JP4153703B2 - マッサージ機 - Google Patents
マッサージ機 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4153703B2 JP4153703B2 JP2002026008A JP2002026008A JP4153703B2 JP 4153703 B2 JP4153703 B2 JP 4153703B2 JP 2002026008 A JP2002026008 A JP 2002026008A JP 2002026008 A JP2002026008 A JP 2002026008A JP 4153703 B2 JP4153703 B2 JP 4153703B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- treatment
- bag
- bags
- massage
- air supply
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、人体の手や足をマッサージするのに好適なマッサージ機に関する。
【0002】
【従来の技術】
人体の下腿をマッサージするマッサージ具の中には、マッサージ具本体に形成された各部同一幅の施療溝に、この溝の長手方向に沿って施療袋を並設し、各施療袋をそれらへの空気の給排気により繰返し膨縮させて、施療溝に収容された人体の下腿をマッサージするものがある。
【0003】
人体の下腿は膝側部分よりも足首側部分の方が細くなっている。そのため、各部の幅が同じ施療溝に同じ大きさの施療袋を配置している従来の構成では、下腿の足首側部分用の施療袋が足首側部分を圧迫する力が、下腿の膝側部分用の施療袋が膝側部分を圧迫する力より低下する。この改善のために、下腿の足首側部分を施療する施療袋を、下腿の膝側部分を施療する施療袋より大きくして、その膨張高さを増やし圧迫力を高める場合がある。
【0004】
しかし、大きい施療袋を使用すると、この大きい施療袋を所定の硬さに膨張させるのに必要な空気量が増えて、その膨縮の時間が長くなるので、所定時間内での施療袋の膨縮回数が少なくなる。しかも、大きい施療袋を使用すると、人体の下腿を圧迫する部分が大きくなるので、マッサージ刺激のめりはりが弱くなるとともに、この大きな施療袋を支持する面積を広く要するので、施療溝が深くなってマッサージ具が大形となり易い。更に、施療袋が大きいほど、それが膨張した際に、施療袋の周部を中心とする施療袋両面の開き角度が大きくなる。そのため、施療袋の周部が熱融着でシールされている場合には、シール部への負荷が大きくなって耐久性を損ない易い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする課題は、肢体各部の太さの違いに拘わらず効率良くマッサージできるマッサージ機を得ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明は、椅子本体と、この椅子本体の座部の前側に設けられた足載せ台と、この足載せ台の各施療袋に空気を繰返し給排気して前記各施療袋を膨縮させるエアー給排気装置と、を具備し、前記足載せ台が、エアーの給排気により膨縮される前記施療袋を有した複数の施療部が、マッサージ具本体に形成された施療溝に、この溝の長手方向に沿って並設され、前記施療溝に収容される人体の下腿を前記複数の施療部の膨縮でマッサージするマッサージ具で形成されるとともに、前記施療部の内で前記施療溝に収容される人体の前記下腿の心臓から遠い方の被施療部分である足首側部分を施療する施療部ほど前記施療袋が多く使用されていて、これら複数の施療袋を有した施療部の各施療袋に、前記施療溝を作る溝側面に重なって配置される外側の施療袋と前記足首側部分に臨む内側の施療袋とを使用するとともに、これら内外二つの施療袋はその外面を接して互いに重ねられた構成であり、前記エアー給排気装置が、互いに重ねられている前記複数の施療袋への給排気の際に、これら施療袋の内のいずれか1つの施療袋である前記外側の施療袋を、その他の施療袋である前記内側の施療袋より早く所定の膨張圧まで膨張させてその膨張をマッサージが終わるまで保持し、この膨張保持状態で前記その他の施療袋である前記内側の施療袋を繰返し膨縮させることを特徴としている。
【0007】
