JP4155529B2 - X線ct装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、X線CT装置に係り、特に螺旋状スキャンを行うX線CT装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の被検体の断層面の撮影に使用するX線CT装置(以下、CTと略記する)のスキャン方式等について簡単に説明する。
【0003】
(1)ファンビーム(シングルスライス)X線CT
現在のCTの主流は、図31に示すように、扇状のX線ビーム(ファンビーム)を発生するX線焦点と、ファン状あるいは直線状にNchチャンネル(例えば1000チャンネル)の検出素子を1列に並べた検出器とを有するシングルスライスCTである。
【0004】
該シングルスライスCTは、前記X線焦点と検出器とを一対にして被検体の周囲に回転しながら被検体を通過したX線強度のデータ(投影データと称する)を収集する。1回転でNview回、例えば1000回投影データを収集し、このデータに基づき後述の方法で画像再構成をする。
なお、1回のデータ収集を1ビューと称し、1ビューにおける1検出素子あるいは検出素子群のデータを1ビーム、1ビューにおける全ビーム(全検出素子のデータ)をまとめて実データと称する。
【0005】
(2)2つのスキャン方式(コンベンショナルスキャンとヘリカルスキャン)
CTの代表的な2種のスキャン方式について説明する。
第1のスキャン方式は、図32(A)に示すコンベンショナルスキャンである。
【0006】
この方式は、目的とする断面(例えば、断面A)の周囲を1回転するスキャン方式である。複数の断面(例えば、断面Aと断面B)の画像を得たい場合は、先ず断面Aの周囲を1回転しながらデータ収集し、その後、被検体を載せた寝台、或いはX線焦点と検出器を移動して、断面Bを回転面にもってくる。その後、断面Aと同様に断面Bの周囲を1回転しながらデータ収集する。
従って、コンベンショナルスキャン方式は、撮影範囲が被検体の体軸方向(Z軸方向)に広い場合、および目的とする断面が多い場合には、撮影時間が長くなる。
【0007】
第2のスキャン方式は、図32(B)に示すヘリカルスキャンである。
この方式は、X線焦点と検出器とを連続的に回転させながら、その回転と同期させて寝台を被検体の体軸方向に移動させてデータ収集する。X線焦点の軌跡が被検体周囲を螺旋状にスキャンする。このスキャン方式によると、広範囲を高速にスキャンできる。
ここで、座標系を図31に示すように定義する。XY面がコンベンショナルスキャンでスキャンする断面A,Bに相当し、Z軸方向は被検体の体軸方向であり、前述のシングルスライスCTではスライス方向と称される方向である。
【0008】
(3)コンベンショナルスキャンの通常の画像再構成
CTの画像再構成を、図33(A)〜(D)を参照しつつ簡単に説明する。
【0009】
コンベンショナルスキャンの場合は、以下の3ステップからなる。ここに、図33(A)に示すように、回転中心の矢印の信号のみが存在する被検体を想定する。
【0010】
[1] データ収集と補正
コンベンショナルスキャンでデータ収集する。回転角は一部しか図示しないが、通常360°,180°+ファン角などである。投影データは図33(B)に示すようになっている。この投影データを、検出器の感度,X線強度等の種々の要因を考慮して補正し、生データを得る。
【0011】
[2] 再構成関数とのコンボリューション演算
それぞれの角度の生データと、再構成関数をコンボリューションする。コンボリューションデータは図33()に示すようになり、もともと存在した信号の周囲が窪んでいる。
【0012】
[3] 逆投影演算
コンボリューションデータを、そのデータを収集したときのX線の通過パス上の全画素(ピクセル)に加算する。図33()は、ある角度における逆投影演算を示す。これを必要な角度だけ繰り返すと、元の信号だけが残る。
以上に説明した[2],[3]の処理を合わせて、フィルタ補正逆投影法(コンボルーションバックプロジェクション法)と呼ばれる。
【0013】
(4)コンベンショナルスキャンの高分解能な画像再構成(QQ)
空間分解能の向上を実現する方式であり、例えば、空間分解能を0.50mmから0.35mmへ向上させるためのいわゆるQQ(Quarter-Quarter)と呼ばれる処理について説明する。
【0014】
図34(A)はZ軸方向からアキシャル面(XY面)を観察したものである。有効視野直径FOV(Field of View) を500mm、検出器のチャンネル数を1000チャンネルとすると、前記(3)のコンベンショナルスキャンの通常の画像再構成で得られるアキシャル画像の空間分解能は、約0.50mmである。なお、FCD(Focus-Center-Distance ,X線焦点−回転中心間距離),FDD (Focus-Detector-Distance 、X線焦点−検出器間距離)である。
【0015】
前述の如く通常の空間分解能が約0.5mmであるのに対し、QQは、アキシャル画像の空間分解能を例えば約0.35mmに向上する方法であり、以下にQQを説明する。
【0016】
図35は、チャンネル方向に配列された偶数個の素子(チャンネル)で構成される検出器を中心線に対して対称的に取り付けずに、検出器をチャンネル方向に1/4チャンネル分ずらして取り付けたいわゆるQQオフセット取り付けの状態である。
【0017】
このとき、図36(A)において、第jビューにおける第kチャンネルと第k+1チャンネルの丁度中間における仮想的な第k+0.5チャンネルと、第jビューの焦点を結んだパス(上向き太い矢印)は、図36(B)における約半回転した第j+xビューの焦点と第yチャンネルを結んだパス(下向き太い矢印)と一致する。
【0018】
従って、図36(B)の第j+xビューにおける第yチャンネルのデータを図36(A)の第jビューにおける第k+0.5チャンネルのデータとする。前述のj,k,x,yの関係を式で表すと、下記のようになる。
【0019】
【数1】
y=Cent CH×2−(k+0.5 )
x={[(k+0.5 −Cent CH)×φ]/[Nch×180 ]+0.5 }×Nview
[∵ φ:Nch=ψ:(k+0.5 −Cent CH)
且つ(180 +2ψ):x=360:Nview] (図37参照)
Nview=1回のビュー数、Nch=チャンネル数、
φ=ファン角、
ψ=チャンネルへの角度、
Cent CH=中心チャンネル=(Nch+0.5 )/2
(QQオフセット取り付けの場合、図35参照)
【0020】
従って、第j+xビューの第yチャンネルのデータから、第kチャンネルと第k+1チャンネルの間の仮想的な第k+0.5チャンネルのデータが得られることになる。
【0021】
しかし、上式で例えばNview=1000,Nch=1000,j=100,k=700,φ=50°の場合には、y=300チャンネル,x=555.625となって、第655.255ビューのデータということになってしまう)。
【0022】
従って、整数部分Ix=int(x)=655から第655ビューにおける第300チャンネルのデータD(655,300)と、第656ビューにおける第300チャンネルのデータD(656,300)を下式に従って補間してデータT・Data を得る。
【0023】
【数2】
T・Data =(1−w)×D(Ix,y)+w×D(Ix+1,y)
Ix=int(x),w=x−Ix,D(j,k):第jビューにおける第kチャンネルのデータ
対向ビーム(図36(B)の符号Bo および後述する図40(C)参照)と呼ばれるこのデータを、目的とする第jビューにおける第k+0.5チャンネルのデータとする。
【0024】
第jビューにおける全検出器素子に挟まれる仮想的な0.5,1.5,2.5,3.5,…,k+0.5,…,999.5チャンネルのデータ(対向ビーム)を同様の方法で得る。
全チャンネルの対向ビームを合わせて対向データと称する。ほぼ全ての場合においてxは小数になるので、各対向ビームは各々、1チャンネル×2ビューの2データ補間で得られる。
これを全Nviewに関して繰り返す。
【0025】
上述の方法によって得た、従来の2倍のサンプリング点数(2倍のサンプリング密度)である2×Nchチャンネルのデータを用いて、前記(3)に記載した畳み込み処理(コンボリューション)と逆投影処理(バックプロジェクション)を行い、画像再構成をする。
