JP4154636B2 - 難燃性不織布 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は敷き布団の中芯あるいは敷布団の巻き綿、さらにはベッドパット、シート、掛け布団の中綿などに用いられ、難燃性を有する不織布に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、敷き布団の中芯やシートなどに用いられている硬綿は母材となる繊維として主にポリエステル短繊維、熱接着性の繊維として、低融点の熱可塑性樹脂の繊維あるいは芯部に高融点の熱可塑性樹脂、鞘部に低融点を持つ芯/鞘構造の繊維を用い熱接着により形成されている。しかし、熱接着することにより、風合いが硬くなる問題がある。
【0003】
この問題を解決するために低融点繊維などの熱接着繊維を使用せず、繊維の交絡により構造体を形成させ、厚みを20mm以上100mm以下とした敷布団などの中綿が開発されている。この構造体は繊維/繊維間静摩擦係数が0.2以下の繊維たとえばシリコーン系高分子で覆われている繊維を使用することにより製造される。この構造体はへたりが少なく良好な風合いを持っている。
【0004】
また、一般的に敷布団の巻き綿、ベッドパット、掛け布団の中綿としては主に羊毛、羽毛あるいはポリエステル短繊維が用いられている。
【0005】
現在ポリエステル短繊維に羽毛の風合いを持たせるために、表面にシリコーン系高分子を施している。この繊維を、巻き綿、ベッドパット、掛け布団に用い羽毛ライクの布団などに展開されている。
【0006】
しかし、一般的にシリコン加工綿は燃えやすく難燃性を付与することが困難である。したがって、シリコン加工綿を使用した上記敷き布団の中芯あるいは敷布団の巻き綿、さらにはベッドパット、シート、掛け布団の中綿で難燃を有するものはあまり提案されていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は敷き布団の中芯あるいは敷布団の巻き綿、さらにはベッドパット、シート、掛け布団の中綿などに用いられ、難燃性を有する不織布に関するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題を解決するために次の構成とするものである。すなわち、本発明は、以下のとおりである。
1.シリコン系樹脂が付与された合成繊維を少なくとも5重量%以上と変性アクリル系繊維を含有し、45°メセナミン法による難燃性の評価における炭化長が100mm以下、最大炭化長が120mm以下の難燃性を有することを特徴とする難燃性不織布。
2.前記の不織布を重ねあわせ、さらにニードルパンチにより機械交絡を付与し、その後の構造体の厚みを20mm以上100mm以下、密度を0.02g/cm3以上0.08g/cm3以下としたことを特徴とする請求項1記載の難燃性不織布。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明に適用される繊維において、加工によりシリコン系樹脂が付与される繊維はポリエステル繊維、ポリオレフィン系繊維、アクリル系繊維などの合成繊維を主体とにした繊維であるが、好ましくはポリエステル繊維である。
【0010】
さらに本発明に用いられる繊維は酸化チタンや抗菌剤、抗カビ剤などを練り込んだ繊維あるいは後加工により各種機能を付与した繊維を使用することもできる。
【0011】
本発明における難燃性不織布を構成する各繊維は、適度な嵩高性と軟らかい風合いを出すために繊度が1.5〜30デニール、好ましくは3〜20デニール、さらに好ましくは6〜18デニールであり、繊維長は10〜100mm、好ましくは50〜80mmであり、特にポリエステル短繊維が好適である。繊度が1.5デニール未満では嵩が出にくく、30デニール以上では風合いが硬くなる。また繊維長が10mmより短いと繊維間の交絡が悪く、構造体とし難く、100mmより長いと開繊性や製綿性が悪くなる傾向がある。
【0012】
不織布を構成する繊維は、嵩高性、風合い、圧縮に対する反発性あるいは製綿性をよくするために、機械捲縮を与えることが好ましく、繊維の製糸時に非対称冷却処理を施し、3次元捲縮化したものがより好ましい。捲縮数は5〜30個/インチであることが好ましく、より好ましくは10〜20個/インチである。捲縮度は5〜40%であることが好ましく、より好ましくは10〜35%である。捲縮数が5個/インチ以下、捲縮度が5%以下では開繊加工時に均一な開繊が行われず開繊ウエッブに斑が生じ易い。捲縮数が30個/インチ以上、捲縮度が40%以上ではカード開繊後の製品の風合いが悪くなる傾向がある。
【0013】
繊維の断面は、中実のほかに保温性を持たせるために中空繊維を用いても、異形断面を用いてもよい。
【0014】
本発明におけるシリコン樹脂が付与された合成繊維において、付与されるシリコン系樹脂としては、アミノ変性オルガノポリシロキサンやエポキシ変性オルガノポリシロキサンなどの変性シリコンとこれらと反応性の硬化剤などを主体としたものなどが挙げられる。シリコン系樹脂を付与する方法としては、油剤を付与する紡糸工程、延伸工程または綿の段階でシャワー方式や、ディップ方式などで付与し、乾燥、熱処理する方法など特に限定されない。
【0015】
本発明における変性アクリル系繊維とは、−CN基や−CONH2基などの極性基が架橋剤によって架橋され、かつ−COOH基が金属塩化されている変性アクリル系繊維であり、該繊維はたとえば、アクリル系繊維をヒドラジン架橋して窒素含有量を増加させ、残存ニトリル基を変性してカルボキシル基やアミド基を導入したものであり、該カルボキシル基としては酸型(H型)と、金属と結合した塩型の両方を備えているものが好ましい。
【0016】