人体の下腿の心臓に近い方の膝側部分の太さに比較して、人体の下腿の心臓から遠い方の足首側部分の太さが細いことは知られている。この条件下において本発明は、各施療部の施療袋の使用枚数を、太さが細い足首側部分を施療する施療部ほど多くしかつ重ねて設けて、それらの膨縮により、太さが細い足首側部分をマッサージするので、太さが細い足首側部分をマッサージするのに、大きな施療袋を使用する必要がない。更に、互いに重なった施療袋の内の外側の施療袋を所定の膨張圧まで膨張させるとともにそれ以降マッサージが終わるまで膨張を維持させたままで、内側の施療袋を膨縮させて、人体の下腿の足首側部分をその側方からマッサージするので、所定時間内でのマッサージ回数が多くなり効率よくマッサージができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、図1〜図5を参照して本発明の参考例を説明する。
【0009】
図1に示す椅子式のマッサージ機1は、椅子本体2と、マッサージ具としての足載せ台3と、図5に一部の構成を示すエアー給排気装置4とを具備して構成されている。
【0010】
椅子本体2は、幅方向両側に肘掛けを兼ねる側枠11が夫々設けられた座部12の後側に背もたれ部13を設けている。背もたれ部13はリクライニング可能であってもなくてもよい。この椅子本体2には施療要素として繰返し膨脹収縮して使用される第1〜第4の施療袋14〜18が取付けられている。
【0011】
椅子本体2に着座した着座者の肩部をマッサージする一対の第1施療袋14は、背もたれ部13の上部に幅方向に並べて配置されている。着座者の背中をマッサージする第2施療袋15は、第1施療袋14の下側に位置して背もたれ部13の幅方向中央部に配置されている。着座者の腰部をマッサージする一対の第3施療袋16は、第2施療袋15の下側に位置して背もたれ部13の下部に幅方向に並べて配置されている。着座者の尻部をマッサージする第4施療袋17は、座部12の後部にこの座部12の幅方向に延びて配置され、着座者の腿部をマッサージする第5施療袋18は、座部12の前部にこの座部12の幅方向に延びて配置されている。なお、図1中符号19は、エアー給排気装置4への給電用の電源コードを示し、一方の側枠11から導出されている。
【0012】
足載せ台3は、座部12の前側に連結されていて、図示しない枢軸を支点として図示しない駆動手段により、図1に示すように座部12の前縁から下方に略垂直に立てて配置される第1位置と、この位置から前記枢軸を中心に回動し座部12の前方に突出して略水平に配置される第2位置とにわたり移動可能で、これら両位置間を含めて選択的に配置できる。
【0013】
図1〜図4に示すように足載せ台3は、マッサージ具本体としての台本体20に、複数例えば一対の施療部21、22を設けた構成を備えている。この足載せ台3全体は布などの柔軟性を有するカバーで覆われている。
【0014】
台本体20は、一対の側壁23間にこれらと略平行な中間壁24を設けて、隣接する側壁23と中間壁24との間に夫々施療溝25を有して形成されている。これら一対の施療溝25は、前記第2位置に足載せ台3が配置された状態で椅子本体2に着座した着座者からみて前後両端及び上端が夫々開放されたU字状をなしている。両施療溝25はその開放された上端を通して着座者の下肢の下腿(被施療部分)を容易に出し入れできるように上側ほど次第に広くなっているが、長手方向の各部の幅は略同じに形成されている。
【0015】
施療部21、22は施療溝25にその長手方向に沿って並設されている。具体的には、一方の施療部21は、施療溝25に収容される人体の下腿の内で足首側部分A(図3中2点鎖線参照)のマッサージを担うものであって、施療溝25の前部、言い換えれば、足載せ台3の自由端部に寄せて配設されている。他方の施療部22は、施療溝25に収容される人体の下腿の内で膝側部分B(図4中2点鎖線参照)のマッサージを担うものであって、施療溝25の後部、言い換えれば、座部12に寄せて配設されている。
【0016】
一方の施療部21は、下腿の内で人体の心臓から遠い方の被施療部分である足首側部分Aをマッサージするために設けられている。図2及び図3に示すように施療部21は、空気の給排気により膨縮するエアーバッグからなる複数例えば2つの施療袋26、27を互いに重ねて形成されている。施療袋26、27の大きさは略同じである。
【0017】
