JP2008064004A - 内燃機関の排気浄化システム - Google Patents

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和浩 伊藤
Takamitsu Asanuma
孝充 浅沼
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俊祐 利岡
Atsushi Hayashi
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Abstract

【課題】内燃機関の排気通路に設けられ且つ酸化機能を有する触媒を含んで構成される排気浄化装置を備えた内燃機関の排気浄化システムにおいて、触媒の劣化度合いをより精度良く判定することを課題とする。
【解決手段】本発明は、触媒から流出する排気のCO濃度を検出するCO濃度検出手段を備え、触媒に還元剤が供給されたときに、内燃機関の吸入空気量および触媒への還元剤の供給量、触媒の温度に基づいて、触媒が初期状態にあると仮定した場合の該触媒から流出する排気のCO濃度を推定し(S104)、この推定値とCO濃度検出手段による検出値との差が大きいほど触媒の劣化度合いが大きいと判定する(S106)。
【選択図】図2

Description

本発明は、排気通路に設けられ且つ酸化機能を有する触媒を含んで構成される排気浄化装置を備えた内燃機関の排気浄化システムに関する。
内燃機関の排気に含まれる粒子状物質(Particulate Matter:以下、PMと称する)を捕集するために排気通路にパティキュレートフィルタ(以下、単にフィルタと称する)を設ける技術が知られている。
特許文献1には、このようなフィルタを備えた排気浄化装置において、フィルタに捕集されたPMを燃焼させるべく、フィルタの入口側に燃焼用空気を送り込むと共に該燃焼用空気を加熱する技術が開示されている。また、この特許文献1には、PMの燃焼を開始する前とPMの燃焼を行っているときとにおけるフィルタの出口側ガスのCO濃度の差が所定の判定値よりも小さくなったことを条件として燃焼用空気の加熱を停止させることが記載されている。
特開2004−339996号公報
本発明は、内燃機関の排気通路に設けられ且つ酸化機能を有する触媒を含んで構成される排気浄化装置を備えた内燃機関の排気浄化システムにおいて、触媒の劣化度合いをより精度良く判定することが出来る技術を提供することを目的とする。
本発明は、触媒から流出する排気のCO濃度を検出するCO濃度検出手段を備え、触媒に還元剤が供給されたときに、内燃機関の吸入空気量および触媒への還元剤の供給量、触媒の温度に基づいて、触媒が初期状態にあると仮定した場合の該触媒から流出する排気のCO濃度を推定し、この推定値とCO濃度検出手段による検出値との差が大きいほど触媒の劣化度合いが大きいと判定するものである。
より詳しくは、本発明に係る内燃機関の排気浄化システムは、
内燃機関の排気通路に設けられ且つ酸化機能を有する触媒を含んで構成される排気浄化装置と、
前記触媒に還元剤を供給する還元剤供給手段と、
前記触媒の温度を検出する温度検出手段と、
前記触媒から流出する排気のCO濃度を検出するCO濃度検出手段と、
前記還元剤供給手段によって前記触媒に還元剤が供給されたときに、前記内燃機関の吸入空気量および前記還元剤供給手段から供給された還元剤の量、前記温度検出手段によって検出される前記触媒の温度に基づいて、前記触媒が初期状態にあると仮定した場合の該触媒から流出する排気のCO濃度を推定する初期CO濃度推定手段と、
前記還元剤供給手段によって前記触媒に還元剤が供給されたときにおける前記CO濃度検出手段によって検出された検出値と前記初期CO濃度推定手段によって推定された推定値との差が大きいほど前記触媒の劣化度合いが大きいと判定する劣化度合い判定手段と、を備えることを特徴とする。
触媒に還元剤が供給された場合、該触媒において還元剤が酸化されることで該触媒から流出する排気のCO濃度(以下、下流側CO濃度と称する)が上昇する。このとき、
触媒が初期状態にある、即ち触媒の劣化が進んでいない状態にあると仮定すると、内燃機関の吸入空気量および触媒に供給された還元剤の量、触媒の温度に基づいて下流側CO濃度を推定することが出来る。
