JP4507697B2 - 内燃機関の排気浄化システム - Google Patents

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Description

本発明は内燃機関の排気浄化システムに関する。
内燃機関の排気にはカーボンを主成分とする微粒子物質が含まれている。これらの微粒子物質の大気への放散を防止するために内燃機関の排気系に微粒子物質を捕集するパティキュレートフィルタ(以下、「フィルタ」という。)を設ける技術が知られている。
かかるフィルタにおいては、捕集された微粒子物質の堆積量が増加すると、フィルタの目詰まりによって排気における背圧が上昇し機関性能が低下する。これに対し、フィルタの上流側の排気温度を上昇させることにより、捕集された微粒子物質を酸化除去し、フィルタの排気浄化性能の再生を図るようにしている(以下、「フィルタの再生処理」という。)。
ここで、上記再生処理においてフィルタの上流側の排気温度を上昇させる方法として、フィルタの上流側に酸化能を有する酸化触媒を配置し、再生処理時に、該酸化触媒に還元剤としての燃料を供給する方法が知られている。このことにより、該酸化触媒において前記燃料の酸化反応を起し、フィルタの上流側の排気温度を上昇させることができる。
しかし、前記酸化触媒の温度が低い状態で、前記酸化触媒に燃料を供給すると、酸化触媒が十分に活性化していないため、前記酸化反応を充分に起すことができず、HC成分の一部が酸化触媒をすり抜けてしまう場合があった。その結果、白煙が発生したり、前記フィルタの再生処理性能が劣化したりする場合があった。また、酸化反応前のHC成分と排気中の微粒子物質とによって、前記酸化触媒の前面に詰まりが生じるおそれがあった。
さらに、前記酸化触媒の温度が前記酸化触媒の活性化温度(ライトオフ温度)以下である低温の状態で、前記酸化触媒に燃料が供給されると、酸化反応が起らず、前記フィルタの再生処理の実施が不可能となる場合があった。
これに対し、前記フィルタの再生処理の実施前に前記内燃機関の運転状態を制御し、前記酸化触媒に導入される排気の温度を上昇させることにより、前記酸化触媒の温度を十分に上昇させてから前記再生処理を行う対策がとられていた。しかし、この対策によると、前記フィルタの再生処理開始前に、前記酸化触媒に導入される排気の温度を上昇させて前記酸化触媒を活性化させる制御を行うことを必要とした。従って、前記フィルタに捕集された微粒子物質の堆積量が増加することにより、再生処理の実施の必要性が生じた場合にも、すぐに再生処理を実施することができない場合があった。
また、内燃機関の排気通路の上流側に酸化触媒を、その下流側にフィルタを備えた構成において、前記酸化触媒をバイパスするバイパス通路を有し、前記フィルタの再生処理時以外の通常運転中は、前記内燃機関からの排気に前記酸化触媒をバイパスさせて、前記酸化触媒の劣化等を抑制する技術が公開されている(例えば、特許文献1参照。)。この場合においても、前記フィルタの再生処理時以外の通常運転中は、前記内燃機関からの排気に酸化触媒をバイパスさせるので、再生処理開始前に、前記酸化触媒に導入される排気の温度を上昇させて触媒を活性化させる制御が必要であった。
特公平05−34486号公報 特許第3012249号公報 特開2003−13730号公報 特開平08−319820号公報 特開2004−44509号公報
本発明の目的とするところは、内燃機関の排気通路に備えられた酸化触媒と、酸化触媒の下流側に備えられたフィルタとを有するとともに、酸化触媒に燃料を供給してフィルタの温度を上昇させることによって、フィルタの再生処理を実施する内燃機関の排気浄化システムにおいて、酸化触媒に燃料を供給する前に内燃機関の排気温度を上昇させて酸化触媒を昇温する制御を不要とし、フィルタの再生処理を任意の時期に実行することができるようにする技術を提供することである。
上記目的を達成するための本発明は、内燃機関の排気通路に備えられた酸化触媒と、酸化触媒の下流側に備えられたフィルタとを有するとともに、前記酸化触媒に燃料を供給して前記フィルタの温度を上昇させることによって、前記フィルタの再生処理を実施する内燃機関の排気浄化システムであって、前記内燃機関からの排気に前記酸化触媒をバイパスさせるバイパス通路をさらに備え、前記再生処理の実施期間以外の期間であって、排気温度が所定温度以上である場合には、前記内燃機関からの排気に前記酸化触媒を通過させることによって前記酸化触媒の温度を上昇させ、排気温度が所定温度より低い場合には、前記内燃機関からの排気に前記酸化触媒をバイパスさせることによって前記酸化触媒を保温することを最大の特徴とする。
より詳しくは、内燃機関の排気通路に設けられるとともに酸化能を有する触媒と、
前記排気通路における前記触媒の下流側に設けられ、前記排気通路を通過する排気中の微粒子物質を捕集するとともに、捕集した微粒子物質を酸化除去する再生処理によって前記微粒子物質の捕集能力が再生されるフィルタと、
前記再生処理において、前記触媒の上流から前記触媒に還元剤としての燃料を供給する燃料供給手段と、
前記フィルタに捕集された微粒子物質の前記フィルタ内への堆積量を推定する堆積量推定手段と、を備え、