図3に示すように施療溝25を作る壁面寄りに配置される外側の施療袋26は、施療溝25に対して一対設けられ、これら一対の施療袋26はそれらから一体に延出された非膨張シート部26aで接続されている。同様に、施療溝25に収容される下腿の足首側部分Aに臨む内側の施療袋27も、施療溝25に対して一対設けられ、これら一対の施療袋27はそれらから一体に延出された非膨張シート部27aで接続されている。両施療袋26、27は、互いに重なったシート部26a、27aを、施療溝25の内底面に沿わせて、この溝25の底部に挿着されるねじなどの固定部品28で取付けられている。この取付けにより、互いに重なった2組の施療袋26、27の内の一組の施療袋26、27が、施療溝25の一方の溝側面、例えば中間壁24の施療溝25に臨んだ壁面24aに重なって配置され、かつ、他の組の施療袋26、27が、施療溝25の他方の溝側面、例えば側壁23の施療溝25に臨んだ壁面23aに重なって配置されている。
【0018】
他方の施療部22は、下腿の内で人体の心臓に近い方の被施療部分である膝側部分Bをマッサージするために設けられている。図2及び図4に示すように施療部22は、空気の給排気により膨縮するエアーバッグからなる施療袋29で形成されている。施療袋29は施療袋26及び27と略同じ大きさである。
【0019】
図4に示すように施療袋29は、施療溝25に対して一対設けられ、これら一対の施療袋29はそれらから一体に延出された非膨張シート部29aで接続されている。このシート部29aを、施療溝25の内底面に沿わせて、この溝25の底部に挿着されるねじなどの固定部品30で取付けられている。この取付けにより、一対の施療袋29の内の一方の施療袋29が、施療溝25の一方の溝側面である壁面24aに重なって配置され、かつ、他方の施療袋29が、施療溝25の他方の溝側面である壁面23aに重なって配置されている。
【0020】
足載せ台3が備える各施療袋26、27、及び29には、いずれも1枚のシートを二つ折りにして、或いは2枚のシートを合わせて、その周部を熱溶着によりシールして膨縮可能な袋体としたものが使用されている。
【0021】
エアー給排気装置4は椅子本体2の座部12の下側に配置されている。この給排気装置4は、図5に示すようにエアーポンプからなるエアー生成器31、この生成器31で生成された圧縮空気の流れを制御する第1〜第3の電磁式給排気弁32〜34、これらの弁32〜34に個別に接続された可撓性のエアーチューブ36〜38、及びエアー生成器31と給排気弁32〜34とを制御する制御装置39を備えて形成されている。制御装置39にはこれに接続されたリモートコントローラ40を介して適宜な運転指令が与えられる。図5中41は図示しないロータリー式の分配弁等を介して背もたれ部13の施療袋14〜18に給排気される空気を導く可撓性エアーチューブを示している。
【0022】
エアー給排気装置4は、各施療袋26、27、29に対して、これらに専用の給排気経路を介して独立に給排気するように構成されている。すなわち、第1〜第3の給排気弁32〜34は、いずれも給気ポート及び排気ポートを有している。図5に示すように第1給排気弁32の給気ポートには第1のエアーチューブ36が接続され、第2給排気弁33の給気ポートには第2のエアーチューブ37が接続されている。更に、第3給排気弁34の給気ポートには第3のエアーチューブ38が接続されている。
【0023】
第1給排気弁32及び第1エアーチューブ36は、施療部21が有する各施療袋26に対する給排気を担い、第2給排気弁33及び第2エアーチューブ37は施療部21が更に有する各施療袋27に対する給排気を担っている。第3給排気弁34及び第3エアーチューブ38は、施療部22が有する各施療袋29に対する給排気を担っている。
【0024】
前記構成を備えたマッサージ機1において足載せ台3を用いて、着座者の下腿をマッサージするには、例えば座部12の前方に延びるように突出配置された足載せ台3の施療溝25内に人体の下腿を収容した状態で、足載せ台3の施療部21、22を夫々繰返し膨縮動作させることで実行できる。
【0025】
すなわち、始めに、制御装置39の制御に従い、第1給排気弁32がエアー生成器31と第1エアーチューブ36とを連通する給気ポジションに切換わると同時に、第2給排気弁33がエアー生成器31と第2エアーチューブ37とを連通する給気ポジションに切換わる。それに伴い、エアー生成器31で生成された圧縮空気が第1エアーチューブ36を通して各施療袋26に夫々導かれて、これらの袋26が同期して膨脹すると同時に、エアー生成器31で生成された圧縮空気が第2エアーチューブ37を通して各施療袋27に夫々導かれて、これらの袋27が同期して膨脹する。
【0026】
このように互いに重なっている施療袋26、27が夫々同期して膨張することにより、図3の右側部分に示されるように施療溝25に既に収められている下腿の足首側部分Aをその幅方向両側から挟んで圧迫できる。図3では、理解を容易にするために施療袋26、27の膨脹前の収縮状態を左側部分で描き、かつ、膨脹状態を右側部分で描いてある。
