。なお、芳香族分は、JIS K 2536「石油製品−成分試験方法」の蛍光指示薬吸着法で測定した値である。
(4)本発明のガソリン組成物は、オレフィン分が30容量%以下、好ましくは20容量%以下である。オレフィン分が30容量%を超えると、排気ガス中の窒素酸化物が増加する場合があるとともに、大気中に蒸発したガソリンがオゾンを生成する恐れもある。さらにガソリン自体の酸化安定性も悪化する可能性もある。なお、オレフィン分は、JIS K 2536「石油製品−成分試験方法」の蛍光指示薬吸着法で測定した値である。
(5)本発明のガソリン組成物は、ベンゼン含有量が1容量%以下、より好ましくは0.7容量%以下である。ベンゼンが1容量%を超えると、排気ガス中のベンゼン含有量が多くなって環境汚染が問題になる恐れがある。また、ガソリン自体が人体に悪影響を及ぼすおそれもある。なお、ベンゼン含有量は、JIS K 2536「石油製品−成分試験方法」のガスクロによる全成分試験方法によって測定した値である。
(6)本発明のガソリン組成物は、トルエン含有量が20容量%以上、好ましくは30容量%以上、より好ましくは35容量%以上である。トルエン含有量が20容量%未満ではオクタン価が低下するためノッキングを起こす可能性があり、その結果運転性能も低下する恐れがある。また、30容量%以上であるとガソリン組成物が軽質化し、運転性がさらに向上する。従って、トルエン含有量は多いほど好ましく、特に上限について制限はないが、組成物の蒸留性状のバランスを適正に保つために、通常50容量%以下、好ましくは40容量%以下にする。なお、トルエン含有量は、JIS K 2536「石油製品−成分試験方法」のガスクロによる全成分試験方法によって測定した値である。
(7)本発明のガソリン組成物は、(a)沸点が120℃以上150℃未満の留分、(b)沸点が150℃以上170℃未満の留分、及び(c)沸点が170℃以上の各留分の含有量がいずれも0.5容量%以上、好ましくは0.8容量%以上、特に好ましくは1容量%以上である。ガソリン中にそれぞれの沸点範囲の留分が一定量以上存在することによって加速性能などの運転性能を向上する効果を有する。
ここで(a)〜(c)の各留分の含有量の上限は特に制限はないが、重質成分過多によって運転性能が低下する恐れを回避する観点から、通常15容量%以下であることが好ましい。また(a)〜(c)の各留分の含有比率については特に制限はなく任意に設定できるが、特に、沸点が110℃よりも高い留分における蒸留性状が、段階的にならず、なだらかな曲線を描くように、(a)〜(c)留分の含有比率を制御することが好ましい。こうすることによって、さらに加速性能などの運転性能を向上させることができる。
(a)〜(c)の各留分の合計量については、運転性能を向上する効果が十分に発揮できるため2容量%以上が好ましく、3容量%以上がより好ましい。また(a)〜(c)の各留分の合計量の上限については、重質成分過多によって運転性能が低下する恐れを回避し、特に低温における加速性能を高める観点から20容量%以下が好ましく、15容量%以下がより好ましい。以上のことより、(a)〜(c)の各留分の合計量については、2〜20容量%、特に3〜15容量%にすることが好ましい。
上記(a)の沸点が120℃以上150℃未満の留分に含まれる成分の具体例としては、オクタン、1−オクテン、2−オクテン、2,2,4−トリメチルヘキサン、2,6−ジメチルヘプタン、エチルベンゼン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレン、3−エチルヘキサン、4−エチルヘキサン、2−メチルオクタン、4−メチルオクタン等が挙げられる。また、(b)の沸点が150℃以上170℃未満の留分に含まれる成分の具体例としては、ノナン、イソプロピルベンゼン、2,5−ジメチルオクタン、5−メチメ−3−エチルヘキサン、n−プロピルベンゼン、o−エチルトルエン、m−エチルトルエン、p−エチルトルエン、1,3,5−トリメチルベンゼン、2−メチルノナン、3−メチルノナン、1,2,4−トリメチルベンゼン等が挙げられる。