JP4154552B2 - 整畝機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は例えば畝の造成作業や修復作業等に用いられる整畝機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来この種の整畝機としては、特開昭62−62121号公報に示す構造のものが知られている。
【0003】
この従来構造は、走行機体に連結機構により機枠を連結し、該機枠に畝土を盛り上げる盛土機構を設け、該盛土機構の進行方向後方位置に畝の両側面を押圧可能な押圧部材を配置し、この押圧部材を往復押圧運動させる整畝機構を設けて構成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記従来構造の場合、地方により相異する畦の土質や天候等の作業条件によっては、必ずしも満足した整畝作業を行い得ないことがあるという不都合を有している。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明はこのような不都合を解決することを目的とするもので、本発明のうちで、請求項1記載の発明は、走行機体に連結機構により機枠を連結し、該機枠に畝土を盛り上げる盛土機構を設け、該盛土機構の進行方向後方位置に整畝機構を設けてなり、上記整畝機構は畝の両側面を回転整畝可能な左右二個の回転整畝体と、該各回転整畝体を回転させる回転機構とからなり、上記左右二個の各回転整畝体の外周面部分に圧締面部を間隔を置いて複数個形成し、該隣る圧締面部の間に通穴を形成し、該左右二個の各回転整畝体の外周面部分に該回転整畝体の回転方向前方位置の圧締面部側から隣る後方位置の圧締面部に至る可撓性板材からなる圧締板体を配設して構成したことを特徴とする整畝機にある。
【0006】
【発明の実施の形態】
図1乃至図9は本発明の実施の形態例を示し、図1乃至図8は第一形態例、図9は第二形態例である。
【0007】
図1乃至図8の第一形態例において、1は走行機体であって、この場合トラクタが用いられ、走行機体1の後部に三点リンク式の連結機構2により機枠3を上下動可能に連結している。
【0008】
4は盛土機構であって、この場合機枠3に取付枠体5を固定連結し、取付枠体5の両側面に支持枠体6・6を垂設し、支持枠体6・6の下部間に盛土ロータ7のロータ軸7aを架設し、ロータ軸7aの外周に複数個の盛土刃7bを突設し、取付枠体5に主軸8を軸受し、主軸8と走行機体1の動力取出軸9とを自在継手10により連結し、取付枠体5に伝達軸11を横設すると共に伝達軸11と主軸8との間に歯車機構12を介装し、かつ、伝達軸11とロータ軸7aとの間にチェーン機構13を配設すると共に盛土ロータ7の上方にカバー部材14を配設し、カバー部材14の進行方向後部に畝面を均す均平部材15を配設し、しかして、この盛土ロータ7の回転により複数個の盛土刃7bにより圃場面Mの土を左右側から中央側に送って畝土を盛り上げ、盛り上げられた畝土Wを均平部材15により平らに均すように構成している。
【0009】
16は整畝機構であって、この場合畝Wの両側面W1・W1を回転整畝可能な左右二個の回転整畝体17・17と、回転整畝体17・17を回転させる回転機構18とからなり、この回転整畝体17・17は左右対称構造にして、外周面部分に圧締面部K・Kを間隔を置いて複数個、この場合八個形成すると共に回転整畝体17の回転方向前方位置の圧締面部K側から隣る後方位置の圧締面部Kの外面としての圧締面K1に至る圧締板体Gを配設し、隣る圧締面部K・Kの間に通穴Fを形成している。
【0010】