前記堆積量推定手段によって推定された前記微粒子物質の前記フィルタ内への堆積量が、所定の再生処理開始堆積量以上である場合に、前記燃料供給手段が前記触媒に燃料を供給して前記フィルタの温度を上昇させることにより、前記再生処理を実施する内燃機関の排気浄化システムであって、
前記内燃機関から排出され、前記排気通路における前記触媒の上流側を流通する排気に、前記触媒をバイパスさせるバイパス通路と、
前記触媒の上流側を流通する排気に前記触媒を通過させるか、前記バイパス通路を通過させるかを選択する排気通路選択手段と、
前記触媒の上流側を流通する排気の温度を検出する排気温度検出手段と、をさらに備え、
前記再生処理の実施期間前の期間において、前記排気温度検出手段によって検出された前記触媒の上流側を流通する排気の温度が所定温度より低い場合には、前記排気通路選択手段が、前記触媒の上流側を流通する排気に前記バイパス通路を通過させることを特徴とする。
ここで、前記再生処理においては、上述のように前記燃料供給手段から前記触媒に還元剤としての燃料が供給される。そのことにより、前記触媒において燃料の酸化反応が起こり、その反応熱によって前記触媒から排出される排気の温度が上昇する。そして、高温の排気を前記フィルタに導入することにより前記フィルタの温度を上昇させることができ、
前記フィルタに捕集された微粒子物質を酸化除去させることができる。
しかし、前記再生処理の開始時において、前記触媒の温度が低く、前記触媒が十分に活性化していない場合には、前記触媒において燃料の酸化反応を十分に起すことができず、前記燃料供給手段によって供給された燃料のHC成分の一部が前記触媒をすり抜ける場合があった。このような場合、白煙が発生したり、前記再生処理の効率が悪化したりするおそれがあった。また、前記再生処理の開始時における前記触媒の温度が触媒の活性化温度(ライトオフ温度)以下の場合には、前記触媒における燃料の酸化反応を起すことが困難になるために、前記再生処理の実施が不可能になるおそれがあった。
これに対し、前記再生処理の実施前に、前記内燃機関の運転状態を制御し、前記酸化触媒に導入される排気の温度を上昇させることにより、前記酸化触媒の温度を十分に上昇させてから再生処理を行うことも考えられる。これは、前記酸化触媒の温度は、導入される排気の温度に略追従して変化するので、排気の温度を制御することで、前記酸化触媒の温度を制御できるという考えに基く。しかし、これによれば、前記再生処理開始前に、排気の温度を上昇させて触媒を活性化させる制御が必要となり、再生処理の実施の必要性が生じた場合にも、すぐに再生処理を実施することができない場合があった。
そこで、本発明においては、前記内燃機関からの排気に前記触媒をバイパスさせるバイパス通路と、前記排気に前記触媒を通過させるか、前記バイパス通路を通過させるかを選択する排気通路選択手段と、前記排気の温度を検出する排気温度検出手段と、をさらに備えることとし、前記再生処理を実施していない期間において、前記排気の温度が所定温度より低い場合には、前記排気に前記触媒をバイパスさせることとした。
こうすれば、前記内燃機関の通常運転中において、排気の温度が高い場合には、該排気に前記触媒を通過させることにより、前記触媒の温度を上昇させ、排気の温度が低い場合には、該排気に前記触媒を通過させずにバイパスさせることにより、前記触媒の熱が低温の排気に持ち去られることを抑制し、触媒の温度が低下することを抑制できる。これにより、前記触媒の温度を常に高い状態に維持することができ、前記再生処理の実施の必要性が生じた場合に、すぐに再生処理を開始することができる。
ここで、所定温度を、所謂触媒の活性化温度(ライトオフ温度)にしてもよい。そうすれば、前記排気の温度がライトオフ温度以上である場合に、前記排気に前記触媒を通過させて前記触媒をライトオフ温度以上に昇温させ、前記排気の温度がライトオフ温度より低い場合には、前記排気に前記触媒をバイパスさせて前記触媒を保温することができる。その結果、通常運転中において、前記触媒の温度をライトオフ温度以上に維持することができる。あるいは、所定温度を、所謂触媒の活性化温度(ライトオフ温度)にマージン温度を加えた、ライトオフ温度より高い温度に設定してもよい。こうすれば前記排気の温度がより高い場合にのみ、前記排気に前記触媒を通過させることができ、前記触媒の温度をより高温に維持することができる。
また、本発明においては、前記触媒の温度を検出する触媒温度検出手段をさらに備え、前記所定温度を、前記触媒温度検出手段によって検出された前記触媒の温度としてもよい。そうすれば、前記内燃機関からの排気が前記触媒の温度以上である場合には、前記排気に前記触媒を通過させることにより、前記触媒を昇温させることができる。一方、前記排気温度が前記触媒の温度以下である場合には、前記排気に前記触媒をバイパスさせるので、前記触媒の温度が低下することを抑制できる。
その結果、前記再生処理の実施期間以外の期間において、前記触媒の温度をできる限り高温に維持することができる。そして、前回の再生処理の終了時から、次の再生処理の開
始時までの間に、前記排気の温度が前記触媒のライトオフ温度以上にならなかったとしても、その範囲における最高の温度に、前記触媒の温度を維持できる。従って、前記再生処理の開始前に、酸化触媒に導入される排気温度を上昇させる従来の制御が必要になったとしても、その制御に必要な時間を短縮することができる。
