JP2013177701A - 混綿詰め綿 - Google Patents

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Abstract

【課題】
本発明は、嵩高性及び嵩高回復性を有しながら、柔軟性に富み、体に沿いやすく、軽量で、保温特性に優れる、掛け布団等の寝装寝具やダウンジャケット等の用途に好適に用いられる混綿詰め綿を提供する。
【解決手段】
本発明の混綿詰め綿は、詰め綿用混合原綿の総質量に対し20〜84質量%の割合で単繊維繊度が0.5dtex以上3.0dtex未満の細短繊維Aと、10〜40質量%の割合で単繊維繊度が5.0dtex以上10.0dtex未満の中空太短繊維Bと、5〜30質量%の割合で単繊維繊度が10.0dtex以上30.0dtex未満の中空極太短繊維Cと、1〜20質量%の割合で単繊維繊度が1.0dtex以上5.0dtex未満の熱接着性短繊維Dとが、混合されてなることを特徴とする詰め綿用混合原綿である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、嵩高性及び嵩高回復性を有しながら、柔軟性に富み、体に沿いやすく、軽量で、保温特性に優れる、掛け布団等の寝装寝具やダウンジャケット等の用途に好適に用いられる混綿詰め綿、およびそのための詰め綿用混合原綿に関するものである。
古来より木綿等の天然繊維や羽毛などが敷き布団、掛け布団および枕等の寝装寝具用の保温性クッション材
(詰め綿)として利用されて来た。しかし、木綿は重く、嵩高性に優れておらず、体に沿いにくく、かつ圧縮後の回復率も低いという問題がある。また、羽毛を詰め綿として用いた羽毛布団は、風合いに富み、軽量で、保温性に優れ、体に沿いやすく、嵩高性に優れ、そして圧縮後の回復率の高いことが知られているが、羽毛を得るためには、水鳥を多く飼育しなければならず、その結果、多量の飼料を必要とするばかりか、水鳥の排泄物による水質汚染、または感染症の発生とその拡散という問題が生じている。また、羽毛を詰め綿として使用できるようにするにためには、採毛、選別、消毒、脱脂および布団詰めなどの多くの工程を経る必要があり、かつ、羽毛が舞い上がるという点でも作業が繁雑になり、結果、羽毛を使った寝装寝具の価格は高くなる。
また、詰め綿の素材としてポリエステル原綿も用いられるが、ポリエステル原綿は、安価で、軽量かつ嵩高性に優れているものの、体に沿いにくく、そして圧縮後の回復率が低いという問題があった。
そこで、合成繊維原綿に嵩高性を付与する試みがなされている。例えば、繊維構造体を構成するマトリックス及び熱接着性短繊維の両方の繊維表面にポリエーテル・エステル系ブロック共重合体を主成分とする表面処理剤を特定量付着させることにより、剛直性と弾力性を向上させた硬綿構造体が提案されている(特許文献1参照)。しかしながら、剛直性が高いが為に柔軟性には欠けており、掛け布団やジャケット等の体への沿い易さが求められる用途には不向きである。
また別に、単繊維繊度1.5デニール以下の繊維からなる層と単繊維繊度が2.5〜15デニールの繊維からなる層とが積層されてなる詰め綿が提案されている(特許文献2参照)が、単繊維繊度の細い繊維の層(ウェブ)と単繊維繊度の太い繊維の層(ウェブ)を積層しているだけであるので、羽毛のような優れた圧縮回復性とすることはできない。また、異なる繊度の繊維が絡み合っていないので、2種類の異なる繊度の繊維を用いていても嵩高性を高める効果がほとんどない。
さらに単繊維繊度の異なる細繊度短繊維と中空太短繊維と熱接着性短繊維からなり、ポリキシロサンが付与された繊維からなる詰め綿が提案され(特許文献3参照)、嵩高性及び圧縮回復性を高めているが、これも柔軟性については不十分であった。
以上のような従来技術では、嵩高性や圧縮回復性を高めることはできたが、柔軟性については不十分であり、嵩高性を保持しながらも体に沿いやすい優れた特性を備えるものではなかった。
特許第4043492号 特公昭63−23797号 特開2011−202302号
そこで本発明の目的は、前述した従来技術における問題点を解決し、嵩高性及び嵩高回復性を有しながら、柔軟性に富み、体に沿いやすく、軽量で、保温特性に優れる、掛け布団等の寝装寝具やダウンジャケット等の衣料品などに好適に用いられる詰め綿を製造することができる詰め綿用混合原綿及び詰め綿を提供することにある。
上述した目的を達成するために、本発明は次の構成を有するものである。