【0027】
この圧迫動作中に制御装置39は、第3給排気弁34を給気ポジションに切換えてエアー生成器31と第2エアーチューブ38とを連通させる。それに伴い、エアー生成器31で生成された圧縮空気が第3エアーチューブ38を通して各施療袋29に夫々導かれて、これらの袋29が同期して膨脹する。これら施療袋29の膨張により、図4の右側部分に示されるように施療溝25に既に収められている下腿の膝側部分Bをその幅方向両側から挟んで圧迫できる。図4では、理解を容易にするために施療袋29の膨脹前の収縮状態を左側部分で描き、かつ、膨脹状態を右側部分で描いてある。
【0028】
施療袋29が膨張して所定時間経過した時点で、制御装置39は、第1〜第3の給排気弁32〜34をいずれも排気ポジションに切換えるとともに、エアー生成器31の運転を中断させる。そのため、施療袋26から排出されて第1給排気弁32に逆流した空気が、この排気弁32の排気ポートから大気中に放出されるとともに、施療袋27から排出されて第2給排気弁33に逆流した空気が、この排気弁33の排気ポートから大気中に放出される。同様に、施療袋29から排出されて第3給排気弁34に逆流した空気が、この排気弁34の排気ポートから大気中に放出される。したがって、施療部21の両施療袋26、27、及び施療部22の施療袋29が、図3及び図4中左半分の状態で示すように収縮するに伴い、前記足首側部分A及び膝側部分Bの圧迫を解消して、これらの被施療部分を弛緩させることができる。
【0029】
この後、制御装置39は、所定期間にわたって各給排気弁32〜34の給気ポジションと排気ポジションとを交互に繰返し切換えて、既述のように施療袋26、27、及び29に対する給排気を実施させる。それにより、施療溝25に納められている下腿の足首側部分A及び膝側部分Bに対する圧迫と弛緩とを繰返すエアーマッサージができる。
【0030】
このマッサージの終了とともに、制御装置39での制御により、第1〜第3の給排気弁32〜34が共に排気ポジションに切換えられるとともに、エアー生成器31が停止される。そのため、施療溝25に対する人体の下腿の出し入れの妨げとなることがないように、各施療袋26、27、及び29がいずれも収縮して、次のマッサージに備えて待機する。
【0031】
以上のマッサージにおいて、下腿の各部の太さの違いにより、施療溝25に収容された膝側部分Bと施療溝25の溝側面との間には狭い隙間S1(図4参照)が設けられ、施療溝25に収容された足首側部分Aと施療溝25の溝側面との間には前記隙間S1より広い隙間S2(図3参照)が設けられる。
【0032】
しかし、既述のように膝側部分Bより細い足首側部分Aをマッサージする施療部21は、施療溝25の幅方向に重なる複数の施療袋26、27を用いてその膨張で足首側部分Aを圧迫し、足首側部分Aより太い膝側部分Bをマッサージする施療部21は、施療溝25の幅方向について一重の施療袋29を用いてその膨張で膝側部分Bを圧迫している。それにより、下腿の足首側部分Aと膝側部分Bとの太さの違いに拘わらず、太さが細い足首側部分Aをマッサージするのに所定の圧迫力を、互いに重なった二つの施療袋26、27の膨張で得ることができるので、足首側部分Aを所定の圧迫力でマッサージするために膨張に伴う突出量を大きく確保できる大形で単一の施療袋を使用して、この袋を足載せ台3の自由端部側に配置する必要がない。
【0033】
このように二つの施療袋26、27で足首側部分Aをマッサージするので、両施療袋26、27を所定の硬さに膨張させてその重なり方向の合計突出量を所定値に確保するのに必要な空気量を、大きい施療袋を使用する場合に比較して減らすことができ、二つの施療袋26、27を膨縮させるに要する給気時間及び排気時間を夫々短くできる。そのため、所定時間内での施療袋26、27の膨縮回数を多く確保できるに伴い、効率良く人体の下腿をマッサージすることが可能である。
【0034】
足首側部分Aに接する内側施療袋27は、膨張に伴う突出量を大きく確保するための大形で単一の施療袋に比較して小形であるので、足首側部分Aを圧迫する部分が小さい。そのため、マッサージ刺激のめりはりを強くできる。又、以上のように重なった施療袋26、27が小形であるので、これらを支持するために施療溝25の深さを大きくする必要がない。したがって、足載せ台3をその厚み方向に小形に形成する場合に適し、小形化した場合には、図1のように足載せ台3を座部12の前に立てて配置したときに、この台3が着座者にとって邪魔になることを抑制できる。