触媒はその劣化が進行すると、酸化能力が低下するため、触媒に供給された還元剤の量や触媒の温度が同様であっても、該触媒によって酸化される還元剤の量が減少する。その結果、触媒に還元剤が供給されたときにおける下流側CO濃度の上昇量が小さくなる。そのため、触媒に還元剤が供給されたときに、CO濃度検出手段によって検出された下流側CO濃度と触媒が初期状態にあると仮定して推定された下流側CO濃度との差が大きいほど触媒の劣化度合いが大きいと判定することが出来る。
また、触媒によって酸化される還元剤の量が減少したときの下流側CO濃度の変化量は該触媒から流出する排気の空燃比の変化量よりも大きい。
従って、本発明によれば、触媒の劣化度合いをより精度良く判定することが出来る。
本発明においては、触媒の温度を目標温度まで上昇させることで、該触媒に付着した付着物を酸化させ除去する付着物除去制御を実行する付着物除去手段をさらに備えてもよい。この場合、劣化度合い判定手段によって判定される触媒の劣化度合いが大きいほど、付着物除去手段によって付着物除去制御を実行するときの目標温度をより高い温度に設定してもよい。
付着物除去制御における目標温度は、除去の対象となる付着物に応じて設定される温度である。また、触媒の劣化度合いが高くなるほど、該触媒に付着した付着物が酸化し難くなる。
上記によれば、触媒の劣化度合いが大きいほど付着物除去制御における目標温度がより高い温度に設定される。換言すれば、触媒の劣化度合いが小さいほど付着物除去制御における目標温度がより低い温度に設定される。
これにより、触媒を過度に昇温させることを抑制しつつ、該触媒に付着した付着物をより確実に除去することが出来る。
本発明においては、触媒における付着物の付着量を推定する付着物量推定手段をさらに備えてもよい。
触媒に一時的に付着する付着物の量である一時付着量は、内燃機関での燃料噴射量に基づいて算出されることが出来る。還元剤供給手段による触媒への還元剤の供給が行われていないときであっても、排気の温度の上昇に伴って触媒の温度がある程度以上上昇すると該触媒に付着した付着物が酸化され該触媒から除去される。
つまり、触媒における付着物の付着量は、一時付着量の積算値から、排気の温度の上昇に伴って触媒が昇温したときに酸化され除去される付着物の量である酸化量の積算値を減算した量となる。
そこで、付着量推定手段は、内燃機関での燃料噴射量に基づいて触媒における付着物の一時付着量を算出する一時付着量算出手段と、触媒において酸化される付着物の酸化速度を該触媒の劣化度合いおよび温度に基づいて算出する酸化速度算出手段と、該酸化速度算出手段によって算出される酸化速度に基づいて触媒における付着物の酸化量を算出する酸化量算出手段と、を有し、一時付着量算出手段によって算出される一時付着量の積算値か
ら酸化量算出手段によって算出される酸化量の積算値を減算することで触媒における付着物の付着量を推定するものであってもよい。
このとき、触媒の劣化度合いが大きいほど、該触媒によって酸化される付着物の酸化速度は小さくなる。そこで、酸化速度算出手段は触媒の劣化度合いが大きいほど、酸化速度算出手段によって算出される付着物の酸化速度をより小さい値として算出してもよい。
これによれば、触媒における付着物の付着量をより精度良く推定することが出来る。
本発明によれば、内燃機関の排気通路に設けられ且つ酸化機能を有する触媒を含んで構成される排気浄化装置を備えた内燃機関の排気浄化システムにおいて、触媒の劣化度合いをより精度良く判定することが出来る。
以下、本発明に係る内燃機関の排気浄化システムの具体的な実施形態について図面に基づいて説明する。
<内燃機関の吸排気系の概略構成>
ここでは、本発明を車両駆動用のディーゼルエンジンに適用した場合を例に挙げて説明する。図1は、本実施例に係る内燃機関の吸排気系の概略構成を示す図である。
内燃機関1は車両駆動用のディーゼルエンジンである。この内燃機関1には、吸気通路3および排気通路2が接続されている。吸気通路3にはエアフローメータ9が設けられている。排気通路2には、排気中のPMを捕集するフィルタ4が設けられている。フィルタ4には酸化触媒5が担持されている。また、フィルタ4には、該フィルタ4の温度(即ち、酸化触媒5の温度)を検出する温度センサ7が設けられている。
