JP4154679B2 - 電動機の停電時処理方法とその制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電動機の瞬停(瞬時の停電)時におけるその運転制御の処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、交流電源からの供給電圧を直流電圧へ変換するコンバータ部と、変換された直流電圧を平滑化する直流コンデンサと、平滑化された直流電圧の大きさを検出する直流電圧検出手段と、平滑化された直流電圧をスイッチングし所要周波数の交流電圧へ変換するインバータ部と、電動機の電力を前記交流電源へ回生するための変換回路と、インバータのスイチングのパターンを生成し電動機の駆動を制御する制御回路を備えた電動機の制御装置においては、平滑化された直流電圧VPNを監視し、この直流電圧VPNが限界値・低電圧レベルVU1より低くなった場合に、インバータ部の半導体のベースブロックあるいはゲートブロックを行っていた。あるいは先の低電圧レベルVU1より高い低電圧警告レベルVU0より低くなった時にある設定した減速レートで減速し、電動機の電力を電源側に回生するようにし、直流電圧VPNが低電圧警告レベルVU0を越えた際に、回復したと判断し通常制御に以降するようにしていた[これを「従来例1」という]。
【0003】
また、特開平8-19286 号公報[これを「従来例2」という]には、外部電源が停電した時モータを減速し、危険なモータのフリーラン状態を防止するモータ制御装置がある。すなわち、外部電源は制御電源回路にも接続され回路の駆動レベルの電圧を発生して蓄電回路に供給し、この蓄電回路は電源監視回路,ブレーキ制御回路,及びロジック生成部に駆動電圧を供給し、電源監視回路は外部電源の電圧を監視し、外部電圧が停電状態になった時、停止検知信号をブレーキ制御回路に出力するが、ブレーキ制御回路は蓄電回路から駆動電圧の供給中は、ロジック生成部に停止制御信号を出力し、この信号が入力中はロジック生成部は、インバータ部にモータを減速させる駆動制御信号を出力するようにして、減速信号入力中インバータ部はモータの回転を所定の速度パターンで停止,減速する駆動信号を出力する装置である。
【0004】
さらに、従来例3として特開平6-165579号公報がある。これは電圧形インバータ駆動の交流電動機の電源瞬時停電時における直流中間コンデンサの容量増大をせず、電動機の運転継続可能時間の延長を図る方法であって、瞬時停電時に直流中間電圧が第2段設定電圧まで降下すれば運転指令を減速させて回生電力を得て中間電圧の反転増大を図り、中間電圧が第1段設定電圧(第1段設定電圧>第2段設定電圧)まで上昇回復すれば増速させ、これを繰り返す手段である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
然しながら、従来例1は電動機が高速で回転している時に停電してベースブロック状態になった後、電源が復帰し制御を開始しようとした場合、電動機は発電状態にあるため、電動機の発電する電圧で制御装置を破壊することがある。そのため停電中は出来る限り制御を生かし、停電により制御が切れても十分に速度が落ちていることを補償する必要がある。
減速処理を行う場合は、減速レートの設定によっては、電力の回生が電源電圧の減少に追い付けずに停電のレベルまで制御を続行できない、あるいは、減速時に回生エネルギーが大きくなり、電源復帰レベルまで上昇して通常制御に移行して加速を開始して急激に電圧低下し、停電レベルにまで落ちるか、あるいは再び減速処理を実行し、加減速を繰り返し行うという問題点があった。
【0006】
また、従来例2は停電時におけるモータの単なるフリーラン防止手段に過ぎず、さらに従来例3は従来例1と同じ概念によるものであり加減速の繰り返しという難点があった。
ここにおいて、本発明はこのような各従来例の不具合を克服し、停電の検出レベルと復帰レベルにヒステレシスを設け、更に停電検出時に直流電圧[平滑コンデンサ両端電圧・PN間電圧]の値の変化によって減速レートを変更して電圧が停電検出レベル前後になるようにしたことから、回生電力がなくなるまでPN間電圧を保持し、制御不能になるまでの時間を最大限に延ばすことができる電動機の停電時処理の方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記問題を解決するために、本発明における請求項1の発明は、交流電源からの供給電圧を直流電圧へ変換するコンバータ部と、変換された直流電圧を平滑化する直流コンデンサと、前記平滑化された直流電圧の大きさを検出する直流電圧検出手段と、前記平滑化された直流電圧をスイッチングし所要周波数の交流電圧へ変換するインバータ部と、前記インバータのスイチングのパターンを生成し電動機の駆動を制御する制御回路を備えた電動機の停電時処理方法において、