さらに、(c)沸点が170℃以上の留分に含まれる成分の具体例としては、イソブチルベンゼン、デカン、1,2,3−トリメチルベンゼン、1,3−ジメチル−5−エチルベンゼン、n−ブチルベンゼン、1−メチル−2−n−プロピルベンゼン、1,4−ジメチル−2−エチルベンゼン、1,3−ジメチル−4−エチルベンゼン、1,2−ジメチル−4−エチルベンゼン、1,3−ジメチル−2−エチルベンゼン、1,2,4,5−テトラメチルベンゼン、1,2,3,5−テトラメチルベンゼン等が挙げられる。
なお、各沸点留分中の各種成分の含有量は、JIS K 2536「石油製品−成分試験方法」のガスクロによる全成分試験方法によって測定した値である。
(8)本発明のガソリン組成物は、90%留出温度(T90)が160℃以下、好ましくは150℃以下である。T90が160℃を超えると低温運転時における加速性などの運転性能が低下する恐れがある。
(9)本発明のガソリン組成物は、120℃までの留出量(ΔE120)が70容量%以上、好ましくは75容量%以上、より好ましくは80容量%以上、さらに好ましくは85容量%以上、特に好ましくは90容量%以上である。ΔE120が70容量%未満になると、加速性などの運転性能が低下し、本発明の効果を示さない。なお、上記T90、及びΔE120は、JIS K 2254「石油製品−蒸留試験法」に基づいて測定した蒸留性状から測定した値である。
本発明のガソリン組成物は、上記(1)〜(9)の条件を満たしていれば、本発明の目的を達することができるが、通常さらに次の性状を有することが好ましい。すなわち、モータ法オクタン価(MON)が84以上、好ましくは86以上である。MONが84以上であると、高速においてノッキングを生ずるおそれがなく、運転性能に影響を及ぼすことがない。
また、リード蒸気圧(RVP)が45〜95kPaであることが好ましい。RVPが45kPa以上であると、十分な低温始動性が得られ、95kPa以下であると、排気ガス中の炭化水素が増加することがなく、またベーパロック現象による運転性能の低下を招くことがない。
本発明のガソリン組成物は、任意の方法で製造することができる。例えば、次に示すガソリン基材を用いて、上記(1)〜(9)の条件を満たすように適宜配合することにより調製することができる。そのガソリン基材としては、例えば、原油を常圧蒸留して得られる軽質ナフサ、接触分解法や水素化分解法で得られる分解ガソリン、接触改質法で得られる改質ガソリン中のベンゼンを取り除いた留分(脱ベンゼン改質ガソリン)、脱ベンゼン改質ガソリン中の炭素数8の芳香族留分を取り除いた留分、オレフィンの重合により得られる重合ガソリン、イソブタンなどの炭化水素に低級オレフィンを付加して得られるアルキレート、直鎖の低級パラフィン系炭化水素の異性化によって得られるアイソメレート、脱n―パラフィン油、及びこれらの特定範囲の留分や芳香族炭化水素、さらにアルコール、エーテルなどの含酸素化合物などが挙げられる。
該アルコール、エーテルなどの含酸素化合物としては、主にエタノール、エチル−ターシャリーブチルエーテル、エチル−ターシャリーアミルエーテルなどが挙げられる。
上記改質ガソリン中のベンゼン低減方法としては、通常改質ガソリンからベンゼン留分を蒸留によって取り除く方法が用いられるが、その他の方法、例えばベンゼン留分を溶剤で抽出して取り除く方法、ベンゼンと低級オレフィンや低級アルコールを用いてアルキル化する方法などによることもできる。
また、上記脱ベンゼン改質ガソリン中の炭素数8の芳香族留分を取り除く方法としては、通常、脱ベンゼン改質ガソリンから該当留分を蒸留によって除去する方法が用いられる。炭素数8の芳香族留分を取り除くことにより、排気ガスのオゾン生成能を低下させることができる。
