内燃機関の排気浄化触媒の触媒機能を効率的に発揮させるためには、排気浄化触媒の温度を速やかに触媒活性温度とするのが好ましい。そこで、排気浄化触媒の温度を上昇させるに当たり、排気浄化触媒に流入する排気の温度を利用することに加えて、排気浄化触媒に還元剤を供給して還元剤と排気浄化触媒との反応熱を利用することで、排気浄化触媒の温度上昇を行う。
ここで、排気浄化触媒での還元剤との反応が行われるためには、排気浄化触媒の温度が、該反応が起こり得る温度(以下、「暫定触媒活性温度」という)に達している必要がある。尚、暫定触媒活性温度は、上述の触媒活性温度より低い温度である。しかし、排気浄化触媒の温度を推定した上で該推定温度に基づいて排気浄化触媒への還元剤の供給を行うとき、該推定温度の精度が悪いと、実際の排気浄化触媒の温度が暫定触媒推定温度に達成していないときに排気浄化触媒に燃料が供給され得る。その結果、供給された還元剤が酸化触媒との反応に供されず、外気へ放出されてエミッションが悪化する虞がある。
本発明では、上記した問題に鑑み、排気浄化触媒の温度を触媒活性温度に上昇させるに際して、排気浄化触媒の温度を推定した上で該推定温度に基づいて排気浄化触媒に燃料を供給するときの、エミッションの悪化を抑制することを目的とする。
本発明は、上記した課題を解決するために、第一に、排気浄化触媒の温度を推定したうえで排気浄化触媒への燃料供給を行うとともに、排気浄化触媒と供給される還元剤との反応熱による温度上昇を除外して推定された排気浄化触媒の推定温度に基づいて、排気浄化触媒への燃料供給の適否、即ち燃料供給時において排気浄化触媒の温度が暫定触媒活性温度に達しているか否かを判定するものとした。反応熱による温度上昇を除外して推定することで排気浄化触媒の温度を比較的精度よく低温側に推定することになる。従って、該推定温度を基準にすることで、排気浄化触媒の温度が暫定触媒活性温度に達しているか否かを安定的に判断することが可能となる。
そこで、本発明は、内燃機関の排気浄化装置において、内燃機関の排気通路に設けられ、酸化能を有する排気浄化触媒と、前記排気浄化触媒に流入する排気に還元剤を添加する還元剤添加手段と、少なくとも前記排気浄化触媒に流入する排気の温度、該排気に含まれる還元剤量および該排気浄化触媒内の熱容量に基づいて、該排気浄化触媒の温度を推定する第一触媒温度推定手段と、前記排気浄化触媒に流入する排気に含まれる還元剤に基づく該排気浄化触媒の温度上昇を除外したうえで、少なくとも該排気浄化触媒に流入する排気の温度および該排気浄化触媒内の熱容量に基づいて該排気浄化触媒の所定部位の温度を推定する第二触媒温度推定手段と、前記第一触媒温度推定手段によって推定される前記排気浄化触媒の温度が暫定触媒活性温度を超えるとき、前記還元剤添加手段による排気への還元剤の添加を行う還元剤添加制御手段と、前記第一触媒温度推定手段によって推定される前記排気浄化触媒の温度が前記暫定触媒活性温度より高い触媒活性温度を超えるとき、前記排気浄化触媒は活性状態にあると判定する触媒活性判定手段と、前記還元剤添加制御手段によって排気への還元剤の添加が行われているときに、前記第二触媒温度推定手段によって推定される前記排気浄化触媒の前記所定部位の温度に基づいて該還元剤添加制御手段による排気への還元剤の添加を禁止する還元剤添加禁止手段と、を備える。
上述の内燃機関の排気浄化装置においては、排気通路に設けられた排気浄化触媒によって排気の浄化が行われる。ここで、排気の浄化、例えば排気中のNOxや粒子状物質の除去等が効率的に行われるには、排気浄化触媒の温度が活性触媒温度に達する必要がある。従って、排気浄化触媒の温度が低温であるときは、速やかに活性触媒温度にまで上昇させるのが好ましい。
そこで、排気浄化触媒の温度が比較的低温であるときは、内燃機関から排出される排気の温度によって排気浄化触媒の温度を上昇させる。そして、排気浄化触媒の温度が、排気中の還元剤を酸化し得る温度、即ち暫定触媒活性温度に到達したときは、排気浄化触媒に流入する排気に還元剤を添加することで、該排気浄化触媒に還元剤を供給し、還元剤と排気浄化触媒との間で、還元剤の酸化による反応熱を発生させて、排気浄化触媒の温度上昇を行う。これにより、排気浄化触媒の速やかな温度上昇が図られる。
このとき、燃料添加手段による排気浄化触媒への還元剤の供給開始の判断は、第一触媒温度推定手段によって推定された触媒温度が基準となる。第一触媒温度推定手段は、上述のように少なくとも流入排気の温度、供給された還元剤を含む排気中の還元剤量および排気浄化触媒の熱容量に基づいて、触媒温度を推定する。即ち、少なくとも流入排気の熱エネルギーと還元剤の酸化によって発生する酸化熱エネルギーが排気浄化触媒の温度上昇に寄与することを前提とする。更に、排気浄化触媒の熱容量を考慮することで、流入排気温度の変動による影響を緩和し、比較的安定的な触媒温度の推定が可能となる。