通常運転が可能な前記直流電圧の電圧値下限VU1と、電源として許容できる下限の電圧が入力された時の前記直流電圧の下限許容電圧VU0と、前記下限許容電圧VU0より低く前記電圧値下限VU1より高い停電検出レベル電圧VU2とを各々設定し、
前記電動機運転中に前記直流電圧検出手段からの前記直流電圧の検出値VPNが前記停電検出レベル電圧VU2より低くなった時に前記電動機を設定した減速レートαd で減速し、前記直流電圧の検出値V PN が前記下限許容電圧V U0 と前記停電検出レベル電圧V U2 との間では加減速を停止して、前記電動機の速度を一定とし、前記直流電圧の検出値V PN が前記下限許容電圧VU0を越えた時に通常制御に復帰することを特徴とする電動機の停電時処理方法である。
【0008】
本発明の請求項2の発明は、前記直流電圧の検出値VPNが前記停電検出レベル電圧VU2より低くなった場合に、設定した減速レートの初期値α 0 と前記直流電圧の検出値V PN と前記停電検出レベル電圧V U2 と適当なゲインKを用いて、減速レートα d がα d =α 0 −K・(V U2 −V PN )で表されるレートで減速して前記電動機を制御し、前記直流電圧の検出値VPNが前記下限許容電圧VU0を越えた時に通常制御に復帰することを特徴とする請求項1に記載の電動機の停電時処理方法である。
【0009】
本発明の請求項3の発明は、前記直流電圧の検出値VPNが前記停電検出レベル電圧VU2より低くなった時からの時間t UV を計測し、前記直流電圧の検出値VPNが前記下限許容電圧VU0を越えた場合でも、設定した時間t内では加減速を停止し前記電動機の速度を一定に保つことを特徴とする請求項1に記載の電動機の停電時処理方法である。
【0010】
本発明の請求項4の発明は、前記直流電圧の検出値VPNが前記停電検出レベル電圧VU2より低くなった場合に、回転方向を示す記号としてS ( ω ) を用いてトルク指令T r がT r =−S ( ω ) ・K・(V U2 −V PN )ただし、S ( ω ) は負荷に対し電動機が正転するときは(+)符合となり、逆転するときは(−)符合をとる、で表されるトルク指令で前記電動機をトルク制御し、前記直流電圧の検出値V PN が前記下限許容電圧V U0 を越えた時に通常制御に復帰することを特徴とする請求項1に電動機の停電時処理方法である。
【0011】
本発明の請求項5の発明は、前記直流電圧の検出値VPNが、前記停電検出レベル電圧VU2 と前記直流電圧の下限許容電圧V U0 の間では、前記電動機へのトルク指令を零とすることを特徴とする請求項4に記載の電動機の停電時処理方法である。
【0012】
本発明の請求項6乃至10に記載の発明は、それぞれ請求項1乃至5に記載の電動機の停電時処理方法を実現する手段を有する電動機の制御装置である。
【0013】
上記手段を具える本発明によれば、第一の手段としては、低電圧警告レベルと、電源が復帰し通常運転に移行する電圧レベルとに差(ヒステレシス)を持たせる。
さらに、電動機によって回生されるエネルギーは電動機にかかる負荷の大きさなどにより変動するため、減速時間を電圧の変動に合わせて変化させる。
あるいは、通常制御に移行した時に加速して急激に電圧を降下させることを防ぐため、停電後の一定期間は加速を禁止して一定速度と減速を繰り返す事で電源電圧が停電電圧まで落ちないようにある一定のレベルに保つようにする。
または、減速の代わりに減速方向のトルク指令を与える。
これらの諸方法により、停電時、電動機から回生エネルギーを有効に利用して制御が不可能な電圧レベルに達するまでの時間を長く保つ事ができ、例え停電しても速度が十分に下がっている事が補償できるため停電復帰後も安全に運転を再開することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明が適用される電動機をインバータ駆動する汎用の制御回路の構成を示すブロック図である。
交流電源1から供給される交流電圧はコンバータ1において直流電圧に整流され、その直流電圧[PN間電圧VPN]は直流コンデンサ3を介して平滑化されてインバータ6へ印加される。そして、直流電圧はPN間電圧検出手段によって検出され、インバータ6のチョッパリング周期を制御する制御装置5に与えられ、制御装置5は図示していない電動機運転指令に、先のPN間検出直流電圧検出値を寄与させて、インバータ6を構成する各半導体へのベース電圧のタイミングを調整する。
【0015】
[実施の形態1]
この発明は、通常運転が可能な前記直流電圧の電圧値下限VU1と、電源として許容できる下限の電圧が入力された時の前記直流電圧の下限許容電圧VU0と、この下限許容電圧VU0より低く電圧値下限VU1より高い停電検出レベル電圧VU2とを設定しておく。
そして、電動機運転中にPN間電圧検出手段4からの直流電圧の検出値VPNが、停電検出レベル電圧VU2より低くなった時に、電動機を設定した減速レートαd で下限許容電圧VU0を越えるまで減速し、その下限許容電圧VU0を越えた時に通常制御に復帰する電動機の停電時処理方法である。
【0016】
図2は、本発明の第1の発明の操作手順を示すフローチャートである。
直流電圧検出手段4により直流電圧VPNを検出する[ステップ201 ]。
この直流電圧VPNと停電検出レベル電圧VU2とを比較し[ステップ202 ]、直流電圧VPNが停電検出レベル電圧VU2より低い時[ステップ202 でyes ]フラッグ(flag) をオンにする[ステップ203 ]。
このフラッグがオンの場合、直流電圧VPNと電圧源が許容する最低限電圧が入力された時のPN間直流電圧VU0とを比較し[ステップ204 ]、PN間直流電圧検出値VPNがPN間直流電圧VU0を越えた場合[ステップ205 でyes ]に、フラッグをオフに設定し通常制御に復帰する作業を行い[ステップ206 ]、直流電圧VPNが電圧源が許容する最低限電圧が入力された時のPN間の直流電圧がVU0を越えない場合[ステップ205でNo]は、減速レートαd を設定し減速指令を与える[ステップ207 ]。
【0017】
その他、ステップ202 でNoのときは、ステップ204 に跳び、ここでもフラッグはオフであるから、ステップ204 もNoとなり、この操作は終了する。
ところで、減速レートαd は電動機のイナーシャおよび電動機にかかる負荷の大きさなどによって決められた値を予め設定しておく。
この方法による瞬停時の電圧の変動および電動機の速度を図3に示す。
図3(a) は瞬時停電時における直流電圧・PN間電圧の時間的推移図、図3(b)は図3(a) に対応する電動機の速度変化図である。
時点t31で停電が発生し、停電検出レベル電圧VU2以下まで低下し時点t32で検知し、電動機速度は時点t33から時点t35まで減速し、その間回生電力で直流電圧VPNは上昇を続け、時点t34で停電が解除して交流電源が平常に復帰し、時点t34から電圧上昇し時点t36で完全に電圧は復帰し、電動機は時点t35で加速に転じ時点t37で停電前速度に復帰する。
【0018】
本発明と比較のため従来方法[従来例1]による瞬停時の電圧の変動および電動機の速度を図4に示す。図4(a) は瞬時停電時における直流電圧・PN間電圧の時間的推移図、図4(b) は図4(a) に対応する電動機の速度変化図である。
ただし、この従来方法は本発明の図3の特性図に示した諸条件と同じくしてあるが、これには停電検出レベル電圧VU2の設定はない。
従来の手法では負荷の状態によって、減速による回生電力量が大きい場合に応答遅れなどの影響により、復帰と停電の処理を繰り返すことになったり[時点t44,時点t45]、場合によっては電圧が停電レベルまで落ちてしまい制御を続行出来ない場合がある。
【0019】
[実施の形態2]
次に、駆動体つまり電動機とその機械的負荷のイナーシャが大きい場合など、少しの減速で大きく回生する場合がある。
この場合は前述の方法だけでは、減速によって復帰レベルまで電圧が上昇するため、加減速を繰り返す問題点は改善されない。
これに対応するため、電圧源が許容する最低限電圧が入力された時のPN間直流電圧VU0と停電検出レベル電圧VU2の間に加減速を禁止して速度を一定にする[請求項1および5]。
本方式によるフローチャートを図5に示し、このときの電圧の変動および電動機の速度の変化を図6に示す。図6(a) は瞬時停電時における直流電圧・PN間電圧の時間的推移図、図6(b) は図6(a) に対応する電動機の速度変化図である。
【0020】
図5の流れ図は、ステップ505 までは図2 に等しく、ただステップ505 においてNoの場合に、ステップ506 においてPN間直流電圧検出値VPNが停電検出レベル電圧VU2より大きいか否かの判断を行い、yes であればステップ508 にて設定された減速レートで減速指令を受け、Noであればステップ509 にて減速レートは0にして減速指令加減速は禁止[図6(b) の時点t64→時点t67]となる。
電動機速度は負荷に良い滑らかな変化曲線を描いている。
【0021】
さらにまた、負荷が変動する場合などは、減速レートを最適な値に設定することができない。
これに対応するためには減速レート初期値α0を設定しておき、PN間直流電圧検出値VPNが停電検出レベル電圧の値VU2より低くなった場合に、
αd =α0 −K・(VU2−VPN) ……………………(1式)
により計算される減速レートαdを用いて減速する。Kは減速レートの変換ゲインであり、負荷の大きさ等によって決まる。これにより瞬停時の電圧の変動および電動機の速度は図7のようになる[請求項2および7]。このように、時点t72から時点t 76までの滑らかな変化曲線を辿ることになる。
なおこの操作手順のとき、図7(a) は瞬時停電時における直流電圧・PN間電圧の時間的推移図、図7(b) は図7(a) に対応する電動機の速度変化図である。
【0022】
[実施の形態3]
負荷が大きい場合、減速ゲインKを大きくする必要があるが、電動機の応答の遅れにより、停電により減速を開始するまでの応答遅れのためPN間直流電圧検出値VPNの減少が早く、これに伴い減速レートも大きく修正され、減速を開始したところでPN間直流電圧検出値VPNが、電圧源が許容する最低限電圧が入力された時のPN間直流電圧VU0を越えて電動機を加速し、急激にPN間直流電圧検出値VPNが下がり、再び大きなレートで減速をするということを繰り返す問題が出てしまうことがある。
このため、PN間直流電圧検出値VPNが停電検出レベル電圧VU2より低くなった時からの時間tUVを計測し、この時間tUVが停電を補償する設定時間tまで経っていなければ、PN間直流電圧検出値VPNが電圧源が許容する最低限電圧が入力された時のPN間直流電圧VU0を越えても、速度を一定に保つようにする[請求項3および8]。
【0023】
このフローチャートを図8に示す。
図8は逐次型の演算を行うとして、停電を保証する時間設定値に相当するカウント値を時間tUVを設定し、検出時に時間tUVを減算カウントして[ステップ802 ]、時間tUVが0でない場合[ステップ802 でyes ]は、PN間直流電圧検出値VPNが電圧源が許容する最低限電圧が入力された時のPN間直流電圧VU0を越えても、速度を一定に保つようにしている[ステップ802 →ステップ804(設定時間から1 を引いてから) →ステップ806 →ステップ807 →ステップ809 →ステップ 810 ]。
ステップ802 でNoのときは、ステップ803 に進み、PN間直流電圧検出値VPNが停電検出レベル電圧VU2より高ければ[ステップ803 でNo]ステップ806 でもNoであるから直ちにこの操作は終わるが、ステップ803 でPN間直流電圧検出値VPNが停電検出レベル電圧VU2より低ければ[ステップ803 でyes ]のときは、ステップ805 に進み、フラッグをオンにしかつ時間tUVは設定値のままでステップ806 へ行く。
【0024】
また、ステップ806 からステップ807 へ進み、PN間直流電圧検出値VPNが停電検出レベル電圧VU2より高ければ[ステップ807でNo]ステップ809 に行き、時間tUVが0より大きいか否かを判断し、yes であればステップ810 で減速レートを0にして加減速を禁止した制御を行い、Noであればステップ811 でさらにPN間直流電圧検出値VPNが下限許容電圧VU0より大きいかどうがを判断し、Noであればステップ810 の制御となり、yes であればステップ812 に移りフラッグをオフにして通常制御に復帰することにしている。
【0025】
[実施の形態4]
そしてまた応答遅れが大きい場合、上記手段よりもトルクを直接制御した方が効果的である[請求項4,5および9,10]。
上記手段の減速レートを修正する代わりに制御をトルク制御に切り替え、停電検出レベル電圧の値VU2とPN間直流電圧検出値VPNと適当なゲインKと回転方向を示すS( ω) を用いた(2式)、
Tr =−S( ω) ・K・(VU2−VPN)……………………(2式)
によって求まるトルク指令Tr を用いて制御を行えばよい[図示省略]。
ただし、S( ω) は負荷に対し電動機が正転するときは(+)符合となり、逆転するときは(−)符合をとることにする。
このようにして、本発明は負荷の状態の如何によって各種の制御手段を準備しており、あらゆる負荷の停電時の処理を円滑に行わせることができる。
【0026】
【発明の効果】
以上述べたように本発明によれば、電動機運転中の停電時に制御が不可能となるまでの時間を長く保つことができ、例え停電したとしても、速度が十分に落ちているため、その後の復電時に回路を破壊すること無く、安全に制御を再開するこができるという特段の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明が適用される電動機をインバータ駆動する汎用の制御回路の構成を示すブロック図
【図2】 図2は、本発明の第1の発明の操舵手順を示すフローチャート
【図3】 図2の方法による瞬停時の電圧の変動および電動機の速度を示し、
(a) は瞬時停電時における直流電圧・PN間電圧の時間的推移図、
(b) は図3(a) に対応する電動機の速度変化図
【図4】 従来方法[従来例1]による瞬停時の電圧の変動および電動機の速度を示し、(a) は瞬時停電時における直流電圧・PN間電圧の時間的推移図、
(b) は図4(a) に対応する電動機の速度変化図
【図5】 負荷のイナーシャが大きい場合などで少しの減速で大きく回生する場合の本発明によるフローチャート
【図6】 図5の操作手順のときの電圧の変動および電動機の速度の変化を示し、
(a) は瞬時停電時における直流電圧・PN間電圧の時間的推移図、
(b) は図6(a) に対応する電動機の速度変化図
【図7】 負荷が変動する場合などの本発明の瞬停時の電圧の変動および電動機の速度を示し、
(a) は瞬時停電時における直流電圧・PN間電圧の時間的推移図、
(b) は図7(a) に対応する電動機の速度変化図
【図8】 図7の場合の操作手順を示すフローチャート
【符号の説明】
1 交流電源
2 コンバータ
3 直流コンデンサ
4 PN間電圧検出手段
5 制御装置
6 インバータ
7 還流ダイオード
8 電動機
Claims (10)
- 交流電源からの供給電圧を直流電圧へ変換するコンバータ部と、変換された直流電圧を平滑化する直流コンデンサと、前記平滑化された直流電圧の大きさを検出する直流電圧検出手段と、前記平滑化された直流電圧をスイッチングし所要周波数の交流電圧へ変換するインバータ部と、前記インバータのスイチングのパターンを生成し電動機の駆動を制御する制御回路を備えた電動機の停電時処理方法において、
通常運転が可能な前記直流電圧の電圧値下限VU1と、電源として許容できる下限の電圧が入力された時の前記直流電圧の下限許容電圧VU0と、前記下限許容電圧VU0より低く前記電圧値下限VU1より高い停電検出レベル電圧VU2とを各々設定し、
前記電動機運転中に前記直流電圧検出手段からの前記直流電圧の検出値VPNが前記停電検出レベル電圧VU2より低くなった時に前記電動機を設定した減速レートαd で減速し、前記直流電圧の検出値V PN が前記下限許容電圧V U0 と前記停電検出レベル電圧V U2 との間では加減速を停止して、前記電動機の速度を一定とし、前記直流電圧の検出値V PN が前記下限許容電圧VU0を越えた時に通常制御に復帰することを特徴とする電動機の停電時処理方法。 - 前記直流電圧の検出値VPNが前記停電検出レベル電圧VU2より低くなった場合に、設定した減速レートの初期値α 0 と前記直流電圧の検出値V PN と前記停電検出レベル電圧V U2 と適当なゲインKを用いて、減速レートα d が
α d =α 0 −K・(V U2 −V PN )
で表されるレートで減速して前記電動機を制御し、
前記直流電圧の検出値VPNが前記下限許容電圧VU0を越えた時に通常制御に復帰することを特徴とする請求項1に記載の電動機の停電時処理方法。 - 前記直流電圧の検出値VPNが前記停電検出レベル電圧VU2より低くなった時からの時間t UV を計測し、前記直流電圧の検出値VPNが前記下限許容電圧VU0を越えた場合でも、設定した時間t内では加減速を停止し前記電動機の速度を一定に保つことを特徴とする請求項1に記載の電動機の停電時処理方法。
- 前記直流電圧の検出値VPNが前記停電検出レベル電圧VU2より低くなった場合に、回転方向を示す記号としてS ( ω ) を用いてトルク指令T r が
T r =−S ( ω ) ・K・(V U2 −V PN )
ただし、S ( ω ) は負荷に対し電動機が正転するときは(+)符合となり、逆転するときは(−)符合をとる、
で表されるトルク指令で前記電動機をトルク制御し、
前記直流電圧の検出値V PN が前記下限許容電圧V U0 を越えた時に通常制御に復帰することを特徴とする請求項1に電動機の停電時処理方法。 - 前記直流電圧の検出値VPNが、前記停電検出レベル電圧VU2 と前記直流電圧の下限許容電圧V U0 の間では、前記電動機へのトルク指令を零とすることを特徴とする請求項4に記載の電動機の停電時処理方法。
- 交流電源からの供給電圧を直流電圧へ変換するコンバータ部と、変換された直流電圧を平滑化する直流コンデンサと、前記平滑化された直流電圧の大きさを検出する直流電圧検出手段と、前記平滑化された直流電圧をスイッチングし所要周波数の交流電圧へ変換するインバータ部と、前記インバータのスイチングのパターンを生成し電動機の駆動を制御する制御回路を備えた電動機の制御装置において、
通常運転が可能な前記直流電圧の電圧値下限V U1 と、電源として許容できる下限の電圧が入力された時の前記直流電圧の下限許容電圧V U0 と、前記下限許容電圧V U0 より低く前記電圧値下限V U1 より高い停電検出レベル電圧V U2 とを各々設定し、
前記電動機運転中に前記直流電圧検出手段からの前記直流電圧の検出値V PN が前記停電検出レベル電圧V U2 より低くなった時に前記電動機を設定した減速レートα d で減速し、前記直流電圧の検出値V PN が前記下限許容電圧V U0 と前記停電検出レベル電圧V U2 との間では加減速を停止して、前記電動機の速度を一定とし、前記直流電圧の検出値V PN が前記下限許容電圧V U0 を越えた時に通常制御に復帰することを特徴とする電動機の制御装置。 - 前記直流電圧の検出値V PN が前記停電検出レベル電圧V U2 より低くなった場合に、設定した減速レートの初期値α 0 と前記直流電圧の検出値V PN と前記停電検出レベル電圧V U2 と適当なゲインKを用いて、減速レートα d が
α d =α 0 −K・(V U2 −V PN )
で表されるレートで減速して前記電動機を制御し、
前記直流電圧の検出値V PN が前記下限許容電圧V U0 を越えた時に通常制御に復帰することを特徴とする請求項6に記載の電動機の制御装置。 - 前記直流電圧の検出値V PN が前記停電検出レベル電圧V U2 より低くなった時からの時間t UV を計測し、前記直流電圧の検出値V PN が前記下限許容電圧V U0 を越えた場合でも、設定した時間t内では加減速を停止し前記電動機の速度を一定に保つことを特徴とする請求項6に記載の電動機の制御装置。
- 前記直流電圧の検出値V PN が前記停電検出レベル電圧V U2 より低くなった場合に、回転方向を示す記号としてS ( ω ) を用いてトルク指令T r が
T r =−S ( ω ) ・K・(V U2 −V PN )
ただし、S ( ω ) は負荷に対し電動機が正転するときは(+)符合となり、逆転するときは(−)符合をとる、
で表されるトルク指令で前記電動機をトルク制御し、
前記直流電圧の検出値V PN が前記下限許容電圧V U0 を越えた時に通常制御に復帰することを特徴とする請求項6に記載の電動機の制御装置。 - 前記直流電圧の検出値V PN が、前記停電検出レベル電圧V U2 と前記直流電圧の下限許容電圧V U0 の間では、前記電動機へのトルク指令を零とすることを特徴とする請求項9に記載の電動機の制御装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12421498A JP4154679B2 (ja) | 1998-04-18 | 1998-04-18 | 電動機の停電時処理方法とその制御装置 |
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