JP4154313B2 - 固体表面の光沢付与方法及び被膜形成用塗工液 - Google Patents

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Description

本発明は、固体表面の光沢付与方法、及び、被膜形成用塗工液に関する。
例えば、自動車塗膜の表面には、自然界に存在する汚れ成分(埃、塵、カーボン汚染物、動物汚染物、植物汚染物、ブレーキダスト、鉄粉等)の付着によって、小さな無数の傷が生じる。また、上記の汚れ成分が自動車塗膜に強固に密着すると、酸性雨、太陽光線、酸素等の働きにより塗膜が化学分解される場合もある。このように小傷や化学分解によって塗膜が傷むと、塗膜の光沢が著しく低下し、さらに汚れ成分が蓄積されやすくなる。
従来、自動車ユーザーは、自動車塗膜の外観美化(光沢の付与)や外観保護(被覆による保護)を目的として、自動車用ワックスを使用してきた。通常、自動車用ワックスは、天然又は合成のロウ類、油脂類、シリコーン類等で構成されている。これらの構成物が塗膜表面に生じた小傷を埋めることにより光沢は復元される(例えば、非特許文献1参照)。
また、塗膜に光沢を復元し、長期にわたって光沢を持続させる方法として、例えば、塗膜を洗浄し埃等の異物を除去する工程、バフ等で塗膜を研磨し劣化部分を除去する工程及び表面保護艶だし剤を用いて光沢を向上する工程の3つの工程からなる光沢復元方法が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
より簡便な作業で光沢を回復させることを目的とする光沢回復剤として、光硬化性樹脂を被膜剤とし、オルガノポリシロキサン油、水を加え乳化分散させた光硬化性塗膜光沢回復剤が開示されている(例えば、特許文献3参照)。かかる光硬化性塗膜光沢回復剤は、光沢を回復させる被膜を光硬化反応により形成する。
「オートケミカル」日本オートケミカル工業界編、1991年、p.165〜180 特開平9−187725号公報 特開平9−137128号公報
しかし、自動車用ワックスを用いる方法は、ワックスが時間の経過とともに溶解するため、光沢が長く持続されない。また、自動車用ワックスを施した塗膜表面は、親油性の汚れ成分が付着しやすくなることや、雨水が塗膜上に残留すると、ワックスの撥水性により水滴がレンズ効果を引き起こし、塗膜を傷つけ劣化させる問題がある。そのため、自動車用ワックスによる通常の手入れでは、長く外観美化効果や外観保護効果を持続させることが難しかった。
一方、上記特許文献1に記載の光沢復元方法では、物理的に研磨処理する工程を含んでいるため、多大な時間と労力がかかることが問題であった。すなわち、上記のバフ等で塗膜を研磨し劣化部分を除去する工程は、自動車修理工場等で専門家が研磨機器等を使用して自動車塗膜表面を物理的に研磨処理する方法と同様であり、塗膜表面の平滑性は、研磨処理の処理時間や作業を行う人の熟練度により大きく影響される。例えば、1台の中古車を全面処理するには通常4時間程度が必要であり、塗膜表面に新車の輝きを取り戻す鏡面加工を実施する場合には、更に数時間が必要となる。
また、上記特許文献2に記載の光硬化性塗膜光沢回復剤を用いる方法は、使用されるシリコーンアクリル系光硬化性樹脂を、自然光で硬化させる場合、塗布してから硬化が完了するまでに長時間を要するため、被膜強度が十分でない間に傷が生じやすいという問題があった。そのため、上記の光硬化性塗膜光沢回復剤を用いる方法は、光硬化を速やかに行うには特定の光源を有する特殊な装置が必要となり、簡便な作業で優れた光沢回復効果を得ることが困難であった。
本発明は、上記の従来技術の有する課題を鑑みてなされたものであり、物理的な研磨処理や特別な装置を用いることなく簡便な作業により、固体表面(特に、塗装品の塗膜又は樹脂成型品の表面、更には自動車塗膜の表面)に光沢を付与し、かつ、付与後に得られる光沢が長期にわたって持続する耐久性に優れる、固体表面の光沢付与方法及び被膜形成用塗工液を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、特定の樹脂と、特定のイソシアネート化合物と、有機溶媒とを含有する被膜形成用塗工液を用いて、固体表面(特に、塗装品の塗装膜又は樹脂成型品の表面、更には自動車塗膜の表面)に特定の膜厚の被膜を形成させることにより、固体表面(特に、塗装品の塗装膜又は樹脂成型品の表面、更には自動車塗膜の表面)に光沢を付与でき、かつ、付与後に得られる光沢が長期間持続されることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明の固体表面の光沢付与方法は、固体表面上に被膜を形成することにより、固体表面に光沢を付与する方法であって、
固体表面が、塗装品の塗膜表面又は樹脂成型品の表面であり、
イソシアネート基を2つ以上有するイソシアネート化合物と、イソシアネート基と反応して結合する官能基を有する合成樹脂と、有機溶媒とを少なくとも含む被膜形成用塗工液を使用し、
被膜形成用塗工液を固体表面に塗布する塗工工程と、
塗工工程の後に固体表面に被膜を形成する被膜形成工程と、
を含んでおり、
塗工工程において、被膜形成工程後の被膜の膜厚が0.1μm〜5μmの範囲内になるよう被膜形成用塗工液の塗布量を調節し、
被膜形成工程において、温度10℃〜60℃の条件で、3時間以内で前記被膜が形成されることを特徴とする。
本発明において、「固体表面」とは、光沢を付与する対象である。例えば、塗装品の塗膜表面や樹脂成型品の表面が挙げられる。塗装品としては、具体的には、自動車、自動車用バンパー、自動車用ドアミラーカバー、オートバイ、電車車両、航空機、家具、調度品などのように金属、合成樹脂又は木材製の基材に塗装が施されたものが挙げられる。また、樹脂成型品としては、顔料等で着色された樹脂成型品などが挙げられる。また、本発明の適用対象となる固体表面は、光沢を失った後の状態のものでもよく、新製品の状態のものであってもよい。すなわち、本発明の固体表面の光沢付与方法を、光沢を失った後の状態の固体表面に適用する場合には、光沢の付与によって付与前以上の光沢を得ることができる。また、新製品の状態の固体表面に適用する場合には、光沢がさらに付与され、かつ、光沢付与後に得られる初期の光沢の低下が長期にわたり十分に防止される。