尚、燃料添加手段による還元剤の供給が行われる前においては、排気中に含まれる還元剤の大部分は内燃機関1からの排気に含まれる未燃焼の燃料等の還元剤である。そして、排気浄化触媒の温度は暫定触媒活性温度より低いため、排気中の還元剤による排気浄化触媒の温度上昇への寄与を、非常に小さく扱うか、若しくは無視してもよい。
しかし、第一触媒温度推定手段による推定温度の精度が低下することで、排気浄化触媒の温度が暫定触媒活性温度に到達していないにもかかわらず還元剤添加制御手段による排気浄化触媒への還元剤供給が行われると、該還元剤が酸化されずに外気へ放出されエミッションが悪化する虞がある。そこで、還元剤添加禁止手段によって、第二触媒温度推定手段による推定温度に基づいて還元剤添加制御手段による排気浄化触媒への還元剤供給が適正か否か判断され、排気浄化触媒への還元剤供給が適正でないと判断されるときは該還元剤供給が禁止される。
ここで、第二触媒温度推定手段は、排気浄化触媒の所定部位、即ち排気浄化触媒への還元剤供給の適否を判断するための排気浄化触媒のより好適な部位の温度を推定する。そして、その温度推定に際しては、排気浄化触媒に供給される還元剤の酸化によって発生する酸化熱エネルギーの該排気浄化触媒の温度上昇への寄与を考慮しない。酸化反応熱による温度上昇を除外して排気浄化触媒の温度を推定することで、温度推定に考慮されるファクターが減り該推定温度が比較的精度よくなるとともに、該推定温度が低温側の温度となる。従って、低温側の温度として比較的精度よく推定される所定部位の該推定温度を基準として、排気浄化触媒の温度が暫定触媒活性温度に達しているか否かをより安定的に判断することが可能となる。
これにより、排気浄化触媒に還元剤が供給されて該排気浄化触媒の温度上昇が行われるときであっても、還元剤の酸化が行われず外気へ還元剤が放出される虞があるときは、還元剤添加禁止手段によって排気浄化触媒への還元剤の供給が禁止されて、エミッションの悪化が抑制される。
ここで、上述の内燃機関の排気浄化装置において、前記第二触媒温度推定手段は、前記排気浄化触媒に排気が流入する部位である前端部位の温度を推定し、前記還元剤添加禁止手段は、前記還元剤添加制御手段によって排気への還元剤の添加が行われているときに前記第二触媒温度推定手段によって推定される前記排気浄化触媒の前端部位の温度が前記暫定触媒活性温度以下となる場合、該還元剤添加制御手段による排気への還元剤の添加を禁止してもよい。
即ち、第二触媒温度推定手段によって温度推定される排気浄化触媒の所定部位は、排気浄化触媒に排気が流入する前端部位である。前端部位は排気浄化触媒において最初に排気が流入する部位であるため排気温度の変動を強く受ける。特に、第一触媒温度推定手段によって触媒温度が暫定触媒活性温度を超えたと判断されて間もない時期においては、内燃機関の運転状態によって排気温度が低下すると前段部位の触媒温度も低下し、該触媒温度が暫定触媒活性温度より低くなる虞がある。
このとき、第二触媒温度推定手段によって温度推定される前段部位の触媒温度は還元剤の酸化による酸化熱を除外して推定されるため、該前段部位の触媒温度は排気浄化触媒における下限温度とみなすことが可能となる。そこで、第二触媒温度推定手段によって温度推定される前段部位の触媒温度が暫定触媒活性温度以下である場合には、供給された添加剤が十分に酸化されず外気へ放出される虞が大きいため、還元剤添加制御手段による還元剤の供給を禁止する。尚、第二触媒温度推定手段による温度推定においては、排気浄化触媒の熱容量を加味するため、流入排気温度の急峻な変動による影響を緩和し、比較的安定的な触媒温度の推定が可能となる。
また、第二触媒温度推定手段によって温度推定される前段部位の触媒温度が暫定触媒活性温度以下であるために排気浄化触媒への還元剤の供給が禁止された後において、再び前段部位の温度が暫定触媒活性温度を超えるときは、排気浄化触媒への還元剤の供給を再開
してもよい。
また、上述の内燃機関の排気浄化装置において、該排気浄化装置が、前記排気浄化触媒の下流側に設けられ、該排気浄化触媒から流出する排気の温度を検出する排気温度検出手段を、更に備える場合、前記第二触媒温度推定手段は、前記排気浄化触媒から排気が流出する部位である後端部位の温度を推定し、前記還元剤添加禁止手段は、前記還元剤添加制御手段によって排気への還元剤の添加が行われているときに前記第二触媒温度推定手段によって推定される前記排気浄化触媒の後端部位の温度と前記排気温度検出手段によって検出される排気の温度との温度差が所定温度以下となる場合、該還元剤添加制御手段による排気への還元剤の添加を禁止してもよい。