また、本発明においては、前記所定温度を、前記触媒のライトオフ温度及び、前記触媒温度検出手段によって検出された前記触媒の温度のうちの低い方の温度としてもよい。そうすれば、前記触媒の温度がそのライトオフ温度より低い場合には、前記排気の温度が前記触媒のライトオフ温度より低い場合でも、前記触媒の温度より高い場合には、前記排気が触媒を通過することによって前記触媒の温度を昇温させることができる。一方、前記触媒の温度がそのライトオフ温度より高い場合には、前記排気の温度が前記触媒の温度より低い場合でも、ライトオフ温度より高い場合には、前記排気に前記触媒を通過させることにより、前記触媒の温度をそのライトオフ温度以上になるように積極的に熱を与えることができる。
こうすれば、再生処理の実施期間以外の通常運転時において、前記触媒の温度をより確実に高温に維持することができる。
また、本発明においては、前記再生処理の実施期間前の期間において、前記排気温度検出手段によって検出された前記排気の温度が所定温度より低く、且つ前記堆積量推定手段
によって推定された前記微粒子物質の前記フィルタ内への堆積量が、所定の再生処理開始堆積量より少ない所定の再生準備開始堆積量以上である場合には、前記排気通路選択手段が、前記排気に前記バイパス通路を通過させるようにしてもよい。
ここで、再生処理開始堆積量とは、前記フィルタにおける微粒子物質の堆積量がこれ以上である場合には、前記フィルタにおける差圧が増加し、内燃機関の運転性能に影響を及ぼすおそれが生じる閾値としての微粒子物質の堆積量である。また、再生準備開始堆積量とは、前記の再生処理開始堆積量よりは少ない堆積量の値であって、前記フィルタにおける微粒子物質の堆積量がこれ以上である場合には、近い将来に、再生処理の実施の必要性が生じると予測される閾値としての微粒子物質の堆積量である。
従って、前記フィルタにおける微粒子物質の堆積量が再生準備開始堆積量以上である場合には、前記再生処理が近い将来に実施されることが予測される。そこで、前記フィルタにおける微粒子物質の堆積量が再生準備開始堆積量以上である場合に限って、上述した、前記排気の温度が所定温度より低い場合には前記排気に前記触媒をバイパスさせ、前記排気の温度が所定温度以上である場合には前記排気に前記触媒を通過させる制御を実施することが考えられる。
こうすれば、前記再生処理が実施される可能性が低い場合には、上述した、前記排気の温度が所定温度より低い場合には前記排気に前記触媒をバイパスさせ、前記排気の温度が所定温度以上である場合には前記排気に前記触媒を通過させる制御が行われない。その結果、前記排気に前記触媒を通過させるか、前記バイパス通路を通過させるかを選択する排気通路選択手段を作動させる回数を抑えることができ、エネルギーの無駄を抑制することができる。
また、本発明においては、前記再生処理の実施期間前の期間のうちの、前記再生処理開始前の所定期間において、前記排気温度検出手段によって検出された前記排気の温度が所定温度より低い場合には、前記排気通路選択手段が、前記排気に前記バイパス通路を通過させるようにしてもよい。
ここで、例えば、前記再生処理の実施間隔を、前記内燃機関が搭載される車両の走行距離が所定の再生処理実施距離に達した時とする制御が行なわれている場合には、前記再生処理開始前の所定期間とは、前回の再生処理の終了後の前記車両の走行距離が、前記の再生処理実施距離より短い再生処理準備距離に達した以降と定義してもよい。ここで再生処理準備距離とは、前回の再生処理の終了後の前記車両の走行距離がこの距離に達した際に、上述した、前記排気の温度が所定温度より低い場合には前記排気に前記触媒をバイパスさせ、前記排気の温度が所定温度以上である場合には前記排気に前記触媒を通過させる制御を開始すれば、前記車両の走行距離が前記再生処理実施距離に達した際には、前記触媒の温度を前記所定温度以上まで上昇させることができると判断される距離である。
あるいは、例えば、前記再生処理の実施間隔を、前記内燃機関が搭載される車両の走行時間が所定の再生処理実施時間に達した時とする制御が行われている場合には、前記再生処理開始前の所定期間とは、前回の再生処理の終了後の前記車両の走行時間が、前記の再生処理実施時間より短い再生処理準備時間に達した以降と定義してもよい。ここで再生処理準備時間とは、前回の再生処理の終了後の前記車両の走行時間がこの時間に達した際に、上述した、前記排気の温度が所定温度より低い場合には前記排気に前記触媒をバイパスさせ、前記排気の温度が所定温度以上である場合には前記排気に前記触媒を通過させる制御を開始すれば、前記車両の走行時間が前記再生処理実施時間に達した際には、前記触媒の温度を前記所定温度以上まで上昇させることができると判断される時間である。
こうすることにより、前記再生処理が実施される前の所定期間のみにおいて、上述した、前記排気の温度が所定温度より低い場合には前記排気に前記触媒をバイパスさせ、前記排気の温度が所定温度以上である場合には前記排気に前記触媒を通過させる制御を実施することができる。その結果、前記排気に前記触媒を通過させるか、前記バイパス通路を通過させるかを選択する排気通路選択手段を作動させる回数を抑えることができ、エネルギーの無駄を抑制することができる
