JP2006152077A - 無鉛ガソリン - Google Patents

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Abstract

【課題】 燃料からの蒸発ガスが少なく、かつ始動性や運転性にも優れた無鉛ガソリンを提供すること。
【解決手段】 1) リード蒸気圧(RVP)が45〜65kPa、2) 50%留出温度(T50)が80〜110℃、3) 70℃留出量(E70)が18〜40容量%、4) 130℃留出量(E130)が70〜90容量%、5) 芳香族分含有量が40容量%以下、6) オレフィン分含有量が30容量%以下、7) ベンゼン含有量が1容量%以下、8) 硫黄分含有量が10質量ppm以下、9) 15℃における密度が0.68〜0.78g/cm3、10) 60℃における気液比(V/L)が25〜50、11) リサーチ法オクタン価(RON)が89以上97未満、12) モーター法オクタン価(MON)が79以上85未満である無鉛ガソリン。
【選択図】 なし

Description

本発明は、無鉛ガソリン、特に無鉛低蒸気圧ガソリンに関し、さらに詳しくは、特定の蒸留性状及び特定の成分組成を有する、自動車用燃料として環境に配慮し、かつ始動性、運転性にも優れた無鉛低蒸気圧ガソリンに関するものである。
近年、環境改善の観点から、自動車からの排出ガスによる環境汚染が問題視され、燃料面からの排出ガス低減に向けた取り組みが種々行われている。一方で、光化学スモッグの要因とされるオゾンの生成低減が強く望まれている。
一般に、オゾン生成にはNOx、HCが影響すると言われており、これらを低減するには、自動車からの排出ガス、あるいは、燃料からの蒸発ガスを低減することが有効と考えられており、中でも、燃料からの蒸発ガスを低減するためには、燃料の蒸気圧を低くすることが重要と考えられている。
従来、蒸気圧を低くしたガソリンとしては、炭素数4の炭化水素分含有量、オレフィン分含有量等を規定したもの(例えば、特許文献1参照)、あるいは、10%留出温度や、炭素数4以下の炭化水素分含有量、炭素数6以下の炭化水素分含有量等を規定したもの(例えば、特許文献2参照)、あるいは、70℃までの留出量等を規定したもの(例えば、特許文献3、特許文献4参照)が知られている。
通常、燃料の蒸気圧を低くすることは、燃料からの蒸発ガスの低減には効果を有するものの、自動車の始動性、運転性に悪影響を及ぼす可能性があり、これらの性能を後退させることなく、蒸発ガスを低減できる燃料が望まれている。
特開平11-236580号公報 特開2000-248287号公報 特開2004-124055号公報 特開2004-124056号公報
本発明は、このような状況下で、燃料からの蒸発ガスが少なく、かつ始動性や運転性にも優れた無鉛ガソリンを提供することを目的とするものである。
本発明者らは、上述のような観点から鋭意研究を重ねた結果、特定の成分組成及び特定の蒸留性状を有する無鉛ガソリンにより、その目的を達成し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、次の無鉛ガソリンを提供するものである。
(1)下記の性状を満足することを特徴とする無鉛ガソリン。
1) リード蒸気圧(RVP)が45〜65kPa
2) 50%留出温度(T50)が80〜110℃
3) 70℃留出量(E70)が18〜40容量%
4) 130℃留出量(E130)が70〜90容量%
5) 芳香族分含有量が40容量%以下
6) オレフィン分含有量が30容量%以下
7) ベンゼン含有量が1容量%以下
8) 硫黄分含有量が10質量ppm以下
9) 15℃における密度が0.68〜0.78g/cm3
10) 60℃における気液比(V/L)が25〜50
11) リサーチ法オクタン価(RON)が89以上97未満
12) モーター法オクタン価(MON)が79以上85未満
(2)リサーチ法オクタン価(RON)が93以上、モーター法オクタン価(MON)が83以上、リード蒸気圧(RVP)が30kPa以上、及び沸点範囲が28〜200℃の脱ベンゼン接触改質ガソリンを10〜40容量%、
リサーチ法オクタン価(RON)が87以上、モーター法オクタン価(MON)が76以上、リード蒸気圧(RVP)が40kPa以上、沸点範囲が30〜215℃の接触分解ガソリンを10〜70容量%、
リサーチ法オクタン価(RON)が65以上、モーター法オクタン価(MON)が62以上、リード蒸気圧(RVP)が80kPa以上、沸点範囲が25〜110℃の脱硫軽質ナフサを10〜30容量%、
そして、リサーチ法オクタン価(RON)が93以上、モーター法オクタン価(MON)が90以上、リード蒸気圧(RVP)が40kPa以上、沸点範囲が30〜215℃、C8留分が50容量%以上のアルキレートを0〜30容量%含有することを特徴とする上記(1)に記載の無鉛ガソリン。
(3)リサーチ法オクタン価(RON)が78以上、モーター法オクタン価(MON)が70以上、リード蒸気圧(RVP)が85kPa以上、沸点範囲が26〜100℃の脱ベンゼン軽質接触改質ガソリンを3〜25容量%、
リサーチ法オクタン価(RON)が101以上、モーター法オクタン価(MON)が89以上、リード蒸気圧(RVP)が3kPa以上、沸点範囲が90〜210℃の脱ベンゼン重質接触改質ガソリンを3〜20容量%、
リサーチ法オクタン価(RON)が87以上、モーター法オクタン価(MON)が76以上、リード蒸気圧(RVP)が40kPa以上、沸点範囲が30〜215℃の接触分解ガソリンを10〜70容量%、
リサーチ法オクタン価(RON)が65以上、モーター法オクタン価(MON)が62以上、リード蒸気圧(RVP)が80kPa以上、沸点範囲が25〜110℃の脱硫軽質ナフサを10〜30容量%、
そして、リサーチ法オクタン価(RON)が93以上、モーター法オクタン価(MON)が90以上、リード蒸気圧(RVP)が40kPa以上、沸点範囲が30〜215℃、C8留分が50容量%以上のアルキレートを0〜30容量%含有することを特徴とする上記(1)に記載の無鉛ガソリン。
本発明の無鉛ガソリンは、燃料からの蒸発ガスが少なく、かつ始動性や運転性にも優れたものであり、実用性能を維持しつつ大気環境の保全が図れるものである。
以下、本発明の内容をさらに詳しく説明する。
本発明の無鉛ガソリンのリード蒸気圧(RVP)は、45〜65kPa、好ましくは50〜65kPaである。RVPを65kPa以下にすることによって蒸発ガスの量を少なくすることができ、45kPa以上とすることで低温始動性、暖気性の低下を防ぐことができる。なお、このリード蒸気圧(RVP)は、JIS K 2258に準拠し測定した値である。
また、本発明の無鉛ガソリンの蒸留性状は、(a) 50%留出温度(T50)が、80〜110℃、好ましくは80〜105℃、(b) 70℃留出量(E70)が、18〜40容量%、好ましくは20〜40容量%、(c) 130℃留出量(E130)が、70〜90容量%、好ましくは75〜85容量%である。T50、E70、及びE130が上記範囲内であれば、始動性、運転性、加速性に不具合が生じる場合を防ぐことができる。なお、これらの蒸留性状はJIS K 2254に準拠し測定した値である。
本発明の無鉛ガソリンの芳香族分含有量は、40容量%以下、好ましくは5〜35容量%である。この芳香族分含有量が40容量%以内であれば、排出ガス中の有害成分の増加を防ぐことができ、好ましい。なお、この芳香族分含有量は、石油学会法JPI-5S-33-90(ガスクロマトグラフ法)に準拠し測定した値である。
本発明の無鉛ガソリンのオレフィン分含有量は、30容量%以下、好ましくは5〜27容量%である。このオレフィン分含有量が30容量%以内であれば、酸化安定性の低下を防ぐことができ、好ましい。なお、このオレフィン分含有量は、石油学会法JPI-5S-33-90(ガスクロマトグラフ法)に準拠し測定した値である。
本発明の無鉛ガソリンのベンゼン含有量は、1容量%以下、好ましくは0.8容量%以下である。このベンゼン含有量が1容量%以内であれば、大気中のベンゼン排出量の増加を防止し、環境汚染を低減する可能性があるため好ましい。なお、このベンゼン含有量は、石油学会法JPI-5S-33-90(ガスクロマトグラフ法)に準拠し測定した値である。
本発明の無鉛ガソリンの硫黄分含有量は、10質量ppm以下、好ましくは8質量ppm以下である。この硫黄分含有量が10質量ppm以内であれば、排出ガス浄化触媒の能力低下を防止し、排出ガス中のNOx、CO、THCの排出を低減する可能性があるため好ましい。なお、この硫黄分含有量は、JIS K 2541に準拠し測定した値である。
本発明の無鉛ガソリンの15℃における密度は、0.68〜0.78g/cm3、好ましくは0.69〜0.75g/cm3である。この密度が0.68g/cm3以上とすることで良好な燃費を確保することができる。また、密度を0.78g/cm3以下とすることで高密度の芳香族分を低減でき、排出ガスによる大気中への芳香族排出量を低減することができる。なお、この密度は、JIS K 2249に準拠して測定した値である。
本発明の無鉛ガソリンの60℃における気液比(V/L)は、25〜50、好ましくは25〜45である。このV/Lを25以上とすることで、良好な始動性を確保することができる。また、V/Lを50以下とすることで、加速性、運転性の不具合が低減できる可能性があり好ましい。なお、このV/Lは、ASTM D 2533-93aに準拠して測定した値である。
そして、本発明の無鉛ガソリンのオクタン価は、(a) リサーチ法オクタン価(RON)が、89以上97未満、好ましくは89〜95、(b) モーター法オクタン価(MON)が、79以上85未満、好ましくは80〜84である。RONが89以上97未満ならば、高い運転性能を維持することが可能となり、MONが79以上85未満であれば高速走行時のアンチノック性の低下を防止することができ、それぞれ好ましい。なお、このRON及びMONは、JIS K 2280に準拠して測定した値である。
本発明の無鉛ガソリンは、その製造方法を特に制限されるものではなく、任意の方法で製造することができるが、基材として、脱ベンゼン接触改質ガソリン、それを分留した脱ベンゼン軽質接触改質ガソリンや脱ベンゼン重質接触改質ガソリン、接触分解ガソリン、脱硫軽質ナフサ、アルキレートなどを用いて好適に製造することができる。
本発明の無鉛ガソリンに使用される脱ベンゼン接触改質ガソリンは、重質の直留ナフサなどを接触改質法(プラットフォーミング法、マグナフォーミング法、アロマイジング法、レニフォーミング法、フードリフォーミング法、ウルトラフォーミング法、パワーフォーミング法等)により、水素気流中で高温・加圧下で触媒(例えば、アルミナ担体に白金やロジウムと塩素とを担持したもの等)と接触処理して得られた改質ガソリンからベンゼン留分を蒸留により取り除いたものであり、その性状は、RONが93以上、好ましくは93〜99、MONが83以上、好ましくは83〜89、RVPが30kPa以上、好ましくは35〜55kPa、そして、沸点範囲が28〜200℃、好ましくは30〜195℃である。
本発明の無鉛ガソリンにおける脱ベンゼン接触改質ガソリンの含有量は、10〜40容量%が好ましく、更に好ましくは15〜40容量%である。この脱ベンゼン接触改質ガソリンの含有量が10容量%以上であれば、RONの低下を防ぐことができ好ましく、40容量%以内であれば蒸留性状の重質化及び芳香族分の増加が低減でき好ましい。
また、脱ベンゼン軽質接触改質ガソリンは、上記接触改質法により接触処理して得られた接触改質ガソリンを蒸留により、軽質留分、ベンゼン留分、重質留分に分けた軽質留分であり、その性状は、RONが78以上、好ましくは78〜90、MONが70以上、好ましくは70〜83、RVPが85以上、好ましくは85〜105、沸点範囲が26〜100℃、好ましくは28〜95℃である。そして、重質留分である脱ベンゼン重質接触改質ガソリンは、RONが101以上、好ましくは101〜110、MONが89以上、好ましくは89〜98、RVPが3kPa以上、好ましくは3〜15kPa、沸点範囲が90〜210℃、好ましくは95〜205℃である。
本発明の無鉛ガソリンにおける脱ベンゼン軽質接触改質ガソリン及び脱ベンゼン重質接触改質ガソリンの含有量は、それぞれ、3〜25容量%、3〜20容量%が好ましく、更に好ましくは5〜20容量%、5〜15容量%である。この脱ベンゼン軽質接触改質ガソリンが3容量%以上であれば蒸留性状の重質化を防止でき好ましく、25容量%以内であれば密度の低下を防止でき好ましい。また、脱ベンゼン重質接触改質ガソリンが3容量%以上であればRONの低下を防ぐことができ好ましく、20容量%以内であれば蒸留性状の重質化及び芳香族分の増加を防止することができ好ましい。
更にまた、本発明の無鉛ガソリンに使用される接触分解ガソリンは、灯・軽油から常圧残油に至る石油留分、好ましくは重質軽油や減圧軽油を、従来から知られている接触分解法、特に流動接触分解法(UOP法、シェル二段式法、フレキシクラッキング法、ウルトラオルソフロー法、テキサコ法、ガルフ法、ウルトラキャットクラッキング法、ウルトラオルソフロー法、テキサコ法、ガルフ法、ウルトラキャットクラッキング法、RCC法、HOC法等)により、固体酸触媒(例えば、シリカ・アルミナにゼオライトを配合したもの等)で分解して得られた接触分解ガソリンを脱硫処理して得られるものであり、その性状は、RONが87以上、好ましくは88〜92、MONが76以上、好ましくは77〜81、RVPが40kPa以上、好ましくは45〜65kPa、沸点範囲が30〜215℃、好ましくは30〜210℃である。
本発明の無鉛ガソリンにおける接触分解ガソリンの含有量は、10〜70容量%が好ましく、更に好ましくは15〜65容量%である。この接触分解ガソリンの含有量が10容量%以上であればRONの低下を防止でき好ましく、70容量%以内であれば、オレフィン分の増加、及び酸化安定性の低下を防止するため好ましい。
更にまた、本発明の無鉛ガソリンに使用される脱硫軽質ナフサは、原油を常圧蒸留した直留ナフサを脱硫処理して得られた脱硫直留ナフサを蒸留により、軽質留分と重質留分に分けた軽質留分であり、その性状は、RONが65以上、好ましくは65〜70、MONが62以上、好ましくは62〜67、RVPが80kPa以上、好ましくは80〜105kPa、沸点範囲が25〜110℃、好ましくは26〜105℃である。
本発明の無鉛ガソリンにおける脱硫軽質ナフサの含有量は、10〜30容量%が好ましく、更に好ましくは10〜25容量%である。この脱硫軽質ナフサの含有量が10容量%以上であれば、蒸留性状の重質化を防止することができ好ましく、30容量%以内であれば、RON及び密度の低下を防止するため好ましい。
そして、本発明の無鉛ガソリンに使用されるアルキレートは、イソブタンと低級オレフィン(ブテン、プロピレン等)を原料として、酸触媒(硫酸、フッ化水素、塩化アルミニウム等)の存在下で反応させて得られるものであり、その性状は、RONが93以上、好ましくは94〜96、MONが90以上、好ましくは91〜94、RVPが40kPa以上、好ましくは40〜60kPa、沸点範囲が30〜215℃、好ましくは30〜210℃である。
本発明の無鉛ガソリンにおけるアルキレートの含有量は、0〜30容量%が好ましく、更に好ましくは5〜30容量%である。このアルキレートの含有量が30容量%以内であれば、密度の低下、及び燃費の低下を防止するため好ましい。
本発明の無鉛ガソリンには、さらに必要に応じて、各種の添加剤を適宜配合することが出来る。このような添加剤としては、フェノール系、アミン系等の酸化防止剤、チオアミド化合物等の金属不活性剤、有機リン系化合物等の表面着火防止剤、コハク酸イミド、ポリアルキルアミン、ポリエーテルアミン、ポリイソブチレンアミン等の清浄分散剤、長鎖アルキルアミン、アミド、イミド及びその誘導体等の摩擦調整剤(FM)、多価アルコール及びそのエーテル等の氷結防止剤、有機酸のアルカリ金属やアルカリ土類金属塩、高級アルコールの硫酸エステル等の助燃剤、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、両性界面活性剤等の帯電防止剤、アルケニル琥珀酸エステル等の錆止め剤、及びアゾ染料等の着色剤等、公知の燃料添加剤が挙げられる。これらを1種又は数種組み合せて添加することが出来る。これら燃料添加剤の添加量は任意であるが、通常、その合計添加量が0.1質量%以下とすることが好ましい。
また更に、本発明の無鉛ガソリンには、必要に応じて、原油や粗油等の常圧蒸留時、改質ガソリン製造時、あるいは分解ガソリン製造時等に蒸留して得られるブタン、ブテン類を主成分としたC4留分、直鎖の低級パラフィン系炭化水素の異性化によって得られるアイソメレート、軽質ナフサ好ましくは脱硫直留ナフサ、あるいはアイソメレートを精密蒸留して得られるイソペンタン、含酸素化合物であるエチルターシャリーブチルエーテル(ETBE)、ターシャリーアミルメチルエーテル(TAME)、ターシャリーアミルエチルエーテル(TAEE)、あるいはエタノール、芳香族製造設備から得られるトルエン、キシレンを配合することも可能である。また、前記軽質接触分解ガソリン、前記脱ベンゼン接触改質ガソリン、前記脱ベンゼン軽質接触改質ガソリンなどから、炭素数9以上の芳香族分、炭素数4の炭化水素成分を蒸留によって除いた基材を配合することも可能である。
なお、C4留分を配合する場合、C4の含有量は、3容量%未満、好ましくは2容量%未満であり、C4の含有量が3容量%以内であれば、RVPの上昇を抑え、燃料からの蒸発ガスが少なくなるため好ましい。
以下に本発明の内容を実施例及び比較例により更に詳しく説明するが、本発明はこれらによって制限されるものではない。
実施例1,2及び比較例1,2
表2に示す性状及び組成を有する各ガソリン基材を表3に示す割合で混合して、無鉛低蒸気圧ガソリンを調製し、以下に述べる各種性能評価試験を排気量2L、直接噴射方式(DI)、オートマチックトランスミッション(AT)の車両を用い、試験温度20℃、湿度50%の条件で行った。その方法を以下に記し、結果を表3に示す。
(始動性)
クランキング開始から完爆までの時間(エンジンが自力で回転が続けられるようになるまでの時間)で評価した。
(加速性)
エンジン始動後、10秒間アイドリングを行い、アクセル開度50%で車速が40km/hに到達するまでの時間で評価した。
(デメリット点数)
CRC(Coordinating Research Council)Report No.483評価方法に準拠して評価した。
評価方法としては、発生した現象の程度によって与えられるデメリット点数(Σ=デメリット評点×不具合の係数)により判断した。
なお、アイドル時及び走行中ストールは演算せず、それぞれの係数を加算した。点数が小さい方が性能が優れていることを示す。
Figure 2006152077
Figure 2006152077
Figure 2006152077
結果から、本発明の無鉛高価ガソリンは、燃料からの蒸発ガスが少なく、始動性や運転性能に優れ、実用性能を維持しつつ大気の環境の保全が図れるものである。

Claims (3)

  1. 下記の性状を満足することを特徴とする無鉛ガソリン。
    1) リード蒸気圧(RVP)が45〜65kPa
    2) 50%留出温度(T50)が80〜110℃
    3) 70℃留出量(E70)が18〜40容量%
    4) 130℃留出量(E130)が70〜90容量%
    5) 芳香族分含有量が40容量%以下
    6) オレフィン分含有量が30容量%以下
    7) ベンゼン含有量が1容量%以下
    8) 硫黄分含有量が10質量ppm以下
    9) 15℃における密度が0.68〜0.78g/cm3
    10) 60℃における気液比(V/L)が25〜50
    11) リサーチ法オクタン価(RON)が89以上97未満
    12) モーター法オクタン価(MON)が79以上85未満
  2. リサーチ法オクタン価(RON)が93以上、モーター法オクタン価(MON)が83以上、リード蒸気圧(RVP)が30kPa以上、及び沸点範囲が28〜200℃の脱ベンゼン接触改質ガソリンを10〜40容量%、
    リサーチ法オクタン価(RON)が87以上、モーター法オクタン価(MON)が76以上、リード蒸気圧(RVP)が40kPa以上、沸点範囲が30〜215℃の接触分解ガソリンを10〜70容量%、
    リサーチ法オクタン価(RON)が65以上、モーター法オクタン価(MON)が62以上、リード蒸気圧(RVP)が80kPa以上、沸点範囲が25〜110℃の脱硫軽質ナフサを10〜30容量%、
    そして、リサーチ法オクタン価(RON)が93以上、モーター法オクタン価(MON)が90以上、リード蒸気圧(RVP)が40kPa以上、沸点範囲が30〜215℃、C8留分が50容量%以上のアルキレートを0〜30容量%含有することを特徴とする請求項1に記載の無鉛ガソリン。
  3. リサーチ法オクタン価(RON)が78以上、モーター法オクタン価(MON)が70以上、リード蒸気圧(RVP)が85kPa以上、沸点範囲が26〜100℃の脱ベンゼン軽質接触改質ガソリンを3〜25容量%、
    リサーチ法オクタン価(RON)が101以上、モーター法オクタン価(MON)が89以上、リード蒸気圧(RVP)が3kPa以上、沸点範囲が90〜210℃の脱ベンゼン重質接触改質ガソリンを3〜20容量%、
    リサーチ法オクタン価(RON)が87以上、モーター法オクタン価(MON)が76以上、リード蒸気圧(RVP)が40kPa以上、沸点範囲が30〜215℃の接触分解ガソリンを10〜70容量%、
    リサーチ法オクタン価(RON)が65以上、モーター法オクタン価(MON)が62以上、リード蒸気圧(RVP)が80kPa以上、沸点範囲が25〜110℃の脱硫軽質ナフサを10〜30容量%、
    そして、リサーチ法オクタン価(RON)が93以上、モーター法オクタン価(MON)が90以上、リード蒸気圧(RVP)が40kPa以上、沸点範囲が30〜215℃、C8留分が50容量%以上のアルキレートを0〜30容量%含有することを特徴とする請求項1に記載の無鉛ガソリン。
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