【0035】
周部が熱融着でシールされている施療袋はその形状が大きいほど、膨張に伴って周部を中心とする施療袋の両面の開き角度が大きくなり、それに伴い熱融着されているシール部の負荷が大きくなることは既述した。しかし、足首側部分Aに必要な圧迫力を与える施療袋26、27が既述のように小形であることに伴い、膨張に伴う前記開き角度を小さくできる。そのため、シール部の負荷が小さくなり、よって、施療袋26、27の耐久性を向上できる。
【0036】
又、参考例での下腿に対するマッサージは、既述のように下腿において心臓に遠い方から近い方に圧迫が順序立てて行なわれるので、心臓に血流を送りながらマッサージができる点で好ましい。
【0037】
なお、参考例でのマッサージ動作において、制御装置39が各給排気弁32〜34を給気ポジションから排気ポジションに切換えるタイミングは、施療部22での膝側部分Bへの圧迫開始後に施療部21での足首側部分Aの圧迫を解放するタイミングとすることができる。この場合には、足首側部分Aに対する圧迫時間と膝側部分Bに対する圧迫時間を略同じにできる。又、参考例でのマッサージ動作は、制御装置39での制御により、施療部22での膝側部分Bへの圧迫と施療部21での足首側部分Aの圧迫とを同期させるとともに、これらの圧迫を解放するタイミングも同期させることもできる。
【0038】
図6及び図7は本発明の一実施形態を示している。この実施形態は、基本的には参考例と同じであるから、参考例と同じ構成については参考例と同じ符号を付して、その構成および作用の説明を省略する。
【0039】
下腿の足首側部分Aをマッサージする施療袋26用のエアーチューブ36には、エアー生成器31の吐出し口と第1給排気弁32との間に位置して、電磁式の開閉弁45が取付けられている。更に、エアーチューブ36には、第1給排気弁32と施療袋26との間に位置して圧力センサ46が接続されている。この圧力センサ46は、下腿の足首側部分Aをマッサージする一対の内側施療袋27の膨脹収縮に先立って膨脹される施療袋26の圧力を検出するもので、その検出情報は制御装置39に入力される。圧力センサ46から入力された値が所定の値を超えた場合に、制御装置39は、マッサージが終わるまで開閉弁45を閉じた状態に維持するようになっている。以上説明した点以外の構成は、図6及び図7に示されない構成を含めて参考例と同じである。
【0040】
この一実施形態のマッサージ機1の足載せ台3を用いて着座者の下腿をマッサージする場合を説明する。
【0041】
始めに、制御装置39の制御に従い、第1給排気弁32がエアー生成器31と第1エアーチューブ36とを連通する給気ポジションに切換わるととともに開閉弁45が開かれる。この時点では、第2、第3の給排気弁33、34は、いずれもエアー生成器31と施療袋27、29との連通を断つ排気ポジションに保持されている。こうした弁制御と同時に、エアー生成器31が駆動されるので、図7(A)に示すように収縮している各施療袋26に、エアー生成器31で生成された圧縮空気が第1エアーチューブ36を通して夫々導かれ、これらの袋26が同期して膨脹する。
【0042】
こうして膨張する施療袋26が、それに重なっている施療袋27を、図7(B)に示すように施療溝25に既に収容されている下腿の足首側部分Aにその側方から押付けるようになると、その時点から施療袋26内の空気圧が上昇する。この圧力上昇は圧力センサ46で検出されるから、設定圧力に達した時点で制御装置39は、開閉弁45を閉じ状態に切換え、以後マッサージが終わるまでこの閉じ状態を保持させる。それにより、施療袋27が足首側部分Aに接した状態に保持される。この場合、圧力センサ46が検出する設定圧力は、施療袋26が施療袋27を介して足首側部分Aを軽微に接する程度にするとよい。
【0043】
次に、エアー生成器31と施療袋27とを連通する第2給排気弁33の給気ポジションと、エアー生成器31と施療袋27との連通を断つ第2給排気弁33の排気ポジションとが交互に所定回数を繰返されるように、制御装置39が第2給排気弁33を制御する。
【0044】
第2給排気弁33が給気ポジションにある時には、エアー生成器31で生成された圧縮空気が第2エアーチューブ37を通して各施療袋27に夫々導かれて、これらの袋27が同期して膨脹する。この膨張に伴い図7(C)に示すように施療溝25に既に収められている下腿の足首側部分Aをその幅方向両側から挟んで圧迫できる。第2給排気弁33が排気ポジションにある時には、各施療袋27から排出されて第2エアーチューブ37を通り第2給排気弁33に戻された空気が、この弁33の排気ポートを通って大気中に放出される。この排気に伴い施療袋27が収縮して、足首側部分Aの圧迫された個所が弛緩される。