尚、本実施例においては、フィルタ4および酸化触媒5が本発明に係る排気浄化装置に相当し、温度センサ7が温度検出手段に相当する。
フィルタ4よりも上流側の排気通路2には排気中に燃料を添加する燃料添加弁6が設けられている。また、排気通路2における燃料添加弁6より上流側およびフィルタ4より下流側には、排気のCO濃度を検出する上流側CO濃度センサ14および下流側CO濃度センサ8がそれぞれ設けられている。尚、本実施例においては、この燃料添加弁6が本発明に係る還元剤供給手段に相当し、燃料が本発明に係る還元剤に相当する。また、本実施例においては、下流側CO濃度センサ8が本発明に係るCO濃度検出手段に相当する。
本実施例に係る内燃機関1は排気の少なくとも一部をEGRガスとして吸気系に導入するEGR装置11を備えている。該EGR装置11は、一端が排気通路2におけるフィルタ4よりも上流側に接続され他端が吸気通路3におけるエアフローメータよりも下流側に接続されたEGR通路12を備えている。該EGR通路12を介してEGRガスが排気通路2から吸気通路3に導入される。また、EGR通路12には、吸気通路3に導入されるEGRガス量を制御するEGR弁13が設けられている。
以上述べたように構成された内燃機関1には、この内燃機関1を制御するための電子制御ユニット(ECU)10が併設されている。ECU10にはエアフローメータ9および温度センサ7、上流側CO濃度センサ14、下流側CO濃度センサ8が電気的に接続
されている。そして、これらの出力信号がECU10に入力される。
また、ECU10には燃料添加弁6および内燃機関1の燃料噴射弁、EGR弁13が電気的に接続されている。ECU10によってこれらが制御される。
<酸化触媒の劣化度合い判定方法>
ここで、本実施例に係る酸化触媒5の劣化度合いの判定方法について説明する。酸化触媒5の劣化度合いを判定する場合、該酸化触媒5の温度が活性温度の下限値以上であるときに燃料添加弁6から所定添加量の燃料を添加する。燃料添加弁6から燃料が添加されると、該燃料が酸化触媒5に供給され酸化される。この燃料が酸化することよってCOが増加するため、酸化触媒5から(フィルタ4から)流出する排気のCO濃度である下流側CO濃度が燃料の添加前に比べて上昇する。
ここで、酸化触媒5はその劣化度合いが高くなるにつれて酸化能力が低下する。そのため、燃料が供給されたときに酸化触媒5によって酸化される燃料の量は該酸化触媒5の劣化度合いが高いほど少なくなる。つまり、酸化触媒5の劣化度合いが高いほど燃料が供給されたときにおける下流側CO濃度の上昇量が小さくなる。
そこで、本実施例では、燃料添加弁6から所定添加量の燃料を添加したときに、
酸化触媒5が初期状態にある、即ち触媒の劣化が進んでいない状態にあると仮定した場合の下流側CO濃度を、内燃機関1の吸入空気量および所定添加量、酸化触媒5の温度に基づいて推定する(以下、このときの推定値を初期CO濃度と称する)。尚、EGR装置11によってEGRガスが吸気通路3に導入されている場合は、内燃機関1の吸入空気量および所定添加量、酸化触媒5の温度に加えて上流側CO濃度センサ14の検出値(以下、上流側CO濃度と称する)に基づいて初期CO濃度を推定してもよい。
そして、燃料添加弁6から所定添加量の燃料を添加したときに下流側CO濃度センサ8によって実際に検出される下流側CO濃度(以下、このときの検出値を実測CO濃度と称する)と初期CO濃度との差に基づいて酸化触媒5の劣化度合いを判定する。つまり、実測CO濃度と初期CO濃度との差が大きいほど酸化触媒5の劣化度合いが大きいと判定する。
尚、ここでの所定添加量は、該所定添加量の燃料が酸化触媒5に供給され酸化されることで、該酸化触媒5の劣化度合いの判定が可能なほど下流側CO濃度が変化すると判断出来る値である。
ここで、本実施例に係る酸化触媒5の劣化度合いを判定するためのルーチンについて図2に示すフローチャートに基づいて説明する。本ルーチンは、ECU10に予め記憶されており、所定の間隔で繰り返し実行される。
本ルーチンでは、ECU10は、先ずS101において、酸化触媒5の劣度合いの判定を前回実行してからの経過時間Δtが所定時間Δt0以上となったか否かを判別する。このS101において、肯定判定された場合、ECU10はS102に進み、否定判定された場合、ECU10は本ルーチンの実行を一旦終了する。