なお、本発明における課題を解決するための手段は、可能な限り組み合わせて使用することができる。
本発明にあっては、内燃機関の排気通路に酸化触媒を備え、酸化触媒の下流側にフィルタを備えるとともに、酸化触媒に燃料を供給してフィルタの温度を上昇させることによって、フィルタの再生処理を実施する内燃機関の排気浄化システムにおいて、酸化触媒に燃料を供給する前に内燃機関の排気温度を上昇させて酸化触媒を昇温する制御が不要となり、フィルタの再生処理を任意の時期に実行することが可能となる。
以下に図面を参照して、この発明を実施するための最良の形態を例示的に詳しく説明する。
図1は、本実施例に係る内燃機関と、その排気系及び制御系の概略構成を示す図である。図1に示す内燃機関1は、ディーゼル機関である。なお、図1においては、内燃機関1の内部及びその吸気系は省略されている。
図1において、内燃機関1には、内燃機関1から排出される排気が流通する排気管5が接続され、この排気管5は下流にて図示しないマフラーに接続されている。また、排気管5の途中には、排気中の微粒子物質(例えば、煤)を浄化する排気浄化装置10が配置されている。排気浄化装置10内における上流側には、酸化能を有する酸化触媒10aが、
下流側には、排気中の微粒子物質(例えば、煤)を捕集するフィルタ10bが配置されている。
排気管5における排気浄化装置10の上流側には、フィルタ10bの再生処理の際に、排気浄化装置10の酸化触媒10aに還元剤としての燃料を供給する燃料添加弁12が配置されている。燃料添加弁12から噴射された燃料は、内燃機関1からの排気とともに酸化触媒10aに導入され、酸化触媒10a内で酸化反応を起こす。その結果、酸化触媒10aから排出される排気の温度が上昇する。なお、燃料添加弁12は、本実施例における燃料供給手段を構成する。
本実施例におけるフィルタ10bは、多孔質の基材からなるウォールフロー型のパティキュレートフィルタに白金(Pt)に代表される酸化触媒とカリウム(K)やセシウム(Cs)などに代表されるNOx吸蔵剤が担持されたものである。但し、フィルタ10bは、必ずしもNOx吸蔵剤を担持していないものでもよく、例えば、排気管5における排気浄化装置10の上流側または下流側に、独立してNOx触媒を設けてもよい。
また、本実施例における排気管5からは、排気浄化装置10の上流においてバイパス管6が分岐されている、排気管5とバイパス管6の接続部には、その上流側の排気管5を流通する排気をバイパス管6に導入するか、排気浄化装置10に導入するかを選択する切換弁15が備えられている。また、バイパス管6の他端は、排気浄化装置10における酸化触媒10aと、フィルタ10bとの間に接続されている。すなわち、切換弁15を作動させて、内燃機関1から排出される排気に酸化触媒10aを通過させるか、酸化触媒10aをバイパスさせるかを選択することができる。ここで、切換弁15は、本実施例における排気通路選択手段を構成する。
また、排気管5における、切換弁15の上流側には、フィルタ10aの上流側の排気の温度を検出する排気温度センサ16が備えられている。また、酸化触媒10aとフィルタ10bとの間には、フィルタ10bの上流側の排気圧を検出する上流側排気圧センサ13が備えられている。さらに、排気管5における、排気浄化装置10の下流側、すなわちフィルタ10bの下流側には、フィルタ10bの下流側の排気圧を検出する下流側排気圧センサ18が備えられている。
排気温度センサ16の出力より、内燃機関1から排出された排気の温度を検出することができる。また、上流側排気圧センサ13の出力と、下流側排気圧センサ18の出力の差をとることにより、フィルタ10bの前後における差圧を取得することができ、この差圧より、フィルタ10bに捕集され堆積された微粒子物質の量を検出することができる。なお、排気温度センサ16は、本実施例における排気温度検出手段を構成する。
以上述べたように構成された内燃機関1及びその排気系には、該内燃機関1及び排気系を制御するための電子制御ユニット(ECU:Electronic Control Unit)20が併設されている。このECU20は、内燃機関1の運転条件や運転者の要求に応じて内燃機関1の運転状態等を制御する他、内燃機関1の排気浄化装置10に係る制御を行うユニットである。
ECU20には、図示しないクランクポジションセンサや、アクセルポジションセンサなどの内燃機関1の運転状態の制御に係るセンサ類の他、本実施例における排気温度センサ16、上流側排気圧センサ13、下流側排気圧センサ18などが電気配線を介して接続され、出力信号がECU20に入力されるようになっている。一方、ECU20には、内燃機関1内の図示しない燃料噴射弁等が電気配線を介して接続される他、本実施例における燃料添加弁12、切換弁15が電気配線を介して接続され、ECU20によって制御さ
れるようになっている。
また、ECU20には、CPU、ROM、RAM等が備えられており、ROMには、内燃機関1の種々の制御を行うためのプログラムや、データを格納したマップが記憶されている。フィルタ10bの微粒子物質の捕集能力を再生するための再生処理ルーチン(説明は省略)や、後述する、本発明における通常運転時触媒温度制御ルーチンも、ECU20のROMに記憶されているプログラムの一つである。