【0045】
このように施療袋27が膨縮している時に、制御装置39は、第3給排気弁34を給気ポジションと排気ポジションとに交互に切換える制御を行って、施療袋29に対してエアー生成器31で生成された圧縮空気を給排気して、各施療袋29を繰返し膨縮させる。これら施療袋29の膨縮により、施療溝25に既に収められている下腿の膝側部分をその幅方向両側から挟む圧迫と弛緩とを繰返して、膝側部分をマッサージできる。
【0046】
この場合、参考例と同様に施療袋27の膨張完了を待って施療袋29の膨張を行なうとともに、これら施療袋27、29の収縮を同期させるように、制御装置39による給排気弁33、34の制御タイミングを設定してもよい。又は、施療袋27の膨縮と施療袋29の膨縮とを同期させて行なうように、制御装置39による給排気弁33、34の制御タイミングを設定することもできる。
【0047】
以上のマッサージの終了とともに、制御装置39での制御により、開閉弁45が開かれるとともに、第1〜第3の給排気弁32〜34が共に排気ポジションに切換えられ、同時に、エアー生成器31が停止される。それに伴い、施療袋26から排出される空気が給排気弁32の排気ポートを通って大気中に放出されるから、施療袋26が収縮されるとともに、施療袋27及び29も収縮される。このように施療溝25に対する下腿の出し入れの妨げとなることがないように、各施療袋26、27、及び29がいずれも収縮して、次のマッサージに備えて待機する。
【0048】
この一実施形態においても、下腿の足首側部分Aと膝側部分Bとの太さの違いに拘わらず、太さが細い足首側部分Aをマッサージするのに必要な圧迫力を、互いに重なった二つの施療袋26、27の膨張で得ることができるので、膨張に伴う突出量を大きく確保するために大形で単一の施療袋を使用する必要がない。したがって、参考例と同様な作用を得て本発明の所期の課題を解決できる。
【0049】
その上、一実施形態では、互いに重なった二つの施療袋26、27の内の例えば外側施療袋26を所定の膨張圧まで膨張させたままで、内側施療袋27を膨縮させて、足首側部分Aをその側方からマッサージするので、参考例に比較して所定時間内でのマッサージ回数を更に多くすることができ、効率よくマッサージができる。
【0050】
この一実施形態において、膨張保持される施療袋への給気制御は、圧力センサに代えてタイマーによる時間制御で行なうこともできる。
【0051】
本発明は前記一実施形態には制約されない。例えば、一つの施療溝25に対して施療袋26、27を2組設けたが、その内の一組は省略することができ、その際、省略された方の溝側面にはクッション材を装着することが望ましい。又、足載せ台の施療溝は単一でも良く、或いは、下腿が出し入れ可能に収容される単一の施療溝を有した一対の収容部を台本体の幅方向に並設してもよい。
【0052】
【発明の効果】
請求項1に係る発明によれば、人体の下腿における心臓に遠い方の足首側部分を施療袋の膨縮によりマッサージするのに、大きな施療袋を使用する必要がないことに伴い、これら施療袋の膨縮に要する時間が減って所定時間内での施療袋の膨縮回数を多くできるので、施療溝に収容される下腿をその各部の太さの違いに拘わらず効率良くマッサージ可能であって、このマッサージにおいて、互いに重なった施療袋の内の外側の施療袋を所定の膨張圧まで膨張させるとともにそれ以降マッサージが終わるまで膨張を維持させたままで、内側の施療袋を膨縮させて、人体の下腿の足首側部分をその側方からマッサージするので、所定時間内でのマッサージ回数が多くなり効率よくマッサージができるマッサージ機を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の参考例に係るマッサージ機を示す斜視図。
【図2】図1のマッサージ機が備える足載せ台をそのカバーを取外して示す斜視図。
【図3】図2の足載せ台が備える下腿足首側部分用施療部のマッサージ動作を示す図。
【図4】図2の足載せ台が備える下腿膝側部分用施療部のマッサージ動作を示す図。
【図5】図2の足載せ台に対する給排気経路の構成を示す系統図。
【図6】 本発明の一実施形態に係るマッサージ機が備える足載せ台に対する給排気経路の構成を示す系統図。
【図7】(A)〜(C)は図6のマッサージ機が備える足載せ台の下腿足首側部分用施療部のマッサージ動作を示す図。
【符号の説明】
1…マッサージ機
2…椅子本体
3…足載せ台(エアーマッサージ具)