この場合、上記取付枠体5に左右二個の突出アーム19・19を支点軸20・20により上下揺動自在に枢着し、突出アーム19・19の先端部間に駆動軸21を架設し、駆動軸21の左右端部に回転整畦体17・17を取付け、一方の支点軸20と駆動軸21との間にチェーン機構22を架設し、この支点軸20と上記伝達軸11との間に変向ギヤ23aを含む歯車機構23を介装し、かつ突出アーム19・19の中程部間に桟杆24を架設し、桟杆24と取付枠体5との間に上下調節機構25を架設し、この上下調節機構25はハンドル25aの回動により図示省略の螺子機構で突出アーム19・19を支点軸20・20を中心として上下揺動させるように構成している。
【0011】
又、この場合、回転整畦体17・17は大径リング材17aと小径リング材17bとの間に複数個の板状の桟材17cを間隔を置いて放射状に溶接固着して截頭円錐状の籠状ロータ17dを形成し、籠状ロータ17dの中心に六角軸状の支点軸20に挿通固定される中心筒軸17eを配置し、中心筒軸17eと大径リング材17a及び小径リング材17bとの間に複数個の連結杆17fを溶接連結してなり、この複数個の桟材17cを圧締面部Kに形成すると共に隣る圧締面部K・Kの間を通穴Fとして形成し、圧締面部Kの外面を圧締面K1とし、圧締面部Kにボルト26により圧締板体Gを配設し、圧締板体Gは可撓性を有するナイロン樹脂や塩化ビニール樹脂等の合成樹脂板により製作され、無負荷時には板状に略平らとなり、外的負荷により弧状に撓み得ると共に負荷解除により自己弾性により略平らに復元変形する材質が用いられ、圧締板体Gは板バネに用いられるバネ鋼製等の金属板材や他の樹脂板材も用いられ、しかして、回転整畝体17・17の回転に伴い圧締板体Gは徐々に盛土を締圧すると共に圧締面部Kにより圧締板体Gを介して強く締圧するように構成している。
【0012】
この実施の第一形態例は上記構成であるから、走行機体1を旧畝に沿って走行し、動力取出軸9を回転すると一方では盛土機構4が圃場泥土を旧畝上に盛り上げ、カバー部材14は上方及び畝側方への泥土飛散を防止し、盛り上げられた泥土は外方飛散を防がれて自重落下し、他方では走行機体1の動力取出軸9を駆動源として整畝機構16が駆動され、回転整畝体17・17は回転機構18により回転し、回転整畝体17・17は畝Wの両側面W1・W1を締圧して回転整畝することになり、このため、畝Wの両側面W1・W1を堅牢に締圧することができ、良好な畝を得ることができる。
【0013】
又、この場合、回転整畝体17の外周面部分に圧締面部K・Kを間隔を置いて複数個形成すると共に回転整畝体17の回転方向前方位置の圧締面部K側から隣る後方位置の圧締面部Kの圧締面K1に至る圧締板体Gを配設しているので、図8の如く、回転整畝体17の図中矢印方向としての走行機体1の前進を助長する方向の回転に伴い圧締板体Gは徐々に盛土を締圧すると共に圧締面部Kにより圧締板体Gを介して強く締圧され、この複数個の圧締面部Kの存在により断続的に締圧され、複数個の圧締面部Kの存在により、回転整畝体17の全外周面で締圧する構造に比べて締圧面積が小さくなることにより締圧力を大きくすることができ、それだけ強固に畝を締め付けることができ、走行機体1の走行速度に対して回転整畝体17の回転速度を高めることにより回転整畝体17の圧締板体Gは畝面に回転滑り接触し、この回転すべり接触により畝Wの両側面W1・W1を円滑かつ強固に締圧整畝することができ、一層堅牢な畝を得ることができる。
【0014】
又、この際、上記隣る圧締面部K・Kの間に通穴Fを形成しているので、通穴Fにより一層断続的に畝面を締圧することになり、それだけ強固に締圧することができると共に通穴Fの存在により回転整畝体17の外周面部分への土の付着現象を抑制することができ、良好な整畝作業を行うことができ、又、圧締板体Gを可撓性板材により形成しているので、圧締板体Gは平ら状から撓み動作しつつ盛土を徐々に締圧することができ、盛土を確実に締圧することができる。
【0015】