被膜形成用塗工液に含まれる、イソシアネート基と反応して結合する官能基を有する合成樹脂は、主剤として用いられている。また、被膜形成用塗工液に含まれる、イソシアネート基を2つ以上有するイソシアネート化合物は、硬化剤として用いられている。すなわち、固体表面に塗布された被膜形成用塗工液は、合成樹脂に含まれるイソシアネート基と反応して結合する官能基と、イソシアネート化合物との反応硬化により被膜を形成する。
本発明では、塗工工程において、被膜形成工程後の被膜の膜厚が0.1μm〜5μmの範囲内になるように被膜形成用塗工液の塗布量を調節する。
ここで、被膜形成工程後の被膜の膜厚T(μm)は、被膜形成用塗工液の塗布量W1(g)、被膜形成用塗工液の不揮発分F1(%)、被膜形成用塗工液の密度D1(g/cm)及び塗布した面積A1(m)を用いて、下記式(1)で求めた値で表される。
T=(W1×F1)/(A1×D1×100) ・・・(1)
なお、被膜形成用塗工液の不揮発分F1(%)は、被膜形成用塗工液を105℃で3時間乾燥させた場合の、乾燥後重量W3(g)/乾燥前重量W2(g)×100から求めた値を用いる。
すなわち、本発明では、塗工工程において、上記式(1)により求められた被膜の膜厚Tが、下記式(2)を満たすように被膜形成用塗工液の塗布量を調節する。
0.1μm≦T≦5μm ・・・(2)
本発明では、被膜形成用塗工液の塗布量の調節方法については特に限定されない。例えば、被膜形成用塗工液中の有機溶媒濃度、被膜形成用塗工液の密度及び塗布面積などを考慮して、上記の膜厚になるよう塗布量を設定することができる。
被膜の膜厚を上記の範囲とする理由は次にもとづくものである。すなわち、塗装品の塗膜(特に自動車の塗膜)や、樹脂成型品の外観を白化させたり、表面に曇り模様を生じさせたりして、光沢を消失させる要因となっているものの大半は、深度が1μm以下の小傷である。そのため、膜厚が0.1μm〜5μmの範囲の被膜を形成させれば、白化や曇り模様が解消し、光沢の付与ができて、元の状態に光沢を復元すること、又は、元の状態よりも良好な光沢を得ることができる。被膜の膜厚が0.1μm未満の場合は、光沢を充分に付与することが困難である。また、被膜の膜厚が5μmを超える場合は、かかる膜厚の被膜を形成するためには被膜形成用塗工液の濃度を上げるなどの必要があり、被膜形成用塗工液の濃度を上げた場合、被膜形成用塗工液の粘度が上がり、塗装斑などが発生しやすくなり作業性が悪くなる。また、固体表面の本来の光沢を変化させたりして外観が悪くなる。さらに、固体表面に対する被膜形成用塗工液の追随性が低下し、被膜の密着性(付着性)が悪くなる。
本発明の固体表面の光沢付与方法は、上記の構成をとることにより、固体表面(特に、塗装品の塗膜又は樹脂成型品の表面、更には自動車塗膜の表面)に光沢を付与し、かつ、付与後に得られる光沢が長期にわたって持続する耐久性に優れる被膜を、簡便な作業で形成することができる。
本発明では、本発明の効果を容易かつ確実に得る観点から、イソシアネート化合物として、イソシアヌレート型ポリイソシアネート化合物を用いることが好ましい。具体的には、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート変性体や、トリレンジイソシアネートとヘキサメチレンジイソシアネートとのイソシアヌレート変性体などが挙げられる。このようなイソシアヌレート変性体をイソシアネート化合物として用いることにより、形成される被膜の硬度を、後述する好ましい範囲により容易かつより確実に調整することができる。また、被膜の耐薬品性(特に、エンジンオイルやガソリンなどに対する耐性)がより向上する。
また、イソシアネート化合物として、イソシアネート基をブロック剤でブロックしたブロック型イソシアネート化合物を用いることを特徴としていてもよい。ブロック型イソシアネート化合物をイソシアネート化合物として用いると、被膜形成用塗工液のポットライフが長くなるため、被膜形成用塗工液を長い間安定に保存できる。
さらに、合成樹脂として、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、アルキド系樹脂及びポリウレタン系樹脂からなる群より選択される少なくとも1種を用いることが好ましい。かかる樹脂を用いることにより、本発明の効果を容易かつ確実に得ることができる。
また、被膜形成工程において、温度10℃〜60℃の条件で、3時間以内で被膜が形成されることが好ましい。かかる条件で被膜形成が終了すれば、本発明の効果を容易かつ確実に得ることができる。なお、使用する被膜形成用塗工液の硬化時間が短すぎる場合、塗工工程に影響することもあるため、時間の下限値については、塗工工程の作業性などを考慮して設定することが好ましい。例えば、上記温度条件で、10分〜3時間で被膜が形成されることが好ましい。
本発明では、被膜形成工程において被膜が形成するまでの時間とは、被膜形成用塗工液を塗布して、所定の温度で保持した時から、形成される被膜の硬度及び密着性(付着性)が、最終的に到達する評価値と同等の水準に到達するまでの時間で表す。なお、被膜の硬度は、JIS K 5400の8.4.2規定の手かき法に基づいて評価(すり傷で評価)した値を用いる。また、密着性(付着性)は、JIS K 5400の8.5.2規定の碁盤目テープ法に基づいて評価(評価は、すきま間隔1mmで塗膜面に付けた碁盤目状の傷が形成するマス目の数100のうちで、はがれが見られなかったマス目の総数で表す)した値を用いる。具体的には、例えば、最終的に得られる被膜の硬度がHB、密着性(付着性)が100の評価である場合、被膜形成用塗工液を塗布後、所定の温度、例えば上記の温度10℃〜60℃に保持し、形成される被膜の硬度及び密着性(付着性)を経時的に評価していったときに、被膜の硬度がHB、密着性(付着性)が100の評価が得られるまでの時間が、被膜形成工程において被膜が形成するまでの時間とする。