(1)詰め綿用混合原綿の総質量に対し20〜84質量%の割合で単繊維繊度が0.5dtex以上3.0dtex未満の細短繊維Aと、10〜40質量%の割合で単繊維繊度が5.0dtex以上10.0dtex未満の中空太短繊維Bと、5〜30質量%の割合で単繊維繊度が10.0dtex以上30.0dtex未満の中空極太短繊維Cと、1〜20質量%の割合で単繊維繊度が1.0dtex以上5.0dtex未満の熱接着性短繊維Dとが、混合されてなることを特徴とする詰め綿用混合原綿。
(2)細短繊維A、中空太短繊維B及び中空極太短繊維Cの少なくともいずれか1種にポリシロキサンが該繊維に対して0.1〜3.0質量%の範囲で付着していることを特徴とする(1)記載の詰め綿用混合原綿。
(3)細短繊維A及び/又は中空太短繊維B及び/又は中空極太短繊維Cが、ポリエステル、ポリアミド、ポリオレフィン、もしくはそれらの共重合体からなることを特徴とする(1)又は(2)に記載の詰め綿用混合原綿。
(4)(1)〜(3)のいずれかに記載の詰め綿用混合原綿が加熱処理されてなる詰め綿であって、細短繊維A及び/又は中空太短繊維B及び/又は中空極太短繊維Cどうしが、部分的に熱接着性短繊維Dにより接着されていることを特徴とする詰め綿。
本発明によれば、嵩高性及び嵩高回復性を有しながら、柔軟性に富み、体に沿いやすく、軽量で、保温特性に優れる、掛け布団等の寝装寝具やダウンジャケット等の衣類などに好適に用いられる詰め綿用混合原綿及び詰め綿が得られる。
初期嵩高の測定方法の説明図。 初期嵩高、圧縮嵩高および回復嵩高の測定方法の説明図。
本発明の詰め綿用混合原綿は、詰め綿用混合原綿の総質量に対し20〜84質量%の割合で単繊維繊度が0.5dtex以上3.0dtex未満の細短繊維Aと、10〜40質量%の割合で単繊維繊度が5.0dtex以上10.0dtex未満の中空太短繊維Bと、5〜30質量%の割合で単繊維繊度が10.0dtex以上30.0dtex未満の中空極太短繊維Cと、1〜20質量%の割合で単繊維繊度が1.0dtex以上5.0dtex未満の熱接着性短繊維Dとを含み、これらが合計で100質量%になるように混合されてなる詰め綿用混合原綿である。
本発明の詰め綿用混合原綿の柔らかさ及び風合いを高めるためには、単繊維繊度の細い糸(細単繊維A)を混綿し、柔軟性を高めることが必要である。また、詰め綿の保温性は、構成する繊維によって形成される微細な断熱性に優れる空気層により保持されるものであるため、保温性を向上させるためにはその微細空気層の数をより多く形成することが必要であるが、本発明の詰め綿用混合原綿も細単繊維Aによって微細空気層を形成し、高い保温性が追加される。
また、嵩高性を高めるためには、単繊維繊度の太い綿(中空太短繊維B)を混綿し、剛性を高めることが必要である。また、使用によるヘタリが起こると微細空気層が減少し、保温性の低下を招くため、嵩高性同様に単繊維繊度の太い繊維の混綿が必要となる。しかし、単繊維繊度の太い綿が多く含まれた詰め綿は、優れた嵩高性を示すが、柔軟性が低下し、体に沿いにくい傾向があるため、本発明においては、中空太短繊維Bの割合を押さえながら、さらに中空極太短繊維Cを少量加えることで、柔軟性と嵩高性が両立することができる。
これに、熱接着性短繊維Dを加え、低融点樹脂の融点以上の温度で熱処理することにより、細短繊維A及び/又は中空太短繊維B及び/又は中空極太短繊維Cどうしが、部分的に熱接着性短繊維Dにより接着され、繊維間の絡みを抑制し、繰り返し圧縮されてもヘタリが小さく圧縮回復性に優れた詰め綿とすることができる。
本発明の詰め綿用混合原綿は、細短繊維Aと中空太短繊維B、中空極太短繊維C、熱接着性短繊維Dとの混合割合を後述する特定の割合の範囲内とすることが必要であり、これによって詰め綿にした際の柔らかさ、風合いおよび保温性が向上し、嵩高性が維持される。
さらに、詰め綿の圧縮性と回復性を高めるため、繊維表面にポリシロキサンを含む油剤を付与することにより、平滑性を高め、繊維間の摩擦を軽減して移動しやすく、さらには圧縮時に繊維同士が絡むことによるフェルト化を防ぐことができる。