図9の第二形態例は別例構造を示し、この場合、ロータ軸7aの外周に長さの異なる複数個の盛土刃7bを突設して構成している。
【0016】
この第二形態例にあっても、上記第一形態例と同様な作用効果を得ることができる。
【0017】
尚、本発明は上記実施の形態例に限られるものではなく、例えば盛土機構4、回転整畝体17、整畝機構16、その他、圧締面部K及び通穴Fの個数や形状、圧締板体Gの大きさや材質等は適宜変更して設計される。
【0018】
【発明の効果】
本発明は上述の如く、請求項1記載の発明にあっては、走行機体を旧畝に沿って走行すると、一方では盛土機構が圃場泥土を旧畝上に盛り上げ、他方では整畝機構が駆動され、回転整畝体は回転機構により回転し、回転整畝体は畝の両側面を締圧して回転整畝することになり、このため、畝の両側面を堅牢に締圧することができ、良好な畝を得ることができ、上記左右二個の各回転整畝体の外周面部分に圧締面部を間隔を置いて複数個形成し、該左右二個の各回転整畝体の外周面部分に該回転整畝体の回転方向前方位置の圧締面部側から隣る後方位置の圧締面部に至る圧締板体を配設しているので、回転整畝体の回転に伴い圧締板体は徐々に盛土を締圧すると共に圧締面部により圧締板体を介して強く締圧され、この複数個の圧締面部の存在により断続的に締圧され、複数個の圧締面部の存在により、回転整畝体の全外周面で締圧する構造に比べて締圧面積が小さくなることにより締圧力を大きくすることができ、それだけ強固に畝を締め付けることができ、走行機体の走行速度に対して回転整畝体の回転速度を高めることにより回転整畝体の圧締板体は畝面に回転滑り接触し、この回転すべり接触により畝の両側面を円滑かつ強固に締圧整畝することができ、一層堅牢な畝を得ることができ、かつ、圧締板体は可撓性板材からなるので、圧締板体は平ら状から撓み動作しつつ盛土を徐々に締圧することができ、盛土を確実に締圧することができ、かつ、上記隣る圧締面部の間に通穴を形成しているので、通穴により一層断続的に畝面を締圧することになり、それだけ強固に締圧することができると共に通穴の存在により回転整畝体の外周面部分への土の付着現象を抑制することができ、良好な整畝作業を行うことができる。
【0019】
以上の如く、所期の目的を充分達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の第一形態例の全体側面図である。
【図2】 本発明の実施の第一形態例の平面図である。
【図3】 本発明の実施の第一形態例の側面図である。
【図4】 本発明の実施の第一形態例の横断面図である。
【図5】 本発明の実施の第一形態例の後面図である。
【図6】 本発明の実施の第一形態例の部分拡大断面図である。
【図7】 本発明の実施の第一形態例の部分斜視図である。
【図8】 本発明の実施の第一形態例の部分断面図である。
【図9】 本発明の実施の第二形態例の横断面図である。
【符号の説明】
W 畝
W1 側面
K 圧締面部
G 圧締板体
F 通穴
1 走行機体
2 連結機構
3 機枠
4 盛土機構
16 整畝機構
17 回転整畝体
18 回転機構
Claims (1)
- 走行機体に連結機構により機枠を連結し、該機枠に畝土を盛り上げる盛土機構を設け、該盛土機構の進行方向後方位置に整畝機構を設けてなり、上記整畝機構は畝の両側面を回転整畝可能な左右二個の回転整畝体と、該各回転整畝体を回転させる回転機構とからなり、上記左右二個の各回転整畝体の外周面部分に圧締面部を間隔を置いて複数個形成し、該隣る圧締面部の間に通穴を形成し、該左右二個の各回転整畝体の外周面部分に該回転整畝体の回転方向前方位置の圧締面部側から隣る後方位置の圧締面部に至る可撓性板材からなる圧締板体を配設して構成したことを特徴とする整畝機。
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