なお、各種キシレン、エチルベンゼンなどの炭素数8の芳香族留分を取り除いた脱ベンゼン改質ガソリンのオクタン価を確保するためには、トルエン及び炭素数9以上の芳香族分を含有することが重要となるが、炭素数9以上の芳香族分は沸点が高いため、運転性能を考慮して、上述のように蒸留性状を制御することが好ましい。また、トルエン及び炭素数9以上の芳香族分が主成分となる脱ベンゼン改質ガソリンは、沸点が110℃よりも高い留分において、蒸留性状が段階的になり、運転性に悪影響を与える場合がある。そこで、上述したように、沸点が110℃よりも高い留分における蒸留性状が段階的にならず、なだらかな曲線を描くように、(a)〜(c)留分の含有比率などを制御することが好ましく、加速性能などの運転性能を向上させることができる。
次に、本発明のガソリン組成物の好適な製造方法としては、例えば、
(i)脱ベンゼン改質ガソリン0〜80容量%
(ii)脱ベンゼン改質ガソリン中の炭素数8の芳香族留分を取り除いた留分0〜90容量%
(iii)分解ガソリン0〜50容量%
(iv)アルキレートガソリン0〜40容量%
(v)炭素数7の芳香族留分0〜50容量%
(vi)炭素数9の芳香族留分0〜10容量%
(vii)炭素数10の芳香族留分0〜10容量%
(viii)軽質分解ガソリン0〜50容量%
(ix)軽質ナフサ0〜20容量%
(x)ブタン0〜10容量%
(xi)含酸素化合物0〜30容量%
を基材として使用し、上記(1)〜(9)の条件を満たすように調製すればよい。この場合、(ii)の脱ベンゼン改質ガソリン中の炭素数8の芳香族留分を取り除いた留分を主な基材として、特には10〜80容量%程度使用すれば、容易に本発明のガソリン組成物を製造(調合)することができる。好適な該留分としては以下の性状のものである。
RON;96〜112
蒸留範囲;30〜210℃
芳香族分;40〜85容量%
ベンゼン含有量;0〜1.0容量%
トルエン含有量;20〜70容量%
炭素数8の芳香族留分;0〜5容量%
炭素数9以上の芳香族留分;0〜20容量%
本発明のガソリン組成物には、更に必要に応じて各種の添加剤を適宜配合することができる。このような添加剤としては、フェノール系やアミン系などの酸化防止剤;シッフ型化合物やチオアミド型化合物などの金属不活性剤;有機リン化合物などの表面着火防止剤;コハク酸イミド、ポリアルキルアミン、ポリエーテルアミンなどの清浄分散剤;多価アルコール及びエーテルなどの氷結防止剤;有機酸のアルカリ金属やアルカリ土類金属塩、高級アルコールの硫酸エステルなどの助燃剤;アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤などの帯電防止剤;アルケニルコハク酸のエステルなどのさび止め剤;キリザニン、クマリンなどの識別剤;天然精油、合成香料などの着臭剤;アゾ染料などの着色剤など、公知のガソリン添加剤が挙げられ、これらの添加剤を1種又は2種以上添加することができる。また、これら添加剤の添加量は状況に応じて適宜選定すればよいが、通常は添加剤の合計量としてガソリン組成物に対して0.1質量%以下とすることが好ましい。
次に実施例により本発明を詳しく説明するが、本発明はこれらの例によって何ら制限されるものではない。なお、ガソリン組成物の性状及び性能は次の方法に従って求めた。
〔ガソリン組成物の性状〕
(1)リサーチ法オクタン価;JIS K 2280「オクタン価及びセタン価試験方法」に準拠して測定した。
(2)硫黄分;JIS K 2541の微量電量滴定酸化法によって測定した。
(3)芳香族分、オレフィン分;JIS K 2536「石油製品−成分試験方法」に準拠して測定した。
(4)ベンゼン、トルエン、各沸点範囲の成分分析;JIS K 2536「石油製品−成分試験方法」ガスクロによる全成分試験法により測定した。
(5)蒸留性状;JIS K 2254「石油製品−蒸留試験法」に準拠して測定した。
〔ガソリン組成物の性能〕
運転性能の評価方法
排気量が660cm3であり、燃料供給システムがキャブレターである車両を用いて、シャーシダイナモメーターにて加速性を測定した。
加速性の測定は、外気(室温)20℃の雰囲気で以下のようにして行った。