本発明の詰め綿用混合原綿を構成する細短繊維Aと中空太短繊維B、中空極太短繊維C、熱接着性短繊維Dは、ポリエステル、ポリアミド、ポリオレフィン、ポリフェニレンサルファイド等からなる繊維であることが好ましい。リサイクル性を考慮する場合、いずれもポリエステルからなる繊維であることが好ましい。用いられるポリエステルとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレートおよびそれら共重合体等が挙げられる。特に好ましいポリエステルは、ポリエチレンテレフタレートである。ポリアミドとしては、ポリカプラミド(ナイロン6)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ナイロン66)、ポリテトラメチレンアジパミド(ナイロン46)、ポリウンデカナミド(ナイロン11)、ポリラウロラクタミド(ナイロン12)等の脂肪族ポリアミドおよびこれらの共重合体等が挙げられる。ポリオレフィンとしては、ポリプロピレンおよびポリエチレンおよびこれらの共重合体等が挙げられる。ポリフェニレンサルファイドとしては、ホモポリマーまたはp−フェニレンサルファイド単位とm−フェニレンサルファイド単位の両者を有する共重合体等が挙げられる。
また、廃棄処分時の環境負担軽減のためには、生分解性のポリマーからなる繊維を用いることもできる。生分解性のポリマーとしては、例えば、ポリ乳酸、ポリエチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネートアジペート、ポリブチレンサクシネートカーボネート、ポリブチレンアジペートテレフタレートおよびポリエチレンテレフタレートサクシネートまたはこれらの共重合体などが挙げられる。これら以外の生分解性共重合体としては、例えば、ポリエステルアミド系共重合体や芳香族系ポリエステルを、生分解性を有するように改質された共重合体でも良い。
ポリエステル系の熱接着性短繊維Dの場合には、低融点樹脂として、ポリエチレンテレフタレートやポリブチレンテレフタレートに、イソフタル酸、アジピン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、セバシン酸などを共重合させてなる低融点ポリエステルが用いられる。
本発明において、細短繊維Aの単繊維繊度は0.5dtex以上3.0dtex未満であり、好ましくは0.5dtex以上2.0dtex未満である。0.5dtex未満では嵩高性が低くなり、3.0dtexを超えると詰め綿用混合原綿の柔軟性が低くなる。その断面は丸断面でも異形断面でも良いが、好ましくは丸断面である。また、細短繊維Aの質量比は詰め綿用混合原綿の総質量に対して20〜84質量%であり、好ましくは50〜80質量%である。20質量%未満では詰め綿用混合原綿の柔軟性や保温性が得られず、84質量%を超えると嵩高性が低くなる。細短繊維Aの長さは、好ましくは10〜60mmであり、より好ましくは30〜50mmである。
本発明において、中空太短繊維Bの単繊維繊度は5.0dtex以上10.0dtex未満であり、好ましくは5.0dtex〜8.0dtexである。その断面は丸断面でも異形断面でも良い。また、中空太短繊維Bの質量比は詰め綿用混合原綿の総質量に対して10〜40質量%であり、好ましくは15〜35質量%である。中空太短繊維Bの長さは、好ましくは30〜90mmであり、より好ましくは50〜80mmである。
本発明において、中空極太短繊維Cの単繊維繊度は10.0dtex以上30.0dtex未満であり、好ましくは12.0dtex〜20.0dtexである。その断面は丸断面でも異形断面でも良い。また、中空極太短繊維Cの質量比は詰め綿用混合原綿の総質量に対して5〜30質量%であり、好ましくは5〜20質量%である。中空極太短繊維Cの長さは、好ましくは30〜90mmであり、より好ましくは50〜80mmである。
本発明では、繊度の異なる2種類の中空繊維を用いることで柔軟性と嵩高性を両立させているため、上記の中空太短繊維Bと中空極太短繊維Cの繊度範囲及び質量比率を外れた場合、柔軟性または嵩高性が低下する。
混綿詰め綿の嵩高性を高めるために、本発明の詰め綿用混合原綿に用いられる中空太短繊維B及び中空極太短繊維Cは、中空率が20〜50%であることが好ましい。この中空率は、繊維横断面拡大写真によって、中空部分を含めた繊維断面の全面積に対する中空部分面積の割合を算出し、%で表示することができる。なお、本発明において、中空とは、繊維横断面において、繊維外形内部に空洞部を有することをいう。空洞部は、繊維中心に位置していても良いし、中心からずれて位置する偏心でも良いが、好ましくは繊維中心に位置するのが良い。さらには、空洞部の断面形状は、丸形や多角形等のいずれの形状でも良いが、丸形が好ましい。