4…エアー給排気装置
20…台本体(マッサージ具本体)
21、22…施療部
25…施療溝
26、27…施療部21の施療袋
29…施療部22の施療袋
31…エアー生成器
32〜34…給排気弁
36〜38…エアーチューブ
39…制御装置
45…開閉弁
46…圧力センサ
A…下腿の足首側部分(人体の被施療部)
B…下腿の膝側部分(人体の被施療部)
Claims (1)
- 椅子本体と、この椅子本体の座部の前側に設けられた足載せ台と、この足載せ台の各施療袋に空気を繰返し給排気して前記各施療袋を膨縮させるエアー給排気装置と、を具備し、
前記足載せ台が、エアーの給排気により膨縮される前記施療袋を有した複数の施療部が、マッサージ具本体に形成された施療溝に、この溝の長手方向に沿って並設され、前記施療溝に収容される人体の下腿を前記複数の施療部の膨縮でマッサージするマッサージ具で形成されるとともに、
前記施療部の内で前記施療溝に収容される人体の前記下腿の心臓から遠い方の被施療部分である足首側部分を施療する施療部ほど前記施療袋が多く使用されていて、これら複数の施療袋を有した施療部の各施療袋に、前記施療溝を作る溝側面に重なって配置される外側の施療袋と前記足首側部分に臨む内側の施療袋とを使用するとともに、これら内外二つの施療袋はその外面を接して互いに重ねられた構成であり、
前記エアー給排気装置が、互いに重ねられている前記複数の施療袋への給排気の際に、これら施療袋の内のいずれか1つの施療袋である前記外側の施療袋を、その他の施療袋である前記内側の施療袋より早く所定の膨張圧まで膨張させてその膨張をマッサージが終わるまで保持し、この膨張保持状態で前記その他の施療袋である前記内側の施療袋を繰返し膨縮させることを特徴とするマッサージ機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002026008A JP4153703B2 (ja) | 2002-02-01 | 2002-02-01 | マッサージ機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002026008A JP4153703B2 (ja) | 2002-02-01 | 2002-02-01 | マッサージ機 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003225267A JP2003225267A (ja) | 2003-08-12 |
JP4153703B2 true JP4153703B2 (ja) | 2008-09-24 |
Family
ID=27747982
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002026008A Expired - Fee Related JP4153703B2 (ja) | 2002-02-01 | 2002-02-01 | マッサージ機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4153703B2 (ja) |
Families Citing this family (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4843912B2 (ja) * | 2004-06-14 | 2011-12-21 | パナソニック電工株式会社 | 椅子式マッサージ機 |
JP4491310B2 (ja) * | 2004-09-30 | 2010-06-30 | 株式会社フジ医療器 | マッサージ装置 |
JP4802633B2 (ja) * | 2005-09-27 | 2011-10-26 | パナソニック電工株式会社 | マッサージ機 |
JP5193457B2 (ja) * | 2006-11-30 | 2013-05-08 | 三洋電機株式会社 | ふくらはぎ用マッサージユニット |
JP4989759B2 (ja) * | 2010-11-01 | 2012-08-01 | パナソニック株式会社 | 椅子式マッサージ機 |
CN104771304B (zh) * | 2015-04-20 | 2016-11-30 | 湖州职业技术学院 | 膝关节康复仪 |
CN109620676A (zh) * | 2019-01-05 | 2019-04-16 | 奥佳华智能健康科技集团股份有限公司 | 一种按摩器 |
-
2002