本発明では、被膜の硬度が、JIS K 5400 8.4.2規定の手かき法に基づいて評価(すり傷で評価)した場合の鉛筆硬度でB〜2Hに相当することが好ましい。特にHB〜Fであることが好ましい。本発明の固体表面の光沢付与方法を、例えば自動車の塗膜に対して用いる場合、通常の自動車塗膜の硬度はF付近であることから、形成される被膜の硬度が2B以下では、自動車の塗膜と形成される被膜との硬度差が大きいため密着性(付着性)が低下する傾向があり、さらに被膜が軟らかいと容易に傷がつきやすくなる傾向がある。また、被膜の硬度が3H以上でも、自動車の塗膜と形成される被膜との硬度差が大きいため密着性(付着性)が低下する傾向があるため、自動車塗膜のように表面の硬度がF付近であるものが光沢付与対象である場合には、被膜が上記範囲の硬度を有していることが好ましく、本発明の効果を容易かつ確実に得ることができる。
また、塗工工程において、被膜形成用塗工液を固体表面に塗布する手段が、布、刷毛、ローラーおよびスプレーのうちのいずれかを用いることを特徴としていてもよい。かかる手段を用いることにより、作業の簡便性をより容易かつ確実に得ることができる。また、上記の手段は複数を組み合わせて用いてもよい。
また、本発明は、固体表面に光沢を付与するために、固体表面に塗布され、被膜を形成する被膜形成用塗工液であって、
イソシアネート基を2つ以上有するイソシアネート化合物を含む硬化剤と、イソシアネート基と反応して結合する官能基を有する合成樹脂を含む主剤と、有機溶媒とからなることを特徴とする被膜形成用塗工液を提供する。
かかる被膜形成用塗工液は、簡便な作業により固体表面に塗布することができ、固体表面に塗布された被膜形成用塗工液は、合成樹脂に含まれるイソシアネート基と反応して結合する官能基と、イソシアネート化合物との反応硬化により被膜を形成する。形成した被膜によって、固体表面(特に、塗装品の塗膜又は樹脂成型品の表面、更には自動車塗膜の表面)に光沢を付与し、かつ、付与後に得られる光沢を長期にわたって持続することができる。
特に、本発明の効果をより容易かつより確実に得る観点から、被膜形成用塗工液は、膜厚が0.1μm〜5μmの範囲にある被膜を形成するように固体表面に塗布することが好ましい。
ここで、イソシアネート化合物が、イソシアヌレート型ポリイソシアネート化合物であることが好ましい。具体的には、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート変性体や、トリレンジイソシアネートとヘキサメチレンジイソシアネートとのイソシアヌレート変性体などが挙げられる。
また、イソシアネート化合物が、イソシアネート基をブロック剤でブロックしたブロック型イソシアネート化合物であることを特徴としていてもよい。
さらに、合成樹脂が、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、アルキド系樹脂及びポリウレタン系樹脂からなる群より選択される少なくとも1種であることが好ましい。
本発明によれば、物理的な研磨処理や特別な装置を必要とせず、手塗り等の簡便な作業により、固体表面(特に、塗装品の塗膜や樹脂成型品の表面、更には自動車塗膜の表面)に光沢を付与し、かつ、付与後に得られる光沢が長期にわたって持続する耐久性に優れる、固体表面の光沢付与方法及び被膜形成用塗工液を提供することができる。
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
本発明の固体表面の光沢付与方法は、被膜形成用塗工液の調製工程と、調製工程で調製した被膜形成用塗工液を固体表面に塗布する塗工工程と、塗工工程の後に固体表面に被膜を形成する被膜形成工程とから構成される。
被膜形成用塗工液の調製工程では、先ず、有機溶媒中に、イソシアネート基と反応して結合する官能基を有する合成樹脂を加えて攪拌均一化し、さらにイソシアネート基を2つ以上有するイソシアネート化合物を加えて攪拌均一化することにより被膜形成用塗工液の調製を行う。本発明では、特にこの調製方法に限定されず、イソシアネート基を2つ以上有するイソシアネート化合物と、イソシアネート基と反応して結合する官能基を有する合成樹脂と、有機溶媒とを少なくとも含み、これらが均一に混合された被膜形成用塗工液を得ることができれば、公知の塗工液調製手段を用いることができる。
被膜形成用塗工液に含まれる、イソシアネート基と反応して結合する官能基を有する合成樹脂としては、イソシアネート基と反応して結合する官能基、例えば、水酸基、アミノ基、イミノ基、カルボキシル基、メチロールアミド基などの官能基を有している、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、アルキド系樹脂、ポリウレタン系樹脂などが挙げられる。
合成樹脂が有する上記官能基の含有量については、特に限定されないが、例えば、アクリル系樹脂の場合、水酸基(−OH)を、樹脂中に平均で1質量%〜10質量%含有しているものが挙げられる。また、ポリエステル系樹脂の場合、水酸基(−OH)を、樹脂中に平均で0.5質量%〜10質量%含有しているものが挙げられる。上記の水酸基の含有量については、樹脂に過剰の無水酢酸を加えてアセチル化反応させ、余剰分の無水酢酸をアルカリ(KOH)で中和することにより、消費された無水酢酸の量を求め、この値から水酸基の量を算出することができる。
また本発明では、用いる合成樹脂の平均分子量についても、本発明の効果が得られる範囲であれば特に限定されない。例えば、アクリル系樹脂の場合、数平均分子量が1万〜数十万であるものを好ましく使用できる。また、ポリエステル系樹脂の場合、数平均分子量が1万〜数十万であるものを好ましく使用できる。
本発明において、上記の合成樹脂は、1種を単独で、又は2種以上を併用して使用することができる。
イソシアネート基を2つ以上有するイソシアネート化合物としては、ジイソシアネート化合物やポリイソシアネート化合物が挙げられる。ジイソシアネート化合物としては、具体的には、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネートなどの芳香族ジイソシアネート;テトラメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネートなどの脂肪族ジイソシアネート;イソホロンジイソシアネート、水素添加キシリレンジイソシアネート(水添キシリレンジイソシアネート)、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネートなどの脂環式ジイソシアネート等のジイソシアネート化合物が挙げられる。
また、ポリイソシアネート化合物としては、上記ジイソシアネート化合物と2官能以上のポリオール、例えば、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオール、トリメチロールプロパン、ヘキサンジオール、ペンタエリスリトールなどとの反応によって得られるアダクト型ポリイソシアネート化合物などが挙げられる。また、上記ジイソシアネート化合物を複量化などして得られるイソシアヌレート型ポリイソシアネート化合物、ウレトジオン型ポリイソシアネート化合物、アロファネート型ポリイソシアネート化合物などが挙げられる。本発明では、被膜の形成性及び被膜の密着性(付着性)が良くなることから、上記ポリイソシアネート化合物のうちイソシアヌレート型ポリイソシアネート化合物を用いることが好ましい。具体的には、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート変性体や、トリレンジイソシアネートとヘキサメチレンジイソシアネートとのイソシアヌレート変性体などが挙げられる。
イソシアネート化合物が有するイソシアネート基の含有量については、特に限定されないが、例えば、イソシアネート基(NCO基)をイソシアネート化合物中に平均で10質量%〜50質量%含有しているものが好ましい。イソシアネート基の含有量は、イソシアネート化合物に過剰のアミンを加えて尿素反応させ、余剰分のアミンを酸(塩酸)で中和することにより、消費されたアミンの量を求め、この値からイソシアネート基の量を算出することができる。
また、本発明では、上記のイソシアネート化合物のイソシアネート基をブロック剤でブロックしたブロック型イソシアネート化合物を用いることができる。ブロック剤としては、重亜硫酸ソーダなどが挙げられる。ブロック型イソシアネート化合物をイソシアネート化合物として用いると、被膜形成用塗工液のポットライフが長くなるため、被膜形成用塗工液を長い間安定に保存できる。
上記のイソシアネート化合物及びブロック型イソシアネート化合物は、1種を単独で、又は2種以上を併用して使用することができる。
被膜形成用塗工液における、イソシアネート基と反応して結合する官能基を有する合成樹脂と、イソシアネート基を2つ以上有するイソシアネート化合物の配合量については、被膜の形成性及び形成する被膜の密着性(付着性)の観点から、イソシアネート基と反応して結合する官能基と、イソシアネート基との当量比が1:0.8〜1:1.6となるように調節することが好ましく、特に1:0.9〜1:1.4となるように調節することが好ましい。
また、イソシアネート基と反応して結合する官能基を有する合成樹脂と、イソシアネート基を2つ以上有するイソシアネート化合物との組み合わせについては、それぞれの化学反応性を考慮して適宜設定することができる。例えば、イソシアネート基と反応して結合する官能基を有する合成樹脂として、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、アルキド系樹脂及びポリウレタン系樹脂からなる群より選択される1種以上と、イソシアネート基を2つ以上有するイソシアネート化合物としてポリイソシアネート化合物とを用いる組み合わせが挙げられる。また、特に、自動車等の塗膜との密着性(付着性)、塗膜への光沢の付与性に優れる被膜を、容易かつ確実に得る目的で、アクリル系樹脂と、ポリイソシアネート化合物とを用いる組み合わせが好ましい。
被膜形成用塗工液に含まれる有機溶媒は、特に限定されないが、被膜形成用塗工液を塗布してできる塗工膜の乾燥性、及び、イソシアネート基と反応して結合する官能基を有する合成樹脂と、イソシアネート基を2つ以上有するイソシアネート化合物との化学反応性を考慮して選択することが好ましい。具体的には、アセトン、メチルエチルケトン、メチルブチルケトンなどのケトン類、ベンゼン、キシレン、トルエンなどの芳香族有機溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテルなどの水酸基を有しないグリコールエーテル類などが挙げられる。上記の有機溶媒は、水酸基を有していないため、例えば、水酸基を有するアクリル系樹脂と、ポリイソシアネート化合物とを含む被膜形成用塗工液に配合する有機溶媒として好ましく使用できる。上記の有機溶媒は、1種を単独で、又は2種以上を併用して使用することができる。また、被膜形成用塗工液中の有機溶媒の配合量は、60〜95質量%が好ましく、特に80〜93質量%が、被膜の形成性と作業性の観点から好ましい。
また、本発明に用いる被膜形成用塗工液には、一般的に汎用されているシランカップリング剤、オキサゾリン化合物、エチレンイミン化合物などの架橋剤、ノニオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤などの界面活性剤、ポリエーテル変性ジメチルシリコーン、アセチレンオキサイド化合物などの濡れ性向上剤、触媒、反応を制御する反応抑制剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、防腐剤、防かび剤、分散剤、可塑剤、香料などを必要に応じて配合することができる。
次に、上述の調製工程で調製した被膜形成用塗工液を固体表面に塗布する塗工工程について説明する。塗工工程では、上述の被膜形成用塗工液を、固体表面に塗布を行う。例えば、光沢を付与する対象が自動車である場合は、自動車の塗膜表面や、自動車用バンパーの表面に被膜形成用塗工液を塗布する。この塗布の際、後述する被膜形成工程で形成される被膜の膜厚が、0.1μm〜5μmとなるよう被膜形成用塗工液の塗布量を調節することが必要である。本発明では、被膜の膜厚が、0.5μm〜2μmとなることが好ましい。
被膜の膜厚を上記の範囲とする理由は次にもとづくものである。すなわち、塗装品の塗膜(特に自動車の塗膜)や、樹脂成型品の外観を白化させたり、表面に曇り模様を生じさせたりして、光沢を消失させる要因となっているものの大半は、深度が1μm以下の小傷である。そのため、膜厚が0.1μm〜5μmの範囲の被膜を形成させれば、白化や曇り模様が解消し、光沢の付与ができて、元の状態に光沢を復元すること、又は、元の状態よりも良好な光沢を得ることができる。被膜の膜厚が0.1μm未満の場合は、光沢を充分に付与することが困難である。また、被膜の膜厚が5μmを超える場合は、かかる膜厚の被膜を形成するためには被膜形成用塗工液の濃度を上げるなどの必要があり、被膜形成用塗工液の濃度を上げた場合、被膜形成用塗工液の粘度が上がり、塗装斑などが発生しやすくなり作業性が悪くなる。また、固体表面の本来の光沢を変化させたりして外観が悪くなる。さらに、固体表面に対する被膜形成用塗工液の追随性が低下し、被膜の密着性(付着性)が悪くなる。
ここで、被膜形成工程後の被膜の膜厚T(μm)は、被膜形成用塗工液の塗布量W1(g)、被膜形成用塗工液の不揮発分F1(%)、被膜形成用塗工液の密度D1(g/cm)及び塗布した面積A1(m)を用いて、下記式(1)で求めた値で表される。
T=(W1×F1)/(A1×D1×100) ・・・(1)
なお、被膜形成用塗工液の不揮発分F1(%)は、被膜形成用塗工液を105℃で3時間乾燥させた場合の、乾燥後重量W3(g)/乾燥前重量W2(g)×100から求めた値を用いる。
すなわち、本発明では、塗工工程において、上記式(1)により求められた被膜の膜厚Tが、下記式(2)を満たすように被膜形成用塗工液の塗布量を調節する。
0.1μm≦T≦5μm ・・・(2)
被膜形成用塗工液の塗布量の調節は、例えば、被膜形成用塗工液の有機溶媒濃度や塗布面積を考慮して決定された量の被膜形成用塗工液を、布などを用いて固体表面に塗布することにより行うことができる。また被膜形成用塗工液を塗布する手段としては、布以外に、刷毛、ローラーおよびスプレーのうちのいずれかを使用してもよい。塗布する回数も、形成される被膜の膜厚が0.1μm〜5μmとなるのであれば、一回であってもそれ以上の回数であっても特に限定されない。
次に、塗工工程の後に固体表面に被膜を形成する被膜形成工程について説明する。被膜形成工程では、温度10℃〜60℃の条件下で、自然乾燥させることにより、被膜の形成を行う。本発明では、温度等の被膜形成における条件は特に限定されないが、上記温度範囲で自然乾燥させる方法が特別な装置を使用する必要がないため好ましい。また、自然乾燥の温度条件は、10℃〜50℃がより好ましく、10℃〜30℃であれば、通常の気象条件で被膜を形成できるため特に好ましい。また、湿度は、90%RH以下が好ましい。湿度が90%RHを超えると、イソシアネートの反応が水によって阻害され、被膜の密着性(付着性)が低下する傾向がある。
また、イソシアネート基を2つ以上有するイソシアネート化合物として、イソシアネート基をブロック剤でブロックしたブロック型イソシアネート化合物を用いる場合は、被膜形成工程において、初めに、温度40℃〜60℃の条件を30分程度保持し、イソシアネート基のブロック剤を外してイソシアネート基とし、次に、上記の条件で自然乾燥を行うことが好ましい。
被膜形成工程において、被膜形成用塗工液を塗布してから被膜が形成するまでの時間は、温度や、用いる被膜形成用塗工液の組成などによって異なるが、3時間以内で被膜が形成することが好ましい。なお、本発明では、被膜形成工程において被膜が形成するまでの時間とは、被膜形成用塗工液を塗布して、所定の温度で保持した時から、形成される被膜の硬度及び密着性(付着性)が、最終的に到達する評価値と同等の水準に到達するまでの時間で表す。また、被膜の硬度は、JIS K 5400の8.4.2規定の手かき法に基づいて評価(すり傷で評価)した値を用い、密着性(付着性)は、JIS K 5400の8.5.2規定の碁盤目テープ法に基づいて評価(評価は、すきま間隔1mmで塗膜面に付けた碁盤目状の傷が形成するマス目の数100のうちで、はがれが見られなかったマス目の総数で表す)した値を用いている。
被膜形成工程が終了すると、十分な硬度と密着性(付着性)を有する被膜が固体表面に形成されており、固体表面に光沢が付与されている。ここで、形成する被膜の硬度は、用いる被膜形成用塗工液の組成によって異なるが、本発明では、形成される被膜の硬度が、JIS K 5400 8.4.2規定の手かき法に基づいて評価(すり傷で評価)したときの鉛筆硬度でB〜2Hに相当することが好ましく、特にHB〜Fであることが好ましい。例えば、固体表面が自動車塗膜の場合、通常の自動車塗膜の硬度はF付近であることから、形成される被膜の硬度が2B以下では、自動車の塗膜と形成される被膜との硬度差が大きいため密着性(付着性)が低下する傾向があり、さらに被膜が軟らかいと容易に傷がつきやすくなる。また、被膜の硬度が3H以上でも、自動車の塗膜と形成される被膜との硬度差が大きいため密着性(付着性)が低下する傾向があるため、自動車塗膜のように表面の硬度がF付近であるものが光沢付与対象である場合には、被膜が上記範囲の硬度を有していることが好ましい。
本発明の被膜形成用塗工液は、上述のように、固体表面に光沢を付与するために用いられ、固体表面に塗布され、被膜を形成する。被膜形成用塗工液は、イソシアネート基を2つ以上有するイソシアネート化合物を含む硬化剤と、イソシアネート基と反応して結合する官能基を有する合成樹脂を含む主剤と、有機溶媒とからなる。
イソシアネート基と反応して結合する官能基を有する合成樹脂としては、上で述べた合成樹脂を、1種を単独で、又は2種以上を併用して用いることができる。また、イソシアネート基を2つ以上有するイソシアネート化合物についても、上で述べたイソシアネート化合物を、1種を単独で、又は2種以上を併用して用いることができる。また、有機溶媒についても、上で述べた有機溶媒を使用できる。
イソシアネート化合物として、上で述べたブロック型イソシアネート化合物を用いた場合、被膜形成用塗工液の保存性が良くなり、取り扱いが容易となる。
また、主剤と硬化剤との配合量については、被膜の形成性及び密着性(付着性)の観点から、イソシアネート基と反応して結合する官能基と、イソシアネート基との当量比が1:0.8〜1:1.6となるように調節することが好ましく、特に1:0.9〜1:1.4となるように調節することが好ましい。
また、被膜形成用塗工液の有機溶媒の配合量は、60〜95質量%が好ましく、特に80〜93質量%が、被膜の形成性と作業性の観点から好ましい。