また、本発明で用いられる中空太短繊維B及び中空極太短繊維Cは、紡糸時の片方(片側)急冷による非対称構造の中空繊維とすることにより、あるいは、少なくとも2種のポリマーからなるサイドバイサイド構造の中空繊維とすることにより、繊維に自己捲縮性を与えた中空繊維を用いることもできる。このようにすると、捲縮性がより高められ、より繊維間同士の反発が強くなり、嵩高性をより高くすることができる。
本発明において、熱接着性短繊維Dの単繊維繊度は1.0dtex以上5.0dtex未満である。1.0dtex未満では嵩高性が低くなり、5.0dtexを超えると詰め綿用混合原綿の柔軟性が得られない。その断面は丸断面でも異形断面でも良い。また、熱接着性短繊維Dの質量比は詰め綿用混合原綿の総質量に対して1〜20質量%であり、好ましくは5〜20質量%である。5質量%未満では接着面が不足しヘタリ易くなり、20質量%を超えると詰め綿用混合原綿の柔らかさが得られない。熱接着性短繊維Dの長さは、好ましくは20〜80mmであり、より好ましくは30〜65mmである。
本発明において、熱接着性短繊維Dは、繊維表面の少なくとも一部が低融点樹脂からなる繊維であって、その低融点樹脂の融点以上に加熱した場合に接着機能を発揮する繊維である。この熱接着性短繊維Dの代表例は、低融点樹脂を鞘とする芯鞘型繊維であるが、低融点樹脂が繊維表面の一部を構成する複合構造の繊維を用いることもできる。
本発明の詰め綿用混合原綿が、細短繊維Aと中空太短繊維Bと中空極太短繊維Cと熱接着性短繊維Dの4種の短繊維からなる場合、それらの全質量は通常併せて100質量%であるが、本発明の詰め綿用混合原綿において、前記4種の短繊維以外の他の繊維が混入されていても良い。
本発明の詰め綿用混合原綿において、細短繊維Aと中空太短繊維B、中空極太短繊維Cの少なくともいずれか1種には、繊維間の滑性を高めるために、ポリシロキサンを各繊維それぞれの質量に対して好ましくは0.1〜3質量%、より好ましくは0.3〜1質量%で付着させる。これにより、繊維間の滑性が高くなり、詰め綿を圧縮した後の回復率が高くなる。0.1質量%未満では繊維間の滑性が得られず、3質量%を超えると工程通過性が悪化する等の懸念が高まる。
ポリシロキサンとしては、例えば、アミノ変性シリコーンなどを使用することができる。繊維にポリシロキサンを付着させるためには、ポリシロキサンを含む油剤を付与すればよい。この油剤には、ポリシロキサンの他に、リン酸系化合物、脂肪族化合物およびハロゲン系化合物を含むことが好ましく、さらには、酸化防止剤、防燃剤および静電防止剤を含んでいることが好ましい。
このポリシロキサンを含む油剤は、本発明で用いられる短繊維を製造する工程において、トウをカットする直前において付与されることが好ましいが、トウをカットした後の短繊維(原綿)に油剤を付与し、乾燥させても良い。その油剤付与の際には、ポリシロキサンの濃度を好ましくは1〜10質量%とした油剤水溶液に調製して繊維に付与し、その後任意の温度で乾燥すれば良い。
本発明において、細短繊維Aと中空太短繊維B、中空極太短繊維C、熱接着性短繊維Dとを混合して詰め綿用混合原綿を製造する方法としては、例えば、各々の短繊維を積層して開繊機を通過させた後に、風送及び/又はカード機で混ぜる方法を採用することができる。また、それら短繊維とする前のトウ同士を重ねて同時にカットすることで混合させた後、開繊機を通過させ、風送及び/又はカード機で混ぜる方法を採用してもよい。
このようにして得られる詰め綿用混合原綿は、熱接着性短繊維Dの表面の低融点樹脂の融点以上の温度で加熱処理され、細短繊維A及び/又は中空太短繊維B及び/又は中空極太短繊維Cどうしが部分的に、熱接着性短繊維Dにより接着されて、詰め綿が製造される。この熱処理は任意の段階で行えばよい。
本発明の混綿詰め綿は、嵩高性及び嵩高回復性を有しながら、柔軟性に富み、体に沿いやすく、軽量で、保温特性に優れる、掛け布団等の寝装寝具やダウンジャケット等の衣類などに好適に用いられる。
次に本発明の詰め綿用混合原綿の典型的な製造方法について詳述する。
細短繊維Aと中空太短繊維Bと中空極太短繊維Cと熱接着性短繊維Dは、所望の単繊維繊度や所望の断面形状となるような条件を採用すれば、ポリエステル等の熱可塑性短繊維の通常の製糸方法によって製造することができる。
細短繊維Aの製造の場合は、例えば、ポリエステルを溶融し、孔径0.2〜0.4mmの吐出孔を550〜1300孔有する紡糸口金を通して、融点よりも20〜40℃高い紡糸温度で溶融紡糸し、口金から紡糸された繊維に、10〜25℃の温度の空気を40〜100m/分の流れで吹き付けて冷却させた後、紡糸油剤を付与し、引き取り速度900〜1500m/分で一旦、缶に納めることにより未延伸糸トウを得る。