即ち、第二触媒温度推定手段によって温度推定される排気浄化触媒の所定部位は、排気浄化触媒から排気が流出する後端部位である。ここで、排気温度検出手段は排気浄化触媒の下流に備えられており排気温度検出手段によって検出される排気温度は排気浄化触媒の温度とほぼ同一視することが可能である。そして、第二触媒温度推定手段によって推定される後段部位の触媒温度は、供給された還元剤の酸化による酸化熱を除外して推定されている。従って、排気浄化触媒において供給された還元剤の酸化が適正に行われている場合には、排気温度検出手段による排気温度の検出値と第二触媒温度推定手段による後段部位の触媒温度の推定値との温度差は拡大し、該温度差は所定温度を超える。
よって、該温度差に基づいて、還元剤添加制御手段による還元剤の排気浄化触媒への供給が適正に行われているか否かを判定することが可能となり、該温度差が所定温度以下である場合には、供給された添加剤が十分に酸化されず外気へ放出される虞が強いため、還元剤添加制御手段による還元剤の供給を禁止する。
また、排気温度検出手段による排気温度の検出値と第二触媒温度推定手段による後段部位の触媒温度の推定値との温度差が所定温度以下であるために排気浄化触媒への還元剤の供給が禁止された後において、再び該温度差が所定温度を超えるときは、排気浄化触媒への還元剤の供給を再開してもよい。
ここで、本発明は、上記した課題を解決するために、排気浄化触媒から流出する排気の、比較的長い期間における温度推移に着目した。比較的長い期間における排気温度の推移に基づくことで、内燃機関の運転状態の変動に伴って排気浄化触媒から流出する排気温度が変動する場合でも比較的精度よく排気温度の推移の傾向、即ち排気温度が下降状態にあるか若しくは上昇状態にあるかを判断することが可能となる。
そこで、本発明は、内燃機関の排気浄化装置において、内燃機関の排気通路に設けられ、酸化能を有する排気浄化触媒と、前記排気浄化触媒に流入する排気に還元剤を添加する還元剤添加手段と、少なくとも前記排気浄化触媒に流入する排気の温度、該排気に含まれる還元剤量および該排気浄化触媒内の熱容量に基づいて、該排気浄化触媒の温度を推定する触媒温度推定手段と、前記排気浄化触媒の下流側に設けられ、該排気浄化触媒から流出する排気の温度を検出する排気温度検出手段と、前記触媒温度推定手段によって推定される前記排気浄化触媒の温度が暫定触媒活性温度を超えるとき、前記還元剤添加手段による排気への還元剤の添加を行う還元剤添加制御手段と、前記触媒温度推定手段によって推定される前記排気浄化触媒の温度が前記暫定触媒活性温度より高い触媒活性温度を超えるとき、前記排気浄化触媒は活性状態にあると判定する触媒活性判定手段と、前記還元剤添加制御手段によって排気への還元剤の添加が行われているときに、所定期間において前記排気温度検出手段によって検出される排気温度の低下量が前記内燃機関の運転状態に基づいて決定される排気温度低下許容範囲を超えた場合、該還元剤添加制御手段による排気への還元剤の添加を禁止する還元剤添加禁止手段と、を備える。
所定期間とは、上述したように、排気浄化触媒から流出する排気の温度推移の傾向を判断するために必要な期間である。換言すると、排気浄化触媒において触媒温度が暫定触媒活性温度を超えたと判断されて排気浄化触媒への還元剤の供給が行われているときの該還元剤が酸化されて排気浄化触媒の温度上昇に寄与しているか否かの判断において、内燃機関の運転状態による排気温度の変動の傾向を検出し得る検出期間である。そして、排気温度低下許容範囲とは、内燃機関の運転状態に起因する排気温度の低下の許容範囲である。
即ち、還元剤が供給されて触媒温度が上昇状態にあるときは、排気浄化触媒から流出する排気温度も同様に上昇状態となる。しかし、該排気温度も内燃機関の運転状態によって低下する場合もあるが、その低下量が排気温度低下許容範囲を超える温度低下である場合には、排気浄化触媒において供給された還元剤が酸化されずに外気へ放出されている蓋然性が高い。そこで、このような場合には、還元剤添加制御手段による還元剤の供給を禁止して、エミッションの悪化を抑制する。
排気浄化触媒の温度を触媒活性温度に上昇させるに際して、排気浄化触媒の温度を推定した上で該推定温度に基づいて排気浄化触媒に燃料を供給するときの、エミッションの悪化を抑制することが可能となる。