前述の如く対向データを2データ補間で得ているために、空間分解能は2倍にまでは到達しないが、1.4倍である約0.35mmの空間分解能を得られる。
【0026】
ここで、QQの概念を図38を用いて再度説明する。
或る第jビューのデータを考える。実線で示す第jビューで収集された実データと、1チャンネル×2ビューの補間で得た点線で示す対向データを互い違いに挟み込み、図38の符号M1 に示すように、2倍の検出素子数をもつサンプリング密度の高い検出器で収集したデータとして画像再構成する。
このとき、スキャン方式はコンベンショナルスキャンなので、実データと対向データのスライス位置(Z軸方向のサンプリング位置)は同じである。
【0027】
(5)ヘリカルスキャンの画像再構成
前記図32(A),(B)に示した2つのスキャン方式であるコンベンショナルスキャンとヘリカルスキャンの状態を手前側から見たのが図39(A),(B)である。横軸をスライス(Z軸)方向、縦軸を回転位相(角度)とし、各データのサンプリング位置を矢印で結んで表している。以下、このような図をスキャン図と称する。
【0028】
図39(A)に示すコンベンショナルスキャンでは、前記[1] のステップに相当する、目的とするスライス面で必要な360°のデータが収集されており、前述のように[1] →[2] →[3] のステップによる画像再構成ができる。
これに対して図39(B)に示すヘリカルスキャンでは、螺旋状スキャンであるために、目的とするスライス面においては1ビューしか収集されていない。
【0029】
そこで、前記[1] の代わりに、収集した投影データを補正した生データをZ軸方向に補間して必要なデータを得た後、前述の[2] →[3] のフィルタ補正逆投影法で画像再構成を行う。
【0030】
シングルスライスCTにおける代表的な補間方法は、下記の2種類である。
【0031】
(a) 360°補間法
360°補間法をスキャン図の図40(A)を使って説明する。
図40(A)に示すように、目的のスライス位置を挟み、且つ最も近い同位相の2ビューの実データを、スライス面とサンプリング位置との距離の逆比で線形補間する方法である。
【0032】
例えば、目的とするスライス位置(スライス面のZ座標)をZ=Z0 とすると、このスライス位置で収集されたデータは位相0°における1ビューだけである。そこで、例えば位相θのデータを得る場合には、スライス位置の上側の実データ1と、下側の実データ2を選択し、それぞれの実データをサンプリングしたZ座標と目的のスライス位置Z0 の距離(Z座標)の逆比で各チャンネル毎に線形補間し、補間データを得る。これを必要な全位相分繰り返す。
【0033】
図41に示すように、或る第jビューのデータを示したのが図42である。
【0034】
実データ1における第1,2,3,…,Nchのデータと、実データ2における第1,2,3,…,Nchのデータをそれぞれ、実データ1と実データ2と目的とするスライス位置の距離の逆比で補間して補間データを得る。
【0035】
(b) 対向ビーム補間法
仮想的なデータである対向データを使う方法である。
図40(C)に示すように、焦点が「黒丸」の位置にあるときに収集した実データの各々の検出素子へのビームは、実線矢印のようになっている。このとき、左側のビーム1と、X線焦点が「白丸」の位置にあるときの点線のビームとは、同じパスを通過するビームである。この「白丸」からのビームを対向ビームと称する。
【0036】
同様に、ビーム2と薄灰色(粗いドット)からの点線のビーム、およびビーム3と濃灰色(濃いドット)からのビームは、それぞれ同じパスを通過する対向ビームである。このように、「黒丸」における全てのビームは、対向するビームをもっている。
【0037】
そこで、各ビーム毎に対応する対向ビームを白丸→薄灰色(粗いドット)→濃灰色(濃いドット)の焦点位置のデータから抜き出して仮想的なデータ(対向データと称する)を形成し、この実データと対向データで線形補間する方法が、対向ビーム補間法である。
このとき対向ビームは、下式で与えられる。
【0038】
【数3】
y=Cent CH×2−k
x={[(k−Cent CH)×φ]/[Nch×180]+1/2}Nview
[∵ φ:Nch=ψ:(k−Cent CH)
且つ(180+2ψ):x=360:Nview] (図37参照)
Nview=1回のビュー数、
Nch=チャンネル数、
φ=ファン角、
ψ=チャンネルへの角度
Cent CH=中心チャンネル=(Nch+0.5)/2
(QQオフセット取り付けの場合)
【0039】
従って、第j+xビューの第yチャンネルのデータから、スライス方向に約半回転ズレて第kチャンネルと同じパスを通過する仮想的な対向データが得られることになる。
【0040】
前述のQQ再構成と異なるのは、QQにおいては実データのチャンネル間に挟まれるパスの仮想的なチャンネルのデータを得たのに対し(図36参照)、今回は実データのチャンネルと同じパスのデータを得ることである(図43参照)。
【0041】
しかし、上式で例えばNview=1000,Nch=1000,j=100,k=700,φ=50°の場合には、y=300.5チャンネル、x=555.4861となって、第655.4861ビューの第300.5チャンネルのデータということになってしまう。
【0042】
従って、整数部分Ix=int(x)=655とIy=int(y)=300から第655ビューにおける第300チャンネルのデータD(655,300)と第301チャンネルのデータD(655,301)と、第656ビューにおける第300チャンネルのデータ(656,300)と第301チャンネルのデータD(656,301)を、下式に従って4点補間して対向データT・Data を得る。対向ビームは各々、2チャンネル×2ビューの4データ補間で得られる。
【数4】
T・Data =(1−w)×[D(Ix ,Iy )+D(Ix ,Iy+1 )]/2+w×[D(Ix+1 ,Iy )+D(Ix+1 ,Iy+1 )]/2
Ix =int(x),w=x−Ix ,Iy =int(y),D(j,k):第jビューにおける第kチャンネルのデータ
前記図41は、或る第jビューのデータの対向ビーム補間の概念図である。
【0043】
実データにおける第1,2,3,…,Nchのデータと、上記4点補間によって得た第1,2,3,…,Nchの対向データをそれぞれ、実データと対向データと目的とするスライス位置の距離の逆比で各チャンネルのデータ毎に補間して補間データを得る。
【0044】
前述のように対向データの各ビームは異なるビューのデータから得られるが、今回スキャン方式がヘリカルスキャンであるので、ビュー毎にスライス位置が異なってくる。従って、図41のように対向ビームのスライス位置はチャンネル毎に異なる。
【0045】
この方法では、360°補間法が1回転ズレたスライス位置のデータ同士で補間しているのに対し、対向ビーム補間法は実データと対向データのスライス位置のズレは約半回転であるために、スライス方向の分解能は対向ビーム補間法の方が優れている。
但し、アキシャル面内の空間分解能は、360°補間法ではコンベンショナルスキャンと同程度の約0.50mm、対向ビーム補間法では対向データを4点補間で得ているために、0.50mm以下である。
【0046】
(6)マルチスライスCT
さて、高精細に広範囲を高速に撮影したいという要求から、図44(A),(B),(C)に示すように、検出器列を2列,4列,8列というように複数列備えるマルチスライスCTシステムが提案されている。
【0047】
図44(B)の4列マルチスライスCTを例にして、幾つか用語を説明する。
【0048】
前記図34(A)はZ軸方向から見たもので、前述の如く図中の円が有効視野FOVである。
図34(B)はZ軸に垂直な方向からZ軸を含む平面を観察したもので、X線焦点から検出器素子へ入射するX線が、回転中心を通過するときの(X線焦点から距離FCDの)Z軸方向のビームの厚みを、基本スライス厚Tとする。
【0049】
(7)マルチスライスCTにおけるヘリカルスキャンの公知例
マルチスライスCTにおけるヘリカルスキャンについては、下記文献1に記載されている。
【0050】
特開平4−224736号公報「CT装置」
荒舘博、南部恭二郎(90年12月25日出願) (文献1)