また、本発明の被膜形成用塗工液には、一般的に汎用されているシランカップリング剤、オキサゾリン化合物、エチレンイミン化合物などの架橋剤、ノニオン界面活性剤、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤などの界面活性剤、ポリエーテル変性ジメチルシリコーン、アセチレンオキサイド化合物などの濡れ性向上剤、触媒、反応を制御する反応抑制剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、防腐剤、防かび剤、分散剤、可塑剤、香料などを必要に応じて配合することができる。
以下、本発明を実施例によってさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではない。
実施例で用いた評価方法を以下に説明する。
(1)乗用車による評価
走行距離20000kmの乗用車(本田技研工業(株)製、商品名「ライフ」)の塗膜を光沢付与の対象物とした。なお、塗膜の鉛筆硬度はF(JIS K 5400 8.4.2規定の手かき法に基づくすり傷での評価)であった。対象物の塗膜面を、市販の洗剤(日華化学(株)製、商品名「サンレックスK」)で洗浄して乾燥させてから、この塗膜面に対して、実施例又は比較例で得られた被膜形成用塗工液を用いて、実施例又は比較例に記載のそれぞれの方法に従い光沢付与処理を行った。光沢付与処理前、光沢付与処理後、及び6ヶ月間のランニング試験を行った後の塗膜面について、以下の1.光沢の評価を行い、光沢付与処理後、及び6ヶ月間のランニング試験を行った後の塗膜面について、以下の2.塗膜外観の評価を行った。評価結果を表1又は表2に示す。
1.光沢
グロスチェッカー(堀場製作所(株)製、「IG−320」)を用い、塗膜面の光沢度(測定角60°)を測定した。
2.塗膜外観
塗膜面の外観を、下記の基準で目視判定した。
1:光沢が良く、肉持ち感がある。
2:光沢がやや弱く、塗膜面が少し痩せて見える。
3:光沢が低く、塗膜面が痩せて見える。
(2)塗装板による評価
試験用のカチオン電着塗装板(テストピース(株)製、JIS G 3141(SPCC SD))に、中塗り塗料(関西ペイント(株)製、商品名「HS60」)を乾燥膜厚が30μmになるようにエアースプレー塗装し、140℃で20分焼き付けた。次いで、ブルーパール上塗りベースコート塗料(関西ペイント(株)製、商品名「マジクロンHM32−1、塗色記号B−96P」)を乾燥膜厚が20μmになるようにエアースプレー塗装し、140℃で20分焼き付けた。さらに、ブルーパール上塗りトップコート塗料(関西ペイント(株)製、商品名「ルーガーベークHK−4クリヤー」)を乾燥膜厚が30μmになるようにエアースプレー塗装し、140℃で20分焼き付けて、塗装板を作成した。なお、塗装板の塗装膜の鉛筆硬度はF(JIS K 5400 8.4.2規定の手かき法に基づくすり傷での評価)であった。得られた塗装板は、均一で艶のある塗装膜を形成していたが、粗めのコンパウンドで小傷を付けた後、コンパウンド成分をn−ヘキサン、アセトンの順で拭き取り、光沢度(測定角60°)が60以下である塗装板を光沢付与の対象物とした。対象物の塗装膜面を、市販の洗剤(日華化学(株)製、商品名「サンレックスK」)で洗浄して乾燥させてから、この塗装膜面に対して、実施例又は比較例で得られた被膜形成用塗工液を用いて、実施例又は比較例に記載のそれぞれの方法に従い光沢付与処理を行った。光沢付与処理前、光沢付与処理後、及び下記の耐候処理を行った後の塗装膜面について、以下の3.光沢の評価を行い、光沢付与処理後、及び下記の耐候処理を行った後の塗装膜面について、以下の4.塗装膜外観、5.被膜の鉛筆硬度、及び6.被膜の密着性(付着性)の評価を行った。評価結果を表1又は表2に示す。
[耐候処理]
耐候試験機(スガ試験機(株)製、「サンシャインウェザー・オ・メーター WEL−300−DC」)を用い、500時間の処理を行った。処理条件は、ブラックパネル温度63℃、1時間サイクル中の降雨時間12分とした。
3.光沢
グロスチェッカー(堀場製作所(株)製、「IG−320」)を用い、塗装膜面の光沢度(測定角60°)を測定した。
4.塗装膜外観
塗装膜面の外観を、下記の基準で目視判定した。
1:光沢が良く、肉持ち感がある。
2:光沢がやや弱く、塗装膜面が少し痩せて見える。
3:光沢が低く、塗装膜面が痩せて見える。
5.被膜の鉛筆硬度
JIS K 5400 8.4.2規定の手かき法に基づいて評価(すり傷での評価)を行った。
6.被膜の密着性(付着性)
JIS K 5400の8.5.2規定の碁盤目テープ法に基づいて評価を行った。なお、評価は、すきま間隔1mmで被膜面に付けた碁盤目状の傷が形成するマス目の数100のうちで、はがれが見られなかったマス目の総数で表した。
後述の実施例及び比較例で示される塗工膜厚及び被膜厚は、光沢付与の対象物として塗装板を用いた時の、被膜形成用塗工液を塗布する前と塗布した後の塗装板の質量変化[塗布後質量(g)−塗布前質量(g)]、塗布面積、及び被膜形成用塗工液の密度から、以下の計算式で算出した。また、光沢付与の対象物が乗用車の場合も、塗装板と同様の操作で処理したので、塗装板に対する処理で求めた塗工膜厚及び被膜厚と同様であると推定した。

塗工膜厚(μm)=[塗布後質量(g)−塗布前質量(g)]/面積(m)/被膜形成用塗工液の密度(g/cm

被膜厚(μm)=塗工膜厚(μm)×被膜形成用塗工液の不揮発分(%)/100

なお、被膜形成用塗工液の不揮発分は、被膜形成用塗工液を熱風乾燥機で105℃×3時間乾燥し、被膜形成用塗工液の乾燥前質量(g)と乾燥後質量(g)を用い、以下の計算式で算出した。

不揮発分(%)=乾燥後質量(g)/乾燥前質量(g)×100
(実施例1)
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート712gに、アクリル系樹脂(住化バイエルウレタン(株)製、商品名「デスモフェンA450」、OH基含有量:1.0質量%、不揮発分:50質量%)223gを加え、撹拌均一化した。次いで、トリレンジイソシアネートとヘキサメチレンジイソシアネートとのイソシアヌレート変性体(住化バイエルウレタン(株)製、商品名「デスモジュール HL」、NCO基含有量:10.5質量%、不揮発分:60質量%)65gを加え、撹拌均一化し、被膜形成用塗工液を調製した。この被膜形成用塗工液の不揮発分は15質量%であった。