- 2002-02-01 JP JP2002026008A patent/JP4153703B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2003225267A (ja) | 2003-08-12 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3614576B2 (ja) | エアーマッサージ機 | |
JPH0889540A (ja) | エアーマッサージ機 | |
JP3519274B2 (ja) | エアーマッサージ機 | |
WO1996029042A1 (fr) | Appareil de massage a l'air de type fauteuil | |
JP3819734B2 (ja) | エアーマッサージ機 | |
JP4153703B2 (ja) | マッサージ機 | |
JP2003180774A (ja) | 手揉機能付施療機 | |
JP3912953B2 (ja) | 椅子式エアーマッサージ機 | |
JP2001029413A (ja) | マッサージ機 | |
JP3121727B2 (ja) | 椅子式エアーマッサージ機 | |
JP3562562B2 (ja) | ストレッチエアマッサージ機 | |
JP4776452B2 (ja) | 施療機の膨縮袋構造 | |
JPH11319010A (ja) | エアーマッサージ機 | |
JP2006095169A (ja) | マッサージ装置 | |
JP2003180773A (ja) | 手揉機能付施療機 | |
JP2002336320A (ja) | マッサージ機 | |
JP5828262B2 (ja) | マッサージ機 | |
JP2003153970A (ja) | 手揉機能付施療機 | |
JP2006181376A (ja) | マッサージ機 | |
JP2005152259A (ja) | 椅子式マッサージ機 | |
JP3572130B2 (ja) | エアーマッサージ機 | |
JP2006255155A (ja) | 椅子式マッサージ機 | |
JP2003339807A (ja) | 手揉機能付施療機 | |
JP2004236916A (ja) | 椅子型マッサージ機 | |
JP3668007B2 (ja) | エアーマッサージ機 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20041222 |
|
RD03 | Notification of appointment of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423 Effective date: 20061102 |
|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711 Effective date: 20061011 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20071113 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20071228 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080401 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20080528 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20080701 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20080704 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 4153703 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110711 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120711 Year of fee payment: 4 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130711 Year of fee payment: 5 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |