JP4530585B2

JP4530585B2 - 整畦機

Info

Publication number: JP4530585B2
Application number: JP2001197845A
Authority: JP
Inventors: 功皆川; 毅飯岡
Original assignee: 株式会社富士トレーラー製作所
Priority date: 2001-06-29
Filing date: 2001-06-29
Publication date: 2010-08-25
Anticipated expiration: 2021-06-29
Also published as: JP2003009603A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は例えば畦の造成作業や修復作業等に用いられる整畦機に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
従来、この種の整畦機として、特許第２５６４２３０号公報に示す如く、走行機体に連結機構により機枠を上下動自在に連結し、機枠に旧畦上に土を盛り上げる盛土ロータをもつ盛土機構を設け、該盛土機構の進行方向後方位置に畦面を回転整畦可能な回転整畦体からなる整畦機構を設けて構成した構造のものが知られている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記従来構造の場合、上記盛土ロータにより盛り上げられる泥土の外方飛散を防いで盛土効率を上げるため、上記機枠に側部カバー部材を別途の取付部材により配置して構成しているので、構造が複雑化し易く、装置全体のコンパクト化及び軽量化の要請に反することがあるという不都合を有している。
【０００４】
【課題を解決するための手段】
本発明はこのような不都合を解決することを目的とするもので、本発明のうちで、請求項１記載の発明は、走行機体と、該走行機体に連結機構により連結される機枠と、旧畦上に土を盛り上げる盛土ロータをもつ盛土機構と、該盛土機構の進行方向後方位置に設けられ、畦面を回転整畦可能な回転整畦体からなる整畦機構とを備えてなり、上記回転整畦体の回転軸に上記盛土ロータの盛り上げる泥土の外方飛散を防ぐ側部カバー部材を配設し、該回転整畦体の回転軸に上記側部カバー部材を該回転軸の軸線を中心として揺動自在に配設し、該側部カバー部材の下部を畦の上面に弾圧可能な弾圧機構を配設して構成したことを特徴とする整畦機にある。
【０００５】
【発明の実施の形態】
図１乃至図７は本発明の実施の形態例を示し、１は走行機体であって、この場合トラクタが用いられ、走行機体１の後部に三点リンク式の連結機構２により機枠３を上下動可能に連結して構成している。
【０００６】
５は整畦機構であって、この場合、上記機枠３に支点軸６を進行方向に横設し、支点軸６に整畦機体７を上下揺動自在に枢着し、整畦機体７と機枠３との間に上下動用シリンダ８を架設し、かつ、整畦機体７に軸受筒９を横設し、軸受筒９に駆動軸１０を軸受し、一方、機枠３に走行機体１に設けられた動力取出軸１１により自在継手１１ａを介して回転する主軸１２を軸受すると共に主軸１２により伝導機構１３を介して回転する伝達軸１４を横設し、上記駆動軸１０と伝達軸１４との突合端部間に互いに咬合又は離反可能な咬合クラッチ１５ａ・１５ａからなるクラッチ機構１５を介装し、更に、駆動軸１０の他方端部に畦Ｗ面を回転整畦可能な回転整畦体１６を配設して構成している。
【０００７】
この場合、上記回転整畦体１６は、畦Ｗの上面Ｗ₁を整畦可能な上面整畦部１６ａ及び畦Ｗの一方側面Ｗ₂を整畦可能な側面整畦部１６ｂからなり、図７、図８の如く、複数個の間隔を置いて配置された大小の３個のリング材１７ａと、このリング材１７ａ間に架設された複数個の桟材１７ｂと、リング材１７ａと中心軸筒１７ｃとの間に架設された複数個のアーム１７ｄとにより鼓かご形状のかごロータ１７を形成し、このかごロータ１７の複数個の桟材１７ｂを圧締面部Ｋ・Ｄに形成すると共に隣り合う圧締面部Ｋ・Ｄの間を通穴Ｆ・Ｃとして形成し、上面整畦部１６ａ及び側面整畦部１６ｂの回転方向前方位置の圧締面部Ｋ・Ｄ側から隣り合う後方位置の圧締面部Ｋ・Ｄの外面に至る長さの圧締板体Ｇ・Ｅを配設し、この圧締板体Ｇ・Ｅは可撓性を有するナイロン樹脂や塩化ビニール樹脂等の合成樹脂やステンレスやバネ鋼等の等の金属からなる外的負荷により弾性的に撓み得る材質の可撓性板材により形成され、整畦機体７の軸受筒９に回転軸１８を軸受すると共に回転軸１８と駆動軸１０とを継手１９により連結し、回転軸１８にかごロータ１７の中心軸筒１７ｃを挿通固定し、しかして、主軸１２の回転により回転整畦体１６を図中矢印方向に回転させ、回転整畦体１６の上面整畦部１６ａ及び側面整畦部１６ｂの外周面の回転接触により畦Ｗの上面Ｗ₁及び一方側面Ｗ₂を締圧整畦するように構成している。
【０００８】
２０は盛土機構であって、この場合盛土ロータ２１から構成され、この盛土ロータ２１はロータ胴２１ａの外周に複数個の掻上刃２１ｂを突設すると共にロータ胴２１ａにロータ軸２１ｃを突設してなり、上記駆動軸１０の中間部分に支持筒部材２２を駆動軸１０の軸線廻りに揺動自在に取付け、支持筒部材２２に伝導軸２３を軸受すると共に伝導軸２３の一方端部と駆動軸１０との間に歯車機構２４を介装し、支持筒部材２２と整畦機体７との間に支持筒部材２２を上下揺動調節可能な上下調節機構２５を介装し、伝導軸２３の先端部に盛土ロータ２１のロータ軸２１ｃを直結し、主軸１２により駆動軸１０、歯車機構２４及び伝導軸２３を介して回転させ、この盛土ロータ２１の回転により畦際の圃場面Ｍ及び旧畦Ｗの土を削出して旧畦上に跳ね上げて盛り上げるように構成している。
【０００９】
２６は側部カバー部材、２７は弾圧機構であって、この場合、上記回転整畦体１６の回転軸１８の突出端部に側部カバー部材２６を回転軸１８の回転軸線を中心として揺動自在に枢着し、上記支持筒部材２２に支持アーム２８を突設し、支持アーム２８の軸筒部２８ａに支持杆２９を摺動自在に挿通すると共に支持杆２９の下端部を側部カバー部材２６の中程部にピン２６ａにより枢着連結し、かつ、支持杆２９の上下部分にバネ受け２９ａ・２９ａを取付け、軸筒部２８ａの上下の端面と対向するバネ受け２９ａ・２９ａとの間に圧縮バネ３０・３０を介装し、圧縮バネ３０・３０により側部カバー部材２６の下部を畦Ｗの上面Ｗ₁に弾圧接触可能に構成している。
【００１０】
この実施の形態例は上記構成であるから、走行機体１を旧畦に沿って走行し、動力取出軸１１を回転すると一方では盛土機構２０の盛土ロータ２１が畦際や旧畦Ｗの泥土を旧畦上に連続的に跳ね上げて盛り上げ、他方では走行機体１の動力取出軸１１を駆動源として整畦機構５が駆動され、回転整畦体１６は畦面に回転接触して畦Ｗ面を回転整畦により締め付けることができ、走行機体１の走行速度に対して回転整畦体１６の回転速度を高めることにより回転整畦体１６は畦Ｗ面に回転滑り接触し、この回転すべり接触により畦Ｗ面を円滑かつ強固に締圧整畦することができ、この際、上記回転整畦体１６の回転軸１８に上記盛土ロータ２１の盛り上げる泥土の外方飛散を防ぐ側部カバー部材２６を配設しているので、盛土ロータ２１による盛土効率を高めることができ、それだけ良好な仕上がりの畦面を得ることができると共に作業性を向上することができ、かつ、構造を簡素化することができて装置全体のコンパクト化及び軽量化を図ることができる。
【００１１】
又、この場合、上記回転整畦体１６の回転軸１８に上記側部カバー部材２６を回転軸１８の軸線を中心として揺動自在に配設し、側部カバー部材２６の下部を畦Ｗの上面Ｗ₁に弾圧可能な弾圧機構２７を配設しているので、側部カバー部材２６は畦Ｗの上面Ｗ₁の起伏に応じて上下揺動し、泥土の外方飛散を良好に防止することができると共に側部カバー部材２６の下部と畦の上面Ｗ₁との間からの泥土の外方飛散を確実に防ぐことができる。
【００１２】
又、この場合、回転整畦体１６は上面整畦部１６ａ及び側面整畦部１６ｂからなり、この回転整畦体１６に圧締面部Ｋ・Ｄを通穴Ｆ・Ｃを存して間隔を置いて複数個形成すると共に側面整畦部１３ａ及び上面整畦部１３ｂに回転方向前方位置の圧締面部Ｋ・Ｄ側から隣り合う後方位置の圧締面部Ｋ・Ｄに至る長さの圧締板体Ｇ・Ｅを配設して構成しているから、図８の如く、回転整畦体１６の図中矢印方向としての走行機体１の前進を助長する方向の回転に伴い圧締板体Ｇ・Ｅは徐々に盛土を締圧すると共に圧締面部Ｋ・Ｄにより圧締板体Ｇ・Ｅを介して強く締圧され、この複数個の圧締面部Ｋ・Ｄの存在により断続的に締圧され、複数個の圧締面部Ｋ・Ｄの存在により、回転整畦体１６の全外周面で締圧する構造に比べて締圧面積が小さくなることにより締圧力を大きくすることができ、それだけ強固に畦を締め付けることができ、かつ、隣り合う圧締面部Ｋ・Ｋ、Ｄ・Ｄの間に通穴Ｆ・Ｃを形成しているので、通穴Ｆ・Ｃにより一層断続的に畦面を締圧することになり、それだけ強固に締圧することができ、又、この場合、上記圧締板体Ｇ・Ｅは可撓性を有する金属や合成樹脂等により製作しているので、圧締板体Ｇ・Ｅは撓み動作しつつ盛土を徐々に締圧することができ、回転整畦体１６への土の付着現象を抑制することができ、良好な整畦作業を行うことができる。
【００１３】
尚、本発明は上記実施の形態例に限られるものではなく、例えば、側部カバー部材２６の構造や形状、弾圧機構２７の構造等は適宜変更してして設計されるものである。
【００１４】
【発明の効果】
本発明は上述の如く、請求項１記載の発明にあっては、走行機体を旧畦に沿って走行すると、一方では盛土機構の盛土ロータが畦際や旧畦の泥土を旧畦上に盛り上げ、他方では整畦機構が駆動され、回転整畦体は畦面に回転接触して畦面を回転整畦により締め付けることができ、この際、上記回転整畦体の回転軸に上記盛土ロータの盛り上げる泥土の外方飛散を防ぐ側部カバー部材を配設しているので、盛土ロータによる盛土効率を高めることができ、それだけ良好な仕上がりの畦面を得ることができると共に作業性を向上することができ、かつ、構造を簡素化することができて装置全体のコンパクト化及び軽量化を図ることができ、かつ、上記回転整畦体の回転軸に上記側部カバー部材を回転軸の軸線を中心として揺動自在に配設し、側部カバー部材の下部を畦の上面に弾圧可能な弾圧機構を配設しているので、側部カバー部材は畦の上面の起伏に応じて上下揺動し、泥土の外方飛散を良好に防止することができると共に側部カバー部材の下部と畦の上面との間からの泥土の外方飛散を確実に防ぐことができる。
【００１５】
以上の如く、所期の目的を充分達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の実施の形態例の全体側面図である。
【図２】本発明の実施の形態例の全体平面図である。
【図３】本発明の実施の形態例の拡大側面図である。
【図４】本発明の実施の形態例の全体後面図である。
【図５】本発明の実施の形態例の全体前面図である。
【図６】本発明の実施の形態例の部分拡大断面図である。
【図７】本発明の実施の形態例の部分拡大断面図である。
【符号の説明】
Ｗ畦
Ｗ₁ 上面
Ｗ₂ 側面
１走行機体
２連結機構
３機枠
５整畦機構
１６回転整畦体
２０盛土機構
２１盛土ロータ
２６側部カバー部材

Claims

走行機体と、該走行機体に連結機構により連結される機枠と、旧畦上に土を盛り上げる盛土ロータをもつ盛土機構と、該盛土機構の進行方向後方位置に設けられ、畦面を回転整畦可能な回転整畦体からなる整畦機構とを備えてなり、上記回転整畦体の回転軸に上記盛土ロータの盛り上げる泥土の外方飛散を防ぐ側部カバー部材を配設し、該回転整畦体の回転軸に上記側部カバー部材を該回転軸の軸線を中心として揺動自在に配設し、該側部カバー部材の下部を畦の上面に弾圧可能な弾圧機構を配設して構成したことを特徴とする整畦機。