ここで、上記内燃機関1においては、先述のとおり、フィルタ10bによって排気中の微粒子物質を捕集することにより排気浄化を行っている。しかし、フィルタ10b中に捕集された微粒子物質の堆積量が増加すると、フィルタ10bの目詰まりが生じ、その結果、内燃機関1の背圧が上昇し、運転性能が劣化するおそれがある。
そこで、内燃機関1においては、所定期間毎に、あるいは、フィルタ10bに所定量以上の微粒子物質が捕集されたことが検出される毎に、フィルタ10b内の微粒子物質を酸化除去する再生処理が行われる。
ここで、上述の所定期間とは、フィルタ10bの再生処理の実施間隔がそれ以上長くなると、フィルタ10bの背圧上昇が運転性能に影響を与えると考えられる閾値としての期間であり、実験的に求められる。この所定期間は、前回の再生処理の終了後に内燃機関1を搭載した車両が走行した時間で定義してもよいし、前回の再生処理の終了後に内燃機関1を搭載した車両が走行した距離で定義してもよい。
また、前記所定量の堆積量とは、フィルタ10bに捕集された微粒子物質がそれ以上多くなると、フィルタ10bの背圧上昇が運転性能に影響を与えると考えられる閾値としての微粒子物質量であり、再生処理開始堆積量Aとして実験的に求められる。なお、前述の上流側排気圧センサ13の出力と、下流側排気圧センサ18の出力の差が所定値以上となったことを検出することにより、フィルタ10bに捕集された微粒子物質の堆積量が前記再生処理開始堆積量A以上であることを検出することができる。
この再生処理においては、燃料添加弁12から、還元剤としての燃料が酸化触媒10aに供給される。このことにより、酸化触媒10aにおいて燃料の酸化反応が起こり、酸化触媒10aから排出される排気の温度が上昇する。そうすると、フィルタ10bの温度も上昇し、フィルタ10bの温度が微粒子物質の着火温度以上になる。そのことにより、フィルタ10b内で、微粒子物質の酸化反応が開始され、フィルタ10b内の微粒子物質を酸化除去させることができる。
ここにおいて、燃料添加弁12から酸化触媒10aに還元剤としての燃料が供給される際に、酸化触媒10aの温度が低いと、酸化触媒10aにおいて燃料の酸化反応が十分に行われない場合がある。この場合、酸化触媒10aに供給された燃料の一部は、酸化触媒10aにおける酸化反応で消費されずに、HC成分となって酸化触媒10aをすり抜け、白煙の原因になる場合がある。また、酸化触媒10aから排出される排気の温度が十分に高くならないため、フィルタ10bにおける微粒子物質の酸化反応も十分に行われず、フィルタ10bの再生処理の効率が悪化する場合がある。その結果、再生処理の際に消費される燃料の量が増加し、燃費が悪化する場合がある。
これに対し、燃料添加弁12から酸化触媒10aに還元剤としての燃料を供給する前に、内燃機関1から排出される排気の温度が上昇するように、内燃機関1の運転状態を制御し、酸化触媒10aの温度を上昇させる対策が考えられるが、そうすると、フィルタ10bに捕集された微粒子物質の量が再生処理開始堆積量A以上であることが検出された際
に、すぐにフィルタ10bの再生処理を実施することができなくなる場合がある。
また、再生処理を実施しようとする際の運転状態によっては、すぐに酸化触媒10aの温度を上昇させることが困難となるので、内燃機関1の運転状態によって再生処理の実施時期が制限される場合があった。
そこで、本実施例においては、フィルタ10bの再生処理の実施時以外の通常運転時に、排気温度センサ16によって、内燃機関1から排出される排気の温度を検出する。そして、検出された排気の温度が酸化触媒10aのライトオフ温度以上である場合にのみ、排気に酸化触媒10aを通過させ、そのことにより酸化触媒10aの温度をライトオフ温度以上に上昇させる。一方、排気の温度がライトオフ温度より低い場合には、切換弁15を作動させることにより、排気に酸化触媒10aをバイパスさせ、低温の排気が酸化触媒10aを通過しないようにする。そのことにより酸化触媒10aの温度が低下しないようにする。
こうすれば、フィルタ10bの再生処理の実施期間以外の通常運転時において、排気温度がライトオフ温度以上であるときだけ、内燃機関1からの排気を酸化触媒10aに導入できるので、酸化触媒10aを、ライトオフ温度以上に維持することができる。
次に、図2を用いて、上記で説明した通常運転時の酸化触媒10aの温度制御について説明する。図2は、本実施例における通常運転時触媒温度制御ルーチンを示すフローチャートである。本ルーチンは、ECU20のROMに記憶されたプログラムであり、内燃機関1の稼動中に、所定期間毎にECU20によって繰り返し実行される。
本ルーチンが実行されるとまず、S101においてフィルタ10bへの微粒子物質の堆積量が取得される。具体的には、上流側排気圧センサ13の出力信号及び、下流側排気圧センサ18の出力信号をECU20に取り込み、その出力差を演算してフィルタ10bの前後の差圧を算出する。そして、ECU20において、算出された差圧と略一対一の関係にある、フィルタ10bへの微粒子物質の堆積量を導出する。ここで、微粒子物質の堆積量の導出は、フィルタ10b前後の差圧と、微粒子物質の堆積量との関係が格納されたマップから、本処理で算出された差圧に対応する微粒子物質の堆積量を読み出すことにより行われてもよい。なお、上流側排気圧センサ13、下流側排気圧センサ18及びECU20は、本実施例における堆積量推定手段を構成する。S101の処理が終了するとS102に進む。
S102においては、S101で導出されたフィルタ10bへの微粒子物質の堆積量が再生準備開始堆積量A以上かどうかが判定される。ここで再生準備開始堆積量Aとは、前述の再生処理開始堆積量Aより少ない量であり、フィルタ10bへの微粒子物質の堆積量が再生準備開始堆積量A以上である場合には、フィルタ10bへの微粒子物質の堆積量が再生処理開始堆積量Aになる時期が近いと判断される閾値としての堆積量である。従って、S101において取得されたフィルタ10bへの微粒子物質の堆積量が、再生準備開始堆積量Aより少ないと判定された場合には、まだ、再生処理が必要となる時期は近くないと判断されるので、S107に進む。一方、再生準備開始堆積量A以上であると判定された場合には、再生処理が必要となる時期が近く、準備を開始する必要があると判断されるので、S103に進む。
S107においては、切換弁15によって、内燃機関1からの排気が酸化触媒10aに導入されるように、排気の流通経路が選択される。従って、酸化触媒10aの温度は、内燃機関1からの排気の温度に伴う変化を継続する。S107の処理が終了すると本ルーチンを一旦終了する。
S103においては、内燃機関1から排出され、酸化触媒10bの上流側を流通する排気の温度が取得される。具体的には、排気温度センサ16の出力信号をECU20に取り込むことによって排気の温度が取得される。S103の処理が終了するとS104に進む。
S104においては、S103で取得された排気の温度がT以上かどうかが判定される。ここでTは、再生処理の開始時に酸化触媒10aが維持されるべき温度であり、ライトオフ温度に設定してもよいし、酸化触媒10aの熱容量を考慮したマージン温度をライトオフ温度に加えた温度に設定してもよい。ここで、内燃機関1からの排気温度がT以上であると判定された場合には、当該排気に酸化触媒10aを通過させることにより、酸化触媒10aの温度をT以上に維持できると判断されるので、S105に進む。
S105においては、切換弁15を作動させ、内燃機関1からの排気に酸化触媒10aを通過させるようにする。S105の処理が終了すると、本ルーチンを一旦終了する。
一方、S104において、S103で取得された排気温度がTより低いと判定された場合には、内燃機関1からの排気に酸化触媒10aを通過させると、酸化触媒10aの温度をT以上に維持することが困難になるおそれがあると判断される。従ってこの場合はS106に進む。
S106においては、切換弁15を作動させ、内燃機関1からの排気にバイパス管6を通過させるようにする。これにより、温度がT以下の低温の排気によって、酸化触媒10aの熱が持ち去られることを抑制でき、酸化触媒10aが低温になることを抑制できる。S106の処理が終了すると、本ルーチンを一旦終了する。
以上、説明したように、本実施例における通常運転時触媒温度制御ルーチンによれば、内燃機関1から排出される排気の温度がT以上の場合には排気に酸化触媒10aを通過させ、排気の温度がTより低い場合には、排気に酸化触媒10aをバイパスさせるため、酸化触媒10aの温度をTより高く維持することができ、再生処理の実施の必要が生じたときに、すぐに再生処理を実施することができる。
また、本実施例においては、フィルタ10bへの微粒子物質の堆積量を検出し、その堆積量が再生準備開始堆積量A以上の場合に限って、切換弁15によって排気の流通経路を選択する制御を実施する。従って、再生処理の実施が近い場合に限って、切換弁15を作動させることができ、エネルギーの無駄を抑制することができる。
なお、本実施例において、フィルタ10bへの微粒子物質の堆積量が、再生準備開始堆積量Aより少ないと判定された場合には、切換弁15によって、内燃機関1からの排気が酸化触媒10aに導入されるように、排気の流通経路が選択される。この場合は、酸化触媒10aにおいて排気中のNOが酸化されてNOが生成され、このNOがフィルタ10bに導入される。そして、このNOによってフィルタ10b内に堆積した微粒子物質の酸化を促進することができる。すなわち、S107において内燃機関1からの排気が酸化触媒10aに導入されるように、排気の流通経路が選択された場合にも、フィルタ10bのいわゆる自然再生を期待することができる。
次に、本発明における実施例2について説明する。本実施例における内燃機関1の排気系のハード構成は、実施例1で説明したものと同じであるので説明は省略する。本実施例における通常運転時触媒温度制御ルーチンにおいては、切換弁15によって、内燃機関1
からの排気を、酸化触媒10aを通過させるか、バイパス管6を通過させるかを選択する制御を、再生処理実施前の所定期間に限って行うようにした。本実施例における通常運転時媒温度制御ルーチンは、再生処理の実施間隔が車両の走行距離あるいは走行時間に基いて決定される場合に好適に適用される。
図3は、本実施例における通常運転時触媒温度制御ルーチンである。本ルーチンは、ECU20のROMに記憶されたプログラムであり、内燃機関1の稼動中に、所定期間毎にECU20によって繰り返し実行される。
図3における通常運転時触媒温度制御ルーチンが実行されると、先ずS201において、再生処理準備期間かどうかが判定される。ここで再生処理準備期間は、再生処理が実施される前の期間であり、再生処理の準備が必要な期間である。具体的には、例えば、本実施例における再生処理が、前回の再生処理の終了後、車両の走行距離がD以上になったときに、次の再生処理を実施するようにプログラムされている場合には、前回の再生処理終了後における車両の走行距離がDより短いD以上であるときに、再生処理準備期間であると判定される。ここで、Dは、車両がこれ以上の距離を走行すると、微粒子物質がフィルタ10bに堆積することによって内燃機関1の背圧が増加し、内燃機関1の運転性能に影響を及ぼすおそれが生じる閾値としての走行距離である。
また、Dは、Dより短い距離であって、車両の走行距離がDに達した後、切換弁15によって内燃機関1からの排気を、排気の温度に基いて、酸化触媒10aを通過させるか、バイパス管6を通過させるかを選択する制御を開始すれば、車両の走行距離がDとなる際に、酸化触媒10aの温度が十分高温になると考えられる距離である。これは実験的に求めても良い。
一方、例えば、本実施例における再生処理が、前回の再生処理の終了後、車両の走行時間がt以上になったときに、次の再生処理を実施するようにプログラムされている場合には、前回の再生処理終了後における車両の走行時間がtより短いt以上になった場合に、再生処理準備期間であると判定される。ここで、tは、車両がこれ以上の時間走行すると、微粒子物質がフィルタ10bに堆積し、内燃機関1の背圧が増加し、内燃機関1の運転性能に影響を及ぼすおそれが生じる閾値としての走行時間である。また、tは、tより短い走行時間であって、車両の走行時間がtに達した後、切換弁15によって内燃機関1からの排気を、排気の温度に基いて、酸化触媒10aを通過させるか、バイパス管6を通過させるかを選択する制御を開始すれば、車両の走行距離がtとなる際に、酸化触媒10aの温度が十分高温になると考えられる走行時間である。これは実験的に求めても良い。
S103以降の処理は、実施例1で説明した処理と同じであるので、ここでは説明を省略する。
以上、説明したように本実施例においては、車両の走行距離または走行時間から、再生処理準備期間かどうかを判定し、再生処理準備期間中であると判定された場合に限って、切換弁15によって排気の流通経路を選択する制御を実施する。従って、再生処理の実施が近いことを簡単な処理で検知できる。そして、再生処理準備期間中と判定された場合にのみ切換弁15を作動させるため、エネルギーの無駄を抑制することができる。
次に、本発明における実施例3について説明する。本実施例における内燃機関1の排気系のハード構成と、実施例1で説明したものとの相違は、本実施例においては、内燃機関1からの排気の温度を検出する排気温度センサ16の他に、酸化触媒10aから排出され
た直後の排気の温度を取得することにより酸化触媒10aの温度を検出する図示しない触媒温度センサを有することである。この触媒温度センサは、酸化触媒10aの下流側の排気管5に備えられ、酸化触媒10aの直近に位置している。なお、触媒温度センサは、本実施例における触媒温度検出手段を構成する。
そして、本実施例においては、内燃機関1からの排気の温度と、酸化触媒10aの温度とを取得し、内燃機関1からの排気の温度が、酸化触媒10aの温度より高い場合には、内燃機関1からの排気に酸化触媒10aを通過させ、そうでない場合には、排気にバイパス管6を通過させる。
図4は、本実施例における通常運転時触媒温度制御ルーチンを示すフローチャートである。本ルーチンは、ECU20のROMに記憶されたプログラムであり、内燃機関1の稼動中に、所定期間毎にECU20によって繰り返し実行される。
本ルーチンが実行されると、まずS101においてフィルタ10bへの微粒子物質の堆積量が取得される。そして、S102において、取得された微粒子物質の堆積量が再生準備開始堆積量A以上かどうかが判定される。以上の処理は、図3についての説明において既に説明済みなので詳細は省略する。そして、S102において、微粒子物質の堆積量が再生準備開始堆積量A以上と判定された場合には、S103に進む。
S103においては、排気温度センサ16の出力信号から、内燃機関1から排出された排気の温度が取得される。これも、図3において説明済みの内容と同様である。S103の処理が終了するとS301に進む。
S301においては、酸化触媒10aの温度が取得される。具体的には、触媒温度センサの出力信号をECU20に取り込むことにより取得される。S301の処理が終了すると、S302に進む。
S302においては、S103で取得された排気温度が、S301で取得された触媒温度以上かどうかが判定される。ここで、排気温度が触媒温度以上と判定された場合には、内燃機関1からの排気に、酸化触媒10bを通過させることにより、酸化触媒10bの温度を上昇または維持させることができると判断される。従って、S105に進み、切換弁15を作動させて、内燃機関1からの排気に酸化触媒10bを通過させる。一方、S302において、排気温度が触媒温度より低いと判定された場合には、内燃機関1からの排気に、酸化触媒10bを通過させると、酸化触媒10bの熱が排気に持ち去られ、酸化触媒10bの温度が低下するおそれがあると判断される。従ってこの場合には、S106に進み、切換弁15を作動させて、内燃機関1からの排気にバイパス管6を通過させる。
その他の処理については、図2に示したフローチャートと同じであるので説明は省略する。
以上、説明したように、本実施例においては、内燃機関1からの排気の温度と、酸化触媒10aの温度の両方を取得し、排気の温度が酸化触媒10aの温度以上である場合には、該排気に酸化触媒10aを通過させ、排気の温度が酸化触媒10aの温度より低い場合には、該排気に、酸化触媒10aをバイパスさせることにより酸化触媒10aを保温する。
従って、S102において、フィルタ10bへの微粒子物質の堆積量が再生準備開始堆積量A以上であると判定されて以降、再生処理が実施されるまでの間に、排気の温度がTより高くなることがない場合であっても、酸化触媒10aを可能な限り高温に維持す
ることができる。従って、再生処理の実施前に、内燃機関1からの排気の温度を上昇させることにより、前記酸化触媒10aの温度を昇温させる制御が必要になったとしても、その昇温に係る期間及びエネルギーを低減することができる。
本発明の実施例に係る内燃機関と、その排気系及び制御系の概略構成を示した図である。 本発明の実施例1に係る通常運転時触媒温度制御ルーチンを示すフローチャートである。 本発明の実施例2に係る通常運転時触媒温度制御ルーチンを示すフローチャートである。 本発明の実施例3に係る通常運転時触媒温度制御ルーチンを示すフローチャートである。
符号の説明
1・・・内燃機関
5・・・排気管
6・・・バイパス管
10・・・排気浄化装置
10a・・・酸化触媒
10b・・・フィルタ
12・・・燃料添加弁
13・・・上流側排気圧センサ
15・・・切換弁
16・・・排気温度センサ
18・・・下流側排気圧センサ
20・・・ECU

Claims (5)

  1. 内燃機関の排気通路に設けられるとともに酸化能を有する触媒と、
    前記排気通路における前記触媒の下流側に設けられ、前記排気通路を通過する排気中の微粒子物質を捕集するとともに、捕集した微粒子物質を酸化除去する再生処理によって前記微粒子物質の捕集能力が再生されるフィルタと、
    前記再生処理において、前記触媒の上流から前記触媒に還元剤としての燃料を供給する燃料供給手段と、
    前記フィルタに捕集された微粒子物質の前記フィルタ内への堆積量を推定する堆積量推定手段と、を備え、
    前記堆積量推定手段によって推定された前記微粒子物質の前記フィルタ内への堆積量が、所定の再生処理開始堆積量以上である場合に、前記燃料供給手段が前記触媒に燃料を供給して前記フィルタの温度を上昇させることにより、前記再生処理を実施する内燃機関の排気浄化システムであって、
    前記内燃機関から排出され、前記排気通路における前記触媒の上流側を流通する排気に、前記触媒をバイパスさせるバイパス通路と、
    前記触媒の上流側を流通する排気に前記触媒を通過させるか、前記バイパス通路を通過させるかを選択する排気通路選択手段と、
    前記触媒の上流側を流通する排気の温度を検出する排気温度検出手段と、をさらに備え、
    前記再生処理の実施期間前の期間において、前記排気温度検出手段によって検出された前記触媒の上流側を流通する排気の温度が所定温度より低い場合には、前記排気通路選択手段が、前記触媒の上流側を流通する排気に前記バイパス通路を通過させることを特徴とする内燃機関の排気浄化システム。
  2. 前記触媒の温度を検出する触媒温度検出手段をさらに備え、
    前記所定温度は、前記触媒温度検出手段によって検出された前記触媒の温度であることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の排気浄化システム。
  3. 前記再生処理の実施期間前の期間において、前記排気温度検出手段によって検出された前記触媒の上流側を流通する排気の温度が前記所定温度より低く、且つ前記堆積量推定手段によって推定された前記微粒子物質の前記フィルタ内への堆積量が、前記再生処理開始
    堆積量より少ない所定の再生準備開始堆積量以上である場合には、前記排気通路選択手段が、前記触媒の上流側を流通する排気に前記バイパス通路を通過させることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の排気浄化システム。
  4. 前記再生処理の実施期間前の期間のうちの、前記再生処理開始前の所定期間において、前記排気温度検出手段によって検出された前記触媒の上流側を流通する排気の温度が所定温度より低い場合には、前記排気通路選択手段が、前記触媒の上流側を流通する排気に前記バイパス通路を通過させることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の排気浄化システム。
  5. 前記排気通路選択手段が前記触媒の上流側を流通する排気に前記バイパス通路を通過させる期間以外の期間は、前記排気通路選択手段が前記触媒の上流側を流通する排気に前記触媒を通過させることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の内燃機関の排気浄化システム。
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