マルチスライスCTにおけるヘリカルピッチPは、前述のシングルスライスCTにおける基本ピッチの概念を拡張し、以下の式(1)に示すように検出器列数Nと基本スライス厚Tの積、即ち、回転中心におけるトータルスライス厚と同じとされている。
【0051】
P=N×T …(1)
以下、ヘリカルピッチを基本スライス厚で割った値でヘリカルピッチを表現する。式(1)では、ピッチ4のヘリカルスキャンとなる。
前記文献1で提案されている、N列マルチスライスCTでピッチNでヘリカルスキャンしたときの補間方法の一つは、シングルスライスCTの360°補間法を拡張したものである。
【0052】
図45は、4列マルチスライスCTで上の方法を示すスキャン図である。図40(A)の360°補間法と同様に、目的とするスライス位置を挟む2つの実データで補間する方法である。これを隣接補間法と仮称するが、これについても上記文献1に記載されている。
【0053】
(8)マルチスライスX線CTにおけるヘリカルスキャンの未公開例
公知例ではないが、下記文献2において、下記の3種類の方法が記載されている。
【0054】
特願平7−337123号「X線CT装置」
田口克行、荒舘博 (95年12月25日出願)(文献2)
本発明が解決しようとする問題点ではないが、本方法をマルチスライスCTに適用する際にはこれを一部利用するので、内容の概略を記載する。
【0055】
(A) 手段1:高密度サンプリング・スキャン法:4列はPitch=2.5,3.5,4.5、2列はPitch=1.5
第1はヘリカルピッチに関する記載があり、Pitch=2.5,3.5,4.5などのピッチのヘリカルスキャンにてサンプリング密度を上げる方法について記載がある。
【0056】
(B) 手段2:新対向ビーム補間法:対向ビーム同士の内挿補間法
第2は対向ビームの利用方法について記載がある。実データ同士/実データと対向データ/対向データ同士の組み合わせによる補間方法と、通常のヘリカルピッチ或いは高密度サンプリング法によるヘリカルピッチとの組み合わせに関して記載がある。
【0057】
(C1)手段3:フィルタ補間法1(サンプリングデータ・フィルタ処理によるフィルタ補間法)
(C2)手段4:フィルタ補間法2(補間データ・重み付け加算(フィルタ)処理によるフィルタ補間法)
(C3)手段5:フィルタ補間法3(仮想的スキャン生データの処理によるフィルタ補間法)
(C4)手段6:フィルタ補間法4(再構成ボクセルデータの処理によるフィルタ補間法)
第3は補間方法に関する記載である。スライス方向にフィルタ処理をする方法について、4つの方法が記載されており、通常のヘリカルピッチ或いは高密度サンプリング法によるヘリカルピッチとの組み合わせ、さらには新対向ビーム補間法との組み合わせに関して記載がある。
【0058】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述のQQではアキシャル面で0.35mm分解能を得られるが、コンベンショナルスキャンであるためにスライス方向の連続性が悪く、3次元ボリュームデータを得るには適さない。
一方、ヘリカルスキャンにおける補間付き画像再構成では体軸方向の連続性が良く、3次元ボリュームデータを得るには適しており、対向ビーム補間法では体軸方向に高い空間分解能が得られが、アキシャル面の空間分解能は0.50mm以下になってしまう。
【0059】
そこで、本発明の目的は、アキシャル面の高い空間分解能(例えば、0.35mm)と、ヘリカルスキャンでの良好な体軸方向連続性とを全て満たしたX線CT装置を提供することである。
【0060】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために請求項1記載の発明は、X線ビーム発生源と、該X線ビーム発生源が発したX線を検出するものであって、チャンネルを構成する複数の検出素子をチャンネル方向に沿って並べてなる検出器列をスライス方向に複数の列備えた検出手段と、前記X線ビーム発生源と前記検出手段を保持する回転架台と、被検体が載置される寝台を前記スライス方向に沿って移動させる移動手段と、前記X線ビーム発生源を回転させながらX線ビームを発生させると共に、前記移動手段により寝台を移動させて前記被検体をらせん状にスキャンして前記検出手段を介してデータ収集し、目的とするスライス位置の画像を画像再構成するX線CT装置において、
前記検出手段で収集した実データと前記実データのチャンネルの間に挟まれる仮想チャンネルに対応し、且つ、前記スライス位置を挟む対向データを用いて、前記検出手段が収集したデータのチャンネル方向のサンプリングピッチより細かいサンプリングピッチのデータ(細ピッチデータ)を生成し、前記細ピッチデータに基づき画像再構成を行うものであり、スライス方向における3つ以上の前記実データ及び前記対向データをスライス方向にフィルタ処理して前記細ピッチデータを生成することを特徴とする。
【0061】
請求項1記載の発明によれば、例えば、図3に示すように、ヘリカルスキャンをしつつ検出手段(図1の21,23等)が収集したデータ(実データ1,2)より細かい細ピッチデータSPを生成し、該細ピッチデータSPに基づき画像再構成を行う。このようにすれば、図38に示したQQのようにアキシャル面の高い空間分解能(例えば、0.35mm)と、ヘリカルスキャンでの良好な体軸方向連続性の両方を満たすことができる。
【0062】
また、請求項2記載の発明は、X線ビーム発生源と、該X線ビーム発生源が発したX線を検出するものであって、チャンネルを構成する複数の検出素子をチャンネル方向に沿って並べてなる検出器列をスライス方向に複数の列備えた検出手段と、前記X線ビーム発生源と前記検出手段を保持する回転架台と、被検体が載置される寝台を前記スライス方向に沿って移動させる移動手段と、前記X線ビーム発生源を回転させながらX線ビームを発生させると共に、前記移動手段により寝台を移動させて前記被検体をらせん状にスキャンして前記検出手段を介してデータ収集し、目的とするスライス位置の画像を画像再構成するX線CT装置において、
前記検出手段で収集した実データと前記実データのチャンネルの間に挟まれる仮想チャンネルに対応し、且つ、前記スライス位置を挟む対向データを用いて、前記検出手段が収集したデータのチャンネル方向のサンプリング点数より多いサンプリング点数のデータ(多点数データ)を生成し、前記多点数データに基づき画像再構成を行い、スライス方向における3つ以上の前記実データ及び前記対向データをスライス方向にフィルタ処理して前記多点数データを生成することを特徴とする。
【0063】
請求項2記載の発明によれば、被検体をヘリカルスキャンをしつつ検出手段(図1の21,23等)がサンプリングした点数(例えば、1000点)より、点数の多いサンプリングデータ(多点数データ、例えば、2000点)を生成し、該多点数データに基づき画像再構成を行う。このようにすれば、図38に示したQQのようにアキシャル面の高い空間分解能(例えば、0.35mm)と、ヘリカルスキャンでの良好な体軸方向連続性の両方を満たすことができる。
【0076】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図示の実施形態例に基づいて説明する。
(I)第1実施形態例
図1は本実施形態例を適用した装置のシステム構成図であり、図2は図1における補間処理部29の詳細な構成図であり、図3は本実施形態例の処理の概念図であり、図4は本実施形態例の処理の流れを示すフローチャート図である。
【0077】
図1に示すように、X線CT装置10は、システム制御部11と、架台・寝台制御部13と、寝台移動部15と、X線制御装置17と、高電圧発生装置19と、X線ビーム発生源21と、検出器23と、回転架台25と、データ収集部27と、補間処理部29と、画像再構成部31と、表示部33とを備えている。
【0078】
システム制御部11は、図示しない入力装置を用いて入力されたスライス厚、回転速度等のヘリカルスキャン条件の内、回転速度とスライス厚とファン角度等を架台・寝台制御信号として架台・寝台制御部13に対して出力する。
【0079】
また、システム制御部11は、X線ビーム発生を制御するX線ビーム発生制御信号をX線制御装置17に対して出力し、X線ビームの検出のタイミングを示す検出制御信号をデータ収集部27に対して出力する。
【0080】
更に、システム制御部11は、データ収集のためのデータ収集制御信号をデータ収集部27に対して出力し、補間方法を示す補間制御信号を補間処理部29に対して出力する。
架台・寝台制御部13は、システム制御部11により出力された架台・寝台制御信号を基に回転架台25を回転させると共に、寝台移動信号を寝台移動部15に対して出力する。
【0081】
寝台移動部15は、架台・寝台制御部13により出力された寝台移動信号を基に、回転架台25の1回転当りの寝台15aの移動量を求め、この移動量で寝台15aを移動させる。
【0082】
X線制御装置17は、システム制御部11により出力されたX線ビーム発生制御信号を基に、高電圧発生装置19による高電圧発生のタイミングを制御する。
【0083】
高電圧発生装置19は、X線ビーム発生源21からX線ビームを曝射させるための高電圧をX線制御部17からの制御信号に従ってX線ビーム発生源21に供給する。
X線ビーム発生源21は、高電圧発生装置19から供給された高電圧によってX線ビームを曝射する。
【0084】
検出器23は、被検体を透過した投影データを収集するシングルスライス検出器である。
回転架台25は、X線ビーム発生源21と検出器23とを保持する。また、回転架台25は、図示しない架台回転機構により、X線ビーム発生源21と検出器23との中間点を通る回転軸を中心にして回転される。
【0085】
データ収集部27は、検出器23により検出されたX線ビーム(実際には検出信号)を、システム制御部11により出力されたデータ収集制御信号に対応させて収集する。
補間処理部29は、データ収集部27によって収集されたX線ビームを基に、目的のスライス位置のX線ビームを補間する。補間処理部29は、CPU,メモリ等から構成される。補間処理部29の詳細構成を前述の如く図2に示す。
【0086】
画像再構成部31は、補間処理部29により補間されたX線ビームを基に、画像再構成する。
表示部33は、画像再構成部31により再構成された画像を図示しないモニタ上に表示する。
【0087】
次に本実施形態例の動作を、(1)CTの概略動作と、(2)補間処理に分けて説明する。
(1)概略動作
先ず、操作者は図示しない入力装置を用いてヘリカルスキャン条件を入力する。例えば、以下に示すヘリカルスキャン条件とする。
【0088】
検出器列数 Nseg =1
検出器チャンネル数 Nch=1000
検出器のZ軸方向の回転中心での厚み Dseg =20mm
回転中心でのビームの厚み Nseg ×Dseg =20mm
焦点−回転中心間距離 FCD=600mm
焦点−検出器間距離 FDD=1200mm
有効視野直径 FOV=500mm
有効視野角(ファン角) φ=50°
【0089】
前記のヘリカルスキャン条件が入力されるとシステム制御部11は、このヘリカルスキャン条件の内、回転速度とスライス厚とファン角等を架台・寝台制御信号として架台・寝台制御部13に対して出力する。そして、架台・寝台制御部13は、この架台・寝台制御信号を基にして寝台移動信号を寝台移動部15に対して出力する。
【0090】
この状態で操作者により寝台開始命令が前記入力装置から入力されると、システム制御部11は、架台・寝台制御部13に対して診断開始を指示すると共に、X線ビーム発生を制御するX線ビーム発生制御信号をX線制御装置17に対して出力する。そして、前記X線ビーム発生制御信号に対応させて、X線制御装置17は、高電圧発生装置19から高電圧を発生させる。
【0091】
これにより、X線ビーム発生源21からX線ビームが曝射されると共に、寝台15aが寝台移動部15により移動され、ヘリカルスキャンによる診断が開始される。
そして、データ収集制御信号がシステム制御部11から出力されると、データ収集部27は、このデータ収集制御信号に対応させて検出器23からX線ビームを検出し、この検出したX線ビーム(実際には検出データ)を補間処理部29に供給する。
【0092】
X線ビームが供給されると、補間処理部29は、このX線ビームを基に、目的のスライス位置のX線ビームを補間する。この補間処理を次の(2)で説明する。
【0093】
(2)補間処理
図3は補間処理の概念図であり、図4は補間処理の流れを示すフローチャート図である。
図3において、或る位相θの複数のデータを示す。スライス位置を挟み下側の実データ1として第jビュー、上側の実データ2として第j+Nviewビューを考える。これらは前述の360°補間法(図40(A)および図42参照)で用いられたデータと同様である。
【0094】
更に、スライス位置を挟み下側の対向データ1と上側の対向データ2を考える。
【0095】
▲1▼第1補間処理
補間手段1(29C)は実データ1と実データ2とを生データ記憶部29Bから得て、同データのスライス位置と目的とするスライス位置との距離の逆比で線形内挿補間して、目的とするスライス位置の補間データ1を得て、補間データ1記憶部29Dに記憶させる(図4のステップS11)。補間の重みは全チャンネルで一定である。
補間データ1は、第1,2,3,…,1000チャンネル(以下、整数チャンネルとも呼ぶ)のデータとなる。
【0096】
▲2▼対向データ生成
対向データ生成手段29Eは、生データ記憶部29Bから必要なデータを読み出し、従来例に記載したQQ再構成のときの方法で(図38参照)、該当する1チャンネル×2ビューのデータを補間して実データのチャンネル間に挟まれる仮想的チャンネル(以下、この仮想的チャンネルを少数チャンネルとも呼ぶ)の対向データを生成する。このとき、スライス位置下側の対向データ1と、スライス位置上側の対向データ2の2つを生成する(図4のステップS13)。
【0097】
生成された対向データ1と対向データ2は、第0.5,1.5,…,999.5チャンネルのデータとなる。
生成された対向データ1と対向データ2は、スライス方向に補間されていないので、図3には各チャンネル毎にスライス位置を変えて示している。
【0098】
▲3▼第2補間処理
補間手段2(29F)は対向データ1と対向データ2を、両データのスライス位置と目的とするスライス位置との距離の逆比で線形補間して、目的とするスライス位置の補間データ2を得て、補間データ2記憶部29Gに記憶させる(図4のステップS15)。なお、補間の重みはチャンネル毎に計算する。
補間データ2は、第0.5,1.5,…,999.5チャンネルのデータとなる。
【0099】
▲4▼高密度データ生成処理
高密度データ生成手段29Hは、補間データ1(整数チャンネルのデータ)を補間データ1記憶部29Dから、補間データ2(少数チャンネルのデータ)を補間データ2記憶部29Gからそれぞれ読み出し、各データを互い違いに挟み込んでサンプリング点数が2倍である補間データ3を得る(図4のステップS17)。このとき、補間データ3を構成する個々のデータに対して、新たに1から2000(=2×Nch)のチャンネル番号を付与する。
【0100】
▲5▼フィルタ補正逆投影
画像再構成部31で、例えば、通常のフィルタ補正逆投影法によって画像再構成する(図4のステップS19)。
【0101】
得られる画像は、2×Nch点のサンプリング点数のデータを用いて画像再構成されているので、アキシャル面の空間分解能はQQ処理と同様の約0.35mmであり、ヘリカルスキャンのデータを利用しているので、体軸方向の連続性にも優れている。両者の利点を両立するものである。
【0102】
本実施形態例ではスライス位置下側の対向データ1とスライス位置上側の対向データ2を用いて線形内挿補間して補間データ2を得る例を説明したが、これに限定されるものではない。
【0103】
例えば、非線形補間でも良いし、中心チャンネルにおいてスライス位置下側の対向データ1と中心チャンネルにおいてスライス位置上側の対向データ2を選択し、図5のようにチャンネルによっては外挿補間を用いても良い。
【0104】
また、図1において、最大FOVに対して被検体が2点鎖線で示すように、小さい場合がある(例えば、頭部)。このような場合には、図5の右下に示すように、チャンネル数を半分(この場合は1000)にして補間処理をしてもよい。このようにすれば、小さいメモリサイズで画像再構成が行え、また、高速に処理することが可能になる。
【0105】
或いは、図6のようにチャンネル毎に対向データの選択を変えて、必ず内挿補間になるようにしても良い。
また、本実施形態例では補間処理部と画像再構成部を別の構成としたが、例えば図7のように画像再構成部の制御装置が補間処理を行う構成でも良い。
【0106】
(II)第2実施形態例
本実施形態例はチャンネル方向のDebluring 処理の場合である。
本実施形態例の装置のシステム構成は前記第1実施形態例と同一であり、被検体の投影データを収集する検出器はシングルスライス検出器である。
【0107】
図8は、本実施形態例における補間処理部29の詳細な構成である。第1実施形態例における補間処理部29の構成に加え、チャンネル方向Debluring 手段29Jと補間データ4記憶部29Kを備えている。
以下▲1▼から▲4▼までの処理は前記第1実施形態例と同一であるので説明は省略する。
【0108】
▲1▼第1補間処理
▲2▼対向データ生成
▲3▼第2補間処理
▲4▼高密度データ生成処理
以上の▲1▼〜▲4▼の処理により、高密度なデータである補間データ3が得らる。
【0109】
▲5▼チャンネル方向Debluring 処理
図9は、チャンネル方向Debluring 処理の概念図である。
ここで補間データ1,補間データ2,補間データ3の、サンプリング間隔と各々のサンプリング幅について考察する。簡単のため、チャンネルは直線状に配列され、各々の検出素子に対して平行にX線ビームが入射したものとして以下説明する。
【0110】
補間データ1と補間データ2は全サンプリング点数はNchであり、サンプリング間隔はチャンネル間隔d、各々サンプル点のサンプリング幅もdである。これに対し、補間データ3は全サンプリング点数は2Nchであり、サンプリング間隔はd/2でありながら各々のサンプル点のサンプリング幅はdである。即ち、これらのデータは互いに重複しており冗長さを含んでいることが分かる。
【0111】
そこで、この重複による冗長さを回復するために、補間データ3に対してチャンネル方向にエンハンス効果を持つボケ回復フィルタでフィルタ処理を行う。この種の処理はデコンボリューション処理あるいはDebluring 処理と呼ばれ、同業他社にとってはQQ処理などに伴って良く知られた処理である。ボケ回復フィルタの一例が下記文献3,4に記載されているが、これに限定されず、適度に変形したフィルタを利用してもよい。
【0112】
特開昭61−74071(84年9月19日出願)「X線CT装置」
堀場勇夫、岩田彰、佐々木寛、佐藤一弘 (文献3)
特開昭61−290573(84年6月19日出願)「X線CT装置」
西村博 (文献4)
チャンネル方向Debluring 手段29Jは、補間データ3を読み込み、補間データ3とDebluring フィルタDF・CHをコンボリューションし、第4補間データを得て、補間データ4記憶部29Kに記憶させる。第4補間データは、冗長さを回復されたデータである。
【0113】
▲6▼フィルタ補正逆投影
画像再構成部31で、通常のフィルタ補正逆投影法によって画像再構成する。再構成された画像は、冗長さを回復された第4補間データを用いているので、より空間分解能が高い画像である。
【0114】
前記では、チャンネル方向のDebluring 処理とフィルタ補正逆投影法の再構成フィルタのコンボリューションを別々に処理したが、同時に行っても良い。コンボリューション処理は線形処理であるので、データDに対してフィルタF1とフィルタF2を順にコンボリューションするのと、フィルタF1とフィルタ1F2をコンボリューションしたフィルタF3をデータDに対して1回コンボリューションするのとは数学的に等価である。
【0115】
【数5】
Data =F2*(F1*D)=(F2*F1)*D=F3*D,
F3=F2*F1
従って、上記Debluring 処理で用いるフィルタとフィルタ補正逆投影法の再構成フィルタを予めコンボリューションしたものを用いてデータを処理すれば、コンボリューション処理が1回で済むので効率的である。
【0116】
また、上記では補間データ3に対するDebluring 処理を説明したが、補間データ2も、対向データ生成時の1チャンネル×2ビューのデータの補間であり、補間によるボケを含んでいる。従って、補間データ2に対して上述のDebluring 処理とは別に、このボケを回復するようなDebluring 処理を施しても良い。これは対向データ1と対向データ2に対して処理しても良いし、対向データ1と対向データ2を補間して得た補間データ2に対して処理しても良い。
【0117】
(III)第3実施形態例
本実施形態例はマルチスライスCTの場合である。
本実施形態例の装置のシステム構成は前記第1実施形態例と同一である。但し、4列マルチスライス検出器をもつマルチスライスCTシステムとする(図44(B)参照)。
【0118】
本実施形態例における補間処理部29の詳細な構成は、第1実施形態例と同一である。即ち、動作は異なるが、構成は同一である。
【0119】
4列マルチスライスCTで、Pitch=4でヘリカルスキャンすると、或る列の対向ビームは、図10(A)や図11右上図のように、中心チャンネルで、異なる列の実データのサンプリング位置とほぼ一致する一連のデータとなる(詳細は前記文献2を参照)。実データと対向データのサンプリング位置が近くなるので、これは実データと対向データで補間する際には大きなデメリットとなってしまうが、第3実施形態例では、これを積極的に利用する。
【0120】
4列マルチスライスCTで収集した或る位相θの状態を図11に示す。
第jビューの4列分の実データと、第1実施形態例と同様に第j+xビューのデータから生成される4列分の対向データと、その1回転(Nviewビュー)後である第j+Nviewビューの4列分の実データと第j+x+Nviewの第1,第2のデータから生成される2つの対向データと、1回転前である第j+xNviewビューの第3,4列のデータから生成される2つの対向データの合計8つのデータを示した。本来データ数は下式だけ存在するが、ここでは一部のみ示した。
【0121】
【数6】
(データ数)=(ヘリカルスキャンの回転数)×(検出器列数)×2
図12は第3実施形態例の処理の概念図である。
以下に詳細を説明するが、▲2▼,▲4▼,▲5▼,▲6▼については前記第1実施形態例と同様なので説明を省略する。第1実施形態例と異なるのは、補間手段29Cと対向データ生成手段29Eが、データ選択手段としての機能が追加されていることである。
【0122】
▲1▼実データ1と実データ2の選択(ビューと列)
補間手段1(29C)は、図11のように複数のビューと複数の検出器列の実データの中から、スライス位置を挟み最も近い2つの実データを選択し、実データ1と実データ2とする。
【0123】
▲2▼第1補間処理
▲3▼対向データ1と対向データ2の生成(チャンネル毎に独立)
対向データ生成手段29Eは、第2補間処理において必ず内挿補間になるようにスライス位置を挟み最も近い2つの対向ビームをチャンネル毎に選択する。4列マルチスライスCTのPitch=4のヘリカルスキャンではチャンネル毎のスライス位置のズレが大きいので、全チャンネルにわたって連続した対向データを生成するよりも、チャンネル毎に独立に最適なデータを選択した方がよい。
【0124】
このとき▲1▼と同様に、どのビューのどの検出器列のデータを使用するか、という選択が必要である。選択した結果に応じて対向データ生成に必要な生データを生データ記憶部29Bから読み出す。
読み出したデータに対して第1実施形態例と同様に1チャンネル×2ビューの補間処理を行い、対向データ1と対向データ2を生成する。
【0125】
図11では説明のため多くの対向データを表示したが、これら全てを生成後に選択するのではなく、選択後に生成する方が効率的である。図12中に示した、スライス下側の対向データ1およびスライス上側の対向データ2を生成する。
【0126】
▲4▼第2補間処理
▲5▼高密度データ生成処理
▲6▼フィルタ補正逆投影
実データ1と対向データ1および実データ2と対向データ2の中心チャンネルにおけるスライス位置が互いに同じであるので、▲2▼と▲4▼で得られた補間データ1と補間データ2は、シングルスライスCTのときよりもスライス方向の被写体の変化の影響を受けにくい。従って、そのような補間データ1と補間データ2から今回生成された高密度データで再構成した画像は画質の良いものとなり、スライス方向の空間分解能も高くなる。
【0127】
なお、本実施形態例では4列マルチスライスCTにおけるPitch=4の例について説明したが、これに限定されるものではない。4列でPitch=2としても良いし、2,3,5,6,7,8,…列など他の列数でPitch=偶数としても良い。即ち、実データと対向データのスライス位置が中心チャンネル近傍でほぼ等しくなるように列数とPitchの関係を決定する。
【0128】
また、対向データの選択に関しても、外挿を利用するように選択するなど様々な変形があるのは、第1実施形態例と同様である。
また、前記第2実施形態例に記載のチャンネル方向のDebluring 処理については省略したが、これと組み合わせても良い。
【0129】
(IV)第4実施形態例
本実施形態例はマルチチャンネルCTにおける、スライス方向フィルタ処理 (基本スライス厚を薄くして束ね処理、Debluring 処理)の場合である。
図13は、本実施形態例における補間処理部29のブロック図である。図2における補間手段1と補間手段2とが、それぞれフィルタ手段1とフィルタ手段2とに置き換えられている。
【0130】
また、基本スライス厚TをシングルスライスCTのスライス厚Tより小さく、例えばT/3にする。位相θにおけるスキャンの状態と処理の概念図を図14に示す。
基本スライス厚Tのときの図11と比較すると、図14ではスライス方向のサンプリング密度が高まっていることが分かる。
【0131】
また、元々のデータのスライス方向のサンプリング幅、即ちスライス厚が薄いので、いわゆるパーシャルボリューム効果が抑制された良好なデータが得られることが分かる。
【0132】
今回はこのデータ群の中から3つ以上のデータを選択し、それらをスライス方向に束ね処理あるいはエンハンス処理するようなフィルタ処理をチャンネル毎に独立に行う。フィルタ処理の詳細については前記文献2(特願平7−337123号「X線CT装置」)に譲るが、高密度サンプリングと組み合わせたフィルタ処理の概念図を図15に示す。
【0133】
束ね処理あるいはエンハンス処理を行うフィルタ関数の形状については、図16(A)〜(D)に幾つかの例を示す。今回は図16(D)の低分解能関数を用いて、多くのデータを束ねるものとする。
処理▲5▼,▲6▼は第1実施形態例などと同じであるので、説明を省略する。
【0134】
▲1▼実データ選択
フィルタ手段1(29L)は、図14のように複数のビューと複数の検出器列の実データの中から、フィルタ処理に必要な範囲のスライス位置の実データを複数選択し(実データ群と呼ぶ)、生データ記憶部29Bから読み出す。
【0135】
▲2▼フィルタ処理1
フィルタ手段1(29L)は、▲1▼で選択した実データ群に対し、制御装置から指示された図14中に示すフィルタでチャンネル毎に独立にスライス方向にフィルタ処理し、補間データ1を得て、補間データ1記憶部29Dに記憶させる。
【0136】
フィルタ処理の方法は、前記文献2の第3実施形態例に記載の実データ群に対して直接処理する方法でも良いし、文献2の第4実施形態例に記載の実データ群をリサンプリングして得たデータ群に対して処理する方法でも良い。
【0137】
▲3▼対向データ生成
対向データ生成手段29Eは、図14のように複数のビューと複数の検出器列の実データのデータによって生成され得る複数の対向データの中から、フィルタ処理に必要な範囲のスライス位置の対向データを複数選択し(対向データ群と呼ぶ)、生データ記憶部29Bから必要なデータを読み出す。
読み出したデータに対して、第1実施形態例と同様に1チャンネル×2ビューの補間処理を行い、対向データ群を生成する。
【0138】
▲4▼フィルタ手段2
フィルタ手段2(29M)は、対向データ生成手段29Eが生成した対向データ群に対し、制御装置から指示された図14中に示すフィルタでチャンネル毎に独立にスライス方向にフィルタ処理し、補間データ2を得て、補間データ2記憶部29Gに記憶させる。フィルタ処理の方法は▲2▼に準じる。
【0139】
▲5▼高密度データ生成処理
▲6▼フィルタ補正逆投影
もともとパーシャル効果の抑制されたデータを用いており、それを低分解能フィルタ関数によってスライス方向に加算したような補間データ1と補間データ2から高密度データを生成し、再構成した画像であるので、その画像はパーシャル効果がきわめて抑制されている。
【0140】
なお、本実施形態例ではスライス方向に束ねるようなフィルタを用いたフィルタ処理に関して説明したが、これに限定されるものではない。スライス方向の空間分解能を向上するようなフィルタを用いていわゆるDebluring 処理を施しても良い。もともとスライス方向に充分なサンプリング密度が得られているので、Debluring 処理による効果は大きい。また、次に説明する第5実施形態例に記載の高密度サンプリングと組み合わせれば、この場合には更に画質が向上する。
【0141】
また、検出器はマルチスライス検出器である必要はなく、シングルスライスでも良い。また、基本スライス厚を薄くせず、従来の基本スライス厚を用いても良い。
また、前記第2実施形態例に記載のDebluring 処理と組み合わせると、アキシャル面の空間分解能も更に向上する。スライス方向のフィルタ処理においても、上記のようにDebluring 効果のあるフィルタを用いると、アキシャル面,スライス方向ともに高い空間分解能が得られる。
【0142】
(V)第5実施形態例
本実施形態例はマルチチャンネルCTにおけるヘリカルピッチ2.5の場合である。
本実施形態例の補間処理部29の構成は、前記第4実施形態例と同じである。
【0143】
今回はヘリカルピッチをPitch=2.5とする高密度サンプリング・スキャン法によるヘリカルスキャンを行い、基本スライス厚をTとする。
Pitch=2.5の高密度サンプリング・スキャン法における実データだけのスキャン図を図17に示し、実データと(中心チャンネルの)対向データのスキャン図を図18に示す。高密度サンプリング・スキャン法では、スライス方向のサンプリング密度が増大していることが分かる。
【0144】
位相θにおけるスキャンの状態を図19に示す。Pitch=4のときのスキャンの状態を示す図11と比較すると、スライス方向のサンプリング密度が高まっていることが分かる。スライス方向のフィルタ処理には、図16(A)の標準的関数を用いる。
【0145】
処理▲2▼,▲4▼,▲5▼,▲6▼については第4実施形態例と同様であるので、説明を省略する。またデータ選択後のフィルタ処理に関しては第4実施形態例の図14と同様であるので省略する。
【0146】
▲1▼実データ選択
フィルタ手段1(29L)は、図19のように複雑な順序で配列された複数のビューと複数の検出器列の実データの中からフィルタ処理に必要な範囲のスライス位置の実データを複数選択し(実データ群と呼ぶ)、生データ記憶部29Bから読み出す。
【0147】
▲2▼フィルタ処理1
▲3▼対向データ生成
対向データ生成手段29Eは、図19のように複雑な順序で配列された複数のビューと複数の検出器列の実データのデータによって生成され得る複雑な順序で配列される複数の対向データの中から、フィルタ処理に必要な範囲のスライス位置の対向データを複数選択し(対向データ群と呼ぶ)、生データ記憶部29Bから必要なデータを読み出す。
読み出したデータに対して、前記第1実施形態例と同様に1チャンネル×2ビューの補間処理を行い、対向データ群を生成する。
【0148】
▲4▼フィルタ処理2
▲5▼高密度データ生成処理
▲6▼フィルタ補正逆投影法
基本スライス厚をTにしたまま、スライス方向に高密度なサンプリングで得られたデータをフィルタ処理するので、高画質な画像となる。
【0149】
なお、本実施形態例では4列マルチスライスCTにおけるPitch=2.5の例について説明したが、これに限定されるものではない。Pitch=1.5,2.0,3.0,3.5,4.5、或いは2列マルチスライスにおけるPitch=1.5など任意に変形可能である。
【0150】
一例として、4列でのPitch=3.5、Pitch=4.5および2列でのPitch=1.5のときのスキャン図を図20〜図22および図23〜図26に示す。
【0151】
また、前記第2実施形態例あるいは第4実施形態例記載のDebluring 処理と組み合わせても良い。
【0152】
(VI)第6実施形態例
以上説明した第1ないし第5の実施形態例とこれらの変形例は、予め実データを補間処理およびまたはフィルタ処理等を施して、目的とするスライス位置の整数チャンネルデータである第1補間データを得、また同様に対向データを補間処理およびまたはフィルタ処理して、目的とするスライス位置の少数チャンネルデータである第2補間データを得、これらの第1および第2補間データを組み合わせて目的スライス位置の高密度データを生成するものであった。
【0153】
しかしながら、本発明は、予めチャンネル方向に補間処理を施して第1の補間データである高密度実データおよび第2の補間データである高密度対向データを生成し、これら第1および第2補間データに基づいて対向ビーム補間処理(ヘリカル補間処理)により目的とするスライス位置の高密度データを生成することもできる。
【0154】
本第6の実施形態例は、それぞれ補間により高密度の実データおよび対向データを生成したのち、これらを使用してヘリカル補間により目的とするスライス位置の高密度データを得る場合の実施形態を示すものである。
【0155】
本第6実施形態例が適用されるX線CT装置のシステム構成は、図1に示したX線CT装置と同様であるが、補間処理部29の詳細な構成が異なる。
【0156】
図27は図1における補間処理部29の詳細な構成図であり、図28は本実施形態例の処理の概念図であり、図29は本実施形態例の処理の流れを示すフローチャート図である。
【0157】
図27において、本第6実施形態例の補間処理部29は、補間処理部全体を制御する補間処理制御部29Aと、被検体のスキャンにより得られた生データを記憶する生データ記憶部29Bと、高密度実データを生成する高密度実データ生成手段29Qと、高密度対向データを生成する高密度対向データ生成手段29Pと、ヘリカル補間手段29Rと、補間データ1記憶部29Dと、補間データ2記憶部29Gと、補間データ3記憶部29Iとを備えて構成されている。
【0158】
なお、被検体をスキャンして収集された生データが生データ記憶部29Bに記憶されるまでは、第1実施形態例と同様であるので、それ以後の処理について説明する。
【0159】
図28において、或る位相θの複数のデータを示す。スライス位置を挟み下側の実データ1として第jビュー、上側の実データ2として第j+Nviewビューを考える。これらは前述の360°補間法(図40(A)および図42参照)で用いられたデータと同様である。
更に、スライス位置を挟み下側の対向データ1と上側の対向データ2を考える。
【0160】
(1)第1高密度データ生成処理(実データ)
高密度実データ生成手段29Qは、実データ1と実データ2とを生データ記憶部29Bから得て、それぞれの実データに対して、下式に従う同一ビューの隣接チャンネル間補間を行って、第1高密度データ群hp1を生成し、補間データ1記憶部29Dに記憶させる(図29のステップS21)。補間の重みは全チャンネルで一定である。
【0161】
第jビューにおける第kチャンネルの実データをD(j,k)とすると、
【数7】
hp1(j,2×k) =D(j,k)
hp1(j,2×k−1)=[D(j,k−1)+D(j,k)]/2
補間データ1は、第1,2,3,…,2000チャンネルのデータとなる。
【0162】
(2)第2高密度データ生成処理(対向データ)
高密度対向データ生成手段29Pは、生データ記憶部29Bから必要なデータを読み出し、奇数チャンネルのデータに対しては、従来例に記載したQQ再構成のときの方法で(図38参照)、該当する1チャンネル×2ビューのデータを補間し、偶数チャンネルのデータに対しては、従来例に記載した対向ビーム補間法で生成したデータと同様に、2ビューで収集した2チャンネルのデータを用いた4点補間により、それぞれ第2高密度データhp2の生成を行い、補間データ2記憶部29Gに記憶させる(図29のステップS23)。
【0163】
(2−1)奇数チャンネル
【数8】
Figure 0004155529
(2−2)偶数チャンネル
【数9】
Figure 0004155529
【0164】
あるいは、偶数チャンネルのデータは、(2−1)で得た奇数チャンネルのデータを(1)のようにして補間しても良い。また、第1、第2高密度データの生成順序を逆にして、第2高密度データである高密度対向データを先に生成し、第1高密度データである高密度実データの生成を後にしてもよい。
【0165】
(3)ヘリカル補間処理
ヘリカル補間手段29Rは、補間データ1記憶部29Dおよび補間データ2記憶部29Gよりそれぞれ第1高密度データ(実データ)および第2高密度データ(対向データ)を読み出して、スライス方向にヘリカル補間し、目的のスライス位置のデータを作成し補間データ3記憶部29Iに記憶させる(ステップS25)。補間は、第1実施形態例のように2点補間でも良いし、第4実施形態例のようにスライス方向のフィルタ処理でも良い。また、チャンネル方向やスライス方向のボケ回復処理( Debluring処理)を施しても良い。
【0166】
(4)ファンビーム再構成処理
画像再構成部31は、補間データ3記憶部29Iに記憶された高密度データを使用して、通常のファンビーム再構成を行い、画像を得る(ステップS19)。適用する再構成法は、第1実施形態例に使用したフィルタ補正逆投影法でも良いし、ファンパラ変換とフーリエ逆変換とを組み合わせて処理しても良い。
【0167】
図30は、本第6実施形態例の変形例を示すフローチャート図である。第6実施形態例では、それぞれ生データから第1、第2高密度データ生成処理を行ったが、第1高密度データの生成結果を使用して第2高密度データを生成することもできる。
【0168】
(1)第1高密度データ生成処理(実データ)
高密度実データ生成手段29Qは、実データ1と実データ2とを生データ記憶部29Bから得て、それぞれの実データに対して、下式に従う同一ビューの隣接チャンネル間補間を行って、第1高密度データ群hp3を生成し、補間データ1記憶部29Dに記憶させる(図30のステップS31)。補間の重みは全チャンネルで一定である。
【0169】
第jビューにおける第kチャンネルの実データをD(j,k)とすると、
【数10】
hp3(j,1) =D(j,1)
hp3(j,2×k) =D(j,k)
hp3(j,2×k+1)=[D(j,k)+D(j,k+1)]/2
補間データ1は、第1,2,3,…,2000チャンネルのデータとなる。
【0170】
(2)第2高密度データ生成処理(対向データ)
高密度対向データ生成手段29Pは、補間データ1記憶部29Dから必要なデータを読み出し、奇数チャンネルのデータに対しては、従来例に記載したQQ再構成のときの方法で(図38参照)、該当する1チャンネル×2ビューのデータを補間し、偶数チャンネルのデータに対しては、従来例に記載した対向ビーム補間法で生成したデータと同様に、2ビューで収集した2チャンネルのデータを用いた4点補間により、それぞれ第2高密度データhp4の生成を行い、補間データ2記憶部29Gに記憶させる(図30のステップS33)。
【0171】
この補間式を以下に示す。
【0172】
【数11】
1≦K≦2×Nch(=2000)について、
hp4(j,K)=hp3(j+X(K),Y(K))
Y(K)=2×Nch−K+1
X(K)={[( K−Cent CH) ×φ] /[Nch×180]+0.5}×Nview
Cent CH=(2×Nch+1)/2
こうして得られた第1、第2高密度データ、hp3,hp4を使用してヘリカル補間処理(図30のステップS25)及び画像再構成処理(図30のステップS19)を行うことは、第6実施形態例と同様であるので、以下の説明を省略する。
【0173】
以上説明した第6実施形態例およびその変形例は、第2、3、4、5の各実施形態例と任意に組み合わせることができる。すなわち、チャンネル方向の Debluring処理との組合せ、マルチスライスCT装置への適用、スライス方向フィルタ処理との組合せ、マルチスライスCT装置での高密度サンプリング・スキャン法によるヘリカルスキャンなどにも適用することができる。
【0174】
なお、本発明をマルチスライスCT装置に適用する場合、実施形態例では検出器列数を4列として説明したが、4列に限らず2、3、5、6、7、8列等、任意の検出器列数を備えたマルチスライスCT装置に適用できることは明らかである。
【0175】
また、画像再構成法についても、フィルタ補正逆投影法(コンボリューション法)に限らず、ファンパラ変換による逆投影演算や、高速フーリエ変換(FFT)を用いた逆投影演算、フーリエ変換および逆フーリエを用いた画像再構成法、ライノグラムによる画像再構成等、各種の画像再構成法を利用できることは明らかである。
【0176】