図1は、本発明が適用される内燃機関の吸排気系の概略構成を表すブロック図である。ここで、内燃機関1は、圧縮着火式の内燃機関である。内燃機関1の燃焼室には吸気通路2が接続されている。また、内燃機関1において燃焼により生成された排気は、内燃機関1から排気通路3へと排出される。排気通路3の途中には、酸化能を有する酸化触媒4と酸化触媒4の下流側にいわゆる吸蔵還元型NOx触媒が担持されたフィルタ(以下、単に「フィルタ」という)5が設けられている。尚、吸蔵還元型NOx触媒にはその成分に白金が含まれているため、フィルタ5は酸化能を有する触媒として作用する。また、酸化触媒4の上流側の排気通路3には、排気通路3を流れる排気に内燃機関1の燃料を添加する燃料添加弁6が設けられている。燃料添加弁6から排気へ添加された燃料は、酸化触媒4やフィルタ5に供給されて、これらの触媒に対して還元剤として作用するとともにこれらの触媒の酸化能によって酸化されて、酸化熱が発生する。
また、内燃機関1には、該内燃機関1を制御するための電子制御ユニット(以下、「ECU」という)20が併設されている。このECU20は、CPUの他、後述する各種のプログラム及びマップを記憶するROM、RAM等を備えており、内燃機関1の運転条件や運転者の要求に応じて内燃機関1の運転状態等を制御するユニットである。
ECU20には、クランクポジションセンサ9、アクセル開度センサ10等、内燃機関1の運転状態を検出する種々のセンサが電気配線を介して接続され、それらの出力信号がECU20に入力されるようになっている。更に、ECU20には、フィルタ5の下流側に設けられた排気温度センサ7と排気空燃比センサ8が電気的に接続されている。排気温度センサによってフィルタ7から流出する排気の温度を、排気空燃比センサ8によって該排気の空燃比が検出される。
一方、ECU20には、燃料添加弁6が電気配線を介して接続され、ECU20からの
指令に従って燃料添加弁6から排気通路3を流れる排気に供給される燃料量等が制御される。また、図1には図示されていないが内燃機関1に備えられている燃料噴射弁もECU20と電気的に接続され、ECU20からの指令に従って燃料噴射弁からの燃料の噴射時期や噴射量が制御される。
このように構成される内燃機関1の排気系においては、排気中に含まれる粒子状物質がフィルタ5によって捕集された後酸化除去されたり、排気中のNOxがフィルタ5における吸蔵還元型NOx触媒によって還元されたりすることで、排気の浄化が行われる。また、酸化触媒4は排気中の燃料を酸化することで酸化熱を発生させて、フィルタ5に流入する排気温度を上昇させる。これによって、フィルタ5における吸蔵還元型NOx触媒の温度が上昇して、触媒機能による排気浄化能力が発揮される。
しかし、酸化触媒4およびフィルタ5の触媒機能が発揮されるには、各々の触媒の温度が活性温度(以下、「触媒活性温度」という)に到達している必要がある。そこで、酸化触媒4およびフィルタ5の触媒温度を触媒活性温度に速やかに上昇させるために、内燃機関1からの排気の有する熱エネルギーを利用するとともに、燃料添加弁6から燃料を排気へ添加して、該燃料が酸化触媒4およびフィルタ5の有する酸化能によって酸化されて発生する酸化熱を利用する。このとき、燃料添加弁6からの燃料の添加は、酸化触媒4またはフィルタ5の触媒温度が、各々が有する酸化能が発揮され得る温度(以下、「暫定触媒活性温度」という)に到達している必要がある。尚、暫定触媒活性温度は、触媒機能が十分に発揮され得る上述の触媒活性温度より低い温度である。
酸化触媒4およびフィルタ5の触媒温度が暫定触媒活性温度に到達していないときに、燃料添加弁6から燃料が添加されると、該燃料が酸化触媒4やフィルタ5によって酸化されずに外気へ放出されエミッションが悪化する。そこで、燃料添加弁6からの燃料添加は、酸化触媒4やフィルタ5の温度を速やかに触媒活性温度に上昇させるために必要であるが、一方でこれらの触媒温度が暫定触媒活性温度に到達していないときはエミッションの悪化を抑制するために、燃料添加弁6からの燃料添加が実行されるのは好ましくない。従って、燃料添加弁6からの燃料添加を実行するためには、酸化触媒4およびフィルタ5の触媒温度を精度よく把握する必要がある。
そこで、酸化触媒4およびフィルタ5の触媒温度上昇を行うとともにエミッションの悪化を抑制するための、酸化触媒4およびフィルタ5の触媒温度の把握と燃料添加弁6からの燃料添加について、以下に説明する。
ここで、酸化触媒4を排気の流れる方向において二分割し、その上流側の部位を前端部位4aと、その下流側の部位を後段部位4bとする。また、フィルタ5を排気の流れる方向に沿って三分割し、その最上流側の部位を前端部位5aと、その最下流側の部位を後端部位5cと、前端部位5aと後端部位5cとの間の部位を中間部位5bとする。また、各部位の触媒温度を推定するにあたり、各々に初期値が与えられる。例えば、内燃機関1の機関始動時においては、酸化触媒4およびフィルタ5の温度は、ほぼ外気温度と同一であるとみなして、外気温度と同一の値を各部位の触媒温度の初期値とする。
燃料添加弁6から添加された燃料の一部は直接酸化触媒4へ到達し、残りは排気通路3の壁面に付着する。また、既に排気通路3の壁面に付着していた燃料の一部が蒸発して、改めて酸化触媒4へ到達する。また、内燃機関1における燃料の燃焼において燃焼せずに排気中に未燃成分として残留している燃料が酸化触媒4へ到達する。これらの酸化触媒4へ到達する燃料量を、機関回転速度や機関負荷等の内燃機関1の運転状態や、該運転状態から推定される内燃機関1から排出直後の排気の温度等に基づいて算出する。
具体的には、例えば、内燃機関1の運転状態と燃料添加弁6からの燃料添加による酸化触媒4への直接の到達量との関係を実験等で予め測定して、内燃機関1の運転状態と燃料添加弁6からの添加量をパラメータとして酸化触媒4への直接の到達量を算出するマップを作成し、該マップにアクセすることで、酸化触媒4への燃料の到達量を算出する。尚、燃料添加弁6からの燃料添加が実行されていないときは、酸化触媒4への燃料の到達量は、内燃機関1の燃焼において未燃成分として排気中に残留する量である。
次に、酸化触媒4へ到達した燃料のうち、前端部位4aによって酸化される割合を算出する。酸化能を有する触媒における燃料の酸化の程度(以下、「酸化率」という)は、該触媒に流入する排気の流量と、該触媒自身の温度によって決定される。即ち、該触媒に流入する排気の流量が増加するに従い燃料の酸化率は低下し、また該触媒自身の温度が高くなるに従い燃料の酸化率は上昇する。そこで、内燃機関1の運転状態から推定される排気流量や前端部位4aの現時点での温度に基づいて、燃料の酸化率が算出される。そして、酸化されない燃料は前端部位4aの下流側に位置する後端部位4bへ供給される。以下、同様に後端部位4bでの燃料の酸化率を算出する。
次に、前端部位4aにおいて存在する熱エネルギーの総和を算出する。前端部位4aにおいては、前端部位4aに流入する排気の有する熱エネルギーと、前端部位4aにおいて燃料が酸化されることによって発生する酸化熱の熱エネルギーと、現時点において前端部位4aが有している熱エネルギーとが存在する。そして、これらの熱エネルギーの総和が前端部位4aとそこに存在する排気へ等しく分配されて、前端部位4aと該排気とが同一の値へ変動すると考えて、新たな前端部位4aの温度を算出する。具体的には、前端部位4aにおいて存在する熱エネルギーの総和を、前端部位4aと前端部位4aに存在する排気の総熱容量で除することで、前端部位4aと前端部位4aに存在する排気の温度を算出する。
その後、前端部位4aに存在していた排気は、前端部位4aの下流側に位置する後端部位4bへ移動する。そして、同様に後端部位4bの温度を、排気の熱エネルギー、燃料の酸化熱の熱エネルギー、後端部位4b自身の熱エネルギーに基づいて算出する。
次にフィルタ5における各部位の触媒温度の算出について説明する。フィルタ5における各部位の触媒温度の算出も、上述した酸化触媒4における各部位の触媒温度の算出と同様に、フィルタ5の各部位に流入する排気の熱エネルギー、燃料の酸化熱エネルギー、各部位自身の熱エネルギーに基づいて算出される。ここで、フィルタ5の前端部位5aに供給される燃料の量は、酸化触媒4の各部位において酸化されずに残った量であり、またフィルタ5の前端部位5aに流入する排気は、酸化触媒4の後端部位4bにおいて上述のように算出され温度を有する排気である。
上述のように酸化触媒4およびフィルタ5の各部位の温度を算出し、フィルタ5の前端部位5aの触媒温度が暫定触媒活性温度を超えるとき、燃料添加弁6からの燃料添加が実行される。また、フィルタ5の各部位の温度が触媒活性温度を超えるとき、即ち排気温度センサ7の検出値が触媒活性温度を超えるとき、フィルタ5における吸蔵還元型NOx触媒の排気浄化能力が十分に発揮されることになる。
しかし、酸化触媒4およびフィルタ5の各部位の触媒温度の算出値が実際の触媒温度と乖離している場合、特に実際の触媒温度より該算出値が高い場合には、添加された燃料の酸化が十分に行われない虞がある。そのような場合には、燃料添加弁6からの燃料添加を行わないのが好ましい。そこで、図2に基づいて、燃料添加弁6からの燃料添加の制御(以下、「燃料添加制御」という)について説明する。尚、燃料添加制御は、酸化触媒およびフィルタ5の触媒温度を上昇させるときに実行されるルーチンである。
S101では、フィルタ5の前端部位5aの触媒温度であるthdp1を算出する。thdp1の算出については、先述したように前端部位5aに流入する排気の熱エネルギー、内燃機関1から供給された燃料のうち前端部位5aに到達し酸化される燃料の酸化熱エネルギー、前端部位5aの有する自身の熱エネルギーに基づいて算出される。尚、この時点においては、燃料添加弁6からの燃料添加は行われていない。S101の処理が終了すると、S102へ進む。
S102では、S101で算出されたthdplが暫定触媒活性温度Tp_thavを超えるか否かが判定される。即ち、前端部位5aの触媒温度が暫定触媒活性温度Tp_thavに到達することで、排気中の燃料を酸化することが可能となるか否かが判定される。thdplが暫定触媒活性温度Tp_thavを超えると判定されると、S103へ進む。一方、thdplが暫定触媒活性温度Tp_thavを超えないと判定されると、S101の処理が再度行われる。
S103では、燃料添加弁6からの燃料添加が開始される。即ち、この時点においては、S102においてthdplが暫定触媒活性温度Tp_thavを超えると判断されているため、添加された燃料がフィルタ5におけるNOx吸蔵還元触媒の酸化能によって酸化されてNOx吸蔵還元触媒の温度上昇を図るべく、燃料添加弁6からの燃料添加が開始されるのである。S103の処理が終了すると、S104へ進む。
S104では、該部位に供給された燃料の酸化熱エネルギーによる該部位の触媒温度の上昇を除外したうえで、前端部位5aに流入する排気の熱エネルギーおよび前端部位5aの有する自身の熱エネルギーに基づいて、フィルタ5の前端部位5aの触媒温度である燃料酸化熱除去フィルタ前端部位温度thdp1_offが算出される。即ち、上述した触媒温度の算出方法において、前端部位5aに流入する排気の熱エネルギーと前端部位5aの有する自身の熱エネルギーの総和を、前端部位5aと前端部位5aに存在する排気の総熱容量で除することで、thdp1_offは算出される。S104の処理が終了すると、S105へ進む。
S105では、S104で算出されたthdp1_offが暫定触媒活性温度Tp_thav以下であるか否かが判定される。前端部位5aはフィルタ5において排気が流入する部位であるため、内燃機関の運転状態による排気温度の変動を強く受ける。更に、thdp1_offは燃料の酸化による酸化熱エネルギーを除外して算出されるため、thdp1_offはフィルタ5における触媒温度の下限温度とみなすことが可能となる。そこで、thdp1_offが暫定触媒活性温度Tp_thav以下であるか否かに基づいて、燃料添加弁6からの燃料添加の実行の適否を判定するのである。
従って、S105でthdp1_offが暫定触媒活性温度Tp_thav以下であると判定されると、前端部位5aにおいて排気中の燃料の酸化が十分に行われない蓋然性が高いことを意味し、S107へ進み、燃料添加弁6からの燃料添加が禁止される。一方で、thdp1_offが暫定触媒活性温度Tp_thavを超えると判定されると、前端部位5aにおいて排気中の燃料の酸化が十分に行われ得ることを意味し、S108へ進み、燃料添加弁6からの燃料添加が禁止されているときは燃料添加を再開し、燃料添加弁6からの燃料添加が行われているときは継続して該燃料添加が行われる。S106又はS107の処理が終了すると、S108へ進む。
S108では、排気温度センサ7による検出値であるフィルタ5から流出する排気温度が触媒活性温度thavを超えるか否かが判定される。排気温度センサ7はフィルタ5の下流側に配置されているため、排気温度センサ7によって検出される排気温度は、フィル
タ5の後端部位5cの実際の触媒温度とほぼ同一視し得る。そこで、後端部位5cの実際の触媒温度が触媒活性温度thavを超えることをもって、フィルタ5における吸蔵還元型NOx触媒が活性状態に至ったものと判定するのである。排気温度センサ7による検出値が触媒活性温度thavを超えると判定されると、本制御を終了する。一方で、排気温度センサ7による検出値が触媒活性温度thav以下であると判定されると、S104以降の処理が再び行われる。
本制御によると、フィルタ5における吸蔵還元型NOx触媒の温度上昇は、燃料添加弁6による燃料添加を利用することで、速やかに行われるとともに、該燃料添加時において触媒温度が添加された燃料が適切に酸化されない温度となる場合には該燃料添加の実行が禁止される。その結果、添加燃料によるエミッションの悪化を抑制することが可能となる。
本発明に係る内燃機関の排気浄化装置における燃料添加制御の別の実施の形態について、図3に基づいて説明する。尚、図3に示す制御フローが行われる内燃機関の排気浄化装置は図1に示すものと同一である。また、図3に示す制御フロー中、図2に示す制御フローの処理と同一の処理については、同一の参照番号を付して、その説明を省略する。
図3に示す制御フローにおいては、S103の処理が終了すると、S201へ進む。S201では、該部位に供給された燃料の酸化熱エネルギーによる該部位の触媒温度の上昇を除外したうえで、後端部位5aに流入する排気の熱エネルギーおよび後端部位5cの有する自身の熱エネルギーに基づいて、フィルタ5の後端部位5cの触媒温度である燃料酸化熱除去フィルタ後端部位温度thdp2_offが算出される。即ち、上述した触媒温度の算出方法において、後端部位5cに流入する排気の熱エネルギーと後端部位5cの有する自身の熱エネルギーの総和を、後端部位5cと後端部位5cに存在する排気の総熱容量で除することで、thdp2_offは算出される。S201の処理が終了すると、S202へ進む。
S202では、S201で算出されたthdp2_offと排気温度センサ7による検出値との温度差であるΔthが算出される。排気温度センサ7はフィルタ5の下流側に配置されているため、排気温度センサ7によって検出される排気温度は、フィルタ5の後端部位5cの実際の触媒温度とほぼ同一視し得る。従って、Δthは、後端部位5cの実際の触媒温度と燃料の酸化が無いと仮定した場合の触媒温度との差を意味し、換言するとΔthは、燃料の酸化熱エネルギーによる後端部位5cの触媒温度上昇への寄与度を表すパラメータである。即ち、後端部位5cの触媒温度が実際に暫定触媒活性温度に至り後端部位5cにおいて燃料の酸化が適切に行われていると、実際の触媒温度は上昇するため、Δthの値が増大する。一方で、後端部位5cの触媒温度が実際には暫定触媒活性温度にまで至っておらず後端部位5cにおいて燃料の酸化が適切に行われていないと、後端部位5cに燃料が供給されても実際の触媒温度は上昇しないため、Δthの値が増大せず、若しくはその増大量が比較的小さい。
そこで、S203では、S202で算出されたΔthに基づいて、燃料添加弁6からの添加燃料が酸化されているか否かが判断される。具体的には、Δthが所定温度Δth0以下であるか否かが判断される。Δth0は、燃料添加弁6からの添加燃料が酸化されているか否かを判断するためのthdp2_offと排気温度センサ7による検出値との温度差の閾値である。ΔthがΔth0以下であると判定されると、後端部位5cにおいて排気中の燃料の酸化が十分に行われない蓋然性が高いことを意味し、S107へ進み、燃料添加弁6からの燃料添加が禁止される。一方で、ΔthがΔth0を超えると判定されると、後端部位5cにおいて排気中の燃料の酸化が十分に行われ得ることを意味し、S1
08へ進み、燃料添加弁6からの燃料添加が禁止されているときは燃料添加を再開し、燃料添加弁6からの燃料添加が行われているときは継続して該燃料添加が行われる。S106又はS107の処理が終了すると、S108へ進む。
本制御によると、フィルタ5における吸蔵還元型NOx触媒の温度上昇は、燃料添加弁6による燃料添加を利用することで、速やかに行われるとともに、該燃料添加時において触媒温度が添加された燃料が適切に酸化されない温度となる場合には該燃料添加の実行が禁止される。その結果、添加燃料によるエミッションの悪化を抑制することが可能となる。
本発明に係る内燃機関の排気浄化装置における燃料添加制御の別の実施の形態について、図4に基づいて説明する。尚、図4に示す制御フローが行われる内燃機関の排気浄化装置は図1に示すものと同一である。また、図4に示す制御フロー中、図2に示す制御フローの処理と同一の処理については、同一の参照番号を付して、その説明を省略する。
図4に示す制御フローにおいては、S103の処理が終了すると、S301へ進む。S301では、S301へ移行後10秒間隔で、排気温度センサ7によって排気温度が取得される。
ここで、図5に基づいて、排気温度センサ7によって取得される排気温度と、フィルタ5における吸蔵還元型NOx触媒の触媒温度との関係について説明する。図5は、フィルタ5から流出する排気の温度推移を示すグラフである。該グラフの横軸は時間を表し、縦軸は排気温度を表している。また、グラフ中線L1、L2で表されるのが、排気温度の推移である。図5(a)、(b)における横軸のT1〜T5における5つの時間は、各時間の間隔がS301における排気温度の取得間隔に対応して10秒となっている。即ち、10秒間隔で、排気温度センサ7によってフィルタ5から流出する排気の温度が検出される。
図5(a)は、フィルタ5の吸蔵還元型NOx触媒の温度が実際に暫定触媒活性温度に到達しているときの排気温度の推移である。この場合、内燃機関1が、減速運転等、内燃機関1から排出される排気温度が低下する運転状態でない限りは、時間T1〜T2で表すように、燃料添加弁6から添加された燃料の酸化熱エネルギー等により、フィルタ5から流出する排気温度は徐々に上昇する。また、内燃機関1が、減速運転等、内燃機関1から排出される排気温度が低下する運転状態である場合には、時間T2〜T4で表すように、排気温度は低下し、その排気温度の低下量はΔthsc1である。しかし、燃料の酸化熱エネルギーが発生しているため、低下量Δthsc1は比較的小さく、また、排気温度が低下する時間も比較的短く、その後排気温度は上昇に転じる。
一方で、図5(b)に示す排気温度の推移は、実際のフィルタ5の吸蔵還元型NOx触媒の温度が暫定触媒活性温度に到達していないにもかかわらず、燃料添加弁6からの燃料添加が行われているときの排気温度の推移である。フィルタ5の吸蔵還元型NOx触媒の温度が実際には暫定触媒活性温度に到達していないため、燃料の酸化熱エネルギーは発生しない。従って、内燃機関1が、減速運転等、内燃機関1から排出される排気温度が低下する運転状態である場合には、時間T1〜T4で表すように、排気温度は低下し、その排気温度の低下量はΔthsc2である。そして、上述の通り、燃料の酸化熱エネルギーは発生しないため、排気温度の低下量Δthsc2は、図5(a)における低下量Δthsc1と比較して大きく、また長い時間にわたって排気温度の下降状態が続く。
よって、燃料添加弁6からの燃料添加時において、吸蔵還元型NOx触媒の温度が実際
に暫定触媒活性温度に到達しているか否かを、排気温度の低下量に基づいて判定することが可能となる。このとき、該判定の基準となる排気温度の低下量は、比較的長い時間における排気温度の低下量である必要がある。これは、排気温度の低下量の算出のための間隔を長くすることで、排気温度の変動の傾向が下降状態にあるのか、排気温度は一時的に下降するものの全体を通しては排気温度の変動が上昇状態にあるかが判定し得るからである。そして、図5(b)に示すように排気温度の変動が下降状態にあるときは、吸蔵還元型NOx触媒の温度が実際に暫定触媒活性温度に到達していないことを意味する。
そこで、S301の処理後、S302において、排気温度センサ7によって検出される排気温度が下降状態にあるか否かが判定される。具体的には、図5(a)、(b)に示すように、比較的長い期間における排気温度の低下量であるΔthsc1又はΔthsc2の値が、内燃機関の運転状態の変動に基づいて決定される排気温度の低下量を超えるときは、フィルタ5の吸蔵還元型NOx触媒の触媒温度は、実際は暫定触媒活性温度に到達していないと判断し得る。例えば、内燃機関の運転状態が減速状態となることで排気温度が20度低下するとき、Δthsc1の排気温度の低下量は10度であり、Δthsc2の排気温度の低下量が30度であれば、Δthsc1の排気温度の低下が現れるフィルタ5の吸蔵還元型NOx触媒の触媒温度は、実際に暫定触媒活性温度に到達していると判定され、一方で、Δthsc2の排気温度の低下が現れるフィルタ5の吸蔵還元型NOx触媒の触媒温度は、実際は暫定触媒活性温度に到達していないと判定される。
排気温度センサ7によって検出される排気温度が下降状態にあると判定されると、フィルタ5において排気中の燃料の酸化が十分に行われない蓋然性が高いことを意味し、S107へ進み、燃料添加弁6からの燃料添加が禁止される。一方で、排気温度センサ7によって検出される排気温度が下降状態にないと判定されると、フィルタ5において排気中の燃料の酸化が十分に行われ得ることを意味し、S108へ進み、燃料添加弁6からの燃料添加が禁止されているときは燃料添加を再開し、燃料添加弁6からの燃料添加が行われているときは継続して該燃料添加が行われる。S106又はS107の処理が終了すると、S108へ進む。
本制御によると、フィルタ5における吸蔵還元型NOx触媒の温度上昇は、燃料添加弁6による燃料添加を利用することで、速やかに行われるとともに、該燃料添加時において触媒温度が添加された燃料が適切に酸化されない温度となる場合には該燃料添加の実行が禁止される。その結果、添加燃料によるエミッションの悪化を抑制することが可能となる。尚、本実施例において、排気温度センサ7による排気温度の取得間隔は10秒であるが、これは一例であり、適宜変更可能である。