得られた被膜形成用塗工液を、不織布(大和紡績(株)製、商品名「ミラクルクロス」)に浸して、対象物である自動車の塗膜面及び塗装板の塗装膜面に一度塗りを行い、常温(25℃)で3時間放置した。被膜形成用塗工液の塗工膜厚は6.0μmで、形成した被膜の被膜厚は0.90μmであった。
(実施例2)
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート617gに、アクリル系樹脂(住化バイエルウレタン(株)製、商品名「デスモフェンA450」、OH基含有量:1.0質量%、不揮発分:50質量%)297gを加え、撹拌均一化した。次いで、トリレンジイソシアネートとヘキサメチレンジイソシアネートとのイソシアヌレート変性体(住化バイエルウレタン(株)製、商品名「デスモジュール HL」、NCO基含有量:10.5質量%、不揮発分:60質量%)86gを加え、撹拌均一化し、被膜形成用塗工液を調製した。この被膜形成用塗工液の不揮発分は20質量%であった。
得られた被膜形成用塗工液を、刷毛((株)コーワ製、刷毛長さ:50mm)に浸して、対象物である自動車の塗膜面及び塗装板の塗装膜面に一度塗りを行い、常温(25℃)で3時間放置した。被膜形成用塗工液の塗工膜厚は23.0μmで、形成した被膜の被膜厚は4.80μmであった。
(実施例3)
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート942gに、アクリル系樹脂(住化バイエルウレタン(株)製、商品名「デスモフェンA450」、OH基含有量:1.0質量%、不揮発分:50質量%)45gを加え、撹拌均一化した。次いで、トリレンジイソシアネートとヘキサメチレンジイソシアネートとのイソシアヌレート変性体(住化バイエルウレタン(株)製、商品名「デスモジュール HL」、NCO基含有量:10.5質量%、不揮発分:60質量%)13gを加え、撹拌均一化し、被膜形成用塗工液を調製した。この被膜形成用塗工液の不揮発分は3質量%であった。
得られた被膜形成用塗工液を、不織布(大和紡績(株)製、商品名「ミラクルクロス」)に浸して、対象物である自動車の塗膜面及び塗装板の塗装膜面に一度塗りを行い、常温(25℃)で3時間放置した。被膜形成用塗工液の塗工膜厚は5.0μmで、形成した被膜の被膜厚は0.15μmであった。
(実施例4)
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート800gに、アクリル系樹脂(住化バイエルウレタン(株)製、商品名「デスモフェンA365」、OH基含有量:2.8質量%、不揮発分:65質量%)144gを加え、撹拌均一化した。次いで、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート変性体(住化バイエルウレタン(株)製、商品名「スミジュール N−3300」、NCO基含有量:21.5質量%、不揮発分:100質量%)56g、及びアミン系触媒としてウンデセンジアザビシクロ蟻酸塩0.01gを加え、撹拌均一化し、被膜形成用塗工液を調製した。この被膜形成用塗工液の不揮発分は15質量%であった。
得られた被膜形成用塗工液を、不織布(大和紡績(株)製、商品名「ミラクルクロス」)に浸して、対象物である自動車の塗膜面及び塗装板の塗装膜面に一度塗りを行い、50℃で3時間放置した。被膜形成用塗工液の塗工膜厚は5.0μmで、形成した被膜の被膜厚は0.75μmであった。
(実施例5)
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート777gに、アクリル系樹脂(住化バイエルウレタン(株)製、商品名「デスモフェンA160」、OH基含有量:1.6質量%、不揮発分:60質量%)181gを加え、撹拌均一化した。次いで、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート変性体(住化バイエルウレタン(株)製、商品名「スミジュール N−3300」、NCO基含有量:21.5質量%、不揮発分:100質量%)42g、及びアミン系触媒としてウンデセンジアザビシクロ蟻酸塩0.01gを加え、撹拌均一化し、被膜形成用塗工液を調製した。この被膜形成用塗工液の不揮発分は15質量%であった。
得られた被膜形成用塗工液を、不織布(大和紡績(株)製、商品名「ミラクルクロス」)に浸して、対象物である自動車の塗膜面及び塗装板の塗装膜面に二度塗りを行い、50℃で3時間放置した。被膜形成用塗工液の塗工膜厚は13.0μmで、形成した被膜の被膜厚は1.95μmであった。
(実施例6)
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート640gに、ポリエステル系樹脂(日立化成工業(株)製、商品名「エスペル9940 E−37」、OH基含有量:0.3質量%、不揮発分:38質量%)300gを加え、撹拌均一化した。次いで、トリレンジイソシアネートとヘキサメチレンジイソシアネートとのイソシアヌレート変性体(住化バイエルウレタン(株)製、商品名「デスモジュール HL」、NCO基含有量:10.5質量%、不揮発分:60質量%)60gを加え、撹拌均一化し、被膜形成用塗工液を調製した。この被膜形成用塗工液の不揮発分は15質量%であった。
得られた被膜形成用塗工液を、不織布(大和紡績(株)製、商品名「ミラクルクロス」)に浸して、対象物である自動車の塗膜面及び塗装板の塗装膜面に一度塗りを行い、常温(25℃)で3時間放置した。被膜形成用塗工液の塗工膜厚は5.0μmで、形成した被膜の被膜厚は0.75μmであった。
(比較例1)
市販のカルナバワックス(シュアラスター社(株)製、商品名「インパクト・マスター・フィニシュ」)を、スポンジを用いて対象物である自動車の塗膜面及び塗装板の塗装膜面に塗布し、乾燥後拭き上げを行った。
(比較例2)
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート712gに、アクリル系樹脂(住化バイエルウレタン(株)製、商品名「デスモフェンA450」、OH基含有量:1.0質量%、不揮発分:50質量%)223gを加え、撹拌均一化した。次いで、トリレンジイソシアネートとヘキサメチレンジイソシアネートとのイソシアヌレート変性体(住化バイエルウレタン(株)製、商品名「デスモジュール HL」、NCO基含有量:10.5質量%、不揮発分:60質量%)65gを加え、撹拌均一化し、被膜形成用塗工液を調製した。この被膜形成用塗工液の不揮発分は15質量%であった。