次いで、得られた未延伸糸トウを2.5〜3.5倍の延伸倍率で、温度80〜95℃の液浴を用いて1段延伸を施し、クリンパーを用いて好ましくは7〜20山/25mmの機械捲縮を付与し、アミノ変性シリコーン等のポリシロキサンが濃度1〜10質量%で含まれた油剤水溶液をスプレーで付与し、80〜165℃の温度で15〜30分間乾燥し、長さ10〜60mmに切断して、単繊維繊度が0.5dtex以上3.0dtex未満の短繊維を製造することができる。なお、上記の機械捲縮とは、二次元のジグザク(山谷)な捲縮である。
また、中空太短繊維Bの製造の場合は、例えば、ポリエステルを溶融し、中空繊維用吐出孔(例えば、複数のスリットを円周上に並べた吐出孔)を90〜200孔有する紡糸口金を通して、融点よりも20〜40℃高い紡糸温度で中空部が形成されるように溶融紡糸し、口金から紡糸された繊維に、10〜25℃の温度の空気を100〜180m/分の流れで吹き付けて冷却させた後、紡糸油剤を付与し、引き取り速度1000〜1800m/分で一旦、缶に納めることにより未延伸糸トウを得る。
次いで、得られた未延伸糸トウを2.5〜3.5倍の延伸倍率で、温度80〜100℃の液浴を用いて1段延伸を施し、クリンパーを用いて好ましくは5〜10山/25mmの構造差捲縮または/および機械捲縮を付与し、アミノ変性シリコーン等のポリシロキサンが濃度1〜10質量%で含まれた油剤水溶液をシャワーで付与し、80〜165℃の温度で5〜30分間乾燥し、長さ30〜90mmに切断して、単繊維繊度が5.0dtex以上10.0dtex未満の中空太短繊維を製造することができる。なお、上記の機械捲縮とは、二次元のジグザク(山谷)な捲縮であり、上記の構造差捲縮とは、三次元のスパイラル状(バネ状)の捲縮である。
また、中空極太短繊維Cの製造の場合は、例えば、ポリエステルを溶融し、中空繊維用吐出孔(例えば、複数のスリットを円周上に並べた吐出孔)を90〜200孔有する紡糸口金を通して、融点よりも20〜40℃高い紡糸温度で中空部が形成されるように溶融紡糸し、口金から紡糸された繊維に、10〜25℃の温度の空気を100〜180m/分の流れで吹き付けて冷却させた後、紡糸油剤を付与し、引き取り速度1000〜1800m/分で一旦、缶に納めることにより未延伸糸トウを得る。
次いで、得られた未延伸糸トウを2.5〜3.5倍の延伸倍率で、温度80〜100℃の液浴を用いて1段延伸を施し、クリンパーを用いて好ましくは5〜10山/25mmの構造差捲縮または/および機械捲縮を付与し、アミノ変性シリコーン等のポリシロキサンが濃度1〜10質量%で含まれた油剤水溶液をシャワーで付与し、80〜165℃の温度で5〜30分間乾燥し、長さ30〜90mmに切断して、単繊維繊度が10.0〜30.0dtexの中空太短繊維を製造することができる。
また、熱接着性短繊維Dの製造の場合は、例えば、鞘の低融点ポリエステルと、芯の通常のポリエステルとをそれぞれ溶融し、芯鞘型複合構造となる吐出孔を200〜600孔有する芯鞘型紡糸口金を通して所定の紡糸温度にて溶融紡糸し、口金より紡糸された繊維に、10〜25℃の空気を50〜100m/分の流れで吹き付けて冷却させた後、紡糸油剤を付与し、引き取り速度900〜1500m/分で一旦、缶に納めることで未延伸糸トウを得る。
次いで、得られた未延伸糸トウを2.5〜3.5倍の延伸倍率にて、温度80〜95℃の液浴を用いて1段延伸を施し、クリンパーを用いて好ましくは7〜15山/25mmの機械捲縮を付与し、40〜60℃の温度で15〜30分乾燥し、長さ10〜76mmに切断して、単繊維繊度が1.0〜5.0dtexの熱接着性短繊維を製造することができる。
また、混綿詰め綿を構成する繊維、すなわち細短繊維Aと中空太短繊維Bと中空極太短繊維Cのうち、少なくとも1種の繊維に、銀、カルシウムまたは銅を含む油剤成分を、好ましくは質量比0.1〜1.0質量%の範囲で付与することにより、抗菌、防かび、抗ウイルス、消臭および防臭性能を有する混綿詰め綿とすることができる。
ここで用いられる油剤成分に含まれる銀、カルシウムまたは銅としては、例えば、リン酸カルシウム・ハイドロオキサイトからなる直径1〜50μm粒子に、銀または銅の酸化化合物や、塩化化合物、窒素化合物、アミノ化合物および配位化合物、または他の金属配位化合物を含む粒子を固着させたものが挙げられ、これらをリン酸系水溶剤に分散させて繊維に付与し、繊維表面に付着させればよい。
この場合、例えば、銀、カルシウムまたは銅を含む油剤成分を、ポリシロキサンを含む油剤に混ぜて繊維に同時に付与することができる。また、各々油剤を独立して前後に個別に付与することもできる。具体的に、ポリシロキサンを含む油剤を付与後に銀等を含む油剤を付与しても良く、または銀等を含む油剤を付与後にポリシロキサンを含む油剤を付与しても良い。
次いで、得られた細短繊維A、中空太短繊維B、中空極太短繊維C、熱接着性短繊維Dを積層して開繊機を通過させた後に、風送及び/又はカード機で混ぜて詰め綿用混合原綿を得る。
このようにして得られた詰め綿用混合原綿は、熱接着性短繊維Dの表面の低融点ポリエステルの融点以上の温度で加熱処理され、細短繊維A及び/又は中空太短繊維B及び/又は中空極太短繊維Cどうしが部分的に、熱接着性短繊維Dにより接着されて、詰め綿が得られる。
本発明の詰め綿用混合原綿及び詰め綿について、以下の実施例を用いて詳細に説明する。
詰め綿用混合原綿物性及び詰め綿特性の測定は以下の方法により行った。
(単繊維繊度の測定)
JIS L1015:2010に準じて原綿の単繊維繊度を測定した。
(初期嵩高の測定)
図1(a)に示す底辺200mm角の嵩高変化確認用透明箱1の中に、図1(b)に示すように、測定用サンプル詰め綿2を16g入れ、次いで、図2(a)に示すように、サンプル詰め綿2の上に初期荷重0.094g/cmの板3を載せ、1分後のサンプル詰め綿2の厚みを測定し、初期嵩高4(mm)とした。
(圧縮嵩高の測定)
初期嵩高を測定した後、図2(b)に示すように、9.906g/cmの荷重5を板3の上に載せて、合計10.0g/cmの荷重をサンプル詰め綿2にかけた状態とし、1分後のサンプル詰め綿2の厚みを測定し、圧縮嵩高6(mm)とした。
(圧縮率の算出)
次式により圧縮率を求めた。
圧縮率(%)=[(初期嵩高−圧縮嵩高)/初期嵩高]×100
(回復嵩高の測定)
圧縮嵩高を測定した後、図2(c)に示すように荷重9.906g/cmの荷重5を外し、0.094g/cmの板3のみの荷重状態とし、10分後のサンプル詰め綿2の厚みを測定し、回復嵩高(mm)7とした。
(回復率の算出)
次式により回復率を求めた。
回復率(%)=[(回復嵩高−圧縮嵩高)/(初期嵩高−圧縮嵩高)]×100。
(剛軟度の測定)
JIS L1096:2010に準じて詰め綿の剛軟度(mN・cm)を測定した。
(clo値の測定)
JIS L1096:2010に準じて詰め綿のclo値を測定した。
(実施例1)
ポリエチレンテレフタレートを溶融し、孔径0.3mmの丸断面吐出孔を930孔有する紡糸口金を通して紡糸温度285℃で溶融紡糸し、口金から紡糸された繊維に、20℃の温度の空気を50m/分の流れで吹き付けて冷却させた後、非イオン系の紡糸油剤を付与し、引き取り速度1500m/分で一旦、缶に納めることにより未延伸糸トウを得た。次いで、得られた未延伸糸トウを2.85倍の延伸倍率で、温度90℃の液浴を用いて1段延伸を施し、クリンパーを用いて18山/25mmの機械捲縮を付与し、ポリシロキサンが8質量%含まれた油剤水溶液をスプレーで付与し、145℃の温度で20分乾燥し、長さ38mmに切断して単繊維繊度が1.3dtexで繊維長が38mm、ポリシロキサン付着量が0.5質量%の丸断面の細短繊維Aの原綿(a1)を製造した。
また、ポリエチレンテレフタレートを溶融し、中空繊維用吐出孔(スリット幅0.1mmのスリット3つが円周上に配置されている吐出孔)を180孔有する紡糸口金を通して、紡糸温度275℃で中空部が形成されるように溶融紡糸し、口金から紡糸された繊維に、20℃の温度の空気を130m/分の流れで吹き付けて冷却させた後、非イオン系の紡糸油剤を付与し、引き取り速度1655m/分で一旦、缶に納めることで未延伸糸トウを得た。次いで、得られた未延伸糸トウを2.67倍の延伸倍率で、温度90℃の液浴を用いて1段延伸を施し、クリンパーを用いて構造差捲縮および機械捲縮を7山/25mm付与し、ポリシロキサンが2質量%含まれた油剤水溶液をスプレーで付与し、145℃の温度で10分乾燥し、長さ64mmに切断して、単繊維繊度が6.6dtexで繊維長が64mm、ポリシロキサン付着量が0.2質量%、中空率30%の中空丸断面の中空太短繊維Bの原綿(b1)を製造した。
