JP3866431B2 - X線ct装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被検体の周囲を螺旋状にスキャンを行って形成されたX線像を複数の検出器列で検出するマルチスライス用のX線CT装置に関する。特に、寝台または架台を傾斜させて螺旋状にスキャンを行って収集したデータに基づくデータ補間および画像再構成を実現するための技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ヘリカルスキャン方式を用いるX線CT装置が提案されている。ヘリカルスキャン方式は、図11(b)に示すように、X線焦点と検出器を連続的に回転させながらこの回転と同期させて寝台を被検体の体軸方向(以下、Z軸方向と称する)に移動させて被検体の断層像データを収集する。このヘリカルスキャンは、X線焦点と検出器の中心点を回転中心として回転させながら、寝台を被検体の体軸方向に移動させる。従って、図11(b)より被検体を基準とすると、X線焦点と検出器は螺旋軌道をとることが理解される。図11(a)は、1回転毎に寝台を移動させてデータ収集するコンベンショナルスキャン方式を説明する図である。このヘリカルスキャン方式は、コンベンショナルスキャン方式と比較して、広範囲かつ高速なスキャンを実現する。
【0003】
このヘリカルスキャンを用いたX線CT装置は、さらに検出器の構成によりシングルスライスCT装置とマルチスライスCT装置の2種類に大別される。
【0004】
第1のシングルスライスCT装置は、ファン状のX線ビーム(以下、ファンビームと称する)を曝射するX線ビーム発生源と、ファン状あるいは直線状にMチャンネル(例えば1000チャンネル)の検出素子を1列に並べた検出器を有する。このシングルスライスCT装置は、X線ビーム発生源と検出器を被検体の周囲に回転させ、1回転でMデータ(例えば1000データ)を収集する。尚、1回のデータ収集を1ビューと称する。
【0005】
第2のマルチスライスCT装置は、円錐状のX線ビーム(以下、コーンビームと称する)を曝射するX線ビーム発生源と、Mチャンネルの検出器を円弧状に配列した検出器列をZ軸(体軸)方向に複数列並べた(Mチャンネル×N列)2次元検出器を有する。図12(a)、(b)、(c)にそれぞれ検出器列が2列、4列、8列である検出器を示す。このマルチスライスCT装置は、X線ビーム発生源と検出器を被検体の周囲に回転させ、1回転でM×Nデータを収集する。従って、第1のシングルスライスCT装置と比較して、広範囲を高精細かつ高速にスキャンすることができる。
【0006】
図12(d)に示すスキャンにおける座標系において、Z軸方向(体軸方向)は、スライスが進行するスライス方向と一致する。
【0007】
図13(a)は、マルチスライスCT装置のスキャンをZ軸方向からみた図である。図中の円は有効視野直径FOV(Field of View)を示す。FCDは、X線焦点と回転中心の距離(Focus Rotation Center Distance)を示す。図13(b)は、4列マルチスライスCTをZ軸に垂直な方向からZ軸を含めて見た図である。X線焦点から検出器素子へ入射するX線が回転中心を通過するときの(即ち、FCDの)Z軸方向のビームの厚みを基本スライス厚Tとする。図13(b)の例では、2列目と3列目の検出器の間に中心スライスが存在する。1回転当たりの寝台送り量をヘリカルピッチと称する。マルチスライスCTにおけるヘリカルピッチPは、検出器列数Nと基本スライス厚Tの積となる。
【0008】
次に、ヘリカルスキャン方式における画像再構成処理の概要を説明する。尚、以下では図14(a)に示すように、回転中心に矢印の信号だけが存在する被検体を想定する。
【0009】
(1)投影データ収集処理
第1に、図14(b)に示すように、まず、ヘリカルスキャンの各ビューで検出器により収集された投影データを収集する。この投影データは、検出器の感度、X線強度など、種々の物理的要因を考慮して補正される。この補正後のデータを生データと称する。
【0010】
(2)ヘリカル補間処理
第2に、ヘリカルスキャンの場合には、生データをZ軸方向に補間処理して所望するスライス面上の補間データを生成する。これは、例えば図16(a)に示すように、ヘリカルスキャンでは目的とするスライス面では1ビューのデータしか収集されないために行われる処理である。補間処理の詳細は後述する。
【0011】
(3)コンボリューション処理
第3に、図14(d)に示すように、それぞれの角度の補間データと再構成関数(フィルタ関数)をコンボリューション演算する。図15にフィルタの形状の例を示す。これらのフィルタ形状は得られるべき画像データの特徴に応じて選択される。演算後のコンボリューションデータは実際に存在した信号の周囲が窪んだ形状を示す。
【0012】
(4)逆投影・ファンビーム再構成処理
第4に、コンボリューションデータをデータ収集時のX線の通過パス上の全画素(ピクセル)に加算する逆投影演算を行う。図14(c)は、ある角度における逆投影演算を示す。この逆投影演算をビーム形状に応じて必要な角度分繰り返し行うと、元の信号だけが残り、所望する画像データがファンビーム再構成される。
【0013】
ここで、マルチスライスCT装置でヘリカルスキャンを行った場合の補間手法を説明する。これらの補間手法には、例えば、目的とするスライス位置を挟む2つの実データを補間して補間データを得る隣接補間法がある。この隣接補間法は、特開平4−224736号公報に開示されている。図17に4列のマルチスライスCTでヘリカルピッチが4の場合の隣接補間法の概念図を示す。この隣接補間法は、シングルスライスCT装置の場合の360度補間法を拡張した手法である。図16(a)に示すように、360度補間法は、目的とするスライス面を挟んでおり、かつ最も近い同位相の2ビューの実データを、スライス面とサンプリング位置の距離の逆比で線形補間する2点補間法である。この処理を必要な全ての位相分繰り返し行う。
【0014】
またこの他、特開平9−234195号公報では、多点重み付け加算を行うフィルタ補間法が開示されている。図18にフィルタ補間法の概念図を示す。このフィルタ補間法は、目的とするスライス位置で前述の隣接補間法を用いてX線ビームを補間するとともに、図このスライス位置を中心として前後にずらした少なくとも2つのスライス位置で隣接補間法を用いてX線ビームを補間し、これらのX線ビームを重み付け加算して目的とするスライスの補間データを得る。
【0015】
さらに、これらの補間手法には、シングルスライスCT装置でも用いられる対向ビーム補間法を用いることもできる。この対向ビーム補間法は、図16(c)の破線で示す対向ビームを各焦点位置から抜き出した仮想的データである対向データを形成する。この対向データと実データを、図16(b)に示すように線形補間する2点補間法である。特開平9−234195号公報では、この対向ビーム補間法を拡張した新対向ビーム補間法が開示されている。図19に新対向ビーム補間法の概念図を示す。この新対向ビーム補間法は、対向データと実データを問わず、全ビームの中からスライス面を挟んで最も近い2つのビームを内挿補間して目的とするスライスの補間データを得る。図17の斜線領域は、マルチスライスCTにおける実データを用いた隣接補間法のデータサンプリング範囲の一例を示す。図19の斜線領域は、実データと対向データを用いた補間(新対向ビーム補間法)のデータサンプリング範囲の一例を示す。