S102において、ECU10は、酸化触媒5の温度Tcが活性温度の下限値T0以上であるか否かを判別する。このS101において、肯定判定された場合、ECU10はS103に進み、否定判定された場合、ECU10は本ルーチンの実行を一旦終了する。
S103において、ECU10は、燃料添加弁6による所定添加量の燃料の添加を実行
する。
次に、ECU10は、S104に進み、内燃機関1の吸入空気量および所定添加量、酸化触媒5の温度Tcに基づいて初期CO濃度a0を算出する。内燃機関1の吸入空気量および所定添加量、酸化触媒5の温度Tcと初期CO濃度a0との関係は実験等によって予め求められており、マップとしてECU10に記憶されている。
尚、上述したように、初期CO濃度a0の算出するときにさらに上流側CO濃度センサ14によって検出される上流側CO濃度を使用する場合がある。この場合、内燃機関1の吸入空気量および所定添加量、酸化触媒5の温度Tc、上流側CO濃度と初期CO濃度a0との関係が実験等によって予め求められており、マップとしてECU10に記憶されている。
次に、ECU10は、S105に進み、下流側CO濃度センサ8によって検出される実測CO濃度a1を読み込む。
次に、ECU10は、S106に進み、初期CO濃度a0と実測CO濃度a1との差に基づいて酸化触媒5の劣化度合いLdeを算出する。初期CO濃度a0と実測CO濃度a1との差と酸化触媒5の劣化度合いLdeとの関係は実験等によって予め求められており、マップとしてECU10に記憶されている。このマップにおいて、酸化触媒5の劣化度合いLdeは初期CO濃度a0と実測CO濃度a1との差が大きいほど大きい値となっている。S106において酸化触媒5の劣化度合いLdeを算出した後、ECU10は本ルーチンを一旦終了する。尚、本実施例においては、S106の処理を実行するECU10が本発明に係る劣化度合い判定手段に相当する。
本実施例によれば、酸化触媒5に燃料を供給したときの初期CO濃度a0と実測CO濃度a1との差に基づいて酸化触媒5の劣化度合いLdeが算出される。酸化触媒5の劣化が進むことで該酸化触媒5によって酸化される燃料の量が減少したときの下流側CO濃度の変化量は該酸化触媒5から流出する排気の空燃比の変化量よりも大きい。
従って、本実施例によれば、酸化触媒5の劣化度合いをより精度良く判定することが出来る。
尚、本実施例において、酸化触媒5の劣化が進行すると、該酸化触媒5の初期状態における活性温度の下限値では供給された燃料が酸化されず下流側CO濃度が変化しない場合がある。このような場合、酸化触媒5の温度がさらに上昇してから燃料添加弁6による燃料添加を実行し、該酸化触媒5の劣化度合いの判定を行ってもよい。
また、本実施例においては、フィルタ4よりも上流側且つ燃料添加弁6よりも下流側の排気通路2にもCO濃度センサを設け、燃料添加弁6から所定添加量の燃料を添加したときのフィルタ4の上流側と下流側とにおける排気のCO濃度の差(以下、単にCO濃度差と称する)に基づいて酸化触媒5の劣化度合いを推定してもよい。この場合、酸化触媒5が初期状態にあると仮定したときのCO濃度差を上記初期CO濃度の推定方法と同様の方法で推定する(以下、この推定値を初期CO濃度差と称する)。また、フィルタ4の上流側と下流側とに設けられたCO濃度センサによる検出値の差を算出する(以下、この算出値を実測CO濃度差と称する)。そして、初期CO濃度差と実測CO濃度差の差に基づいて酸化触媒5の劣化度合いを推定する。この場合、フィルタ4よりも上流側のCO濃度を内燃機関1の運転状態および所定添加量に基づいて推定してもよい。
また、燃料添加弁6による燃料添加に代えて、内燃機関1において主燃料噴射の後に副燃料噴射を行うことで酸化触媒5に燃料を供給してもよい。
また、上記においては、酸化触媒5がフィルタ4に担持された構成を例に挙げて説明したが、酸化触媒5がフィルタ4に担持されずに排気通路2に設けられた場合であっても本実施例に係る酸化触媒の劣化度合いの判定方法を適用することが出来る。
また、酸化触媒5は、酸化機能を有する触媒であればよく、該酸化触媒5を、吸蔵還元型NOx触媒やHC選択還元型NOx触媒、尿素選択還元型NOx触媒、三元触媒等とした場合にも上記のような劣化度合いの判定方法を適用することが出来る。
<フィルタ再生制御>
次に、本実施例において、フィルタ4に捕集されたPM(即ち、酸化触媒5に付着したPM)を除去するために行われるフィルタ再生制御について説明する。本実施例に係るフィルタ再生制御では、燃料添加弁6から排気中に燃料を添加することによって該燃料を酸化触媒5に供給する。そして、燃料が酸化することで生じる酸化熱によって酸化触媒5の温度を、PMの酸化が可能となる目標温度まで上昇させる。これによりPMが酸化され除去される。
ここで、酸化触媒5の酸化能力はその劣化度合いが高くなるほど低くなる。そこで、本実施例では、上記した酸化触媒5の劣化判定方法によって判定された酸化触媒5の劣化度合いに応じてフィルタ再生制御における目標温度を変化させる。つまり、酸化触媒5の劣化度合いが高いほど目標温度をより高い温度に設定する。
尚、フィルタ再生制御の実行時における酸化触媒5の温度は燃料添加弁6からの燃料添加量を調整することで制御することが出来る。
以下、本実施例に係るフィルタ再生制御のルーチンについて図3に示すフローチャートに基づいて説明する。本ルーチンは、ECU10に予め記憶されており、所定の間隔で繰り返し実行される。
本ルーチンでは、ECU10は、先ずS201において、フィルタ4におけるPMの捕集量(即ち、酸化触媒5におけるPMの付着量)Qpmが所定量Qpm0以上であるか否かを判別する。ここで、所定量Qpm0は、フィルタ4より上流側の背圧が過剰に上昇する虞があると判断出来る閾値となる値である。また、本実施例に係るフィルタ4におけるPMの捕集量Qpmの推定方法については後述する。S201において、肯定判定された場合、ECU10はS202に進み、否定判定された場合、ECU10は本ルーチンの実行を一旦終了する。
S202において、ECU10は酸化触媒5が活性状態にあるか否かを判別する。S202において、肯定判定された場合、ECU10はS203に進み、否定判定された場合、ECU10は本ルーチンの実行を一旦終了する。
S203において、ECU10は、酸化触媒5の劣化度合いLdeに基づいて目標温度Tctを算出する。酸化触媒5の劣化度合いLdeと目標温度Tctとの関係は実験等によって予め求められておりマップとしてECU10に記憶されている。このマップにおいて、目標温度Tctは酸化触媒5の劣化度合いLdeが大きいほど高い温度となっている。
次に、ECU10は、S204に進み、目標温度Tctおよび現時点の酸化触媒5の温
度Tcに基づいて燃料添加量Qfaddを算出する。
次に、ECU10は、S205に進み、燃料添加弁6からの燃料添加を実行することでフィルタ再生制御を実行する。その後、ECU10は本ルーチンを一旦終了する。
上記したフィルタ再生制御によれば、フィルタ4および酸化触媒5を過度に昇温させることを抑制しつつ、フィルタ4に捕集されたPMをより確実に除去することが出来る。これにより、フィルタ再生制御における燃料の消費を抑制することが出来る。
尚、本実施例においては、PMが本発明に係る付着物に相当する。また、本実施例においては、フィルタ再生制御が本発明に係る付着物除去制御に相当し、上記ルーチンにおけるS205の処理を実行するECU10が本発明に係る付着物除去手段に相当する。
また、上記においては、フィルタ再生制御を実行する前に酸化触媒5の劣化度合いの判定を行っておき、その結果をECU10に記憶しておく場合について説明した。しかしながら、フィルタ再生制御の実行開始時に酸化触媒5の劣化度合いの判定を実行してもよい。
また、フィルタ再生制御においても、燃料添加弁6による燃料添加に代えて、内燃機関1において主燃料噴射の後に副燃料噴射を行うことで酸化触媒5に燃料を供給してもよい。
フィルタ再生制御以外に、例えば、酸化触媒5に付着したSOFを酸化させ除去する場合においても、燃料添加弁6によって燃料を添加することで、該酸化触媒5の温度をSOFの酸化が可能となる目標温度まで上昇させる場合がある。このような場合の目標温度も、上記したフィルタ再生制御における目標温度と同様、酸化触媒5の劣化度合いが大きいほど高い温度に設定してもよい。酸化触媒5を過度に昇温させることを抑制しつつ、酸化触媒5に付着したSOFをより確実に除去することが出来る。
<PM捕集量推定方法>
次に、本実施例に係るフィルタ4におけるPMの捕集量Qpmの推定方法について説明する。本実施例では、フィルタ4に一時的に捕集されるPMの量(即ち、酸化触媒5に一時的に付着するPMの量:以下、一時PM捕集量と称する)を内燃機関1での燃料噴射量に基づいて算出する。
上記のようなフィルタ再生制御が実行されていないときであっても、内燃機関1の運転状態の変化等に起因して排気の温度が上昇し、その排気の温度の上昇に伴って酸化触媒5の温度がPMの酸化が可能となる温度まで上昇する場合がある。そのため、フィルタ4におけるPMの捕集量Qpmは、一時PM捕集量の積算値から、フィルタ再生制御が実行されていないときに酸化触媒5によって酸化され除去されるPMの量(以下、PM酸化量と称する)の積算値を減算した値となる。
ここで、フィルタ再生制御が実行されていないときに酸化触媒5の温度が上昇することでPMが酸化されるときの酸化速度は、酸化触媒5の劣化度合いおよび温度に応じて変化する。PMの酸化速度と酸化触媒5の劣化度合いおよび温度との関係について図4に基づいて説明する。図4において、横軸は酸化触媒5の温度Tcを表しており、縦軸はPMの酸化速度voを表している。また、図4において、実線L1は酸化触媒5の劣化度合いLdeが比較的小さい場合を表しており、破線L2は酸化触媒5の劣化度合いLdeが比較的大きい場合を表している。
図4に示すように、酸化触媒5の温度Tcが低いほどPMの酸化速度voは小さくなる。また、酸化触媒5の温度Tcを一定として比較した場合、酸化触媒5の劣化度合いLdeが大きいほどPMの酸化速度voは小さくなる。
そこで、本実施例では、フィルタ再生制御が実行されていないときにおいて、フィルタ4に一旦捕集された後で酸化触媒5によって酸化されるときのPMの酸化速度voを、酸化触媒5の劣化度合いLdeおよび温度Tcに基づいて算出する。そして、算出した酸化速度voに基づいてPM酸化量を算出する。
このように算出されたPM酸化量の積算値を一時PM捕集量の積算値から減算することで、フィルタ再生制御が実行されていないときのフィルタ4におけるPMの捕集量Qpmを算出する。
以下、本実施例に係るフィルタ4におけるPM捕集量Qpmを推定するためのルーチンについて図5に示すフローチャートに基づいて説明する。本ルーチンは、ECU10に予め記憶されており、所定の間隔で繰り返し実行される。
本ルーチンでは、ECU10は、先ずS301において、フィルタ再生制御が実行中であるか否かを判別する。S301において、肯定判定された場合、ECU10は本ルーチンの実行を一旦終了し、否定判定された場合、ECU10はS302に進む。
S302において、ECU10は、内燃機関1での燃料噴射量に基づいて一時PM捕集量Qiを算出する。
次に、ECU10は、S303に進み、一時PM捕集量Qiの積算値ΣQiを算出する。
次に、ECU10は、S304に進み、酸化触媒5の劣化度合いLdeおよび温度Tcに基づいて酸化触媒5によって酸化されるPMの酸化速度voを算出する。ここで、酸化触媒5の劣化度合いLdeは、上記のような酸化触媒5の劣化度合いの判定方法によって予め判定し、ECU10に記憶させておく。また、酸化触媒5の劣化度合いLdeおよび温度TcとPMの酸化速度voとの関係(即ち、図4に示すような関係)はECU10に予めマップとして記憶されている。尚、酸化触媒5の温度がPM酸化可能な温度に達していない場合、PMの酸化速度voは零として算出される。
次に、ECU10は、S305に進み、PMの酸化速度voに基づいてPM酸化量Qdを算出する。
次に、ECU10は、S306に進み、PM酸化量Qdの積算値ΣQdを算出する。
次に、ECU10は、S307に進み、一時PM捕集量Qiの積算値ΣQiからPM酸化量Qdの積算値ΣQdを減算することでフィルタ4におけるPM捕集量Qpmを算出する。その後、ECU10は本ルーチンの実行を一旦終了する。
尚、本実施例においては、上記ルーチンに係るS302の処理を実行するECU10が本発明に係る一時付着量算出手段に相当し、上記ルーチンに係るS304の処理を実行するECU10が本発明に係る酸化速度算出手段に相当し、上記ルーチンに係るS305の処理を実行するECU10が本発明に係る酸化量算出手段に相当する。そして、本実施例においては、上記S301からS307の処理を含むルーチンを実行するECU10が付着量推定手段に相当する。
上記のようなフィルタ4におけるPM捕集量Qpmの推定方法によれば、酸化触媒5の劣化度合いLdeを考慮してPMの酸化速度voが算出され、該酸化速度voに基づいてPM酸化量Qdが算出される。従って、フィルタ4におけるPM捕集量Qpmをより精度よく推定することが出来る。
これにより、フィルタ再生制御をより好適な時期に実行することが可能となる。つまり、フィルタ4におけるPM捕集量Qpmが過剰な量となることを抑制しつつフィルタ再生制御の実行頻度を抑制することが出来る。その結果、フィルタ再生制御の実行に伴う燃料の消費量を抑えることが出来る。
尚、酸化触媒5に付着するSOFの酸化速度も、PMの酸化速度と同様、酸化触媒5の劣化度合いが大きいほど小さくなる。そこで、酸化触媒5におけるSOFの付着量も上記のようなPMの捕集量の推定方法と同様の方法で推定してもよい。
実施例に係る内燃機関の吸排気系の概略構成を示す図。 実施例に係る酸化触媒の劣化度合いを判定するためのルーチンを示すフローチャート。 実施例に係るフィルタ再生制御のルーチンを示すフローチャート。 PMの酸化速度と酸化触媒の温度および劣化度合いとの関係を示す図。 実施例に係るフィルタにおけるPMの捕集量を推定するためのルーチンを示すフローチャート。
符号の説明
1・・・内燃機関
2・・・排気通路
3・・・吸気通路
4・・・パティキュレートフィルタ
5・・・酸化触媒
6・・・燃料添加弁
7・・・温度センサ
8・・・下流側CO濃度センサ
9・・・エアフローメータ
10・・ECU
11・・EGR装置
14・・上流側CO濃度センサ

Claims (3)

  1. 内燃機関の排気通路に設けられ且つ酸化機能を有する触媒を含んで構成される排気浄化装置と、
    前記触媒に還元剤を供給する還元剤供給手段と、
    前記触媒の温度を検出する温度検出手段と、
    前記触媒から流出する排気のCO濃度を検出するCO濃度検出手段と、
    前記還元剤供給手段によって前記触媒に還元剤が供給されたときに、前記内燃機関の吸入空気量および前記還元剤供給手段から供給された還元剤の量、前記温度検出手段によって検出される前記触媒の温度に基づいて、前記触媒が初期状態にあると仮定した場合の該触媒から流出する排気のCO濃度を推定する初期CO濃度推定手段と、
    前記還元剤供給手段によって前記触媒に還元剤が供給されたときにおける前記CO濃度検出手段によって検出された検出値と前記初期CO濃度推定手段によって推定された推定値との差が大きいほど前記触媒の劣化度合いが大きいと判定する劣化度合い判定手段と、を備えることを特徴とする内燃機関の排気浄化システム。
  2. 前記触媒の温度を目標温度まで上昇させることで、該触媒に付着した付着物を酸化させ除去する付着物除去制御を実行する付着物除去手段をさらに備え、
    前記劣化度合い判定手段によって判定される前記触媒の劣化度合いが大きいほど、前記付着物除去手段によって付着物除去制御を実行するときの前記目標温度をより高い温度に設定することを特徴とする請求項1記載の内燃機関の排気浄化システム。
  3. 前記内燃機関での燃料噴射量に基づいて前記触媒に一時的に付着する付着物の量である一時付着量を算出する一時付着量算出手段と、
    前記劣化度合い判定手段によって判定される前記触媒の劣化度合いと前記温度検出手段によって検出される前記触媒の温度とに基づいて前記触媒によって酸化される付着物の酸化速度を算出する酸化速度算出手段と、
    該酸化速度算出手段によって算出される付着物の酸化速度に基づいて前記触媒において酸化され除去される付着物の量である酸化量を算出する酸化量算出手段と、を有し、
    前記一時付着量算出手段によって算出される一時付着量の積算値から前記酸化量算出手段によって算出される酸化量の積算値を減算することで前記触媒における付着物の付着量を推定する付着量推定手段をさらに備え、
    前記酸化速度算出手段は前記触媒の劣化度合いが大きいほど付着物の酸化速度をより小さい値として算出することを特徴とする請求項1または2記載の内燃機関の排気浄化システム。
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