(i)車両の冷却水の水温及び油温を20℃に冷却した後、エンジンを始動し、次いで、アクセル開度50%でエンジン回転数を、アイドリングから3000rpmまで上げる操作を、水温が55℃になるまで繰り返した。水温が55℃になったときの、アイドリングから3000rpmに達するまでの時間を測定し、これを加速時間Aとした。
(ii)暖気運転し、水温が80℃になったときに、アクセル開度50%でエンジン回転数をアイドリングから3000rpmに達するまでの時間を測定し、これを加速時間Bとした。
(iii)(i)(ii)の測定値を用いて、下記の計算から加速時間増加割合(%)を求め、運転性能を評価した。加速時間増加割合が小さい方が、加速性能が良く、それが7%以下のものが特に優れている。
加速時間増加割合(%)= [(A−B)/B]×100
実施例1〜4及び比較例1〜4
第1表に示す性状を有する基材を用いて、第2表に示す配合量にて各実施例及び比較例のガソリン組成物を調製した。各実施例及び比較例のガソリン組成物の性状及び性能を第3表に示した。
Figure 0004156554
*1 C7Ar;炭素数7の芳香族留分
*2 C9Ar;炭素数9の芳香族留分
*3 C10Ar;炭素数10の芳香族留分
*4 DBzPG;脱ベンゼン改質ガソリン
*5 DC8ArPG;脱ベンゼン改質ガソリン(DBzPG)から炭素数8の芳香族化合物を取り除いた留分
*6 ALK;アルキレートガソリン
*7 LFG;軽質分解ガソリン
*8 FG;分解ガソリン
Figure 0004156554
Figure 0004156554
本発明のガソリン組成物によれば、環境汚染、特に、排気ガスによる有害成分の排出を低減することができ、また自動車の加速性などの運転性能を一層向上させることができる。

Claims (7)

  1. 以下の(1)〜(9)の条件を満たすガソリン組成物。
    (1)リサーチ法オクタン価が96以上
    (2)硫黄含有量が10質量ppm以下
    (3)芳香族分が45容量%以下
    (4)オレフィン分が30容量%以下
    (5)ベンゼン含有量が1容量%以下
    (6)トルエン含有量が20容量%以上
    (7)(a)沸点が120℃以上150℃未満の留分、(b)沸点が150℃以上170℃未満の留分、及び(c)沸点が170℃以上の留分の含有量がいずれも0.5容量%以上
    (8)90%留出温度が160℃以下
    (9)120℃までの留出量が80容量%以上
  2. (a)沸点が120℃以上150℃未満の留分、(b)沸点が150℃以上170℃未満の留分、及び(c)沸点が170℃以上の留分の含有量がいずれも0.8容量%以上である請求項1に記載のガソリン組成物。
  3. トルエン含有量が30容量%以上である請求項1又は2に記載のガソリン組成物。
  4. (a)沸点が120℃以上150℃未満の留分、(b)沸点が150℃以上170℃未満の留分、及び(c)沸点が170℃以上の留分の含有量の合計が2〜20容量%である請求項1〜のいずれかに記載のガソリン組成物。
  5. 基材として、少なくとも、脱ベンゼン改質ガソリンから炭素数8の芳香族化合物を取り除いた留分を用いることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のガソリン組成物。
  6. 脱ベンゼン改質ガソリンから炭素数8の芳香族化合物を取り除いた留分の性状が、リサーチ法オクタン価が96〜112、硫黄含有量が5質量ppm以下、芳香族含有量が40〜85容量%、ベンゼン含有量が1容量%以下で、かつトルエン含有量が20容量%以上である請求項に記載のガソリン組成物。
  7. 脱ベンゼン改質ガソリンから炭素数8の芳香族化合物を取り除いた留分を、ガソリン組成物を基準にして10〜80容量%配合したことを特徴とする請求項5又は6に記載のガソリン組成物。
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