得られた被膜形成用塗工液を、刷毛((株)コーワ製、刷毛長さ:50mm)に浸して、対象物である自動車の塗膜面及び塗装板の塗装膜面に二度塗りを行い、常温(25℃)で3時間放置した。被膜形成用塗工液の塗工膜厚は39.0μmで、形成した被膜の被膜厚は5.85μmであった。
(比較例3)
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート961gに、アクリル系樹脂(住化バイエルウレタン(株)製、商品名「デスモフェンA450」、OH基含有量:1.0質量%、不揮発分:50質量%)30gを加え、撹拌均一化した。次いで、トリレンジイソシアネートとヘキサメチレンジイソシアネートとのイソシアヌレート変性体(住化バイエルウレタン(株)製、商品名「デスモジュール HL」、NCO基含有量:10.5質量%、不揮発分:60質量%)9gを加え、撹拌均一化し、被膜形成用塗工液を調製した。この被膜形成用塗工液の不揮発分は2質量%であった。
得られた被膜形成用塗工液を、不織布(大和紡績(株)製、商品名「ミラクルクロス」)に浸して、対象物である自動車の塗膜面及び塗装板の塗装膜面に一度塗りを行い、常温(25℃)で3時間放置した。被膜形成用塗工液の塗工膜厚は4.0μmで、形成した被膜の被膜厚は0.08μmであった。
(比較例4)
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート500gに、ウレタン系樹脂(日華化学(株)製、商品名「エバファノール D−5080」、不揮発分:30質量%)500gを加え、撹拌均一化し、被膜形成用塗工液を調製した。この被膜形成用塗工液の不揮発分は15質量%であった。
得られた被膜形成用塗工液を、不織布(大和紡績(株)製、商品名「ミラクルクロス」)に浸して、対象物である自動車の塗膜面及び塗装板の塗装膜面に一度塗りを行い、常温(25℃)で3時間放置した。被膜形成用塗工液の塗工膜厚は8.0μmで、形成した被膜の被膜厚は1.2μmであった。
(比較例5)
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート700gに、アクリル系樹脂(大日本インキ化学工業(株)製、商品名「アクリディック A−801−P」、不揮発分:50質量%)300gを加え、撹拌均一化し、被膜形成用塗工液を調製した。この被膜形成用塗工液の不揮発分は15質量%であった。
得られた被膜形成用塗工液を、不織布(大和紡績(株)製、商品名「ミラクルクロス」)に浸して、対象物である自動車の塗膜面及び塗装板の塗装膜面に一度塗りを行い、常温(25℃)で3時間放置した。被膜形成用塗工液の塗工膜厚は7.0μmで、形成した被膜の被膜厚は1.05μmであった。
Figure 0004154313
Figure 0004154313
表1に示すように、実施例1〜6は、自動車の塗膜及び塗装板の塗装膜に光沢が十分に付与されており、塗膜外観及び塗装膜外観、被膜の密着性(付着性)が良好であった。また、付与後に得られた光沢が長期にわたって持続し、形成した被膜の耐久性が優れていることが分かった。特に、イソシアネート化合物として、トリレンジイソシアネートとヘキサメチレンジイソシアネートとのイソシアヌレート変性体を用いた実施例1〜3及び実施例6では、常温(25℃)であっても3時間で被膜が形成した。一方、ワックス系の光沢剤を用いた比較例1では、光沢は付与できるものの、耐久性が不十分であった。また、被膜の厚さが5μmを超える比較例2や、被膜の厚さが0.1μmを下回る比較例3では、自動車の塗膜及び塗装板の塗装膜への光沢の付与が不十分であり、塗膜外観及び塗装膜外観も十分ではなかった。また、イソシアネート化合物を用いない比較例4及び5では、自動車の塗膜及び塗装板の塗装膜への光沢の付与、塗膜外観及び塗装膜外観、並びに被膜の密着性(付着性)のすべてにおいて不十分であった。
本発明の固体表面の光沢付与方法は、一般的な加工工場や個人消費者が、自動車塗膜等に光沢を付与することに利用することができる。

Claims (5)

  1. 固体表面上に被膜を形成することにより、該固体表面に光沢を付与する方法であって、
    前記固体表面が、塗装品の塗膜表面又は樹脂成型品の表面であり、
    イソシアネート基を2つ以上有するイソシアネート化合物と、前記イソシアネート基と反応して結合する官能基を有する合成樹脂と、有機溶媒とを少なくとも含む被膜形成用塗工液を使用し、
    前記被膜形成用塗工液を前記固体表面に塗布する塗工工程と、
    前記塗工工程の後に前記固体表面に被膜を形成する被膜形成工程と、
    を含んでおり、
    前記塗工工程において、前記被膜形成工程後の被膜の膜厚が0.1μm〜5μmの範囲内になるように前記被膜形成用塗工液の塗布量を調節し、
    前記被膜形成工程において、温度10℃〜60℃の条件で、3時間以内で前記被膜が形成されること、
    を特徴とする固体表面の光沢付与方法。
  2. 前記イソシアネート化合物として、イソシアヌレート型ポリイソシアネート化合物を使用することを特徴とする請求項1に記載の固体表面の光沢付与方法。
  3. 前記イソシアネート化合物として、前記イソシアネート基をブロック剤でブロックしたブロック型イソシアネート化合物を使用することを特徴とする請求項1又は2に記載の固体表面の光沢付与方法。
  4. 前記合成樹脂として、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、アルキド系樹脂及びポリウレタン系樹脂からなる群より選択される少なくとも1種を使用することを特徴とする請求項1から3のうちのいずれか一項に記載の固体表面の光沢付与方法。
  5. 前記被膜の硬度が、JIS K 5400 8.4.2規定の手かき法に基づいて評価(すり傷で評価)した場合の鉛筆硬度でB〜2Hに相当することを特徴とする請求項1からのうちのいずれか一項に記載の固体表面の光沢付与方法。
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