金属塩の種類は、Na、Kなどのアルカリ金属、Ca、Mgなどのアルカリ土類金属、アルミニウムなどであるが、難燃性の点でカルボキシル基の少なくとも一部がCa、Mg、Alのうちの1種以上の塩であることが好ましい。
【0017】
不織布を構成するそれぞれの繊維の含有量は、シリコン系樹脂が付与された繊維を5重量%以上、好ましくは20重量%以上含有する。5重量%未満であれば風合いが硬くなり、羽毛ライクの効果がでにくい。また変性アクリル系繊維については難燃性を付与することが目的であり、難燃性が合格すれば含有量は特に限定はされない。
【0018】
不織布を形成後、さらにニードルパンチなどで交絡させることにより、洗濯後の綿の偏りなどを防ぐことができる。
【0019】
敷布団の巻き綿、ベッドパット、掛け布団の中綿に使用する場合、不織布構造体の厚みを20mm以上にすることが必要であり、また、敷布団の中芯、シートにしようする場合は、床付間などから厚みが必要となってくる。
【0020】
厚みを20mm以上にする製造方法は、まず解繊機(カード)により繊維をウエッブとし、ニードルパンチにより繊維を交絡させる。この時、目的とする厚みが得られない場合には、該ウエッブあるいはニードルパンチを付与する前のウエッブを複数枚重ね合わせ、更にニードルパンチにより交絡させる。厚みについてすでに記載のとおりベッドパットなどに用いる場合は20mm以下でも十分であるが、シートの中綿や敷布団の中芯などに用いる場合には20mm以下では床付感などの問題が出易い。100mmより厚くすることは可能ではあるが、コストと最終製品のメリットから考えると好ましくない。
【0021】
本発明における不織布の密度は0.02〜0.08g/cm3、好ましくは0.03〜0.05g/cm3である。0.02g/cm3未満では反発性が弱く、使用時の床付き感が問題となり、0.08g/cm3以上では構造体が硬く、また交絡させることが困難で、針折れなどの問題にもなる。
【0022】
【作用】
ポリエステル系難燃性繊維は一般に燃焼する場合、繊維が溶融し、燃焼点が落下し、炎が広がりにくく、結果として該繊維使用の構造体が燃え難くなる。しかし、該繊維とシリコン加工を施した繊維とを混用した構造体では、ポリエステル系繊維が溶融し、落下するまでに炎がシリコンを伝って燃え広がり難燃の効果がなくなる。一方、本発明において使用される変性アクリル系繊維は高架橋体であり、燃焼させても溶融することなく炭化するため、炎が非常に燃え広がりにくくなり、シリコン加工を施した繊維を混用しても構造体としての難燃効果が発揮される。
【0023】
【実施例】
次に本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。本発明に記載した特性の測定法は次の通りである。
(45°メセナミン法)
平成9年3月財団法人日本防炎協会発行「防炎製品」の認定関係資料集P67防炎製品の性能試験基準に記載の詰物類に関する45°メセナミンバスケット法に準じて測定した。ただし、試験体はそれぞれ不織布の状態で行った。
実施例
【0024】
まず実施例に使用した各繊維について説明する。
(シリコン系樹脂が付与された繊維:繊維A)
6デニール、カット長64mm、捲縮数10個/インチ、捲縮度23%、中空率35%のポリエステル(PET)繊維に市販のジメチルポリシロキサンを主成分とするシリコーン樹脂液を噴霧器で均一に付着させ、熱処理により固着させた。
【0025】
(シリコン系樹脂で覆われている繊維:繊維B)
2.5デニール、カット長64mm、捲縮数10個/インチ、捲縮度23%、中空率35%のポリエステル(PET)繊維に市販のジメチルポリシロキサンを主成分とするシリコン樹脂液を噴霧器で均一に付着させ、熱処理により固着させた。
【0026】
(変性アクリル系繊維:繊維C−1及びC−2)
アクリロニトリル(AN)/アクリル酸メチル(MA)=90/10(重量比)の単繊維繊度1.5d、カット長52mmの原料繊維を得たのち、該繊維を22%ヒドラジン水溶液による100℃×5時間処理及び10%NaOH水溶液による90℃×2時間処理を施した後、水洗、1N塩酸水溶液処理及び水洗を実施してカルボキシル基がH型になった繊維を得た。この繊維をCa(OH)2水溶液で60℃×30分の処理を施し、Ca塩型/H型カルボキシル基当量比が2.5/1.0の変性アクリル系繊維(C−1)を得た。またCa(OH)2水溶液処理に代えて、NaOH水溶液処理した変性アクリル系繊維(C−2)も得た。
【0027】
(難燃性ポリエステル繊維:繊維D)
6デニール、カット長64mm、フェニルホスホン酸誘導体が共重合されてリン原子を5000ppm含有した難燃性ポリエステル(PET)繊維。
【0028】
(一般ポリエステル繊維:繊維E)
15デニール、カット長64mm、捲縮数10個/インチ、捲縮度23%、中空率35%のポリエステル(PET)繊維。
【0029】
【表1】
Figure 0004154636
【0030】
【表2】
Figure 0004154636
【0031】
【発明の効果】
本発明において、布団の中綿、ベッドパットなどに好適で、かつ難燃性を有する不織布を得ることができる。

Claims (2)

  1. シリコン系樹脂が付与された合成繊維を20〜70重量%と変性アクリル系繊維を30〜40重量%とを少なくとも含有し、45°メセナミン法による難燃性の評価における炭化長が100mm以下、最大炭化長が120mm以下の難燃性を有することを特徴とする難燃性不織布。
  2. 前記の不織布を重ねあわせ、さらにニードルパンチにより機械交絡を付与し、その後の構造体の厚みを20mm以上100mm以下、密度を0.02g/cm以上0.08g/cm以下としたことを特徴とする請求項1記載の難燃性不織布。
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