また、ポリエチレンテレフタレートを溶融し、中空繊維用吐出孔(スリット幅0.1mmのスリット3つが円周上に配置されている吐出孔)を92孔有する紡糸口金を通して、紡糸温度275℃で中空部が形成されるように溶融紡糸し、口金から紡糸された繊維に、20℃の温度の空気を160m/分の流れで吹き付けて冷却させた後、非イオン系の紡糸油剤を付与し、引き取り速度1655m/分で一旦、缶に納めることで未延伸糸トウを得た。次いで、得られた未延伸糸トウを2.65倍の延伸倍率で、温度90℃の液浴を用いて1段延伸を施し、クリンパーを用いて構造差捲縮および機械捲縮を9山/25mm付与し、ポリシロキサンが2質量%含まれた油剤水溶液をスプレーで付与し、145℃の温度で10分乾燥し、長さ64mmに切断して、単繊維繊度が14.4dtexで繊維長が64mm、ポリシロキサン付着量が0.2質量%、中空率35%の中空丸断面の中空太短繊維Cの原綿(c1)を製造した。
さらにまた、熱接着性短繊維Dとして、芯鞘繊維用吐出孔を286孔有する紡糸口金を使用し、イソフタル酸共重合体からなる低融点ポリエステル(融点120℃)を鞘とし、ポリエチレンテレフタレートを芯とする芯鞘型複合繊維(芯と鞘との複合比50:50)を、次の方法で製造した。
低融点ポリエステルとポリエチレンテレフタレートとをそれぞれ溶融し、芯鞘型複合構造となる吐出孔を286孔有する芯鞘型紡糸口金を通して紡糸温度280℃にて溶融紡糸し、口金より紡糸された繊維を20℃の空気を60m/分の流れで吹き付けて冷却させた後、非イオン系の紡糸油剤を付与し、引き取り速度1260m/分で一旦、缶に納めることで未延伸糸トウを得る。次いで、得られた未延伸糸トウを3.20倍の延伸倍率にて、温度80℃の液浴を用いて1段延伸を施し、クリンパーを用いて10山/25mmの機械捲縮を付与し、55℃の温度で20分乾燥し、長さ38mmに切断して、単繊維繊度が4.4dtexで繊維長が51mmの芯鞘複合の熱接着性短繊維Dの原綿(d1)を製造した。
上記で得られた細短繊維Aの原綿(a1)と中空太短繊維Bの原綿(b1)と中空極太短繊維Cの原綿(c1)と熱接着性短繊維Dの原綿(d1)とを、質量比60対25対10対5(60質量%/25質量%/10質量%/5質量%)の割合で積層して、開繊機を通過させた後にカード機を通して混合原綿とした。この混合原綿を、熱風乾燥機に通して180℃、10分の熱処理を行い、詰め綿を製造した。
得られた詰め綿16gを用いて、詰め綿の嵩高性能、剛軟度及びclo値を測定した。その結果は表1に示すとおりであった。得られた詰め綿は、柔軟性及び保温性に優れ、かつ圧縮嵩高性及び圧縮後の回復性能も保持出来るものであることがわかる。
(実施例2)
ポリエチレンテレフタレートを溶融し、Y型繊維用吐出孔(スリット幅0.08mm)を745孔有する紡糸口金を通して紡糸温度290℃で溶融紡糸し、口金から紡糸された繊維に、20℃の温度の空気を60m/分の流れで吹き付けて冷却させた後、非イオン系の紡糸油剤を付与し、引き取り速度1200m/分で一旦、缶に納めることにより未延伸糸トウを得た。次いで、得られた未延伸糸トウを3.15倍の延伸倍率で、温度90℃の液浴を用いて1段延伸を施し、クリンパーを用いて12山/25mmの機械捲縮を付与し、ポリシロキサンが4質量%含まれた油剤水溶液をスプレーで付与し、145℃の温度で20分乾燥し、長さ38mmに切断して単繊維繊度が1.7dtexで繊維長が38mm、ポリシロキサン付着量が0.5質量%の丸断面の細短繊維Aの原綿(a2)を製造した。
また、ポリエチレンテレフタレートを溶融し、中空繊維用吐出孔(スリット幅0.1mmのスリット3つが円周上に配置されている吐出孔)を180孔有する紡糸口金を通して、紡糸温度275℃で中空部が形成されるように溶融紡糸し、口金から紡糸された繊維に、20℃の温度の空気を165m/分の流れで吹き付けて冷却させた後、非イオン系の紡糸油剤を付与し、引き取り速度1655m/分で一旦、缶に納めることで未延伸糸トウを得た。次いで、得られた未延伸糸トウを2.45倍の延伸倍率で、温度90℃の液浴を用いて1段延伸を施し、クリンパーを用いて構造差捲縮および機械捲縮を7山/25mm付与し、ポリシロキサンが4質量%含まれた油剤水溶液をスプレーで付与し、145℃の温度で10分乾燥し、長さ64mmに切断して、単繊維繊度が7.6dtexで繊維長が64mm、ポリシロキサン付着量が0.3質量%、中空率30%の中空丸断面の中空太短繊維Bの原綿(b2)を製造した。
また、中空極太短繊維C及び熱接着性短繊維Dとしては、実施例1の場合と同じく、原綿(c1)、原綿(d1)を用いた。