さらに、実施形態例では、生データから2倍の密度を有する高密度データを生成したが、2倍に限らず、3倍、4倍等の密度を有する高密度データを生成して画像再構成することも本発明の範囲内である。例えば3倍密度の高密度データを生成する場合には、少数チャンネルの小数点以下の数を0.33および0.67とし、4倍密度の高密度データを生成する場合には、小数チャンネルの小数点以下の数を0.25,0.5および0.75とすれば良い。
【0177】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載の本発明によれば、検出手段が収集したデータのサンプリングピッチより細かいサンプリングピッチのデータ(細ピッチデータ)を生成して再構成するので、高い空間分解能のアキシャル面の画像を得ることができる。基本スライス厚の薄化とスライス方向のフィルタ処理により、さらにパーシャルボリューム効果が抑制され、アーチファクトの少ない高画質な画像が得られる。又、スライス方向のフィルタ処理で選択するフィルタを低分解能関数とすれば、スタック処理画像のような高画質な画像が得られる。
また請求項2記載の本発明によれば、検出手段が収集したデータのサンプリング点数より多いサンプリング点数のデータ(多点数データ)を生成して再構成するので、高い空間分解能のアキシャル面の画像を得ることができる。基本スライス厚の薄化とスライス方向のフィルタ処理により、さらにパーシャルボリューム効果が抑制され、しかもアーチファクトの少ない高画質な画像が得られる。又、スライス方向のフィルタ処理で選択するフィルタを低分解能関数とすれば、スタック処理画像のような高画質な画像が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の各実施形態例を適用するX線CT装置のシステム構成図である。
【図2】同第1実施形態例における補間処理部のブロック図である。
【図3】同第1実施形態例における処理の概念図である。
【図4】同第1実施形態例における処理の流れを説明するフローチャート図である。
【図5】同第1実施形態例における処理として外挿補間を用いた場合の概念図である。
【図6】同第1実施形態例における処理として内挿補間を用いた場合の概念図である。
【図7】同第1実施形態例において画像再構成部の制御装置が補間処理を行う構成の場合のブロック図である。
【図8】同第2実施形態例における補間処理部のブロック図である。
【図9】チャンネル方向Debluring 処理の概念図である。
【図10】4列マルチスライスCT、Pitch=4でヘリカルスキャンした場合の或る列の対向ビームを示す図である。
【図11】右上図が4列マルチスライスCT、Pitch=4でヘリカルスキャンした場合の或る列の対向ビームを示す図である。
【図12】同第3実施形態例の処理の概念図である。
【図13】同第4実施形態例における補間処理部のブロック図である。
【図14】同第4実施形態例における位相θのスキャンの状態と処理の概念図である。
【図15】高密度サンプリングと組み合わせたフィルタ処理の概念図である。
【図16】束ね処理あるいはエンハンス処理を行うフィルタ関数の形状の例を示す図である。
【図17】Pitch=2.5の高密度サンプリング・スキャン法における実データだけのスキャン図である。
【図18】Pitch=2.5の高密度サンプリング・スキャン法における実データと(中心チャンネルの)対向データのスキャン図である。
【図19】複雑な順序で配列された複数のビューと複数の検出器列の実データを示す図である。
【図20】4列マルチスライスCTにおけるPitch=3.5のスキャン図である。
【図21】4列マルチスライスCTにおけるPitch=4.5のスキャン図である。
【図22】基本スライス厚を半分にしてのPitch=4.5のスキャン図である。
【図23】2列マルチスライスCTにおけるPitch=1.5のときのスキャン図である。
【図24】2列マルチスライスCTにおけるピッチ1.5の場合の対向ビーム補間法を示す図である。
【図25】4列マルチスライスCTにおけるピッチ3.5の場合の対向ビーム補間法を示す図である。
【図26】4列マルチスライスCTにおけるピッチ4.5の場合の対向ビーム補間法を示す図である。
【図27】本発明に係るX線CT装置の第6実施形態における補間処理部のブロック図である。
【図28】本発明に係るX線CT装置の第6実施形態における処理の概念図である。
【図29】同第6実施形態例における処理手順を示すフローチャート図である。
【図30】同第6実施形態例の変形例における処理手順を示すフローチャート図である。
【図31】シングルスライスCTの概略構成図である。
【図32】コンベンショナルスキャンとヘリカルスキャンの概念図である。
【図33】X線CT装置の画像再構成を説明する図である。
【図34】マルチスライスX線CT装置のジオメトリを説明する図である。
【図35】QQオフセット取り付けの状態を説明する図である。
【図36】QQを説明する図である。
【図37】QQを説明する図である。
【図38】QQの概念を説明する図である。
【図39】コンベンショナルスキャンとヘリカルスキャンにおけるスキャン図である。
【図40】360°補間法を説明する図(A)、対向ビーム補間法を説明する図(B)、対向ビームを説明する図(C)、対向ビームのサンプリング位置を説明する図 (D)である。
【図41】或る第jビューのデータの対向ビーム補間の概念図である。
【図42】360°補間法の概念図である。
【図43】ヘリカルスキャンの対向ビーム補間を説明する図である。
【図44】マルチスライスCTの概念図である。
【図45】4列マルチスライスCTに360°補間法を適用した場合のスキャン図である。
【符号の説明】
13…架台寝台制御部、15…寝台移動部、23…検出器、27…データ収集部、29…補間処理部、31…画像再構成部。

Claims (2)

  1. X線ビーム発生源と、該X線ビーム発生源が発したX線を検出するものであって、チャンネルを構成する複数の検出素子をチャンネル方向に沿って並べてなる検出器列をスライス方向に複数の列備えた検出手段と、前記X線ビーム発生源と前記検出手段を保持する回転架台と、被検体が載置される寝台を前記スライス方向に沿って移動させる移動手段と、前記X線ビーム発生源を回転させながらX線ビームを発生させると共に、前記移動手段により寝台を移動させて前記被検体をらせん状にスキャンして前記検出手段を介してデータ収集し、目的とするスライス位置の画像を画像再構成するX線CT装置において、
    前記検出手段で収集した実データと前記実データのチャンネルの間に挟まれる仮想チャンネルに対応し、且つ、前記スライス位置を挟む対向データを用いて、前記検出手段が収集したデータのチャンネル方向のサンプリングピッチより細かいサンプリングピッチのデータ(細ピッチデータ)を生成し、前記細ピッチデータに基づき画像再構成を行うものであり、スライス方向における3つ以上の前記実データ及び前記対向データをスライス方向にフィルタ処理して前記細ピッチデータを生成することを特徴とするX線CT装置。
  2. X線ビーム発生源と、該X線ビーム発生源が発したX線を検出するものであって、チャンネルを構成する複数の検出素子をチャンネル方向に沿って並べてなる検出器列をスライス方向に複数の列備えた検出手段と、前記X線ビーム発生源と前記検出手段を保持する回転架台と、被検体が載置される寝台を前記スライス方向に沿って移動させる移動手段と、前記X線ビーム発生源を回転させながらX線ビームを発生させると共に、前記移動手段により寝台を移動させて前記被検体をらせん状にスキャンして前記検出手段を介してデータ収集し、目的とするスライス位置の画像を画像再構成するX線CT装置において、
    前記検出手段で収集した実データと前記実データのチャンネルの間に挟まれる仮想チャンネルに対応し、且つ、前記スライス位置を挟む対向データを用いて、前記検出手段が収集したデータのチャンネル方向のサンプリング点数より多いサンプリング点数のデータ(多点数データ)を生成し、前記多点数データに基づき画像再構成を行い、スライス方向における3つ以上の前記実データ及び前記対向データをスライス方向にフィルタ処理して前記多点数データを生成することを特徴とするX線CT装置。
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