【0016】
マルチスライスCT装置でヘリカルスキャンを行う場合には、上述の各種ヘリカル補間手法を用いて補間データが生成され、画像再構成が行われる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のマルチスライスCT装置には、以下の問題点があった。
【0018】
臨床においては、垂直なスライス面のスキャンだけではなく、架台を傾斜させて体軸方向(寝台移動方向)に垂直でない傾斜面のデータをスキャン収集して画像再構成することが通常行われる。以下、かかるスキャンをチルトスキャンと称する。このチルトスキャンの場合のスライス面をチルト面と称する。
【0019】
図20を用いて、チルトスキャンにおける座標系を定義する。架台の傾斜角度をチルト角αとすると、体軸(Z軸)に対してチルト角αだけ傾斜してZ’軸が定義される。図20ではZ’軸はスライスの進行方向であり、管球と検出器を含む架台回転面(即ち、チルト面)に対して垂直に定義される。X軸は、チルト前後の2つのスライス面が交差してできる直線である。さらに、この座標系は、X軸とZ’軸にそれぞれ垂直なY’軸と、X軸とZ軸にそれぞれ垂直なY軸とから構成される。図20では、Z軸方向に寝台が移動される。一方、架台は点線で示されるように隣接スライスをスキャンしてZ’軸方向に進行する。この図20の座標系は任意のチルト方向およびチルト角度に適用できる。図20に示すチルトスキャンにおける座標系から理解されるように、Z軸方向とZ’軸方向(スライス方向)は一致せず、所定のチルト角度をなす。
【0020】
しかしながら、上述した従来の各種のヘリカル補間手法は、寝台の移動する体軸方向とスライス面が垂直の角度をなす限りにおいて適用可能な手法であった。このため、マルチスライスCTで架台を傾斜させてヘリカルスキャンを行った場合には、前述の補間手法が適用できないという問題点があった。
【0021】
以下に、その理由を説明する。即ち、マルチスライスCT装置において、架台を角度αだけチルトさせてヘリカルスキャンを行う場合、架台の各検出器列の回転中心は、上下方向、即ちY’軸或いはY軸方向にずれてしまう。図21を用いてこのずれを説明する。図21の太線で示すファンビームは1列目の検出器に対するn回転目のX線焦点とX線パスである。他方、図21の細線で示すファンビームは2列目の検出器に対するn回転目のX線焦点とX線パスである。図21から容易に理解されるように、Z軸方向から観察すると、同一のチャンネルに対する各検出器列ごとのX線パスがずれて(寝台の移動方向に動いていく)ことになる。従って、このような異なる焦点位置からのX線を収集したデータ同士は、ファン状に広がるX線パスがずれてしまうことになる。
【0022】
尚、ここで中心スライス(図13(b)に示す)からのY’軸方向へのずれ(ShiftY'(n))およびY軸方向へのずれ(ShiftY(n))はそれぞれ下記の式1および式2で表される。
【0023】
【数1】
Figure 0003866431
ここでは、収集列数をN、各列のスライス厚をSlice、X線焦点とZ’座標が等しい中心スライスNc、中心スライスから各スライスまでのZ’座標上の距離をZt(n)とおく。
【0024】
上述したヘリカル補間においては、ぼけを排除した実用的な画質の再構成画像データを得るために、ある画素(ピクセル)から焦点までの距離が一定であるデータ同士を補間しなければならない。このため、補間すべき相手のデータ同士は、補間を行うZ’軸方向から観察すると1つの焦点から出た同じパスのデータである必要がある。換言するとX−Y’軸方向のずれはなく、Z’軸方向にのみずれているデータを補間の基データとする必要がある。
【0025】
しかしながら、上述した架台のチルトを行うと、補間データを生成するための2点あるいは多点の実データ群(または実データと対向データ)となる各列の収集データは、X線焦点およびX線パスがX−Y’平面方向にずれてしまう。即ち、あるデータの補間の相手とすべき、同一のビュー角・レイ角(チャンネル角)のデータが、X−Y’平面方向にずれていることになる。このため補間すべき相手のデータがいないことになる。
【0026】
尚、上述のシングルスライスCT装置の場合にも、架台のチルトにより管球と検出器を含む架台回転面と寝台移動方向が垂直でなくなる。しかし、シングルスライスCT装置の検出器列は1列のみであるので、上記のX線パスのずれは発生しない。従って、シングルスライスCTの画像再構成では、チルト角α分の傾斜は無視して同一のビュー角とチャンネル角(即ちレイ角)のデータ同士をヘリカル補間して通常のファンビーム直接逆投影法などで画像再構成を行えば足りる。
【0027】
このように、マルチスライスCT装置でヘリカルスキャンを行った場合においては、図17、図18、図19に示すようなマルチスライスCT装置におけるヘリカル補間・画像再構成の手法(例えば、1回転分のデータを切り出してヘリカル補間を行い、ファンビーム直接逆投影法でフィルタ補正逆投影を行う等の上述の手法)を用いた画像再構成を行うことはできなかった。このため、マルチスライスCT装置で架台をチルトさせてヘリカルスキャンを実施することはできなかった。
【0028】
以上のように、本発明は、マルチスライスCT装置で架台をチルト(傾斜)させてヘリカルスキャンを行う場合に、検出器の各列のX線パスのずれが生ずるために、ヘリカル補間が行えなかったという問題点を解決するためになされたものである。
【0029】
そして、その目的とするところは、マルチスライスCT装置において架台をチルトさせたヘリカルスキャンに基づく画像再構成を実現することを可能とするX線CT装置を提供することにある。
【0030】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために第1の本発明は、寝台に載置された被検体に対してX線を曝射するX線発生手段と、前記X線発生手段からのX線を検出するX線検出素子を複数チャンネル分並べた検出器列をスライス方向に複数列有するX線検出手段とを架台に対向配置し、前記寝台或いは架台を被検体の体軸方向に相対的に移動制御すると共に、前記架台を回転させながらX線の曝射を行うことにより被検体の所望の部位の撮影を行うX線CT装置において、前記寝台或いは前記架台をチルトさせる傾斜制御手段と、前記検出手段により収集されたデータに基づいて画像再構成を行うデータ処理手段とを備え、前記データ処理手段は、前記検出手段により収集されたデータを、前記傾斜制御手段によるチルトに伴って生じる同一のチャンネルに対する各検出器列のX線パスの前記体軸方向から見たずれ量に基づいて補正したパラレルビームデータに変換するデータ変換手段を備えた。