上記で得られた細短繊維Aの原綿(a2)と中空太短繊維Bの原綿(b2)と中空極太短繊維Cの原綿(c1)と熱接着性短繊維Dの原綿(d1)とを、質量比65対20対10対5(65質量%/20質量%/10質量%/5質量%)の割合で積層して、開繊機を通過させた後にカード機を通して混合原綿とした。この混合原綿を、熱風乾燥機に通して180℃、10分の熱処理を行い、詰め綿を製造した。
得られた詰め綿16gを用いて、詰め綿の嵩高性能、剛軟度及びclo値を測定した。その結果は表1に示すとおりであった。得られた詰め綿は、柔軟性及び保温性に優れ、かつ圧縮嵩高性及び圧縮後の回復性能も保持出来るものであることがわかる。
(比較例1)
実施例1において得られた細短繊維Aの原綿(a1)と熱接着性繊維Dの原綿(d1)とを、質量比95対5(95質量%/5質量%)の割合で使用する以外は、実施例1と同様に詰め綿を製造した。
得られた詰め綿16gを用いて、詰め綿の嵩高特性、剛軟度及びclo値を測定した。その結果は表1に示すとおりであった。得られた詰め綿は、柔軟性及び保温性は優れていたものの、圧縮嵩高性及び圧縮後の回復性能は劣っていた。
(比較例2)
実施例1において得られた細短繊維Aの原綿(a1)と中空太短繊維Bの原綿(b1)と熱接着性繊維Dの原綿(d1)とを、質量比60対35対5(60質量%/35質量%/5質量%)の割合で使用する以外は、実施例1と同様に詰め綿を製造した。
得られた詰め綿16gを用いて、詰め綿の嵩高性能、剛軟度及びclo値を測定した。その結果は表1に示すとおりであった。得られた詰め綿は、柔軟性、圧縮嵩高性、保温性及び圧縮後の回復性能に劣っていた。
(比較例3)
実施例1において得られた細短繊維Aの原綿(a1)と中空極太短繊維Cの原綿(c1)と熱接着性繊維Dの原綿(d1)とを、質量比60対35対5(60質量%/35質量%/5質量%)の割合で使用する以外は、実施例1と同様に詰め綿を製造した。
得られた詰め綿16gを用いて、詰め綿の嵩高性能、剛軟度及びclo値を測定した。その結果は表1に示すとおりであった。得られた詰め綿は、圧縮嵩高性と圧縮後の回復性能は優れていたものの、柔軟性及び保温性は劣っていた。
(比較例4)
実施例1において得られた細短繊維Aの原綿(a1)と中空太短繊維Bの原綿(b1)と中空極太短繊維Cの原綿(c1)と熱接着性短繊維Dの原綿(d1)とを、質量比5対50対40対5(5質量%/50質量%/40質量%/5質量%)の割合で使用する以外は、実施例1と同様に詰め綿を製造した。
得られた詰め綿を用いて、詰め綿の嵩高性能、剛軟度及びclo値を測定した。その結果は表1に示すとおりであった。得られた詰め綿は、圧縮嵩高性と圧縮後の回復性能は優れていたものの、柔軟性及び保温性は劣っていた。
Figure 2013177701
1:嵩高変化確認用透明箱
2:サンプル詰め綿
3:0.094g/cmの板
4:初期嵩高
5:9.906g/cmの荷重
6:圧縮嵩高
7:回復嵩高

Claims (4)

  1. 詰め綿用混合原綿の総質量に対し20〜84質量%の割合で単繊維繊度が0.5dtex以上3.0dtex未満の細短繊維Aと、10〜40質量%の割合で単繊維繊度が5.0dtex以上10.0dtex未満の中空太短繊維Bと、5〜30質量%の割合で単繊維繊度が10.0dtex以上30.0dtex未満の中空極太短繊維Cと、1〜20質量%の割合で単繊維繊度が1.0dtex以上5.0dtex未満の熱接着性短繊維Dとが、混合されてなることを特徴とする詰め綿用混合原綿。
  2. 細短繊維A、中空太短繊維B及び中空極太短繊維Cの少なくともいずれか1種にポリシロキサンが該繊維に対して0.1〜3.0質量%の範囲で付着していることを特徴とする請求項1記載の詰め綿用混合原綿。
  3. 細短繊維A及び/又は中空太短繊維B及び/又は中空極太短繊維Cが、ポリエステル、ポリアミド、ポリオレフィン、もしくはそれらの共重合体からなることを特徴とする請求項1又は2に記載の詰め綿用混合原綿。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の詰め綿用混合原綿が加熱処理されてなる詰め綿であって、細短繊維A及び/又は中空太短繊維B及び/又は中空極太短繊維Cどうしが、部分的に熱接着性短繊維Dにより接着されていることを特徴とする詰め綿。
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