【0031】
前記の目的を達成するために第2の本発明は、寝台に載置された被検体に対してX線を曝射するX線発生手段と、前記X線発生手段からのX線を検出するX線検出素子を複数チャンネル分並べた検出器列をスライス方向に複数列有するX線検出手段とを架台に対向配置し、前記寝台或いは架台を被検体の体軸方向に相対的に移動制御すると共に、前記架台を回転させながらX線の曝射を行うことにより被検体の所望の部位の撮影を行うX線CT装置において、前記寝台或いは前記架台をチルトさせる傾斜制御手段と、前記検出手段により収集されたデータをパラレルビームデータに変換するデータ変換手段と、前記傾斜制御手段によるチルトに伴って生じる同一のチャンネルに対する各検出器列のX線パスの前記体軸方向から見たずれ量に基づいて前記パラレルビームデータを補正し、その補正したデータに基づいて画像再構成を行うデータ処理手段とを備えた。
【0032】
前記の目的を達成するために第3の本発明は、寝台に載置された被検体に対してX線を曝射するX線発生手段と、前記X線発生手段からのX線を検出するX線検出素子を複数チャンネル分並べた検出器列をスライス方向に複数列有するX線検出手段とを架台に対向配置し、前記寝台或いは架台を被検体の体軸方向に相対的に移動制御すると共に、前記架台を回転させながらX線の曝射を行うことにより被検体の所望の部位の撮影を行うX線CT装置において、前記寝台或いは前記架台をチルトさせる傾斜制御手段と、前記傾斜制御手段によるチルトに伴って生じる同一のチャンネルに対する各検出器列のX線パスの前記体軸方向から見たずれ量に基づいて、前記検出手段により収集されたデータを補正する補正手段と、前記補正されたデータに基づいて画像再構成を行う再構成手段とを備えた。
【0054】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて、本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0055】
本実施形態は、マルチスライスCT装置で架台をチルトさせてヘリカルスキャンした場合に、チルト角等を考慮して再構成画像上における各データのX線実効パスを計算して適切に補間すべきデータを選択し、画像再構成する機能を提供するものである。本実施形態に係るX線CT装置は、収集されたデータをファンパラ変換した後、チルト角等を考慮して、Z’軸方向に補間し、フィルタ補正2次元パラレル逆投影などにより画像再構成する。ここで、Z’軸方向とは、架台回転面、即ちチルト面に垂直な方向と定義される。
【0056】
本実施形態に係るX線CT装置は、寝台に載置された被検体の体軸方向に沿って、またはこの体軸方向に対して所定の角度分傾斜しながら螺旋状にスキャンを行い、これにより形成されたX線像を複数の検出器列で検出するマルチスライス用のX線CT装置(即ち、マルチスライスCT装置)である。
【0057】
図1に示すように、本発明の実施形態に係るX線CT装置は、被検体が載置される寝台1と、架台2の内周に回転自在かつ相対向するように設けられたX線管3およびX線検出器4と、X線管3から曝射されるX線の線量等を制御するX線制御部5および高電圧発生部6と、寝台1をX線管3及びX線検出器4の回転軸方向またはこの回転軸方向から任意の角度分傾斜させて移動制御する架台・寝台制御部7と、寝台移動部8とを具備する。
【0058】
また本発明の実施形態に係るX線CT装置は、さらに、X線検出器で検出された収集データの取り込み・保管を行うデータ収集部9と、データ収集部9で収集された収集データに対して所定の補間処理を施す補間処理部10と、補間処理が施された収集データに基づいてX線像を再構成する画像再構成部11と、画像再構成部11により再構成されたX線像を表示する表示部12と、当該マルチスライスCT装置全体のシステム制御を行うシステム制御部13と、架台の傾斜量を制御するチルト制御部14とを具備する。
【0059】
架台2は、X線管3と検出器4とを保持する。架台2は、図示しない架台回転機構により、X線管3と検出器4との中間点を通る回転軸を中心にして回転される。また、架台2は、架台・寝台制御部7からのチルト制御信号に応じて寝台1に対して任意のチルト角をなして回転される。
【0060】
X線管3は、高電圧発生部6から供給された高電圧によってX線ビームを曝射する。
【0061】
X線検出器4は、複数(例えば1000チャンネル)のX線検出素子を前記回転軸方向に対して直交する方向(以下、スライス方向と称する)に沿って併設してなる検出器列を、前記回転軸方向に沿ってN列(例えば4列)分併設して構成されたマルチスライス用のX線検出器となっている。
【0062】
X線制御部5は、システム制御部13により出力されたX線ビーム制御信号に基づいて、高電圧発生部6による高電圧発生のタイミングを制御する。
【0063】
高電圧発生部6は、X線管3からX線ビームを曝射させるための高電圧をX線制御部5からの制御信号に基づいてX線管3に供給する。
【0064】
架台・寝台制御部7は、システム制御部13により出力された架台・寝台制御信号に基づいて架台2を回転させるとともに、寝台移動信号を寝台移動部8に対して出力する。また、架台・寝台制御部7は、図示しない入力装置からのチルト要求に従ったチルト制御部14からのチルト制御信号に基づいて架台2を寝台1に対してチルトさせて回転させる。
【0065】
寝台移動部8は、架台・寝台制御部7により出力された寝台移動信号に基づいて、架台2の1回転当たりの寝台1の移動量を求め、この移動量で寝台1を移動させる。
【0066】
データ収集部9は、検出器4により検出されたX線ビームを、システム制御部13により出力されたデータ収集制御信号に対応させて収集する。
【0067】
補間処理部10は、データ収集部9によって収集されたX線ビームの投影データに基づいて、目的のスライス位置のX線ビームを補間する。この補間処理に先立って、前述したファンパラ変換が行われる。補間処理部10の詳細な構成は後述する。
【0068】
画像再構成部11は、補間処理部10により補間されたX線ビームに基づいて、画像を再構成する。
【0069】
表示部12は、画像再構成部11により再構成された画像を図示しないモニター上に表示する。
【0070】
システム制御部13は、図示しない入力装置から入力されたヘリカルスキャン条件のうち、回転速度・スライス厚・ファン角等を架台・寝台制御信号として架台・寝台制御部7に対して出力する。また、架台2の傾斜量を制御するチルト制御信号をチルト制御部14に対して出力する。また、X線ビーム発生制御信号をX線制御部5に対して出力する。また、X線ビームの検出のタイミングを示す検出制御信号およびデータ収集の各種パラメータを含むデータ収集制御信号をデータ収集部9に対して出力する。さらに、システム制御部13は、補間に関する各種パラメータを含む補間制御信号を補間処理部10に対して出力する。
【0071】
次に、図2に基づいて、補間処理部10の構成の詳細を説明する。
【0072】
図2に示すように、補間処理部10は、データ収集部9により収集されたデータを記憶する収集データ記憶手段110と、ファンビームのデータである収集データをパラレルビームのデータに変換するファンパラデータ変換手段120と、パラレルビームのデータに変換された収集データを目的とするスライス位置でZ’軸方向に補間する補間データ生成手段130と、パラレルビームデータのチャンネル方向(X−Y’軸方向)のずれ量を位置補正するためのシフト補正値計算手段140と、補間処理全体を制御し、システム制御部13から入力されるチルトデータ160に基づいてシフト補正値計算手段140により計算されたシフト補正値をファンパラデータ変換手段120・補間データ生成手段130等に供給する補間制御手段150とを具備する。
【0073】
次に、本実施形態のX線CT装置の動作を図3乃至図10に基づき説明する。
【0074】
まず、本実施形態の画像再構成処理の原理を説明する。
【0075】
本実施形態のX線CT装置は、図3に示すように、ヘリカルスキャンによる収集データ(図3(a))をまずパラレルビームのデータにファンパラ変換して焦点をなくす(図3(b))。この変換後のパラレルビームのデータに対して、チルト角、ビュー角、スライス厚、収集検出器列の中心スライスからの相対距離を考慮して各列のX線パスのずれ量の位置補正を行う(図3(c))。このX線パスのずれは、チャンネル方向に生じる。但し、本実施形態では収集データはパラレルビームデータに変換されるので、パラレルビームの投影軸(後述する図7のs軸)方向(横方向)にシフトさせればよいことが理解される。パラレルビームのデータは、Z’軸方向に補間され、フィルタ補正2次元パラレル逆投影などにより画像再構成される。尚、Z’軸方向とは、チルト面(架台回転面)に垂直な方向と定義される。
【0076】
以下、本実施形態におけるX線CT装置の画像再構成の動作を順に説明する。
【0077】
(1)ヘリカルスキャンによるデータ収集処理
第1に、入力ヘリカルスキャン条件に基づく被検体のヘリカルスキャンを行う。ヘリカルスキャン条件として、検出器列数、検出器チャンネル数、検出器各列のZ軸方向の回転中心における厚み、FCD(焦点−回転中心間距離)、FDD(焦点−検出器間距離)、FOV(有効視野直径)、有効視野角(ファン角)、チルト角等が入力される。
【0078】
ヘリカルスキャン条件が入力されるとシステム制御部13は、このヘリカルスキャン条件のうち、回転速度・スライス厚・ファン角等を架台・寝台制御信号として架台・寝台制御部7に対して出力する。同時に、チルト角度などのチルトデータをチルト制御部14に対して出力する。架台・寝台制御部7は、この架台・寝台制御信号に基づいて寝台移動信号を寝台移動部8に対して出力する。また、同時にチルト制御部14からのチルト制御信号に基づいて、架台2に対して寝台1に対する傾斜制御信号を出力する。
【0079】
この状態で操作者により診断開始命令が前記入力装置から入力されると、システム制御部3は、架台・寝台制御部7に対して診断開始を指示するとともに、X線ビーム発生を制御するX線ビーム発生制御信号をX線制御部5に対して出力する。このX線ビーム発生制御信号に対応して、X線制御部5は、高電圧発生部6から高電圧を発生させる。この高電圧発生により、X線管3からX線ビームが曝射されるとともに、寝台1が寝台移動部8により移動され、ヘリカルスキャンによる診断が開始される。
【0080】
このヘリカルスキャンの際にシステム制御部13は、データ収集制御信号をデータ収集部9に対して出力する。データ収集部9は、このデータ収集制御信号に対応して検出器4からX線ビームを収集し、この収集したX線ビーム(実際には検出された投影データ)を補間処理部10に供給する。
【0081】
(2)ファンパラ変換処理
補間処理部10は、データ収集部9から供給されたX線ビームのデータを必要に応じて収集データ記憶手段110に記憶保持する。次に、このX線ビームのデータをファンパラ変換によりパラレルビームのデータに変換する。
【0082】
ここで、ファンパラ変換の一般的手順を説明する。このファンパラ変換は、一般に知られる手法である。ファンビームをパラレルビームに変換することで補間・画像再構成処理の負荷の低減が得られるため、画像再構成処理上必要に応じて一般に使用される手法である。
【0083】
ファンパラデータ変換手段120が行うファンパラ変換では、各ビュー角ごとに基準となるX線パスと平行となるX線パスが1つずつ選択される。或いは近似的に平行するパスを補間して平行なパスが生成される。
【0084】
以下に、この平行なパスのデータ選択を行うファンパラ変換の式の一例を示す。以下において、チャンネル角(レイ角)をγ(ch)、ビュー角をβ(pview)、各チャンネルに相当するパラレルビームに垂直である軸をs軸とする。また、最大チャンネル角をγmとする。また、パラレルビームはβ−s座標上で表現される。
【0085】
図4にX−Y平面上のジオメトリにおける、チャンネル角(レイ角)γとビュー角βの関係を示す。また、図5に、ファンパラ変換におけるジオメトリを示す。
【0086】
図6は、ファンパラ変換における各ビュー角のパラレルビームの選択の概念を説明する図である。
【0087】
図6(a)に示すように、基準となる焦点からの回転中心を通過するパスを実線の矢印で示すと、焦点が1番目のチャンネルに対するX線ビームの焦点となった場合には、ファンビームのうちで破線の矢印のビーム(チャンネル角γ=−γm、ビュー角β=γmのパス)が基準となるパス(γ=0のパス)と平行なパスとして選択される。図6(b)に一般化されるように、焦点がnch番目のチャンネルに対するX線ビームの焦点となった場合には、ファンビームのうちで破線の矢印のビームが基準となるパス(γ=0)と平行なパス(チャンネル角γ=γm、ビュー角β=−γmのパス)として選択される。
【0088】
図5に示すように、パラレルビームデータでの中心チャンネル(Cpch)におけるs軸上の座標を基準値の0とすると、あるチャンネルのs軸上の座標S(ch)は、下記の式3で求められる。尚、ファンビームデータでの中心チャンネルをCch、パラレルビームデータでの中心チャンネルをCpch、パラレルビームデータのサンプリングピッチをdpchとする。また、FanAngleはファン角であり、2γmとなる。FOVrとは最大有効視野半径である。
【0089】
また、あるチャンネルにおけるパラレルビームデータのチャンネルpch(ch)は、下記の式4で求められる。
【0090】
尚、パラレルビームデータのサンプリングピッチdpchは、下記の式5で求められる。
【0091】
【数2】
Figure 0003866431
尚、上記および以下の各式における変数の定義を説明する。
【0092】
ファンビームに関する変数は、以下のように定義される。nchは検出器のチャンネル数、Cchは中心チャンネル番号である。この中心チャンネル番号CchはQQオフセット量により異なる。QQとはQQ(Quarter-Quarter)オフセット要素を示し、本実施形態が実装されるシステムに依存して決定される。このQQオフセットとは、検出器を中心線に対してチャンネル方向に1/4チャンネル分ずらして取り付け空間分解能を向上させる手法である。検出器が正しくオフセットされていれば通常QQ=0.25となる。また、このQQオフセットが正しくなされていれば、例えばチャンネル数が896の場合には中心チャンネル番号Cchは448.25となる。
【0093】
nviewは1回転当たりの投影データ数であり、例えば900、1200などである。raw(view,ch)は、ch番目のチャンネルのview番目の投影データのファンビームにおける生データを示す。
【0094】
一方、パラレルビームに関する変数は、以下のように定義される。npchはパラレルビームデータのチャンネル数、Cpchはパラレルビームデータの中心チャンネル番号である。例えばチャンネル数が896の場合には中心チャンネル番号は448.5となる。npviewはパラレルビームデータにおける1回転当たりの投影データの数である。praw(pview,pch)はpch番目のチャンネルのpview番目の投影データのパラレルビームにおける生データを示す。
【0095】
さらに、pconv(pview,pch)はpch番目のチャンネルのpview番目のコンボリューション法でフィルタ補正処理されたコンボリューションデータを示す。dcはリサンプリング・センタリング点のピッチを、ncpはリサンプリング・センタリング点数である。pcent(pview,cp)はリサンプリング・センタリング処理されたデータを示す。
【0096】
また、γは着目する検出器チャンネルのチャンネル角、γmはファン角の1/2、β0は着目する投影データのビュー角、βは各チャンネルの相対ビュー角である。
【0097】
また、各関数はそれぞれ、floor( )が切り捨てによる整数化関数、Pv(pch)がpch番目のチャンネルの相対投影データ番号、Pch(pch)がpch番目のチャンネルのチャンネル番号である。
【0098】
次に、パラレルビームデータのチャンネル番号を求める。
【0099】
まず上記式3を式4に代入すると下記の式6が得られ、これを変形すると、下記の式7が得られる。
【0100】
【数3】
Figure 0003866431
また、図5に示すように、下記の式8が成立する。
【0101】
【数4】
Figure 0003866431
従って、pch番目のチャンネルでの相対投影データ番号Pvは、上記の式9で求められる。
【0102】
以上により、必要なチャンネルに対するパラレルビームpraw(pview,ch)を選択する。この必要なチャンネルに対するパラレルビームpraw(pview,ch)は、以下の式により生成できる。
【0103】
尚、図7に、各ビュー角ごとに選択されたパラレルビーム(の各チャンネル)とこのパラレルビームが投影されるs軸との関係を示す。s軸は、投影したいビューの角度に対して垂直な軸である。後述するチャンネル方向の位置補正の値は、このs軸を基準として算出される。
【0104】
【数5】
IPch=floor[Pch(pch)] (式10)
IPv=floor[Pv(pch)] (式11)
上記の式10、式11において、floor( )が切り捨てによる整数化関数である。
【0105】
ここで、
【数6】
Figure 0003866431
ここで、重み付け関数を以下の式15、式16のように定義する。
【0106】
【数7】
Wv=Pv[pch]−IPv (式15)
Wch=Pch[pch]−IPch (式16)
即ち、必要なチャンネルに対するパラレルビームpraw(pview,ch)は、次の式17で求められる。
【0107】
【数8】
Figure 0003866431
本実施形態においては、次に、上記で説明したファンパラ変換の手法に従って、ファンパラデータ変換手段120は、収集されたファンビームからパラレルビームへの変換処理を行う。以下のファンパラ変換は、X−Y’−Z’座標系で行われる。
【0108】
ここで、シフト補正値計算手段140は、前述した、検出器の各列のX線パスのずれ量ShiftS(n)を、チルトデータ160に基づき算出する。いま、Y’軸でβ=0とすると、前記の式1で表されるY’軸方向へのずれ量ShiftY(n)が、s軸に与えるずれ量として、ShiftS(n)は以下の式18で求められる。
【0109】
【数9】
Figure 0003866431
図8に中心スライスにおけるFOVと検出器の第n列におけるFOVとの関係を示す。従って、図8に示すように、上記のShiftSだけずらして、上述のファンパラ変換を行って各列のパラレルビームを生成すればよいことが理解される。
【0110】
つまり、第n列におけるあるビュー角のs軸上の座標は、式18で求められるs軸上のずれ量ShiftSを考慮して、式3を変形して、以下の式3−2で求められる。
【0111】
尚、このずれ量ShiftSは、チルトデータとして与えられるビュー角β、チルト角α、検出器列の中心スライスからの相対距離およびスライス厚sliceの関数となる。
【0112】
【数10】
Figure 0003866431
ここで、前述のファンパラ変換式と同様、式3−2を式4−2に代入すると、以下の式6−2に示すようになる。また、これを変形すると、以下の式7−2に示す結果が得られる。
【0113】
【数11】
Figure 0003866431
ここで、式8と同じ以下の式8−2から、ビュー角β、検出器列n、チルト角α、パラレルビームのチャンネルpchの場合の相対投影データ番号Pvは、以下の式9−2で求められる。
【0114】
【数12】
Figure 0003866431
従って、必要なチャンネルに対するパラレルビームpraw(pview,pch,n,α)は、下記の式20で得られる。
【0115】
【数13】
Figure 0003866431
ファンパラデータ変換手段120は、このようにファンパラ変換後のパラレルデータprawを得た際に、データを収集したZ’座標に対応させる。
【0116】
いま、最初のビュー(第1ビュー)で中心スライスが存在したZ’座標をZ0、ヘリカルピッチをBedMoveZとすると、第pviewビューにおけるZ’座標上の各検出器列のデータ収集座標Z’(pview,n)は、それぞれ以下の式21で求められる。尚、ヘリカルピッチとは架台1回転当たり寝台または架台が移動するZ座標上の移動量と定義される。
【0117】
【数14】
Figure 0003866431
ファンパラデータ変換手段120は、上記のデータ収集座標Z’(pview,n)を用いて各パラレルデータをZ’座標に対応させる。この対応付けされたパラレルデータを、補間データ生成手段130に対して出力する。
【0118】
(3)ヘリカル補間処理
次に、補間データ生成手段130は、上記のファンパラデータ変換処理(2)で得られたパラレルビームのデータを、Z’軸方向にヘリカル補間処理を行う。ここで、Z’軸方向とはチルト面(架台回転面)に対して垂直な方向であり、またスライス方向と定義される。
【0119】
尚、ここでのヘリカル補間には、一般に知られるヘリカル補間手法が用いられてよい。例えば、前述した特開平9−234195に開示された隣接補間法などの2点補間法、フィルタ補間法・新対向ビーム補間法などの多点補間法などが任意に用いられてよい。
【0120】
補間データ生成手段130は、このようにZ’軸方向に補間処理して得られたチルト面のパラレルビームデータの補間データを、画像再構成部11に対して出力する。
【0121】
(4)画像再構成処理
画像再構成部11は、補間処理部10の補間データ生成手段130から出力された補間後のチルト面パラレルデータを用いて、通常のマルチスライスCT装置のヘリカルスキャンの場合と同様、例えば前述したフィルタ補正逆投影法などをパラレルビームに対応して行って画像の再構成を行う。尚、ここでの逆投影・画像再構成の手法は、このフィルタ補正逆投影法に限定されることなく、パラレルビームに対応して逆投影を行う手法であれば、例えば、一般に知られる逐次近似法、フーリエ変換法など任意の演算アルゴリズムに基づき行われてよい。
【0122】
尚、ヘリカル補間に用いられるパラレルデータのサンプリングデータは、概念的に例えば図9に示すように配列される。図9は簡単のため、シングルスライスCT装置の場合のサンプリングデータを図示するが、本実施形態におけるマルチスライスCT装置の場合には、図9の各々の軌跡が複数に重層する点で相違する。
【0123】
本実施形態によれば、以下のような効果が得られる。
【0124】
即ち、マルチスライスCT装置で架台をチルトさせてヘリカルスキャンした場合に、各検出器列で収集された収集データを、まずパラレルビームのデータに変換する。このファンパラ変換の際に、架台のチルトに伴うチルトデータ(すなわち、チルト角、ビュー角、スライス厚、中心スライスからの相対距離等)を考慮して再構成画像上における各データのX線実効パスを計算して適切に補間すべきデータを選択し、Z’軸方向(スライス方向)に補間処理して画像再構成する。
【0125】
このため、マルチスライスCT装置で架台をチルトさせてヘリカルスキャンを行った場合でも、高速に高精度の再構成画像を得ることが可能となる。
【0126】
次に、本実施形態の第1の変形例を説明する。
【0127】
上記では、ファンパラ変換処理を、X−Y’−Z’座標系で行う例を説明した。しかし、本実施形態のファンパラ変換処理はこれに限定されない。
【0128】
本実施形態の第1の変形例は、このファンパラ変換処理を、Z軸(体軸)を基準としてX−Y’−Z座標系で行って、Z軸方向に補間処理を行うものである。
【0129】
ファンパラ変換処理を、X−Y’−Z座標系で行う場合、検出器の各列ごとのX線パスをZ’軸方向から観察すると、各列ごとのデータはZ’軸方向に一致する。一方、それぞれのデータは、架台の回転が進行するごとに、(即ち、n回転目とn+1回転目で)前述したX線パスのずれが生じることとなる。すなわち、図8に示す座標系上、実線の円はn回転目のFOVであるのに対して破線の円は同じ中心スライスのn+1回転目のFOVを示す。ShiftSで示されるs軸方向のずれ量は、上記の式18と同一である。
【0130】
この場合、各パラレルデータが対応するZ座標は、式21を変形して、以下の式21−2で求められる。
【0131】
【数15】
Figure 0003866431
補間データ生成手段130は、このZ座標を用いてファンパラ変換後のデータを、Z軸(体軸)方向にヘリカル補間処理する。その他の構成および動作は上述と同様であるため、説明は省略する。
【0132】
第1の変形例によれば、上記の実施形態と同様の効果が得られる。
【0133】
次に、本実施形態の第2の変形例を説明する。
【0134】
上記の実施形態では、ファンパラデータ変換手段120が行うファンパラ変換の際に、X線パスのずれ量ShiftSを考慮して変換処理を行った。
【0135】
これに対し、第2の変形例では、ファンパラ変換時には、ずれ量ShiftSは無視して各列のデータごとにパラレルビームのヘリカル軌跡データを生成する。
【0136】
このパラレルビームのデータに基づき、補間データ生成部130は、X線パスのずれ量ShiftSを考慮して補間すべきデータを選択する。具体的には、補間データ生成部130は、補間処理制御手段150を介してシフト補正値計算手段140により計算されたシフト補正値ShiftSを得る。
【0137】
補間データ生成部130は、このシフト補正値ShiftSに基づき各パラレルビームをシフトさせて、補間すべきデータのペア(またはデータ群)を選択してヘリカル補間処理を行う。このシフト処理を行う際に、補間が必要となる場合があるが、これ以外の構成および動作は、上記の実施形態と同様であるため、説明は省略する。
【0138】
また、第2の変形例を第1の変形例と組み合わせて、ファンパラ変換処理をX−Y’−Z座標系で行い、Z軸方向にヘリカル補間処理を行ってもよいことは言うまでもない。
【0139】
第2の変形例によれば、上記の実施形態と同様の効果が得られる。
【0140】
次に、本実施形態の第3の変形例を説明する。
【0141】
上記の実施形態では、ファンパラ変換処理時にX線パスのずれ量ShiftSを考慮して変換処理を行った。
【0142】
これに対し、第3の変形例では、逆投影処理時にShiftSを考慮した逆投影・画像再構成処理を行う。
【0143】
第3の変形例では、ファンパラデータ変換手段120が行うファンパラ変換時には、ずれ量ShiftSは無視して各列のデータごとにパラレルビームのヘリカル軌跡データを生成する。
【0144】
さらに、このパラレルデータに基づき、補間データ生成手段130は、ヘリカル補間処理を行う。
【0145】
図10に、第3の変形例が行う画像再構成処理を示す。
【0146】
画像再構成部11は、同一のシフト補正値ShiftSを有するデータ群である同一ビューのデータごとに、再構成フィルタ関数とのコンボリューション処理を行う。次に、このコンボリューションデータに重み付け処理が行われる。この重み付けは、各レイ(チャンネル)角ごとに、Z’座標に対応した重み付け関数により行われてもよい。各データ群を逆投影する際に、ずれ量ShiftSを考慮してX線の実効パスに沿って逆投影を行う。
【0147】
以上の処理を画像再構成に必要なデータ分行って、最後に重ね合わせにより所望する画像データを得る。
【0148】
第3の変形例によれば、上記の実施形態と同様の効果が得られる。また、各ビュー角のデータごとに画像再構成を並行処理して最後に再構成画像データを得るため、画像再構成処理を高速に行うことも可能となる。
【0149】
次に、本実施形態の第4の変形例を説明する。
【0150】
第4の変形例は、上記の実施形態の処理に加えて、変換されたパラレルビームデータのスライス方向の位置のずれ量を補正する手段を備える。
【0151】
ファンパラデータ変換手段120が行うファンパラ変換処理は、計算量を軽減して高速に処理を行うために、パラレルビームのスライス方向の位置を考慮していない。第4の変形例は、変換後のパラレルビームのスライス方向の位置のずれ量を補正する。このずれ量は、ファンパラ変換処理時に得ることができるので、この補正は、ファンパラデータ変換手段120がファンパラ変換処理時に行って正しいスライス位置に補正したパラレルビームデータを出力してもよい。
【0152】
また、画像再構成部11の行う逆投影処理時に、各チャンネルにより変化する重み付けデータにこのずれ量を反映して正しいスライス位置に補正してもよい。
【0153】
他の処理は上記の実施形態と同様であるため説明は省略する。
【0154】
第4の変形例によれば、上記の実施形態のもたらす効果に加え、さらに画像再構成される画像データのぼけを低減して高精度の画質の画像データを得ることが可能となる。
なお、上記の各例においては、次のような効果もある。
パラレルビームデータを体軸の傾斜に伴うX線実効パスのずれ量を示すシフトデータで補正していることにより、ヘリカルスキャンにより収集されたデータをパラレルビームデータに変換することでX線パスの焦点をなくし、検出器の各列の収集データをX−Y’平面上で容易に位置補正してヘリカル補間を行うことが可能となる。
各ビュー角のファンビームデータごとに、基準となるパスと平行となるX線パスデータを1つずつ選択することによって前記パラレルビームデータへの変換を行うことにより、収集データから簡易かつ高速にパラレルビームデータを生成し、補間用のデータ選択を行うことが可能となる。
シフトデータを、架台回転面に垂直であるスライス方向及び体軸方向のなす傾斜角度に基づき求める。シフトデータを、さらに、少なくとも、ビュー角度、スライス厚、および中心スライスからの検出器列の相対距離のうちの1つ以上に基づき求める。上記の相対距離を、検出器の列数および列番号に基づき求める。これらにより、検出器の各列の収集データのX−Y’平面上での位置補正量を容易に算出して高速に高画質の再構成画像データを得ることが可能となる。
ファンビームデータをパラレルビームデータに変換する際に、該パラレルビームデータをシフトデータで補正する。あるいはパラレルビームデータをヘリカル補間する。これにより、架台をチルトさせたヘリカルスキャンデータであることを意識することなく、適切にデータ選択して各種のヘリカル補間手法を適用することが可能となる。
これらヘリカル補間手法として、多点サンプリングデータを重み付け加算して補間データを得ることを特徴とする、いわゆるフィルタ補間法を用いることができる。そうすれば、補間に用いるビームの切り替えによる画質の劣化を低減し、実効スライス厚の薄い高画質の再構成画像データを得ることが可能となる。
パラレルビームデータをヘリカル補間する際に、該パラレルビームデータをシフトデータで補正する。これにより、検出器の各列のパラレルビームに変換された収集データをX−Y’平面上で容易に位置補正しながらヘリカル補間を行い、高速に再構成画像データを得ることが可能となる。
ヘリカル補間された補間データを逆投影して画像データを再構成する際に、シフトデータで補正する。あるいは、同一のビュー角度のデータごとにコンボリューションおよび逆投影を行い、該逆投影されたデータを重ね合わせることにより画像再構成を行う。これらにより、ヘリカルスキャンにより収集されたデータをパラレルビームデータに変換することでX線パスの焦点をなくしてヘリカル補間を行い、各ビュー角ごとの補間データを逆投影処理時に位置補正して再構成画像データを生成することで画像再構成処理の並行処理度を向上させることができる。
さらに、パラレルビームデータのスライス位置のずれ量を補正する。これにより、各パラレルビームデータのスライス位置のずれ量も補正することで、より高画質の再構成画像を得ることが可能となる。
【0155】
尚、上述の実施形態は、本発明のうちの一例を示したに過ぎない。本発明は、上述の実施形態に限定されることはない。
【0156】
例えば、上記のヘリカル補間処理では、対向データを用いて補間してもよく、実データのみに基づき補間してもよい。また、回転中心に向けて全周に検出器を並列に固定配置し、被検体と検出器の間に配置されたX線管を被検体の周囲を回転させて投影データを得る第4世代スキャンシステムのCT装置にも同様に適用することができる。
【0157】
また、ヘリカルスキャンを行う際に、固定された寝台1に対して架台2が移動する方式でもよい。架台2を傾斜させるのではなく、寝台1を傾斜させて水平でない方向に移動させてもよい。また、データ収集時刻が検出器の素子ごとにずれる点を考慮したFCDを可変としたいわゆる仮想焦点方式によって元データを定義してもよい。また、上記の実施形態ではファンビーム逆投影方式による画像再構成を説明したが、この他コーンビームによる画像再構成方式にも類似の処理により本発明を適用することができる。このコーンビーム再構成の場合には、コーン方向のビームの広がりを考慮して、ボクセルごとに逆投影するデータと重みを選択する。またこの際、検出器の各列に対応して前記X線パスのずれを補正すればよい。
【0158】
要するに、マルチスライスCT装置のチルトヘリカルスキャンにおいて、チルトの傾斜角を考慮して再構成画像上における各データのX線実効パスを算出してパラレルビームを生成し(即ち適切にデータ選択し)、このパラレルビームをヘリカル補間して画像再構成を行うという本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能であることはいうまでもない。
【0159】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、マルチスライスCT装置において架台をチルトさせてヘリカルスキャンを行って画像再構成を行う機能を提供することができる。これにより、ヘリカルスキャンでのチルトスキャンが実現され、ひいては高速・高精度なマルチスライスCT装置でのヘリカルスキャンで臨床で所望される多様なデータの収集が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るX線CT装置を適用した実施形態のマルチスライスCT装置を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施形態のX線CT装置の補間処理部の機能構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施形態におけるマルチスライスCT装置のチルトスキャンを説明する図である。
【図4】ヘリカルスキャンのX−Y軸上の幾何平面を説明する図である。
【図5】本発明の実施形態におけるファンパラ変換における幾何空間を説明する図である。
【図6】ファンパラ変換における各ビュー角のパラレルビームの選択の手法を説明する図である。
【図7】生成されたパラレルビームと投影軸との関係を説明する図である。
【図8】本発明の実施形態に係るX線CT装置が行う検出器各列ごとのファンパラ変換及び各パラレルビームデータ間のシフト量を説明する図である。
【図9】シングルスライスCTにおけるファンパラ変換の一例を説明する図である。
【図10】本発明の実施形態の第3の変形例の画像再構成手順を説明する図である。
【図11】X線CT装置におけるスキャン方式を説明する図である。
【図12】2列、4列、8列の検出器列を具備するマルチスライスCT装置を説明する図である。
【図13】マルチスライスCTのX線ビームをZ軸(体軸)方向およびZ軸に垂直方向から観察した図である。
【図14】X線CT装置の画像再構成手順を説明する図である。
【図15】画像再構成用のフィルタ関数の例を説明する図である。
【図16】シングルスライスCT装置における360度補間法および対向ビーム補間法を説明するスキャン図である。
【図17】マルチスライスCT装置でヘリカルピッチ=4でヘリカルスキャンして得たデータを隣接補間法により補間する場合を説明するスキャン図である。
【図18】マルチスライスCT装置におけるフィルタ補間法を説明する図である。
【図19】マルチスライスCT装置における新対向ビーム補間法を説明する図である。
【図20】マルチスライスCT装置におけるチルトヘリカルスキャンの座標系を説明する図である。
【図21】マルチスライスCT装置におけるチルトヘリカルスキャンのX線実効パスのずれを説明する図である。
【符号の説明】
1 寝台
2 架台
3 X線管
4 検出器
5 X線制御部
6 高電圧発生部
7 架台・寝台制御部
8 寝台移動部
9 データ収集部
10 補間処理部
11 画像再構成部
12 表示部
13 システム制御部
14 チルト制御部
110 収集データ記憶手段
120 ファンパラデータ変換手段
130 補間データ生成手段
140 シフト補正値計算手段
150 補間処理制御手段
160 チルトデータ

Claims (13)

  1. 寝台に載置された被検体に対してX線を曝射するX線発生手段と、前記X線発生手段からのX線を検出するX線検出素子を複数チャンネル分並べた検出器列をスライス方向に複数列有するX線検出手段とを架台に対向配置し、前記寝台或いは架台を被検体の体軸方向に相対的に移動制御すると共に、前記架台を回転させながらX線の曝射を行うことにより被検体の所望の部位の撮影を行うX線CT装置において、
    前記寝台或いは前記架台をチルトさせる傾斜制御手段と、
    前記検出手段により収集されたデータに基づいて画像再構成を行うデータ処理手段とを備え、
    前記データ処理手段は、前記検出手段により収集されたデータを、前記傾斜制御手段によるチルトに伴って生じる同一のチャンネルに対する各検出器列のX線パスの前記体軸方向から見たずれ量に基づいて補正したパラレルビームデータに変換するデータ変換手段を備えることを特徴とするX線CT装置。
  2. 寝台に載置された被検体に対してX線を曝射するX線発生手段と、前記X線発生手段からのX線を検出するX線検出素子を複数チャンネル分並べた検出器列をスライス方向に複数列有するX線検出手段とを架台に対向配置し、前記寝台或いは架台を被検体の体軸方向に相対的に移動制御すると共に、前記架台を回転させながらX線の曝射を行うことにより被検体の所望の部位の撮影を行うX線CT装置において、
    前記寝台或いは前記架台をチルトさせる傾斜制御手段と、
    前記検出手段により収集されたデータをパラレルビームデータに変換するデータ変換手段と、
    前記傾斜制御手段によるチルトに伴って生じる同一のチャンネルに対する各検出器列のX線パスの前記体軸方向から見たずれ量に基づいて前記パラレルビームデータを補正し、その補正したデータに基づいて画像再構成を行うデータ処理手段とを具備することを特徴とするX線CT装置。
  3. 前記データ変換手段は、各ビュー角のファンビームデータごとに、基準となるパスと平行となるX線パスデータを1つずつ選択することにより前記パラレルビームデータへの変換を行うことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のX線CT装置。
  4. 前記ずれ量は、架台回転面に垂直であるスライス方向及び体軸方向のなす傾斜角度に基づき求められることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のX線CT装置。
  5. 前記ずれ量は、さらに、少なくとも、ビュー角度、スライス厚、および中心スライスからの検出器列の相対距離のうちの1つ以上に基づき求められることを特徴とする請求項4に記載のX線CT装置。
  6. 前記相対距離は、検出器の列数および列番号に基づき求められることを特徴とする請求項5に記載のX線CT装置。
  7. 前記データ処理手段は、前記パラレルビームデータをヘリカル補間することを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載のX線CT装置。
  8. 前記ヘリカル補間は、多点サンプリングデータを重み付け加算して補間データを得ることを特徴とする請求項7に記載のX線CT装置。
  9. 前記データ処理手段は、前記パラレルビームデータをヘリカル補間するとともに、このヘリカル補間の際に、該パラレルビームデータを前記ずれ量で補正することを特徴とする請求項2に記載のX線CT装置。
  10. 前記データ処理手段が、前記パラレルビームデータをヘリカル補間するとともに、このヘリカル補間された補間データを逆投影して画像データを再構成する際に、前記ずれ量で補正することを特徴とする請求項2に記載のX線CT装置。
  11. 前記データ処理手段は、同一のビュー角度のデータごとにコンボリューションおよび逆投影を行い、該逆投影されたデータを重ね合わせることにより画像再構成を行うことを特徴とする請求項10に記載のX線CT装置。
  12. 前記データ処理手段は、さらに、前記パラレルビームデータのスライス位置のずれ量を補正することを特徴とする請求項1乃至請求項11のいずれか1項に記載のX線CT装置。
  13. 寝台に載置された被検体に対してX線を曝射するX線発生手段と、前記X線発生手段からのX線を検出するX線検出素子を複数チャンネル分並べた検出器列をスライス方向に複数列有するX線検出手段とを架台に対向配置し、前記寝台或いは架台を被検体の体軸方向に相対的に移動制御すると共に、前記架台を回転させながらX線の曝射を行うことにより被検体の所望の部位の撮影を行うX線CT装置において、
    前記寝台或いは前記架台をチルトさせる傾斜制御手段と、
    前記傾斜制御手段によるチルトに伴って生じる同一のチャンネルに対する各検出器列のX線パスの前記体軸方向から見たずれ量に基づいて、前記検出手段により収集されたデータを補正する補正手段と、
    前記補正されたデータに基づいて画像再構成を行う再構成手段とを具備することを特徴とするX線CT装置。
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